【SS】善子「変な先輩」【ラブライブ!サンシャイン!!】

よしこヨハネ羽根 SS


1: 2016/06/20(月) 21:03:38.36 ID:5cTCSPHX0

ラブライブ!サンシャインssです


善子加入前と思ってください


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1466424218

2: 2016/06/20(月) 21:06:18.19 ID:5cTCSPHX0

善子「…」

千歌「~♪」


善子「…こんなとこで油売ってないで、はやく練習に行ったら?」

千歌「い~んだよ~、これもAqoursの大事な活動なんだから~」

善子「だーかーら!わたしはスク―ルアイドルなんてニンゲンの部活はやらないって言ってんでしょ!?」

千歌「え~、絶対おもしろいのに~」

善子「こないだ見学にも行ってあげたでしょ!?わたしだって忙しいのよ!」


千歌「ちぇー…」


善子「…」




善子(といって動く気はないのね…)

3: 2016/06/20(月) 21:07:17.13 ID:5cTCSPHX0


最近この変な先輩に目をつけられて困ってるのよね…

わたしってば本当に運が悪いんだから!


あんなものを見せられるなんて……



あんなものを見せられたら







わたしだって夢見てもいいんじゃないかって

そんな気がしちゃうじゃない




4: 2016/06/20(月) 21:08:27.23 ID:5cTCSPHX0

千歌「……ねー、善子ちゃんは普段何してるのー?」ボンヤリ

善子「…ヨハネよ…」

千歌「んー…」


善子「…」


善子「ひとりでぶらぶらしてるだけよ…」

千歌「他の部活とかー、お友達と遊びに行ったりとかはー?」

善子「フッ…わたしといると不幸が訪れるのよ……孤高の堕天使はひとりの方が気楽なの」


千歌「そっかなー…」

善子「そうよ!この間あなたにひっぱられて海に行った時も、いきなり雨が降り出したじゃない!」


5: 2016/06/20(月) 21:09:46.07 ID:5cTCSPHX0

千歌「あぁー!そんなことあったね!急いで雨宿りしたりして大変だったっけ!」

善子「そうそう」


千歌「それでー、善子ちゃんのー、ブラが透けちゃってー…」ニヤニヤ

善子「っ!?///そ、それは忘れるって約束のはずよっ!?」

千歌「えぇー?そうだったかなー?」

善子「じゃあ今すぐ忘れなさい!い、いいわねっ!?」


千歌「うぅむ…じゃあ仕方ない…あの可愛いピンクのブラのことは忘れよう…」

善子「ぜんっぜん忘れる気ないじゃない!!」

千歌「えへへへ」


善子「もう…」


6: 2016/06/20(月) 21:42:36.07 ID:5cTCSPHX0

千歌「…」



千歌「……だからアイドルやらないの?」


善子「……それも…あるかもしれないわね」

千歌「そんなこと気にしなくていいのになー…」




善子「……どんなに準備して臨んだテストも、どんなに楽しみにしてた運動会も、修学旅行も……何一つまともに成し遂げたことはないわ」

善子「この筋書きは決まってるの」



がんばったところでどうせ失敗するのよ

ならもう…これは神さまのせいにして……気楽に生きるのが一番でしょ?

8: 2016/06/20(月) 21:43:51.80 ID:5cTCSPHX0

千歌「ふーん……でも…わたしは善子ちゃんと一緒にやってみたいなー」

善子「はぁ!?…わたしの話聞いてた!?」

千歌「きいてたよー、でもねー、わたしはやっぱり善子ちゃんにいてほしいな」

千歌「それがわたしの筋書きだもん」


善子「…」


善子「あなたたちは…わたしがいなくても何の問題もなくやっていけるわ…」


正直こんな人がリーダーなんて、とんだおちゃらけアイドルかと思ってたけど…


Aqoursの中でのこの人の存在感には目を疑った



指示をだしているわけでもないし

特別ダンスがうまいわけでもない


9: 2016/06/20(月) 21:44:43.59 ID:5cTCSPHX0

それでも…



わたしはこの人の輝きに見とれてた


堕天使なんかとはきっと格が違うんでしょうね

Aqoursをつくったから水の女神…?海の女神?いや…


善子「ノア…なんて似合うんじゃないかしら…」

千歌「んー?」


善子「Aqoursは…この内浦のすべての人の心を乗せて、どこまでだっていける箱舟、そんな感じかしらね」


10: 2016/06/20(月) 21:45:30.10 ID:5cTCSPHX0

千歌「?よくわかんないけど……善子ちゃんは沼津の人だからいっしょに行かないってこと?」


善子「…ノアとヨハネじゃ…そもそもお話が違うでしょ?」

善子「あなたたちの物語に、わたしの居場所はないのよ」


千歌「…」



千歌「わたしはねー、善子ちゃん」

千歌「わたしたちの物語をつくっていきたいんだ」


千歌「こんなちっちゃい町で育って、通ってる学校は廃校寸前で…」

千歌「でもね、それでも……わたしはここが好きだし、この場所をずっと覚えていたいの」



11: 2016/06/20(月) 21:46:38.29 ID:5cTCSPHX0


千歌「学校がなくなっても…こんなにすてきな場所があったってことを…そして、わたしたちがここで頑張ってた足跡を…みんなに覚えていてほしい…」

善子「…」


千歌「物語も筋書きも、今からわたしたちがつくっていくんだよ!今までうまくいかなかったことも全部乗り越えて、みんなでがんばって……そんなストーリーを残したいの!」


千歌「わたしたちのストーリーなんだから、なんでもありだよ!!」

千歌「Aqoursが箱舟だっていうなら、内浦だけじゃなくって世界中の人を乗せて…船上ライブ!なんてどう!?」



善子「……ふふっ」



12: 2016/06/20(月) 21:51:02.62 ID:5cTCSPHX0

千歌「もちろん船長は曜ちゃんだよ!!希望の岸へ、全速前進!ヨーソロー!!とか言って!!どうかな!?」


善子「ふふふ…なによそれ……ぴったりじゃない…!」

千歌「でしょー!えへへっ!…ねー、やっぱ善子ちゃんもやろーよー」



…理論も根拠もなにもない…

うまくいく保障だってない


でも…この人の思いは本物だ



うまくいかないかも、とか関係なくって……どんなに無茶なことでも、自分が正しいと思うことを信じて全力で走ってる



13: 2016/06/20(月) 21:53:41.29 ID:5cTCSPHX0


最っ高にうらやましいけど……きっとわたしにはできない

今までできたためしがない



……わたしだってほんとは…もっといろんなことに挑戦したいよ…

運が悪いから仕方ないって自分に言い聞かせて、あきらめるのなんてやだ…



…でも……


善子「…」

千歌「…善子ちゃん?」




14: 2016/06/20(月) 21:55:28.87 ID:5cTCSPHX0


善子「……わたしだって…」


千歌「え?」

善子「わたしだってがんばりたいわよ!!」


千歌「!!」


善子「わたしだって……いろんなことに挑戦して、あなたたちみたいにキラキラした毎日を送りたいわよ!」


善子「…でも…!がんばってもうまくいかないの!がんばんなくてもうまくいかないの!!」ウルッ


千歌「よしこちゃん…」



15: 2016/06/20(月) 21:56:25.16 ID:5cTCSPHX0


善子「…ねぇ!わたしはがんばってもいいの!?…ねぇ…誰か教えてよ…おねがい…」ポロポロ



千歌「…」


千歌「……がんばったね、善子ちゃん…」ギュッ


善子「っ!がんばるってなんなのよ!?わたしは…!」

千歌「…ずっとひとりで、我慢してたんでしょ?…周りを巻き込まないように……」


善子「…っ」



16: 2016/06/20(月) 21:57:44.52 ID:5cTCSPHX0

千歌「…心の中ではこんなに悩んで…苦しんで…叫んでるのに……ほんとに友だち思いなんだから…」

善子「…」グスッ



千歌「…善子ちゃんは頑張るのが上手だもん…大丈夫、きっと次はうまくいくよ」


善子「…グスッ……でも運が悪いのはほんとうよ…」


千歌「だーいじょーぶ!みんなも一緒だもん!」


善子「なによそれ…」

千歌「善子ちゃんが転んでも、支えてくれる人がたくさんいるってこと!」


善子「……一緒に転んじゃうかもしれないわよ?」

千歌「そのときは、みんなでどろんこになって、みんなで笑えばいいんだよ!」

善子「はぁ?」



17: 2016/06/20(月) 21:59:20.85 ID:5cTCSPHX0

千歌「ふふっ、ねぇ善子ちゃん、この間の雨宿り…なんか楽しくなかった?」

善子「…っ!べっ、べつに…//」

千歌「わたしは楽しかったよ!…誰かと一緒だとね、失敗しても楽しいんだよ!」

善子「……ど、どうかしらねっ///」プイッ


千歌「ふふふっ、んじゃ!みんなのとこに行こう!きっと外で練習を…」チラ



ザー…


千歌「…」

善子「…雨…降りだしたわね…」

千歌「…あ、あした…いこっか…えへへ」

善子「…ええ」

千歌「…じゃ、今日のところはかえ っか!」


18: 2016/06/20(月) 22:08:41.06 ID:5cTCSPHX0

善子「…そうね」バサッ


千歌「え~!?傘持ってきてるの!?今日天気予報くもりだったのに…」

善子「ふふん♪わたしにとって雨なんて日常茶飯事!折り畳み傘は常に持ち歩いてるわ!!」

千歌「すごいよ善子ちゃん!途中まで入れてって!」ヒョイ

善子「わたしはヨハネよ!」

千歌「えぇ~いまさらだよ~」



もう運が悪いことに甘えるのはやめるけど

ここまでずっとヨハネがわたしを支えてくれてたんだもの!


たとえ不運を受け入れるためのデタラメから始まったとしても、わたしとヨハネはもはや一心同体なんだからっ!


19: 2016/06/20(月) 22:09:36.36 ID:5cTCSPHX0


千歌「あ、ほら!みてみて!やっぱり雨の日でも嬉しいことはあるんだよ!」ガサゴソ

善子「え?なに…」


千歌「ほら!」ゲロゲロ

善子「ぅひぃっ!?」


千歌「カエルだよー!かわいいでしょー?」

善子「んなっ……!なんてもん拾ってんのよ!?はやく捨てなさいよ!」

千歌「えーなんでー?かわいいよー?」ズイッ

善子「いやーっ!!こっちくるんじゃないわよぉー!?」

千歌「逃げるのかー!?いくよ、カエルさん!一緒に善子ちゃんを追跡だー!!」


善子「なんで追いかけるのよぉぉーー!?」

20: 2016/06/20(月) 22:12:00.32 ID:5cTCSPHX0

千歌「あはははー!善子ちゃんはかえると一緒に家に帰るのだー!」




…最近、変な先輩に目をつけられるし

変な部活に入ることになっちゃったし


わたしってば運が悪いのよね


あと滑って転ぶし!

頭の上にカエル乗せられるし!


ほんっとに運が悪いんだからっ!!




21: 2016/06/20(月) 22:13:53.77 ID:5cTCSPHX0


千歌「あはははっ!善子ちゃんどろんこじゃーん!あははははっ!カエル似合ってるー!!」

善子「あんただって傘持ってなくてびしょびしょじゃないの!ふふふっ、あははは!」






……雨ってこんなに、心躍るものだったかしらね




おわり

23: 2016/06/20(月) 23:49:18.88 ID:/k9FKIvSo


よっちゃん可愛かった

24: 2016/06/21(火) 05:27:14.62 ID:sderzYrKo
よしちかもっと増えて欲しい

25: 2016/06/22(水) 11:36:41.52 ID:2wUoEAcDO
良かった。
次も楽しみにしてるよ。

引用元: https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1466424218/

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