【SS】すみれ妹「３人のお姉ちゃん」【ラブライブ！スーパースター!!】

平安名宅での話
　

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ


夏美「...」


夏美「...」ﾎﾟﾁｯ


ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ


夏美「...」


夏美「あれ？誰もいないんですの...？」


ｶﾞﾗｶﾞﾗ


夏美「あっ」


すみれ妹「あっ」
　

夏美「どうも...」ﾍﾟｺｯ


すみ妹「はい...」ﾍﾟｺｯ


夏美「え、えとー...」ｵﾛｵﾛ


すみ妹「おねぇちゃ...じゃなかった、姉のお友達でしょうか？」


夏美「そ、そうです、すみれせ...平安名先輩とスクールアイドルをしております、鬼塚と申します」


すみ妹「あ、...あー！」


夏美「え」


すみ妹「あの...あれ、なんでしたっけ...しー、しー」


夏美「しー？」


すみ妹「しー...あー！CCO！！！」


夏美「がくっ！！」


すみ妹「？」
　

夏美「あはは、そうですの...しーしーおーの鬼塚夏美ですの」


すみ妹「やっぱり」ﾆﾏｯ


夏美「...お姉さんから聞いてるんですね、私の事」


すみ妹「うん！...じゃなかった、はい！姉から常々CCOさんのお話は伺っております！」


夏美「言葉遣いがしっかりしていますの...え、小学生？」ﾎﾞｿﾎﾞｿ


すみ妹「？」


夏美「と、とりあえず、私のことは『なつみ』と呼んでください、しーしーおーではなく」


すみ妹「なーつーみ？」


夏美「そうですの」


すみ妹「ですの？」


夏美「ん"ん"っ...そうです。私は名前を、夏美と申しますので、なーつーみ、と呼んでください」ﾌﾝｽｯ


すみ妹「わぁ！！うん、なつみちゃん！！」ﾆｺｯ
　

夏美「うっ...」ﾖﾛｯ


夏美「なんて純粋な笑顔...、眩しすぎる...」


夏美「大人の作り笑顔しかできないどこかの姉とは大違いですの...」ﾎﾞｿﾎﾞｿ


すみ妹「えーと...なつみちゃん？」


夏美「は、はいですの。」


すみ妹「姉に、なにか用事でしょうか？」


夏美「あっ、そうですの、あなたのお姉さんと今日１０時に待ち合わせのはずなんですけど」


すみ妹「あー...お姉ちゃん、...そういうことか」ﾎﾞｿﾎﾞｿ


夏美「？、いらっしゃらないんですの？」
　

すみ妹「え、...えーと、今家に居ないです...けど、すぐ戻ってくると思うので、中で待っててください」


夏美「え、いない！？」


すみ妹「はい、なので、先に中にあがってても」


夏美「いいの、かな...？」


すみ妹「今は私しか家に居ないので、なつみちゃんが居てくれたほうが、とっても嬉しいです！」ﾆｺﾘ


夏美「うっ」


すみ妹「ん？」


夏美「な、なんですのこの笑顔は...抗えない！！！姉以上の才能...！！！」ﾏﾌﾞｼｰﾃﾞｽﾉｰ


すみ妹「それともなつみちゃん...私と一緒じゃ、イヤでしょうか...？」ｼｮﾎﾞﾝ


夏美「丁重に、丁重にあがらせて頂きますの」ｽｯ...


すみ妹「わーい！」
　

-----
---
-



夏美「おじゃましますのー」


すみ妹「いらっしゃい"ですのー"」


夏美「あー、なつみの真似ですのそれ」


すみ妹「えへへ、真似しちゃいましたの」


夏美「可愛い」ﾎﾞｿｯ


すみ妹「え？」


夏美「ところで妹ちゃん、お手洗いはどちらに？」


すみ妹「おトイレしたいの？、お腹痛い？」
　

夏美「いえ、手を洗わないと、このご時世ですので」


すみ妹「ごじせい？」


夏美「妹ちゃんも一緒におてて洗いましょう、ばっちぃウイルスをお姉さんにうつしてはいけませんの」


すみ妹「なつみちゃんえらいー！」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ


夏美「ふふん」ﾄﾞﾔｯ


すみ妹「おねぇちゃんなんて、トイレ入った時も洗わないときあるのになー」


夏美「あー」


すみ妹「まさか？なつみちゃんも？まさか？」


夏美「ははは、まさか。まさかですの、ははは」


すみ妹「なつみちゃん、お顔が笑ってないですのー」


夏美「その口調、気に入りました？」
　

-----
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-


ｶﾞﾁｬ


すみ妹「はいどうぞー」


夏美「ほぉー、ここがあのグソクムシ先輩のお部屋ですか」ｷｮﾛｷｮﾛ


すみ妹「いつもは勝手に入ると怒る」


夏美「お姉さん？」


すみ妹「うん、お部屋黙って入るとね、おねぇちゃん鬼になる、だからたまに見つからないようにベッドの下に隠れるの」


夏美「スリルありますの...」


すみ妹「それで結局見つかって、れべるつーになる」


夏美「レベル２？、なにが？鬼レベルが？」


すみ妹「うん、怖い、次の日お菓子くれなくなる」


夏美「可愛い鬼ですのね」
　

すみ妹「だから、今日は怒られるのはなつみちゃん、代わりにお願いします」ﾍﾟｺｯ


夏美「え」


すみ妹「おねがいっ」ｷﾗｷﾗ


夏美「任された」ｸﾞｯ


すみ妹「あはは！」ｸﾞｯ


夏美「ふふっ」


すみ妹「あ！お茶とってきますね！！お構いなく！！」ﾃﾃﾃﾃﾃﾃ


ﾊﾞﾀﾝｯ


夏美「それはなつみのセリフ」
　

夏美「...」


夏美「...」ｷｮﾛｷｮﾛ


夏美「なんか...なんていうのかな」


夏美「女の子女の子したお部屋でもなく、かと言って質素でもなく、なにか特徴的なレイアウトでもなく...」


夏美「...」


夏美「あの先輩らしいお部屋ですの」


ｺﾞﾛﾝｯ


夏美「...」ﾎﾞｰｯ
　

夏美「それにしても...」


夏美「良い妹さんですの...」


夏美「...」


夏美「姉妹かぁ...」ﾖｯｺｲｾ


夏美「あ、これ...、この前９人で撮った写真ですの」


夏美「...ふーん、こんな額に入れて、あの先輩もこういうとこ、あるんだ」


夏美「...」


夏美「すみれ先輩はもっと、素直に笑った方がいいですの...写真の時くらい、作り笑顔じゃなくて」ｻｽｻｽ


夏美「...」


夏美「まぁ、自分も...人のことは言えないか...」ﾎﾞｿｯ
　

ｶﾞﾁｬ


すみ妹「おまたせしました」


夏美「ありがとうですの」


すみ妹「どういたしましてですの」ﾆｺｯ


夏美「これは？」


すみ妹「グリーンティーですの、ただの緑茶」


夏美「氷が入ってて、氷の音が趣きがございますね」ﾁﾘﾘﾝ


すみ妹「あはは、何その喋り方」
　

夏美「妹ちゃんがなつみの話し方を真似するから、新しい喋り方を発明しておりましたんですのよ...ですのよ？」


すみ妹「わー、お嬢さま、まるでお嬢さま」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ


夏美「もしかして、バカにされてる？」


すみ妹「うん。」


夏美「んーーーこのぉおおお！！」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


すみ妹「んぁあああああああ！？！！？」


夏美「おしおきですの」ｺﾁｮｺﾁｮｺﾁｮ


すみ妹「あはははははは！！！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ


夏美「妹ちゃんにはなつみから罰を受けてもらわないと」


すみ妹「な、なんでぇ」ﾍﾆｮﾍﾆｮ
　

夏美「なつみより可愛いから」


すみ妹「え？」


夏美「なつみより可愛いし、仕事もできそうですし、言葉遣いも丁寧だし、ずるいですの」


すみ妹「えぇ！！？そんなことないです！！！なつみちゃんのお歌とか！！踊ってるところとか！！いつも見てます！！素敵です！！可愛いです！！！」


夏美「い、いいいいいい」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ


すみ妹「な、なつみちゃん？...ふるえて...」


夏美「いいいいいい！！！！なんて良い子なんですのおおおおおお！！！」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞﾅﾃﾞﾅﾃﾞﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


すみ妹「ぎゃぁああああああ！！！！」ﾕｻﾕｻﾕｻﾕｻ


夏美「天罰ですの」


すみ妹「目、目が回る...」
　

夏美「うちの子になりなさい」


すみ妹「えー」ｸｽｯ


夏美「イヤなんですの！？」


すみ妹「うーん」


夏美「なつみのことを、２人目のお姉さんだと思っていいですの」ﾌﾝｽｯ


すみ妹「ふたりめ？」


夏美「そうですの、すみれ先輩が１人目でー、次がなつみでー」


すみ妹「なつみちゃん、２人目じゃないよ？」


夏美「え？」


すみ妹「なつみちゃんは３人目」
　

夏美「...あれ？すみれ先輩、２人姉妹って聞いてましたけど...あれれ？なつみの記憶ちがい？」


すみ妹「？」


夏美「２人目のお姉さんはなんて言うお名前ですの？」


すみ妹「くぅくぅおねえちゃん？くぅくぅちゃん、たんくぅくぅちゃん」


夏美「あんのパンダ星人」ﾑｷｰｯ


すみ妹「だからねー、なつみちゃんは３人目のお姉さん」


夏美「まぁ、仕方ないですの、くぅくぅ先輩にゆずましょう...」
　

すみ妹「ね！ね！ね！」


夏美「なんですの？」


すみ妹「なつみちゃんは好きな人いる？」


夏美「すきなひと？」


すみ妹「うん！なつみちゃんの恋バナききたい！！」


夏美「恋バナ...こどものくせになんておマセな話題」


すみ妹「それとも、なつみちゃんはもう恋人いるの？」


夏美「いないですのー、そんなものは縁もゆかりもふりかけもないですのー」ﾌﾘﾌﾘ


すみ妹「えー！！こんなに美人なのにぃ！！！？」


夏美「びしん？なつみが？」
　

すみ妹「うん！なつみちゃん美人さんなのになぁ、なんでだろう」


夏美「え、えへへ、美人...美人かぁ...へへ」ﾆﾍﾗ


すみ妹「おねえちゃんが言ってた、美人なのに恋人が居ない人って、その人の性格がかなり悪いから恋人ができないんだーって」


夏美「ガラスにヒビが入った、そんな心の音が、その時なつみの中に響いたのでした。」


すみ妹「なにそれ？」


夏美「妹ちゃん、１ついい事教えてあげますの」


すみ妹「？」


夏美「ホントの美人はね、自分に見合う人間に中々出会えないから、恋人を作らないんですの」


すみ妹「...」ｼﾞｰｯ


夏美「...」
　

すみ妹「...」


夏美「なんですの？」


すみ妹「おねぇちゃんはどう思う？」


夏美「え？」


すみれ「そうね、ホントの美人は、そんな事言わないかもね、...そんなこと言ってる様なやつは、死ぬまで恋人が出来ないでしょうし」


夏美「あはは、グソクムシ先輩、いつの間に」


すみ妹「おねぇちゃん、おかえり」


すみれ「あんたアレ、冷蔵庫に入れといたわよ」


すみ妹「あー！！食べる食べる！」ﾃﾃﾃﾃﾃﾃ


すみれ「はぁ...」
　

夏美「...」


すみれ「で？」


夏美「っ」ﾋﾞｸｯ


すみれ「ちょ、ちょっと、なんでそんな縮こまってるのよ」


夏美「いや、その。...色々まずかったかなぁと」


すみれ「？、あんたがなにに気を使ってるか分からないけど、待たせて悪かったわね...」


夏美「あっ、いえ、大したことないですの」


すみれ「そう？うちの妹が失礼なことしてない？あの子、気を許した子にはグイグイくっついてくからね」


すみれ「普段は猫かぶって大人しい子なんだけど」
　

夏美「とても良い妹さんで」


すみれ「褒めても何も出ないわよ」


夏美「ほんとですの。どこかの姉とは大違いですの。」


すみれ「喧嘩する？喧嘩」


夏美「ほら！！そうやって後輩怖がらせる！！よくないですのー！」


すみれ「あんたが売るからでしょうが」


ｶﾞﾁｬ


すみ妹「おまちどうさまー！」


すみれ「ん？なによ」


すみ妹「なつみおねぇちゃんと３人で食べよ！」
　

夏美「？、ハーゲンダッツですの」


すみれ「え、いいのあんたそれ。」


すみ妹「うん！はい、これなつみおねぇちゃんの分」


夏美「はぁーーー、よく出来た妹...」


すみれ「あんたねぇ、くぅくぅの次はこの金髪ロールを姉に加えたのね」


すみ妹「？、うん」


夏美「どこかの姉とは大違い」


すみれ「鬼塚さん、アイスいらないなら私が食べちゃうわよ？」


夏美「失礼致しました。」
　

すみれ「年功序列なの、あなたがいくらこの子の姉に加わってもね、私がトップなの、あんたは下の下」


夏美「ヒドイ先輩ですの」ｼｸｼｸ


すみ妹「CCOは偉いんじゃないの？なつみちゃんは偉いって言ってたよ」


すみれ「しーしーおー？...あー、CEOね、...どこの志々雄真実かと思っちゃったじゃない」


すみ妹「しーいーおー？」


夏美「うわっ、この新発売の美味しいですの！！！！」


すみれ「あーーーそれ私の！！！」


すみ妹「おねぇちゃん、昨日の夜私のアイス勝手に食べたからさっき買いに行ってくれたんだよねー」


夏美「あーだからですの、家にいなかったのは」ﾊﾟｸﾊﾟｸﾓｸﾞﾓｸﾞ


すみれ「なかなか新作売ってる店がなくてね...って、それを食べる手を止めなさい！」


夏美「イヤですのー、待たされたお返しですのー」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
　

すみ妹「あはは！なつみちゃん、こっちも美味しいですの」


夏美「ほんとですの？」


すみ妹「あーん」


夏美「え、あーん」ﾊﾟｸｯ


すみ妹「どうですの？」


夏美「美味しいですの」


すみ妹「ですのー！」


夏美「ですのー！」


ﾜｲﾜｲﾜｲﾜｲ


すみれ「...」


すみれ「ふふっ...まぁ、いいか」ﾊﾟｸｯ
　

夏美「はい、お姉さん」


すみれ「え？なに」


夏美「あーん、ですの」


すみれ「いや。いいわよ...」ｼﾞﾄｯ


夏美「年功序列ですのー、下っ端は上に媚を売らなきゃいけないんですのー」ﾆﾔﾆﾔ


すみ妹「私もなつみおねえちゃんにしたもんね、あーんって、ねー」


夏美「ねー」


すみれ「...」


夏美「ほら、先輩、...いや、すみれお姉さん、...どうぞ」ﾆｺｯ


すみれ「あんた...後で覚えておきなさいよ」ｷｯ


夏美「うっ」
　

すみれ「ほら、はやく」ｱｰ


夏美「あ、あーん」ｽｯ


すみれ「...」ﾊﾟｸｯ


すみ妹「新作どうかな？」


すみれ「...うん、おいしい。もう一口もらおうかしら...なんなら全部...ねぇ、"なつみちゃん"」ﾆｺﾘ


夏美「なつみが悪かったです。」


すみ妹「おねえちゃん、あんまりなつみちゃんのこといじめないでね」


すみれ「いじめてないわよー」ﾊﾟｸｯ


夏美「妹ちゃん...！」ｳﾙｳﾙ


すみ妹「あ、でもおねえちゃんのお部屋に勝手に入って怒られる役はなつみちゃんが代わるって」


すみれ「わかったわ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ


夏美「妹ちゃん！？」
　

すみ妹「おねえちゃんお茶飲む？とってこようか？」


すみれ「うん、おねがい」


すみ妹「はーい」ﾃｰｯ


夏美「...」


すみれ「...」


夏美「ほんとによくできた妹さんですの」


すみれ「あんたがいるからよ、いつもはお茶持ってくるなんて自分から言わないわよ」


夏美「そうなんですの？」


すみれ「いい子なところをあんたに見せたいんでしょ...あ、そこの団扇とって、妹よ」
　

夏美「それなつみに言ってますの？」


すみれ「そうよ、私の妹になったんでしょ」


夏美「こんなグソクムシの...」


すみれ「あー、怒りでさらに暑くなってきたわ...この前あんたと四季が千砂都のストラップにいたずらしようとしてたこと、チクってやろうかしら」


夏美「どうぞ、お姉さん」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀｰ


すみれ「正解」


夏美「くっ...」


すみれ「...」


夏美「...」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀｰ
　

すみれ「なつみ」


夏美「なんですの？」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀｰ


すみれ「ありがとね、妹と遊んでくれて」


夏美「...」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀｰ


すみれ「...」


夏美「これは、マニーを請求しなくてはいけない案件ですの」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀｰ


すみれ「今度なにか奢らせて」


夏美「冗談ですの...別に、なつみが好きでやってたからいいですのー」


すみれ「ふふっ、それでもあんたは私の下僕になってるけどね」


夏美「げぼく！？、先輩の妹になっただけで下僕扱い...平安名家とは関わらないほういいですの」


すみれ「あはは」


夏美「もぉ...」ｸｽｯ


すみれ「...」


夏美「...」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀｰ


すみ妹「持ってきたー」


すみれ「はぁーあ、エアコンの冷房つけちゃお」ﾋﾟｯ


夏美「エアコンあるんかい！！！」


すみ妹「？」


おわり