【SS】璃奈「浅希ちゃん、すき」【ラブライブ!虹ヶ咲】

りな SS


1: 2021/02/22(月) 21:43:22.80 ID:tLnoX3dm

2: 2021/02/22(月) 21:45:00.62 ID:tLnoX3dm
(浅希「私、璃奈のことが好きなの!!」)

(浅希「璃奈には、今まで通り変わらず、友達として接してほしいの」)

(浅希「これからも、ずっと友達でいようね!」)


璃奈(浅希ちゃんに告白されて、私も浅希ちゃんを好きになってから、一緒にいることがとっても増えた)

璃奈(友達のままでも、毎日がとっても楽しい…でも)

璃奈(いつか、私が一人前のスクールアイドルになれたら、私の気持ちを知ってほしいと思っている)

璃奈(そのために、今日も一日頑張る!璃奈ちゃんボード『キリリ』)

かすみ「おっ!りな子、気合入ってるじゃん!」

璃奈「うん!かすみちゃんに負けないように、頑張る」

かすみ「そっかそっかー!かすみんだって負けないぞー!」

しずく「私だって!」

5: 2021/02/22(月) 21:48:10.26 ID:tLnoX3dm
ガララッ

浅希「璃奈いる~?」

璃奈「あ、浅希ちゃん」

かすみ「やっほー、あさ子!」

浅希「またお菓子焼いてきたんだ!一緒に食べよ!」

璃奈「わぁ!おいしそう!璃奈ちゃんボード『ハッピー』」

かすみ「えぇ~!かすみんの分はぁ~!?」

浅希「もちろん、同好会のみんなにも作ってきたよ!」

かすみ「おおーっ!それでこそあさ子!ありがとう!」

しずく「ありがとう!みんな喜ぶよ!」

璃奈「いつも本当にありがとう、浅希ちゃん! 」

浅希「」キュン

浅希「ううん、璃奈のためだったらいくらでも作ってくるよ!///」

璃奈「そ、そんな…」テレテレ

かすみ(ん?)

浅希「じゃあ、私はこれで!みんな、練習頑張ってね!」

しずく「はい!」

璃奈「浅希ちゃん、今日も一緒に帰ろうね」

浅希「も、もちろん!璃奈、また後でねっ♪」ガララッ

璃奈「うん、また後で」

かすみ「…」ジー

6: 2021/02/22(月) 21:51:16.33 ID:tLnoX3dm
【下校時間】

璃奈「浅希ちゃん、お待たせ」

浅希「璃奈、練習お疲れ様♪帰ろうか♪」

璃奈「うん…」モジモジ

浅希「?…璃奈、どうしたの?トイレ?」

璃奈「えっと、浅希ちゃん、手、繋ごう」

浅希「っ!!///」ドキーン

璃奈「あ、嫌…だった?」

浅希「ううん、嫌なわけない!嬉しいよっ!!」

璃奈「あ、ありがとう…じゃ、じゃあ…」テレテレ

ギュッ

璃奈(思い切って言ってみて良かった)

璃奈(浅希ちゃんの手、温かい)

璃奈(浅希ちゃんと手をつなぐの、心地いい)

璃奈「浅希ちゃん、すき」

浅希「り、りな!?///」ドキーン

璃奈(あ、声に出ちゃった…)テレテレ

浅希「わ、私もっ!璃奈がすきっ!!」

璃奈「嬉しい…」ポッ

璃奈(浅希ちゃんと別れるまで、手はずっと繋いだままだった)


かすみ「あれ?あれはりな子とあさ子…?」

かすみ「…!」

8: 2021/02/22(月) 21:54:57.54 ID:tLnoX3dm
【次の日、スクールアイドル同好会】

かすみ「りな子、ちょっといい?」

璃奈「かすみちゃん、どうしたの?」

かすみ「昨日、りな子があさ子と手をつないで帰ってるのを見ちゃったんだけど…」

璃奈「えっ!…み、見られてたなんて恥ずかしい… 『照れ照れ』」

しずく「あらあら」クスッ

かすみ「もしかして、りな子とあさ子って付き合ってるの…!?」

璃奈「!? 『!?』」

璃奈「ま、まだ付き合ってないよ!!」

かすみ「まだ…?」

璃奈「あっ!ちっ!ちがう!」

しずく「なるほど、璃奈さんは浅希さんのことが好きなんだね!」

璃奈「あ、あう~『』」

かすみ「りな子、本気なの?」

璃奈「うっ…バレてしまったのなら仕方ない、実は…」

かすみ「ダメだよりな子!アイドルが恋愛なんて…御法度だよっ!」

9: 2021/02/22(月) 21:59:28.00 ID:tLnoX3dm
璃奈「えっ…」

しずく「ど、どうして?」

かすみ「アイドルっていうのは、み~んなのために歌うんだから、誰か一人のアイドルになっちゃだめなの!」

かすみ「恋人なんてできちゃったら、りな子、絶対にその人だけのアイドルになっちゃうじゃん!」

璃奈「うっ…」グサッ

かすみ「それだけでアイドルとしての市場価値が下がるし、それに…」クドクド

しずく「かすみさん、どうどう」

しずく「私たちはアイドルであってもスクールアイドルなんだし、別にいいんじゃないの?」

かすみ「しず子は甘いの!スクールでもアイドルはアイドルなの!」

かすみ「とにかく!あさ子と恋愛するなんてぜーったいダメなんだからね!!」

しずく「む…ダメなんてことない!恋愛するのは璃奈さんの自由でしょ!かすみさんのわからず屋!」

かすみ「わからず屋はりな子としず子だよっ!!」

しずく「私は璃奈さんを応援するからねっ!かすみさんなんてほっとこうね!」

かすみ「ほっとくなぁー!」

璃奈「あわわ…」

10: 2021/02/22(月) 22:04:01.70 ID:tLnoX3dm
【下校時間】

璃奈(私のせいで、かすみちゃんとしずくちゃんが喧嘩になっちゃった…)シュン

璃奈(どうしよう…なんとかしないと…)

璃奈(あ、浅希ちゃんいた…色葉ちゃんと今日子ちゃんも)

璃奈(何か話してるみたい…)スッ

璃奈(あ、つい隠れちゃった)



色葉「えっ!?私がいない時にそんなことあったの!?」

浅希「うん!今日子には感謝しかないよ♪」

今日子「いやいや、照れますなぁ」

色葉「まさか璃奈本人に【ファン】であることを明かしちゃうなんてね~」



璃奈(え…?)



浅希「恥ずかしかったんだけど、やっぱり璃奈に嘘はつけないよ」

今日子「璃奈ちゃんに【ファン】だって知られた後も、【友達】として接してもいいって言ってくれたんだよね!」

浅希「うん!璃奈も好意的に受け止めてくれたみたいで嬉しいよ」エヘヘ

色葉「それで最近、二人の仲が深まった感じがしてたのか」

今日子「きっと璃奈ちゃんも嬉しいんだよ!」

浅希「ふふっ、だったらいいな♪」

浅希「璃奈は、私にとって、特別な【親友】だよ♪」



璃奈「…っ!!」ダッ

11: 2021/02/22(月) 22:06:41.45 ID:tLnoX3dm
璃奈(全部、私の勘違いだった)

璃奈(浅希ちゃんは私のことをアイドルとして好きってことだったんだ)

璃奈(それを私は…勝手に恋だと勘違いして…)

璃奈(私は…自分の気持ちを伝えるどころか…相手の気持ちも、わかっていなかった…)


(かすみ「アイドルっていうのは、み~んなのために歌うんだから、誰か一人のアイドルになっちゃだめなの!」)


璃奈(それに、かすみちゃんの言う通り、私はアイドルとしての自覚がなかった)

璃奈(私は、みんなと気持ちを繋げることができるアイドルになりたい…だから…)

璃奈(浅希ちゃんとだけ、繋がることなんて、できない…)

璃奈(もう浅希ちゃんのためだけに、歌っちゃいけない)

璃奈(そうだ、私はアイドルなんだ)

璃奈(浅希ちゃんも私のことを応援してくれる、ファンの一人)

璃奈(アイドルが、ファンに恋しちゃ、ダメなんだ)

13: 2021/02/22(月) 22:13:18.46 ID:tLnoX3dm
【翌日/部室】

璃奈「やっほー 璃奈ちゃんボード『にっこりん』」

かすみ「あっ…りな子」

璃奈「かすみちゃん、どうしたの? 」

かすみ「昨日は、ごめん!かすみん、りな子に酷いこと言っちゃって!」

しずく「璃奈さん、私も…ごめん、璃奈さんを庇ったつもりだったけど、かえって空気を悪くしちゃって…」

璃奈「そんな、謝らないで 璃奈ちゃんボード『はわわ』」

璃奈「それに、かすみちゃんの言うことは正しいよ」

かすに「え?」

璃奈「二人とも誤解してる、私、別に浅希ちゃんに恋愛感情なんて、ないから」

しずく「えっ…!?」

璃奈「浅希ちゃんとは、ただの友達で、私のことを応援してくれてるだけ、やましい気持ちなんて、ない」

璃奈「私はアイドルとして、ファン全員のために、頑張る 璃奈ちゃんボード『むんっ』」

かすみ「り、りな子…?」


璃奈(これでいい…)

璃奈(私は、これからも、みんなと繋がるアイドルとして頑張るの)

14: 2021/02/22(月) 22:22:57.11 ID:tLnoX3dm
【焼き菓子同好会】

浅希「やっぱり璃奈っていつ見ても可愛いよねぇ~♪」ウットリ

色葉「お、おう…」

今日子「浅希ちゃん、いっつも璃奈ちゃんの話ばっかりだよね」アハハ

浅希「だって学校で毎日いろんな璃奈に会えるんだよ~♪」

浅希「それに休みの日は、璃奈と一緒にお菓子も作れる♪」

浅希「話したいことが尽きないよ~♪」

色葉「あははっ!まるで惚気だね」

浅希「ってえええ?惚気?」

今日子「だって浅希ちゃん、璃奈のことを恋人のように話すんだもん!」

浅希「いやいやいや!ただ私は1ファンとして璃奈の良いところを二人にもっと知ってもらおうと!」

色葉「はいはい、わかってますよ~」

18: 2021/02/22(月) 22:26:11.83 ID:tLnoX3dm
浅希「それに璃奈は女の子だよ!からかうのはやめてよね!」

色葉「え~?今時そんなの普通だよ?」

今日子「うちの学校、女の子同士で付き合ってる人が100人は超えてるって噂だよ」

浅希「え?それ本当?」

色葉「今時、恋愛は異性か同姓かなんて考え古いって~」

今日子「そうそう、時代は常に進んでるんだよ」

浅希「そ、そうなんだ」(知らなかった・・・)

色葉「あー、でも」

色葉「世間的にはアイドルが恋愛するのに否定的な人は多いみたい」

浅希「えっ」

今日子「そこだけ古いままだよね~」

色葉「恋愛なんて双方の意思で自由にすればいいと思うんだけどね」

今日子「本当にね~」

浅希「う、うん」

色葉「でも、浅希は璃奈に恋人ができたら泣きわめきそうだね」フフッ

今日子「確かに~」クスッ

浅希(璃奈に恋人ができたらか…)

浅希(確かに…やだな…)ズキッ

浅希(ん…?)

20: 2021/02/22(月) 22:41:22.75 ID:tLnoX3dm
【下校時間】

璃奈「浅希ちゃん、お待たせ」

浅希「り、璃奈…///じゃ、かえ、帰ろっか?///」

璃奈「うん…」

浅希「…///」

浅希(今日、色葉たちとあんなことを話したせいか、いつにも増して緊張するよ~///)

浅希(璃奈のことを直視できない…///)ドキドキ

璃奈「浅希ちゃん、今度の休み、また一緒にお菓子作りしよ?」

浅希「も、もちろん!!///」

浅希(また璃奈と休みを一緒に過ごせるなんて…嬉しい!!)パアァ

璃奈「あ、でも、色葉ちゃんと今日子ちゃんの都合も聞いておかないと」

浅希「え…」

浅希「あっ…そっそうだよね!二人とも予定合うといいね~」

璃奈「うん」

浅希(なんでだろう…今、ちょっと残念な気持ちに…)

21: 2021/02/22(月) 22:52:49.01 ID:tLnoX3dm
浅希(そういえば、また…この間みたいに手を繋いじゃったりするのかな///)

浅希(手をつなぎながら帰るなんて…まるで恋人…)プシュー

浅希(私と璃奈が恋人だなんて…そんな…///)テレテレ

璃奈「あの、浅希ちゃん」

浅希「なななな、なに?璃奈っ!?///」

浅希(ま、まだ心の準備ががががが…///)

璃奈「私、こっちだから…」

浅希「え」

浅希(いつの間にか、けっこう歩いてた…)

璃奈「じゃあね、浅希ちゃん、また明日」

浅希「うっうん!また明日…!」



浅希「璃奈…」

26: 2021/02/22(月) 23:00:17.34 ID:tLnoX3dm
浅希(今日、色葉たちと話すまで、私は恋愛は男女でするもんだと思ってたけど…)

浅希(私がもし璃奈と恋人になっても変じゃないって考えたら、すごく意識しちゃって…私…!)

浅希(いやいやいや、璃奈のことは好きだけど、それは親友として、アイドルとして好きなだけだって!)

浅希(それに色葉も言ってたじゃない、アイドルと恋愛するのは否定的な人が多いって…!)

浅希(…でも、璃奈に恋人ができることを想像したら、胸が苦しくなった)

浅希(以前、璃奈と愛さんの仲に敵わないと感じた時のように…)

浅希(そういえば、何で私は璃奈の特別になりたいって思ったんだっけ…)

浅希「…」

浅希「私、本当は璃奈のことを…?」

30: 2021/02/22(月) 23:10:36.56 ID:tLnoX3dm
【次の日】

浅希「実は、ちょっと相談があって…」

色葉「どうしたの?」

浅希「色葉って、愛先輩と付き合いたいって思ったことある?」

色葉「ってえええ///私が愛先輩とだなんて…エヘヘ」

浅希「思ったことあるんだ…」

色葉「うう…そりゃあ、部室棟のヒーローだったころから憧れだったし…」

浅希「やっぱりみんな、推しに恋することは普通なんだ…」

色葉「おっ?その言い方、もしかして浅希も璃奈のことが?」

浅希「ううっ…///それが自分でもよくわからなくて…」

浅希「私にとって、璃奈は親友で、応援してるアイドルっていうのは確かなんだけど」

浅希「昨日、いろいろ考えてたらモヤモヤしちゃって…」

色葉「うんうん」

浅希「私って、よく璃奈と一緒にいたら緊張でうまく喋れないし…」

浅希「前に璃奈が愛先輩のことを特別だと思ったら嫉妬もしたし…」

色葉(おお…)

浅希「それに昨日、璃奈に恋人がいることを想像したらすごく嫌になったし…」

浅希「逆に、私が璃奈の恋人になることを何度も想像しちゃったりして…」

浅希「そんなことばっかりだから、私、璃奈に恋してるのかなって…」

色葉「絶対恋してるでしょそれ」

32: 2021/02/22(月) 23:15:06.07 ID:tLnoX3dm
浅希「そ、そうかな?ファンならこれくらい普通のことなのかなとも思って…」

色葉「…確かにガチ恋勢でやばい人ならそれくらい考えそうかも」

浅希「私やばい人…!?」ガーン

色葉「浅希の場合は、アイドルとしての璃奈じゃなくて、一人の人間として璃奈に惹かれてるんじゃないかな?」

浅希「え?」

色葉「ほら、理想と違うアイドルの裏の顔を見せられて発狂するファンの人とかよくいるじゃない?」

浅希「そ、そうなんだ…」

色葉「でも浅希はアイドルとしての璃奈じゃなくて、普段の璃奈と一緒にいてそう思うってことは…」

色葉「それは、アイドルへの恋じゃなく、本当の恋だと思うよ!」

浅希「…」

色葉「だから、私は応援するよ!」ギュッ

浅希「色葉…」

浅希「うん、私、やっぱり璃奈のことが好き…!」

浅希「璃奈の恋人に、なりたいよ!」

34: 2021/02/22(月) 23:31:56.48 ID:tLnoX3dm
【後日】

浅希「というわけなんだ…」カクカクシカジカ

今日子「そうなんだ!私も応援するよっ!」グッ

浅希「ありがとう今日子」

色葉「じゃあ、告白とかしちゃう!?」

浅希「えええ…いきなり!?」

今日子「そうそう、こういうのは勢いが大事だよっ!」

浅希「う~ん、じゃあまずは、同好会の皆さんに許可を取らなきゃいけないかなあ…」

色葉「ええっ!?何でよ?」

浅希「お付き合いするために告白する許可をください!みたいな…」

今日子「ええ…」

色葉「真面目すぎるでしょ…」

浅希「そ、そうかな…?でも勝手に璃奈に告白したら怒られないかな…?」

今日子「あーでも、かすみちゃんあたりは怒るかも…」

今日子「ほら、『アイドルに恋愛は御法度です!』って言いそうじゃない?」

浅希「確かに…!」

色葉「もーっ!前にも言ったけど恋愛なんて双方の意思で自由にすればいい!」

色葉「誰にも邪魔されないようには…デートに誘うんだ、浅希!」

今日子「おおっ!デート!がんばれ浅希ちゃん!」

浅希「う、うん…がんばる…!」

36: 2021/02/22(月) 23:45:55.80 ID:tLnoX3dm
【休日、浅希の家】

浅希(約束通り、今日は4人でお菓子作り…だけど)

浅希(浅希と今日子が二人で買い出しに行って、今は二人きりだ)

浅希(これは…チャンスかな…///)

浅希「あのね、璃奈!///」

璃奈「な、なに…?」

浅希「えっと、来週、二人だけで出かけない?」

浅希「遊園地とか、行ってみたいな!!」

璃奈「っ!!…」

浅希「だ、ダメ…かな…?」

浅希(どうしたんだろう…考えこんじゃった…)

璃奈「ごめん…そろそろ、ライブイベントがあるんだ…」

璃奈「だから、来週からは、なるべく休みも練習したいと思ってるの」

浅希「そ、そうなんだ…」

璃奈「うん、ライブに集中したくて…本当にごめんね」

璃奈「だから、私の事は気にせず、色葉ちゃんや今日子ちゃんと、行ってほしい」

浅希(…そ、そういうことじゃなくて…私は…!)

璃奈「私のことは、【みんな】と一緒に応援してほしい」

浅希「っ!!…」

浅希「…もちろんだよ、璃奈」

浅希「みんなと応援に、行くからね」

璃奈「ありがとう、浅希ちゃん 璃奈ちゃんボード『がんばるぞー!』」

浅希(そっか、璃奈にとって、私は…)

浅希(やっぱり、ファンの一人にすぎないのかな…)

37: 2021/02/22(月) 23:55:18.43 ID:tLnoX3dm
【数日後/スクールアイドル同好会】

璃奈「今日も頑張るぞー 璃奈ちゃんボード『ファイト!』」

璃奈「じゃあ、私!ランニング行ってくる 璃奈ちゃんボード『れっつごー♪』」ガチャ

かずみ「あっ!りな子、待って!」

しずく「璃奈さん…」

愛「りなりー、最近、元気ないよね」

彼方「うん、ボードは元気なんだけど」

エマ「なんだかボードの表情と雰囲気があってないって感じがするよ~」

せつ菜「璃奈さん自身は、気付かれてないと思っているんでしょうが…」

果林「ボードで取り繕っても、声や挙動だけで、けっこうわかるものね…」

侑「心配だね…最近は休みの日も練習してるし、疲れてるのかも」

かすみ「多分、違うと思います…」ウルッ

歩夢「…?かすみちゃん?」

かすみ「りな子がああなったのは…かすみんのせいなんです!!」

38: 2021/02/22(月) 23:58:23.20 ID:tLnoX3dm
・・・

せつ菜「なるほど…璃奈さんとそんなことが…」

しずく(かすみさん、璃奈さんに気を遣って、浅希さんの名前を出さなかったね…)

かすみ「かすみん、あの時みたいにまた、自分の理想を人に押し付けるようなことを言って…」

かすみ「りな子のことを傷つけたちゃったんです…本当、かすみんって何も成長してないですよね…」グスッ

しずく「かすみさん…」

せつ菜「自分の大好きを伝えるのも、相手の大好きを受け入れるのも、難しいですよね」

せつ菜「私もそうでしたから!」

かすみ「せつ菜先輩…」ウルウル

彼方「言っちゃったものは仕方ないよ~、改めてまたちゃんと謝ろうね」ナデナデ

かすみ「うううう~彼方せんぱぁああい」

果林「…実は以前、璃奈ちゃんの相談に乗ったことがあるわ」

果林「…結局私もあまり璃奈ちゃんの力になれてなかったわね」

エマ「そんなことないよ、果林ちゃん」

愛「…愛さん、ちょっとりなりーと話してくるよ」スッ

しずく「愛先輩!?」

歩夢「待って、愛ちゃん!私も行くよ!」ダッ

侑「歩夢!」

歩夢「私も璃奈ちゃんの力になりたい!」

39: 2021/02/23(火) 00:01:47.75 ID:I297GQvH
璃奈「はぁ…はぁ…」

璃奈(頑張らなきゃ、頑張らなきゃ、今はアイドル活動を、頑張るんだ!)

璃奈(みんなと繋がるアイドルになるんだ!)

璃奈(…なのに、全然気持ちが切り替わらない)

璃奈(つい、心のどこかで、浅希ちゃんのことを、考えてしまう…)

璃奈(このままじゃ…)

愛「りなりー」

璃奈「…愛さん」

歩夢「ちょっと、話良いかな?」

璃奈「歩夢さん…」

40: 2021/02/23(火) 00:05:41.68 ID:I297GQvH
璃奈「そう、話聞いちゃったんだ」

愛「ごめんね、かすみんを問いただして聞いちゃったんだ」

歩夢「誰のことか、までは聞いてないけどね」

璃奈「そ、そっか…」ホッ

愛「まぁ、愛さんは誰かわかったけどね」

璃奈「えっ!?」ビクッ

愛「だって、最近のりなりー、すぐ態度に出るし」

璃奈「そ、そうなの!?」

愛「愛さんに隠しごとは通用しないのだ~!」

璃奈「うう…」

愛「大丈夫だよ、誰にも言わないから」ニコッ

歩夢(相変わらず、愛ちゃんすごいな…)ボーゼン

41: 2021/02/23(火) 00:10:34.69 ID:I297GQvH
璃奈「その、かすみちゃんの言ってることは、正しいと思う」

璃奈「私は、みんなと繋がりたくて、アイドルになった」

璃奈「誰か一人のアイドルに、なっちゃいけない」

璃奈「だから私、この気持ちは、諦める…」

愛「りなりー…」

歩夢「…璃奈ちゃんの気持ち、わかるよ」

璃奈「歩夢さん…?」

歩夢「私ね、誰かとは言えないけど、大好きな一人のためのアイドルでいたいと思ってたことがあったんだ」

璃奈「侑さんだよね?」 愛「ゆうゆのことでしょ?」

歩夢「ええええっ!?///…そ、そうだけど…///」

42: 2021/02/23(火) 00:18:42.05 ID:I297GQvH
歩夢「えっと…///…でも、私本当は、応援してくれるみんなのことを好きになりたかった、みんなのアイドルになりたかったの」

歩夢「私、自分が変わることが怖かったの、でも…」

歩夢「始まったのなら、貫くのみだって、一歩前に進む勇気をくれた人がいた」

歩夢「だから私は、これからは、自分のやりたいことを我慢しないで、貫こうと思ってるんだ」

璃奈「そうだったんだ…じゃあ、やっぱり私も…みんなのアイドルに…」

歩夢「ううん、逆だと思うよ」

璃奈「えっ?」

歩夢「一度好きになったことは、止めちゃいけない、我慢しちゃいけないんだよ」

璃奈「っ!!」

歩夢「あの時の私のように、璃奈ちゃんはきっと、自分が変わることが怖いんだと思う」

歩夢「自分の大好きな気持ちを我慢してるんだと思う」

璃奈「歩夢…さん…」

歩夢「大丈夫だよ、璃奈ちゃん!たとえ璃奈ちゃんが誰かに恋しても…」

歩夢「みんなと繋がりたいっていうアイドルとしての思いは、絶対変わらないから」ギュッ

璃奈(歩夢さんは、そう言うと、私の手を握って、真剣な目で微笑んだ)

璃奈(今の歩夢さんは、すごく、たくましく見えた)

43: 2021/02/23(火) 00:22:26.17 ID:I297GQvH
璃奈「…ありがとう、歩夢さん、私、また逃げ出そうとしてた」

璃奈「私、またあの時みたいに気持ちを閉じ込めて、好きな気持ちを我慢してた、逃げようとしてた」

璃奈「もう、逃げないよ」ギュッ

歩夢「…うん」ニコッ

愛「ふふっ」

愛「じゃあ、これからどうしてくか、みんなで相談しよっか!」

歩夢「そうだねっ!」

璃奈「そんな!これは私の問題だから、これ以上同好会のみんなに迷惑かけられない」

愛「何ぃ~!愛さんたちじゃ頼りないって言いたいのか~!」ギュッ

璃奈「うっ…愛さん、くるしい…」

愛「もっと頼ってよ、アタシらライバルだけど、仲間じゃんか!」ギュウウウ

愛「…りなりーが最初にライブやったときみたいにさ、もっとみんなを頼ったっていいじゃん…」ウルッ

歩夢「愛ちゃん…」

愛「あーもう!頼ってくれないとアタシがかなしーの!」

璃奈「…ごめん愛さん」

璃奈「本当は、助けてほしい」

璃奈「協力して…くれる?」

愛「!!…もちろん!!」ギュウウウウウ

璃奈「愛さん、だからくるしい…」

45: 2021/02/23(火) 00:38:16.73 ID:I297GQvH
かすみ「ごめ゛ん゛り゛な゛子゛お゛お゛ぉ゛~!!」ドゲザァッ

璃奈「かすみちゃん、もう気にしてない、私こそ嘘ついて、ごめん」ナデナデ

かすみ「り゛な゛子゛お゛お゛ぉ゛~!!」

エマ「仲直りできてよかったね~」

彼方「彼方ちゃんもこれで安眠できるよ~」

璃奈「みんな、心配かけて、ごめんなさい」

璃奈「私のこと、みんなに知ってほしい」

璃奈「それで、これから、どうするのがいいのか、相談に乗ってほしい!」

侑「もちろんだよ、璃奈ちゃん!」

せつ菜「璃奈さんの悩みは、同好会みんなの悩みです!」

果林「一緒に考えていきましょ?」

璃奈「…みんな、ありがとう!」

46: 2021/02/23(火) 00:41:53.04 ID:I297GQvH
浅希(最近、璃奈とは一緒に帰れてないし、休みも会えてない…)シュン

浅希(好きだって自覚してから、璃奈が遠ざかってしまったように感じてしまう…)

浅希(ダメだダメだ、今、璃奈はアイドル活動が忙しいんだ、今は全力で応援するんだ!)

浅希(そうだ!頑張ってる璃奈にお菓子でも持って行ってあげよう!)

色葉「大丈夫?浅希、ずっと考えこんでるけど」

浅希「あ、うん!大丈夫だよ!」

今日子「あっ、ほら…璃奈ちゃんだよ!」

浅希「またまた、璃奈がいるわけ…」

璃奈「浅希ちゃん」

浅希「りりりり、璃奈っ!?///」

璃奈「浅希ちゃん、ちょっといい?話があるの」

色葉・今日子(おお~)

47: 2021/02/23(火) 00:45:02.67 ID:I297GQvH
浅希「そそそ、それで話って…///」

璃奈「浅希ちゃん、この間、断っちゃったけど」

璃奈「次の日曜日に、浅希ちゃんと遊園地に、行きたい」

浅希「えっ…///」

璃奈「頑張るのも大事だけど、息抜きも必要だって、同好会のみんなが」

璃奈「それで、練習はお休みになったから…その」

浅希(璃奈が…私のために…予定を…)キュン

璃奈「だから、浅希ちゃんと、二人で、行きたい!」

浅希(璃奈…///)

浅希「ありがとう璃奈!行こう♪」

璃奈「うん! 璃奈ちゃんボード『にっこりん』」



浅希「♪」ニコニコ

色葉(すごく元気になった…)

今日子(わかりやすいなぁ)

48: 2021/02/23(火) 00:51:36.35 ID:I297GQvH
しずく「そっか…浅希さんと…!」

璃奈「うん、二人でお出かけする約束した」

璃奈「私は…デートのつもりで…」

しずく「うん、頑張って、璃奈さん」

璃奈「でも私、まだ自信ない…」

しずく「え?」

璃奈「きっと、言葉がうまく伝わらなくて、誤解されるのが、まだ怖いままなんだ…」

璃奈「もう逃げないって決めたのに…私、ダメだな…」シュン

しずく「…今の璃奈さんなら大丈夫だよ」

璃奈「えっ?」

しずく「本当の自分をさらけ出せば、きっと、相手にも想いが伝わるんだと思う」

しずく「嘘偽りない天王寺璃奈をさらけ出せば、きっと…!」ギュッ

璃奈「しずくちゃん…」

しずく「私、応援してるからねっ!!」ニコッ

璃奈「…うん!」ニコッ

49: 2021/02/23(火) 01:15:53.90 ID:I297GQvH
【日曜日/遊園地】

浅希「うん、新しくできたテーマパーク、楽しみだね」

璃奈「実は、昔からこのゲームのファンだったから、絶対行きたかった」

浅希「そうだったんだ、誘って良かったよ♪」

璃奈「うん、誘ってくれて、とっても嬉しかった」

璃奈「でも…一緒に行くのが私と二人で良かったの?」

浅希「もちろん…璃奈ちゃんは、私にとって、特別、だから」

璃奈「えっ…」

浅希「私ね、アイドルとしての璃奈だけじゃなくて、いつもの璃奈のことももっと知りたかったんだ」

璃奈「っ…///」

璃奈「私にとっても…」

浅希「?」

璃奈「浅希ちゃんは、特別、だよ///」

浅希「!!…///」

浅希「…うんっ♪…嬉しい…嬉しいよ…璃奈♪」ギュッ

浅希「いこ?///」

璃奈「う…うん…///」ギュッ

璃奈(そう言って、浅希ちゃんが握ってくれた手を、握り返した)

璃奈(浅希ちゃんと手を繋ぐの、やっぱり好き)

51: 2021/02/23(火) 01:21:33.15 ID:I297GQvH
璃奈(幸せな時間はあっという間で)

璃奈(気が付けば外は暗くなってた)

璃奈(でも、もっと、もっと、一緒にいたい…)

浅希「璃奈…」

璃奈「え?」

浅希「最後にあれ、乗っていかない?」

璃奈(観覧車…)

璃奈(浅希ちゃんも、同じこと、考えてくれてた…!)

璃奈「うん、私も乗りたい」



【観覧車】

浅希「きれーい…」

璃奈「うん…」

浅希「璃奈、今日は、ありがとう♪」

璃奈「ううん、私の方こそ、すごく、楽しかった」

浅希「璃奈、すごくはしゃいでたよね♪あんなにはしゃいでる璃奈を見たの、初めてかも♪」

璃奈「うん、あれが、本当の、私なんだ」

璃奈「浅希ちゃんには、アイドルである私ばかり見せてきたから、意外に感じたかもしれないけど…」

浅希「ううん、はしゃいでる璃奈ちゃんも可愛いと思ったよ♪」

璃奈「…浅希ちゃん、ありがとう」

璃奈「こんな私のことも、好き?」

52: 2021/02/23(火) 01:30:58.77 ID:I297GQvH
浅希「璃奈…!!」

浅希「好きだよっ!///」

浅希「私は、璃奈のことが、好き!!」

璃奈「っ!!…///」

璃奈(今日一日、ずっと浅希ちゃんと過ごしてたからかな)

璃奈(浅希ちゃんの気持ちが、わかった)

璃奈(そしてきっと、浅希ちゃんも、私の気持ちがわかったと思う)

璃奈(浅希ちゃんと、心を繋ぐことが、できた)

璃奈「私も…」

璃奈「浅希ちゃん、好き!」


おしまい

53: 2021/02/23(火) 01:36:20.12 ID:I297GQvH
読んでくださった方、本当にありがとうございました。

55: 2021/02/23(火) 01:50:00.14 ID:k1x9ik8P
ここまで来たらキスも遠くない

56: 2021/02/23(火) 01:56:02.82 ID:9YdRwyEQ
おつ
これもうちゅーですやん

57: 2021/02/23(火) 11:18:51.28 ID:9DbwwK/m
このSSを読むことで私の中の私が喜んでいる……やったね私!

58: 2021/02/23(火) 11:36:09.94 ID:/6QgsCcU
こういうのがいいんだよ

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1613997802/

タイトルとURLをコピーしました