1: 2021/04/12(月) 08:51:10.28 ID:cLQ0OiSo
彼方「えっ?」
4: 2021/04/12(月) 08:55:48.49 ID:cLQ0OiSo
彼方「……えっ?」
遥「そんな驚かれると、困っちゃうよ」
彼方「え、だって……えっ」
彼方「死ぬって……」
遥「だって、お姉ちゃんに恋人ができたら」
遥「お姉ちゃんはその人に夢中になっちゃうと思う」
遥「何もかもをないがしろにすることなんてないとは思うけど」
遥「でも、少しは……」
遥「少なからず、私に向けていてくれたものがその誰かに向かっていくと思う」
遥「バイト頑張ってるお姉ちゃん、スクールアイドルを頑張ってるお姉ちゃん」
遥「その帰りを待ってた私は、どこぞの誰かとイチャイチャしてるお姉ちゃんの帰りを待つようになる」
遥「そんなの、無理だもん」
遥「そうなるくらいなら、私は死んだ方がいいんじゃないかなって……思う」
遥「そんな驚かれると、困っちゃうよ」
彼方「え、だって……えっ」
彼方「死ぬって……」
遥「だって、お姉ちゃんに恋人ができたら」
遥「お姉ちゃんはその人に夢中になっちゃうと思う」
遥「何もかもをないがしろにすることなんてないとは思うけど」
遥「でも、少しは……」
遥「少なからず、私に向けていてくれたものがその誰かに向かっていくと思う」
遥「バイト頑張ってるお姉ちゃん、スクールアイドルを頑張ってるお姉ちゃん」
遥「その帰りを待ってた私は、どこぞの誰かとイチャイチャしてるお姉ちゃんの帰りを待つようになる」
遥「そんなの、無理だもん」
遥「そうなるくらいなら、私は死んだ方がいいんじゃないかなって……思う」
6: 2021/04/12(月) 09:00:35.47 ID:cLQ0OiSo
彼方「ま、待って待って待って」
彼方「待とう? ねっ!? ちょっと落ち着こうよ……」
遥「私はすっごく落ち着いてるよ」
遥「冷静に考えた結果」
遥「お姉ちゃんに恋人ができたら死ぬしかないなって……ふと思ったの」
彼方「なんで!?」
彼方「なんで急にそんなこと考えちゃったの!?」
遥「最近、バイト中に仲良く話してる男の人がいるって、聞いたから」
彼方「えっと……別に恋人じゃないよ?」
遥「あ、うん」
遥「それはそれとして、もし仮にお姉ちゃんに恋人がいて」
遥「私の知らないところでそんな風にいちゃつくようになるのかなって考えたんだ」
遥「そしたら、死ぬしかなくなった」
彼方「待とう? ねっ!? ちょっと落ち着こうよ……」
遥「私はすっごく落ち着いてるよ」
遥「冷静に考えた結果」
遥「お姉ちゃんに恋人ができたら死ぬしかないなって……ふと思ったの」
彼方「なんで!?」
彼方「なんで急にそんなこと考えちゃったの!?」
遥「最近、バイト中に仲良く話してる男の人がいるって、聞いたから」
彼方「えっと……別に恋人じゃないよ?」
遥「あ、うん」
遥「それはそれとして、もし仮にお姉ちゃんに恋人がいて」
遥「私の知らないところでそんな風にいちゃつくようになるのかなって考えたんだ」
遥「そしたら、死ぬしかなくなった」
9: 2021/04/12(月) 09:09:12.09 ID:cLQ0OiSo
彼方「う、う~ん……」
彼方「そんな、飛躍しすぎだよ」
彼方「確かに、バイト先で仲良く話す人はいるよ?」
彼方「学校は違うけど、同じ高校生だったり大学生だったり……スクールアイドルの話だったり」
彼方「でも、私はまだそういうこと考えてないっていうか」
彼方「異性として付き合う。みたいなことは考えたこともないし」
遥「うん。でも、今はそうなのかもしれないよね」
遥「お姉ちゃん高校3年生だから受験があるし、推薦で大学行くとか、もしくは就職だとして」
遥「その一つの岐路に立って、道が絶たれず繋がったとき」
遥「喜んでるお姉ちゃんはきっと絶対間違いなくかわいいと思う」
遥「それを陰ながらでも応援していた人たちは、その勢いに後押しされて告白するかもしれない」
遥「そしたらお姉ちゃん、照れるでしょ」
遥「すっごくかわいい顔で、赤くなって、平然と視線合わせてたのが急に合わせなくなって」
遥「考えさせて! って言ったりして」
遥「……ほら、意識するかもしれないでしょ?」
彼方「そんな、飛躍しすぎだよ」
彼方「確かに、バイト先で仲良く話す人はいるよ?」
彼方「学校は違うけど、同じ高校生だったり大学生だったり……スクールアイドルの話だったり」
彼方「でも、私はまだそういうこと考えてないっていうか」
彼方「異性として付き合う。みたいなことは考えたこともないし」
遥「うん。でも、今はそうなのかもしれないよね」
遥「お姉ちゃん高校3年生だから受験があるし、推薦で大学行くとか、もしくは就職だとして」
遥「その一つの岐路に立って、道が絶たれず繋がったとき」
遥「喜んでるお姉ちゃんはきっと絶対間違いなくかわいいと思う」
遥「それを陰ながらでも応援していた人たちは、その勢いに後押しされて告白するかもしれない」
遥「そしたらお姉ちゃん、照れるでしょ」
遥「すっごくかわいい顔で、赤くなって、平然と視線合わせてたのが急に合わせなくなって」
遥「考えさせて! って言ったりして」
遥「……ほら、意識するかもしれないでしょ?」
10: 2021/04/12(月) 09:15:54.42 ID:cLQ0OiSo
彼方「え、えぇっと……」
遥「……だから」
遥「先にお姉ちゃんにはいっておいた方がいいかなって思ったんだ」
遥「お姉ちゃんが恋人を作るのを拒絶しないよ」
遥「だって、いつかそうなるもん」
遥「お姉ちゃんを好きな人はたくさんいても」
遥「今はまだお姉ちゃんが好きな人がいないだけのことだから」
遥「まだ動いてないその心が誰かに向かって動き出すのを」
遥「私には止められないと思うし……」
遥「でも、だからと言って幸せの絶頂に入った直後に突然私が自〇したりしたらお姉ちゃんを苦しめるだろうから」
遥「あらかじめ伝えておくべきだと思ったんだ」
遥「お姉ちゃんは何も悪くないよ」
遥「私が悪いんだよ」
遥「お姉ちゃんが誰かのものになっちゃうことが耐えられなかった私が悪いんだよって」
遥「だから安心して幸せになってもらえればいいかなって」
彼方「……え、こんなこと言われて幸せになるのは無理だと思わなかったの?」
遥「……だから」
遥「先にお姉ちゃんにはいっておいた方がいいかなって思ったんだ」
遥「お姉ちゃんが恋人を作るのを拒絶しないよ」
遥「だって、いつかそうなるもん」
遥「お姉ちゃんを好きな人はたくさんいても」
遥「今はまだお姉ちゃんが好きな人がいないだけのことだから」
遥「まだ動いてないその心が誰かに向かって動き出すのを」
遥「私には止められないと思うし……」
遥「でも、だからと言って幸せの絶頂に入った直後に突然私が自〇したりしたらお姉ちゃんを苦しめるだろうから」
遥「あらかじめ伝えておくべきだと思ったんだ」
遥「お姉ちゃんは何も悪くないよ」
遥「私が悪いんだよ」
遥「お姉ちゃんが誰かのものになっちゃうことが耐えられなかった私が悪いんだよって」
遥「だから安心して幸せになってもらえればいいかなって」
彼方「……え、こんなこと言われて幸せになるのは無理だと思わなかったの?」
13: 2021/04/12(月) 09:21:24.64 ID:cLQ0OiSo
彼方「今のお姉ちゃんは確かに付き合おうとしている相手がいないかもしれないよ?」
彼方「でも、もし仮にそういう相手ができたとして」
彼方「その人を好きになっちゃったら遥ちゃんがいなくなっちゃうって考えたら」
彼方「私、絶対にそういうことできなくなるよ」
彼方「お姉ちゃんにとっての一番は、遥ちゃんなんだよ?」
遥「それが、好きな人がいても言えるとは限らないって話だよ」
遥「お姉ちゃんが言うなら信じたい」
遥「でも、私は弱いから信じきれない」
遥「だから、死ぬことに――」
彼方「そこだよそこ!」
彼方「もうちょっと考えようよ……」
遥「無理、やだ、死ぬ」
遥「この人と付き合うとか結婚するとか言って、知らない人連れてきたら」
遥「お姉ちゃん〇して私も死ぬからっ!」
彼方「遥ちゃん!?」
彼方「でも、もし仮にそういう相手ができたとして」
彼方「その人を好きになっちゃったら遥ちゃんがいなくなっちゃうって考えたら」
彼方「私、絶対にそういうことできなくなるよ」
彼方「お姉ちゃんにとっての一番は、遥ちゃんなんだよ?」
遥「それが、好きな人がいても言えるとは限らないって話だよ」
遥「お姉ちゃんが言うなら信じたい」
遥「でも、私は弱いから信じきれない」
遥「だから、死ぬことに――」
彼方「そこだよそこ!」
彼方「もうちょっと考えようよ……」
遥「無理、やだ、死ぬ」
遥「この人と付き合うとか結婚するとか言って、知らない人連れてきたら」
遥「お姉ちゃん〇して私も死ぬからっ!」
彼方「遥ちゃん!?」
15: 2021/04/12(月) 09:27:05.62 ID:cLQ0OiSo
遥「その人の前でお姉ちゃん〇した後に」
遥「お姉ちゃんは渡さないよって、言い残して私も死ぬ」
遥「死ぬときはお姉ちゃんの体を抱いて死ぬから」
彼方「その場合」
彼方「……私、恋人と幸せになれないよね?」
遥「連れてこなければ大丈夫」
遥「私の目の前にその人が姿を見せさえしなければ」
遥「私の知らないところでお姉ちゃんと手をつないだり抱き合ったりキスしたりしてるだけなら」
遥「お姉ちゃんを天井からぶら下がって待つだけで済むと思う」
彼方「だ、駄目だよっ」
彼方「そんな……」
彼方「そんなことされたら、私が耐えられないよっ」
遥「お姉ちゃんは渡さないよって、言い残して私も死ぬ」
遥「死ぬときはお姉ちゃんの体を抱いて死ぬから」
彼方「その場合」
彼方「……私、恋人と幸せになれないよね?」
遥「連れてこなければ大丈夫」
遥「私の目の前にその人が姿を見せさえしなければ」
遥「私の知らないところでお姉ちゃんと手をつないだり抱き合ったりキスしたりしてるだけなら」
遥「お姉ちゃんを天井からぶら下がって待つだけで済むと思う」
彼方「だ、駄目だよっ」
彼方「そんな……」
彼方「そんなことされたら、私が耐えられないよっ」
19: 2021/04/12(月) 09:32:19.84 ID:cLQ0OiSo
彼方「どうしてそんなこと言うの?」
彼方「簡単に死ぬとか、〇すとか」
彼方「冗談でも言っちゃだめだよ!」
彼方「恋人を手に入れる条件が遥ちゃんを失うことなら」
彼方「私……そんなのいらないよっ!」
遥「お姉ちゃん……」
遥「ほんと?」
遥「ほんとに、恋人作らないでいてくれるの?」
彼方「だって、そうしないと遥ちゃん死ぬつもりなんでしょ?」
遥「それはそうだけど」
遥「そんな、脅してるみたいな……」
彼方「……遥ちゃん、冷静になろう? ねっ?」
彼方「簡単に死ぬとか、〇すとか」
彼方「冗談でも言っちゃだめだよ!」
彼方「恋人を手に入れる条件が遥ちゃんを失うことなら」
彼方「私……そんなのいらないよっ!」
遥「お姉ちゃん……」
遥「ほんと?」
遥「ほんとに、恋人作らないでいてくれるの?」
彼方「だって、そうしないと遥ちゃん死ぬつもりなんでしょ?」
遥「それはそうだけど」
遥「そんな、脅してるみたいな……」
彼方「……遥ちゃん、冷静になろう? ねっ?」
22: 2021/04/12(月) 09:39:34.15 ID:cLQ0OiSo
彼方「遥ちゃんは、私に恋人ができたら死ぬつもりなんだよね?」
遥「うん」
彼方「それを、私に何の脈絡もなく宣言してきたよね?」
遥「え、うん……?」
彼方「私が遥ちゃんを大切に思ってるって知ってるのに」
遥「うん……」
彼方「脅しだよね?」
遥「なんでそうなるの?」
遥「私の将来の予定を話してるだけなのに……脅しだなんて酷いよ」
彼方「遥ちゃんの方が酷いかなぁ……」
遥「うん」
彼方「それを、私に何の脈絡もなく宣言してきたよね?」
遥「え、うん……?」
彼方「私が遥ちゃんを大切に思ってるって知ってるのに」
遥「うん……」
彼方「脅しだよね?」
遥「なんでそうなるの?」
遥「私の将来の予定を話してるだけなのに……脅しだなんて酷いよ」
彼方「遥ちゃんの方が酷いかなぁ……」
25: 2021/04/12(月) 09:48:32.38 ID:cLQ0OiSo
遥「じゃぁ、お姉ちゃんは私が唐突に自〇しても平気なの!?」
彼方「やだよっ!」
遥「なら初めから死ぬって言っておくべきだよね!?」
彼方「その死ぬのが駄目だって言ってるんだよっ!?」
遥「でも恋人ができたら私耐えられないもん! 絶対、絶対に無理っ!」
彼方「……恋人出来る予定もないし作る予定もないって言ってるのに?」
遥「でも昨日告白されてたよね?」
彼方「えっ?」
遥「バイト先の先輩」
遥「内定も貰えてて、単位も申し分ない大学生の男の人……大学卒業と同時にバイトもやめるからって」
遥「ほんの少し同じ帰り道一緒に歩いてるときにしれっと告白してきてたよね?」
遥「お姉ちゃん、断れずに時間貰ってたよね?」
遥「……え? 私の聞き間違いだったのかな?」
彼方「え……あ、えっと……間違って、ない。けど」
遥「だよね? ほら、だから私……後悔しないように助言したんだよ?」
遥「なのに脅しだなんて、酷いよ」
彼方「やだよっ!」
遥「なら初めから死ぬって言っておくべきだよね!?」
彼方「その死ぬのが駄目だって言ってるんだよっ!?」
遥「でも恋人ができたら私耐えられないもん! 絶対、絶対に無理っ!」
彼方「……恋人出来る予定もないし作る予定もないって言ってるのに?」
遥「でも昨日告白されてたよね?」
彼方「えっ?」
遥「バイト先の先輩」
遥「内定も貰えてて、単位も申し分ない大学生の男の人……大学卒業と同時にバイトもやめるからって」
遥「ほんの少し同じ帰り道一緒に歩いてるときにしれっと告白してきてたよね?」
遥「お姉ちゃん、断れずに時間貰ってたよね?」
遥「……え? 私の聞き間違いだったのかな?」
彼方「え……あ、えっと……間違って、ない。けど」
遥「だよね? ほら、だから私……後悔しないように助言したんだよ?」
遥「なのに脅しだなんて、酷いよ」
29: 2021/04/12(月) 09:55:22.25 ID:cLQ0OiSo
彼方「えっと……あの」
彼方「なんで知ってるの……かな」
遥「お姉ちゃんのことで知らないことなんてないもん」
遥「私の知らないところでお姉ちゃんが誰かと交際したとしても」
遥「次の日の朝には二段ベッドにぶら下がってるからね?」
彼方「こ、怖いよ……」
彼方「昨日は驚いちゃっただけで……」
彼方「今日、断る予定だったよ……」
遥「でも、次の人も断るとは限らないよね?」
彼方「それは……」
遥「だから、いつか来る私の命日をお姉ちゃんは知っておくべきだと思う」
遥「交際記念日が私の命日になるから」
彼方「怖いよっ!」
彼方「なんで知ってるの……かな」
遥「お姉ちゃんのことで知らないことなんてないもん」
遥「私の知らないところでお姉ちゃんが誰かと交際したとしても」
遥「次の日の朝には二段ベッドにぶら下がってるからね?」
彼方「こ、怖いよ……」
彼方「昨日は驚いちゃっただけで……」
彼方「今日、断る予定だったよ……」
遥「でも、次の人も断るとは限らないよね?」
彼方「それは……」
遥「だから、いつか来る私の命日をお姉ちゃんは知っておくべきだと思う」
遥「交際記念日が私の命日になるから」
彼方「怖いよっ!」
30: 2021/04/12(月) 10:04:27.73 ID:cLQ0OiSo
彼方「冷静になろう?」
彼方「遥ちゃんが本気だってことは……うん、わかったから」
彼方「でも、そんな」
彼方「軽々しく死ぬとか〇すとか言うのはやめようよ」
遥「……私のこの気持ちが、軽いって思う?」
彼方「だ、だよね……」
遥「お姉ちゃんこそ冷静になった方がいいよ」
遥「地獄で生きてほしいなんて、いくらお姉ちゃんのお願いでも無理」
遥「衰弱死するくらいなら、一思いに自〇する方がマシだって思わないかな?」
彼方「……うん」
彼方「えっと……でも、うん」
彼方「ごめんね? そうだよね。うん……」
彼方「遥ちゃんが本気だってことは……うん、わかったから」
彼方「でも、そんな」
彼方「軽々しく死ぬとか〇すとか言うのはやめようよ」
遥「……私のこの気持ちが、軽いって思う?」
彼方「だ、だよね……」
遥「お姉ちゃんこそ冷静になった方がいいよ」
遥「地獄で生きてほしいなんて、いくらお姉ちゃんのお願いでも無理」
遥「衰弱死するくらいなら、一思いに自〇する方がマシだって思わないかな?」
彼方「……うん」
彼方「えっと……でも、うん」
彼方「ごめんね? そうだよね。うん……」
35: 2021/04/12(月) 10:15:18.93 ID:cLQ0OiSo
遥「勘違いしないでね?」
遥「私はお姉ちゃんを苦しめたいわけじゃないんだよ?」
遥「お姉ちゃんが好きだし、愛してるし、大好きだし、お慕いしてるし、好意がある」
遥「だからこそ、お姉ちゃんが誰かと付き合っていくなんて耐えられない」
遥「でも、お姉ちゃんには幸せになってほしい」
遥「好きになった人と一緒に、これからはお姉ちゃんの望むように生きて幸せになって欲しい」
遥「だから……付き合うことは止められないし、止めたくない」
遥「だって、その先にお姉ちゃんの幸せがあるのに、駄目なんて言えないもん」
遥「だから……私は死にたい」
遥「憎んで恨んで妬んで僻んで羨んで、せっかくお姉ちゃんが好きになれた人を傷つけたくない」
遥「そうやって、お姉ちゃんに嫌われたくない」
遥「だから、死にたい」
遥「私の気持ち……間違ってるかな?」
遥「私はお姉ちゃんを苦しめたいわけじゃないんだよ?」
遥「お姉ちゃんが好きだし、愛してるし、大好きだし、お慕いしてるし、好意がある」
遥「だからこそ、お姉ちゃんが誰かと付き合っていくなんて耐えられない」
遥「でも、お姉ちゃんには幸せになってほしい」
遥「好きになった人と一緒に、これからはお姉ちゃんの望むように生きて幸せになって欲しい」
遥「だから……付き合うことは止められないし、止めたくない」
遥「だって、その先にお姉ちゃんの幸せがあるのに、駄目なんて言えないもん」
遥「だから……私は死にたい」
遥「憎んで恨んで妬んで僻んで羨んで、せっかくお姉ちゃんが好きになれた人を傷つけたくない」
遥「そうやって、お姉ちゃんに嫌われたくない」
遥「だから、死にたい」
遥「私の気持ち……間違ってるかな?」
38: 2021/04/12(月) 10:27:17.93 ID:cLQ0OiSo
彼方「……」
彼方「……間違ってるよ」
彼方「間違ってる」
彼方「だって……私は遥ちゃんがいなかったら幸せになってなれないよ」
彼方「勉強もバイトも、家のことも」
彼方「なんでも頑張ってこれたのは遥ちゃんがいたから」
彼方「ずっと笑って来られたのは遥ちゃんがいてくれたから」
彼方「なのに、遥ちゃんがいなくなっちゃったら」
彼方「彼方ちゃんは……私は、幸せになるなんて絶対にできない」
彼方「何かがあっても」
彼方「遥ちゃんのことばかり考えちゃう……」
彼方「……間違ってるよ」
彼方「間違ってる」
彼方「だって……私は遥ちゃんがいなかったら幸せになってなれないよ」
彼方「勉強もバイトも、家のことも」
彼方「なんでも頑張ってこれたのは遥ちゃんがいたから」
彼方「ずっと笑って来られたのは遥ちゃんがいてくれたから」
彼方「なのに、遥ちゃんがいなくなっちゃったら」
彼方「彼方ちゃんは……私は、幸せになるなんて絶対にできない」
彼方「何かがあっても」
彼方「遥ちゃんのことばかり考えちゃう……」
39: 2021/04/12(月) 10:35:54.62 ID:cLQ0OiSo
遥「なんで……」
遥「なんで?」
遥「無理だよ……無理なんだよっ?」
遥「お姉ちゃんが誰かと付き合って生きていくのを見てる人生なんて」
遥「私だけのお姉ちゃんが誰かの恋人、誰かのお嫁さん、誰かのお母さん」
遥「そうやって変わっていくのを見守っていくだけ人生なんて死んでも嫌っ!」
遥「耐えられない……無理」
遥「好きな人と幸せになってよ!」
遥「私のことなんて忘れて……」
遥「その人のために頑張って」
遥「その人と笑って」
遥「その人と楽しんで、喜んで……幸せになってよ」
遥「でも……」
遥「一生のお願いだから……そんな誰かと幸せになっていくお姉ちゃんを、私に見せないで」
遥「なんで?」
遥「無理だよ……無理なんだよっ?」
遥「お姉ちゃんが誰かと付き合って生きていくのを見てる人生なんて」
遥「私だけのお姉ちゃんが誰かの恋人、誰かのお嫁さん、誰かのお母さん」
遥「そうやって変わっていくのを見守っていくだけ人生なんて死んでも嫌っ!」
遥「耐えられない……無理」
遥「好きな人と幸せになってよ!」
遥「私のことなんて忘れて……」
遥「その人のために頑張って」
遥「その人と笑って」
遥「その人と楽しんで、喜んで……幸せになってよ」
遥「でも……」
遥「一生のお願いだから……そんな誰かと幸せになっていくお姉ちゃんを、私に見せないで」
41: 2021/04/12(月) 10:41:46.93 ID:cLQ0OiSo
彼方「……遥ちゃん」
彼方「っ」
彼方「でも、駄目」
彼方「やっぱり、遥ちゃんがいなくなっちゃうなんて考えられない」
遥「お姉ちゃんっ!」
彼方「でも、私が誰とも付き合わないって話を信じられないんだよね?」
遥「うん……ごめんね」
彼方「……そっか」
彼方「じゃぁ、妥協案」
遥「え?」
彼方「遥ちゃんが、誰か恋人を見つけよう」
彼方「お姉ちゃんと同じくらい好きになれる人」
彼方「一緒に笑える人、喜べる人、楽しめる人」
彼方「間違いなく遥ちゃんが幸せになれるって人を見つけて、その人と一緒になろう」
遥「そんなこと……」
彼方「遥ちゃんが私に出来るって考えてるなら、私だって遥ちゃんにも出来るって考えるよ」
彼方「っ」
彼方「でも、駄目」
彼方「やっぱり、遥ちゃんがいなくなっちゃうなんて考えられない」
遥「お姉ちゃんっ!」
彼方「でも、私が誰とも付き合わないって話を信じられないんだよね?」
遥「うん……ごめんね」
彼方「……そっか」
彼方「じゃぁ、妥協案」
遥「え?」
彼方「遥ちゃんが、誰か恋人を見つけよう」
彼方「お姉ちゃんと同じくらい好きになれる人」
彼方「一緒に笑える人、喜べる人、楽しめる人」
彼方「間違いなく遥ちゃんが幸せになれるって人を見つけて、その人と一緒になろう」
遥「そんなこと……」
彼方「遥ちゃんが私に出来るって考えてるなら、私だって遥ちゃんにも出来るって考えるよ」
42: 2021/04/12(月) 10:49:17.89 ID:cLQ0OiSo
遥「でもっ、私……」
彼方「無理じゃないよ」
彼方「遥ちゃんを好きな人はたくさんいるもん」
彼方「4日前、学院の屋上踊り場で1回、3日前校舎裏で1回、昨日も部活終わりに待ち伏せされて1回」
彼方「遥ちゃん人気あるから」
彼方「告白されることいっぱいあるよね?」
遥「それは、でもっ」
遥「私は全部その場でお断りしてるよっ」
彼方「でも、今日の告白は? 明日の告白は? 明後日は?」
彼方「もしかしたら好きになっちゃう人がいるかもしれないよね?」
彼方「今はまだそういう気になれない、今はまだそう思える相手がいない」
彼方「ただそれだけの話で」
彼方「次の相手はそうじゃない可能性だってあるよね?」
彼方「無理じゃないよ」
彼方「遥ちゃんを好きな人はたくさんいるもん」
彼方「4日前、学院の屋上踊り場で1回、3日前校舎裏で1回、昨日も部活終わりに待ち伏せされて1回」
彼方「遥ちゃん人気あるから」
彼方「告白されることいっぱいあるよね?」
遥「それは、でもっ」
遥「私は全部その場でお断りしてるよっ」
彼方「でも、今日の告白は? 明日の告白は? 明後日は?」
彼方「もしかしたら好きになっちゃう人がいるかもしれないよね?」
彼方「今はまだそういう気になれない、今はまだそう思える相手がいない」
彼方「ただそれだけの話で」
彼方「次の相手はそうじゃない可能性だってあるよね?」
47: 2021/04/12(月) 10:59:51.18 ID:cLQ0OiSo
彼方「いつかきっと、そういう相手が遥ちゃんにだって見つかると思う」
彼方「ううん、見つけてほしい」
彼方「そうすれば、私なんていなくても幸せになっていけるはずだから」
遥「む、無理だよっ」
彼方「ううん、きっとできる」
彼方「だって、恋ってそういうものだと思うし……」
彼方「そうしたら、遥ちゃんじゃなくて私が死ぬ」
彼方「これが妥協案」
遥「お姉ちゃんっ!」
彼方「だって、遥ちゃんに恋人ができるなんて耐えられないもん」
彼方「私に向けてくれてた笑顔、私を呼んでくれていた声」
彼方「私に触れてくれていた手、私と並んでくれていた足」
彼方「私と重なってくれていた影」
彼方「その全部が私以外の誰かと繋がっていくのを見守るなんてお姉ちゃんには無理だよ」
彼方「耐えられない」
彼方「勉強もバイトも家のことも何一つできない」
彼方「いつかそうなるって考えるだけで心臓が止まりそうだもん……」
彼方「でも今は遥ちゃんには私しかいない……それだけが私の心臓を動かしてる」
彼方「そのペースメーカーが他人に奪われたら、死ぬしかないよね?」
彼方「ううん、見つけてほしい」
彼方「そうすれば、私なんていなくても幸せになっていけるはずだから」
遥「む、無理だよっ」
彼方「ううん、きっとできる」
彼方「だって、恋ってそういうものだと思うし……」
彼方「そうしたら、遥ちゃんじゃなくて私が死ぬ」
彼方「これが妥協案」
遥「お姉ちゃんっ!」
彼方「だって、遥ちゃんに恋人ができるなんて耐えられないもん」
彼方「私に向けてくれてた笑顔、私を呼んでくれていた声」
彼方「私に触れてくれていた手、私と並んでくれていた足」
彼方「私と重なってくれていた影」
彼方「その全部が私以外の誰かと繋がっていくのを見守るなんてお姉ちゃんには無理だよ」
彼方「耐えられない」
彼方「勉強もバイトも家のことも何一つできない」
彼方「いつかそうなるって考えるだけで心臓が止まりそうだもん……」
彼方「でも今は遥ちゃんには私しかいない……それだけが私の心臓を動かしてる」
彼方「そのペースメーカーが他人に奪われたら、死ぬしかないよね?」
49: 2021/04/12(月) 11:09:20.45 ID:cLQ0OiSo
遥「無理だよ!」
遥「お姉ちゃんがいない世界なんて生きる価値ない!」
遥「家に帰ってきても誰もいない」
遥「ベランダにお洗濯ものが干してあることも」
遥「テーブルに買い物行くってメモが置いてあることも」
遥「一緒に使ってたおそろいのカップの片方が使われることも」
遥「二段ベッドの下の段が使われることも」
遥「並ぶ机の一つが使われることも」
遥「全部……全部なくなって!」
遥「いつか、私の匂いしかしなくなっちゃうこの家の中なんて……息ができなくて死んじゃうよッ!」
彼方「遥ちゃん!」
遥「そうなるくらいなら、私が死ぬ」
彼方「駄目だよっ、遥ちゃんが死ぬくらいなら彼方ちゃんが死ぬっ!」
遥「お姉ちゃん!」
彼方「だって……」
遥「なんでわかってくれないの?」
彼方「遥ちゃんだって、わかってよ……」
遥「お姉ちゃんがいない世界なんて生きる価値ない!」
遥「家に帰ってきても誰もいない」
遥「ベランダにお洗濯ものが干してあることも」
遥「テーブルに買い物行くってメモが置いてあることも」
遥「一緒に使ってたおそろいのカップの片方が使われることも」
遥「二段ベッドの下の段が使われることも」
遥「並ぶ机の一つが使われることも」
遥「全部……全部なくなって!」
遥「いつか、私の匂いしかしなくなっちゃうこの家の中なんて……息ができなくて死んじゃうよッ!」
彼方「遥ちゃん!」
遥「そうなるくらいなら、私が死ぬ」
彼方「駄目だよっ、遥ちゃんが死ぬくらいなら彼方ちゃんが死ぬっ!」
遥「お姉ちゃん!」
彼方「だって……」
遥「なんでわかってくれないの?」
彼方「遥ちゃんだって、わかってよ……」
52: 2021/04/12(月) 11:31:18.86 ID:cLQ0OiSo
彼方「……」
遥「……」
遥「……じゃぁ、本当に好きな人できても耐えられないか試してみようよ」
彼方「いいよ。絶対に耐えられないと思うよ?」
遥「でも、今お姉ちゃんと同じくらい好きな人なんていないや……」
彼方「それは彼方ちゃんだって同じ」
彼方「そこは妥協して、彼方ちゃんの恋人役を遥ちゃんがやってくれればいいよ」
遥「じゃぁ、私も妥協してお姉ちゃんを恋人役にしてもいいよね?」
彼方「うん。受けてあげる」
遥「全力でイチャイチャして、私のことなんて忘れさせるからね? 覚悟してよ?」
彼方「遥ちゃんだって、彼方ちゃんのこと忘れるくらいメロメロにしてあげるから、覚悟した方がいいよ~?」
遥「……」
遥「……じゃぁ、本当に好きな人できても耐えられないか試してみようよ」
彼方「いいよ。絶対に耐えられないと思うよ?」
遥「でも、今お姉ちゃんと同じくらい好きな人なんていないや……」
彼方「それは彼方ちゃんだって同じ」
彼方「そこは妥協して、彼方ちゃんの恋人役を遥ちゃんがやってくれればいいよ」
遥「じゃぁ、私も妥協してお姉ちゃんを恋人役にしてもいいよね?」
彼方「うん。受けてあげる」
遥「全力でイチャイチャして、私のことなんて忘れさせるからね? 覚悟してよ?」
彼方「遥ちゃんだって、彼方ちゃんのこと忘れるくらいメロメロにしてあげるから、覚悟した方がいいよ~?」
53: 2021/04/12(月) 11:35:41.48 ID:cLQ0OiSo
遥「絶対に幸せにして、私が死ぬんだからっ」
彼方「無理だよ。遥ちゃんが先に幸せになって、私が死ぬんだもん」
遥「だからそれはダメッ!」
彼方「そっちだってダメだよっ!」
遥「決めたっ! 絶対にお姉ちゃんにプロポーズ受けさせるんだからッ!」
彼方「遥ちゃんこそ、プロポーズ受けさせちゃうぞ~?」
遥「絶対受けない!」
彼方「彼方ちゃんだって絶対受けない!」
遥「聞いたからね? お姉ちゃんが受けたら、私のお願い聞いて貰うからね?」
彼方「いいよ~? その代わり、遥ちゃんが受けたら彼方ちゃんのお願い聞いて貰うからね?」
遥「いいよ?」
彼方「よぉし……」
かなはる「「絶対受けさせるッ!」」
彼方「無理だよ。遥ちゃんが先に幸せになって、私が死ぬんだもん」
遥「だからそれはダメッ!」
彼方「そっちだってダメだよっ!」
遥「決めたっ! 絶対にお姉ちゃんにプロポーズ受けさせるんだからッ!」
彼方「遥ちゃんこそ、プロポーズ受けさせちゃうぞ~?」
遥「絶対受けない!」
彼方「彼方ちゃんだって絶対受けない!」
遥「聞いたからね? お姉ちゃんが受けたら、私のお願い聞いて貰うからね?」
彼方「いいよ~? その代わり、遥ちゃんが受けたら彼方ちゃんのお願い聞いて貰うからね?」
遥「いいよ?」
彼方「よぉし……」
かなはる「「絶対受けさせるッ!」」
55: 2021/04/12(月) 11:40:03.05 ID:cLQ0OiSo
終わり。
予定調和、ただのイチャイチャ
規制が解けましたが、規制で途絶えた「かなはる」は纏め終わったらpixivに投げます
予定調和、ただのイチャイチャ
規制が解けましたが、規制で途絶えた「かなはる」は纏め終わったらpixivに投げます
33: 2021/04/12(月) 10:09:57.04 ID:cxBRumC/
ラ板のssで異性どうのこうのって話しでるのなんか新鮮
57: 2021/04/12(月) 11:42:32.82 ID:FEuXc+I5
ノレcイ* ¯ ꒳¯*) 愛がすごい おつおつ
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1618185070/