【SS】海未「いつまでもずっと」

私には親友が2人います

1人は太陽みたいに明るくて、いつも私たちを新しい場所に連れて行ってくれる人です

もう1人は、誰よりも優しい心を持ち私たちの仲をいつも取り持ってくれる人です

この2人がいてくれたおかげで今の私がいると言っても過言ではありません

そんな私達ですが音乃木に入学してからは廃校を阻止するためにスクールアイドルμ'sとして活動しています

μ'sの活動を通して大切な仲間も増えましたし、かけがえのない体験をさせてもらっています

そして私達はラブライブ優勝を果たして、廃校を阻止することができました

今日は2人が私の誕生会を開いてくれるそうです

毎年のことですがやっぱり誕生日を祝ってもらえるのは嬉しいものです

それが私が大切に思っている人達なら尚更ですね

……こんなことを穂乃果の前で言ったら調子に乗るので言いませんが

そんなことを思いながら歩いているといつの間にか会場の穂乃果の家に着いていました

～玄関～

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ

ことほの『海未ちゃんいらっしゃい! そして誕生日おめでとうっ!』

海未｢穂乃果､ことり､毎年ありがとうございます｣

ことり｢私達だって毎年やってもらってるんだしお互い様だよっ♪｣

穂乃果｢そうだよ! だから海未ちゃんも今日は楽しんでいってね｣

海未｢そうですね､それではお言葉に甘えて楽しませてもらいますね｣ﾆｺｯ

穂乃果｢それじゃ広間に移動しよっか｣

ことり｢そうだね､穂乃果ちゃん もう準備も済んでるしねっ｣

穂乃果｢じゃあ海未ちゃんが前歩いてね!｣

海未｢は､はあ……｣

～居間前～

ことり｢海未ちゃん､襖開けてみてくれる?｣

穂乃果｢今年はすっごく頑張ったんだよっ!｣

海未｢二人ともどうしたんですか?｣

海未｢なんだかそわそわしているように見えますが……｣

穂乃果｢な､なんでもないよ!?｣

海未｢……怪しいですね｣

ことり｢そ､そんなことないよっ!?｣

海未｢……全く､何か仕掛けてあるのがバレバレですよ｣

ことほの ｢……｣ｷﾞｸﾘ

海未｢まあ何が仕掛けられているかは見当もつきませんが……｣

ことほの ｢……｣ﾎｯ

穂乃果｢じゃあ海未ちゃん､襖開けようか?｣

海未｢……わかりましたよ｣

海未(一体何を用意してるんでしょうか……)

ｶﾞﾗﾗｯ

のぞにこえりまきりんぱな『海未(ちゃん)､誕生日おめでとう!』

海未｢……えっ?｣ﾎﾟｶｰﾝ

海未｢こ､これはどういうことですか!?｣

ことほの『イエーイ! 大成功だねっ!』

希｢実はなぁ､ことりちゃんと穂乃果ちゃんから頼まれたんよ｣

絵里｢μ'sみんなで海未の誕生日を祝いたいってね｣

真姫｢どうしても穂乃果がサプライズにしたいって聞かなかったのよ……｣

凛｢凛は面白いと思うんだけどなぁ……?｣

花陽｢もし気を悪くしちゃってたらゴメンね……｣

にこ｢そんなことよりあんた達二人は動揺しすぎよ!｣

にこ｢危うく海未にバレるところだったじゃないっ!｣

ことほの『ゴメンなさｰい……』ｼｮﾎﾞﾝ

絵里｢まあまあにこ､海未の誕生日なんだし怒るのはそこまでにしたら?｣

にこ｢……そうね 二人とも､言いすぎたわね｣

ﾜｰﾜｰ

海未｢……｣

希｢……海未ちゃん､どうしたん?｣

海未｢……みなさん､こんな私のために集まってくださって本当にありがとうございます｣

海未｢今までの中でも今日が一番幸せな誕生日なりました｣ｳﾙｳﾙ

ことり｢海未ちゃん､誕生会はまだ始っていないよ｣ｸｽｯ

穂乃果｢そうだよっ! 今日1日で海未ちゃんはもっと幸せになるんだよっ!｣

絵里｢海未､早く入りなさいよ みんなあなたを祝いたくてウズウズしてるのよ?｣

海未｢……はいっ!｣

～～

にこ「そろそろいい時間だしプレゼント渡しちゃいましょうか？」

真姫「そうね ……私達からでいいかしら？」

絵里「構わないわよ？」

凛「じゃあ海未ちゃん、凛たち一年生からはこれを贈るね！」

海未「これは……！」

花陽「うん、トレッキングシューズだよ」

花陽「足のサイズとかは穂乃果ちゃん達から教えてもらったからピッタリなはずだよ？」

凛「海未ちゃんが貰ったら喜ぶものを3人で考えたんたんだ」

真姫｢実はね､このプレゼントは凛が思いついたのよ｣

凛｢合宿のとき､山登りで生き生きした海未ちゃんが印象的だったからね｣

凛｢……あんなキツい思いはもうしたくないけどにゃ｣ﾎﾞｿｯ

海未｢あの時は申し訳ありませんでした……｣

花陽｢凛ちゃん､聞こえてちゃってるよぉ!?｣

真姫｢……まあ､たまに見せるそういうところも海未の魅力でしょ?｣

凛｢それもそうだね｣

海未｢3人とも本当にありがとうございます｣

海未｢次に登山するときに使わせてもらいます｣

海未｢その時は凛達も一緒に登りましょうね｣ﾆｯｺﾘ

凛｢にゃはは…… お､お手柔らかにお願いします……｣

にこ「次は私たち3年からよ！」

希「カードが海未ちゃんが喜んでくれるって告げとったものを選んだんや！」

海未「希の言葉で一気に胡散臭くなりましたね……」

絵里「海未、私達も選んで決めたんだから大丈夫よ 受け取ってくれる？」

海未「わかりました」

海未「これは……万年筆ですか？」

絵里「そうよ 作詞するときのお供に使ってもらえたら嬉しいわ」

にこ「ちゃんとあんたの名前も刻印しといたわよ」

希「これからは海未ちゃんと会う時間が少なくなるしなぁ」

希「このペンを使う時はうちらのことを少しでもいいから思い出してくれたら嬉しいなぁって……」

絵里「希ったら卒業したら海未に忘れられるちゃうかもって心配してたのよ？」

希「ちょっとえりち……///」

海未｢そんなわけないじゃないですかっ!!｣

希｢海未ちゃん……!?｣

海未｢確かに希達と過ごした時間は短かったかもしれません｣

海未｢でもあなた達と……μ'sのみんなと過ごした時間はこれまで私が過ごした時間の中で一番濃密なものだったんです｣

海未｢そんな大切な時間を共に過ごしたあなた達のことを忘れるわけないじゃないですかっ!｣

のぞえりにこりんまきぱな『海未(ちゃん)』ｳﾙｳﾙ

にこ｢ほら､希の杞憂だったでしょ?｣

希｢海未ちゃん､ありがとうな……///｣ｸﾞｽｯ

希｢湿っぽい空気にしちゃってすまんなぁ｣

海未｢大丈夫ですよ それに、希の気持ちを知れて私は嬉しかったですよ?｣

希｢……なんか恥ずかしいなぁ///｣

穂乃果｢それじゃ最後は穂乃果達だねっ!｣

ことり｢私たちからはこれだよっ｣

海未｢これは……素敵なワンピースですね｣

ことり｢海未ちゃんをイメージして作ったんだよ?｣

ことり｢アイディアの段階から穂乃果ちゃんに手伝ってもらったんだっ｣

穂乃果｢穂乃果は不器用だけど……それでも海未ちゃんのために頑張ったよ!｣

海未｢ことり､穂乃果､ありがとうございます｣ﾆｯｺﾘ

海未｢……でもこの服､少し露出が多くないですか?｣

ことり｢きっと気のせいだよっ♪｣

穂乃果｢じゃあ海未ちゃん､せっかくだしこの服に着替えてこない?｣

海未｢えっ!?｣

凛｢凛もことりちゃんと穂乃果ちゃんの服を着てる海未ちゃん見たいにゃ!｣

希｢そうやね みんなも見たいやろ?｣

海未以外『もちろん!』

希｢満場一致みたいやね じゃあことりちゃんよろしく～｣ﾆﾔﾆﾔ

ことり｢任せてっ! 海未ちゃん､お着替えしましょうね～♪｣ｶﾞｼｯ

海未｢ちょっ!? ことり待ってくださいっ!｣ｽﾞﾙｽﾞﾙ

ことり｢ダメですっ｣ﾆｯｺﾘ

海未｢穂乃果､助けてくださいっ!｣

穂乃果｢海未ちゃんいってらっしゃ～い｣ﾌﾘﾌﾘ

海未｢観念するしかないみたいですね……｣ｶﾞｯｸﾘ

この後2人からのプレゼントをことりから無理やり着せられました……

メンバーのみんなは可愛いと言ってくれましたがどう考えても破廉恥すぎますっ///

そうこうしてるうちに楽しかったこの会もお開きになり、いつもの3人が残るだけになりました

穂乃果｢海未ちゃん､ことりちゃん 今日はこのまま泊まっていくでしょ?｣

海未｢穂乃果がそう言うと思って用意はしてますよ｣

ことり｢毎年誕生会の日は3人でお泊まりするのがお決まりになっちゃってるもんねっ♪｣

穂乃果｢それにしても今日は楽しかったね～!｣

ことり｢穂乃果ちゃんは主役の海未ちゃんよりも楽しんでたかもね｣

穂乃果｢面目ないです……｣ﾃﾍﾍ

穂乃果｢それで､海未ちゃんはどうだった?｣ﾆｺﾆｺ

ことり｢海未ちゃんも楽しんでくれてたら嬉しいな｣ﾆｺﾆｺ

海未｢2人ともずるいのですね…… 答えが分かってるのに聞くなんて｣

海未｢……さっきも言った通り今までの誕生日の中で一番楽しかったですよ///｣

ことほの『やったｰ!』

海未｢2人とも､今日は本当にありがとうございました｣

海未「……穂乃果、ことり、私達が初めて会った日のことを覚えていますか？」

穂乃果「もちろん覚えてるよ」

ことり「あの時穂乃果ちゃんが偶然公園にいた海未ちゃんを遊びに誘ったんだよねっ」

穂乃果「でもそれがどうしたの……？」

海未「……あの頃の私は引っ込み思案でした」

海未「本当は一緒に遊んでみたいのに、怖がってしまってずっとあなた達を影から見ているだけでした……」

海未「そんな私をあなた達は見つけ出し、受け入れてくれましたね」

海未「あの日、穂乃果とことりに出会ったことで私の世界は大きく変わったんです」

穂乃果「そんなことないと思うけどなぁ///」

ことり「海未ちゃん、大袈裟に言いすぎだよぉ///」

海未「少なくてもあなた達と出会ったことは私の中では大きなことだったんです」

海未「2人に出会って、これまで一緒に歩んできたから今の私がいるんですよ」

海未「だから穂乃果とことりには本当に感謝しているんです」

海未「本当に穂乃果とことりに出会えてよかった」

ことほの『海未ちゃん……』ｳﾙｳﾙ

ことり｢ことりだって海未ちゃんにいつも感謝してるんだよ｣

ことり｢……留学の時だって海未ちゃんがいてくれたおかげで今こうして3人でいることができるんだよ?｣

ことり｢海未ちゃん､いつも本当にありがとう｣

穂乃果｢穂乃果も海未ちゃんには感謝しっぱなしだよ｣ｸﾞｽｯ

穂乃果｢何するにしても海未ちゃんには助けられてばっかりだし……｣

穂乃果｢ｽｸｰﾙｱｲﾄﾞﾙだって海未ちゃんとことりちゃんがいてくれたおかげで続けることができたんだ｣

穂乃果｢もし2人がついてきてくれなかったら多分穂乃果は諦めてたんだと思う……｣

穂乃果｢だからね､本当にありがとう｣

ことほの『海未ちゃん､これからもずっとよろしくね』

海未｢穂乃果､ことり……///｣

海未｢こちらこそよろしくお願いします｣ﾂｰｯ

穂乃果｢あははっ…… 海未ちゃん､涙出てるよ｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ことり｢穂乃果ちゃんだって｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ことほのうみ『ｱﾊﾊｯ』ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

この後私達3人は日が暮れるまで泣きながら笑い合っていました

私達は大人になっていきます

そしてこの先それぞれの道に進んでいくのだと思います

それこそ、それぞれが滅多に会えないような遠いところに行ってしまうことだってあるのでしょう

でも不思議とそのことがあまり不安ではないのです

なぜなら私達は距離は離れていても心は一緒にあるからだと思います

少なくとも私達が望んでいる限りこの気持ちに間違いはないのでしょう

ふと隣で笑顔で寝ている2人が目に入って思わず微笑みがこぼれてしまいます

そんな何気ないながらもかけがえのない幸せを感じながら私の誕生日は過ぎていったのでした

おわり

海未ちゃん誕生日おめでとう

乙
おめでと！

おつ
海未ちゃん誕生日おめでとう！

海未ちゃん誕生日おめでハラショー

海未ちゃん誕生日おめでとやん！

うみちゃん誕生日おめでとう10ハラショー