【SS】|c||^.- ^||「やめてくださいまし!」ダイヤ「あなたは黙ってなさい!」【ラブライブ!サンシャイン!!】

SS


1: 2017/11/21(火) 23:43:52.79 ID:uZ1J7wVH
ダイヤ「だから、私が黒澤ダイヤだと言っているわよね?」

ダイヤ「いいえ!わたくしが黒澤ダイヤですわ!」

ダイヤ「やめなさい2人とも!」

ダイヤ「きーっ!!うるっさいですわー!!」

|c||^.- ^||「どうしましょう…どうしましょう…」オロオロ


ルビィ「…!?」

6: 2017/11/21(火) 23:51:00.23 ID:uZ1J7wVH
ルビィ「な、なにこれ…!?」

ダイヤ「ルビィ!」

ダイヤ「ルビィ!」 

ダイヤ「ルビィ!」  

ダイヤ「ルビィ!」   

|c||^.- ^|「ルビィ!」


ルビィ「ピギィェァ!?!!?」


善子「おい~っす」


ダイヤ「あら…ヨハネ」

ダイヤ「善子さん?」

ダイヤ「善子さん…」

ダイヤ「善子さん!」

|c||^.- ^|「善子さん!」


善子「うえぇ!?」

9: 2017/11/21(火) 23:53:56.55 ID:uZ1J7wVH
ルビィ「よ、善子ちゃぁん…」

善子「ウソ…私、本当にヨハネ…?」

ルビィ「…あれ?いつもと反応が違うね」

善子「ルビィ…私、大変な事をしてしまったかもしれないわ」

ルビィ「?」

ダイヤ「?」

ダイヤ「?」 

ダイヤ「?」  

ダイヤ「?」   

|c||^.- ^|「?」

善子「うっとうしい!!!」

12: 2017/11/22(水) 00:01:40.98 ID:VfbNptKo
善子「そう、あれは昨日の夜、儀式中のことだった…」

ダイヤ「善子さん、花丸さんから聞きましたよ。授業中に居眠りしていたそうですね」

ダイヤ「それ本当ですの?」

ダイヤ「そんなことをしているから居眠りなんてするのですわ。ちゃんと寝なさい」

|c||^.- ^||「まあまあ、そんなに怒らず」

善子「じゃかあしい!!話が進まないわよ!!!」

ダイヤ「なんですのその汚い言葉遣いは!!!浦女生としての自覚と節度を持った……」

善子「ああああああああああああああ」

ルビィ「善子ちゃん…」

善子「…とにかく、あれは儀式中のことだったの!!!!!」


~ここから回想~

善子「通販で注文したのと違う本が届いた…」

善子「でもこれはこれで面白そうね」


『イセカイノトビラ』

13: 2017/11/22(水) 00:07:52.55 ID:VfbNptKo
善子「なになに…」

善子「あなたに関わりの深い人物を一人思い浮かべてください」

善子「…誰かしら」


prrrrrrr


善子「何よ、ダイヤからメール?…明日の練習場所ね、はいはい」

善子「…ダイヤも関わりは深いわよね。ダイヤでいっか」

善子「で?えーっと」

善子「好きな数字を思い浮かべ、この枠に書きます」

善子「4、6、9……なんとなく4にしとこ」

善子「そして、本を閉じ、二回手を叩きます」

善子「ふむ…」パタム

善子「…」ペチ ペチ

16: 2017/11/22(水) 00:13:05.08 ID:VfbNptKo
善子「で?えーっと」

善子「異世界の扉が開き、書いた数字の分だけの異世界から、その人がこの世界へと呼び出されるでしょう…」

善子「ふーん」


ピカッ!


善子「うわっ!?」

善子「本が光った…わよね、今……」

善子「…気のせい?」

善子「…ふあぁ、なんかねむ……明日は土曜練だし……寝よ」


~回想ここまで~


善子「ということがあって」

ダイヤ「本が光った?」
ダイヤ「非現実的ですわね。いくらなんでも妄想が過ぎますわ、善子さん」
ダイヤ「善子さん、ちゃんと寝ていますか?寝不足は健康にもよくありませんよ」
ダイヤ「ヨハネちゃん、今回の話は―――いくらなんでもちょっと極端よ」
|c||^.- ^||「それでわたくしたちが呼び出されたのでしょうか…」

善子「いっぺんに喋らないで!!!!!」

ルビィ「頭がクラクラするよぉ…」

18: 2017/11/22(水) 00:16:09.81 ID:VfbNptKo
善子「っていうか誰が喋ってるのかすごくわかりづらいし…」

ルビィ「お姉ちゃんが5人も…」

ダイヤ「では、あだ名を付けるのはどうでしょうか」

ダイヤ「あだ名ですか?」

ダイヤ「私、あだ名なんて付けたことも付けられたこともないわよ」

ダイヤ「あだ名ですって?わたくしには黒澤ダイヤという名前がありますの。そんなものいりません」

|c||^.- ^||「わかりやすくていいですわね。どうしましょう」

ヨハネ「うるさ…」

25: 2017/11/22(水) 00:24:05.43 ID:VfbNptKo
善子「まず…あなた」ビシッ

|c||^.- ^||「はい」

善子「あなたはなんとなく、他のダイヤと違って話が通じるし」

善子「あとなんかニコニコしててわかりやすいから」

善子「そうね…Lovelyなダイヤ、Lダイヤにしましょう」

|c||^.- ^||(ラ板の妖精版)「ラブリーだなんて照れますわ~」

ルビィ「えへへ、このお姉ちゃんはかわいいね」


善子「次に…あなた」ビシッ

ダイヤ「善子さん」

善子「ヨハネ」

ダイヤ「そんなことはどうでもいいのですわ。人に指を指すのをやめなさい!」

善子「…口うるさいあなたはCダイヤね」

Cダイヤ(ドラマCD版)「…まあ、仕方ありませんけど?便宜上、ですからね。わたくしは黒澤……」

善子「わかった!わかったから…」

ルビィ「こっちのお姉ちゃんは、ちょっと怖いかも…」

31: 2017/11/22(水) 00:31:29.98 ID:VfbNptKo
善子「次に…あなた」

ダイヤ「私?」

善子「あなたは…なんか、圧倒的に他のと雰囲気が違うわね」

ダイヤ「フフ―――ヨハネってば、やっぱりよくわかっているわね♡」

善子「え?」ドキッ

ルビィ「…お、お姉ちゃん?」

ダイヤ「なによ、ルビィ―――そんな驚いた顔をして。私の顔に何かついているかしら?」

ルビィ「こ、このお姉ちゃん…つよい…!」

善子「まさにG級…」

Gダイヤ(GOD版)「褒められるのは、悪い気分ではないわ―――フフ♡」

35: 2017/11/22(水) 00:36:47.68 ID:VfbNptKo
善子「あとは…比較的おとなしめの2人が残ったわね」

ルビィ「…善子ちゃん」

善子「なに?」

ルビィ「…なんとなく、このお姉ちゃんが一番、お姉ちゃんっぽい気がするよ」

ダイヤ「わたくしですか?」

ダイヤ「わたくしはお姉ちゃんっぽくないんですのね…」

ルビィ「そ、そういうことじゃなくて!!みんな大事で、大好きなお姉ちゃんだし……」

|c||^.- ^||「あら^~」

Cダイヤ「…」

Gダイヤ「―――っ」ジワッ

Cダイヤ「…あら?Gのわたくし、泣いてますの?」

Gダイヤ「なっ―――だ、誰がよ?」

Cダイヤ「Gはあなただってさっき決まったでしょう!」

Gダイヤ「わ、私が泣く?どうして?泣く理由なんて―――別に、無いでしょう」

|c||^.- ^||(Gのわたくしはツンデレなのですね)

|c||^.- ^||(わたくしの知っているわたくしではありませんが、これもまた美しき姉妹愛の形ですわね~)

40: 2017/11/22(水) 00:57:18.41 ID:VfbNptKo
善子「……で、残り2人だけど」

ルビィ「こっちがルビィのお姉ちゃんな気がするよ!」

Aダイヤ(アニメ版)「わたくしですね」

善子「こっちは…さらに大人しい気がするしね」

Sダイヤ(スクフェス版)「まあ、おそらくそうでしょう。わたくしは気が付いたらここにいたわけですし」

Cダイヤ「わたくしもですわね。気が付いたら、他のわたくし達とこの部室に」

Gダイヤ「私もよ。いつのまにか、ここに」

|c||^.- ^||「わたくしもですわ」

Sダイヤ「…まさかわたくしたちは、本当に異世界から呼び出されたのでしょうか」

Cダイヤ「まさか。そんなことがあるわけないでしょう」

|c||^.- ^||「ですが…この状況をどう説明するのですか?」

Aダイヤ「そうですわね…目の前の光景は一応、夢では…ないですし」

Gダイヤ「そうね。ここはヨハネの言うことを信じるしかない―――の、かもしれないわね」

43: 2017/11/22(水) 01:05:47.11 ID:VfbNptKo
善子「…」ソワソワ

Gダイヤ「ヨハネちゃん―――どうしたの、そんなにソワソワして?」

Cダイヤ「お手洗いなら行ってきなさいな」

善子「違うわよ!」

Gダイヤ「さっきから私のことを見ているけれど―――何かしたかしら?」

善子「いや、なんか…ヨハネって呼んでくれて、嬉しくて」

Gダイヤ「何を言っているの?いつもこうじゃない」

善子「いつも!?」

ルビィ「あのお姉ちゃんが、善子ちゃんを…!?」

Cダイヤ「恥ずかしくないんですの?」

Gダイヤ「あら、彼女がそう呼んでほしいって言うんだし―――呼んであげたってバチは当たらないでしょう?」

Gダイヤ「それに、私たちはアイドルなのだから。アイドルのヨハネ、ってことで―――」

善子「私、このダイヤがいい…」ギュ

Gダイヤ「クスクス♡珍しいわね、あなたが人に甘えるなんて」ナデナデ

|c||^.- ^||「あら^~」

46: 2017/11/22(水) 01:13:01.80 ID:VfbNptKo
Aダイヤ「善子さんの話は置いておいて…これから、どうしますか?」

Sダイヤ「どうする、とは?」

Aダイヤ「皆さん、違う世界から来たということは…戻る方法も探さなくてはなりませんよね」

Cダイヤ「まあ、そうですわね」

Gダイヤ「色々と不都合も出るでしょうし―――私たちが居た世界にも、この世界にも」

|c||^.- ^||「どういうことですの?」

Aダイヤ「黒澤ダイヤは本来、1つの世界に1人しかいません」

Aダイヤ「ですが、今は1つの世界に5人のわたくしが存在する」

Sダイヤ「そんな状態で家に帰ればどうなりますか?」

|c||^.- ^||「6人姉妹ですわね~」

Cダイヤ「そんな呑気な事を言っている場合ではないですわ!」

ルビィ「6人姉妹…お姉ちゃんが5人……」

Gダイヤ「ルビィ、余計な話には乗ってこないで」

ルビィ「ピギィ!ご、ごめんなさい…」

Gダイヤ「というか―――その、ぴぎぃ?というのは何?新しいキャラ付けか何かなのかしら」

ルビィ「え!?こ、これはその、癖っていうか…」

Gダイヤ「癖ぇ?」

48: 2017/11/22(水) 01:18:09.21 ID:VfbNptKo
Gダイヤ「―――あなた」

Aダイヤ「はい?」

Gダイヤ「どういう教育をしているんですか?いくらドジでノロマで不躾なルビィとはいえ」

Gダイヤ「こんな奇声を上げるような子、見過ごせません」

Aダイヤ「…は?」

Cダイヤ「わたくしのルビィも、ああやって鳴きますが」

Sダイヤ「わたくしもですわ」

|c||^.- ^||「わたくしもです」

Gダイヤ「―――はぁ、呆れた。それでもあなたたち、黒澤の娘という自覚があるのかしら?」

Cダイヤ「なんですって…?」

Gダイヤ「他の世界の存在とはいえ、私は私。少しは仲良くできると思ったのだけれど―――難しそうね」

Sダイヤ「ちょっと…あなた、さっきから言い過ぎではありませんか?」

Aダイヤ「ええ、聞き捨てなりませんわね。わたくしの大切なルビィを侮辱するなんて」

Gルビィ「侮辱?侮辱しているのはそちらでしょう?」

ルビィ「お、おねえちゃ…」

Gダイヤ「ルビィは黙っていなさい」

ルビィ「ピギ…」ビクッ

55: 2017/11/22(水) 01:28:12.57 ID:VfbNptKo
善子(ど、どうしよう…ちっとも話が進まないどころか、ケンカが始まってしまったわ)

善子(っていうか今日練習よね!?なんでみんな来ないのよぉ!)


果南「なんか朝から騒がしいね?」ガラッ

鞠莉「ダイヤの声が外までEchoingだったよ?」


Aダイヤ「ぶっぶーですわ!!」

Gダイヤ「あなた―――妹も妹なら、姉も姉ね。何よ、それ―――私と同じ顔で、そんな恥ずかしいことを言わないでくださる?」

Cダイヤ「も~~~~~っ、さっきからうるっっっさいですわ!」

Sダイヤ「あなたの方がうるさいですわよ!あぁ~もう、どうすればいいんですか…」

|c||^.- ^||「やめてくださいまし!」


果南「…な、なに、これ?」

鞠莉「ダイヤが…ダイヤと、喧嘩してる…」

|c||^.- ^||「あっ!果南さんと鞠莉さんですわ!」

Aダイヤ「あ、果南さん、鞠莉さん!ちょっと聞いてください!」

Gダイヤ「果南、鞠莉―――」

Cダイヤ「果南さん、鞠莉さん!ナイスタイミングですわ!さっさとこの人たちを止めてください!」

Sダイヤ「果南さん、鞠莉さん、助けてください…」

果南「う、うわあああああああああ!!!気持ち悪いっ!!!」

鞠莉「Oh my god…」

61: 2017/11/22(水) 01:38:27.67 ID:VfbNptKo
善子(果南と鞠莉の仲裁のおかげで、なんとか場は落ち着いた)

善子(毎回説明するのも面倒なので、他のメンバーが揃ってから改めて状況を説明した)


Gダイヤ「…」

Aダイヤ「…」

Sダイヤ「…」

Cダイヤ「…」

|c||^.- ^||「どうしましょう…どうしましょう…」


千歌「こうしてみると…壮観だね!」

梨子「首からかけてる名札が無かったら、本当に見分けつかないわね…」

曜(1人だけ妙にニコニコしてるけどね…)

花丸「未来ずら…」

Cダイヤ「花丸さん」

花丸「は、はい」

Cダイヤ「これのどの辺が未来なのですか?」

花丸「はい?」

67: 2017/11/22(水) 01:45:42.84 ID:VfbNptKo
Cダイヤ「わたくしたち5人が並んでいる姿が、未来だと」

花丸「え、えっと」

Sダイヤ「Cさん、花丸さんにやつあたりしないでください…」

Gダイヤ「そうよ。マルちゃんが可哀想だわ」

花丸「ま、マルちゃん…!?」ドキッ

Aダイヤ「そうですわ。花丸さんに非はありません」

曜「見た目は同じだけど…性格はそれぞれ違うみたいだね」

千歌「もしかして、5人のうちの4人は偽物なんじゃ…」

鞠莉「それはないわ。みんなtrueダイヤよ」

果南「幼馴染の私たちにだって見分けがつかないんだから…みんな本物のダイヤだよ」

Gダイヤ「千歌ちゃん―――さっき説明したでしょう?認めたくないけれど―――全員、れっきとした黒澤ダイヤよ」

千歌「千歌ちゃん…!?」ドキッ

Gダイヤ「ねえ、一つ聞きたいのだけれど―――さっきから、どうして私が名前を呼ぶたびに、みんな驚くのかしら」

Cダイヤ「あなたが妙に距離感の近い呼び方をするからでしょう」

Gダイヤ「距離感が―――近い?」

69: 2017/11/22(水) 01:50:52.06 ID:VfbNptKo
Cダイヤ「そうですわ。『ちゃん』もしくは呼び捨てで皆さんを呼んでいるのはあなただけです」

Gダイヤ「そういえば―――そうね」

Gダイヤ「でも、あなたたちの方がおかしくないかしら?」

Sダイヤ「わたくしたちがですか?」

Gダイヤ「ええ。だって私たち、梨子ちゃんとヨハネ、鞠莉以外はみんな小さい頃から一緒なのよ?」

花丸「え?」

ルビィ「え?」

果南「へ?」

千歌「へ?」

曜「え?」

鞠莉「え?」

Gダイヤ「―――え?」

Aダイヤ「ち、ちょっと待ってください。梨子さんと善子さんはともかく…鞠莉さんは一緒でしょう」

Gダイヤ「…は?」

善子「え、なに…ここでもすれ違い?」

105: 2017/11/22(水) 07:06:53.21 ID:DheLkwNL
イメージ画像
S→C→L→G→A
no title

no title

no title

no title

no title

107: 2017/11/22(水) 07:15:25.90 ID:Mj41oo/R
no title

ダイヤさんがこのスレに興味を持ったようです

183: 2017/11/22(水) 21:14:12.01 ID:VfbNptKo
Gダイヤ「たしかに、鞠莉が引っ越してきたのは小学校の頃だけれど」

Gダイヤ「でも、鞠莉は一緒に遊ぶタイプの子じゃなかったはずよ」

果南「…それ、どういう意味?」

Gダイヤ「どういう意味も何も―――海外育ちだからか知らないけれど」

Gダイヤ「言いたいことは包み隠さず言うし、団体行動は苦手で、、周りとの対立は絶えなかったし―――」

Aダイヤ「鞠莉さんはそんな方ではありませんでしたわよ!」

果南「そうだよ。引っ越してきたときは不安そうにビクビクしてて…他のダイヤはどうなの?」

Sダイヤ「私は記憶がありますわ。昔、よくトランプしたのを覚えています」

Cダイヤ「…どうだったかしら?」

|c||^.- ^||「わたくしも記憶が曖昧ですわ…」

果南「…そっちの2人は覚えてないんだ。私たちとのこと」

Gダイヤ「果南、どうしたの?あなたがそんなにイライラするなんて珍しいわね―――」

果南「バカにしてる!?」グイッ

鞠莉「果南、落ち着いて!」

188: 2017/11/22(水) 21:27:19.41 ID:VfbNptKo
Gダイヤ「―――何、この手は?」

果南「そっちこそ何さ!私たちの思い出を踏みにじる気…!?」

Gダイヤ「……どうやら、性格が違うのは私だけじゃないようね」

Gダイヤ「少なくとも、私の知る果南は―――」ギロッ

Aダイヤ「果南さん!Gのわたくしも!やめてください!」

果南「…っ」パッ

Gダイヤ「―――人の胸倉を掴むような人間ではないわ」スッ

鞠莉「…」

Sダイヤ「…もうやめましょう。私同士でならまだしも、他のメンバーと喧嘩しているのを見るのは…」

Cダイヤ「気分が悪いですものね」

果南「…」ムスッ

Gダイヤ「……」

|c||^.- ^||「果南さんもGのわたくしも、落ち着いてくださいな」

梨子「別の世界から来てるんだったら、ちょっとくらい違ってもおかしくないのよ」

善子(本当に話が進まないなぁ…)

192: 2017/11/22(水) 21:33:35.30 ID:VfbNptKo
千歌「ダイヤさん!」

Aダイヤ「なんですか?」

Sダイヤ「どうかしました?」

Cダイヤ「はい、千歌さん」

|c||^.- ^||「はい」

Gダイヤ「何かしら」

千歌「うわ、ちょっと怖い…え、えっとね。自分同士で喧嘩するのはやっぱり、よくないと思うんだよ」

Sダイヤ「まあ…かなり不毛ですわね」

千歌「それに、私たちも、Aのダイヤさん以外のことは知らないわけだし」

Cダイヤ「それが原因で喧嘩になっていますからね」

千歌「ということで!」

194: 2017/11/22(水) 21:40:26.22 ID:VfbNptKo
善子「あまりにも話が逸れていくから、テーマを決めて話をしていきましょう」

善子「…って、なんで千歌が仕切ってたのに私が進行してるわけ!?」

千歌「いや~、私こういうの苦手だし」

Cダイヤ「そもそも?こうなったのはあなたのせいなのですから?少しくらい責任を感じてほしいものですわ」

善子「ぐ…何も言い返せない…」

花丸「言われちゃったずらね」クスクス

ルビィ「言われちゃったね」クスクス

善子「うるさい!」


善子「はぁ…まず、さっき話題になってたのは…メンバーの呼び方だったかしら?」


Gダイヤ「私はみんな―――呼び捨てか、ちゃんをつけて呼ぶわ」

Sダイヤ「私は、ルビィ以外には『さん』を付けています」

Aダイヤ「右に同じですわ」

Cダイヤ「Aさん」

Aダイヤ「はい?」

Cダイヤ「あなた、Sさんから見て右にいますわよね?『左に同じ』ではありませんか?」

善子「本ッ当にあなた細かいわね!っていうか話逸らさないで!」

196: 2017/11/22(水) 21:43:59.76 ID:VfbNptKo
梨子「それでCのダイヤさんは、みんなのことどう呼ぶの?」

Cダイヤ「…わたくしも同じく、ルビィ以外には『さん』付けです」

花丸「Gのダイヤさんだけが違うずらね」

千歌「はいはい!せっかくだから、みんなのこと呼んでみてください!」

Gダイヤ「いいけれど―――千歌ちゃん、梨子ちゃん、曜ちゃん、果南、鞠莉、ルビィ、ヨハネ、マルちゃん」

善子「…」テレテレ

花丸「善子ちゃん照れてるずら?」

善子「照れてない!あとヨハネ!」

ルビィ「Gのお姉ちゃん」

Gダイヤ「なにかしら」シレッ

ルビィ「ぅゅ…その、マルちゃんっていうのは…お姉ちゃんが考えたの?」

Gダイヤ「……」

ルビィ「…」

Gダイヤ「!?」ガタッ

ルビィ「ピギィ!」

199: 2017/11/22(水) 21:52:02.42 ID:VfbNptKo
ルビィ「る、ルビィ、なにか変なこと、言ったかな…」

Gダイヤ「あなた、……いつもなんて呼んでいるの?」

ルビィ「は、花丸ちゃんって…」

Gダイヤ「…ウソでしょう?」

Cダイヤ「わたくしは、ルビィと果南さんが『マルちゃん』『マル』と呼んでいた記憶がありますが」

Aダイヤ「わたくしは初耳ですが…」

Gダイヤ「2人だけじゃないわ……みんな、あなたのことは『マル』って……」

花丸「な、なんだか照れちゃうずら…」

Gダイヤ「ルビィ…あなた、マルちゃんと仲良くないの?」

ルビィ「そんなわけないよっ!!花丸ちゃんは、中学校からの大切なお友達だもん!」

花丸「うんうん」

Gダイヤ「中学……?」

ルビィ「え…」

Gダイヤ「うっ―――」フラッ

曜「ダイヤさん!」ガシッ

Gダイヤ「……ありがとう、曜ちゃん……あまりの違いに、頭が痛くなってきたわ……」


|c||^.- ^||(わたくし出ていきづらいですわね~)

205: 2017/11/22(水) 21:58:56.91 ID:VfbNptKo
|c||^.- ^||「あら?」

善子「どうしたの?」

|c||^.- ^||「Gのわたくしが棚に手をついた衝撃で、ダンボールが落ちてしまっていますわ」スッ

梨子「…げっ!?」

|c||^.- ^||「ええと…梨子の私物?」

Sダイヤ「梨子さんの?」

Cダイヤ「私物を持ちこむなんて感心しませんわね。いったい何が…」スクッ

梨子「そ、それはだめぇ~っ!!」バッ

|c||^.- ^||「!?」

Sダイヤ「跳んだ!?」


梨子は舞った。

そのパンドラの箱を開けられまいと、地を蹴り―――

机の向かい側のLダイヤの手から、段ボールを奪い取った。


梨子「でぇい!!」バシッ

|c||^.- ^||「なんと…!」

梨子「ぜぇ、はぁ…やめて、ください…!!」ギロッ

|c||;^.- ^||「す、すみませんでした」

Cダイヤ「梨子さんが、こんなにアグレッシブだなんて…」

Sダイヤ「今のは、ちょっと…衝撃的ですわ…」

千歌「梨子ちゃん…」

207: 2017/11/22(水) 22:03:09.93 ID:VfbNptKo
>>205
参考画像
no title

214: 2017/11/22(水) 22:11:44.46 ID:VfbNptKo
|c||^.- ^||(Gのわたくしは少し休んで、すぐに回復しましたわ)

|c||^.- ^||(さすがの精神力ですわね~)

|c||^.- ^||(おや?)

ルビィ「マルちゃんかぁ…」ボソ

花丸「…呼んでもいいずらよ?」ヒソヒソ

ルビィ「えっと…マルちゃん?」

花丸「…えへへ、ちょっと恥ずかしいずらね」

ルビィ「えへへ、そうかも。…でもちょっと、いいなぁって思っちゃった」

|c||^.- ^||(おほーっ)


善子「クク…そろそろ、ネクストステージに進みましょう」


善子「次は、鋭く輝く金剛の魔石と結ばれし、リトルデーモンたちの契約について…」

Sダイヤ「何気に今日初めて善子さんの地獄弁を聞いた気がしますわ」

善子「じ、地獄弁って…」

Cダイヤ「善子さん、結ばれし契約とは」

善子「ダイヤさんとメンバーとの関係ってことです!!!!ごめんなさい!!!!!」

花丸「善子ちゃんの堕天使芸を封〇するとは…Cのダイヤさん、只者ではないずらね…!」

Gダイヤ「芸なの?」

花丸「芸ずら」

216: 2017/11/22(水) 22:27:44.79 ID:VfbNptKo
鞠莉「さっきの、私と善子と梨子以外がみんな一緒、っていうのは…どういう意味なの?」

Gダイヤ「鞠莉はさっき言った通りで―――梨子ちゃんは転校生、ヨハネは沼津在住だったでしょう」

Gダイヤ「それ以外―――私たち6人は、この狭い内浦だから。嫌でも顔を合わせていたわ」

果南「嫌だったんだ」

Gダイヤ「言葉の綾よ」

|c||^.- ^||(まさかわたくしと果南さんでケンカップルが見られるとは…)

千歌「でも、私曜ちゃんと果南ちゃん以外は高校で初めて話したよ?」

Gダイヤ「え―――じゃあ、それまでは?」

千歌「特に関わりもなく…」

曜「ルビィちゃんと花丸ちゃんなんて、私高校で初めて見たくらいだし」

Gダイヤ「……よくこの小さな内浦で、顔も合わせずに過ごせたわね」

花丸「たしかに…オラたち、出身の中学校も一緒だったずらが…」

Cダイヤ「この内浦で、しかも同じ学校に通っていたのに、顔も合わせないなんて…」

Sダイヤ「不自然かも、ですわね…」

曜「まあでもほら、私なんかは学年も違うし、家は沼津だし…」

Gダイヤ「えっ!?」

曜「うわっ」

Gダイヤ「沼津って―――え、あなた、じゃあバス通学なの?」

曜「うん。毎日」

Gダイヤ「ウソ―――走りたがりで遅刻魔の曜が、毎日バス通学で学校に来るなんて―――」

曜(Gの私はどれだけだらしないんだろうか…)

221: 2017/11/22(水) 22:37:03.05 ID:VfbNptKo
Sダイヤ「Gのわたくしばかり喋っているのも何ですし、逆に聞かせてあげたらどうです?」

Aダイヤ「わたくしですか?」

Sダイヤ「ええ。わたくしもですが…果南さんと鞠莉さんと、幼馴染という話を」

Aダイヤ「あぁ…では」


Aダイヤ「小学校の頃、鞠莉さんが転校してきて…とても緊張していて、クラスに馴染めずにいました」

Aダイヤ「そんな鞠莉さんが気になった果南さんは、わたくしを連れてホテルの敷地に侵入したのです」

Cダイヤ「不法侵入ですか!?」

善子「わかったから!!」

Aダイヤ「…そこで鞠莉さんに見つかった果南さんは」


果南「ハグ…しよ?」スッ…

鞠莉「…♡」ハグッ

|c||^.- ^||(やっぱりかなまりなんですわよねぇ…)


Aダイヤ「ということがきっかけで、わたくしたちは少しずつ親交を深め」

Aダイヤ「高校1年生の時には、3人でスクールアイドルをするまでに……」


Sダイヤ「!?」

Cダイヤ「!?」

Gダイヤ「!!?!?!?」

|c||^.- ^||「?」

227: 2017/11/22(水) 22:47:55.56 ID:VfbNptKo
Gダイヤ「ま、待って―――す、スクールアイドル!?私が!?」

Aダイヤ「ええ、そうですが」

Sダイヤ「2人とは長い付き合いではありますが…そのようなことは…」

Cダイヤ「まさかまさかの展開ですわ…わたくしが、1年生の頃からスクールアイドルをやるだなんて」

鞠莉「でもまあ、色々あってね。ちかっち主体の新しいAqoursができるまでは…休止しちゃってたんだけど」

果南「…ま、そういうことだよ」


prrrrrrrr


鞠莉「Oops…ごめんね」ピッ

鞠莉「もしもし?あぁ、佐藤先生。どうかなさいました?…書類?えーっと」ガサゴソ

鞠莉「あっ、ごめんなさい!私が持っていたままだったみたい…職員室の机に置いておけばいいかしら」

鞠莉(ちょっと行ってくるのサイン)


果南「理事長は大変だねぇ」

Cダイヤ「誰がですの?」

Aダイヤ「鞠莉さんがですわ」

Sダイヤ「?」

Gダイヤ「……?」

Cダイヤ「!?!!!?!?!?!?!?!??!!!!?!??」

229: 2017/11/22(水) 22:58:28.60 ID:VfbNptKo
Cダイヤ「いくらなんでも冗談がキツすぎますわ!生徒が理事長だなんて!!!」

Gダイヤ「そうよ―――そもそも、そんなことあり得るのかしら?」

Sダイヤ「鞠莉さんなら何をしてもおかしくないとは思いますが、まさか理事長は…」

果南「はい、これ」スッ

CGS「?」

果南「昨日配られたプリント」

Cダイヤ「…学校のハンコまで押されているなんて…よくできていますわね」

Aダイヤ「よくできたも何も…学校が発行しているものですし」

Sダイヤ「見てください!ここ、理事長、小原鞠莉って……」

Gダイヤ「……理解が追いつかないわ」

Cダイヤ「信じられません…わたくし、もう何も信じられません…」

曜「まあ、これは…驚いても無理ないよね」

千歌「すっごくびっくりしたもんね~」

|c||^.- ^||「鞠莉さんは本当に立派ですわ~」

Cダイヤ「そんなこと言ってる場合ですか!?」

232: 2017/11/22(水) 23:02:34.46 ID:VfbNptKo
鞠莉「ただいま!いきなりごめんね~」

|c||^.- ^||「おかえりなさいまし」

Gダイヤ「鞠莉、これはいったいどういうこと?」

Cダイヤ「学校の判子まで使って悪戯とは、流石に度が過ぎていますわ!!」

Sダイヤ「私にも説明していただきたいですわ!」

鞠莉「え、なになに?何の話?」

Sダイヤ「どうやって理事長になったんですの!?」

Gダイヤ「生徒と教師を兼任なんて可能なの!?」

Cダイヤ「ガミガミガミガミガミガミガミガミ」

鞠莉「W,Wait!一人ずつ、一人ずつ話を……」


善子「…そろそろ、次行きましょうか」

233: 2017/11/22(水) 23:08:20.91 ID:VfbNptKo
鞠莉「」ボロ…

|c||^.- ^||(質問攻めに合った鞠莉さんがボロボロに…)


善子「次は…さっき話に出たけど、スクールアイドルについてよ」

ルビィ「…あっ!?」

Aダイヤ「ルビィ?」

ルビィ「ルビィたち、今日練習しに集まったんだよね…?」

千歌「あ」

曜「そうだった」

Cダイヤ「この状況で練習なんてしている場合ですか!」

果南「ダイヤがいっぱいいるのも現実だけど、ライブが近いのも現実だし」

花丸「でも、どうするずら?こんなにたくさんダイヤさんがいたら、フォーメーションは…」

千歌「えっとぉ、1、2、3…全部で13人いるよ!」

善子「鏡面世界のダイヤ…戦わなければ生き残れない…!」

梨子「戦わせないでよ…」

236: 2017/11/22(水) 23:22:48.75 ID:VfbNptKo
Sダイヤ「私たちは大人しく見学ですわね」

Cダイヤ「そうですわね。わたくしたちが練習に参加する意味もないですし」

Gダイヤ「客観的に見るAqoursのパフォーマンス―――なかなか興味深いわ」

|c||;^.- ^||(あれ…わたくし、練習とかした記憶がありませんわ…)


果南「みんな、ストレッチ終わった?じゃあ、まずは通しで一回踊ってみようか」

Aダイヤ「…わたくしたち、手伝ってもらってもいいでしょうか?曲をかけるのと、動画を…」

|c||^.- ^||「ではわたくしは動画を撮りますわ」

Cダイヤ「では私が曲を…タイミングはどうしますか?」

果南「私が合図するから、そしたらお願い」

Cダイヤ「わかりましたわ」


果南「じゃあ…みんないくよ。ダイヤ、お願い」

Cダイヤ「はい」ピッ

|c||^.- ^||つ●REC

242: 2017/11/22(水) 23:33:04.35 ID:VfbNptKo
果南「…はい、お疲れ。ダイヤたちもありがとう」

千歌「まずは見てたダイヤさんたちから感想を貰いたいな。どうでした?」

|c||^.- ^||「よかったですわ~」

Cダイヤ「…そうですね。特にわたくしからも言うことはありませんわ。素晴らしいパフォーマンスでした」

Gダイヤ「最後の決めポーズ、ヨハネとマルちゃんが少しフラついていたのが気になったわ」

善子「は、はいっ」

花丸「ずら!」

Gダイヤ「それ以外は―――私も、見習わないといけないって、思ったわ」

果南「それは…褒めてるってことでいい?」

Gダイヤ「ええ。参考にさせてもらうわ」

鞠莉「素直じゃないんだから♪」

梨子「Sのダイヤさんは?」

Sダイヤ「…そうですね。全体の流れとしてはかなり良いものでした」

Sダイヤ「言うとすれば、かなり細かいアドバイスになりますわ。それでもよければ」

千歌「お願いしますっ。私たち、次はどうしても勝たなきゃいけないから」

Sダイヤ「…わかりました。いつも私は踊る立場なので、上手く言えるかはわかりませんが…」

245: 2017/11/22(水) 23:47:05.75 ID:VfbNptKo
Sダイヤ「動画を見ながら説明させてもらいますわ」

Sダイヤ「…まず、ここですわ。ここの曜さん、少し遅れていて…」

曜「ホントだ!気を付けなきゃ…」

Sダイヤ「GREATですわね」

曜「…へ?」


Sダイヤ「次に…ここ。ルビィの動きが早いですわ」

ルビィ「わわ、危ない…気を付けなきゃ。ありがとう、お姉ちゃん」

Sダイヤ「GOODスレスレというところでしたよ」

ルビィ「え?」


Sダイヤ「あとは鞠莉さん。果南さんと指が触れかけていますわ」

鞠莉「本当ね…」

Sダイヤ「誤反応にも注意ですわね」

果南「…?」


Sダイヤ「最後に…ここの梨子さんと千歌さんが同時に動くところです」

Sダイヤ「タイミングは良く、PERFECTではあるのですが…千歌さんの手の位置が悪いですね」

千歌「ホントだ…後ろの花丸ちゃんの顔が隠れちゃいそうになってる」

Sダイヤ「本番でMISSにならないよう、気を付けてください」

千歌「…は、はい?」

249: 2017/11/22(水) 23:54:41.56 ID:VfbNptKo
梨子「だ、ダイヤさん?さっきから、グレートとかグッドとか、何言って…」

Aダイヤ「指摘自体はとっても正確で、参考になるのですが…その英単語の評価基準がわかりませんわ」

善子「まるで音ゲーみたいね…」

Sダイヤ「あ…すみません。いつも私たちのライブを見てくださる方が、こう評価しているのですわ」

鞠莉「Sのダイヤたちには、コーチがいるのね…評価基準は謎だけど、実力は確かみたいね」


Sダイヤ「ええ。μ`sのライブも見ている方ですし、実力は間違いありません」


千歌「みっ…」

ルビィ「μ`sの!?」

Aダイヤ「い、いったいどういうことですの!?そんなにすごい方が、Aqoursのコーチを…!?」

260: 2017/11/23(木) 00:03:37.87 ID:qPNxOHvT
Cダイヤ「…というかあなた。今『見ている』と言いました?」

Sダイヤ「え、ええ…それが何か?」

Cダイヤ「それって、現在進行形ということよね?」

Sダイヤ「そうですわね」


果南「…どういうこと?μ`sはもう、解散したんだよね?」

Sダイヤ「解散!?」

曜「メンバーはもう、全員卒業してるはずだし…」

千歌「その後メジャーデビューしたなんて話も、聞いたことないよね」

ルビィ「A-RISEはデビューしたけど…μ`sはしてなかったはずだよっ」

Aダイヤ「してたら今頃大騒ぎですわ!」

Sダイヤ「な、何を言ってるんですの!?」

Gダイヤ「スクールアイドルはあまり詳しくないのだけれど―――つまり」

Gダイヤ「他の世界では解散したはずのμ`sが、Sの世界ではまだ現役で活動している―――と、いうことなのかしら」

Sダイヤ「え、ええ。μ`sは解散などしていませんし、それに…」

千歌「それに?」


Sダイヤ「僭越ながら…μ`sの方々とユニットを組んで、ライブをさせていただくこともありますわ」

268: 2017/11/23(木) 00:12:37.69 ID:qPNxOHvT
Sダイヤ「新着情報を確認しましょう。何事も、情報収集からはじまりますから」

報告! 9分前
今日はここまでで寝ますおやすみなさい


誤表記修正! 3時間前
>>1さんがSダイヤの一人称をアプリの通り「わたくし」→「私」に修正しました

397: 2017/11/23(木) 22:10:30.72 ID:qPNxOHvT
Aダイヤ「μ`sと!?」

千歌「ライブぅ!?」

Sダイヤ「え、ええ…私たちAqoursも、スクールアイドルフェスティバル…通称スクフェスに参加していまして」

果南「スクフェス?」

Sダイヤ「ええ。スクールアイドルの祭典ですわ」

花丸「ルビィちゃん、知ってるずら?」

ルビィ「…」

花丸「ルビィちゃん?」

ルビィ「…はっ、な、なに?」

善子「心ここにあらずって感じだったわよ」

ルビィ「ご、ごめんね…ルビィも知らないや」

Aダイヤ「スクールアイドル事情には精通しているつもりではありましたが…聞いたことありませんわ」

鞠莉「その…スクフェス?が開かれているのは、Sのダイヤの世界だけみたいね」

Sダイヤ「そうなのですか」

399: 2017/11/23(木) 22:18:14.50 ID:qPNxOHvT
Gダイヤ「ねえ、練習はいいの?」

Aダイヤ「今はそんなことをしている場合ではありませんっ!この話は聞いておかねばなりませんわ…!」

Gダイヤ「そんなにすごいことなのかしら?」

Cダイヤ「さあ…わたくしもあまり詳しくありませんから」

千歌「み、μ`sの人たちとライブって、どんなことをやるの!?オリジナルの曲とか!?」

Sダイヤ「ええと…最後にしたライブは……」

Sダイヤ「A-RISEのお三方とSaint Snowのお二人、私とルビィ…それと、絵里さんと花陽さんの9人で」

Aダイヤ「ちょ、ちょっと待ってください…頭が痛くなってきました」

ルビィ「ルビィと花陽ちゃんが、同じステージに…????????????」

千歌「A-RISEまで…」

|c||^.- ^||「豪華メンバーですわ~」

梨子「Saint Snowって…あのSaint Snowよね?」

曜「北海道の二人組の…」

Sダイヤ「それ以外にありますか?」

403: 2017/11/23(木) 22:35:13.17 ID:KCElpCtO
つまりこういうことか
no title

404: 2017/11/23(木) 22:37:56.04 ID:NdebTTu8
>>403
再現はえーよ

409: 2017/11/23(木) 22:45:38.79 ID:qPNxOHvT
千歌「そんな夢のドリームメンバーで、どんなことやるんですか!?」

Sダイヤ「私たちは未来の花、ですわね。かなり難しいライブでした」

千歌「へ?」

ルビィ「そんな曲あったっけ…?」

|c||^.- ^||「高い歌唱力を活かした、和風でダイナミックな曲調!素晴らしいですわ~」

Sダイヤ「園田海未さんのソロ曲ではありませんか」

Aダイヤ「…聞いたことありません」

Sダイヤ「え?」

Aダイヤ「μ`sにソロ楽曲があること自体初耳ですわ…」

Cダイヤ「…というか、ソロ楽曲なのに9人用の振り付けが存在するのですか?」

Aダイヤ「言われてみれば…さっきから言ってることが滅茶苦茶すぎて気が付きませんでしたが」

Sダイヤ「そ、そんな事を言われましても…私はただ事実を」

Cダイヤ「だいたい、この世界…Aのわたくしの世界ですね」

Cダイヤ「それ以外のそれぞれの世界のことは、それぞれのわたくしたちしか知り得ないことなのです」

Cダイヤ「それはつまり、どんな嘘や妄言を言おうが、それを証明する方法は無いのですわ!」

417: 2017/11/23(木) 23:04:03.14 ID:qPNxOHvT
梨子「一理あるわね…」

曜「でも、異世界からダイヤさんが来てるなんて異常事態が起こってるんだし、何があってもおかしくないんじゃ…」

善子「世界線変動率が高すぎる、というわけね…クク」

鞠莉「いくらなんでも、世界を超えたら同一人物が年齢まで違うなんて…流石に、信じがたいわよねぇ」

果南「実際、ダイヤはこうして、5人全員高校3年生なわけだし…」

花丸「証明する方法…なにかあるずらか…?」

Sダイヤ「それは…」

Gダイヤ「あるじゃない。今回に限って言えばだけれど」

Cダイヤ「え?」

Gダイヤ「その、絵里さんだとか、A-RISEだとかという方々が一緒にいたという事実は証明しようがないけれど―――」

Gダイヤ「Sの私は、その曲を歌って、踊ったのでしょう?」

千歌「そっか!見せてもらえばいいんだよっ!」

Aダイヤ「なるほど…ソロライブ、ということですわね」

Gダイヤ「存在しない曲を完璧に歌って踊れたら―――それはもう、妄言ではなくなるでしょう?フフ♡」

Cダイヤ「…まあ、そうなりますわね」

Sダイヤ「…わかりました。そこまで言うのなら、受けて立ちますわ」


Sダイヤ「私の…華麗なテクニックを、お楽しみくださいませね♪」


Sダイヤ(どうか、私を…導いてくださいね…『あなた』…!)

425: 2017/11/23(木) 23:22:42.83 ID:qPNxOHvT
Sダイヤ「…いかがでしたか?伴奏も衣装も無い、簡素なライブでしたが」

千歌「…すごい」

果南「簡素って言うけど…私には、ダイヤが9人いるように見えたよ」

|c||^.- ^||「5人ですわよ」

果南「いや、そういうことじゃなくて…」

梨子「私にも見えた…他のダイヤさんじゃなくて、Sのダイヤさんが、9人いるみたいな…」

曜「歌詞も検索してみたけど…1件もヒットしない」

千歌「声も海未さんみたいだったし…」

花丸「幻聴も聞こえてきたずら!」

善子「ヨハネにも聞こえたぞ…世界の理による、力(スキル)発動の囁きが!」

Cダイヤ「…まさかここまでとは…疑って、その…すみませんでしたわ」

Sダイヤ「い、いえ…信じられないのは仕方のない事ですから」

Gダイヤ「クスクス―――謙遜しちゃって。もっと胸を張っていいと思うわ♡」

Sダイヤ「…ありがとうございます。あなたのおかげですわ」

Gダイヤ「私は―――別に何も。あなたが踊って、あなたが認められただけよ」

|c||^.- ^||(わたくし×わたくし!?)

440: 2017/11/23(木) 23:48:01.79 ID:qPNxOHvT
Aダイヤ「…これが、μ`sと肩を並べる、実力」

ルビィ「すごかった…」

鞠莉「…」

千歌「…私たちも、負けてられない…Sのダイヤさん!」

Sダイヤ「は、はい」

千歌「…私たちに、指導をお願いします!!」

Sダイヤ「え…はい!?」

千歌「私たち、どうしても次のラブライブで優勝したいんです」

千歌「さっきのダイヤさんみたいに、見てる人を圧倒するような、そんなライブにしたいんです」

千歌「だから…お願いします!」

Sダイヤ「…そ、それは構いませんが…」

千歌「やったぁ!…じゃあみんな、これから…」

鞠莉「ちょっと待って!」

果南「…鞠莉?」

441: 2017/11/23(木) 23:54:26.57 ID:qPNxOHvT
鞠莉「…ルビィ」

ルビィ「なに?」

鞠莉「…元気?」

ルビィ「え?」

鞠莉「私の気のせいならいいんだけど…なんか、疲れてるように見えて」

Dダイヤ「……」

梨子「そういえば…今日、全然喋ってないかも」

善子「最近のルビィはいつもあんまり口数多く…むご!」

花丸「それ以上はやめるずら……」

曜「スクールアイドルの話題だって、ルビィちゃんが一番食いつきそうなのに…」

ルビィ「あ、えっと…えへへ、ちょっと、疲れちゃったかも」

ルビィ「お姉ちゃんがいっぱいで、なんだか…」

果南「まあ…そうだよね。一番気持ちの整理つかないのは…」

鞠莉「妹のルビィよね」

444: 2017/11/24(金) 00:01:07.77 ID:2t8duQhz
>>441
誤字
6行目Dダイヤ→Gダイヤです、失礼

448: 2017/11/24(金) 00:03:52.77 ID:2t8duQhz
鞠莉「じゃあ、今日は解散にしよっか。ゆっくり休んで、また明日にしよう」

千歌「そうだね…ルビィちゃん、大丈夫?」

ルビィ「ごめんね…ルビィのせいで」

Sダイヤ「むしろ、私たちのほうこそ混乱させてしまって…ごめんなさい、ルビィ」

Cダイヤ「いや、悪いのは善子さんでしょう」

善子「ごめんなさい…」

花丸「今日は素直ずらね」

善子「だってこのダイヤめんどくさいし…」

Aダイヤ「解散の前に…ひとつ、決めかねていたことがありますわ」

千歌「なにかあったっけ?」

Aダイヤ「これから…4人のわたくしをどうするか、ということですわ」

果南「そっか。5人とも同じ家に帰るわけにもいかないか」

Cダイヤ「そういえば…そんな話もしていましたわね」

|c||^.- ^|「>>46あたりですわね」

曜(46ってなんだろう?)

455: 2017/11/24(金) 00:10:07.80 ID:2t8duQhz
千歌「じゃあ…」

Cダイヤ「」ビクッ

千歌「誰かの家に泊めてもらうとか?」

Cダイヤ「は?」

千歌「えっと…ダメ?」

Cダイヤ「千歌さんにしては、珍しくまともな意見を言うなぁと…」

千歌「珍しくってなに!?」

Cダイヤ「いえ…こういう時の千歌さんでしたら、キャンプとか、山籠もりとか、野宿とか…そういうことを言いだしそうで」

梨子「流石の千歌ちゃんでも、そんなことは言わないと思うけど…」

Gダイヤ「それも、違う世界の千歌ちゃん―――なんじゃないかしら?」

Cダイヤ「…そうでしたわ。わたくしの世界の千歌さんとは、違う千歌さんですものね」

曜「随分ワイルドな千歌ちゃんだね…」

Cダイヤ「ええ、かなり…というか、相当」

千歌(別の世界の私、ヤバそうだなぁ…)

458: 2017/11/24(金) 00:19:18.88 ID:2t8duQhz
Cダイヤ「思えば、この世界のAqoursのみなさんは大人しいですわね…」

果南「そこそこ賑やかな方だと思うけど…」

Cダイヤ「いえ…」

鞠莉「例えば?」

Cダイヤ「鞠莉さんはペンギンを捕まえたり、アザラシを釣ったり…それを飼おうとしたり」

鞠莉「What…?」

Cダイヤ「この前は花丸さんが言いだした、野生の生クリームを探しに山に行ったり…」

花丸「野生の生クリームが存在するずら…!?未来ずら~!」

梨子「いや…野生の生クリームって、なに…?」

Cダイヤ「他にも…」

Gダイヤ「もういいわ、頭が痛くなってきた……あなたたちの世界とは、常識が違っているみたいね」

果南「ダイヤ…大丈夫?」

Cダイヤ「わたくしが聞きたいですわ!!」

459: 2017/11/24(金) 00:20:45.93 ID:9uhHmNkQ

460: 2017/11/24(金) 00:21:19.55 ID:lRfMtUKS
>>459

463: 2017/11/24(金) 00:27:30.52 ID:2t8duQhz
善子「それは置いといて!はい、話を戻すわよ!」

Sダイヤ「司会が板についてきましたわね」

善子「誰かの家に泊まるって話よね?」

Aダイヤ「ご迷惑をおかけする形にはなりますが…それがベストでしょう」

Cダイヤ「一箇所に居れば、人目にもつきやすくなりますからね」

鞠莉「だとすると…沼津と淡島、内浦で別れるのがいいかな?」

Aダイヤ「わたくしは普段通り帰りますが…他のわたくしはどうしましょう」

Cダイヤ「わたくしは善子さんのところに行きますわ。元の世界に戻る手がかりを探さなければ」

善子「げっ…」

465: 2017/11/24(金) 00:32:25.30 ID:2t8duQhz
Cダイヤ「げっ…とはなんですか!」

善子「Gのダイヤがいい…」

Gダイヤ「あら―――すっかり懐かれちゃったわ♪」

鞠莉「だめだめ、Gのダイヤはこっち!」

果南「えっ…」

鞠莉「部屋は手配しておくから安心して」

Gダイヤ「いいの?鞠莉のホテルって―――」

鞠莉「心配の必要はNothing!シーズンはもう少し先だから、部屋も空いてるわ」

果南「…」

Gダイヤ「……そんなに睨まないでもらえるかしら」

鞠莉「ふふっ♪」


Cダイヤ「…ということで、お世話になりますわ」

善子「いやー!!!!」

470: 2017/11/24(金) 00:38:51.63 ID:2t8duQhz
|c||^.- ^||「実はわたくし、梨子さんの家に行きたいですわ」

梨子「私の?」

|c||^.- ^||「ええ、少し話したいことが…」


梨子(まさか段ボールの中身…見られたか…?)


梨子「わ、わかりました…電話してみます」


Sダイヤ「わたくしは…」

花丸「オラの家かな?」

Aダイヤ「消去法的に行くとそうなりますわ。家が梨子さんと隣同士の千歌さんは危ないでしょうし」

曜「バスに乗るなら、私の家も危ないしね。船に乗るから、淡島もそうだし」

Sダイヤ「…すみません花丸さん、お世話になりますわ」

花丸「いやいや…むしろうちはお寺で、面白いものはなにもないずらが…」

472: 2017/11/24(金) 00:48:37.55 ID:2t8duQhz
千歌「じゃあ決まりだね!」

鞠莉「明日はルビィの様子を見て決めましょうか」

果南「そうだね。無理して本番出られなかったら元も子もないし」

Aダイヤ「明日の朝、連絡を入れますわ」

ルビィ「ごめんね…」

曜「気にしないでゆっくり休んで、ルビィちゃん」

梨子「そうよ、お大事に」

ルビィ「うん…」

641: 2017/11/26(日) 13:03:55.78 ID:dwbgyTQW
Cダイヤ「…善子さんの家に来たはいいものの、部屋を片付けると言ってもう15分…」

Cダイヤ「…出てきませんわね」

Cダイヤ「善子さん?まだ時間かかりますの?」

善子『まだー!』

Cダイヤ「…そんなに散らかっていますの?」ガチャ

善子「あ、ちょっ…」

Cダイヤ「…善子さん、いつもこんなに……?」

善子「クク…昨晩、儀式をした後、私の意識はすぐに深淵へと落ちていったの…」

Cダイヤ「つまり寝落ちですわね」

善子「いつもはもっと綺麗よ。天界の追手を欺く為、この空間の混沌-カオス-はいつも隠して…」

Cダイヤ「不潔ですわ。いつも片付けておきなさい!」

善子「不潔じゃないし!」

642: 2017/11/26(日) 13:04:59.69 ID:dwbgyTQW
善子「っていうか、勝手に入ってこないでよ!」

ダイヤ「それは…失礼しましたわ」

善子「うぅ…もう」


ピンポーン


善子「誰かしら…って」

曜「やっほ!」

善子「曜!?」

ダイヤ「曜さん?」

曜「なんか手伝えないかなーって思って!」

善子「曜…」ウルウル

善子「丁度いいわ。リトルデーモン2号!」

曜(私2号なんだ)

善子「部屋が片付くまで、ダイヤと時間潰してて!」

曜「了解であります!じゃあ…ダイヤさん、行こ!」

ダイヤ「ち、ちょっ…曜さん!…善子さん、わたくしが居ないからってサボらず、早く片付けてくださいね!」

善子「わかってるわよ…じゃあ、お願いね」

曜「ヨーソロー!」


曜(やっぱり来てよかったかも…善子ちゃん、このダイヤさんと一緒じゃ絶対もたないよ…)

644: 2017/11/26(日) 13:10:29.53 ID:dwbgyTQW
(BGM:スクフェスストーリーのアレ)


ダイヤ「実は私、花丸さんの家には以前から興味がありまして…」

花丸「えっ、うちに?」

ダイヤ「ええ。お寺は、日本古来の代表的な建築物です」

ダイヤ「文化や思想などを語る上で欠かせないもの…黒澤家を継ぐ者として、興味がありましたの」

花丸「おぉ…ダイヤさんがお寺にそんなことを思っているとは…」

ダイヤ「ルビィが遊びに行ったり、花丸さんがうちに来たりということはありましたが…」

花丸「たしかに、ダイヤさんがうちに来ることはないかも…」

ダイヤ「ですよね。ですから、ちょっと嬉しいですわ」

花丸「…えへへ、マルも、ダイヤさんが泊まりに来てくれて嬉しいずら」

ダイヤ「ありがとうございます、花丸さん♪」

花丸「…あの、ダイヤさん」

ダイヤ「はい?」

花丸「お寺、見て回るずらか?」

ダイヤ「いいんですか?お家の方に迷惑では…」

花丸「大丈夫ずら。むしろ、こんなお寺に興味を持ってもらえたら、きっと喜んでもらえるずら~」

ダイヤ「こんなお寺だなんて…」


花丸「…その代わり、一つ、ワガママを聞いてほしいずら」

649: 2017/11/26(日) 13:34:06.99 ID:dwbgyTQW
ダイヤ「わがまま…ですか?」

花丸「…今日の練習で、Sのダイヤさんはすっごくライブが得意だってわかったずら」

ダイヤ「まあ、得意といいますか…」

花丸「そこで、マルの練習に付き合ってほしいずら!」

ダイヤ「練習にですか?」

花丸「うん…そっちの世界のマルはどうかわからないけれど」

花丸「オラ、みんなより体力が無くて…今日の練習でも、Gのダイヤさんにフラフラしてることを指摘されてしまったずら」

花丸「この前も、予選会場から学校まで走った時に息を切らして、皆に迷惑をかけちゃって…」

ダイヤ「花丸さん…」

花丸「すぐに体力をつけるのは無理だってわかってるから…」

花丸「せめて、ダンスだけでもちゃんとできたらって…思って…」

ダイヤ「…わかりましたわ。私が人肌脱ぎましょう!」

ダイヤ「そんな悩みを抱えた花丸さんの元に、ライブ経験が豊富な私が来たのもきっと…」


ダイヤ「人間の運命、でしょうから!」


花丸「ダイヤさん…!」

ダイヤ「さ、そうと決まれば!」

花丸「まずは腹ごしらえずらね!」


ダイヤ「…あ、あら?」

650: 2017/11/26(日) 13:37:06.97 ID:dwbgyTQW
曜「ただいまー」

ダイヤ「…お、お邪魔しますわ」カサ…

善子「おかえり。待たせたわね…って、なに、その袋?」

ダイヤ「こっ、これは…」サッ

曜「ただの差し入れ!どう、片付いた?」

善子「ええ…まあ」

ダイヤ「まあ?」

善子「はい片付きました!!!!!どうぞ!!!!!!!」ガチャ

ダイヤ「お邪魔します」

曜「おじゃましまーす」

善子「はぁあ…Gのダイヤだったらなぁ…」ボソ

ダイヤ「善子さん」

曜「あっ…」

善子「…なに」

ダイヤ「何度も言っていますが、この騒動はあなたのせいなんですから。文句を言える立場ではないんですよ!」

651: 2017/11/26(日) 13:39:04.49 ID:dwbgyTQW
善子「……」ショボン

曜「ま、まあまあダイヤさん。ちょっと落ち着いて?」

ダイヤ「はっ…そう、ですわね。ほら、儀式に使った本はどこですか?」

善子「ぶー」

ダイヤ「善子さん?」

善子「やーだー!!」

ダイヤ「善子さん!!」

曜「ダイヤさん、ダイヤさん。ほら」

ダイヤ「はっ…いけませんわ…」

曜「それでさ、ちょっと、いい事思いついたんだけど…ちょっと」

ダイヤ「なんですの?」

曜「あのね…」ヒソヒソ

ダイヤ「…本当に?」

曜「本を早く見つけなきゃなんでしょ?だったら…」

ダイヤ「ぅ…わかりましたわ」

曜「うん!」

652: 2017/11/26(日) 13:40:20.24 ID:dwbgyTQW
ダイヤ「…ヨハネ、さん」

善子「…え?」

ダイヤ「ヨハネさんと言ったのですわ!」

善子「え、え…なに?」

ダイヤ「これ、あなたに買ってきましたの」スッ

善子「これは…?」

ダイヤ「…チョコレートの風味がするコーヒー…だ、そうですわ。お土産です」

善子「…いいの?」

ダイヤ「…わたくしも…色々キツく、言い過ぎましたわ。ごめんなさい」

善子「ダイヤ…」

ダイヤ「…」

曜「ふふっ…善子ちゃん。こっちのダイヤさんね、善子ちゃんに嫌われてるかもって気にしてたんだ」

ダイヤ「なっ…曜さん!それは秘密って…」

善子「…ふふっ、そんなこと気にしてたの?」

ダイヤ「…だ、だって…わたくしだって、口うるさいところがあるとは思っていますから?」

ダイヤ「とはいえ、露骨にGのわたくしがいいと言われると…その」


善子「…クク」

ダイヤ「な、なにがおかしいんですの!?」

653: 2017/11/26(日) 13:42:28.71 ID:dwbgyTQW
善子「ヨハネとリトルデーモンの契約は、切っても切れないのよ」

善子「リトルデーモンの面倒を見るのだって…堕天使ヨハネの役目なの」

善子「たとえそれが、天界を、地獄を…世界を超えようとね!」

ダイヤ「…つまり?」

曜「だぁぁ…」ガクッ

善子「だから!」


善子「…いくらうるさくても、ダイヤは、ダイヤなんだから…嫌ったり…しないってことで…」


ダイヤ「善子さん…」

善子「…ヨハネ!」

ダイヤ「…ヨハネさん!」

善子「うむ!」

曜「よかったね、誤解が解けて!」

善子「…ち、ちょっとコーヒー入れてくる!これ、いただくわね!!」ダッ


ダイヤ「…ありがとうございます、曜さん」

曜「お礼なら善子ちゃんに♪」

ダイヤ「…はい」ニコッ

654: 2017/11/26(日) 13:49:06.85 ID:dwbgyTQW
一方その頃


|c||^.- ^||「突然すみません」

梨子「い、いえ…」

|c||^.- ^||「綺麗なお部屋ですわね」

梨子「ええ、まあ…」

|c||^.- ^||「さて…単調直入に聞きますが、梨子さん」

梨子「はい…」

|c||^.- ^||「あなたが部室に隠していた本、ずばり―――百合本ですわね」

梨子「!!!!」

|c||^.- ^||「…やはり、そうですか」

656: 2017/11/26(日) 13:52:51.23 ID:dwbgyTQW
(BGM:桟橋のソナタ)


梨子「…見てたんですね」

|c||^.- ^||「いいえ」

梨子「え?」

|c||^.- ^||「この目で見たわけではありませんが…カマをかけさせてもらいましたわ」

梨子「な…!!」

|c||^.- ^||「…心配しないでくださいまし」

|c||^.- ^||「誰かに言いふらそうというわけではありません」

梨子「…何が目的なんですか」

|c||^.- ^||「…あなたとただ、語りたいだけですわ」

梨子「…何を?」

659: 2017/11/26(日) 14:00:59.49 ID:dwbgyTQW
|c||^.- ^||「…百合をです」


(BGM:輝きへの階段)


梨子「!!!!!」

|c||^.- ^||「実は…わたくしも百合は大好きですの」

梨子「本当ですか!!?」

|c||^.- ^||「ええ…わたくしの世界の梨子さんも百合は好きなのですが…」

|c||^.- ^||「少々イキすぎてしまうところがあるので、話題には出せないのですわ」

|c||^.- ^||「ですから、こちらの梨子さんでしたらお話できそうかな、と…」

梨子「ダイヤさん…!」

|c||^.- ^||「梨子さん…」


二人は熱い抱擁を交わした。

百合が好き――――二人を結びつけるものはそれだけだった。

しかし、それだけで充分だったのだ。


人は、分かりあうことができる。


今ここに――――世界を超えた友情が生まれた。

664: 2017/11/26(日) 14:07:09.25 ID:dwbgyTQW
|c||^.- ^||(とんでもなくいい匂いがしますわ~)

梨子「あの、ダイヤさん…一つお願いが…」

|c||^.- ^||「なんですの?」

梨子「…壁クイって、知ってます?」

|c||^.- ^||「ええ」

梨子「さすがです…!あの、それで…」モジモジ

|c||^.- ^||「?」


梨子「私に…して、くれませんか…?」テレテレ


|c||^.- ^||「わたくしがですか?」

梨子「はい…」

|c||^.- ^||「…わかりましたわ」


|c||^.- ^||(梨子さんの頼みです…これまで見る専だったわたくしですが)

|c||^.- ^||(少しばかり、本気を見せる時が来たようですわ)

667: 2017/11/26(日) 14:13:30.44 ID:dwbgyTQW
梨子にぐいっ、と顔を近づける。

右手を壁に付け、逃げ場を奪う。

紅潮した彼女の白い肌が、この世界の何よりも美しく見えた。


「きゃっ…♡」

「…梨子さん」


耳元で、吐息交じりに名前を呼ぶ。


「はうぅ…」


熟れ過ぎた果実のように、さらに顔を紅く染める梨子。

今わたくしは―――禁断の果実に、手を触れかけている。


「わたくし、あなたに全て奪われてしまいました」

「う、奪う…?」

「あなたのピアノの旋律も、それを奏でる綺麗な指先も、美しい顔も、細い身体も……」

「ダイヤ、さん」


恥ずかしさから顔を逸らしてしまう梨子。

その顎に左手を添え、くい―――と、自分に向けさせる。


「あっ…♡」

「……わたくしにも、奪わせてください」


長い沈黙の後、梨子は震える唇をそっと動かした。


「……はい」


梨子が奏でた、たった二つの音。

たった、それだけでも―――


ダイヤの理性を壊すには、十分すぎるほど甘美なものであった。


 
(BGM:海に還るもの)

672: 2017/11/26(日) 14:18:06.15 ID:dwbgyTQW
|c||^.- ^||「なんちゃって」


(BGM:ウチウラータイム)


|c||^.- ^||「どうでした?」

梨子「もう最ッ……高でした!!!!!」フンス

|c||^.- ^||「照れますわ~」

梨子「私、もうダイヤさんの顔見れないかも…」

|c||^.- ^||「色々なスレを渡り歩いてきましたが、実践経験はほとんどありませんから。ちょっと緊張しましたわ」

梨子「スレ?」

|c||^.- ^||「あ、いえ。なんでもありませんわ」

千歌「…梨子ちゃん、何してるの?」

梨子「…ち、千歌ちゃん!?いつからそこに!?」

千歌「いや、さっき…最高でした!のあたりから」

梨子「そ、そう…ど、どうしたの?」

673: 2017/11/26(日) 14:24:31.43 ID:dwbgyTQW
千歌「ううん。楽しそうでいいなぁと思って」


(BGM:FRIENDSHIP)


梨子「…楽しそう?」

千歌「うん。Lのダイヤさんも、梨子ちゃんも楽しそうで」

|c||^.- ^||「わたくしもですか?」

千歌「はい!」

千歌「…私ね、ちょっと思ったんだ」

千歌「…このままずっと、ダイヤさんが5人居てくれればいいのにって」

千歌「もういっそ、善子ちゃんに頼んでみんな召喚してもらったりしない?」

千歌「そしたら、Aqoursは45人グループだよ?絶対楽しそうじゃん!」

梨子「…ふふっ。大変そうだけど…楽しそうね」

千歌「でしょ?違う世界の私は、どんな私なのかなぁ…」

梨子「そうねぇ…わからないけど、これだけは言える」

千歌「なに?」

梨子「どの世界でも、千歌ちゃんは千歌ちゃんだよ」

千歌「…なにそれ。ふふっ」

梨子「ふふっ…」


|c||^.- ^||(…ちかりこ、いいですわね)

675: 2017/11/26(日) 14:27:40.85 ID:dwbgyTQW
|c||^.- ^||(やはりわたくしは、外から見ている方がしっくり来ますわ)


prrrrrr


梨子「あれ?善子ちゃんから電話だ…」

千歌「どうしたんだろ、こんな時間に」

梨子「もしもし?」

 

梨子「……ええっ!?わ、わかった…すぐ準備する!千歌ちゃんにも伝えておくね!」ピッ

梨子「ダイヤさん、善子ちゃんが…」

|c||^.- ^||「話はわかりましたわ。急ぎましょう」

梨子「え?…は、はい!」

千歌「梨子ちゃん、どうしたの?」

梨子「え、えっとね…」


|c||^.- ^||「…」

 


|c||σ.-σ||(そう、外から……)

679: 2017/11/26(日) 14:45:05.30 ID:dwbgyTQW
ダイヤ「……ここが鞠莉の」

鞠莉「どう?すごいでしょ?」

ダイヤ「ええ、ちょっと―――柄にも無く、心が躍っているわ」

鞠莉「ふふっ…」

ダイヤ「……なに?」

鞠莉「ううん…どのダイヤも、みんな一緒だなって。素直じゃないところ」

ダイヤ「……そう」

鞠莉「部屋は…ここね。ダイヤのことだから、和室の方が落ち着くかなーって思って」

ダイヤ「和室もあるのね―――意外だわ」

鞠莉「よく言われる♪部屋のものは好きに使ってね」

ダイヤ「そんな―――流石にそこまでは」

鞠莉「経営者の娘が言うんだから遠慮しなーいの!」ムニムニ

ダイヤ「ひゃ、ひょっ―――にゃにを……」

680: 2017/11/26(日) 14:46:45.89 ID:dwbgyTQW
鞠莉「…うん、ちょっとやわらかくなった」

ダイヤ「なにがよ?」

鞠莉「顔が。緊張してたでしょ?友達の家に遊びに来たと思って、くつろいで」

ダイヤ「……友達の家に遊びに行った経験は、あまりないの」

鞠莉「あら、そうなの?それはごめんね…ダイヤがまさか…ぼっちだったとは」

ダイヤ「別に―――ひとりぼっちではないわ。ルビィだって、果南や千歌ちゃんたちだっていたし……」

鞠莉「はいはい。すぐムキになるとこも一緒ね♪」

ダイヤ「……」

鞠莉「じゃあ…ほら、My homeだと思って!」

ダイヤ「……では、お言葉に甘えさせてもらうわ」

鞠莉「どーぞどーぞ!…あ、でも…」

ダイヤ「?」

鞠莉「ちょっとだけ、話したいことがあるから…私の部屋まで、来てもらえる?」

ダイヤ「……ええ」

681: 2017/11/26(日) 15:00:50.52 ID:dwbgyTQW
ダイヤ「……あなた、本当にすごい所に住んでいるのね」

鞠莉「そうなのです!…ごめんね、疲れてるところ」

ダイヤ「……フフ」

鞠莉「あら、なにかおかしい?」

ダイヤ「鞠莉がこんなに人のことを気にするなんて、なんだか―――くすぐったくて」

鞠莉「そっちの私、そんなにワガママなの?」

ダイヤ「ええ。本当に団体行動が苦手で、人のこともあまり気にしないし―――とにかく、お気楽な人よ」

ダイヤ「それこそ、理事長なんて務まらないくらいにね。今は―――だいぶマシになったけれど」

鞠莉「ふふっ…楽しそうね」

ダイヤ「ええ。おかげで毎日退屈しないわ」


ダイヤ「―――鞠莉。あなた―――本当に立派ね」

鞠莉「…なに、突然?」

ダイヤ「ルビィの疲れに気づいたのもそう、私にホテルの部屋まで用意してくれたのもそう」

ダイヤ「しかも学業と両立させて、理事長をやるだなんて―――」

鞠莉「っ…」

ダイヤ「―――鞠莉?」


鞠莉「…ううん、私は…ダイヤが思うような、立派な人間じゃないよ」

682: 2017/11/26(日) 15:03:30.84 ID:dwbgyTQW
鞠莉「廃校を阻止するために戻ってきて、無理言って理事長になったのに…」


ダイヤ「廃校を―――阻止?」


鞠莉「うん。前々から話が出てたんだけど…今年、正式に決議がされるっていうから―――」

ダイヤ「じゃあ浦女は―――廃校に、ならないの?」

鞠莉「ううん…みんなの力を借りて、期待を背負って、ラブライブに出て…もう少し!って、ところまで行った」

鞠莉「けれど…結局、止められなかった。ダメダメ理事長だよ、私」

ダイヤ「……そんなことはないわ」

鞠莉「そんなことあるよ」


ダイヤ「私たちの浦女は、4月時点で既に廃校が決定していたわ」

鞠莉「え…」

ダイヤ「誰にも、どうしようもない。廃校という、その運命を受け入れるしかなかった」

ダイヤ「あなたがいなければきっと―――この世界の浦女だって、同じ運命を辿っていたはずよ」

鞠莉「でも…」

683: 2017/11/26(日) 15:04:52.80 ID:dwbgyTQW
ダイヤ「私だって生徒会長だけれど―――名前だけのお飾りよ。誰がやっても変わらない」

ダイヤ「でも、理事長は違うわ。私にだって無理だと思う。きっと―――」

ダイヤ「鞠莉、あなたにしか出来なかったことよ」


鞠莉「…っ」ウルッ


ダイヤ「え―――」

鞠莉「ダイヤ…私に、そんなに、っ…優しい言葉を、かけないで…」グスッ

ダイヤ「ちょっと、鞠莉―――!?」

鞠莉「ごめん…ごめんねダイヤ…私…」

ダイヤ「……いいのよ」

鞠莉「っ…うっ、…うわあああああああああんっ!!!」

ダイヤ「……」

687: 2017/11/26(日) 15:11:14.35 ID:dwbgyTQW
鞠莉が泣くなんて―――。

思いもしなかった。


わたくしの知る鞠莉とは別人だけれど―――。

いいえ。

別人だからこそ―――泣かせてしまった。


この世界の鞠莉は、強くて―――それでいて、弱いの。

不安を、弱さを必死に隠して、理事長という肩書きで取り繕って―――。

強く、見せている。


―――わたくしと、似ているのかもしれない。

完璧な旧家の長女に見えるかもしれないけれど―――それは、表向きの話。

その運命を仕方ないと受け入れて―――町1番の絢爛な花であろうとしているだけ。

初めから、自分で跡継ぎの道を選んだわけじゃない。

理由はひとつ―――黒澤家の長女として、生まれたから。


フフ―――♡

まさか鞠莉に、こんなことを考えさせられる日が来るなんてね。

まだまだ世界には、知らないことがたくさんあるわ。

後で手帳に書いておきましょう。


そんなことを考えながら―――。

わたくしの胸の中で、声を上げて泣く鞠莉をそっと、抱き寄せた。

690: 2017/11/26(日) 15:14:59.53 ID:dwbgyTQW
鞠莉「…ごめんね」

ダイヤ「気にしないで。あまり溜め込まないほうがいいわ」

鞠莉「ありがと。やっぱり…優しいね、ダイヤは」

ダイヤ「―――あなたほどでは」

鞠莉「ふふっ…」

ダイヤ「……フフ♡」

鞠莉「さて、っと…それじゃあそろそろ、呼びに行きましょうか」

ダイヤ「やっぱり、そういうことね」

鞠莉「…そう。話があるって言ったでしょ?」ガチャ


果南「…話、終わった?」


鞠莉「果南…!」

ダイヤ「あら、盗み聞きなんて―――趣味が悪いんじゃなくて?」

果南「別に聞こうとして聞いたわけじゃない。たまたまだよ」

691: 2017/11/26(日) 15:18:23.09 ID:dwbgyTQW
鞠莉「…騙すようなことして、ごめんなさい」

果南「…まあ、このダイヤを淡島に連れてくるって言ったときから、なんとなくわかってた」

果南「…ダイヤと私に仲直りさせたかったんでしょ?」

鞠莉「…」


果南「…ダイヤ」

ダイヤ「はい」

果南「……その、…ごめん」

ダイヤ「……なにが?」

果南「なっ…だって、ほら…胸ぐら掴んじゃったりとか」

ダイヤ「ああ―――あったわね」

果南「違う世界のダイヤや、私たちの関係が違うこと…知らなかったとはいえ、色々酷い事言っちゃったし」

ダイヤ「そうね」


果南「…私、勘違いしてたよ」

果南「態度もそっけないし、私たちのことなんて、どうでもいいのかと思ってた」

果南「…でも、今日一緒に居て、さっきの鞠莉との話を聞いててわかったよ」

果南「違う世界のダイヤだけど、やっぱり…ダイヤはダイヤなんだって」


ダイヤ「……私、これでも落ち込んでいたのよ?」


果南「えっ…」

692: 2017/11/26(日) 15:21:40.46 ID:dwbgyTQW
ダイヤ「えって―――失礼ね。血も涙もない女だと思った?」

果南「い、いや、そうじゃないけど…」

ダイヤ「あなたは、違う世界の果南だけれど―――果南と喧嘩するなんて、考えてもみなかったから」

ダイヤ「……私の知る果南は、細かいことを考えるのが苦手な能天気で」

ダイヤ「でも―――優しくて、私なんかよりも、ずっといいお姉さんで―――海みたいな、素敵な人なの」

果南「…性格を否定されてる気がする」

ダイヤ「違うわ。あなたを否定するつもりなんてないの」


ダイヤ「……誰よりも仲間を大切に想う、熱いあなたも―――素敵よ」


果南「な……っ」

鞠莉「果南…照れてる?」ニヤニヤ

果南「照れてないっ!」

ダイヤ「私の方こそ、ごめんなさい。私もムキになって―――辛辣な言葉をかけてしまったわ」

果南「…いいよ、お互い様でしょ?」

ダイヤ「……フフ♡」

果南「…ふふっ」

693: 2017/11/26(日) 15:24:23.81 ID:dwbgyTQW
鞠莉「…仲直り、大成功ね♪」

ダイヤ「いいえ、まだよ」

鞠莉「えっ」

果南「…ま、まだなにかあったっけ…?」

ダイヤ「……」スッ

果南「…な、なんで両手を広げて…」


果南「も、もしかして…」


ダイヤ「ええ。鞠莉と親交を深めた時は、ハグをしたんでしょう?」

ダイヤ「なら、私とも―――ハグをすべきじゃない?」


鞠莉「まあ♡」

果南「な…!」

694: 2017/11/26(日) 15:27:37.93 ID:dwbgyTQW
ダイヤ「来ないのなら―――こちらから行くわよ♪」ハグッ♡

果南「……ッ!」カアァ


鞠莉「あれぇ?果南、顔の色が、メラメラfire~~~~~~(ビブラート)だよ?」

果南「う、うるさいな!なんか…なんか、違う~~~!!!!」バッ

ダイヤ「あら」

鞠莉「振りほどいちゃった」

果南「ダイヤのハグはなんか違うよ!!」

ダイヤ「違うって……ハグに違うも何もあるの?」

果南「ハグはもっとこう……『ぎゅっ!』て感じなの!!このダイヤは『きゅっ…』って感じ!!」

ダイヤ「うーん。ちょっとわからないから―――あなたが教えてくださる?」スッ

果南「…む、無理!なんか無理!」

鞠莉「ほらかなぁん、ナ・カ・ナ・オ・リ♡」

果南「うっ…」


ダイヤ「さあ―――果南?私に、ハグを教えて♡」


果南「う~~~~っ……」カアァッ

鞠莉(このダイヤ、デキるわね…!)


果南「…こうやるの!」ハグッ

ダイヤ「……♡」ギュッ

鞠莉「ウフフ♪」

果南「…もう」ギュッ

696: 2017/11/26(日) 15:31:25.92 ID:dwbgyTQW
鞠莉(…よかった)

鞠莉(相手が別の世界のダイヤだからって…)

鞠莉(果南が喧嘩してるとこ、もう見たくないもの)


果南「…鞠莉?どうかした?」

鞠莉「…ふふっ、なんでもないわ♪」


prrrr prrrr


鞠莉「…あら?善子から電話だわ」

鞠莉「もしもし?」

 

鞠莉「……!」

果南「…鞠莉?」

鞠莉「…わかったわ。すぐ行く」ピッ

ダイヤ「どうかしたの?」


鞠莉「…緊急事態よ」

698: 2017/11/26(日) 15:34:29.35 ID:dwbgyTQW
ダイヤ「いい香り…」

曜「ん~♪おいしい!」

ダイヤ「曜さん?まずは香りを楽しむものですわよ」

曜「あはは、すみません…」


善子「…さて、これがその本よ」

ダイヤ「…禍々しいですわね」

曜「イセカイノトビラ…」

善子「儀式に使ったのは、このページ」

ダイヤ「4…とは、なんの数字ですか?」

曜「書いた数字の分だけの異世界から、その人がこの世界へと呼び出されるでしょう…ってことは」

ダイヤ「それで4人のわたくしが呼び出されたわけですか…それで、わたくしたちが元に戻る方法は?」

善子「…いや、実は儀式の方法しか読んでなくて」

ダイヤ「…」

曜「…」

善子「…し、しかたないでしょ!ゲームとか、説明書読まないでしょ!?」

ダイヤ「ゲームはやりませんので」

善子「んもうっ!!」

701: 2017/11/26(日) 15:36:58.16 ID:dwbgyTQW
曜「とりあえず目次を…えっと、本書について、儀式の手順、儀式の……っ!?」

善子「?」

ダイヤ「どうかしましたの?」

曜「こ、これ見て!!」


ダイヤ「…儀式の、代償!?」


善子「えっ…?」


曜「……異世界から呼び出された人間は、存在が不安定なものとなる」

曜「その存在を保つ為、他人から精力を供給されなくてはならない…」


ダイヤ「精力を…」

善子「生きていく力、ってことよね?」


曜「……その供給元は…っ!!」

 

ダイヤ「そんな…!」

善子「わ、私…なんてことを…!!」ガクガク

曜「…急いで、みんなに連絡しよう」

702: 2017/11/26(日) 15:38:09.46 ID:dwbgyTQW
ダイヤ「ルビィ…少しは落ち着きましたか…?」

ルビィ「うーん……ごめんね、お姉ちゃん…」

ダイヤ「いいえ…ゆっくり休んで、早く元気になってください」

ルビィ「うん…ありがとう…」


ダイヤ(まさか熱まで出てくるとは…明日の練習は無理そうですわね)

ダイヤ(お母様もお父様も居ないとは…この時間では、病院へのバスも無いし…参りましたわ)


ピンポ-ン


ダイヤ「…こんな時間に誰でしょう?ちょっと、出てきますわ」

ルビィ「うん…」


ドンドンドン!!


ダイヤ「っ!?」

ルビィ「な、なに…こわいよ…おねえちゃん…」

ダイヤ「…大丈夫ですわ」


『ダイヤさん!!ルビィちゃん!!』


ルビィ「あれ、この声…」

ダイヤ「…千歌さん?」

704: 2017/11/26(日) 15:40:29.90 ID:dwbgyTQW
ちょっと休憩
夜再開します

734: 2017/11/26(日) 20:11:26.75 ID:dwbgyTQW
千歌「はぁ、はぁ…」

梨子「千歌ちゃん、お家の方に迷惑だよ!」

千歌「だって…!!だって、ルビィちゃんが…!!」

Aダイヤ「…なんですの、こんな時間に」ガラッ

千歌「あっ…ダイヤさん!!」ガシッ

Aダイヤ「痛っ…な、なにを―――」

千歌「ルビィちゃんは!?生きてる!?」

Aダイヤ「は、はい?」

ルビィ「ちかちゃん…?」ヨロヨロ

Aダイヤ「ルビィ!寝てていいですから…きゃっ!?」

千歌「ルビィちゃん!!」ギュッ

ルビィ「ピ…ちかさん…?」

千歌「よかった…よかったぁ…!」

梨子「…」ホッ

Aダイヤ「な、なんなんですの、いったい…?」

736: 2017/11/26(日) 20:19:05.62 ID:dwbgyTQW
|c||σ.-σ||「…みなさんすぐに集まりますわ。そうしたら、お話しましょう」

千歌「ダメだよ。それじゃあ」

|c||σ.-σ||「千歌さん、落ち着いて」

千歌「落ち着けないよ!!だって、ルビィちゃんが…ルビィちゃんのっ―――」

梨子「千歌ちゃん、駄目だよ」

千歌「梨子ちゃん…」

梨子「…焦っても、どうにもならないよ」

|c||σ.-σ||「…情報が無いまま騒いでも混乱させるだけです。今は善子さんたちを待ちましょう」

千歌「…ごめん。そうだよね」

ルビィ「…ルビィが、どうかしたの…?」

千歌「…大丈夫。なんでもないよ」


Aダイヤ「…?」

737: 2017/11/26(日) 20:28:23.31 ID:dwbgyTQW
梨子「善子ちゃんから電話来ませんでした?」

Aダイヤ「電話って…」


prrrr


Aダイヤ「…曜さんですわ」ピッ

曜『ダイヤさん!』

Aダイヤ「曜さん?こんな時間にどうかしました?」

曜『私たち今、そっちに向かってるんですけど…ちょっと、出てこれますか?』

Aダイヤ「…千歌さんたちが来たのと何か関係が?」

曜『えっ、千歌ちゃんたちもう着いたんですか!?はやっ…え、えっとですね』

Aダイヤ「…今日はわたくしとルビィ以外誰も居ませんから、うちに来てくださって結構ですわ」

曜『本当ですか?わかりました、じゃあ…』ピッ


Aダイヤ「…まったく」

千歌「すみません…」

|c||σ.-σ||「千歌さんは突っ走りがちですわ。もう少し冷静に動かないと」

738: 2017/11/26(日) 20:30:53.10 ID:dwbgyTQW
~30分後~

曜「はぁ、はぁ…お待たせ!みんな来てる?」

梨子「あれ、沼津からだよね?随分早かったね」

鞠莉「タクシーを手配したのよ。お金は心配しないで」

花丸「さすがずら…」

善子「…ルビィ!ルビィは!?」

Gダイヤ「落ち着いて、ヨハネちゃん…寝てるだけよ。大丈夫」

善子「はぁ、はぁ……っ……」

Cダイヤ「よかった…ですわ…」ヘニャ

果南「ダイヤ!」ガシッ

Cダイヤ「果南さん…すみません、安心したら、腰が抜けてしまって…」

Aダイヤ「…それで、いったいどういうことですの?こんな夜に、急に集合だなんて」

Aダイヤ「…皆さんの様子から、ルビィに何かあったということだけは察せましたが」

善子「ルビィが…私のせいで…ルビィが…」

Aダイヤ「…ルビィが?」

Sダイヤ「善子さん…」

739: 2017/11/26(日) 20:35:03.22 ID:dwbgyTQW
曜「…これ、善子ちゃんが召喚に使った本なんだけど…ちょっと、読むね」

善子「…」

鞠莉「果南、ダイヤを…」

果南「…わかった」ハグッ

Aダイヤ「ピギャ!?ちょ、果南さん…なんですかいきなり!」

果南「…落ち着いて聞いてね、ダイヤ……って言っても、難しいだろうけど」

Aダイヤ「……?」

曜「召喚の代償」

曜「……異世界から呼び出された人間は、存在が不安定なものとなる」

曜「その存在を保つ為、他人から精力を供給されなくてはならない…」

曜「その供給元は…」


曜「呼び出された人間が、召喚者の世界において最も大切だと思う人間」

740: 2017/11/26(日) 20:43:38.38 ID:dwbgyTQW
曜「…帰還の儀式を行わない限り、精力は吸収され続け…いずれは……死に至る」


Aダイヤ「死…!?」

Aダイヤ「…まさか、あの子が今日、元気が無かったのって…!?」


鞠莉「…そう。ここにいる4人のダイヤは、ルビィから精力を吸って生きているの」


Aダイヤ「そんな…」


果南「…あとどれくらい持つとか、わかる?」

曜「…えっと…1人の召喚で1週間…4人だから、負担は4倍で…」

花丸「…1日と、18時間ずら」

Cダイヤ「ヨハネさんが儀式をしたのが、ちょうど昨日の夜…」

曜「つまり…だいたい明日の夕方まで…」

Aダイヤ「…善子さん、あなたなんてことを…っ!!」グッ

善子「ごめんなさい!ごめんなさいっ、ごめんなさい……」

果南「ダイヤ落ち着いて!」グッ

741: 2017/11/26(日) 20:45:48.49 ID:dwbgyTQW
Aダイヤ「無理ですわ!!」

Aダイヤ「軽い気持ちで行ったあなたの儀式で!!悪魔のような契約で!!」

Aダイヤ「わたくしの妹は…ルビィは、死にかけているんですよ…!?」

善子「ごめんなさいっ、ごめんなさい……」

Aダイヤ「果南さん、離してください!」

曜「待ってダイヤさん、元に戻る方法が…」


|c||σ.-σ||「やめてくださいまし」


Aダイヤ「…なんですか?」

|c||σ.-σ||「悪いのは善子さんではありません」

Aダイヤ「はぁ…!?」

Aダイヤ「あなたたちがのうのうと生きているせいで、ルビィが死ぬんです!!」

Aダイヤ「どうしてわたくしなんかのために、ルビィが死ななくちゃなりませんの!?」

|c||σ.-σ||「わたくしです」

Aダイヤ「は?」


|c||σ.-σ||「全て、わたくしが悪いのです」

742: 2017/11/26(日) 20:48:28.15 ID:dwbgyTQW
Aダイヤ「…だから、そう言っているでしょう!!!」

|c||σ.-σ||「いいえ。善子さんも…Gのわたくしも、Sのわたくしも、Cのわたくしも、悪くありません」

|c||σ.-σ||「わたくしだけが悪いのです」

梨子「Lの、ダイヤさん…?」

果南「…どういうこと?」


|c||σ.-σ||「…どこから説明すればいいのかわかりませんが」

|c||σ.-σ||「まず、世界の構造についてお話ししますわ」


曜「世界の構造…?」

|c||σ.-σ||「ルビィは絶対に助かります。落ち着いて聞いてください」

Aダイヤ「…」

746: 2017/11/26(日) 21:03:45.05 ID:dwbgyTQW
|c||σ.-σ||「他のわたくしたちの…G、C、A、S、それぞれの世界と…わたくしの、Lの世界」

|c||σ.-σ||「これらは本来、繋がることは無いはずなのです」

梨子「どういうことですか?」

|c||σ.-σ||「もちろん、それぞれの世界は独立していますし、干渉することも無かった」

|c||σ.-σ||「みなさん、これまで他の世界の存在を知らずに生きてきたでしょう?」

Gダイヤ「まあ―――そうね」

Sダイヤ「ええ…」

Cダイヤ「今でも信じられないくらいですからね」

Aダイヤ「…それで?」


|c||σ.-σ||「しかし、わたくしの世界だけは違うのです」

千歌「違うって?」

|c||σ.-σ||「…わたくしの世界だけは、みなさんの世界を観測することができるのですわ」

Gダイヤ「観測ってことは―――あなただけは、私たちのことを知っていた―――ってことよね」

|c||σ.-σ||「ええ」

|c||σ.-σ||「ここに居る12人…他のメンバーも含めて36人全員を、存じ上げておりました」

|c||σ.-σ||「ですが、あくまで観測するだけ。干渉はできませんでした」

749: 2017/11/26(日) 21:19:24.95 ID:dwbgyTQW
|c||σ.-σ||「しかし、なんらかのはずみで―――」

|c||σ.-σ||「わたくしの住むLの世界に、Aの世界が干渉してしまった」

|c||σ.-σ||「その本も、本来Aの世界には存在し得ないものです」

善子「…違うわ。それは私が買った――」

|c||σ.-σ||「そう。善子さんが通販で買った本が、その本と入れ替えられたのでしょう」

|c||σ.-σ||「善子さんはわたくしの世界に利用されたのです」

|c||σ.-σ||「わたくしを、この世界に存在させるためのこじつけに」

果南「…頭痛くなってきた」


|c||σ.-σ||「AとLの世界の歪みは、いずれ他の世界にも及び―――」




|c||σ.-σ||「わたくしという存在…いいえ。わたくしの世界が無ければ」

|c||σ.-σ||「A、G、S、Cのそれぞれの世界が混ざることも」

|c||σ.-σ||「ルビィに負担を掛けることもなかったのですわ。ですから―――」


|c||σ.-σ||「わたくしは責任を取って死にます」

|c||σ.-σ||「そうすればきっと、世界は元通りです」


梨子「そんな…!」

Aダイヤ「…そうですね。あなたが死ねば、少しはルビィも長生きできるかもしれません」

果南「ちょっとダイヤ!」

鞠莉「ダイヤ!」

759: 2017/11/26(日) 21:33:27.93 ID:dwbgyTQW
ルビィ「おねえちゃん…?」

Aダイヤ「ルビィ…!聞いていたんですの…?」

ルビィ「えへへ…ごめんね。ぜんぶ、きいてたよ…」


ルビィ「ルビィね、おねえちゃんのためなら、しんでもいいよ…」


|c||σ.-σ||「…!」


ルビィ「ルビィのせかいのおねえちゃんじゃなくても…」

ルビィ「おねえちゃんがしんだら、いやだもん…」

ルビィ「おねえちゃんがいないなんて、ルビィぜったいにいやだもん…」

ルビィ「ルビィじゃない、ちがうルビィたちもきっとそう…」

ルビィ「おねえちゃんがしぬなら、ルビィも…」


Aダイヤ「っ…そんなことを言わないでください…!」


Gダイヤ「馬鹿!」


ルビィ「っ…」


Gダイヤ「……そんなこと、言うんじゃありません」

762: 2017/11/26(日) 21:37:54.92 ID:dwbgyTQW
Gダイヤ「ルビィは―――ルビィは、知らないかもしれないけれどね」

Gダイヤ「お姉ちゃんっていう生き物はね。妹のことが―――あなたのことが、大好きなの」

Gダイヤ「黒澤家なんて無くなってもいい。私が死んでもいい。それでも」

Gダイヤ「あなたには、幸せでいてほしいの……」


Cダイヤ「…Gのわたくしにしては随分乱暴な物言いですが」

Cダイヤ「わたくしも、同意見ですわ」

Cダイヤ「ルビィ。あなたが死んでも、誰も喜びません」


Sダイヤ「その通りですわ。あなたを礎にして私たちが生きていても、何も意味はないのよ」


Aダイヤ「…そう、そうよ…だから、ルビィ……」


|c||σ.-σ||「…死ぬなんて、言わないでくださいまし」


ルビィ「おねえちゃん…えへへ」

ルビィ「ルビィも…おねえちゃんのこと、だいすきだから…ごめんね…?」

763: 2017/11/26(日) 21:42:53.10 ID:dwbgyTQW
ルビィ「…ねえ、Lのおねえちゃん?」

|c||σ.-σ||「…わたくしは、あなたのお姉ちゃんではありません」

ルビィ「ううん、おねえちゃんだよ…」

|c||σ.-σ||「…」

ルビィ「ルビィ、わかるよ…あなたは、ほかのおねえちゃんとは、ちょっとちがうけど…っ」フラフラ

Aダイヤ「ルビィ、無理に起き上がっては…」

ルビィ「…ルビィの中で生きてるんだって、そう感じるの」


ルビィ「黒澤ダイヤは、ルビィのお姉ちゃんだよ」


|c||σ.-σ||「…っ」

ルビィ「…妹のルビィが、ほしょうする…」ドサッ

Aダイヤ「ルビィ!」


ルビィ「えへへ…だいじょうぶ…」


ルビィ「だから…ちゃんともとのせかいにもどって、そのルビィのめんどうを、みてあげて…?」

Aダイヤ「…ルビィ」

ルビィ「おねえちゃん、ありがとう…ルビィのために、つらいこと、いってくれたんだよね」

Aダイヤ「…ごめんなさい。わたくし、あなたの気持ちも考えずに、あんなこと…」

764: 2017/11/26(日) 21:47:00.21 ID:dwbgyTQW
Aダイヤ「妹の異変にも気づかず…姉失格、ですわね…」

ルビィ「そんなことないよ…」

Aダイヤ「善子さんも…ごめんなさい…」

善子「…」


Cダイヤ「…連帯責任、ですわ」

Aダイヤ「は…?」

Gダイヤ「そうよ。あなたが姉失格になったら―――私たちだって失格」

Sダイヤ「そうですわ。ルビィの異変に気が付かなかったのは、私たちだってそう」

Cダイヤ「…異世界のわたくしとはいえ…黒澤ダイヤが起こした問題は、黒澤ダイヤが解決すべきでしょう」

Aダイヤ「みなさん…」

|c||σ.-σ||「…あなたたち」


ルビィ「えへへ」


曜「…さてさて!じゃあそろそろ、元に戻る方法を!」

Cダイヤ「いよいよ時間が無くなってしまいますわ」

Aダイヤ「…あるんですの、そんな方法が」

鞠莉「さっきあるって言ってたよ?」

Aダイヤ「…すみません、取り乱してしまって」

765: 2017/11/26(日) 21:49:56.17 ID:dwbgyTQW
Cダイヤ「ずばり、その方法とは…」


Cダイヤ「『呼び出された人物』が、『呼び出した世界のその人物』と『想いを一つにする』こと、ですわ!」


Aダイヤ「…わたくしたち5人が、心を…」

Cダイヤ「そうです!そうすれば、わたくしたちが吸ってしまった精力もルビィに戻りますわ!」

Sダイヤ「…ですって。Lの私?」

Gダイヤ「まさか、ここまで来て―――死ぬなんて、言わないわよね?」

|c||σ.-σ||「…わたくしたちや、ルビィにそこまで言われてしまっては、仕方ありません」


Lダイヤ「…よろしくお願いします」


Sダイヤ「ふふっ…」


Aダイヤ「…してください」


Gダイヤ「なに?」

767: 2017/11/26(日) 21:51:56.06 ID:dwbgyTQW
Cダイヤ「聞こえませんわ。もっと大きな声で言ってください」

Aダイヤ「…ルビィを救うために、協力してください…!」

Gダイヤ「あら?何か勘違いしていない?」

Aダイヤ「…なんですって?」

Gダイヤ「協力してもらうのはこっち。迷惑をかけているのはむしろ―――私たちの方なんだから」

Sダイヤ「みなさんで一緒に、元の世界に戻しましょう!」

Cダイヤ「そして、ルビィを救いましょう!」

Aダイヤ「…はい!」


Lダイヤ(この世界は本当に、どこまでもご都合主義ですわ)

Lダイヤ(…いや。それが、いいのかもしれませんわね)


Aダイヤ「…ですが、心を一つにすると言われても…何をすれば?」

Cダイヤ「気持ちは今、一つになったはずですが」


千歌「ライブ…」


Aダイヤ「千歌さん?」

768: 2017/11/26(日) 21:55:19.08 ID:dwbgyTQW
千歌「想いをひとつに…これって、きっとライブのことじゃないかな!」


Cダイヤ「…しかし、5人用の曲なんてありますの?」

Gダイヤ「明日の夜までじゃ、今から作曲している余裕もないし―――」

Sダイヤ「9人用や3人用の曲をアレンジする時間も…」


Aダイヤ「…あります」


Cダイヤ「ありますの?」

Aダイヤ「披露したことはありませんが…1曲だけ、5人用の振りとパート分けが存在しますわ」

千歌「…ああ!ある…あるよ、5人用の曲!これは奇跡だよ!」

Lダイヤ「…なるほど」

果南「でも、1日も無いんだよ?1日で振りも歌詞も覚えるなんて…」

鞠莉「間に合ったとしても、ルビィの負担も大きくなるでしょうし…」


ルビィ「ルビィはいいとおもうなぁ」

771: 2017/11/26(日) 21:59:43.25 ID:dwbgyTQW
ルビィ「…ルビィのいちばんのあこがれのアイドルが、5人もそろってて」

ルビィ「そんな5人が、ステージでこころをひとつにする…」

ルビィ「すっごく、すてきだとおもうから…!」

ルビィ「ルビィもがんばるから…ライブ、みせて?」


Gダイヤ「……いよいよ、やるしかなくなったわね」

Sダイヤ「ええ、そうですわね」

Cダイヤ「久しぶりのライブ…本気を出していかなくてはなりませんね!」

Lダイヤ「…頑張りますわ」

Aダイヤ「…ええ」


梨子「でも…できるんですか!?Aのダイヤさんは知ってるとはいえ…」

曜「そうだよね…他のダイヤさんたちは、曲の振りも歌詞も、知らないんでしょ?1日もないんじゃ…」


Cダイヤ「ふふっ…舐めてもらっては困りますわ。わたくしたちを誰だと思っていますの?」

Sダイヤ「1日も無いけれど、十数時間もあるんですから!」

Gダイヤ「無理なことなんてないわ。私が5人もいるのよ?」

Lダイヤ「…ふふっ」

Aダイヤ「ルビィ―――最高のライブ、あなたに見せてあげますわ」

776: 2017/11/26(日) 22:03:21.50 ID:dwbgyTQW
Aダイヤ「では…ルビィをお願いします」

花丸「任せるずら!」

善子「気を付けてね…」

果南「鞠莉、千歌たちも…よろしくね」

鞠莉「理事長として、浦女の夜はこのマリーが守りマース!」

千歌「大丈夫!ばっちり仕込んでくるよ!」

梨子「…頑張ります」


ルビィ「おねえちゃんたちがもどってくるまで、ルビィもがんばるびぃ!…っとと」ヨロッ


Aダイヤ「…ええ!がんばルビィ!ですわ!」

鞠莉「それじゃあ、シャイニーライナー出発!ヨーソロー!」

曜「ヨーソロー!」

Cダイヤ「これはバスであって、船ではありませんのよ!」

Gダイヤ「こんな時くらい黙ってられないの?」

778: 2017/11/26(日) 22:08:49.24 ID:dwbgyTQW
Gダイヤ「がんばルビィ、ね……」

Aダイヤ「また黒澤を馬鹿にしている…と、笑いますか」

Gダイヤ「いいえ。―――アイドルらしくて、いいんじゃない?」

Aダイヤ「…ありがとうございます」

Gダイヤ「……自慢の妹ね」

Aダイヤ「はい!」


鞠莉「…ふふっ」


千歌「じゃあ、学校に着くまでにフォーメーションの簡単な説明しておくね」

梨子「あ、前の練習の時に撮った動画がたしか…」

千歌「ほんと?」

曜「衣装は流石に作ってる時間ないから…前に使ったダイヤさんのを調整するよ」

曜「同じダイヤさんだから大丈夫だとは思うけど…学校に着いたら、すぐにサイズチェックするね。あとは―――」

780: 2017/11/26(日) 22:14:24.91 ID:dwbgyTQW
~十数時間後~


花丸「もうすぐ時間ずらね…」

善子「…ルビィ、大丈夫?」

ルビィ「よしこ、ちゃん…ずっと、て、にぎって…あせで、ふやけちゃってるよ」

善子「だって…ルビィが…」

花丸「善子ちゃん、ルビィちゃんは大丈夫ずら…ね」

ルビィ「うん…おねえちゃんたちが、がんばってるんだから」

ルビィ「ルビィも…だいじょうぶ」

花丸「マル、ルビィちゃんが強い子だって知ってるずらよ…」

ルビィ「ありがとう…はなまるちゃん、よしこちゃん」

果南「…ほんと、ダイヤに似て強い子だね。ルビィは」

ルビィ「えへへ…じまんのおねえちゃんだもん…」


ガラッ


果南「来た!?」

781: 2017/11/26(日) 22:16:12.29 ID:dwbgyTQW
果南「鞠莉!千歌たちも!」

鞠莉「…Waitingだったね…Sorry……」

梨子「…なんとか」

曜「しあがった、よ…」

千歌「…外の公園で、ダイヤさんたち……待ってる…ぐぅ」


ドサドサドサドサッ!!


ルビィ「な、なんのおと…?」

果南「…鞠莉たち、玄関で寝ちゃった」

善子「なんだぁ…脅かさないでよ…」

花丸「ダイヤさんは?」

果南「公園で待ってるって」

782: 2017/11/26(日) 22:19:50.19 ID:dwbgyTQW
果南「…ルビィ、おんぶしたげる」

ルビィ「ううん…じぶんで、あるく…」フラフラ

善子「無理しちゃダメよ、ルビィ!」

ルビィ「…じゃあ、かた、かしてくれる?よしこちゃん…」

善子「ルビィ…」

花丸「…わかったずら」

善子「ずら丸、あんた…」

花丸「ルビィちゃんが、それを望んでいるずらよ。だから…」

善子「…わかったわよ。絶対無理しちゃダメだからね!?ダメだったら、果南さんにおぶってもらうのよ?」


ルビィ「よいしょ…っ……ありがとう、二人とも…行こう…!」


花丸「…今日の堕天使は素直ずらね」

善子「こんな時くらい、余計な事言わずに黙ってなさい」

783: 2017/11/26(日) 22:22:28.52 ID:dwbgyTQW
Aダイヤ「…こんな時に、こんなことを言うのもなんですが」

Aダイヤ「あなたたちに会えて…わたくし、少し楽しかったです」

Sダイヤ「右に同じ、ですわ」

Gダイヤ「…あら、奇遇ね。私も同じことを思っていてよ?」

Cダイヤ「…ふふっ。わたくしもです」

Lダイヤ「…」

Aダイヤ「…あなたは、どう?」

Lダイヤ「本来、こんなことを言う資格はないですが」

Lダイヤ「…楽しかった、ですわ」

Aダイヤ「ふふっ…」


ルビィ「お姉ちゃん!」


ダイヤ「…」

786: 2017/11/26(日) 22:27:07.44 ID:dwbgyTQW
ルビィ「っ…」ヨロッ


ダイヤ「!」


ルビィ「とと……ルビィは、大丈夫だよ!」ニコッ


ルビィ「…お姉ちゃんは!」


ダイヤ「……」ニコッ


ルビィ「…えへへっ」


ダイヤ「ふふ……」


 

  


ダイヤ「……では、参りましょう―――――」

787: 2017/11/26(日) 22:31:33.67 ID:dwbgyTQW
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

ルビィ「お姉ちゃぁああああん!!!!」ギュウゥゥゥゥ

千歌「起きてダイヤさん…ダイヤさんがここで起きなかったら、私たちはどうなるのぉ~っ!?」ユサユサ

果南「ちょ、二人とも、そんなにしたらダイヤ死んじゃ…」

善子「目覚めよ、その魂…」

ダイヤ「く…苦しい、ですわ…」

ルビィ「お姉ちゃん!?」

梨子「ダイヤさん!」

曜「目が覚めたんだね!」

ダイヤ「…ここは?」

千歌「よかったぁ…ダイヤさん、いきなり居なくなったから心配したよ~…一人で宝探しにでも出かけたんじゃないかって!」

曜「いやいや、違うよね?そんな心配の仕方してなかったよね?」

善子「クク…私の魔力が、ダイヤを目覚めさせたようね」

梨子「違うと思うけど…」

善子「うぅ…ぅわかってるわよ!」

788: 2017/11/26(日) 22:35:24.82 ID:dwbgyTQW
ダイヤ「…戻ってきましたのね」


花丸「なにはともあれ、ダイヤさんが目覚めてよかったずら!」

鞠莉「ダイヤも起きたし、やっと出発できるわね!」

ダイヤ「出発って…どこにです?」

善子「どこって…あなたが言ってたんでしょ?」

ダイヤ「はい?」

花丸「AqoursのPRの為に、また新しい企画をしたって言ってたのはダイヤさんずら」

ダイヤ「…あぁ!そうでしたわ!」

ルビィ「珍しいね、お姉ちゃんが忘れるなんて」

果南「仕方ないよ。ダイヤ寝起きだから」

千歌「そっか…ダイヤさんも寝ぼけるよね」

曜「いや、千歌ちゃんの思ってるその寝起きはちょっと、違うと思う…」

梨子「…それで、次はどんな企画なんですか?」


ダイヤ「…ふふっ、聞いて驚きなさい!次の行先は―――――」

791: 2017/11/26(日) 22:38:08.70 ID:dwbgyTQW
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

ルビィ「お姉ちゃん…」

ダイヤ「ん、んん…」

ダイヤ「…あら?ここは…」

ルビィ「お姉ちゃん!?お姉ちゃん!!」


ダイヤ「きゃっ!ちょっ、どこを触って――」

ダイヤ「あっ、あなた……!ルビィも…そっか…戻ってきましたのね」

ダイヤ「え?…転部したかと思って、心配した?」

ダイヤ「それは…ご心配をおかけしましたわ。私はどこにも行きません」

ダイヤ「ずっと、あなたと一緒です」


ルビィ「…おかえりなさい、お姉ちゃん」

ダイヤ「…ただいま、ルビィ。心配をかけて、ごめんなさい」

花丸「あっ!ダイヤさん!戻ってきたずら!?」ガラッ

果南「もー、やっと戻ってきた!今のユニットはダイヤがセンターなんだから、しっかりしてよね?」

ダイヤ「…果南さん、花丸さん…そうでしたわね」

798: 2017/11/26(日) 22:44:36.19 ID:dwbgyTQW
千歌「ダイヤさん!帰ってきたんだぁ…」

梨子「よかったぁ…」

曜「突然いなくなるから、びっくりしちゃったね」

善子「しかし、金剛石の輝きは、現世に再び舞い降りた…」

ダイヤ「あら…珍しく、地獄弁にひねりがないですわね?善子さんの言っていることがわかりますわ」

善子「だから地獄弁って!……私だって、心配だったんだからね」

ダイヤ「善子さん…」

鞠莉「ほらほら!いつまでも寝てないで、次のライブにLet`s Go!イベント、あと4日しかないんだから!」

ダイヤ「…ええ、わかっていますわ!」


ダイヤ「…え?これからも、よろしく…ですか?」

ダイヤ「ふふっ…当たり前です」


ルビィ「お姉ちゃん!」

ダイヤ「ええ!皆さん、準備はいいですわね!」


 
ダイヤ「Aqours―――」


Aqours「サンシャイーーーン!!」

799: 2017/11/26(日) 22:49:28.28 ID:dwbgyTQW
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

「ん……」


眩しい夕焼けが―――わたくしの目を刺激した。

開きかけた目を、また閉じてしまう。


「お姉ちゃん―――?」


その声は。

目を閉じていても―――世界が違っても。

誰の声だか、すぐにわかるの。


「ルビィ……」

「お姉ちゃん、お姉ちゃん――――!」

「ちょっと、ルビィ―――って」


わたくしの腕をぎゅっと握って、泣きじゃくるルビィ。

着ていた衣装はどこへやら―――。

気が付くと制服で、家の前の公園に横たわっていたみたい。


「よかったよぉ~~~~!!お姉ちゃん、突然いなくなっちゃって――――」

「……それって、どれくらい?」

「え?えっと―――たしか、おとといの夜から……」

「―――なるほど」


わたくしがあちらの―――Aの世界に行っていた時間。

こちらの世界のわたくしは、行方不明になっていたということね。


「ルビィ、お姉ちゃんがいなくなったら、ルビィ――――うわああ―――ん!」

800: 2017/11/26(日) 22:52:10.13 ID:dwbgyTQW
可愛い顔は、すっかり涙と鼻水でぐしゃぐしゃ―――。

とびきりブスな顔で、わんわん泣くルビィ。


「……大丈夫よ、ルビィ」

「え―――?」

「お姉ちゃんはどこにもいかないわ。前にも言ったけれど―――
まだ当分は、口うるさく、ルビィのそばにいるから。心配しないで」


そう言って、ルビィの目からぼろぼろと流れる涙を拭いてあげる。


「あっ!?……ダイヤ、見つかったの!?」

「Really!?ホンモノ!?」


大きく間抜けな声を挙げて現れたのは、首から双眼鏡をかけた果南と鞠莉。


「どこ行ってたのダイヤ!もう―――悩んだ時は相談してって言ったよね?」

「よかったぁ~!ダイヤってば、マリー心配したのよ?」


眉を吊り上げて怒る果南と、反対に眉を下げて心配してくれる鞠莉。

珍しい事もあるものね―――と思ったところで。

あちらの世界のふたりを思い出して―――つい。


「ぷっ……」


吹きだしてしまった。

801: 2017/11/26(日) 22:54:59.68 ID:dwbgyTQW
「な、なに笑ってるのさ、ダイヤ―――」

「そうよ!ミスタークロサワだって、気が気じゃなかったみたいで―――」

「あっ、果南ちゃん!見つかった――――って、ダイヤちゃん!?」

「えっ!?あ~~~~~っ!!本当にダイヤちゃん、発見でありま~す♪」

「本当に、ダイヤちゃんずら……」

「うぅ―――よかったぁ……♡」

「ちょっと、梨子ちゃん、マルちゃん―――ヨハネ、二人も支えられな―――」


次々やってきては、わいわい好き勝手に声を浴びせてくる8人を見て―――。


わたくし、なんだかとっても―――安心したの。


「―――ただいま、ルビィ」

「おかえり―――お姉ちゃん!」


ああ―――わたくし、帰ってきたのね。


あちらの世界も楽しかったし―――貴重な経験だった。

その分、こちらのお父様やお母様、周りの人たちに、沢山迷惑をかけてしまっただろうけれど―――。


今だけは、この幸せに浸っても―――罰は、当たらないわよね。

802: 2017/11/26(日) 22:58:44.89 ID:dwbgyTQW
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

「…ん、……ちゃん!」

ダイヤ「ん…」

ルビィ「お姉ちゃん!」ギュッ

ダイヤ「ルビィ…?」

ルビィ「やっと起きた…!みんな!お姉ちゃん起きたよ!」

果南「起きた!?」ガバッ

鞠莉「Really!?」ガバッ

ダイヤ「果南さん、鞠莉さん…みなさんも…」

善子「よがっだあああああああああ!!!!」ギュゥゥゥ

ダイヤ「ちょ、善子さん!」

梨子「善子ちゃん、ずっと心配してたんです」

曜「今度はダイヤさんが死んじゃったんじゃないかって」

ダイヤ「…もう」

善子「ダイヤ、よがっだ、ごめんなさい、ダイヤぁあああああああああっ!!!!」

ダイヤ「…もう怒っていませんから。それに、誰も悪くないんですのよ」

ダイヤ「おかげで貴重な体験ができました。ありがとうございます、善子さん」ナデナデ


千歌「…みんな、元の世界に戻りました」

ダイヤ「…そうですか」

千歌「はい。ライブ、見ることはできなかったけど…大成功、だったんですよね!」

ダイヤ「…ええ。力を貸してくれた、みなさんのおかげです」

千歌「ダイヤさんが頑張っただけですって!」

花丸「ルビィちゃんもずら!」

804: 2017/11/26(日) 23:01:19.76 ID:dwbgyTQW
ルビィ「…お姉ちゃん、ありがとう」

ダイヤ「いえ…そんな」

ルビィ「お姉ちゃん、ルビィね…今までで一番最高のライブが見れたなって思う」

ルビィ「お姉ちゃんの気持ちも、息遣いも、熱さも。…全部、ルビィに伝わってきた」

ルビィ「…今度はルビィも一緒に踊るから。頑張ろうね、決勝」

ダイヤ「…ええ」


千歌「…さ!そうと決まれば、練習だー!」

善子「今日はゆっくり休んだ方が…」

ダイヤ「…いいえ!そんなこと言ってられません!」

ルビィ「そうだよ!次は決勝だよ?」

花丸「元気いっぱいずらね♪」

果南「姉妹だねぇ、二人ともっ」

鞠莉「ふふっ、本当ね♪」

梨子「でも、このくらい元気な方が、私たちらしくない?」

曜「私もそう思う♪」

807: 2017/11/26(日) 23:05:39.27 ID:dwbgyTQW
ルビィ「Sのお姉ちゃんたちが、μ`sと一緒にライブできるくらいすごいんだったら…」


ルビィ「ルビィたちは、ラブライブ優勝できるくらいすごいんだ!って言えるようにしないと!」


ダイヤ「ルビィ…その通りですわね!μ`sだって超えるような勢いで行きましょう!」


千歌「うんっ!…じゃあ、行こう!優勝を目指して、輝きを目指してっ!頑張ろうっ!!」


Aqours「おー!!」
 


ダイヤ(…楽しみにしていてくださいね、Lの世界のみなさん)


ダイヤ(わたくしたちの、輝きを―――!)

824: 2017/11/26(日) 23:17:59.06 ID:dwbgyTQW
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

|c||σ.-σ||(…ええ、見ていますよ)

|c||σ.-σ||(あなたたちの輝きは、わたくしたちが見届けますわ)


|c||σ.-σ||(どんな結末になろうと、絶対に)


|c||σ.-σ||「…さて。わたくしも、元の世界に戻ってきましたし」

|c||σ.-σ||「元の生活に戻りましょう」


|c||σ.-σ||「さあ、次はどんなスレが建つのでしょうか…」

|c||σ.-σ||「もしかしたら、また彼女たちと会うこともあるのでしょうか」

|c||σ.-σ||「…期待しないで待っておきましょう」


|c||σ.-σ||「…」

 

|c||^.- ^||


――――――――――――――――――――――――――――――――――― 


  エンディングテーマ
「勇気はどこに?君の胸に!」
  作詞:畑 亜貴
  作曲:小高光太郎 UiNA
  編曲:小高光太郎

ボーカル:
      黒澤ダイヤ(CV:小宮有紗)
      黒澤ダイヤ(CV:小宮有紗) 
      黒澤ダイヤ(CV:小宮有紗)  
      黒澤ダイヤ(CV:小宮有紗)   
      黒澤ダイヤ(CV:小宮有紗)    


―――――――――――――――――――――――――――――――――――  


|c||^.- ^||「やめてくださいまし!」ダイヤ「あなたは黙ってなさい!」


?
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)

825: 2017/11/26(日) 23:18:47.40 ID:poOxfDSJ
乙!!!!!!

826: 2017/11/26(日) 23:18:52.90 ID:aVukdFJF
エンディングテーマwwwww

827: 2017/11/26(日) 23:18:56.79 ID:8zp981H7
|c||^.- ^|| 乙ですわ!

829: 2017/11/26(日) 23:19:22.23 ID:KC/vcirP
おつ
めっちゃ楽しめたわ
そしてブッブをもうまともに見れなくなった…

830: 2017/11/26(日) 23:19:48.77 ID:poOxfDSJ
この5人だと歌い方にも各自癖がありそうだわw

831: 2017/11/26(日) 23:20:03.44 ID:PbuoMAES
|c||^.- ^||乙ですわ

835: 2017/11/26(日) 23:22:01.12 ID:eDOuW7+L
他のダイヤさんはともかく|c||^.- ^||は絶対cv違うだろwww

837: 2017/11/26(日) 23:22:32.88 ID:b2LmI0tj
ブッブもありしゃボイスだったのか……

840: 2017/11/26(日) 23:24:08.01 ID:6COZhcNh
今こそひとつに

841: 2017/11/26(日) 23:25:11.90 ID:0KRJNcxt
今年の終盤に名作が産まれたな

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1511275432/

タイトルとURLをコピーしました