【SS】夏美「回転寿司屋『スシナッツ』開店ですのー！」【グ口注意】【ラブライブ！スーパースター!!】

　
夏美「にゃっはー！我が株式会社オニナッツの新規店舗が遂にオープンですの！」

きな子「ここまで長かったっすね…」ﾓﾜﾓﾜﾓﾜｰﾝ

夏美「動画配信やバイトでコツコツ稼いだ収益を株やFXに投資しつつ資金を作り…」

きな子「漁師さんや海苔業者さんや農家の方との打ち合わせ…」

夏美「他店舗でのシステムを勉強して…」

きな子「従業員のカッパさんを集めたっすよね…」

夏美「いよいよここからSTART!!ですの…！ 私のTrue dreams!!」

夏美「絶対絶対成功させるんですのぉー！！」

きな子「CEO! 私も一緒に頑張るっすよ！」ﾁｭｯ
　

　
夏美「というわけで開店前ミーティングをしますの！」

🎧🍧🪐🍑☕🦊🐈🧪「はーい」

夏美「お客様第一の接客をする準備はバッチリですの？」

かのん「カフェの娘としてみんなに接客の仕方を仕込んでるから大丈夫だよ！」

夏美「厨房の方はどうですの？」

すみれ「殆ど機械化してるし、作業手順もマニュアル化出来てるわ」

千砂都「カッパさんたちもやる気満々みたいだYo!」

四季「注文・会計システム、タブレットのアップデートもNo problem.」

恋「では…あとの懸念事項はやはり…」


夏美「衛生面、ですの…」
　
　

　
かのん「そうだね…。衛生面はウチのカフェでも特に気を遣ってるとこだよ」

夏美「厨房がOKなのは確認済みですの」

夏美「問題はやはり客席側。お客様が安心して食事出来る環境は整ってますのー？」

可可「レーンを回るお寿司の鮮度を失わないよう某店を真似した特別なフタを開発・採用してマス！」

四季「長時間食べられていないお寿司は自動で廃棄できるよう某店を真似してシステム管理してる」

メイ「感染症対策のアルコールや体温センサーも設置したぞ」

きな子「各席に置かれたガリやお茶は定期的に交換するっす！」

恋「小さなお子様にも分かりやすい注意喚起ポップを各席に貼っています！」


夏美「完っ璧ですの…！」FULL COMBO
　
　

　
メイ「まぁ…衛生面でコケることだけはしたくないよな」

可可「ハイっ！ 安心安全がモットーデス！」

すみれ「そうね。美味しいお寿司を安価で楽しむことが出来る、それが回転寿司だもの」

千砂都「家族や友達同士が安心して食事を楽しめる…そんな憩いの場になるといいね！」

四季「そういう場所を提供しようとしている夏美ちゃんは偉いよ…」

恋「夏美さんはLiella!の…いいえ、結女の誇りですっ！」

夏美「えっ…/// みんなそんなに褒められたら困りますのぉ…///」

かのん「みんなー！ 開店前にCEOを胴上げしてあげようよ！」

夏美「え」🙃


🎧🍧🪐🍑☕🦊🐈🧪「わーっしょい！ わーっしょい！ わーっしょい！」↑🥤↓
　

　
夏美「人生で初めて胴上げされましたの…」ｳﾙｳﾙ

夏美「ラブライブ優勝に続いて…二つ目の一等賞ですの…！！」ｸﾞｽﾝ

メイ「なに泣いてんだよ、夏美」

四季「そうそう、これはまだ株式会社オニナッツの第一歩」

きな子「これからどんどん事業を拡大して、大グループの『CEO』になるんすよね」

夏美「みんな…！」

すみれ「夏美、貴女の行動力とエンターテイメント性はこのショウビジネスの女神も認めているわ」

すみれ「それに根性。貴女がオープンにこぎつけるまでどれだけ努力したかは知ってる」

すみれ「アイドルとしては教える側だけどそれ以外は教わることばかり。今後も期待しているわ」👍

可可「すみれがここまで褒めるなんて珍しいデス」

すみれ「それだけ夏美のことを評価してるのよ♪」

夏美「すみれ先輩…！」
　
　

　
かのん「１！」

可可「２！」

すみれ「３！」

千砂都「４！」

恋「５！」

きな子「６！」

メイ「７！」

四季「８！」

夏美「９！」

夏美「『スシナッツ』いよいよオープン！回転寿司屋のてっぺん取ってやりますのー！」

夏美「Song for me! Song for you!」

🎧🍧🪐🍑☕🦊🐈🧪🥤「Song for ALL!!!!」
　
　

　
夏美（こうして、いよいよ『スシナッツ』は開店した…）


ナナミ「うわぁ～！ 美味しそうなお寿司がいっぱいだね～！」

ヤエ「しかもこのお値段で食べられるなんてリーズナブルだね！」

ココノ「あ、でも炙りサーモン回ってないみたい？」

恋「そんな時はこちらのタブレットを操作して下さい」ﾋﾟｯﾋﾟｯ

(・8・)ﾁｭﾝﾁｭﾝ🍣ﾁｭﾝﾁｭﾝ🍣ﾁｭﾝﾁｭﾝ＝＝💨

ヤエ「プラレールみたいなのにお皿が載って来た！！」

ナナミ「わぁぁ～～～！可愛い！」

恋「個別で注文されたお品はこちらの『ぶるーべりぃとれいん』ですぐさまお席へお届けします♪」

ココノ「何これ～！ 楽しいね！」ｷｬｯｷｬ
　
　

　
希「なぁえりち、お寿司だけじゃ飽きちゃうしお肉頼んでもええ？」

絵里「え？ ここお寿司屋さんなのにそんなものあるの？」

希「唐揚げ、ポテト、ステーキのお寿司もあるんやって～！」

絵里「ハラショー…茶碗蒸しや貝汁以外にこんなものもあるのね」

絵里「スイーツにうどん、ラーメンまで…」

希「というわけで頼むな～」ﾋﾟｯﾋﾟｯ

(・8・)ﾁｭﾝﾁｭﾝ🥩ﾁｭﾝﾁｭﾝ🍟ﾁｭﾝﾁｭﾝ＝＝💨

希「いただきまーす！」ﾓｸﾞﾓｸﾞﾊﾞｸﾊﾞｸ

希「ほら、2貫ずつ来てるからシェアしよ？」

絵里「そうね。………あ、意外と美味しい」
　
　

　
せつ菜「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！！！」ﾊﾟｸﾊﾟｸﾊﾟｸ

かすみ「せつ菜せんぱぁい、なんでそんなスピードでお寿司食べてるんですかぁ？」

せつ菜「決まってます！ こうしてお寿司を食べお皿をゲートに落としていくと…」ﾎﾟｲｯ

＼勇者オニナッツ VS グソクムシ怪人／　ﾊﾞﾊﾞｧｰﾝ

かすみ「なんか変な動画始まったんですけど…」

せつ菜「この動画で勇者が怪人に勝つと席上のガシャガシャから限定グッズが出てくるんです！」

かすみ「ああ、そういう…」

＼　は　ず　れ　／　ﾅｯﾂｰ↓

せつ菜「ああああああああああああああああああああああああああああ！！！」ｶﾞｰﾝ

せつ菜「まだまだああああ！！！諦めませんよおおおおお！！！」ﾓｸﾞﾓｸﾞﾎﾟｲﾎﾟｲｯ

かすみ「…」

かすみ（騒がしい…けど、こういう子供っぽいところは『カワイイ』なぁ…）ﾎﾟｯ

かすみ「仕方ないですねぇ！　可愛いかすみんも協力してあげます！」
　
　

　
🕷ｶｻｯ

かのん「ひぃっ！」ﾋﾞｸｩｯ

かのん（うわっ…！ 虫がいる…！？ 衛生管理が大事ってあんなに確認し合ったのにぃぃ…！）

四季「お客さんの靴にくっついて入ってきたみたいですね」

四季「太郎さんご来店ですね。対応しまーす」ﾋｮｲｯ→🚪ﾎﾟｲｯ

かのん「…有難う四季ちゃん。助かったよぉ～」ﾎｯ

かのん「私カフェの娘なのに虫の対処も出来なくって…えへへ」

四季「気にしないで下さい。私、虫は好きなので」

かのん「うん！ 頼りにしちゃうね♪……ひぃぃっ！」🕷ｶｻｯ

四季「かのん先輩…怖いのは分かるけど抱き着かれるとお客さんに見られちゃう…///」

かのん「ゴメンゴメン～～～！！」ｷﾞｭｳｷﾞｭｳ

四季「…///」
　
　

　
夏美「オープンして数日、各部署で起きたことや反省点を報告して欲しいですの！」

かのん「接客部門から。やっぱり多様なお客さんが来るから色んな事が起きてるね」

メイ「ネタだけ食べてシャリを残す人がいるとはよく聞いてたし何人か見たけど…」

メイ「シャリだけ食べる客がいたのは驚いたな…」💭从*´ ヮ`ﾙ

すみれ「えぇ…」

かのん「一応注意させてもらって、普通の白ご飯もメニューにあるって言ったら納得してもらえたよ」

すみれ「ならいいけど…」

きな子「ガリを全部食べる高校生がいたり、ワサビの小袋を持って帰っちゃう人もいたっす」

恋「多少は『しょうがない』ですよね…」

恋「あ、これはガリを全部食べるのとかけているわけではないですよｗ？」

🎧🍧🪐🍑🦊🐈🧪🥤「…」
　
　

　
夏美「他にはないですの？」

千砂都「厨房から。目玉メニューの産地直送ウニが売れすぎて在庫切らしちゃったのが反省点かな」

メイ「あー、あれかぁ」

きな子「お客さんからもよく聞かれたっす…」

四季「売り切れって言うの心苦しかったね…」

千砂都「チラシ見て楽しみにして来てくれた人もいるんだから、今後はもっと仕入れるようにするね」

夏美「うーん…。産地直送ウニって仕入れ値結構高かったような…」

夏美「そうですの！ チラシにはこのまま載せておいて売り切れましたーってことにすれば…？」💡

夏美「それからビールを半額にするって広告出して売り切れたことにすれば大人層も取り込める…！？」

夏美「とりあえず来店させちゃえば他の商品を注文してくれますのー！ 我ながら名案…！？」ｸﾞﾌﾌ

🎧🍧🪐🍑☕🦊🐈🧪「それはダメ！」
　
　

　
すみれ「経営的にはどうなのよ？」

夏美「にゃっふっふー！ それを聞いちゃいますの？」

夏美「みなさんのお陰でロケットスタートを切れてますの！」

🎧🍧🪐🍑☕🦊🐈🧪「おぉ～～！！！」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

夏美「今はSNSの時代…。発信源の若者でも気軽に食べやすい値段設定にしたのは正解でしたの！」

夏美「ほらほら～、エルッターでもLスタでも高評価でいっぱいになってますのぉ～～！」ﾆｬﾊｯ

恋「こんなにご好評を頂けているなんて…」ｳﾙｳﾙ

すみれ「SNSの情報が新しいお客さんを呼んでくれるってわけね。いい流れじゃない」

千砂都「流石夏美ちゃんだね！」

夏美「ふふふふ～～ん、このままならボーナスも期待して大丈夫でっすの～～！」

きな子「CEO…！ 大好きっす！」ﾁｭｯ

　
　

　
夏美（こうして始まった回転寿司屋の営業は最高のスタートを切れた）

夏美（細かいトラブルはあるけど、事前に準備した分上手く対応出来ている）

夏美（毎日忙しくて疲れてヘトヘトになって帰るけど…）

夏美（お寿司を美味しく食べて満足して帰るお客様の顔を見て…）

夏美（そんなお客さんを笑顔で送る従業員の頑張る姿を見て…）

夏美（スクールアイドルと同じくらいの満足感を得られていましたの）

夏美（『CEO』）

夏美（みんなに本当にそう呼ばれる日は近いかも？ そんな期待を膨らませた…）



夏美（ある日、それは起きましたの…）
　
　

　
trrrrrrrr　trrrrrrrrrr　trrrrrrrr

夏美「お待たせいたしましたのー♪ 貴女の心のスシサプリー！ お寿司と言ったら」TEL

夏美「／スシナッツ＼でっすの～～！」

夏美「お持ち帰りのご予約ですの？ それともお席のご予約でっすの～？」

夏美「………」

夏美「…はぁ」

夏美「え…？ ………」

夏美「っ……！？ えっ……嘘…！？」ｽﾏｽﾏ

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きな子「な…なんじゃこりゃあ～～～～～～！」
　
　

　
夏美「はい、はい…！ その件についてはただいま確認中で…！」TEL


すみれ「注文全然来ないと思ったら…何よ…何なのよこれ！？」Liktok

四季「酷い…」Lnstagram

可可「こんなこと…こんなことがあっていいのデスか！？」Lwitter

恋「周囲に私たちがいないか様子を見てから行動していますね…悪意的すぎます！」

かのん「～～～～～～っ！！！！」ﾊﾞﾝｯ

千砂都「…どこ行くの？どこかに行くなら一言教えて欲しいって言ったよね？」

かのん「この人たちを見つけ出す。頭焼きリンゴにしてやるんだよ…！」

千砂都「そんなことしてどうなるの？」

かのん「っ…！！！」

千砂都「………」

かのん「………………。ゴメン…」
　
　

　
夏美「SNSの炎上が止まらない…！！」ｱﾀﾌﾀ

夏美「あんなに高評価だったお店の評判もどんどん…」

🧤2時間前　ペロペロしちゃうの分かるな～。私もりなりーの座った席ペロペロしちゃうもん
🍭2時間前　暴力団員はお断りって来店拒否されルビィ！ ころしゅぞ！
🎹2時間前　店員さんが性的すぎるのよね。なんとかして欲しいわ
☺1時間前　ラーメンがマズいわ。これ凛ちゃんラーメンでしょ
😸1時間前　↑は？凛ちゃんラーメンdisんなにゃ

きな子「な、夏美ちゃん…TV局とかマスコミの人から電話が来てるっす…」ﾌﾙﾌﾙ

夏美「っっっ…！！！」

きな子「どうしたら…？」ﾌﾙﾌﾙ

夏美（きな子…！！！ 顔、青ざめてる…）

夏美「………」ｷﾞｭｯ…

夏美「…にゃはっ♪ 代表あての電話でしょ？ もちろん電話代わりまっすの～！もしもし～？」TEL

きな子「夏美ちゃん…！！」
　
　

　
メイ「営業時間だってのに客めっちゃ少ないな…」

四季「あの動画やニュースを見たらみんなここで食べたいとは思わないよね…」

可可「しかもまばらにいるお客さんのいくらかは話題性稼ぎのLTuberデス…」

かのん「………っ」

恋「かのんさん、ここは我慢ですよ…！」

恋「私たちに出来ることは清掃の徹底。備品等のこまめな交換、それにさりげない見回りです…！」

かのん「分かってる…分かってるよ…！！」

恋「…出来ることをしましょう」

恋「ニュース等気にせず、お寿司を楽しみに来てくださっているお客様もいるのですから…！！」

かのん「うんっ……！！」
　
　

　
夏美（せっかくウニの仕入れを増やしたのに大赤字になっちゃいましたの）

夏美（このままじゃお店を開く為借りたマニーを返せない。従業員の給与も出せませんの）

夏美（私が若者向けの経営方針にしたから…）

夏美（私に経営の…CEOの才能がなかったから…）

夏美「…」

夏美「それに…私もこのバカッター共と一緒ですの…」

夏美「私だってこの子たちと同じ…目立つために取り返しのつかないことをしようとしましたの」

夏美「だから気持ちは分かる…」


夏美「……そんな私に、CEOの資格なんてないんですの…」

夏美「私の人生なんて…いっつもこんな感じなんですの…」
　
　

　
夏美（お店を閉めよう…）

夏美（だってきっと、今頃…）💭


すみれ『ビジネスをペロ舐めしてるからこうなるのよ。無能経営者ね』

可可『すみれでもこんな酷い経営しまセンよ！』

恋『普通科ではこんな経営の仕方を学ぶのですか！？ 我が校に相応しくありません！』

メイ『前々から大事なとこで失敗するやつだと思ってたんだよな』

かのん『話しかけないで』

千砂都『マルじゃないね。カッパさんたちはタコ焼き屋で働いてもらうから』

四季『借金は一人で背負ってね？ …責任は持つべきなんでしょ？』

きな子『夏美ちゃん…きらいっす』


夏美（会社も倒産させて…借金は私が全部背負うんですの）ｳﾙｳﾙ…

夏美「私が一人でこの罪を背負えば…Liella!のみんなは別の仕事に就いて生きていけるんだから…」
　
　

　
夏美「さぁ、そうと決まれば早速みんなにこのことを伝えますの…」

夏美「マスコミ各社やネットニュース向けの文言も考えて……」

夏美「それが終わったら…サヨナラですの…」

夏美「『金の切れ目が縁の切れ目』。もうみんなには会えないかもしれませんの………」


きな子「…そうっすかね？」


夏美「え……？」

きな子「夏美ちゃんと会えないなんて嫌…！夏美ちゃんは…CEOは頑張ってる！」

きな子「きっとCEOと一緒に立て直せるって信じてる！ だって…」ﾀﾞｰｲｽｷｯﾃｰｲｰﾏｰｻｰｹﾎﾞｰｳ


きな子「私は…夏美ちゃんのことが好きっす！！」ﾕﾒﾐﾙｼｶﾅｲﾃﾞｼｮｰ
　
　

　
夏美「え…？」

きな子「お友だちとしても！仲間としても！…ライバルとしてだって！」

きな子「…恋愛的な意味でだって好き！！」

きな子「だから…一人で全部背負っていなくなるなんて言わないで…！！」

夏美「きな子…！」

きな子「私が部に入った日に言ってくれたこと…覚えてる？」


『やってもないのに、向いてるかどうかなんて分からないでしょう？』


きな子「貴女はそう言ってくれた…。夏美ちゃんがそう言ってくれたから今私はここにいる」

夏美「っ…そうかもしれないけど」

夏美「私の場合はやってみたからこうなってんですの…」

夏美「向いてないことをいくら頑張ったってダメなんですの！」

きな子「『ここから立て直すことをやってもいないのに』！？」

夏美「！？」
　
　

　
きな子「もちろんこんな風評がたってお店は大変な状況っす…」

きな子「立て直すには時間がかかるかもしれない」

きな子「上等じゃないっすか…！ ここから立て直すのが私たちの新しい夢、そうでしょ？」

きな子「これは…ラブライブ優勝より手の届かないものっすかね？」

夏美「…！！」

夏美「きな子…私っ…………！！」

きな子「すみれ先輩だって言ってたじゃないっすか…。夏美ちゃんには行動力も根性もあるって」

きな子「辛いかもしれないけど…向き合いたくないかもしれないけど………」

きな子「私ともう一回頑張ってみないっすか、CEO…！」ｷﾞｭｯ

夏美「きな、こ……！」
　
　

　
夏美（『諦めるくらいなら夢なんて語って欲しくない』）

夏美（『責任は持つべきですの』……）

夏美（これは私が自分で言ったこと。『責任』『夢』……）

夏美（お店を始めてみんなのことを雇う立場になってこの言葉の重さを知った）

夏美（世の中に『責任』を取って『夢』を諦めざるを得なくなる人がどれだけいることか）

夏美（私…なんにも分かってないのにこんなこと言っちゃったんですの）


夏美（今、言葉の意味が分かったうえで思う。『夢』の『責任』は取らないと）

夏美（信じてくれる人がいるんだから。一緒に頑張ってくれる人がいるんだから）


夏美（大好きな人が『CEO』と呼んでくれるんだから）
　
　

　
すみれ「このお店…どうなるのかしらね」ｽﾊﾟｽﾊﾟ🐟

すみれ「やっぱり責任取ってやめるとか言うのかしらね、あの子…」

千砂都「言うかもね…」ｼﾞｭｰｼﾞｭｰ🍟

すみれ「…」

千砂都「…」

千砂都「私も飲食店やってるし、夏美ちゃんに今どんな重圧が圧し掛かってるのかは分かるつもり…」

千砂都「自分たちは最善を尽くしたのに悪意で道を閉ざされてしまった」

千砂都「もちろんそんなリスクを考えてないといけなかったわけだけど…やりきれないよね」

すみれ「なのに責任を持って代表として対処していかないといけない。パンクするのも無理ないわ…」
　
　

　
千砂都「もちろん夏美ちゃんの意思次第だけど、私はこのお店続いて欲しい」

千砂都「折角踏み出した夏美ちゃんの夢の第一歩だもん…」

すみれ「私だってそうよ…」
　
すみれ「あの子には幸せになって欲しい」

すみれ「たくさん失敗して挫折してきたあの子には…」

千砂都「けど…」

すみれ「けど？」

千砂都「もう夏美ちゃん自身で判断するしかないんだもんね…」

千砂都「私たちは自分に出来ることをするしかない。そんなことは分かってる！」

千砂都「でも…かのんちゃんが犯人を見つけ出そうとするの窘めちゃったけど、私だって本当は似たような気持ちなんだよ…！」

千砂都「何も出来ないの…すごくもどかしいよ…！！」

すみれ「千砂都…」
　
　

　
千砂都「…ゴメン。愚痴聞かせちゃったね」

千砂都「分かってる。私たちは自分に出来ることをする。夏美ちゃんの判断を待つ」

千砂都「…大丈夫。大丈夫なんだからね」

すみれ「…こっちだって大丈夫よ。いつでも愚痴くらい言ってきなさい」

千砂都「え…」

すみれ「アンタ気を張りすぎなのよ。その実直さが強さなんだろうけど」

すみれ「…かのんに見せられない弱みは私に見せたらいいわ。ちゃんと受け止めてあげるから」

千砂都「すみれちゃん…！！！！」

すみれ（私だって本当は不安よ…）

すみれ（だけど貴女に甘えて貰えるような私でありたいから、私は真っすぐ立っていられる）

すみれ（はぁ…。千砂都を支えてるようで私が千砂都に支えられてるのよね…）
　
　

　
夏美「え…？」


可可「メイメーイ！ 3番テーブルの清掃とコップの交換終わりマシタかー！？」

メイ「OKだー！ Lberの注文入ってるらしいから私そっち手伝ってくるな」

可可「謝謝デスー！」

四季「会計、入ります…」

恋「はい！ 貴女のハートのスシサプリ、スシナッツの葉月が承ります」TEL

恋「お持ち帰りの鬼セットのご予約ですね。ありがとうございます！」TEL


夏美「誰一人、辛そうな顔もせず笑顔で業務をこなしてますの…」

きな子「みんな不安には思ってても信じてるっすから」

きな子「このお店を…夏美ちゃんの夢を夏美ちゃんは諦めないって」
　
　

　
夏美「…今日もお疲れさまでした。みんなにお伝えしたいことがありますの…」

🎧🍧🪐🍑☕🦊🐈🧪「…」ｺﾞｸﾘ

夏美「色々考えましたの。お客さんは激減してここ数字は大赤字」

夏美「SNSでの評判も地に堕ちてますの。きっと盛り返すにはすごい時間がかかる」

夏美「だから…閉店することを考えましたの」

千砂都「夏美ちゃん…」

すみれ「…」

夏美「けど…今日みんなの働く姿を見て思い直しましたの」

夏美「ここから立て直すのは大変だと思う。業務転換する部分も考えてますの」

夏美「…きっとみなさんの業務も大変になりますの」

夏美「それでも…私と一緒に働いてくれますの…？」
　
　

　
かのん「～～～！ もちろんだよ！ 私、いっぱいいっぱい頑張るから！」

可可「ナッツゥゥゥ～！ そう言ってくれるのを待ってました！」

メイ「ああ！ ラブライブ優勝を果たした私たちならどんなことでも出来るって！」

夏美「みんな…！」

四季「私たちみんな、諦めない夏美ちゃんのことが大好きなんだよ」

恋「はいっ！ 立て直すための案や新メニューも考えてますよ！」

恋「とり天＆カボス、カボスのお味噌汁、カボスジェラートなんてどうでしょうか」

きな子「カボスばっかりじゃないっすか」

恋「カボスには無限の可能性がありますからね！！ 何より…」


恋「私はカボスが好きですから💖！」


夏美「みんな…！」ｳﾙｳﾙ

夏美「ありがとう、ですの…！！」
　
　

　
ex.

「…あの、夜分遅くに失礼いたします…」ｺﾝｺﾝ

夏美「…？ こんな時間にお客さんですの？」ｶﾞﾁｬｯ

「…」「…」

メイ「あ……？ この人どっかで………！？」

四季「知ってる人？ 確かにどこかで見たような…………あ！」

「江戸前女学園の――――の母です」「…です」

可可「やっぱり…！！」

メイ「スクールアイドル『すし食い姉』のメンバーだ！ でもって…」


夏美「もしかして、このイタズラ投稿をした人の一人…ですの？」
　
　

　
「…本当に、娘がこのようなことをしてしまい申し訳ありませんでした！」「…」ﾍﾟｺﾘ

夏美「あ…」

きな子「まぁ、SNSで本人の名前や住所、学校まで特定されてたっすもんね…」

四季「ニュースでもどんな罪が適用されるか専門家の人が話してたね」

千砂都「で、怖くなって自分から謝罪しに来たってこと？」

すみれ「そういうことでしょうね」

夏美「…」

「…」「っ…」

夏美（この人たちのしたことのお陰で私たちは大損害を受けてる。謝って済む問題じゃないですの）

夏美（けど…私にはこの子の気持ちは分かる。私も一歩間違えればこの子と同じだったんだから）

夏美（だから…）

可可「…」
　
　

　
夏美「……頭を上げてください、お二人とも。SNSで承認欲求を満たしたくなるのは私も分かりますの」

「！！」「じゃあ…！！」


可可「…しかし、それとこれとは話が別デス」ｽﾞｲｯ

夏美「え…」

「っ！」「えぇ…！？」

可可「被害届は警察に提出しますし、訴訟も起こすと思いますのでそのつもりでいて下サイ」

「そんな…！！？」「う…！！」ｶﾞｸﾌﾞﾙ

可可「そういうわけなのでどうかお帰り下サイ。まだミーティングの途中デスので」

「あ…あぁぁぁぁぁ…！」「ああああああああああああああああぁぁぁっぁぁぁぁ……」

可可「…」
　
　

　
ガチャッ…

可可「ゴメンナサイ、出しゃばりしてしまいマシタ」ﾍﾟｺﾘ

かのん「うん…。私もビックリした。許してあげる流れだと思ってたから」

夏美「…ですの」

かのん「何か理由があるんだよね？」

可可「ハイ、許す流れだと思ったので割り込みマシタ」

きな子「まさか彼女がライバルのすし食い姉の人だからここで再起不能にしようとしたとか？」

恋「向こうはそのつもりでイタズラしたかもしれませんがそれは流石に…」

メイ「あのな、多分可可先輩は…」

可可「そういうことではなくて…」


可可「今回の件はただ頭を下げて収まる一件ではありまセン」

可可「企業としての対応をすべきだと思いマス」
　
　

　
可可「ナッツは優しい子デス。もしかして自分の過去の姿と重ねてしまったのデハ？」

夏美「大当たりですの…」
　
可可「心の中で同情するのは良いと思いマス。けれどナッツはCEOなのデス」

可可「同情という個人レベルの裁量ではなく、CEOとして毅然とした対応をするべきデス」

夏美「っ…！！！」

すみれ「可可…」

可可「彼女はこれから警察の事情聴取を受け、裁判をして…賠償金地獄に陥ることになると思いマス」

可可「スクールアイドルとして活動することは不可能。家族だって路頭に迷うかもしれない」

可可「そんな彼女の首に刃をかけるようなことは嫌かもしれマセン…………けど」

可可「私たちやカッパさんたち従業員の首もかかっていることを忘れないでくだサイ」

夏美「可可、先輩…」

可可「どーしてもこういう悪役が嫌なら可可に任せるデスよ！ 中国に帰れば怨恨ナド無問題デス♪！」
　
　

　
かのん「…」

千砂都「…」

きな子「…」

すみれ「え、えっとね。可可は…」

メイ「――あんなこと言ったけどよ。本当は可可先輩も彼女の事許してあげたかったと思うんだ…」

メイ「私もスクールアイドルオタクだから分かるんだけどよ…」

夏美「…」

メイ「可可先輩はスクールアイドルが大好きだろ？『すし食い姉』だって好きだったと思うんだ」

メイ「SNS炎上のほとぼりが冷めたら活動出来るかもしれない。誰よりその姿を望んでたと思う」

メイ「けど…可可先輩は株式会社オニナッツの今後を選んだ」

メイ「大好きを捻じ曲げてまで夏美の為になろうとした可可先輩の行動、分かってやってくれ…」

夏美「…」

夏美「…心に深く刻みましたの…」
　
　

　
epilogue

👠5時間前　この前エマと来たけど美味しかったわ
🍊2時間前　悔しいけどカボスフェア美味しかったのだ。今度はみかんフェアをして欲しいのだ
🎹2時間前　店員さんが性的すぎるって言ってるのに…。幻滅しました。スシナッツ通います
☺1時間前　店員に性的とか求めてないわ。ラーメンの味はもっと改良しなさい
😸1時間前　↑哀れにゃ

かのん「お客さん、少しずつ戻って来たね」

可可「オープン直後と比べたらまだまだデスけどね～」

恋「代わりに持ち帰りのお客さんが増えています！ 厨房からヘルプ来てますよー！」

きな子「りょーかいっす！ 四季ちゃん、4番卓の清掃・備品の交換お願いするっす！」

四季「OK」


夏美（あれから…）

夏美（改善できる点を洗い出し回転寿司の営業を再開したけど良かった時ほどの客足は戻らなかった）

夏美（けど、LberEatsとの連携や持ち帰りに力を入れることに転換したことで業績は少しずつ良化）

夏美（なんとか黒字経営を取り戻すことに成功しましたの）
　
　

　
夏美「今日も皆さんお疲れ様ですの～！」

夏美「今日は皆さんお待ちかね～！ ボーナスの支給日でっすの～😘」

🎧🍧🪐🍑☕🦊🐈🧪「イェーイ！」

四季「…って、これ」ｼｮﾎﾞﾝ

メイ「まぁ、期待はしてなかったけどさぁ…」

恋「（※ジュース）呑みに行ったら一晩でなくなりますね…」

千砂都「まぁまぁ、赤字経営からここまで戻っただけでも十分じゃない」

すみれ「そうね。ここからの頑張りでコレが増えるんだって思ったらやる気も出るわよ」

かのん「よーし！ 次のボーナスではこの10倍になるようみんなで頑張ろう！」おー！


夏美（こんな寂しい給与事情なのにみんな私についてきてくれる…）


きな子「やりがいがある～とかもそうっすけど、みんながこの仕事を頑張ってるのは…」

きな子「きっと夏美ちゃんのこと大好きだからだと思うんっすよね！」
　
　

　
夏美（未熟なCEOの私にみんながついてきてくれる）

夏美（同業他社との競争、感染症、悪意を持った人への対策…。壁はいくらでも立ちはだかる）

夏美（良いCEOとしての道はまだまだ険しいけど、夢を掲げた以上は頑張りたい）

夏美（…それが信頼してくれるみんなに負うべき私の責任だと思う）

夏美（絶対絶対、会社を大きくしてみんなを幸せにするんですの！！）


夏美「ボーナスを出したついでに今後の株式会社オニナッツの展望を発表しますの～！」

夏美「もう少し収益を安定させたら、次の店舗を出したいなーって思ってるんですの！」

夏美「次はうどん屋さんがいいかなって思ってて～、名前は『鬼さんうどん』でどうですの？」


🎧🍧🪐🍑☕🦊🐈🧪「それはやめよう」


完
　

↓前作です
【グ口注意】夏美「にゃはーっ！グﾉﾚーポンでおせちを注文しましたの！」

【SS】夏美「にゃはーっ！グﾉﾚーポンでおせちを注文しましたの！」【グ〇注意】【ラブライブ！スーパースター!!】

■約12000文字■かのん「新年」 🙇‍♀🙇‍♀🙇‍♀🙇‍♀「あけましておめでとうございます！」🙇‍♀🙇‍♀🙇‍♀🙇‍♀ すみれ「Liella!も9人になったし、今年も賑やかなお正月になりそうね」 可可「日本の着物は華やかデス！ すみれも…馬子にも衣装というやつデスね！」ﾌﾌﾝ 四季「そう言いながら頬を染めてる可可先輩…素敵」💞 きな子「四季ちゃんも着物似合っててカッコイイっす！ スタイルいい人が羨ましい…」 夏美「きな子も十分スタイルいいですの！ 着物が艶やかで粋ですのぉ💘」😘 恋「夏美さん、着物を褒める時は『艶やか』『粋』といった表現より『似合いますね』『上品ですね』が良いですよ」 千砂都「恋ちゃんも似合ってるよ！ 長い黒髪とマッチして思わず見惚れちゃうよ！」 メイ「いい…」👁👁ｼﾞ~ｯ かのん「着物、いいよね…」 かのん・メイ「日本のお正月が好きだあああああああああああああ！」DIVE!

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2023年1月4日 20:10

以下、資さんうどんの好きなメニューを語るスレ
月見細めんに天かすと昆布だくだくが好きっす
　

おつおつ面白かった！
資さんうどんの天かす個包装になるんだってなぁ
資さんはもつ鍋もうまいぞ
　

カボ恋要素もあって草
　

グルーポンみたいに上げて上げて上げて上げまくるってから落とすのかと思いきや落とし穴と同じくらいの落差でホッとした
　

食べたいので福岡でなんかイベントやってくれ…