鞠莉「わたし、マリーさん!」

鞠莉ーまりーてへぺろ SS


2: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:11:18.19 ID:7YtoiICV
渡辺家

prrrr…

曜「ん、電話…あっ!」

ピッ

曜「はーい!」

鞠莉『わたし、マリーさん!今イタリアにいるの!』

3: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:12:05.01 ID:7YtoiICV
曜「鞠莉ちゃん!ちゃおー!」

鞠莉『チャオ!って、そうじゃない!』

曜「なら、シャイニー!」

鞠莉『シャイニーっ!って、それもちがーう!』

曜「じゃあ、こんばんわ?」

鞠莉『こっちはまだお昼デース』

4: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:13:19.53 ID:7YtoiICV
曜「えー、わかんないよ。なんのことなの?」

鞠莉『わたし、マリーさんデース!』

曜「それはわかってるよ。いまさら自己紹介だなんて」

鞠莉『だーかーらー!』

曜「ふふっ、あはははは!」

鞠莉『よーうー!?』

曜「ふふ、ごめんごめん。話してたらなんか嬉しくなっちゃって」

鞠莉『もうっ。空港で大きな声出させないでよ』

5: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:14:04.62 ID:7YtoiICV
曜「あ、もう空港なんだ」

鞠莉『ええ。手続きは済んで、今は搭乗待ちよ』

曜「日本にはいつ頃着くの?」

鞠莉『予定では明日の朝ね』

曜「そっかぁ…!」

鞠莉『いよいよだね。マリーのこと待ち遠しいからって、夜更かししちゃダメよ?』

曜「それはこっちのセリフ。飛行機の中でちゃんと寝とかないと、時差ボケひどいよ?」

鞠莉『はいはい』

曜「あ、真面目に聞いてないね?」

7: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:15:44.03 ID:7YtoiICV
鞠莉『そんなことアリマセーン』

曜「その言い方、絶対そんなことあるでしょ」

鞠莉『マリーさんは嘘つきまセーン!』

曜「もう…お願いだから、ちゃんと休んでね?せっかく帰ってくるのに、元気な鞠莉ちゃんに会えなかったらヤダもん」

鞠莉『まあ!』

曜「ん?」

鞠莉『今の言い方、可愛くて良かったなって』

曜「からかわないの」

鞠莉『本当の事だもの。ねえねえ、もう一回言ってよ!ワンモア!』

曜「言わないよーだ」

鞠莉『ケチー』

8: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:17:15.27 ID:7YtoiICV
曜「ケチとか言わない。わかったよ、それじゃあ…」

鞠莉『言ってくれるの?』

曜「元気に会えたら言う」

鞠莉『それだと意味無くない?』

曜「あるよ。それより、さっき鞠莉ちゃんが違うって言ってたの、何のこと?」

鞠莉『オウ!忘れるところでした。それはね――』


ピンポーン

9: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:19:16.22 ID:7YtoiICV
鞠莉『あ、搭乗開始みたい。ごめん、また後でね?』

曜「了解であります!本当に、長旅だから気をつけてね。待ってるから!」

鞠莉『ええ!じゃあね!』

曜「ばいばーい!」

ピッ

曜「ふふっ、明日かぁ」

曜「明日だって!楽しみだなー」クッション モギュー

11: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:21:02.77 ID:7YtoiICV
……………………………………



ピロン

曜「ん、通知音…おっ」

鞠莉『わたし、マリーさん!いま雲の上にいるの!』

曜「本当だ、写真も来てる。ふふっ」スマホスッスッ

曜『こーら、ちゃんと寝ないとダメって言ったでしょ』

鞠莉『こっちのセリフよ。日本はとっくに寝る時間のハズよ?』

曜『鞠莉ちゃんが送るから返信してるんだよ』

12: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:21:58.25 ID:7YtoiICV
鞠莉『もしかして、本当に寝てた?』

曜「おっ、少し不安になってる」スッスッ

曜『もちろん』

曜『バッチリ起きてたよ!』

鞠莉『心配して損した!』

曜「あははっ」スッスッ

曜『いよいよ明日だって思うと落ち着かなくてさ。鞠莉ちゃんと同じだよ』

鞠莉『ならよし』

曜『いいんだ?』

鞠莉『あっ、よくない!』

曜「ふふ、どっちなのさ」クスクス

16: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:24:16.59 ID:7YtoiICV
鞠莉『マリーに会えるのが嬉しいのはわかるけど、睡眠不足はいけないよ?』

曜『鞠莉ちゃんこそね。揺れたりしてない?暑かったり乾燥とかしてない?』

鞠莉『快適よ。心配してくれてありがとう』

曜『よかった!』

鞠莉『ごめんね。なんだか寝付けなくって、つい連絡しちゃったの』

曜『大丈夫だよー』

鞠莉『付き合ってくれてありがとう。おかげで少し落ち着いたわ』

曜『私も!』

鞠莉『じゃあ、明日に備えて寝ましょうか。元気で会おうね、約束よ』

曜『うん!おやすみ!』

鞠莉『おやすみ!良い夢をね!』

20: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:25:35.43 ID:7YtoiICV
曜「いい夢を、か。へへ、確かに今日は良い夢見られそう」ポスッ

曜「…でも、良い夢よりも、良い現実の方が良いよね。早く朝にならないかなぁ…」

曜「飛行機でも電話できたらいいのに…そしたら、声が聞けたのに…」ウトウト

曜「まり、ちゃ……すぅ…」zzz

22: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:26:52.56 ID:7YtoiICV
……………………………………

prrrr ピッ

曜「はーい!」

鞠莉『わたし、マリーさん!今東京にいるの!』

曜「長い空の旅、お疲れ様!あの後はよく寝れた?」

鞠莉『ええ、曜のおかげよ!』

曜「体調は大丈夫?飛行機酔いとか、喉が痛いとかない?」

鞠莉『ノープロブレム!んー、この暑さ、日本に帰って来たって感じする!』

曜「今年は特に暑くってさ。体が慣れるまで無理しないでね?」

鞠莉『はーい。それじゃ、また連絡するわね』

曜「待ってるよ。ばいばーい!」ピッ

24: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:27:49.96 ID:7YtoiICV
……………………………………

prrrr ピッ

曜「はいはーい」

バラバラバラバラ!

曜「うわっ!?な、なに!?」

鞠莉『わたし、マリーさん!いま沼津の上空にいるの!』バラバラバラ

曜「えー!?」

鞠莉『だから、沼津の上空にいるの!』バラバラバラ

曜「音がすごくって聞こえないよー!」

鞠莉『ぬまづ、じょうくう!空!ヘリ!』バラバラバラ

曜「聞こえなーい!」

27: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:29:44.89 ID:7YtoiICV
鞠莉『むぅ…曜のバカー!』

曜「はいー?」

鞠莉『ヘタレヨーソロー!ボクネンジン!』

曜「なんて言ってるのー?」

鞠莉『大好きー!』

曜「わたしもー!」

鞠莉『えへへ…って、聞こえてるんじゃない!』

曜「やっと耳が慣れてきたー!」

鞠莉『悪い子ね!もうすぐ着くから、ほっぺたを洗って待ってなさい!徹底的にむにむにしてあげるから!』

曜「はーい、気をつけてねー!」

鞠莉『またね!』

ピッ

曜「ほっぺた洗って待て、か…ふふ、いつまでも、むにむにされるだけの私じゃないんだよ、鞠莉ちゃん」ワキワキ

30: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:32:29.11 ID:7YtoiICV
……………………………………

prrrr ピッ

曜「はいっ!」

鞠莉『わたし、マリーさん!いま車の中にいるの!』

曜「おおっ!えっ、まさか運転中じゃないよね?」

鞠莉『そんなわけないでしょ。送迎車よ、ウチの』

曜「あはは、よかった」

鞠莉『ね、もう少しだよ』

曜「うん。待ってるから!」

鞠莉『チャオ!』ピッ

曜「いよいよだ。鞠莉ちゃん…!」

32: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:34:14.60 ID:7YtoiICV
……………………………………

曜の部屋

曜「…」ソワソワ

曜「…」スマホ チラッ

曜「…」ソワソワ

曜「どうしたんだろう…結構経つから、もう着いててもおかしく無いのに…」

曜「連絡も来ないし…まさか、なにかあったんじゃ…」

prrrr

曜「!」バッ

33: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:35:14.00 ID:7YtoiICV
ピッ

曜「もしもし、鞠莉ちゃん!?」

『…』

曜「鞠莉ちゃん!どうしたの、何かあったの、鞠莉ちゃん!」

『…』

曜「応えてよ!鞠莉ちゃん!?鞠莉ちゃん!!』



『曜…』

曜「鞠莉ちゃん!」

36: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:36:11.16 ID:7YtoiICV
ブッブー!

曜「!!」ビクッ

ブッブー!

曜「っ!クラクション、外から!」バッ

ガラガラ

曜「鞠莉ちゃん!?」

シーン…

曜「誰もいない…そんな…」



「わたし、マリーさん」

38: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:37:33.26 ID:7YtoiICV
曜「え――」

ハグッ

曜「!」

鞠莉「いま、あなたの後ろにいるの」

曜「あ…!」

鞠莉「ただいま、曜」

曜「まり、ちゃん…?」

鞠莉「イェース。お待たせ」ギュー

曜「…!」

鞠莉「ふふっ♪この感触、久しぶり――きゃあ!?」グイッ

ドサッ

40: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:38:34.64 ID:7YtoiICV
鞠莉「よ、曜…?」

曜「…」

鞠莉「あ、あれぇ?」

曜「…ひどいじゃん。心配したんだよ、ずっと待ってたのに…驚かせて…」

鞠莉「ご、ごめんね。せっかくだから、ちょっとびっくりさせちゃおうかなーなんて、それで…」

曜「…」

鞠莉「…っ、ごめんなさい。私、その…」

曜「…けど」

ハグッ

鞠莉「あっ…」

42: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:40:17.73 ID:7YtoiICV
曜「…」ギュー

鞠莉「曜…」

曜「…心配したし、正直イラっともした。でも、そんなのどうだっていい」

曜「鞠莉ちゃんが、鞠莉ちゃんが居るんだもん…」ギュ

鞠莉「!」

曜「だからお願い。もっとぎゅってして」

鞠莉「うん」ギュ

曜「ん…おかえり、鞠莉ちゃん」

鞠莉「ただいま、曜」

45: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:42:37.31 ID:7YtoiICV
曜「えへへ。鞠莉ちゃん、鞠莉ちゃん」ギュー

鞠莉「ふふっ。くっつくのも良いけど、顔が見たいな」

曜「やだ、このままがいい」

鞠莉「まあ、甘えん坊さんね」

曜「このままがいいもん。だめ?」

鞠莉「もちろん、いいよ」ギュ

曜「ん…」

鞠莉「ちゃんと帰ってきたよ」ナデナデ

曜(…うん。やっぱり、今が夢よりも素敵だ)

47: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:44:42.28 ID:7YtoiICV
……………………………………

鞠莉「満足した?」

曜「少しはね。まだ全然足りないけど」

鞠莉「じゃあ、もっとする?」

曜「鞠莉ちゃんが疲れるといけないから。一旦おしまいにする」

鞠莉「曜の良い子は相変わらずね」

曜「相変わらずは鞠莉ちゃんの方だよ。こんなサプライズまで用意して…さっきのやつ、どうやったの?」

鞠莉「曜のお母さんに協力してもらったの。サプライズして喜ばせたいって相談したら、是非にってサポートしてくれたわ」

曜「ママったら…」

49: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:46:17.28 ID:7YtoiICV
鞠莉「ストーップ。お母さんを怒らないであげて。おかげで絶対に忘れられない再会になったでしょ?」

曜「最悪の場合、絶対に許されない再会になってたかもよ?」

鞠莉「その辺は、上手くいったから結果オーライで――むぎゅぅ」

曜「罰として、鞠莉ちゃんはほっぺたむにむにの刑だからね」ムニムニ

鞠莉「んむー」

曜「うりうり」ムニムニ

鞠莉「むーっ」

曜(…すごく良い)

51: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:47:17.09 ID:7YtoiICV
鞠莉「へえへえ(ねえねえ)」

曜「うん?」

鞠莉「ほっへららへれひひろ?(ほっぺただけでいいの?)」

曜「…そういうのはまた後で」パッ

鞠莉「ノー!今すぐデース!」ハグッ

曜「わっ」

鞠莉「うふふっ」ギュ

曜「えへへっ」ギュ

54: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:50:54.09 ID:7YtoiICV
曜「やっぱり、ハグって良いね」

鞠莉「そうね。この触れ合いは、電話やメールでは伝えられないものね」

曜「だね。あ、そう言えばさ。今更だけど、なんでマリーさんだったの?」

鞠莉「あら、まだわからなかったの?」

曜「答えを聞きそびれちゃったからね。教えて教えて」

鞠莉「あれはね、『これからあなたの近くに行きます』ってことよ」



終わり

55: (らっかせい) 2018/08/12(日) 09:52:34.84 ID:7YtoiICV
全弾撃ち尽くしました。元ネタはみなさまご存知のあれです。

↓は前に書いたものです。よろしければ併せてお願いします。

曜「鞠莉ちゃんって猫っぽいよね」
http://fate.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1533332910/

ありがとうございました。

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1534032610/

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