【長編SS】あなた「お嫁さんシミュレーション?」璃奈「うん」【ラブライブ!虹ヶ咲】

スクスタ虹ヶ咲 SS


16: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 00:21:58.60 ID:/Hr2co2a
あなた「なんだか長い間お腹の中に赤ちゃんがいたから戻ってきても落ち着かないなぁ……」サスサス

バイン

あなた「き、気のせいか胸もちょっとハリがあるような……」

あなた(まさか……“出る”わけないよね……)

あなた「……まさかね!あははは!」

あなた「さて……今日はとうとう同好会だと最後になる彼方さんだ」

あなた「ぶっちゃけ結婚するなら彼方さんかなり有望お嫁さんだから楽しみだなぁ……」

カチャカチャ

ピッ

チキチキ

あなた「––––––––––––」
 
45:一応こっちにも載せときます(もんじゃ) 2020/01/26(日) 01:11:18.40 ID:/Hr2co2a
かすみ「ぇ……」

あなた「う、うそ……だよね真姫ちゃん!はは……冗談キツいよほんと!」

真姫「––––––––残酷だけど、事実なの」

真姫「受け止めて、かすみの身体は––––––––」

かすみ「っ!」ガタッ


タタタ

あなた「!か、かすみちゃん!!」

タタタ

真姫「––––––––ごめんなさい」

……

屋上

かすみ「……」

あなた「はぁ……はぁ…かすみ、ちゃん……」

かすみ「あは……あははは……」

かすみ「なんで……」

かすみ「……なんで……私たちなの……!?」

かすみ「やだよ……なんで……いやぁ!」バッ

あなた「っ!!かすみちゃん!!」

ダキッ

ジタバタ

ギュ-ッ

あなた「……落ち着いた?」

かすみ「先輩……ごめん、なさい……」ポロ

あなた「かすみちゃんは何も悪くないよ……大丈夫。私はどんなことがあってもかすみちゃんとずっと一緒だよ」

ギュッ
 
46:一応こっちにも載せときます(もんじゃ) 2020/01/26(日) 01:11:49.34 ID:/Hr2co2a
ピコピコ

ちえみ「あー!!ママずるいよ!そんなガッチガチでくるなんて!」

璃奈「ふふ……在宅仕事人だから厳選、調整はいくらでも時間があるのだよ……」ニヤニヤ

ちえみ「くっそー!でもいいよ……こっちも縛りなしで戦ってあげる」

璃奈「え……まだ本気ではなかったの……?」

ちえみ「卵孵化はアランに頼めば私が学校行ってる間でも出来るしね……」

璃奈「ぬぬぬ……」


あなた「やれやれ……」フッ

アランMarkII「にゃー」
 
47:一応こっちにも載せときます(もんじゃ) 2020/01/26(日) 01:12:07.96 ID:/Hr2co2a
真姫「––––––––おめでとう、元気な赤ちゃんよ」

しずく「えへ……あなた、ほら……かわいいですよ…」

かおり「わーん!!わーん!!」

あなた「しずくちゃん……かおり……」ウルウル

あなた「本当によく……がんばったね」

キュ

しずく「はい……みなさんの、あなたの……先輩のおかげです」

あなた「うん!退院したら三人でみんなのところ行こうね!」

しずく「はい」ニコ
 
48:一応こっちにも載せときます(もんじゃ) 2020/01/26(日) 01:12:33.10 ID:/Hr2co2a
–––––––––––––––
––––––––––
––––

あなた「みゆ、お母さんに報告終わった?」

みゆ(18)「……うん」

みゆ「私、もう少しお水汲んでくるね!」

トテトテ


あなた「……果林ちゃん聞いた?約束通りみゆ、スクールアイドルになったんだよ?しかもあの頃私たちが頑張って開催したスクールアイドルフェスティバルにも参加して……」

あなた「それだけじゃないよ。みゆってばあの“ラブライブ!”で優勝したんだよ!?凄すぎるよ……」

コト

あなた「これはその時の写真。すごいよね……さすが果林ちゃんの……私たちの子供だよ」

あなた「ってあはは……報告しなくても果林ちゃんきっとみてたから大丈夫だったかな?」

あなた「あの子がどうしても直接伝えたいって言うからさ……」

あなた「私は……果林ちゃんに言いたいことはもうずっと前から変わってないからさ……」

あなた「ずっとずっと好きだよ。愛してるからね」

––––––––––––果林ちゃん
 
65: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 10:42:05.47 ID:/Hr2co2a
>>16から続き

ピピピピピピ

あなた「ん……んん……」ガバッ  

あなた「ふわぁぁ…….」チラ

チラ

彼方「すー、すー……」zzz

あなた「……」

スタスタ
 
66:この物語に登場する人物は実在する人物とは一切関わりがございません(もんじゃ) 2020/01/26(日) 10:48:59.41 ID:/Hr2co2a
あかり「おはようお母さん」モニュモグ

あなた「おはよう、あかり」

あなた「朝ごはんは……ママが帰ってから作ってくれたのかな?」

あかり「うん。テーブルにラップして置いてあったよ」

あかり「ごちそうさま。じゃあ私学校行ってくるね」

あなた「うん、気をつけてね」

トテトテ
 
ガチャン

あなた「私もご飯早く食べて仕事行かないと」

ジジジジジ

チン     

モニュモグ

……

 
67: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 11:12:50.17 ID:/Hr2co2a


あなた「ただいまー……」

あかり「おかえりなさいお母さん」

あなた「ママは?」

あかり「さっきお仕事行ったよ」

あなた「そっか……今日も会話すらできなかったなぁ」

あかり「お母さんもうちょっと早く帰ってこれないの?そうすれば……」

あなた「う~ん……そうしたいんだけど中々帰らせてもらえなくてさ……あはは」

あかり「夜ご飯はテーブルに置いてあるからチンして食べてって」

あなた「わかった」

あかり「それじゃあ私は勉強してるから」

トコトコ
 
77: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 11:48:11.44 ID:/Hr2co2a
モニュモグ
  
あなた(ここのところ休み全然もらえてないな……彼方ちゃんと最後にまともに会話したのいつだっけ……)

あなた(あかりも勉強ばかりでたまにくらい息抜きさせてあげたいし……どうにかして家族でどこか行けないもんかな……)

あなた(けど今月も家賃遅れたら今度こそ大家さんにアパート追い出されちゃうし……)

あなた「……はぁ、やっぱり難しいかぁ」

あなた「せめて家の中でくらい家族で過ごせたらいいのになぁ……」

モニュモグ
 
98: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 12:24:40.70 ID:/Hr2co2a
あなた「zzz……」

ガチャ  

あなた「……んぅ…」

あなた(彼方ちゃん……帰ってきたのかな…?)

スタスタ

彼方「––––––––」

ボフン

彼方「……zzz」

あなた(帰ってきてすぐ寝ちゃうなんて……相当無理して……)

あなた(こんなこと……させちゃダメなのに……)
 
100: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 12:37:03.15 ID:/Hr2co2a


TV『君は剣!?それとも盾!?』

あかり「……」

モニュモグ

あなた「あかりはゲームとかやりたくないの?友達とかみんなやってるんでしょ?」

あかり「あー……私はあんまり興味ないかな……勉強の息抜きなら絵でも描いてるから」

あなた「……そっか」

あかり「じゃあ学校行ってくるね」

あなた「もう?早くない?」

あかり「今日テストがあるから早く行って少しでも多く勉強しなくちゃ」
 
106: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 12:51:59.48 ID:/Hr2co2a


あなた「はぁ……昼休み仕事が中々終わらなくて15分しかもらえないとは……パンでよかった」モニュモグ

ペラ

『片手間にできる簡単お仕事!』

『アフィリエイトで稼ごう!』

『単発で出来る日雇い募集』

『キミもVtuberになって投げ銭で暮らせるようになろう』

あなた「私がもっと頑張れば彼方ちゃんもあかりも楽になれるはず……」

ピピピ

あなた「ってやば!もう5分前だ!戻らないと!」
 
111: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 13:31:14.66 ID:/Hr2co2a
カタカタ

あなた(……ふう、今日はなんとか早く帰れそう。彼方ちゃんが仕事に行く前に会えるといいなぁ)

スタスタ

「いやあ君は本当によく出来る子だよ」

あなた「あ、ありがとうございます」

「だから悪いんだけど残ってこっちもやっといてくれない?」

あなた「えっ……」

「残業代は出せないけどコーヒーとお菓子は好きにしていいからよろしくね。それじゃ」

スタスタ

あなた「……やるしかないか」

カタカタ

……


あなた「おわった~~……」

あなた「もう22時か……彼方ちゃんとっくに仕事行っちゃってるなぁ」
 
118: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 13:49:57.33 ID:/Hr2co2a
24時

ガチャ

あなた「ただいま……」

カリカリカリ

あかり「……」

あなた「あかりまだ勉強してたの?」

あかり「うん、次のテストに向けてもっとやらないと」

あなた「勉強は偉いけど、ちゃんと寝ないと身体に良くないよ」

あかり「うん。もうちょっとしたら寝るよ」

あなた「……私もシャワー浴びて寝よう…ご飯は明日の朝食べよう」
 
121: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 13:59:25.12 ID:/Hr2co2a
ユサ……ユサ

あなた(ん……あかり……?)

彼方「おお~い……起きろ~?」

あなた「えっ!?」ガバッ

彼方「うお、急に飛び上がって彼方ちゃんびっくり」

あなた「いや……!?彼方ちゃんがこの時間起きてるなんて……あれ?夢?」ムギュ-

あなた「痛い」

彼方「私今日は超久しぶりのおやすみなんだ、だからあなたを起こせるんだ」

あなた「そうだったんだ……」

彼方「朝ごはんできてるよ。あかりちゃんと三人で食べよ」

あなた「あれ、昨日食べなかった晩ご飯は……」

彼方「せっかくの機会なんだから作りたてのご飯食べさせたいなって……昨日のは冷凍しといたから」

あなた「そっか……彼方ちゃんの作りたて料理久しぶりだなぁ……」

彼方「ほんと数ヶ月ぶりくらいかな……」
 
123: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 14:13:47.98 ID:/Hr2co2a
モニュモグ

あなた「うひゃ~……やっぱり彼方ちゃんのご飯は美味しいなあ」

彼方「私も久しぶりにあなたの食べるところが見れて嬉しいよ」

彼方「あかりちゃんも美味しい?おかわりいる?」

あかり「美味しいけど……おかわりはいいや。残しておけば夜も使えるでしょ?」

彼方「気にしなくていいのに……」

あなた「っと……ゆっくりしたいけど仕事行かないと」

彼方「もうかー……あなたはお休みいつなの?」

あなた「ん~……今月はあるか分からないけどなんとかなるよう頑張ってみるよ!」

あなた「それじゃあ行ってきます!」

彼方「いってらっしゃ~い」

バタン

トコトコ

あなた「やっぱり彼方ちゃんにいってらっしゃいって言われると元気出るなぁ~今日も一日がんばろ!」
 
125: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 14:22:19.19 ID:/Hr2co2a
カタカタ

あなた「~~ん……」

あなた(集中できない……頭グワングワンする……)

キュポン

グビグビ

あなた「~ふぅ……」

カタカタ

あなた(今日も長くなりそうだなぁ……)
 
127: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 14:30:37.86 ID:/Hr2co2a
あなた「ただいま」

彼方「おかえり~。ご飯できてるよ~」

あなた「あれ!?彼方ちゃん今日ずっと起きてたの?せっかくのお休みなのに……」

彼方「お休みだからこそだよー。彼方ちゃんもあなたも忙しくて家の掃除とか出来てなかったし買い出しもしたかったし」

彼方「それに……あなたのことおかえりって言いたかったんだ」

あなた「か、彼方ちゃん……」

彼方「さ、早くシャワー浴びてきてご飯食べよう?」

あなた「うん……!」

あなた「そういえばあかりは?」

彼方「あかりちゃん、さすがに無理しすぎかなって思って無理やり寝させた。余計なお世話だったかな……」

あなた「いや……ありがとう」
 
131: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 14:39:29.76 ID:/Hr2co2a
カタカタ

グラ  

あなた「え……?あ……」

フラ


バタン


ピ-ポ-ピ-ポ-


––––––––––––––––
––––––––
 
133: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 14:46:33.44 ID:/Hr2co2a
あなた「過労……ですか」

「はい。そのご様子から察するに相当溜め込んでいたみたいですね」

あなた「いえ……そんな……」

「すぐに復帰というわけにはいきません。数日の間入院してもらいますが構いませんね?」

あなた「にゅ、入院!?それは困ります!仕事休むわけには、入院費もそんな……」

「安心してください。手続きを取れば入院費はおりるはずです」

あなた「……」

(……入院中にカウンセリングも受けさせるべきか……)
 
139: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 15:31:21.79 ID:/Hr2co2a
あなた「うん……とりあえず数日入院することになったからママに伝えといて」

あなた「うん、ちょっとふらっとしただけだから大丈夫。ごめんね、あかり一人にする時間増やしちゃって」

あなた「うん、うん。じゃあごめん、よろしくね」

ガチャン

あなた「はぁ……特にやることないし、病室戻ろ……」

トコトコ

??「え!?キミなんでこんなところにいるの?」

あなた「えっ……果林さん……?」

果林「ずっとみんな心配してたのよ?彼方は元気?キミは……その格好見ると入院してるみたいだけど……」

あなた「いや、私はちょっと疲れてただけなんだけど……果林さんは……」

果林「ああ、こっち私の地元なのよ。まさかあなた達もこっちの方に住んでたなんて」

果林「私も最近ちょっと立ちくらみが多くて通院してるのよ。モデルも楽じゃないわね」アハハ
 
193: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 22:31:22.97 ID:/Hr2co2a
ドクン

––––––––泣かないで……。もっと笑顔を見せてほしいな

あなた「っ……はぁ…はぁ……!」

ドクン

––––––––高校生になってスクールアイドルになって……すっごいパフォーマンスお母さんに見せてあげる!

––––––––えぇ……とっても楽しみにしてるわ♪ね?あなた?

あなた「はーっ……はーっ……」ガクガク

ドクン、ドクン、ドクン

あなた「あっ……」フラ

バタン  

果林「!?」

果林「どうしたの!?大丈夫!?ねぇ!ねえってば!」

……

 
220: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 23:03:27.90 ID:/Hr2co2a
病室

あなた「––––––––っ!」ガバッ

あなた「あれ……私……」

果林「あら、起きた?」

あなた「あ……」

果林「いきなり苦しそうに倒れるんだもの、本当に怖かったんだから」

あなた「……ごめんなさい」

果林「理由は……聞かない方が良さそう?」

あなた「……」
 
230: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 23:19:18.98 ID:/Hr2co2a
あなた(違う……違うはずなんだ……果林ちゃんは……)


果林「よく分からないけど私に出来ることならなんでも言ってね。キミは昔も今も変わらない私のかわいい後輩ちゃんなんだから」

あなた「……あり、がとう……」

あなた「……ごめん、本当に、ちょっとだけお願いしたいことが……」

果林「ふふ。なぁに?お姉さん聞いちゃうわよ?」


––––––––––––

テクテク  

彼方(倒れたって聞いていてもたってもいられなくてお仕事無理やり休んできたけど大丈夫かな…….昔から無理する子だったから……)

彼方「あ、この病室かな」

~~

彼方「ん?誰かとなにか話してる?」

彼方「誰だろう」ノゾキ


彼方「!」


あなた「……果林ちゃん……!!」

ダキ

ギュウウ

果林「……」ナデナデ  





彼方「……ぇ……なんで……果林ちゃんが……」
 
240: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 23:25:55.12 ID:/Hr2co2a
あなた「……ごめん、ありがとう。果林さん」

果林「あら?もういいの?それに……果林“ちゃん”のままでもよかったのよ?」

あなた「あ、あれはその……ごめん」

果林「あら残念ね」

あなた「あれ……」

果林「どうしたの?」

あなた「いや、ドアの前に誰かいたような……」

果林「?」

トテトテ

ガラ

果林「誰もいないわよ?」

あなた「あ、ごめん気のせいかも……あはは」

果林「やっぱり疲れてるんだからちゃんと休みなさいよ」
 
242: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 23:27:08.34 ID:/Hr2co2a
スタ……スタ…

彼方「……………」
 
255: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 23:41:48.25 ID:/Hr2co2a
スタ……スタ……

彼方(果林“ちゃん”……か……)

彼方(みんなの元から去ってもうずいぶん経つのにいつのまにあんなに仲良くなってたんだろ……)

彼方「………」

彼方「……お見舞い、渡せなかったなぁ……」
 
264: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 23:58:21.62 ID:/Hr2co2a
果林「……それで本題だけど……あなた達二人はなんで私たちの前から消えちゃったの?あなたとそれに彼方の家族にまで黙って……」

果林「あなた達のお弁当屋さん、すっごく人気だったじゃない」

あなた「……うん」

あなた「売り上げも人気も好調で、お店ももう少し大きくしようとしてたんだけどね」

果林「だったらなんで……」

あなた「……もう今なら笑い話になるかな」

あなた「笑って聞いてていいよ?」

果林「……」
 
265: (もんじゃ) 2020/01/26(日) 23:58:30.69 ID:/Hr2co2a
また明日
 
288: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 11:47:34.05 ID:rp6YeGZc
あなた「お店を大きくしようって当時の私たちは浮かれててね」

あなた「そんな時にまんまと口車に乗せられちゃって悪徳な借金を背負わされちゃってさ……」

あなた「今思えばすぐ詐欺だってわかるのに……とにかく目の前のことしか見えてなくてさ……はは」

果林「そんな……私たちに相談をしてくれれば……」

あなた「ダメだよ……私たちの不注意のせいでみんなを巻き込むなんて」

あなた「それに当時は遥ちゃんの大学の学費で彼方ちゃんのおうちは手一杯だったから絶対に負荷はかけられなかった」

あなた「だから知り合い誰にも迷惑がかからない土地に二人で引っ越したんだ」

あなた「それからすぐにあかり……娘が生まれて……とにかく死ぬ気で働くしかなくて尚更連絡なんて入れようなんて思えなかったよ」

あなた「私が不甲斐ないせいで彼方ちゃんにも働かせることになっちゃって……」

果林「……」

あなた「はは……ごめんね…本当につまらないよくある馬鹿な話だよ……」

果林「そんなことないわ……あなたたちはたった二人でいままで頑張ってきたんでしょ……」
 
289: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 11:55:13.01 ID:rp6YeGZc
果林「それに……迷惑だなんて絶対に思わないわよ……あなたたちの家族も、それに私たち同好会のみんなも」

あなた「果林さん……」

果林「ねぇ……連絡とってみない?みんな本当にあなたたちのこと心配して……」

果林「遥ちゃんも一時期は外に出られなくなっちゃって……」

あなた「!!は、遥ちゃんが……!?そんな……」

果林「安心して、みんなでケアをして今はもう立ち直ったから」

あなた「よかった……でも、それだったら尚のこと今さら私たちが連絡を取っても……」

果林「そんなことないわ!遥ちゃん、今でもずっとあなたたちの帰りを待ってるのよ……」

あなた「……」

果林「それに……あなたも…」

あなた「え、私……?」
 
291: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 12:10:59.23 ID:rp6YeGZc
果林「あなたがいなくなってから歩夢やかすみちゃんの様子がおかしくなって……信じられる?あの子たちが今じゃもう笑わなくなっちゃったのよ?」

果林「あなたとは特に仲が良かったから……」

あなた「歩夢ちゃん、かすみちゃんが……」

果林「お願い。せめて連絡だけはしてあげて……家族に、それにみんなに」

果林「直接が無理なら、私が……」

あなた「いや……私たちからするよ……。私たちがいなくなったせいでもっと迷惑かけちゃって……」

あなた「退院したら彼方ちゃんと話して、ちゃんと連絡するよ」

果林「……わかったわ。みんなの連絡先は昔と変わってないわ。あなたなら……覚えてそうね」

あなた「うん」

果林「よかった。それじゃあ後は待つしかないみたいね」

果林「……そろそろ私も帰るわね」

あなた「うん。ごめんね……本当にいろいろ」

果林「いいのよ。あなたとこうしてまた会えただけでとっても嬉しいんだから。ほんと通院して得したわ」

あなた「……病気、治ると……いいね…」

あなた(こんなことしか言えない……自分が情けない…)

果林「ええ、こんなのすぐに治してみせるわ。それじゃあね」

ガラ

あなた「……連絡、とらないとだなぁ」
 
295: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 12:20:41.42 ID:rp6YeGZc
ガチャ 

彼方「……」

あかり「あ、ママお帰り。お母さんどうだった?」

彼方「……」

あかり「……ママ?」

彼方「……あ、ごめんごめん。ちょっとママぼーっとしてたよ~」

あかり「大丈夫……?お母さんもママも、頑張りすぎだよ……」

あかり「もっとお休みしたって……」

彼方「ママは全然平気だよ~。ママはお母さんとあかりちゃんと一緒にいるだけでじゅうぶんリラックスできるから~」ムン

あかり「……」

あかり(……ママ、やっぱりちょっとつらそう……。お母さんだってあんなにがんばってたから……)

あかり(……私が、もっと勉強頑張って少しでもお母さんやママを助けないと……)
 
309: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 13:20:55.44 ID:rp6YeGZc
退院日

あなた「ふぅ……やっとこれで仕事に戻れる……」

あなた(入院費もなんとか出たし、運良く休めたってことにしておくか……)

スタスタ


ガチャ

あなた「ただいまー」

彼方「おかえり~」

あなた「あれ、彼方ちゃん……」

彼方「退院日って聞いてたから今日もお休みとっちゃったよ~」

あなた「ありがとう。ごめんね?わざわざ」

彼方「愛するあなたのためだもん~」

あなた「て、照れるな……///」

あなた「あ、彼方ちゃんに話したいことが


彼方「果林ちゃんとはどうだった?」
 
321: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 14:04:30.31 ID:rp6YeGZc
あなた「え……?」

彼方「会ってたんだよね?果林ちゃんと」

あなた「いや、会ってたというか……たまたま病院で再開して……果林さんとは」

彼方「果林さんか~……別に果林ちゃんって呼んでも彼方ちゃんは気にしないよ?」

あなた「あっ、いやあれは……」

彼方「彼方ちゃんさ、嬉しかったんだ……。あなたが私のこと彼方“ちゃん”って呼んでくれるようになったことが」

彼方「エマちゃんや果林ちゃんと違って私のことを先輩としてじゃなくて一人の女の子としてみてくれるようになったんだって……」

あなた「あ……」
 
343: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 17:45:48.05 ID:rp6YeGZc
彼方「でもさ…….悪いのは全部私だからあなたが他の人に甘えちゃうのも仕方がないよね」

彼方「普段は彼方ちゃんあなたとろくに話せる時間もないし、あなたを支えることもできない。そんな私なんか見捨てられて当然だよ……」

あなた「彼方……ちゃん……」

彼方「ごめんね……ごめんねぇ……私がお嫁さんになっちゃったせいで……」ポロポロ

彼方「彼方ちゃん、もっともっとお仕事がんばってあなたの負担減らすからお願いだから私から……私たちから離れないで……」   

ギュウウ

彼方「あかりちゃんにも辛い思いさせたくないの……だからお願い……」

ギュギュギュ
 
355: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 18:18:47.54 ID:rp6YeGZc
あなた「離れるなんて……彼方ちゃんやあかりから離れるわけなんて絶対にないよ……!」

彼方「でも……」

あなた「ごめんね……私が誤解を招くようなことしちゃって……果林さん……果林ちゃんとは昔その……色々あって……病院で会った時は私も混乱してて」

あなた「抱きついちゃったのも下心は一切ないんだ、全部私自身の弱さの問題で……」

彼方「……本当に?」グスン

あなた「本当だよ!信じて!」

彼方「……嘘だったら彼方ちゃん。本当にあなたに何しちゃうか分からないよ?こうみえて彼方ちゃん、独占欲強いんだよ」

あなた「知ってるよ。付き合いはじめの頃はかすみちゃんと話してるだけで睨みつけてきたもんね」アハハ

彼方「あの時は流石にやり過ぎちゃってたのは反省……」

あなた「とにかくさ、彼方ちゃんが心配してることなんてこれっぽちもないよ」

あなた「……だからお嫁さんになっちゃったからなんて悲しいこと言わないでよ」ポロポロ

あなた「私はどんな時でも彼方ちゃんとあかりのこと愛してるんだから……」
 
368: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 18:44:19.30 ID:rp6YeGZc
彼方「彼方ちゃん……また一人で勝手に暴走しちゃって……………」

あなた「彼方ちゃんは悪くないよ……私たちはお互いにすれ違っちゃっただけなんだよ」

彼方「うん……」

ギュウウウ

あなた「か、彼方ちゃん……言いづらかったんだけどさっきからちょっと強く抱きしめすぎだよ……私一応病み上がりだよ?」アハハ

彼方「ごめんね……こうでもしないと、あなたがどこか行きそうな気がしちゃって……」

あなた「大丈夫だよ。絶対にしないから」

パッ

彼方「ごめんね……どうしても不安になっちゃって…」


あなた「私は悪い気はしないから全然……ってええ!?彼方ちゃん何して……

ヌギ

ヌギ

彼方「……ほんとうにごめんね、でも不安で……」

彼方「お願い……今日は……あなたを感じさせてほしいの」
 
375: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 19:00:38.30 ID:rp6YeGZc
あなた「彼方ちゃん……」

彼方「頭じゃわかってるけどこうでもしないと不安で不安でしょうがないの……だから……」ウルウル

あなた「……わかった。寝室、いこっか……」

彼方「うん……」

ギュ

あなた(彼方ちゃんの手……震えて……)

ギュウウ

彼方「あ……」

あなた「大丈夫。しっかり握ってて」

彼方「うん……」ニコ
 
385: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 19:42:38.01 ID:rp6YeGZc
あなた(彼方ちゃんのカラダ……すっごく綺麗……それでいて全てを包み込むかのような雰囲気が……)

彼方「いつぶりだろう……あなたとこうなふうに一緒になるの……」

彼方「ごめんね……昔みたいにピチピチとはいかないけど……」

あなた「何言ってるの彼方ちゃん。私はむしろなんで昔とほぼスタイルとか一切変わってないのか疑問なくらいだよ……」

彼方「あなたに……ずっとかわいいって言ってもらえるようにお手入れとかがんばったんだよ?」

あなた「……ごめん彼方ちゃん。そんなこと言われたらもう私我慢できない」

ガバッ

彼方「きゃっ……♡」
 
406: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 20:45:35.36 ID:rp6YeGZc
ムニ

彼方「もう……あなた本当にお胸大好きだね……」

あなた「だって……」

彼方「これじゃあ、あかりちゃんとどっちが子供かわからないね~」

あなた「うぅ……」

ムニムニ

彼方(この子がこんなに私を求めてくれて……嬉しい)ゾクゾク

彼方(もっともっと甘えてほしい……♥︎) 

彼方「ね……ちゅーしよ?」

あなた「か、かな……

チュッ

彼方「答えるのおそいのでしちゃいました~」
 
416: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 21:04:02.01 ID:rp6YeGZc
カプ
 
彼方「ふぅ……んん……ちゅ……♥︎」

 彼方ちゃんはキスをする時決まって私の下唇を甘噛みする。昔はもっとカラダの至る所に噛んできたけど跡を他の人に見られたりするとマズいからと言ったら唇だけはさせてというので止めていない。

彼方「ねぇ……今日は、もうちょっと強くしていい……?」

あなた「……」

彼方「お願い……」

あなた「うん……いいよ」

彼方「!……んっ……」

ガリ

 ……正直言って痛い。多分血が出てるだろう。でもその痛さもなんだか今の自分にとっては救われる気がした。

チュル…チュル…

彼方「……おいしい」

 私の血をちゅるちゅると子猫みたいに舐めて恍惚としている彼方ちゃんはまるで吸血鬼のようだった。私にはその彼方ちゃんの姿がとても美しく見え、彼女を抱く腕にさらに力を加えた。
 
426: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 21:51:01.93 ID:rp6YeGZc
ギュウウウ

彼方「もっと強く抱きしめて……」

あなた「いいの……?」

彼方「うん……痛いくらいの方があなたをもっと感じられるから」

ギュウウウウウウウ!!

彼方「んっ……」

 お互いのカラダが張り付いてしまうのではというくらいの強さで抱きしめ合う私たち。脚で身体を縛りつけられてもう動けない。

あなた「彼方ちゃん……」

彼方「……」

チュッ

チュウ

……

 
430: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 22:09:37.70 ID:rp6YeGZc
パンッパン

あなた「はぁ……っ、はぁっ……!」

クチュ……クチュ…

彼方「あっ……♥︎やっ……そこっ……♥︎」

ガリッ

彼方「ん゛っ゛……お胸のさ、先っぽは……やぁ……」

あなた「そんなこと言ってもこうされるのが好きなんでしょ……」

あなた「証拠に……ほら、こんなことになってるよ」

彼方「あぅ……///」


 すれ違いはあったけど、私たちは数時間身体を重ねることで再び愛を確認することができた。
 
443: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 22:22:06.86 ID:rp6YeGZc
彼方「……zzz」

あなた「……」

サラ

あなた(ほんと彼方ちゃんにはたくさん不安にさせちゃったな……反省しないと……)

ガチャ

あかり「ただいまー」

あなた「いい!?」

彼方「……zzz」(全裸)

あなた「……」(全裸)

あかり「……」

 賢いけどまだ流石に早すぎるあかりに上手いこと説明するのに結局夜までかかった。
 
448: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 22:37:22.73 ID:rp6YeGZc
あなた「……ということなんだ」

彼方「遥ちゃんが……それにみんなも……」

彼方「そっか……私たち、迷惑かけないようにしたのにかえって迷惑かけちゃったんだね……」

あなた「……いまさらかもしれないけどやっぱり連絡入れないと」

彼方「だね……本当に申し訳ないよ」

あなた「連絡取る……というよりこの場合は一度あっちに戻った方がいいかも。彼方ちゃん……お休み取れる?」

彼方「多分大丈夫かな……いままでほぼ無休だったから結構信頼はされてると思うし……」

彼方「むしろあなたの方こそ大丈夫……?」

あなた「あー……」
 
450: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 22:49:01.72 ID:rp6YeGZc
翌日

あなた「え……クビ……?」

「そりゃそうでしょ。数日間も仕事休んでむしろなんでいられると思ってんの」

あなた「退職金とかって……」

「入院費払ったでしょ?」

あなた「え……」

「ちゃんと引き継ぎはしといてね。じゃあ」

テクテク

あなた「あ……」
 
457: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 22:58:38.53 ID:rp6YeGZc
トボトボ

あなた(クビだなんて……いくらなんでも酷すぎるよ……)

あなた(でも転職自体はずっと考えてたし……ポジティブに考えないとやってけないか……借金も最近払い終わったから私が出費を抑えればあかりちゃんの学費くらいは……)

あなた「世の中うまくいかないなぁ……」ハァ
 
468: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 23:12:31.22 ID:rp6YeGZc
あなた「というわけで……ごめんね……」

彼方「そっか……」

あなた「ごめんね、これからだって時にわたしがこんな……」

彼方「あなたは何も悪くないよ。むしろ今までよくがんばったね……」ナデナデ

彼方「大丈夫。ずっと……とはいかないけど彼方ちゃんお金返す分とあかりちゃんの学費以外は本当に必要最低限に抑えてたからいざというときの貯金は結構あるんだ」

あなた「そんなお金……彼方ちゃん、もっと自分のために……」

彼方「彼方ちゃんはあなたとあかりちゃんと一緒にいられればそれでいいんだよ~」

あかり「お、お母さん!」

あなた「あかり?」

あかり「わたしもお小遣い貯めて結構あるからよかったらお母さんとママで使って!」

あなた「……あかり、それはあかりのお金だから私たちが使うわけにはいかないよ」

あかり「でも……!」
 
475: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 23:27:43.58 ID:rp6YeGZc
彼方「あかりちゃん……あかりちゃんはもっと好きなことに夢中になっていいんだよ?」

あかり「でも……私が勉強頑張れば、お金のかからない学校に行けるし……そしたらお母さんもママももっと楽に……」

あなた「違うよあかり。あかりが楽しくないなら私たちは絶対楽にはならないよ」

彼方「そうだよあかりちゃん。私やお母さんはあかりちゃんが楽しそうにしてくれることが一番幸せなんだから」

あかり「私が……」

あなた「まあだからといって勉強しちゃダメなんて言わないよ?あはは」

あかり「私が……たのしいこと……」

彼方「あかりちゃんが今したいのは何?」

あかり「……行きたい」

あかり「私……お母さんとママと一緒に遊園地行きたい!三人で……!!」

あかり「ずっとずっと行きたくて……」

彼方「遊園地かぁ~」

あなた「よし、じゃあ行こう!」

あかり「いいの……?」

彼方「いいに決まってるよ」

あなた「ただし行くからには本気で楽しまないとおこっちゃうからね!」

あかり「……うん!!!」
 
480: (もんじゃ) 2020/01/27(月) 23:47:27.54 ID:rp6YeGZc
ガタンゴトンガタンゴトン

彼方「いざ戻るってなるとやっぱり緊張するね」

あなた「うん……私はもう殴られる覚悟くらいできてるから」

彼方「そんなことしてきたら彼方ちゃんが何するか分からないからやめてほしいなぁ~」

あかり「私たちって今からどこ行くの?」

彼方「あかりちゃんのおじいちゃんやおばあちゃん。それにおばさん……?いやけど遥ちゃんをおばさん呼ばわりは……」

あなた「あかりのことも説明したら長くなりそう……てか余計怒られそう……胃が……」

彼方「もう勢いでなんとかするしかないねぇ」
 
485: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 00:00:11.26 ID:QZoOKbWv
遥「おねえ……ちゃん……?」

彼方「遥ちゃん……大きくなって……」

バチン

彼方「……」ジンジン

遥「ばか!どこいってたの!?」

ダキッ

遥「本当に……お姉ちゃんのこと心配して……」ポロポロ

彼方「ごめん……ごめんねぇ……遥ちゃん……」

あかり「……」

遥「!この子もしかして……」

彼方「うん……私たちの娘のあかりちゃん」

あかり「は、はじめまして……えと……遥お……ねえさん」

遥「お姉ちゃんたちの……うぅ……」ポロ

遥「もっと……もっとはやくからみせてよ~」ポロポロ
 
486: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 00:01:48.58 ID:QZoOKbWv
遥ちゃんなかないで~

だって~


あなた(あっちは彼方ちゃんに任せて私は……)

彼方ママ「……」

彼方パパ「……」

あなた(‥…頑張ろう)
 
494: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 00:12:14.15 ID:QZoOKbWv
 彼方ちゃんのご両親にはもちろん怒られたけど同時に謝られもした。大事な時に気付いてあげられなくて申し訳ない、と……。その後に会いに行った私の両親も同じことを言ってくれた。
 
 温かさというものを感じ、情けなく涙が止まらなくなった。そんな私たちを両家の両親は全部受け入れてくれた。


あなた「私たち……やっぱり自分勝手だったんだね」

彼方「うん……」
 
502: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 00:24:00.59 ID:QZoOKbWv
 彼方ちゃんはあかりと一緒に家族のところにいさせてあげることにした。積もる話もあるだろうし……。その間に私は同好会のみんなのところへ会いに行った。

 みんなすごく心配してくれてて、怒られちゃったけど無事でよかった、と言ってくれた。

 驚いたことにかすみちゃんは今保育園で働いていた。心配したエマさんからの提案で最初は笑顔も作れなかったけど子供たちと触れ合うことでだんだんと昔の元気さを取り戻したらしい。

 会いに行ったら大泣きされて抱きつかれてちょっと焦ったけど彼方ちゃんも多分許してくれるよね。

あなた「ふぅ……あとは歩夢ちゃんか……」
 
504: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 00:39:20.96 ID:QZoOKbWv
あなた(やっぱりこの世界でも花屋さんはやってるんだね)

トコトコ

あなた「おっ、あった」

カランコロン

歩夢「はい、いらっしゃいませ」

あなた「歩夢ちゃん……」

 そこに立っていたのは私の知っている歩夢ちゃんと姿は変わらなかったけれど、無機質な声、光を灯さない瞳を見て明らかに変わった幼馴染だった。

あなた「ごめんね、急にいなくなっちゃって……」

歩夢「……えっと」

歩夢「……なにか、お探しでしょうか」
 
543: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 12:08:17.21 ID:QZoOKbWv
あなた「え……」

あなた「あ、歩夢……ちゃん?」

歩夢「はい、いかがなさいましたかお客様」

あなた「……!」

 私はその場で思わず倒れそうになる程衝撃を受けた。変わり果てた最愛の幼馴染み、その彼女の瞳に自分が一切映されていないことに。

歩夢「あの……ど––––––––

ダキッ

あなた「ごめん……ごめんね歩夢ちゃん……長い間……ほんとうに……!!」

ギュウウ

歩夢「あ––––––––––––」
 
552: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 13:03:20.20 ID:QZoOKbWv
歩夢「あな……た……?」

あなた「そうだよ!私だよ!歩夢ちゃんの幼馴染み!覚えてる!?」

歩夢「あ……あぁ……」スゥ

ギュウウウ

歩夢「おぼえ……てるよ……!」ポロ   

歩夢「私の……大切な幼馴染みだもん……!!」ポロポロ

あなた「歩夢……ちゃん……」

歩夢「うわーーーーん!!」

ギチチチチチチチチ
 
 
553: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 13:07:01.84 ID:QZoOKbWv
数時間後

ギュウウウ

あなた「あの……歩夢ちゃん……そろそろ離してくれると嬉しいんだけど……」

歩夢「だめ!あなたがまたどこかにいっちゃう!!」

あなた「大丈夫だよ、もう絶対勝手にいなくなったりしないから」

歩夢「でも、でもぉ……!!」

あなた(まいったな……つい最近も似た失敗しちゃったし……まあ彼方ちゃんも今回くらいは許してくれる……よね?」

あなた「ほ、ほら!お店まだ営業中なんでしょ?やっぱりまずいと思うよ」

歩夢「お店なんて今はどうでもいいの!」

あなた「えぇ……(こんな歩夢ちゃん初めて見る……やっぱりショックが大きかったんだ……)」
 
556: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 13:22:44.51 ID:QZoOKbWv
あなた「私なら本当に大丈夫だから……歩夢ちゃんがお仕事できないことの方が私は苦しいよ……」

歩夢「うぅ……じゃあ今日一晩だけ、私の家に泊まって」

あなた「え」

歩夢「それなら……離す」

あなた「わ、わかった……話したいこともたくさんあるし」

歩夢「うん」

スゥ-

あなた「ふぅ……(あれ、けど泊まるってやっぱりまずいかな?いやけど下心とか一切ないし予め連絡しておけば大丈夫か)」
 
562: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 13:40:51.75 ID:QZoOKbWv
ガチャ 

歩夢「広くないし何もないけどゆっくりしてね」

あなた(ここが今の歩夢ちゃんの家か……)

キョロキョロ

あなた(本当に何もない……テーブルが一つと布団が一枚だけ……)

あなた(テレビすらないなんて……)

歩夢「ご、ごめんね……お茶とかお菓子とか出そうと思っても何もなくて……水しか出せなくて……」

あなた「う、ううん!気にしないで!」

歩夢「やっぱりちょっと買い出しに行ってくる!あなたは待ってて!」

タタタ

ガチャ

あなた「あ……本当に気にしなくていいのに……」
 
567: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 13:48:06.41 ID:QZoOKbWv
あなた(こんな部屋じゃきっと本当に植物のように生活してたんだろうな……本当にごめんね歩夢ちゃん)

シュルシュルシュル

あなた「!?び、びっくりしたー……いきなりなにか絡みついてくるかと思ったら……」

あなた「久しぶりサスケ!元気だった!」ナデナデ

サスケ「シャ-♪」チロチロ

あなた「よかった……歩夢ちゃんサスケはちゃんとお世話してくれてて」

あなた「これからも歩夢ちゃんのことよろしくね」

サスケ「シャ-」シュルシュル
 
571: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 14:07:03.20 ID:QZoOKbWv
あなた「うん、だから今日は歩夢ちゃんの家に泊まってくるね」

彼方『うん……正直複雑だけど事情が事情だからね』

あなた「心配しなくても大丈夫だよ。それに歩夢ちゃんとは昔から何度もお泊まりしてるし」

彼方『だといいけど……』

彼方『ごめんね、やっぱりまだちょっと不安で』

あなた「心配かけてごめん。でも私は彼方ちゃんとあかりのこと愛してる。それだけは絶対に言えるから」

彼方『……うん、そうだよね。彼方ちゃんちょっと心配性になりすぎてるみたい』

あなた「そんなことないよ、彼方ちゃんは優しいだけなんだから」

彼方『えへへ……』

あなた「それじゃあ切るね。明日にはそっち戻るから」

ピッ

あなた「ふぅ……(彼方ちゃんやっぱり複雑だよなぁ……元は私が原因だとはいえ)」

歩夢「……彼方さん?」
 
579: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 14:29:10.32 ID:QZoOKbWv
あなた「うわぁ!?歩夢ちゃん帰ってきてたんだ」

歩夢「もう、その反応は傷つくよ」プク

あなた「あはは……ごめんごめん……つい…(こういうところを見ると昔の歩夢ちゃんと全く変わってなくて安心するな)」

歩夢「それで……彼方さんは何か言ってた?」

あなた「ん……いや、ちょっと心配してただけだよ。そりゃあ他の女の子の家泊まるなんて言ったら心配するもんね」

歩夢「……ふふ、そうだね」

歩夢「ごめんね、まだ私も色々と混乱してて」

あなた「仕方がないよ……その、大丈夫だった?」

歩夢「うーん……あなたがいなくなって、毎日毎日探して、それでも見つからなくて、それでどんどん私、もう何もわからなくなっちゃって……」

歩夢「毎日を漠然と過ごしてて……あなたに今日会うまで何してたかももうあまり覚えてなくて」

あなた「歩夢ちゃん……」

歩夢「あなたとまた会えて、白黒だった世界にまた彩りが出てきたんだ」
 
581: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 14:38:50.04 ID:QZoOKbWv
歩夢「なんで……なんでいなくなっちゃったの……」ポロポロ

あなた「……」

 私はこれまでのことを全て目の前の幼馴染みに話した。全てを話し終えた頃には歩夢ちゃんの顔は涙でくひゃくしゃになっていた。

歩夢「そんなの……ひどいよ……あなたは何も悪くないのに……」ポロポロ

歩夢「相談……してよ……私、あなたの為ならなんだって……」

あなた「……ごめんね」

歩夢「でも……こうして会いに来てくれて本当によかった……」グス

歩夢「それだけで私は……」

歩夢「……ごめんね、泣きたいのはあなたも一緒なのに私ばっかり」フキフキ

歩夢「もう暗い話は終わりにして、今は再会を楽しもう!」
 
585: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 14:57:55.46 ID:QZoOKbWv


歩夢「ごめんね、布団、一枚しかなくて……」

あなた「しょうがないよ。それに昔はよく一緒に同じベッドで寝てたし今更でしょ」

歩夢「うん」

ゴソゴソ

あなた「……」

歩夢「……」

あなた「あはは……お互い入るとやっぱり狭いね」

歩夢「……」

あなた「……歩夢ちゃん?」

 お互い顔の距離が10cmもないこの状況。歩夢ちゃんは私の目を潤んだ目で見つめていた。

 そして……

ガバッ

歩夢「……」

あなた「歩夢ちゃん……?あはは…さすがに上に乗っかられると苦しいよ…」

歩夢「……お願い」

歩夢「今夜、今夜だけでいいから私を……」

歩夢「あなたのモノにして……」ポロポロ
 
599: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 15:24:01.45 ID:QZoOKbWv
あなた「歩夢ちゃん……それはできないよ」

あなた「私には彼方ちゃん、それにあかりが帰りを待っていてくれてるんだ」

歩夢「お願い!生でいくらでもいいから!赤ちゃんできてもあなたに迷惑かけないから!」

歩夢「だからお願い……わたしにあなたをちょっとでもいいから……」

あなた「……私のお嫁さんは、彼方ちゃん一人なんだ」

歩夢「……」

歩夢「う……うぅ…….」

歩夢「うぅ……なんで……やだよ……そんな……」ポロポロ


あなた「……ごめん」

 歩夢ちゃんがこうなったのも全て私のせいだ。私が歩夢ちゃんの前からいなくなったせいで歩夢ちゃんは何年も何年も私への想いを精算できなくなったからこんなに不安定になってしまってる。

 それでも、残酷だけど私は歩夢ちゃんの望むことは叶えてあげられない。絶対に彼方ちゃんとあかりを幸せにすると、そう心に決めたから。

歩夢「うぅ……うぐっ…ぐすっ……」ポロポロ
 
617: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 15:42:33.22 ID:QZoOKbWv
翌日

ダキッ

スン……スン

彼方「よかった……」

あなた(もしかして今ので分かったの……?)

彼方「あなたを疑いたくはなかったけどやっぱり気になっちゃって……」

あなた「ううん、全然気にしないよ。むしろ心配してくれてありがとう」

チュ

彼方「ぽっ……///」

遥「もー……妹と子供の前でやめてよ……ね、あかりちゃん」

あかり「私はお母さんとママが嬉しそうならいいよ!」

遥「いがいと……いやこういう所案外お姉ちゃんに似てるか……?」

彼方「……歩夢ちゃんは、あの子、あなたのこと……」

あなた「……うん。苦労したけどなんとかね」

彼方「……そう」

あなた「歩夢ちゃんのためにも……幸せになろう」

彼方「うん」
 
620: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 15:52:24.84 ID:QZoOKbWv
––––––––––––––––––––
––––––––––––
––––


「ハハッ!(高音)じゃあ撮るよ~!」

あかり「いえーい!」

彼方「あかりちゃんテンション高いねぇ~」

あなた(あの着ぐるみ大丈夫なのかな……)

パシャッ

……


あかり「私あそこのポップコーン買ってくる!」

あなた「溢さないようにね~」

彼方「あかりちゃん……本当に楽しそうだね」

あなた「うん。本当によかったよ……こうして家族みんなで来れて」
 
628: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 16:07:18.76 ID:QZoOKbWv
彼方「でも良かったの?新しい職場みんないっぱい良いところ紹介してくれたのに」

彼方「家のポストに花屋さんの求人紙毎日のように入れてくるのはもう彼方ちゃんですら流石としか言えないよね」

あなた「あはは……。気持ちはありがたいけど大事なことだから自分でちゃんと探したくて」

あなた「あの頃は慣れない土地でかなり急だったから入れればなんでも良いって思ってあの会社入っちゃったけど今は幸いゆとりもあるからさ」

彼方「あなたなら本当はちゃんと探せばいくらでも良いお仕事ありそうだもんね」

あなた「それで……彼方ちゃんさえよければなんだけど」

あなた「ある程度お金が貯まってきたらまた……やれないかな、お弁当屋さん」

彼方「!」

あなた「大きなお店立てようとかはもう思ってないけどやっぱりあの頃は……彼方ちゃんと働くのすごく楽しかったから」

彼方「……うん!やろう!やりたい!」

あなた「といってもまだまだかかりそうだけどね」

彼方「いくらでも待つよ~。それこそ、おばあちゃんになってからでも」

あなた「彼方ちゃん……」

彼方「だから絶対に……ずっと一緒にいてね?」
 
632: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 16:11:41.31 ID:QZoOKbWv
彼方「……今日の夜とかさ、彼方ちゃんなんだから人肌寂しくなりそうだな~って……」

あなた「……!!」

あなた「それはつまり…….」

あかり「どうしたの?」モグモグ

あなた、彼方「「~~~♪♪」」ピュ-ピュ-

あかり「??あ!そうだ!あっちに最近できた世界で4番目に怖いジェットコースターあるからのりにいこ!」

彼方「何ゆえ4番目……」

あなた「面白そう!いこっか!」
 
642: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 16:19:13.29 ID:QZoOKbWv
ガコガコガコガコ

彼方「ね、ねえこれ本当に大丈夫……?高さよりなんかマシンそのものが恐怖なんだけど……」

あかり「ギリギリでぶっ壊れそうでぶっ壊れないのが売りらしいよ」

あなた「やばい普通に怖いやばい」ガクガク

あかり「怖がりだなぁ」

彼方「しょうがないなぁ……じゃあ三人で手繋ごうか。そうすれば怖くないよ」

ギュッ

あかり「はーい」

ギュッ

あなた「うう……」

ギュギュウ

ガコガコ……プシュ-
 
彼方「お、一番上だ。それでも結構高いねぇ」

あかり「落ちるよ!」


バクンバクンバクン

ゴオオオオオオオ

あなた「うわあぁあぁぁぁあああ!!!」
 
643: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 16:21:37.70 ID:QZoOKbWv
あなた「––––––––––––うわあああ!!」ガバッ

あなた「はぁ……はぁ……」ドキドキ

あなた「こ、怖かった……」

歩夢「おはよ♪」

あなた(歩夢ちゃんだ……ということは戻ってきたんだ……)

あなた(……まだまだ先は長いだろうけど頑張ってね、彼方ちゃん、あかり、それに私)


あなた(……あのジェットコースターの後に私ショック死とかしてないよね?)
 
651: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 16:29:06.13 ID:QZoOKbWv
璃奈「よかった……無事に帰ってこれて」

璃奈「心配でずっとあなたの頭の中解析してて途中すごく辛そうだったからこっちから強制終了しようとしたんだけど……」

璃奈「意志の強さなのか弾かれちゃって……」

あなた「あのまま逃げ出すことなんて出来るわけないよ……」

あなた「シミュレーションの中にいるときは完全にあっちの私と同期するからどっちかといえば現実の私の意識より元々の人格の方が強く出てるっぽいしね」

璃奈「なるほど……それはすごく貴重なデータ……」

カタカタ
 
660: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 16:43:24.52 ID:QZoOKbWv
璃奈「本当に大丈夫?どこか辛いなら一部の記憶だけでも消すことできるけど」

あなた「大丈夫。辛いこともあったけどみんなと過ごした時間は忘れたくない思い出だから」

璃奈「やっぱり感情って難しいね」

あなた「璃奈ちゃんももうちょっとすれば感情なんてすぐわかるよ」

あなた「それこそ、ママになればすぐに」

璃奈「なっ……ななっ……///」

あなた「?」

璃奈(そ、そういうこと平然というなんて……装置の影響?元から?むむ……心の璃奈ちゃんボード『恐ろしい子』)
 
662: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 16:51:58.90 ID:QZoOKbWv
彼方「はい、あーん」

あなた「あーむ」モニュモグ

彼方「あなた今日は甘えんぼさんだね~彼方ちゃんは嬉しいけど」

あなた「えへへ……今日はこうしたくて……やっぱり彼方さんのお弁当は美味しいよ」

彼方「もう~褒めたってなにもあげないぞ~」

イチャイチャ

かすみ「むーっ!彼方先輩ずるい!ねっ!歩夢先輩」

歩夢「ふふ、そうだね♪」

かすみ「あ、歩夢先輩……」

愛「カナちゃんずるいなぁ……愛さんもあーんしてみたちなぁ」

菜々「あれ?愛さんやったことないんですか?私はよくやってますよ!」

果林「せつ菜……やめておきなさい」
 
666: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 17:01:27.63 ID:QZoOKbWv
>>662訂正

彼方「はい、あーん」

あなた「あーむ」モニュモグ

彼方「あなた今日は甘えんぼさんだね~彼方ちゃんは嬉しいけど」

あなた「えへへ……今日はこうしたくて……やっぱり彼方さんのお弁当は美味しいよ」

彼方「もう~褒めたってなにもあげないぞ~」

イチャイチャ

かすみ「むーっ!彼方先輩ずるい!ねっ!歩夢先輩」

歩夢「ふふ、そうだね♪」

かすみ「あ、歩夢先輩……」

愛「カナちゃんずるいなぁ……愛さんもあーんしてみたいなぁ」

菜々「あれ?愛さんやったことないんですか?私はよくやってますよ!」

果林「せつ菜……やめておきなさい」
 
667: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 17:06:53.78 ID:QZoOKbWv
自宅

あなた「今日は彼方さんとも楽しくできたし良かったぁ……やっぱりどうしても使った翌日は恋しくなっちゃうからね……」

あなた「さて、今晩はどうしよう……同好会のみんなはもうこれで全員終わったし……」

あなた「璃奈ちゃんが同好会のみんなのおかげで良いデータがたくさん取れたから新機能入れてみたって言ってたし……やってみようかな」

あなた「えっと設定は……これか」

カチャカチャ

ピッ

チキチキ
 
672: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 17:13:20.20 ID:QZoOKbWv
「––––––––なた」

「––––––––ねえ、あなたってば」

ユサユサ

あなた「ん……んん」

歩夢「あ、やっと起きた……もう、お寝坊さんなんだから」

あなた「あれ……歩夢ちゃん……」ゴシゴシ

あなた(あれ……現実……?)

歩夢「もうあなたったら……歩夢“ちゃん”なんて……久しぶりに呼ばれると恥ずかしいよ……」カアァ

「ママー!」

ダキッ

あなた「うおっ!?」

「ママ!ママ~!おはよ~!!」

スリスリ

あなた「え……と……」

歩夢「もうあぐりちゃん!ママは起きたばっかりなんだからあんまりくっついちゃ駄目だよ」

あぐり「しらないもん!ねっ!ママ~!」ギュ-ッ
 
681: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 17:17:00.86 ID:QZoOKbWv
ちょっと休憩。あぐりは歩夢ちゃんがお腹を痛めて産んだ子。実在する人物とは一切関係ございません
 
699: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 19:35:30.85 ID:QZoOKbWv
あなた(あぐり……ということはこの子は私と歩夢ちゃん……いや……歩夢の……)

あなた(歩夢ちゃんのシミュレーション……!!)

あなた「かわいいなぁあぐり」ナデナデ

あぐり「えへへ……」スリスリ

チラ

あぐり「……ふふ」ニタ-

歩夢「なっ……!!」

あなた「どうしたの?」

歩夢「ううん、なんでもないよ!ほら!それよりご飯食べよ?」グイ
  
モギュ

あなた「あ、歩夢……ご飯行くのにそんなくっつかなくても……」

歩夢「そんなに変なことかな?私たち夫婦なんだし」

チラ

歩夢「うふふ」

あぐり「……!」
 
706: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 19:50:58.87 ID:QZoOKbWv
歩夢「はい、たまごやき。あーん」

あなた「あーん」パク  

モニュモグ

あなた「うっっっま!(やっぱりお嫁さんver.の歩夢ちゃんのたまごやきは120%私好みで最高だよ!)」

歩夢「あなたに喜んでもらえて嬉しいな……///」テレテレ 

チョンチョン

あなた「ん?どうしたのあぐり」

あぐり「ママ……わたしうまくつかめないからあーんして……」

あなた「ははっ、分かったよ。はい、あーん」

あぐり「あーん」パク

モニュモグ

あぐり「おいしー!」

あなた「よかったよかった。……と、ちょっとお手洗い」

テクテク

バタン

あぐり「……」

ヒョイヒョイ

歩夢「!」

パク

あぐり「もぐもぐ」
 
716: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 20:09:59.06 ID:QZoOKbWv
歩夢「んー……あぐりちゃん。ちゃんと自分で食べられるのにママに頼むのはどうなのかなぁ」

あぐり「でもお母さんも自分で食べられるママにあーんしてるよね」

歩夢「……」ニコニコ

あぐり「……」ニコニコ

テクテク

あなた「あれ?どうしたの?何かあった?」

歩夢「なんでもないよ、ねっ?あぐりちゃん♪」

あぐり「うん!お母さん♪」
 
720: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 20:19:43.28 ID:QZoOKbWv
あなた「ん……?あぐり……」

あぐり「?」

スッ

ヒョイ

パク

あなた「あはは、ほっぺたにお米ついてたよ。おっちょこちょいだなあ」モニュモグ

あぐり「も、も~!恥ずかしいよ~///」

歩夢(いつのまに……)スッ

あぐり「あ、お母さんもついてるよ」ヒョイ

歩夢「……」プク-

あなた「親子揃って仲良いなぁ……」

あなた「……と、あんまりのんびりしてるとだめか」

モニュモグ
 
727: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 20:45:01.52 ID:QZoOKbWv
 同期も終わってだいぶスッキリした。どうやらこの世界の私は某大企業の社員でかなり良い暮らしをしているみたいだ。歩夢は花屋ではなく今では珍しくもなってきた専業主婦をしている。

歩夢「今日も遅くなっちゃうの?」

あなた「うん……ごめんね。出世はうまいことできたんだけど中々上のポジションっていうのもシビアでさ……安定するまでは我慢してほしいんだ」

あぐり「大丈夫だよママ!私どんなにママが帰ってくると遅くても絶対起きてるから」

あなた「それは嬉しいけど遅くなったらちゃんと寝なさい。あぐりが寝不足になったら私悲しいよ」

あぐり「うー……」

あなた「なるべく早く帰るようにはしてるから心配しないでよ。家に私がいるときはいつでも構ってあげるから」

あぐり「!ほんと!ほんとだね!」

あなた「うん」

あぐり「録音したからもう取り消せないよ!」

あなた「う、うん(準備いいなこの子……)」

歩夢「もー、あんまりママを困らせないの」

歩夢「それじゃあ気をつけてね」

あなた「うん。行ってきます」

あぐり、歩夢「「いってらっしゃい♥︎」」

チュ  

チュ

あなた「あはは……///」
 
732: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 21:10:31.46 ID:QZoOKbWv
カタカタ……ッタ-ン!!

17:00

あなた(ふぅ……今日もいつも通り定時までになんとか終わったぁ……)

「さすがだぞ!定時までに完璧に仕事を終わらせられるなんて!」

あなた「いやぁ……」テレテレ

「今日この後どうする?」

あなた「私先約あるので……すみません」

「おっけー☺」

あなた(彼方さんの時の会社との差が激しすぎて調子狂うなぁ……)

あなた「じゃあお先帰りまーす」

オツカレ-

イイユメミロヨ-
 
742: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 21:27:34.50 ID:QZoOKbWv
???

ウィ-ン(自動ドア)

テクテク

あなた(やっぱ慣れないなぁこういう場所……)

ポチ

………

 
745: (もんじゃ) 2020/01/28(火) 21:33:20.06 ID:QZoOKbWv
49←

50F←

チ-ン

ウィ-ン

あなた「……」

テクテク

ガチャ

あなた「お待たせ」

??「もぉ~待ちくたびれたわよ?」

あなた「手厳しいなぁ……これでも最短で仕事終わらせて来てるんだよ?」

??「ん~どうしようかなぁ~♪許そうかなぁ~お仕置きかなぁ~♪」

あなた「しょうがない……じゃあ」

あなた「今日は許してくれるまで離さないよ」




あなた「……鞠莉」

鞠莉「ワ~オ!ダイタンなのは好きよ……♥︎」
 
909: (もんじゃ) 2020/01/30(木) 12:57:25.56 ID:FKskjvT+
あなた「……と、その前にシャワー浴びさせて」

鞠莉「マリーはどっちでもいいんだけどオッケー!一緒に入りましょう!」

ヌギヌギ

鞠莉「もうっ、そんなに見ちゃいやよ♪」

あなた「いやあ、やっぱ鞠莉のカラダ綺麗だからさ」

鞠莉「も~!褒めてもお金と愛くらいしかあげられないわよ」

鞠莉「それにあなただってじゅうぶん魅力的なカラダよ?」

あなた「はは……ありがとう」

鞠莉「本気なんだけどなー(そういう自分に自信がないところもかわいいケド♪)」
 
911: (もんじゃ) 2020/01/30(木) 13:08:12.25 ID:FKskjvT+
シャアアアアア

あなた「あっ、シャンプーとか一式全部ちゃんとうちのやつにしてくれたんだ」

鞠莉「あなたが変えてくれって頼むから急いで買ったのよ」フキフキ(あなたの身体を洗ってる)

あなた「いやぁ……うちで使ってるやつじゃないと歩夢とあぐりが詮索してくるからさ……」

鞠莉「ちゃんといい言い訳してるの?」

あなた「会社のシャワー使ってるって言ってるけどさすがに苦しいかなぁって」

鞠莉「大丈夫でしょ、あの子たちあなたの言うことならなんでも信じそうだし」

あなた「はは、ほんといい子達だよ」
 
915: (もんじゃ) 2020/01/30(木) 13:23:57.76 ID:FKskjvT+
ブオオオオオオ(ドライヤー)

鞠莉「あなたの髪ってさらさらでほんと触ってるだけでハッピーになるわ」

あなた「鞠莉の綺麗な金色の髪のほうが私からしたら羨ましいけどなぁ」

鞠莉「も~」

キュッキュ

鞠莉「はい、やっぱりあなたはツインテールが一番似合ってるわ!」

あなた「ありがと……あ、そういえばこの前鞠莉のツイッターみたんだけどさ」

あなた「『たまにはツインテールにしてみたの、可愛いでしょ♪』ってツイート私が帰った後にしたでしょ、あのアカウントみんなフォローしてるんだからやめてよ」

鞠莉「てへっ♪」

あなた「はぁ……まあいっか」
 
921: (もんじゃ) 2020/01/30(木) 13:55:40.75 ID:FKskjvT+
ドサッ

鞠莉「わぉ!……もう、あなたってほんとマリーのこと押し倒すの好きね」

あなた「いつも押し倒される側だからさ……鞠莉はこうしたいんだ」

鞠莉「マリーは好きよ。あなたにこうして乗っかられるの……」

あなた「……」

鞠莉(私を情熱的に見るその綺麗なエメラルド色の瞳……やっぱり最高に美しいわ……)

あなた「……今日もちゃんとあるんだよね」

鞠莉「ええ、ちゃんと毎回飲んでるわよ。だからあなたは何も気にしないでマリーにぶつかっていいのよ」

あなた「……」

スッ

鞠莉「ん……」

チュ

………
……

 
927: (もんじゃ) 2020/01/30(木) 14:26:30.16 ID:FKskjvT+
鞠莉「んく…んく……」

鞠莉「あなたは飲まなくていいの?この怠さと快感が混ざってる時に飲むワインは最高よ?」

あなた「遠慮しておくよ。アルコール入った状態で帰ると歩夢が拗ねるんだ」

鞠莉「あら、じゃあこの前一緒に飲んだ後って」

あなた「うん。機嫌直すのに苦労したよ」

鞠莉「歩夢も相変わらずね~」

あなた「あまり遅くなるともっと機嫌損ねちゃうから私はそろそろ帰るよ」

鞠莉「え~、もう~?寂しいな~」

あなた「そんなこと言って……さっきまでは散々もうやめてーとか情けない声出してたのに」ニヤ

鞠莉「な、なんのことかしら……」
 
931: (もんじゃ) 2020/01/30(木) 14:39:58.53 ID:FKskjvT+
鞠莉「ま、まぁ今日のところは許してあげなくもないかなーって……///」

あなた「心配しなくてもさ」  

サワサワ    

鞠莉「あんっ♥︎」

あなた「その可愛い首輪がついている限りは鞠莉は私のモノだよ」

鞠莉「あ……」ポ-

あなた「それじゃ、帰るね。ばいばい」


鞠莉「あ、あなた!」

あなた「ん––––––––––––

チュ 

鞠莉「うふふ、これがほんとのGuilty Kissってね♥︎」
 
941: (もんじゃ) 2020/01/30(木) 15:57:23.96 ID:FKskjvT+
テクテク  

あなた(家に着くのは22時くらいかなぁ……)

 鞠莉さん……鞠莉と関係が始まったのは数ヶ月前。出世した私は上司に連れられお得意先の社長に挨拶をしに行った。そこの社長がなんと鞠莉だった。

 数年ぶりの再会をした私たちは二人で食事に行き当時の思い出を語ったりして楽しんだ。

 ……最初の数回は本当にただ食事と思い出話を楽しむだけだった。しかし私たちももう大人の女同士だ
良い酒を飲み、アルコールの入った身体は性を求めてしまうのはサガだろう。

 どちらが先に手を出したかは正直覚えていない。目覚めた時には勿論、妻と娘に対し罪悪感を覚えた。
しかし同時に背徳感と普通の人間ならば高嶺の花である絶世の金髪美人社長をこの手で抱いたという事実が私に最高の快楽を与えてくれた。

 普段家での妻との行為は私はされるがままだが鞠莉との行為では私は完全に上位に立てた。その優越感もまた私を興奮させていたのだ。

 鞠莉も当時から私のことを慕っていてくれていたらしく、ずっと我慢していたものを吐き出せて気持ちが良かったらしい。こうなってしまってはもう二人とも止まることはできなかった。

 こうして私たちは所謂“セフレ”という関係となり、互いの都合が合う日はこうして鞠莉が経営してるホテルで落ち合うようになっていた。
 
950: (もんじゃ) 2020/01/30(木) 16:32:53.72 ID:FKskjvT+
 記憶を同期して璃奈ちゃんの言っていた“新機能”の意味を理解した。実際世間では不倫がどうとかで私もあまり良い印象はなかった。が、シミュレーションの私と同期したことによって考え方はこちら側の私よりになっているのであまり心は痛まない。

 多分私がこういう思考になることも機能によって仕組まれているのだろう。ならばこのシミュレーション中は存分に楽しませてもらおう。

ガチャ

あなた「ただいm

ダキ-ッ

あぐり「ママおかえりー!!」

あなた「うわっ!あぐり!?またドアの前で待ってたの?」

歩夢「あぐりちゃん。ママ疲れてるんだから離してあげなさい」

あなた「歩夢も……」
 
953: (もんじゃ) 2020/01/30(木) 16:53:44.26 ID:FKskjvT+
あなた「もしかして私が帰ってくるまで毎回玄関で待ってたり……しないよね?」

歩夢「さ、さすがにそれは無理だよぅ……ちゃんとあなたが帰ってくる時間に合わせてるだけだよ」

あなた「なんだ……びっくりした……」

あぐり「私は何時間でも待てるけどね!お母さんと違って若いから!」

歩夢「……ふふ、あぐりちゃん若いっていうかまだ子供だもんね」

あぐり「……」

歩夢「……」

あなた(ほんと仲良いなぁ……)
 
967:埋めネタ(もんじゃ) 2020/01/30(木) 18:08:01.54 ID:FKskjvT+
あなた「ふぅ……やっとピークが過ぎた……」

彼方「ふひー……彼方ちゃんくたくた……」

遥「もう、お姉ちゃん。寝てる暇ないよ、夕方までに仕込み終わらせないと」

あなた「ごめんね遥ちゃん。毎度毎度手伝いに来てもらって」

遥「いえ、いいんです。お姉ちゃんとお義理姉ちゃんの役に立ちたいんです!それに私がこないと代わりにあの人が来ちゃいますから……心配です」

あなた「あ、歩夢ちゃんも手伝いに来る時は真面目に働いてくれるから……」

彼方「ちょっと目を離すと危険だから歩夢ちゃんが来る時は彼方ちゃんお目目ぱっちりだけどね」

あなた「あはは……」

あかり「ただいまー」

あなた「おかえり、あかり」

彼方「おかえりなさいあかりちゃん」

あかり「いまから友達の家に遊びに行ってくるね!」

あなた「またポ●モン?」

あかり「うん!」

彼方「遅くならないうちに帰ってきてね~今日の晩ご飯はあかりちゃんの大好きなアレだから」

あかり「ほんと!やったー!早く帰ってくる!じゃあいってきます!」タタタ

彼方「ふぅ……美味しい晩ご飯の為にお仕事がんばりますか」

遥「その調子だよお姉ちゃん!」

あなた「ふふ……」

 決して裕福じゃないけど、家族みんなが笑える今の生活が私は大好きだ。
 
976:埋めネタ(もんじゃ) 2020/01/30(木) 18:36:25.34 ID:FKskjvT+
せつ菜「ほんとうに!ほんとうに!いままでありがとうございましたーーーー!!!!」

パパ-ン!!!(銀テープ砲)

ウオオオオオオオオオ

せつ菜「これで優木せつ菜としてのライブはfinalですがさよならは言いません!また呼んでくれるその日まで私ずっと……ファンのみんなの優木せつ菜です!!」

ウワアアアアアア

……


あなた「おつかれさま!せつ菜ちゃん!ほんと……ほんとうに……最高のライブだったよ……!!」ポロポロ

せつ菜「ありがとうございます!!」ダキッ

せつ菜「ここまでやってこれたのも、こんな最高のfinalライブをすることができたのも全部あなたのおかげです!本当にありがとうございました!!」ポロポロ

あなた「せつ菜ちゃん……」

せつ菜「いいえ……これからは“優木せつ菜”ではなく……」シュルシュル

菜々「……“菜々”と呼んでください」

あなた「菜々……ちゃん」

菜々「これから言うことは優木せつ菜としてではなく中川菜々一人の女の子の言葉です」

菜々「私は……あなたのことが」

菜々「大大……だーーーーーいすきです!!!」

チュッ♡
 
987:埋めネタ(もんじゃ) 2020/01/30(木) 19:07:37.86 ID:FKskjvT+
ニギ

ギュ

かすみ「先輩とのお散歩はやっぱり楽しいです♪」

あなた「私もかすみちゃんと一緒ならどこでも楽しいよ」ニコ

「うわーん!うわーん!」

あなた「あれ、あの女の子どうしたんだろう道端で……」

かすみ「!」

タタタ

あなた「あ、かすみちゃん!」

かすみ「こんにちわ~!どうしたの~?」

「おねえちゃんだれ?」

かすみ「お姉ちゃんはね~かすみんって言うんだよ♪よろしくね♪」

「かす……」

かすみ「かすじゃなくてかすみんね!……それでどうしたの?泣いちゃってたけど…」

「ままがいない…うぅ……うわーん!」

かすみ「あぁ!泣かないで!……先輩」

あなた「うん!一緒に探そう!」

かすみ「!……はい!」

……


「ほんとうにありがとうございます」ペコリ

「ばいばーい!おねえちゃんとかすみん!」フリフリ

かすみ「またね~」フリフリ  

あなた「良かったね……無事見つかって」

かすみ「はい!あの子も……今度はちゃんとお母さんと手を握ってたからもう大丈夫ですね」

かすみ「……」

ギュッ

かすみ「あ……先輩……」

あなた「私たちはずっと手を握ってるから絶対に離れないね!」ニコ

かすみ「……はい!」ニコ
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1579965384/


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