【SS】かのん「歩夢さんや千歌ちゃんを倒して、私はラブライブ界の神となる!」すみれ「は?」【ラブライブ!スーパースター!!】

SS


1: (あら) 2022/03/19(土) 18:01:38.24 ID:O1EqmZth
かのん「スクールアイドル王に、私はなるっ!」ドンッ!

可可「いきなり何を言ってるデスか?」

恋「何か悪いものでも食べました?」

千砂都「かのんちゃん? 大丈夫?」

かのん「もうっ! みんな、ノリが悪いよ!」

すみれ「そんなこと急に言われても、こういう反応になるに決まってるでしょうが!」

恋「倒すだなんて、穏やかじゃありませんね」

可可「かのん、争いはできるだけ避けるべきデス」

千砂都「どうしたの? かのんちゃんらしくないよ?」

かのん「えー」

すみれ「えーじゃないのよ」
 
2: (あら) 2022/03/19(土) 18:04:43.64 ID:O1EqmZth
かのん「あー、いやさ? なんかラブライブの新しいプロジェクトが発表されたでしょ?」

可可「ああ、バーチャルスクールアイドルとかいうやつデスね」

恋「5代目のグループ……。いえ、外伝の2代目と言うべきなのでしょうか?」

千砂都「それがどうかしたの?」

かのん「ラブライブも数多のグループが乱立する、群雄割拠の時代に移行したんだよ」

かのん「このまま手をこまねいていると、Liella!が有象無象の中で埋没してしまう懸念がある」

かのん「だから、リーダーたる私が持てる力を森羅万象に誇示する必要があるの!」

すみれ「なんで、そんな難しい言い回しをしてるのよ?」

かのん「かっこいいから!」キラキラ

可可「ちょっと意味が分かりにくいので、やめてくれると助かりマス」

かのん「ああ、ごめんね。えっと、分かりやすく言うと……」

かのん「『私が天に立つ!』ってことだね!」

可可「おっと、さらに分からなくなりましたよ」

千砂都「かのんちゃん、春休みだからって漫画でも読んでるでしょ?」
 
3: (あら) 2022/03/19(土) 18:07:51.72 ID:O1EqmZth
すみれ「まあ、私たちもこれからさらに努力しなきゃいけないってのは、私も分かるったら分かるわよ?」

すみれ「でも、それがなんで千歌さんや歩夢さんを倒すなんて話になるのよ!」

恋「そうですよ! そんな暴力に訴えるような真似をしたら、たとえ勝っても逆に反感を買いますよ?」

かのん「倒すって言っても、別に殴り合いをしたいわけじゃないんだ」

かのん「私は喧嘩じゃなくて勝負がしたいんだよ!」

可可「勝負? 歌とかダンスとかデスか?」

かのん「そうそう! そういう勝負で私が勝てば、Liella!の人気も上がるんじゃないかなって」

千砂都「そういった話なら、理解できなくはないけど……」
 
6: (あら) 2022/03/19(土) 18:11:10.23 ID:O1EqmZth
かのん「それで、これから私は虹ヶ咲とか浦の星とかに勝負をしに行く予定なんだ」

かのん「だから、今日はみんなについてきて欲しいの!」

すみれ「え? 5人がかりでボコボコにするつもり?」

可可「なるほど、数は力というわけデスね」フムフム

かのん「いや、違うって。私は喧嘩したいわけじゃないって言ったじゃん」

千砂都「まさか、私たちに歌やダンスの審査員をさせるつもり?」

恋「さすがに、それは卑怯なんじゃ……」

かのん「それも違う! みんなは、ただ私と一緒に来てくれるだけでいいの」

可可「ただ一緒に行くだけデスか?」

恋「それに何の意味があるんです?」

かのん「いや、1人だと不安じゃん。喧嘩じゃないけど、勝負はするわけだし……」

かのん「優しい人ばっかりだから大丈夫だとは思うけど、怒られたりしたら怖いし……」モジモジ

千砂都「お! この話が始まって、初めてかのんちゃんらしいところが見れたよ!」

すみれ「保護者が同伴しないとダメだなんて、勝負なんかやめた方がいいんじゃない?」
 
7: (あら) 2022/03/19(土) 18:14:42.09 ID:O1EqmZth
かのん「勝負は絶対にするもん! もう約束だってしてるんだから!」

恋「これから頼むのではなく、すでに約束してるんですか?」

かのん「そうだよ! LINEで勝負してくださいって頼んだら、いいよって言ってくれたの」

すみれ「いきなりLINEで勝負をふっかけたの? 変なところで度胸あるわね」

かのん「そういうわけだから、まずは虹ヶ咲で歩夢さんと勝負だよ!」

千砂都「そう言えば、侑先輩じゃなくて歩夢先輩と勝負するの?」

可可「そうデスね。ククは侑さんの方が主人公っぽい気がしマス」

かのん「いや、虹ヶ咲のリーダーは歩夢さんだよ。ほら、証拠だってあるんだから」

https://i.imgur.com/5Ib9cVq.jpg
https://i.imgur.com/BqMnWxV.jpg

恋「まあ、侑さんはスクールアイドルではなくてマネージャーですからね」

すみれ「どうせ戦うのはかのんなんだから、私はどっちでもいいわ」

かのん「よーし、みんな行くよ! えい、えい、おー!」オー!

チクレス「「「「……おー」」」」
 
8: (あら) 2022/03/19(土) 18:17:46.83 ID:O1EqmZth
虹ヶ咲学園

かのん「えーっと、第四体育館で約束してるから、あっちの方だよ」スマスマ

恋「4つも体育館があるんですか。羨ましい限りです」

千砂都「これだけ広かったら、もっとあるかもしれないよね」

可可「体育館ってことは、ダンス勝負でもするデスか?」

かのん「ふふっ、実は作戦があって――」

すみれ「ちょっと待ちなさい」

かのん「すみれちゃん、何なの? せっかくいいとこだったのに……」

かのん「これから私のとっておきの作戦を説明して――」

すみれ「いや、だから待ちなさいよ! 移動してる間もずっと気になってたけど、その荷物は何なの!?」

すみれ「誰か聞くだろうと思って待ってたけど、なんで誰も何も言わないのよ!」

恋「いえ、ツッコミ役のすみれさんが聞くべきかなと思いまして……」

可可「『君子、危うきに近寄らず』と言うでしょう? つまり、聞くのは君子ではないすみれの役目デス」

すみれ「私を何だと思ってるの!」
 
9: (あら) 2022/03/19(土) 18:20:48.43 ID:O1EqmZth
すみれ「せめて千砂都は聞きなさいよ! 大好きなんでしょ!?」

千砂都「え? わざわざ聞かなくても分かるじゃん」

かのん「あー、やっぱりちぃちゃんは分かってたかあ」ゴソゴソ

かのん「じゃーん! マンマルでしたー!」

マンマル「ホーホー」バサッ

すみれ「私も薄々と分かってたけどね! 鳴き声がしてたもんね!」

すみれ「なんでフクロウを連れてきちゃってるのよ! 逃げでもしたらどうすんの!?」

千砂都「マンマルはいい子だから逃げたりしないよ? ねー❤」

マンマル「ホー♪」バサバサ

すみれ「だからってさあ……」

かのん「すみれちゃん、これには理由があるの。マンマルが今回の作戦の秘密兵器なんだよ!」

可可「秘密兵器?」

すみれ「どういうことよ?」
 
10: (あら) 2022/03/19(土) 18:24:14.48 ID:O1EqmZth
かのん「今回の勝負だけど、歩夢さんにはペット勝負をしようって伝えてあるんだ」

千砂都「ペット勝負? ということは、歩夢先輩はペットを飼ってるの?」

かのん「そうだよ。ヘビを飼ってるらしいの」

すみれ「ヘビ? 女子高生のペットとしちゃ珍しいわね」

かのん「だよね。勝負を持ちかける前に歩夢さんのことを色々と調べたんだけど、そのときに知ったの」

かのん「ヘビっていうのが私のセンサにビビッと来てね。それで勝負の内容を決めたんだ」

恋「なんか、それってずるくないですか?」

かのん「甘いよ、恋ちゃん。勝負は仕掛ける前から始まってるの」

かのん「いや、実際の勝負が始まったときには、もうほとんど終わってると言ってもいいかな」ドヤァ!

すみれ「情報戦の大切さは、ショービジネスの世界に身を置いた者として理解できなくはないけど……」

すみれ「こっちから勝負を仕掛けておいて、それはあんまりなんじゃない?」

かのん「まあ、それは年下の挑戦者ってことで大目に見てもらえたらなって」
 
11: (あら) 2022/03/19(土) 18:27:21.85 ID:O1EqmZth
可可「でもペット勝負ってことは、どっちが可愛いかで戦うデスか?」

恋「うちのチビが世界で一番ですから、二番目を決めるということですね」

かのん「は?」アン?

恋「え?」オン?

すみれ「恋は話をややこしくしないの」ドウドウ

すみれ「でも、そんな勝負が成立するの? 今のでも分かるけど、結局は主観でしょ?」

すみれ「ヘビは可愛くないってかのんは考えてるのかもしれないけど、歩夢さんが納得するとは思えないわ」

かのん「ペット勝負って言ったら、まあそう思うよね。……歩夢さんも、そう考えてるだろうね」

かのん「勝負ではそういう思い込みが最も危ないんだよ。まさに地獄に直結する道だね」

かのん「ペット勝負なら可愛さで戦うんだなんていう安易な読みじゃ、泥沼に嵌ってるよ」

かのん「すでに泥中、首まで!」ザワ ザワ

すみれ「何が言いたいのよ?」

千砂都「かのんちゃん、やっぱり漫画を読みまくってるでしょ?」
 
13: (あら) 2022/03/19(土) 18:30:53.43 ID:O1EqmZth
かのん「マンマルってこんなに可愛いけど、フクロウだから猛禽類で肉食なんだ」

かのん「普段は冷凍マウスをあげてるんだよ。……お母さんとありあが」

千砂都「私もたまにあげてるよ! 食べてるとこも可愛いんだよねえ❤」ナデナデ

マンマル「クー❤」スリスリ

可可「かのんは食べさせたりしないのデスか?」

かのん「……だって、冷凍マウスって怖いんだもん」

すみれ「しっかりしなさいよ。飼い主でしょ」

かのん「だってえ」

恋「ですが、それがどうかしたんですか? どうしてフクロウのエサの話を?」

かのん「ああ、それでね。ここからが大事なんだけど……」

かのん「実はフクロウって、ヘビの天敵なんだ」フフーン

すみれ「あんた、まさかっ!」
 
15: (あら) 2022/03/19(土) 18:35:16.12 ID:O1EqmZth
恋「ペット同士を戦わせる気ですか!?」

かのん「そうだよ! 盲点を突いた見事な作戦だよね」ヘヘーン

すみれ「バカじゃないの!? そんなことしていいわけないでしょ! カブトムシじゃないのよ!」

かのん「えー、でもこれなら勝てるよ?」

恋「そういう問題ではないでしょう!? 歩夢さんのペットに怪我でもさせたら、シャレになりませんよ!」

すみれ「それどころかヘビを死なせでもしてみなさい! どうやったって償えないわよ!」

かのん「大丈夫だよ。マンマルはいい子だもん。怪我させたりなんか絶対にしないよ」

かのん「傷つけないように優しくえいえいってするんだ! ねー❤」ナデナデ

マンマル「クー?」ナデラレナデラレ

千砂都「うわぁ、やっぱり可愛いなあ❤」ウットリ

可可「ペットが戦って勝ったとして、それがLiella!の人気に繋がるデスか?」

かのん「そこは勝ったという事実が大切なんだよ。初戦だし勢いもつけたいからね!」

かのん「あっ、着いたよ! 歩夢さん、お待たせしましたー」ガラガラ

すみれ「ど、どうすんのよ! 千砂都は役に立たなそうだし!」

恋「もしものときは、我々が身を挺してでも歩夢さんのペットを守らないと!」
 
16: (あら) 2022/03/19(土) 18:38:28.85 ID:O1EqmZth
歩夢「かのんちゃん、いらっしゃい。広いせいで、場所が分かりにくかったりしなかったかな?」

かのん「いえ、大丈夫でした。歩夢さんの送ってくれた地図が分かりやすくって」

歩夢「ふふっ、それはよかったよ。あっ、Liella!のみんなで来てくれたんだね」

チクレス「「「「よろしくお願いしまーす!」」」」ペコッ

歩夢「うん、今日はよろしくね」フフッ

歩夢「えっと、今からペット勝負をするんだよね? かのんちゃんのペットって、その子なの?」

かのん「はい! マンマルっていうんです」

歩夢「わあ、可愛いね! なでても大丈夫?」

かのん「もちろんです! いっぱいなでてあげてください」

歩夢「マンマルちゃん、今日はよろしくねえ」ナデナデ

マンマル「クー♪」ナデラレナデラレ
 
17: (あら) 2022/03/19(土) 18:41:39.64 ID:O1EqmZth
歩夢「それで、ペット勝負って具体的には何をするの?」

かのん「マンマルを歩夢さんのヘビと戦わせたいんです!」

歩夢「戦わせるの!? 可愛さ勝負とかじゃなくて!?」ガーン!

かのん「はい! ほら、フクロウもヘビも強そうじゃないですか。だから、ちょうどいいかなって」

歩夢「そっかぁ。……うーん、分かった。それでいいよ。勝負するって言っちゃったもんね」

かのん「はい、ありがとうございます!」

かのん「それじゃあ、さっそく始めましょう。どっちかの飼い主が降参したら終了ってことで――」

歩夢「かのんちゃん、待って。細かいルールは私が決めていいかな?」

歩夢「ほら、戦わせるっていうのはかのんちゃんが決めたわけだし」

かのん「え? はい、まあいいですよ」

歩夢「よかった。ありがとね」
 
18: (あら) 2022/03/19(土) 18:44:56.97 ID:O1EqmZth
歩夢「じゃあ、始めようか。ただ、その前にちょっと聞きたいんだけど……」

歩夢「なんでかのんちゃんは、私のペットがヘビだって知ってたの? 言ってないよね?」

かのん「え? ……あ! その、ごめんなさい。歩夢さんのことを色々と調べたときに知って……」

かのん「やっぱり卑怯でしたかね? ただ、私も本気で勝ちたくて……」

歩夢「ううん、いいと思う。そういう事前準備は大事だもんね」

歩夢「ただ、ちょっと調べ方が足りなかったんじゃないかなあ」

かのん「え? それは、どういう――」

歩夢「サスケ、もういいよ! 出ておいで!」

サスケ「シャー!」ニョロニョロ

すみれ「うわっ、でっか!」

恋「……嘘でしょう」

可可「アイヤー」
 
19: (あら) 2022/03/19(土) 18:48:29.47 ID:O1EqmZth
恋「あ、歩夢さん! そんなすごいの飼ってたんですか!?」オロオロ

すみれ「その大きさで女子高生のペットは無理があるでしょ」

可可「アイヤー」

歩夢「可愛いでしょ? サスケっていうの。私の大切な家族だよ」

すみれ「可愛い? この私たちよりずーっと大きいヘビがですか?」

恋「大丈夫なんですか? 存在が何かの法律に触れたりしません?」

可可「アイヤー」

歩夢「ちょっと大きいから初めはびっくりしちゃうかもしれないけど、大人しくて優しい子だよ」

歩夢「私の言うことをよく聞いてくれるいい子でもあるんだ。つぶらな瞳も可愛いよね」ウットリ

すみれ「恋、私たちの心配は杞憂だったみたいよ。マンマルがヘビに怪我させるなんてことにはならないわ」

恋「ええ、安心しました。次は、私たちが5人から何人まで減るのかを危惧するべきですね」

可可「アイヤー」
 
20: (あら) 2022/03/19(土) 18:51:43.51 ID:O1EqmZth
歩夢「細かいルールを決めたいって言ったけど、戦いのルールなんてシンプルな方がいいよね」

歩夢「最後まで生き残ってた方が勝ち。それだけだよ」

歩夢「どっちかが死ぬまでやろうね❤」

かのん「……ぇ? ぁっ、ぅぁ」

千砂都「マンマル、逃げてっ!」

マンマル「ホー!」バサッ! バサッ!

歩夢「おー、すごいね。ちゃんと言うこと聞くんだ。それに、飛べるっていいなあ」

千砂都「かのんちゃん、しっかりして!」ユサユサ!

かのん「……え? ちぃちゃん?」

千砂都「このままじゃマンマルが死んじゃう! 早く降参してっ!」
 
21: (あら) 2022/03/19(土) 18:54:53.01 ID:O1EqmZth
かのん「……あ、歩夢さん! やっぱり、やめ――」

歩夢「あっ! ごめんね、かのんちゃん。さっきの言い方じゃ、分かりにくかったよね?」

かのん「え?」

歩夢「どっちかが死ぬまでっていうのは、マンマルちゃんとサスケのことじゃないよ?」

歩夢「かのんちゃんと私のどっちかがって意味なの」

かのん「…………え?」

歩夢「それと、もちろん降参なんていう無粋なルールはないから」

歩夢「サスケ、かのんちゃんにダイレクトアタック!」

サスケ「シャー!!!」ニョロニョロ!

かのん「ぎいぃいいぃいやぁ~!」
 
22: (あら) 2022/03/19(土) 18:58:28.86 ID:O1EqmZth
かのん「あっ、全身の骨がミシミシいってる! 巻きつく力が、強いっ! 強すぎっ、痛いっ!」

かのん「あ゛あ゛ぁ゛! ち゛ぃ゛ち゛ゃ゛ん゛、た゛す゛け゛て゛!」

千砂都「歩夢先輩っ、やめさせてくださいっ!」

歩夢「えー、そっちから仕掛けてきた勝負でしょ? なのにさあ、それはどうかと――」

千砂都「歩夢先輩っ!」ギロッ!

マンマル「キー!」バサッ!

歩夢「おっと、危ない! ふふっ、ご主人様を守りたいのかな? いい子だね」

歩夢「それに、千砂都ちゃんは本当にいい目をするね。視線だけで〇されそう」フフッ

歩夢「幼馴染のためなら何でもするって、痛いくらい伝わってくるよ。……唆るね❤」

千砂都「歩夢先輩っ、冗談を言ってる場合じゃないんですっ!」

マンマル「キー!!!」バサッ! バサッ!
 
25: (あら) 2022/03/19(土) 19:01:32.33 ID:O1EqmZth
歩夢「……分かったよ。あなたたちに免じて許してあげる」

歩夢「ねえ、かのんちゃん。降参してくれたら、終わりにしてあげ――」

かのん「歩夢さん! 引き分け! 引き分けにしましょう! 痛み分けで手を打ちますから、それで――」

歩夢「は? サスケ、やっちゃって」

サスケ「シャー!」ギューッ!

かのん「あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛! 負゛け゛て゛い゛い゛! 負゛け゛て゛い゛い゛か゛ら゛!」

歩夢「負けでいい? なんで上から目線なのかな? サスケ、食べちゃっていいよ」

かのん「私゛の゛完゛全゛敗゛北゛て゛す゛! 降゛参゛て゛す゛! キ゛フ゛ア゛ッ゛フ゛て゛す゛!」

かのん「参゛り゛ま゛し゛た゛! 投゛了゛! サ゛レ゛ン゛タ゛ー゛て゛す゛う゛!」

かのん「タ゛オ゛ル゛を゛投゛け゛ま゛す゛! タ゛ッ゛フ゛し゛て゛ま゛す゛っ゛!」

かのん「歩゛夢゛さ゛ん゛に゛は゛敵゛い゛ま゛せ゛ん゛! と゛う゛か゛こ゛慈゛悲゛を゛!」

かのん「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛! 命゛は゛か゛り゛は゛!」

サスケ「シャー♪」パクッ!

かのん「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」
 
26: (あら) 2022/03/19(土) 19:04:59.73 ID:O1EqmZth
歩夢「サスケ、もういいよ。それくらいで放してあげて」

サスケ「キュー♪」ニョロニョロ

かのん「ゴホッ、ガハッ!」ドサッ

千砂都「かのんちゃん! 大丈夫!?」

かのん「……ち゛、ち゛ぃ゛ち゛ゃ゛ぁ゛ん゛」ゴホッゴホッ

歩夢「ふふっ、食べるなんて冗談だよ。3日前に、ちゃんとエサをあげたばっかりだから」

歩夢「ヘビは成体なら数週間に一度のエサで十分なんだ。サスケも10日に1人のペースで満足みたいだしね」

サスケ「キュー! キュー!」スリスリ

歩夢「お疲れ様、サスケ。いい子だね」ナデナデ

サスケ「キュー❤」スリスリ

歩夢「もうっ、またそんなこと言ってえ~」テレテレ

歩夢「うん、私も大好きだよ❤」
 
27: (あら) 2022/03/19(土) 19:08:46.15 ID:O1EqmZth
歩夢「それで、かのんちゃん。ちょっといいかな?」スタスタ

かのん「ひいいいいいぃぃぃっ!」ブルブル

千砂都「かのんちゃんをいじめないで!」バッ!

歩夢「い、いじめたりなんかしないよ? ちょっと言っておきたいことがあるだけなの」

歩夢「ねえ、かのんちゃん。やたらと先輩に勝負をふっかけたりしちゃダメだよ?」

歩夢「冗談の通じない相手だっているの。私みたいに優しい人ばかりじゃないんだから、気をつけないとね」

歩夢「分かった?」

かのん「は、はい! はいっ!」ビクビク

可可「優しいって言葉に、ククの知らない意味があるデスか? 日本語って難しいデス……」ヒソヒソ

恋「ちょっと私にも分からなくなってきました。母国語のはずなんですけど……」ヒソヒソ

すみれ「それより、もっと聞き捨てならないこと言わなかった? 10日に1人とかなんとか……」ヒソヒソ
 
28: (あら) 2022/03/19(土) 19:12:01.17 ID:O1EqmZth
歩夢「じゃあ用事があるから、私はもう行くね」

歩夢「次は勝負とかじゃなくて、普通に遊びに来て欲しいな」バイバイ

歩夢「サスケ、帰るよ!」

サスケ「キュー!」ニョロニョロ

チクレス「「「「お、お疲れさまでした!」」」」

かのん「……」

チクレス「「「「……」」」」

かのん「ふーっ、惜しかったね」

可可「何がデスか!?」
 
29: (あら) 2022/03/19(土) 19:15:10.59 ID:O1EqmZth
かのん「いや、もう少しで勝てたんじゃないかなあって……」

恋「もう少しで死ぬところでしたよ?」

すみれ「かのん、あんた千砂都とマンマルに感謝しないとダメよ?」

かのん「……う゛う゛っ゛! ち゛ぃ゛ち゛ゃ゛ん゛、こ゛わ゛か゛っ゛た゛よ゛お゛」ギューッ!

千砂都「大丈夫だよ、かのんちゃん。もう怖いものなんて何もないから」ナデナデ

マンマル「クー」スリスリ

かのん「あ゛た゛ま゛か゛く゛さ゛い゛よ゛お゛。ヘ゛タ゛ヘ゛タ゛す゛る゛の゛お゛」

可可「パクッといかれてましたからね」

すみれ「あのときは終わったと思ったわ」

恋「はい、私もです。それに、友人が本気で命乞いしてる光景は、精神的にクるものがありました」

かのん「か゛の゛ち゛ゃ゛ん゛、お゛う゛ち゛に゛か゛え゛る゛!」

千砂都「うんうん、帰ろうね。お風呂に入って、ゆっくりしようねえ」ナデナデナデナデ
 
30: (あら) 2022/03/19(土) 19:18:27.16 ID:O1EqmZth
翌日 内浦

かのん「さて、それじゃあ次は千歌ちゃんと勝負だよ!」

すみれ「かのん、あんたバカなんじゃないの? いや、バカなのね!」

かのん「Liella!のリーダーとして、負けっぱなしじゃ終われないよ!」

かのん「それに、昨日の勝負の経験を生かせば、今度こそ楽勝だね!」フフーン

恋「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶと言いますが……」

恋「経験からすら学ばない者のことは、何と呼べばいいんでしょうね」ヤレヤレ

かのん「恋ちゃん、酷い!」ガーン!

千砂都「まあまあ、へこたれても何度でも立ち上がるのが、かのんちゃんのいいところだから」
 
31: (あら) 2022/03/19(土) 19:21:43.08 ID:O1EqmZth
可可「それで、今度は何の勝負をするデスか?」

すみれ「マンマルを置いてきたってことは、ペット勝負じゃないのよね?」

恋「千歌さんは大型犬を飼っていましたよね? 会いたいんですけど」ソワソワ

かのん「千歌ちゃんとは曲作りで勝負する予定なんだ!」

すみれ「おー、いいじゃない! そうよ、そういうのでいいのよ」

可可「かのんが曲作りで勝てば、確かにLiella!の人気に繋がりそうデス!」

かのん「千歌ちゃんはAqoursの作詞担当だからね。私と同じでさ」

かのん「作詞のことで、お互いに相談とかよくしてるんだ!」

かのん「けっこう仲良くなったんだよ? 後輩だけどタメ口でいいって言ってくれたりして」ヘヘッ

すみれ「ああ、そういう理由だったのね。昨日から地味に気になってたのよ」

恋「確かに『歩夢さん』なのに『千歌ちゃん』でしたものね」

千砂都「そっか、千歌先輩から許してもらってるんだね」
 
32: (あら) 2022/03/19(土) 19:24:46.12 ID:O1EqmZth
かのん「それでね? 今回の作戦は、私のハイスペックなところを生かすものなんだ!」

可可「ハイスペック? かのんの歌声は素晴らしいデスけど……」スバラシイコエノヒトー

すみれ「確かに歌唱力は認めてあげてもいいけど、けっこう弱点も多いんじゃない?」

恋「大きく出ましたね。慢心は身を滅ぼしますよ?」

千砂都「かのんちゃんは銀河一にだってなれる! 私は信じてるよ!」

かのん「もうっ、ちぃちゃん以外もリーダーを信じてよ!」

かのん「ほら、証拠だってあるんだから!」

https://dic.pixiv.net/a/%E6%BE%81%E8%B0%B7%E3%81%8B%E3%81%AE%E3%82%93#h2_2
>>2022年3月19日19時23分参照

可可「これはまた、主観に塗れた文章デスね」

恋「個人のブログに書くならまだしも、事典に載せるような内容ですか?」

すみれ「これ、千砂都が編集したんじゃないの?」
 
34: (あら) 2022/03/19(土) 19:27:51.56 ID:O1EqmZth
かのん「みんな好き勝手なことばっかり言ってるけど、私の作戦を聞いたら納得すると思うよ」

かのん「この私のハイスペックさにね!」ドヤァ!

すみれ「分かったから、どんな作戦か言ってみなさいよ」

かのん「曲作りで勝負するってことになれば、作詞で対決するんだって思うでしょ?」

恋「まあ、そうですね。お2人は作詞担当なわけですし」

かのん「でもね? そこで私が作曲までしちゃうんだよ!」

可可「なるほど、かのんはレンレンと一緒に作曲も担当してマスからね」

かのん「でも、千歌ちゃんには作曲はできない。これで勝負ありだね」

かのん「さっきのページにも書いてあるでしょ? 作詞も作曲もこなせる主人公は史上初だって」ネ?

千砂都「かのんちゃん、さすが!」パチパチ!

かのん「Aqoursの作曲担当の梨子さんが、用事で東京に行ってて留守なこともリサーチ済みだからね」

かのん「助っ人は来ない。この作戦が失敗する要素はないよ!」フフーン

すみれ「作戦が有効そうなことは分かったけど、基本的に考え方が卑怯なのよね……」

恋「人を嵌めることばかり考えてきた人間の発想ですね。痩せた考えです……」

かのん「さっきから2人とも辛辣じゃない!? 特に恋ちゃん!」ガーン!
 
35: (あら) 2022/03/19(土) 19:33:12.16 ID:O1EqmZth
かのん「もうっ! とにかくそういうわけだから、みんなには私たちが作った曲の評価を頼むね」

可可「ククたちが審査員をするデスか?」

すみれ「それは卑怯だって言われてなかった?」

かのん「仕方ないじゃん。どっちの曲がいいかなんて、誰かに投票でもしてもらわないと決められないしさ」

かのん「それに、Aqoursからも審査員を出してもらうことになってるから、卑怯なんかじゃないよ」

千砂都「千歌先輩だけじゃなくて、他のAqoursの人も来るんだ?」

かのん「そうなんだ。千歌ちゃんが何人か呼んでくれるって」

かのん「おっ、十千万が見えてきたよ。千歌ちゃんがいる! おーい!」タタタッ

恋「犬もいるじゃないですか! 私も行きます!」タッ

すみれ「むこうが全員いたら、審査員の人数は4対8になるわね。負けちゃうかしら?」

千砂都「梨子先輩はいないらしいから、4対7なんじゃない?」

可可「それでも厳しいデスね。やはり数は力なのデス!」
 
36: (あら) 2022/03/19(土) 19:36:41.90 ID:O1EqmZth
千歌「かのんちゃん、いらっしゃい! 元気してた?」

かのん「うん、絶好調だよ! 千歌ちゃんも元気そうだね!」

恋「あの、千歌さん! この子をなでても大丈夫ですか?」ソワソワ

千歌「もちろんいいよ! しいたけも喜ぶのだ」

恋「ありがとうございます。うわあ、やっぱり犬って可愛いですねえ」ナデナデモフモフ

しいたけ「バウッ!」ナデラレモフラレ

千歌「窓から見えたから迎えに来ちゃった。Liella!のみんなで来てくれたんだね!」

可可「今日はよろしくお願いしマス。Aqoursは千歌さんだけデスか?」

曜「私もいるよー」

千砂都「あっ、曜先輩! 今日はよろしくお願いします!」ウイーッス!

曜「うん、よろしくね」
 
38: (あら) 2022/03/19(土) 19:39:43.73 ID:O1EqmZth
かのん「あれ、千歌ちゃん? Aqoursから出す審査員って、曜さんだけなの?」

千歌「うん、ごめんね。みんな色々と用事があるみたいでさ」

千歌「でも、Liella!はみんなで来てくれてるし、全部で5人もいれば大丈夫でしょ?」

かのん「うーん、まあそうだね。奇数だと引き分けもないし、ちょうどいいかも」

千歌「そう言ってくれてよかったよ!」ホッ

千歌「せっかくLiella!のみんなが来てくれるから、Aqoursのみんなも会いたがってたんだけどねえ」

千歌「こんなにメンバーの予定が重なるのって珍しくてさ。ごめんね、わざわざ沼津まで来てもらったのに」

かのん「いいよ、いいよ! 別に千歌ちゃんが謝ることじゃないって!」

千歌「へへっ、よかったのだ! みんながいない分、チカがおもてなしするね?」

千歌「勝負の前に温泉に入ろ? それに、お父さんに食事も用意してもらったんだ!」

かのん「ホント? やったー!」ワーイ!

すみれ「……なんか、審査員の人数比がどうとか言ってた自分が情けなくなるわね」

千砂都「千歌先輩、いい人だねえ」

可可「クク、日本の温泉って初めてデス!」ウキウキ
 
39: (あら) 2022/03/19(土) 19:43:12.30 ID:O1EqmZth
~間~

かのん「あ~、最高だよ~」

恋「温泉も食事も素晴らしかったですね」

かのん「ちょっと眠たくなってきちゃったかも~」ダラー

可可「まだ昼過ぎデスよ?」

すみれ「これから勝負して、今日中に帰る予定でしょうが。泊まりの準備なんてしてないわよ」

かのん「ん~、そうだね。千歌ちゃん、やろっか?」

千歌「うん! ルールとかはどんなふうにするの?」

かのん「完全に自由に作るのもあれだから、何か適当にテーマとか決めて……」

かのん「30秒くらいの短い曲を作るってことでさ。制限時間は1時間くらいでいいよね」

かのん「それで終わったらみんなに投票してもらうって感じでいいんじゃない? どう?」

千歌「うん、チカもそれでいいと思う!」

千歌「あっ、前に梨子ちゃんと曲作りしたときに使ったお題ボックスがあるんだ」

千歌「探してくるから、ちょっと待っててね!」

かのん「そんなのあるの? お願いね~」
 
40: (あら) 2022/03/19(土) 19:46:34.60 ID:O1EqmZth
かのん「温泉も食事もよかったよね~。今なら最高の曲が作れそうかも~」グデー

千砂都「かのんちゃん、すっかり蕩けちゃってるね」

かのん「途中で寝ないようにだけ注意しないとね~。千歌ちゃ~ん、あったあ~?」

千歌「ちょっと待ってー! うーん、ここら辺にあるはずなんだけどなあ」ゴソゴソ

かのん「あ~い、早くね~」

曜「曲作りで勝負か、楽しみだよ。衣装を作るときの参考になるかもね」

可可「Aqoursの衣装は、曜さんが作ってるデスか?」

曜「うん、そうだよ。ルビィちゃんと一緒にね」
 
41: (あら) 2022/03/19(土) 19:49:45.11 ID:O1EqmZth
曜「ていうか、かのんちゃんさぁ」

かのん「はい?」

曜「なんで千歌ちゃんにタメ口なの?」

かのん「え、いや……」

曜「ん?」

かのん「……」ダラダラ

曜「……」ジー

※参考画像
https://i.imgur.com/g3rgHXX.jpg
https://i.imgur.com/TxIxRDW.jpg
 
42: (あら) 2022/03/19(土) 19:52:51.07 ID:O1EqmZth
千歌「よ、よーちゃん! 同じ作詞担当の仲間だし、タメ口でいいってチカが言ったんだよ!」アセアセ

曜「あっ、そうなんだ。知らなかったよぉ」

曜「かのんちゃん、ごめんねぇ。ちょっと千歌ちゃんへの態度があれかなぁって思っちゃってさぁ」

かのん「あ、いえ……」

千歌「それより、ほら! お題ボックス、あったよ!」つ?ハイ!

かのん「あ、ありがとうございます……」ボソボソ

千歌「かのんちゃん、大丈夫だから! いつもみたいに話して?」ネ?

かのん「ぅ、うん……」ボソッ

千歌「チカもよーちゃんも怒ってないから、大きな声で元気を出していこ?」ナデナデ

かのん「……うん」ナデラレナデラレ

千歌「よーし、じゃあ曲のお題を決めるよ! 何が出るかな、何が出るかな~♪」ゴソゴソ
 
43: (あら) 2022/03/19(土) 19:56:19.90 ID:O1EqmZth
~間~

すみれ「ボロ負けだったわね」

かのん「ううぅ、みんなが誰も私の曲に投票してくれないからあ」ウルウル

恋「あまり言いたくはないですが、かのんさんの作った曲は酷かったですもの」

可可「あれならカフェオレ焼きりんごの歌の方が100倍はよかったデス」

千砂都「かのんちゃんは、メンタルの調子がパフォーマンスにもろに影響するタイプだから」

かのん「だってえ、曜さんが怖くてえ」メソメソ

すみれ「あのときは私も怖かったけど、あの後は普通に優しくしてくれてたじゃない」

かのん「でも、あの後も私を見る目があ」ベソベソ
 
44: (あら) 2022/03/19(土) 19:59:25.32 ID:O1EqmZth
可可「でも、千砂都はかのんをかばったりしませんでしたね」

すみれ「そうね。歩夢さんのときみたいに、千砂都が間に入るかと思ったのに」

千砂都「いや、かのんちゃんの千歌先輩への態度については、私としても思うところがあったからね」

千砂都「本人が許してるからタメ口は構わないけど、一定の敬意は必要だよ」

千砂都「かのんちゃん、上級生だよ?」ネ?

可可「長幼の序というやつデスね」

千砂都「そうそう。こういうところは、ちゃんとしないとね」

かのん「うー、ちぃちゃんの体育会系!」

恋「それは悪口なんですか?」

すみれ「さすがは主人公を千尋の谷に突き落とす系の幼馴染ね」
 
45: (あら) 2022/03/19(土) 20:03:04.27 ID:O1EqmZth
かのん「もうっ、帰ったら寝る! カフェオレ飲んで寝るの!」

恋「寝る前にカフェインを摂るのは、控えた方がいいんじゃないですか?」

かのん「それがね。コーヒーと違って、カフェオレは飲むと眠りやすくなるんだ」

かのん「香りとかミルクとかのおかげなんだって。さすがはカフェオレだね!」ドヤァ

すみれ「どうしてかのんは、この状況でドヤ顔ができるの?」

千砂都「かのんちゃんが元気になってよかったよ」

かのん「じゃあ私は夢の中で反省会するから、新幹線が品川に着いたら起こしてね」スヤァ

可可「帰ったらじゃなくて、今から寝るデスか?」

恋「色々と疲れてるんですよ。そっとしておきましょう」

すみれ「結局、歩夢さんにも千歌さんにも勝てなかったわね」ヤレヤレ

すみれ「これで、かのんのラブライブ界の神となる計画とやらも終わりかしら?」

可可「初めに言ってた2人の両方と戦ったのだから、そうなんじゃないデスか?」

すみれ「そうね。そうであって欲しいわ」

千砂都「かのんちゃん、ゆっくり休んでね」ナデナデ

かのん「……すやぁ」ナデラレナデラレ
 
46: (あら) 2022/03/19(土) 20:06:29.60 ID:O1EqmZth
さらに翌日 音ノ木坂学院

かのん「さあ、みんな! それじゃあ、今日の勝負だよ!」

すみれ「かのん、もうやめましょう?」

恋「そうですよ。これ以上の醜態を晒す必要はありません」

かのん「醜態なんか晒さないもん! みんなには、リーダーたる私の勇姿を見せてあげる!」

かのん「それに、Liella!のリーダーが負けっぱなしってわけにはいかないでしょ?」

千砂都「でも、勝算はあるの? 今日の相手は……」

かのん「もちろんだよ! 結ヶ丘の賢者と呼ばれた、この澁谷かのんが考えた作戦があるからね!」

すみれ「誰がそんな大層な呼び方してるのよ? 初耳なんだけど」

恋「学校の評判に関わりそうなので、結ヶ丘と名乗るのはやめてもらっていいですか?」

可可「そんな作戦に従うくらいなら、何も考えずに突撃した方がいいと思いマス」

かのん「酷いっ! 可可ちゃんまでっ!?」ガーン!
 
47: (あら) 2022/03/19(土) 20:10:02.53 ID:O1EqmZth
かのん「何を言われても、今日の勝負はやめないよ!」

かのん「これで勝てば、勝ち越しだもん。そうすれば、全体としては大成功ってことになるよね」ウンウン

可可「いえ、勝ったとしても1勝2敗で負け越しでは?」

かのん「可可ちゃん、よく考えてみて? これから戦うのは、あの高坂穂乃果さんだよ?」

かのん「伝説のμ'sのリーダーなんだから、勝てば少なくとも3勝にはなるでしょ!」

すみれ「また、この子は無茶苦茶なことを……」

恋「まあ、穂乃果さんに勝てれば大金星なのは確かでしょうが……」

千砂都「うん、まったく勝てそうな気がしないよね……」
 
48: (あら) 2022/03/19(土) 20:13:20.22 ID:O1EqmZth
かのん「もう、ちぃちゃんまでそんなこと言うの?」

かのん「穂乃果さんは今年でデビューして12周年だよ? 全盛期からは確実に衰えてる」

かのん「今の穂乃果さんが相手なら、私にだってワンチャンあるよ!」

可可「3年間しかできないはずのスクールアイドルで、デビュー12周年とは?」

すみれ「不思議ね」

千砂都「かのんちゃんのことは信じたいけど、それでも相手は穂乃果先輩だし……」

すみれ「そもそも、あんたはいいところなく連敗してるでしょうが」

かのん「今度こそ大丈夫だよ! 私はみんなのリーダーだから!」
 
49: (あら) 2022/03/19(土) 20:17:00.60 ID:O1EqmZth
可可「かのん、ホントに信じてもいいのデスか?」

かのん「もちろんだよ! 希望を示すのが、リーダーたる私の務めだもん!」

かのん「すべてのメンバーの希望を束ね、そのセンターに立つ者こそがリーダー!」

かのん「敵はラブライブ界の天に立つスクールアイドル王! 届かぬからこそ挑むんだ!」

かのん「見てて、みんなのリーダーのあり方を! この澁谷かのんの疾走を!」

かのん「うおおおおおおおお!!! 穂乃果さーん、私が来ました!」ダダダッ

穂乃果「あっ、かのんちゃん!」オーイ!

千砂都「かのんちゃん、春休みに漫画だけじゃなくてアニメも楽しんでるみたいだね」フフッ

すみれ「心配ったら心配ねえ」
 
50: (あら) 2022/03/19(土) 20:21:09.36 ID:O1EqmZth
かのん「穂乃果さん、今日はよろしくお願いします!」

穂乃果「うん、よろしくね! へへっ、なんか勝負って面白そうだよね」

穂乃果「かのんちゃんから連絡が来たときから、ずっとワクワクしてたんだ!」

かのん「私もですっ! 穂乃果さん、覚悟してください! これから私は、穂乃果さんを超えます!」

穂乃果「穂乃果だって簡単には負けないよ! まだまだ穂乃果には勝てないって思い知らせてあげる!」

すみれ「穂乃果さん、すみません。うちのリーダーが失礼なことを……」

穂乃果「ううん、気にしないで。若い子はこれくらい元気がないとね」

千砂都「こちら、差し入れのたこ焼きです。後で召し上がってください」つ?ハイ

穂乃果「わあ、ありがとう! いい匂いだねー」

恋「私はイチゴを持ってきました」つ?ドウゾ

恋「同じイチゴ好きのスクールアイドルとして、仲良くしていただけると嬉しいです」

穂乃果「イチゴもくれるの? ありがと、嬉しい!」

可可「ククは何も持ってきてません……。まずかったデスか?」オロオロ

かのん「可可ちゃん、大丈夫だよ。賄賂なんて必要ないから!」
 
52: (あら) 2022/03/19(土) 20:24:16.94 ID:O1EqmZth
かのん「さあ、始めましょう! 勝負です、穂乃果さん!」

穂乃果「いいけど、何の勝負をするの? そこから決めなきゃだよね?」

かのん「大丈夫です。それはもう決めてありますから」

かのん「ところで穂乃果さん、穂乃果さんの家って古くからある和菓子屋さんなんですよね?」

穂乃果「そうだよ。穂むらっていうんだ!」

かのん「私の家もカフェをやってるんです。青山にあるんですけどね?」

かのん「ホットケーキとかナポリタンが人気で、アイリッシュコーヒーなんかもあったりして……」

かのん「やっぱり今をときめくスクールアイドルとしては、そういう青山のカフェみたいなおしゃれな――」

穂乃果「ねえ」

かのん「はい?」

穂乃果「かのんちゃん、まさかとは思うんだけどさ……」

穂乃果「もしかして、穂むらのことバカにしてる?」ギロッ

かのん「う゛え゛っ゛!? ……い、いやいや、そんな。まさか、そんなこと……」キョドキョド
 
53: (あら) 2022/03/19(土) 20:27:18.80 ID:O1EqmZth
かのん「ほ、穂乃果さんの家のことをバカにするだなんて、そんなのあるわけないじゃないですか」アセアセ

穂乃果「そうなの?」

かのん「そ、そうですよお。いやだなあ、あはは……」

穂乃果「……」ジー

かのん「いや、餡子に飽きたって言ってたから、ホットケーキとかの方が好きなんじゃないかなあって……」

かのん「そういうの作れる私の勝ちにならないかなって思っただけで、まさかバカにするなんて……」ボソボソ

穂乃果「かのんちゃん」

かのん「は、はいっ!」ビクッ!

穂乃果「そっか、ごめんね。勘違いしちゃった」

かのん「あ、いえ……」ホッ
 
54: (あら) 2022/03/19(土) 20:30:39.80 ID:O1EqmZth
穂乃果「それで、どうするの?」

かのん「え?」

穂乃果「いや、だから勝負の内容はどうするのかなって」

かのん「えっと、それは……」

穂乃果「もう決めてるんでしょ? 教えてよ」

かのん「あっと、その……」

穂乃果「それとも、やっぱりバカにしてる?」

穂乃果「古臭い和菓子屋の娘が相手なら、しゃれたホットケーキでも作ってやれば勝てるって?」

かのん「いえ、そんなことは……」
 
56: (あら) 2022/03/19(土) 20:33:41.84 ID:O1EqmZth
かのん「だから、それは違うんです……」

穂乃果「だったら教えてよ。違うんなら言えるでしょ? もう決めてあるんだよね?」

かのん「……あの、あれです。その、あれなんですよ。あれ!」

穂乃果「あれ? それじゃ分かんないな。……やっぱり、穂むらのこと――」

かのん「ま、待ってください! 殴り合いです!」

穂乃果「……え?」

かのん「そうです、強い方の勝ちです! 最後まで頭の位置をより高きに置く者が勝者です!」

かのん「シンプルでいいでしょう!?」ネ? ネ?

すみれ「あのバカ! 追い込まれると、どうしてああなっちゃうのよ」ヒソヒソ

千砂都「テンパってるにしても、もうちょっと他にあったでしょ!?」ヒソヒソ
 
57: (あら) 2022/03/19(土) 20:36:43.14 ID:O1EqmZth
穂乃果「へえ、面白いね。いいと思うよ」ウンウン

穂乃果「やっぱり敗者は、地面に無様に這いつくばってるべきだもんね!」

かのん「は、はい……」

穂乃果「じゃあ、やろっか」ガシッ

かのん「え、穂乃果さん? えっと、試合前の握手ですか?」

穂乃果「海未ちゃんが言ってたんだけど、握手って右手でやらないとダメなんだって」

穂乃果「利き手の右手に武器を持ってませんって意味だから、今みたいに左手だと失礼なの」

穂乃果「だから、これは握手なんかじゃないよ」

かのん「だったら、これは……」

穂乃果「かのんちゃんは、ルーザールーズって知ってる?」

穂乃果「2人でハンカチの両端を握りながら殴り合って、ハンカチを離した方が負けってやつ」

かのん「じゃあ、まさか……」

穂乃果「うん、そうだよ。このまま右手で殴り合うの! 先に立てなくなった方が負けね!」
 
59: (あら) 2022/03/19(土) 20:39:50.88 ID:O1EqmZth
かのん「や、やっぱり殴り合いはやめましょう! もっと平和な勝負に――」グイッ!

かのん「あ、あれ? 手が離れない? 力、強いっ! 強すぎっ!」グイグイ

かのん「なんで!? 穂乃果さんは、もう衰えてるはずでしょ!?」

穂乃果「確かに穂乃果は、あの頃より衰えたよ。今じゃライブも後輩たちに任せてる。……でもさァ」

穂乃果「穂乃果が弱くなったところで、別にかのンちゃンが強くなったわけじゃあないよねェ!」

かのん「ひいっ!」

穂乃果「あはっ! じゃあ、始めるよ!」グワッ!

かのん「ひいいいいいぃぃぃっ!」バタッ
 
61: (あら) 2022/03/19(土) 20:43:39.01 ID:O1EqmZth
穂乃果「なーんて、冗談だよ。可愛い後輩をボコボコにしたりするわけないじゃん」

かのん「……え?」

穂乃果「ごめんね。穂むらをバカにされてるのかなって思ったら、ちょっとイラッとしちゃって……」

穂乃果「怖かったよね? ごめんなさい」ペコッ

かのん「あ、いえ……。その、こちらこそ、すみませんでした……」

穂乃果「大丈夫かな? 立てる?」

かのん「は、はい。……えっと、あれ? ごめんなさい、腰が抜けたみたいで……」

穂乃果「そっか、本気で怖がらせちゃったみたいだね」
 
64: (あら) 2022/03/19(土) 20:46:45.52 ID:O1EqmZth
穂乃果「ごめんね。穂乃果が運ぶよ」ヒョイ

かのん「ほ、穂乃果さん!? お姫様抱っこなんて、恥ずかしいですよ!」アセアセ

穂乃果「大丈夫だよ。よくやってるから」

かのん「よくやってるんですか!?」ガーン!

穂乃果「かのんちゃん、軽いね。ちゃんと食べてる?」

かのん「は、はい」

千砂都「あの、穂乃果先輩。かのんちゃんを運ぶって、どこに運ぶんですか?」

可可「これからどこかに行くデスか?」

穂乃果「うん、穂むらに行くつもりだよ! ほむまんを食べさせてあげるね!」
 
66: (あら) 2022/03/19(土) 20:50:26.88 ID:O1EqmZth
恋「ほむまん? 穂むらの名物のお饅頭でしたっけ?」

穂乃果「そうだよ! 毎日ずっと食べてるとさすがに飽きちゃうけど、たまに食べると美味しいんだ」

穂乃果「μ'sのみんなも美味しいって言ってくれるし、Liella!のみんなにもご馳走するね!」

すみれ「私たちまで頂いていいんですか?」

穂乃果「もちろんだよ! さあ、行こっか」

穂乃果「あ、勝負は穂乃果の勝ちでいいかな? かのんちゃんは立てないみたいだしさ」

かのん「……はい、私の負けでいいです。あ、いや、私の負けです」

穂乃果「また勝負しようね! 今度は歌とかダンスとかがいいな!」

穂乃果「じゃあ、行くよ。みんなもついてきてね!」

かのん「はい、ありがとうございます」

チクレス「「「「ありがとうございまーす」」」」
 
68: (あら) 2022/03/19(土) 20:53:35.04 ID:O1EqmZth
さらにさらに翌日 結ヶ丘女子高等学校 部室

可可「ほむまん、美味しかったデスね」

恋「お土産に頂いたものが、まだありますよ。召し上がりますか?」

可可「はい、食べたいデス!」

すみれ「私も食べようかしら」

恋「でしたら、お茶でも淹れましょうかね」ゴソゴソ

可可「レンレン、ありがとうございマス!」

千砂都「かのんちゃんも食べよう?」

かのん「……うん」
 
69: (あら) 2022/03/19(土) 20:56:36.98 ID:O1EqmZth
すみれ「でも、勝負も無事に終わってよかったわよね」

恋「そうですね。途中で何度か、どうなることかと心配になりましたけど」カチャカチャ

すみれ「まあ、無事って言っていいのかは微妙な気もするけどね」

可可「ククたちはみんな生きているのだから、無事に決まってマス」

すみれ「どうしてそんな過酷なことになってるんだか」ハァ

千砂都「でも、どうしてかのんちゃんは先輩たちと勝負しようなんて思ったの?」

千砂都「なんかテンションもおかしかったし、焦ってるみたいで心配だよ……」

かのん「……そうだね、確かに焦ってるのかもしれない」

すみれ「なんでよ? 何か焦るようなことでもあった?」

かのん「春休みだから、なんとなくテレビを見てたんだけどね」

かのん「そこで言ってたんだ。リーダーとは希望を配る人のことを言うって」

恋「ナポレオンの言葉ですね。……はい、緑茶が入りましたよ」カチャ

かのん「ありがとう」
 
70: (あら) 2022/03/19(土) 20:59:46.10 ID:O1EqmZth
すみれ「それで、ナポレオンがどうしたのよ?」

かのん「それを聞いて思ったんだ。私はリーダーなのに、みんなに希望を配れてないんじゃないかって」

可可「かのん……」

かのん「ラブライブの新しいプロジェクトも始まるんだし、こんな体たらくじゃダメだ」

かのん「リーダーの私が、Liella!の希望にならなくちゃいけないんだから!」

千砂都「それで先輩たちとの勝負に勝って、私たちに希望を配りたいって思ったんだね」

かのん「うん、まあ結局のところ誰にも勝てなかったんだけどさ……」

かのん「自分で勝手に勝負の内容を決めておいて3連敗とか笑っちゃうよね」アハハ

恋「かのんさん……」

かのん「考え方が卑怯なくせにいいところなく負けて、負けても何も学ばずに醜態を晒してばかり……」

かのん「やっぱり、そもそも私なんかがリーダーなのが間違ってたんだよ」エヘヘ

千砂都「そ、そんなことっ!」
 
71: (あら) 2022/03/19(土) 21:02:51.37 ID:O1EqmZth
かのん「今まで、ごめん。バカなリーダーが、ずっと迷惑かけて――」

すみれ「かのん、あんたホントにバカね」

かのん「うぐっ! ……うん、だから、これからはすみれちゃんが――」

すみれ「かのんがリーダーなのが間違ってた? 勝手にそんなこと言ってんじゃないわよ!」バンッ!

かのん「す、すみれちゃん!?」

すみれ「あんたにスカウトされたとき、私がどれだけ嬉しかったか……」

すみれ「あのときもらった名刺を大事に取っておいてる私が、ただのバカみたいじゃない!」

恋「ええ、すみれさんの言う通りですよ」

恋「バカな思い込みで暴走した私を救ってくれたあなたに、私がどれほど感謝してると思ってるんですか?」

恋「それに、あなたがいなければ音楽科と普通科の溝が深まって、学校だってどうなっていたか……」

恋「かのんさん、あなたはすでに私の希望なんです」

かのん「れ、恋ちゃんまで……」
 
72: (あら) 2022/03/19(土) 21:05:57.53 ID:O1EqmZth
可可「そんなこと言ったらククだって、かのんにはたくさん感謝してマス!」

可可「スクールアイドルになりたくて日本に来て、かのんの歌声に心を奪われて……」

可可「クーカーでTiny Starsを歌った初めてのライブで、かのんは震えるククの手を握ってくれました」

可可「あのとき感じたあの気持ちが希望じゃないなら、いったい何だって言うデスか!?」

千砂都「かのんちゃん、そうやってネガティブになっちゃう繊細なところも嫌いじゃないけどさ」

千砂都「でも、もっと自分を信じてあげて?」ネ?

千砂都「少なくとも私は信じてるよ。かのんちゃんは誰にも負けないって、銀河一にだってなれるって」

かのん「可可ちゃん……。ちぃちゃんも……」
 
73: (あら) 2022/03/19(土) 21:09:13.27 ID:O1EqmZth
すみれ「この私をスカウトしたのだから、胸を張りなさい」

すみれ「リーダーはあんたよ。やめるだなんて、そんなの私が許さない」

恋「私も生徒会長ですから、失敗してしまったときに責任を取ってやめたくなる気持ちは分かります」

恋「でも、それは勘違いなんですよ。責任を取る道は、そんな身投げのような行為の中にはありません」

恋「責任を取るという道は、もっとずっと地味で全うな道なんです」

可可「そうデスよ! ククもかのんにリーダーをやめて欲しくありません!」

可可「それに、あんまり自分のことを悪く言わないでください」

可可「かのんをリーダーと認めた、私たちも可哀想になっちゃいマス」

千砂都「私もかのんちゃんにリーダーを続けて欲しい。これからもかのんちゃんについて行きたい」

千砂都「かのんちゃんこそ、私のリーダーだよ。かのんちゃんに仕える。かのんちゃんに尽くす」

千砂都「どうか私を導いて欲しい。同じ夢を見させて欲しい」

かのん「みんな!」ペカー
 
75: (あら) 2022/03/19(土) 21:12:23.27 ID:O1EqmZth
かのん「そっか、そうだよね。やっぱり私がリーダーじゃなきゃダメだよね!」

かのん「私みたいにハイスペックなリーダーがいた方が、Liella!にとってもいいよね!」ネ!

恋「あ、はい」

かのん「えへへ! みんなに励ましてもらえたおかげで、なんか自信が出てきたよ」ドヤァ!

かのん「あっ、いいこと思いついた! みんな、私についてきて!」

かのん「バーチャルスクールアイドルのリーダーを探して勝負しよう! 後輩になら、きっと勝てる!」キリッ

すみれ「さっきまで死にそうな顔でへこんでたのは何だったのよ……」

千砂都「かのんちゃんって、スポンジみたいなメンタルしてるから」

すみれ「すぐにへこむけど、あっさり元通りってわけ?」

すみれ「もう少しへこませといた方がよかったかしら」ヤレヤレ

可可「そんなこと言って、嬉しそうな顔してマスよ。すみれ」ヘヘッ

すみれ「あんたもね。可可」フフッ

恋「まあ、今は我らがリーダーの復活を喜びましょうか」

かのん「よーし、みんな行くよ! えい、えい、おー!」オー!

チクレス「「「「おー!!!!」」」」オー!!!!
 
76: (あら) 2022/03/19(土) 21:13:19.30 ID:O1EqmZth
終わりです
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1647680498/

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