【SS】日曜桜坂劇場「グレープフルーツミルク」[字][解][デ]目覚めたら見知った部屋、隣には裸で眠る後輩、抜け落ちた昨夜の記憶、この状況は…【ラブライブ！虹ヶ咲】

あなたの部屋

ちゅんちゅん……ちゅんるん……

あなた「んん……ふわぁぁ……あれ？」

あなた「なんで私裸なの……？」

しずく「すぅ……」ｽﾔｽﾔ

あなた「え……？ なんでしずくちゃんも裸なの？」

あなた「というかしずくちゃんが私の部屋にいるのはどうして……？」

あなた「うーん……よし、一旦落ち着こう……うん」

あなた（冷静に、昨夜のことを思い出してみよう……）
　

ちゅんるん
　

――

――――

――――――

昨夜

しずく「先輩？」

あなた「ん？ あれ、しずくちゃん？」

しずく「お久しぶりです！」

あなた「わあ、ほんとに久しぶりだね！」

しずく「まさかこんなところで会えるなんて……」

あなた「ねっ！ びっくりしたぁ……」

しずく「最近先輩からの連絡がなくて寂しかったんですよ？」

あなた「そうなの？ ごめんね」

しずく「立ち話もなんですから、どこかお店に入りませんか？」

あなた「あ、うん。そうしよっか」
　

バー

あなた「しずくちゃんももうお酒が飲める歳かぁ……」

しずく「こう見えて私結構強いんですよ？」

あなた「ほんとに？ じゃあ勝負しよっか！」

しずく「ふふっ、望むところです」

～間～

しずく「こうして話していると、高校生に戻った気分になりますね」

あなた「そうだねー」

しずく「先輩は気づいてないと思いますけど……あの頃私、先輩のこと好きだったんですよ？」

あなた「え、ほんと？ 全然わかんなかったよ」

しずく「……まあ今も好きなんですけど」ﾎﾞｿｯ

あなた「うん？ なにか言った？」
　

しずく「いえ、なにも。次はなにを飲もうかな……」

あなた「え!? まだ飲むの!?」

しずく「はい。先輩はなににしますか？」

あなた「えっと、じゃあ……」

………………

…………

……


道

あなた「うぅぅ……」ﾌﾗﾌﾗ

しずく「大丈夫ですか？ 飲み過ぎですよ、先輩」

あなた「だってしずくちゃんがあんなに、ひっく……」ﾌﾗｯ

しずく「もう……仕方ない人ですね」
　

あなた「ちょっと、ちょっと休憩させて……」

しずく「どうしてこんな無理をしたんですか？」

あなた「だって……私先輩だし、負けられないもん……」

しずく「はぁ、子供じゃないんですから……」

あなた「あぅー……」

しずく「…………」

あなた「ふー……」

しずく「……先輩」

あなた「ん、なに？」

しずく「私……先輩とキスしたいです」

あなた「はぇ……？ しずくちゃんも酔っ払ってるの？」

しずく「違います。好きなんです、先輩のことが……」
　

あなた「でもそれ、高校生の時って……」

しずく「ずっと好きだったんです！ あれからずっと……」

あなた「えっ……」

しずく「今日先輩と会えたのは、きっと運命なんです。だから今、想いを伝えなきゃって……」

あなた「しずくちゃん……」

しずく「先輩は私のこと、好きじゃありませんか……？」

あなた「えっと……」

しずく「その唇で……先輩の気持ちを教えてください」

あなた「…………」ｺﾞｸｯ

しずく「…………」ﾄﾞｷﾄﾞｷ……

あなた「あ……その……」

しずく「…………」ﾄﾞｷｯﾄﾞｷｯ
　

あなた「わ、私は……」

しずく「ああもう、じれったいですね！」ｶﾞｼｯ

あなた「ふぇ!?」

しずく「んっ……」ﾁｭｯ

あなた「――！」

しずく「はむ……んん……」ﾁｭｯﾁｭﾌﾟ

あなた（なにこれ……私、しずくちゃんと……？）

しずく「……んれ」ﾆｭﾙ

あなた（!?!? これって舌!? 今そんなことされたら――！）

あなた「おろろろろ……」ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬ

――――――

――――

――
　

あなた「……そこからの記憶がないな？」

あなた「あのあとなにがどうなってこんな状況に……？」

あなた「ま、まさかしずくちゃんとしちゃったなんてことは……」

あなた「いやいやない！ 絶対にない！」

あなた（なら考えられる可能性は……）


――

――――

――――――

あなた「おろろろろ……」ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬ

しずく「んんっ!? けほっけほっ……先輩!?」

あなた「ご、ごめんしずくちゃ……わた、うぷっ……」

しずく「私は大丈夫ですから、全部出しちゃってください」

あなた「うん……おええぇぇ……」ﾋﾞﾁｬｯ

………………

…………

……
　

あなたの部屋

しずく「ほら、着きましたよ」

あなた「ありがと、しずくちゃん……」

しずく「では私は帰りますね。ちゃんと休まないとダメですよ？」

あなた「はい……」

ガチャッ……バタン

――――――

――――

――


あなた「……いや違うな。しずくちゃん帰っちゃったじゃん」

あなた「私をここまで送り届けたあとは……」
　

――

――――

――――――

しずく「ほら、着きましたよ」

あなた「ありがと、しずくちゃん……」

しずく「あの……今日は泊まっていってもいいですか？」

あなた「えっ？」

しずく「私、先輩のことが心配でこのまま帰れませんよ」

あなた「ぷひゅっ！ 先輩が心配って、しずくちゃん面白いっ！」

しずく「はい？ あっ、今のはダジャレじゃありませんよ！」

あなた「でもさぁ、くふふ……！」

しずく「もうっ！ 人が心配しているのに……私帰ります！」

ガチャバタンッ！

――――――

――――

――
　

あなた「だから帰っちゃダメなんだって！」

あなた「やり直しやり直し……」


――

――――

――――――

しずく「私、先輩のことが心配でこのまま帰れませんよ」

あなた「……じゃあお願いしてもいいかな？」

しずく「はいっ！ 今日はゆっくり休んでくださいね」

あなた「うん。じゃあ私は床で寝るからしずくちゃんは――」

しずく「ダメです。それじゃ先輩が休めないじゃないですか」

あなた「だけどしずくちゃんを床で寝させるわけには……」
　

しずく「私のことはいいですから、ね？」

あなた「うーん……じゃあ一緒に寝る？ なーんて」

しずく「……先輩がいいのなら、それで」

あなた「!?」

しずく「では早く寝ちゃいましょう？ 先輩」

――――――

――――

――


あなた「うんうん、きっとこんな感じだね」

あなた「……あれ？ これだと服着たままだ。なんで私たち裸になったんだろう……」

あなた「あ、わかった！ 服を汚しちゃったからだ！」
　

――

――――

――――――

しずく「そうだ、寝る前に服を着替えないといけませんね」

あなた「あ……私のせいで汚しちゃったもんね」

しずく「先輩の服、お借りしてもいいですか？」

あなた「もちろん。適当に選んでいいからね」

しずく「ありがとうございます」

――――――

――――

――


あなた「だよね、汚しても普通着替えるから裸で寝ないよね」

あなた「となると……」
　

――

――――

――――――

しずく「先輩、シャワーを浴びてもいいですか？」

あなた「うん。ごめんね……私、服だけじゃなくて体まで……」

しずく「気にしないでください。私のせいでもありますから」

あなた「うぅ……」

～間～

しずく「すみません、着替えを持っていくのを忘れ――」ﾎｶﾎｶ

あなた「うぅん……」ｽﾔｧ

しずく「もう……そんなところで寝たら風邪をひきますよ？」

しずく「ほら、ちゃんと布団をかけてください」

あなた「んぅ……しずくちゃ……」ｷﾞｭｯ

しずく「あ……おやすみなさい、先輩」

――――――

――――

――
　

あなた「って感じで裸のまま寝たんだよ」

あなた「たぶん私は着替えようとして服を脱いだまま寝落ちしてた、と」

あなた「……でも下着まで脱ぐかな？」

あなた「いくら酔っ払っててもさすがに全裸にはならないよね、しずくちゃんいるし……」

あなた「う～ん、う～ん……じゃあこうだ！」


――

――――

――――――

しずく「先輩も一緒にシャワー浴びませんか？」

あなた「ええっ!? それはちょっとまずいよ……」

しずく「どうしてまずいんですか？」

あなた「だ、だって……」
　

しずく「もしかして私を襲おうとか考えてますか？」

あなた「そんなことしないよ！」

しずく「だったら問題ないですよね。行きましょう？」ｸﾞｲｯ

あなた「わっ……」

～間～

しずく「ん～……さっぱりしましたね」

――――――

――――

――


あなた「あ！ 今しずくちゃん服着てた！ ダメじゃん裸で出てこなきゃ！」

あなた「いやでも裸で出てきたとしてもやっぱり服着てから寝るよね……」

あなた「なんで？ なんで裸のまま寝たの？ 私としずくちゃん、ふたりとも……」

あなた「や、やっぱりそういうこと……なのかな？」
　

――

――――

――――――

しずく「先輩……」ｼｭﾙｼｭﾙ

あなた「えっ!? し、しずくちゃんどうしたの!?」

しずく「言いましたよね？ ずっと先輩のことが好きだったって」

あなた「うん……」

しずく「だから私、先輩とそういうことがしたいって思うんです」

あなた「そ、そういうことって……？」

しずく「言わなくてもわかりますよね？」

あなた「…………」

しずく「私のこと……愛してください」

あなた「……しずくちゃんっ！」ｶﾞﾊﾞｯ

ギシッ……ギシッ……

――――――

――――

――
　

あなた「……ってこと、だよね」

あなた「あああっ、私なんてことしちゃったんだろう……」

あなた「しかも全部覚えてないなんて、最低だよ私……」

しずく「んんぅ……せんぱい……？」

あなた「しずくちゃん!? お、おはよう……」

しずく「おはようございます……ふふっ」

あなた「あのあの、私その、えっと……」

しずく「昨夜の先輩、すごかったですね。あんなに激しく……」

あなた「え……じゃあほんとに私、しずくちゃんと……？」

しずく「覚えていないんですか？」

あなた「ごめんなさい……まったく記憶がないです……」

しずく「私、初めてだったのに……ひどいです、先輩」

あなた「うぅ……しずくちゃん、昨夜の私のこと教えてくれる……？」

しずく「いいですよ、私は全部覚えていますから」
　

――

――――

――――――

しずく「ほら、着きましたよ」

あなた「ありがと、しずくちゃん……」

しずく「もうひとりでも大丈夫ですか？」

あなた「……ダメかも。今夜はずっと一緒にいてほしいな」

しずく「先輩……わかりました。では泊まらせてもらいますね」

あなた「うん……」

しずく「とりあえず着替えないと……あ、その前にシャワーかな……」

あなた「しずくちゃん……ちょっと来て」

しずく「なんですか？」

あなた「っ！」ｸﾞｲｯ
　

しずく「ひゃんっ！」ﾄﾞｻｯ

あなた「…………」

しずく「せ、先輩……？ どうしたんですか……？」

あなた「しずくちゃんがいけないんだよ……」

しずく「えっ……？」

あなた「私のこと好きなんでしょ？ だったらこういうことされると嬉しいんだよね？」

しずく「ま、待ってください！ そんな、無理矢理なんて……」

あなた「ずっと思ってたんだ……可愛いしずくちゃんのことをめちゃくちゃにしたいって！」ｶﾞﾊﾞｯ

しずく「あっ、ダメっ……！ せん、ぱ……ゃんっ……」

ギシッギシッギシッ……！

――――――

――――

――
　

しずく「……あの時の先輩は、まるで獣のようでした」

あなた「あわわ……」

しずく「本当に、覚えていないんですか……？」

あなた「うん……ごめん」

しずく「そうですか……」

あなた「…………」

しずく「では……責任、取ってもらえますか？」

あなた「もちろん！ 私なんでもするよ！」

しずく「なら……私の恋人になってください」

あなた「え……？ 私のこと嫌いになったんじゃないの？」

しずく「そんなことありませんよ」

あなた「あんなひどいことされたのに……？」

しずく「私は先輩が思っているよりも、先輩のことが好きなんです」

あなた「しずくちゃん……」
　

しずく「お返事を、聞かせてくれますか？」

あなた「……こんな私でいいなら」

しずく「先輩っ！」ｷﾞｭｯ

あなた「わっ！」

しずく「ずっと願っていたことが、やっと叶いました！」

あなた「……うん」

しずく「ねぇ先輩。今から……どうですか？」

あなた「どうって……え、朝から!?」

しずく「だって昨夜のこと、覚えてないんですよね？」

あなた「そうだけど……」

しずく「でしたら……ちゃんとふたりの思い出にしましょう？」

あなた「そう……だね。じゃあ――」

しずく「やったぁ！ 先輩、大好きですっ！」ｶﾞﾊﾞｯ

あなた「ちょ、待っ――」

ギシッ！ ギシッ！ ギシッ！

………………

…………

……
　

――

――――

――――――

昨夜

しずく「ほら、着きましたよ」

あなた「ありがと、しずくちゃん……」

しずく「もうひとりでも大丈夫ですか？」

あなた「うぅん……」ｽﾔｧ

しずく「先輩？ 寝ちゃいましたか……？」

あなた「すぅ……」

しずく「そうみたいですね……困ったなぁ」

しずく「…………」

しずく（朝、隣に裸の私が寝ていたら……先輩はどう思うんだろう？）

しずく（もしかしたら勘違いして責任を取る、なんて言ってくれたり……）
　

しずく「ふふっ、これはちょっとした罰ですよ？ 先輩……」

～間～

しずく「よし、これで完成かな。あとはこのまま眠るだけ……」

しずく「おやすみなさい、先輩」

あなた「むにゃ……」

しずく「……可愛い」

しずく（あっ、これダメかも。こんな無防備な姿を見せられたら、私……！）

しずく「すみません、先輩！」ｶﾞﾊﾞｯ

ギシギシギシギシッ！

――――――

――――

――

パタン

この物語はフィクションです♡


来週のこの時間は前田佳織里主演「飲兵衛はBARにいる」をお送りします。
　

お粗末さまでした。

【前回の日曜桜坂劇場】
日曜桜坂劇場「ニョウ」[字][解][デ]黄色いしずくを流して生き残れ。衝撃の【ソリッド・シチュエー“ション”・スリラー】※R15+指定作品
https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1679828405/
　

あなしずはいいぞ
　

これはあなたちゃんがわるい
　

しずくちゃん結局襲ってたんかいw