【SS】絵里「海未のナカ、とってもあったかぁい……♥ 」

えりち (8) SS


1: 2016/03/15(火) 21:25:39.24 ID:JfMfyNnc.net
絵里(こんにちは、絵里です。)

絵里(私には大好きな人がいます)

絵里(可愛くて、感情が豊かで、少しだけ恥ずかしがり屋で、甘えさせたくて、何にでも一生懸命な子)

絵里(でも、凛々しくて、とっても真面目で、芯が通っていて、時々私をドキドキさせてくれるかっこいい子でもあります)

絵里(先日、その子と晴れて恋人同士になった私ですが)

絵里(今からの話は私とその子のとある日についてのことです)

2: 2016/03/15(火) 21:26:32.28 ID:JfMfyNnc.net
絵里「みんな、こんにちは!」ガチャ

絵里「ごめんなさい、遅れちゃったわ」

穂乃果「もう~!絵里ちゃん遅いよー!早く練習始めよ?」

絵里「ええ、そうね。今すぐ着替えるから待ってて」バッ プチプチ

海未「!?」ガタッ

みんな「!!」ビクゥ

海未「え、絵里……!そんな出入り口の前で着替えなくても……!!」

絵里「え、別にいいじゃない、ここの部室カーテン掛かってるし、見られないわよ?」

3: 2016/03/15(火) 21:27:32.09 ID:JfMfyNnc.net
海未「皆さんが目の届くところではないですか!」

絵里「いや、別にみんなは見慣れてるしなんとも………あっ、はぁ~ん」ニヤニヤ

海未「な、なんですか……急にニヤニヤして……」

絵里「別に~?……あ、みんな先に準備体操してていいわよ。戸締りは私がしておくから」

にこ「あら、そう?じゃあさっさと屋上に行って練習始めましょ」ガタッ

凛「海未ちゃんも一緒に………」

ポンポン

希「あの二人はとりあえず放っとこ?凛ちゃん」

凛「にゃあぁぁ……」

ガチャ バタン

4: 2016/03/15(火) 21:28:29.27 ID:JfMfyNnc.net
海未「………」

絵里「…海未ちゃ~~ん♥ 」

海未「…なんですか、ヘンな声で呼ばないでください」

絵里「みんなと一緒に行かなくてよかったの?」

海未「……絵里が着替えるのを待っています」

絵里「あらそう?優しいわね、海未ちゃん」

海未「……///」

絵里「………」ヌギヌギ

海未「………」

6: 2016/03/15(火) 21:29:18.38 ID:JfMfyNnc.net
絵里「…………」パサッ シュル

海未「……///」メソラシ

絵里「……ねぇ」

海未「は、はいっ!」

絵里「もしかしてさっき、みんなが見てるからやめろって注意したのって、みんなに私の体を見せたくなかったから?」

海未「……なにを言っているんですか」

絵里「つまりこういうことよ」

絵里「『絵里先輩の裸を見ていいのはわたしだけなんですっ!』みたいな」

海未「な………///」カァァ

絵里(一瞬で顔を赤くするところ、彼女の可愛いところだ)

7: 2016/03/15(火) 21:30:46.60 ID:JfMfyNnc.net
海未「ち、ちがいますっ!」

絵里(ついでにここでもうちょっと踏み込んでみると…)

絵里「いいのよ、別に。私の体はあなたのものでも。なんなら触ってみる?」

海未「あ、ぇ………///」

海未「………」ソーッ

絵里(えっ!?ホントに触っちゃうの!?)ドキドキ

海未「………」ドキドキ

絵里「………///」ドキドキ

8: 2016/03/15(火) 21:31:33.83 ID:JfMfyNnc.net
海未「っ!」バッ

海未「私も先に失礼します!」ガチャ バタン

絵里「………」ポケー

絵里「はっ!?」

絵里「あ、危ないところだったわ……」

絵里(海未はエ チなことに耐性があまりない、だから自分の許容できる範囲を超えると逃げ出してしまう)

絵里(私もそれがわかっていてやっているのだが、たまにギリギリのラインの時があるので私もドキドキしている)

絵里(ちなみに、私と海未は風呂や練習の着替えを除けば、まだお互いの裸すら見たことがないのだ)

ガチャ

絵里「?」

海未「早く…来てくださいね?」ガチャ

絵里(かわいい)

22: 2016/03/15(火) 22:22:02.56 ID:JfMfyNnc.net
絵里「お待たせ!みんなもう準備運動は済んだ?」

穂乃果「いやぁ~いい天気だからちょっとみんなで寝転がっちゃってて……」

絵里「もう……まあ、それほど切羽詰まってないし構わないけれど…さあ、それじゃあ始めましょ!」パンパン

みんな「はーい!」

絵里「今日遅れた来たから私が一人で練習s………」

海未「絵里、一緒に組みませんか?」シュタ

絵里「!?」ビクッ

絵里「い、いつから隣に居たのよ!?」

海未「いつって…ずっと居ましたが」

絵里「え、あれ…そうだったかしら……」

海未「そうですよ……ふふっ」

23: 2016/03/15(火) 22:22:48.29 ID:JfMfyNnc.net
ーーーー

海未「ゆっくり倒しますね」

絵里「ええ、お願いするわ」

海未「…………」グッ

絵里「んっ………」グイー

海未「痛くないですか?」

絵里「えぇ、大丈夫よ。というか手離してもいいわよ」

海未「え?そうですか」パッ

海未「…あっ!すごいです!!」

絵里「ふふっ、そうでしょう?」

24: 2016/03/15(火) 22:23:28.36 ID:JfMfyNnc.net
海未「押さえなくてもそこまで地面に身体を密着させられるなんて並の練習じゃできませんよ」

絵里「まあ、バレエやってたからね」

海未「そうは言っても、高校に入ってからはやっていないのでしょう?何かコツとかはあるのですか?」

絵里「コツ?うーん、まあ体が覚えてるっていうのもあるかも知れないけれど…強いて言うなら、お風呂上がりにストレッチしてることかな」

海未「お風呂上がりに、ですか」

絵里「えぇ、普通より曲げやすくなってるからやりやすいのよ、海未も今度やってみるといいわ」

海未「はい、是非そうさせていただきますね!」

絵里(海未は結構褒め上手なのかもしれない、どうも心が高まってどうでもいいことでも自慢したくなる)

絵里(もしかしたら私が褒められ慣れてないからなのかもしれないけど……私が海未に甘えるのは果たして迷惑だろうか)

25: 2016/03/15(火) 22:23:59.82 ID:JfMfyNnc.net
絵里「さってと、今度は海未の番ね、ここに座りなさい」

海未「………」

絵里「どうしたの?」

海未「変な事…しないでくださいね?」

絵里「やだ、海未、私が今までそんなことしたかしら?一応練習中なのよ?」

海未「してますよ」

絵里「………」

絵里「個人の裁量ね、さあ、早く座りなさい」

海未「はぁ……」ペタ

26: 2016/03/15(火) 22:24:55.83 ID:JfMfyNnc.net
絵里「じゃあ、ゆっくり押していくから、キツかったら言ってね」ググッ

海未「ふぅっ……んっ………」グイー

絵里「大丈夫?」

海未「はいっ、んっ、大丈夫、です」

絵里(この時間が一番距離的に近くなるのかもしれない…できることならいつまでもこうしていたい)

凛「いやあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」ドタバタ

希「ちょ、落ち着いて凛ちゃん!ごめんってば!もうワシワシしないから!!!!」ドタバタ

絵里「ちょ…凛、希!そんな走ると危ないわよ!」

ドン!

絵里「ぐふっ……」ググッ

ムニュッ

海未「ひうっ!?///」

27: 2016/03/15(火) 22:25:44.52 ID:JfMfyNnc.net
絵里「……あなた達は………」

凛「あっ、え、絵里ちゃん……ごめんなさい……」

絵里「そう…そこまで走りたいの…ならいいわ、私の監督の下、みっちり走らせてあげるわ…」フフフ

希「え、えりちも落ち着いて!ウチにも非はあるから、ね!?」

海未「絵里、絵里……」ギュ

絵里「あ、海未…ごめんなさい、突然強く押してしまって…痛かったわよね?」

海未「あ、いえ、大丈夫ですよ。全然痛くなかったですから」

絵里「え、でも変な声出してたじゃない」

海未「あ、あれはその……///びっくりしただけですから!!」

海未「凛と希にはユニット練習のときに私からよく言い聞かせておきますので、今は許してあげてください」

絵里「…そう?海未がいいのならそれでいいのだけれど……」

のぞりん「ほっ……」

海未「凛、希、心の準備をしておいてくださいね?」ニコリ

のぞりん「ひっ……」

28: 2016/03/15(火) 22:26:29.17 ID:JfMfyNnc.net
ーユニット練習ー

海未「覚悟は…できていますね?」

凛「うぅ………」ビクビク

希「はい……」

海未「こちらへ寄りなさい」

のぞりん「………」ガタガタ

海未「あなたたちは……」

ギュッ

海未「あなたたちは最高です!!」

希「んん?」

凛「え……?」

海未「本来なら怒って然るべきことなのでしょうが、今の私はそんなつもりは毛頭ありません!よくやりましたよ、希、凛!」

希「は、はぁ…」

海未「さあ、今日もかしこくかわいく練習しますよ~!リリホワアタックです!」

のぞりん「お、おーー…」

凛「……頭打っちゃったのかな」ボソ

希「こらこら」

29: 2016/03/15(火) 22:27:23.96 ID:JfMfyNnc.net
ー部活終了後ー

海未「それでは、今日の練習はこれで終わりにしましょう!明日はお休みですので、みなさん体調には気を付けて過ごすようにしてくださいね」

みんな「ありがとうございましたー!」

絵里(さて……帰ろうかしら)

絵里(っと…メールが着てる……亜里沙からね)

『雪穂のお家にお泊まりするのでご飯は要りません、お姉ちゃんも戸締りとかしっかりするようにね。おやすみなさい』

絵里(……一応私に承諾取るとかしないのかしら?まあ、雪穂ちゃんのお家に泊まるのだったら最近は3週に一回くらい行ってるし全然心配ないのだけれど……)


穂乃果「あ、雪穂からメールきてる……デザート買ってくるなら三人分買ってこいって…姉使いが荒いなあ」

絵里(どうやら本当みたいね……でも亜里沙も中学3年生だもんね、そろそろ一人で考えて、行動して、親離れ…もとい、姉離れをする時期に………)

絵里(…決して寂しいわけではないのよ?)

30: 2016/03/15(火) 22:28:23.55 ID:JfMfyNnc.net
絵里(……とりあえず、ご飯はいらないってことだから、今日は外食でもしようかしら、ついでにDVDでも借りて…いや、寝れなくなるからやめておきましょうか…)グイグイ

絵里「ん?」

海未「………」グイグイ

絵里「あら、海未じゃない。お疲れさま、どしたの服の裾なんか引っ張って…」

海未「あ、いえ……なにか考え事をしているようでしたので……声を掛けるべきではないのだろうと考えていたのですが……」

絵里「我慢できなくて体が先に動いちゃったと」

海未「……そういうことです///」

絵里(なにこの可愛い生き物)

絵里「それで、用件はなにかしら?」

海未「あ、あの…ですね、その……」

絵里「……?」

31: 2016/03/15(火) 22:29:03.73 ID:JfMfyNnc.net
絵里(変に溜めるわね…言いにくいことなのかしら)

絵里(あ…もしかして、別れ話…?二ヶ月目にして早くもだなんて、さすがに厳しいわよ…というかマジなら生きていけないわ……)

海未「その、今日、空いてますか?」

絵里「え?まあ、今から家に帰るだけだし、空いているけれど…」

海未「ああ、いえ、そうではなく、今日1日、空いていますか?」

絵里「……?」

海未「その、つまり……今日、泊まりに来ませんか?」

絵里「えっ……」

絵里「えっと…私が、海未のお家に?」

海未「そう…です」

32: 2016/03/15(火) 22:29:36.66 ID:JfMfyNnc.net
絵里「どうしていきなり……」

海未「あっ!いや、予定が合わないのであればいいのです!当日にこういうことを言うなんてあまり常識的ではありませんから!」

絵里「あっ、ううん、泊まるのは別に構わないわ。今日はちょうど亜里沙も家に居ないし、ずっと一人だもの」

海未「本当ですか!?」パァァ

絵里「うん、本当♥ 」

海未「ありがとうございます!実は母が一度ゆっくり絵里と話したいと言うことで是非家に招待したいと…」

絵里「お母さん?海未、もしかして話したの?私たちの関係…」

海未「はい、どうせ私は隠し事が苦手ですから、いっそのこと話してしまった方がいいと思いまして。……いけませんでしたか?」

絵里「ううん、全然大丈夫よ。というかご両親に受け入れられてるなら気が楽だわ」

海未「そうですか、それなら良かったです」

33: 2016/03/15(火) 22:31:11.26 ID:JfMfyNnc.net
絵里(……意外とこの子は肝が据わっている、海未のこういうところは普通にすごいと思う)

絵里(私は……環境の違いこそあれ、まだロシアの両親にそのことを話せないでいる)

絵里(お父さんは…微妙なところではあるが話せばわかってもらえる)

絵里(お母さんも日本の暮らしが長いということだから、大丈夫かもしれない)

絵里(ただ、おばあさまに話すとなると……色々と怖いところではある)

絵里(海未と今後も付き合っていくのならこの辺りもいつかは乗り越えなければならないだろう)

海未「あと、それと……」

絵里「ん?」

海未「いつか、絵里と一緒に、家で寝食を共にしたいと思っていました……///」

絵里「~~~~~~っっ♥ ♥ 」

34: 2016/03/15(火) 22:32:00.78 ID:JfMfyNnc.net
バッ

海未「ちょ、絵里!?」

絵里「それじゃあみんな、お先に!あと穂乃果とことり、海未借りていくわね~!」

ガチャ バタン

海未「え、絵里!どうしたのですか急に走り出して……!」

ギューッ

海未「むぐっ!?」

絵里「好きよ海未、大好き♥ 必ずあなたを幸せにしてみせるから……」

海未「く、苦しい……です…」

絵里「あっ、ごめんなさい」パッ

海未「その、幸せにすると言ってくれたこと、とても嬉しく思います……でも」

海未「私も、あなたを幸せにしてみせますから」

絵里「っっ////」バッ

35: 2016/03/15(火) 22:33:18.45 ID:JfMfyNnc.net
海未「…絵里?泣いているのですか?」

絵里「照れてるのよばかぁ///」

海未「むっ、バカとはなんですか」ノゾキコミ

絵里「ちょ、いま顔見ないでっ、すごいだらしない顔してると思うから//」

絵里「と、とにかくっ、一旦準備しに家に帰るから、それからすぐにあなたの家に向かうわね!それじゃあまた後でっ!」スタタ

海未「あっ!……もう、絵里ったら」



海未「………」

海未(ああ、柄にもなくあんなことを言ってしまいました…!)

海未(いま思い返せばとっても恥ずかしいことを言ってしまったような気はしますが…)

海未(いつもの『仕返し』と思えば…たまにはいいですよね?…ふふっ)

36: 2016/03/15(火) 22:33:45.90 ID:JfMfyNnc.net
ー絢瀬宅ー

絵里(お土産は……穂むらでお饅頭でも買っていこうかしら)

絵里(あっ、でも亜里沙いるんだっけ……亜里沙に知られたら無駄に怒られそう…)

絵里(…まあ、お土産は道中考えるとして)

絵里「下着……」

絵里「………」ブンブン

絵里(なに考えてるのよ!そういうつもりでお泊まりするわけじゃないでしょ!)

絵里(ご両親がいるってことだから海未もそんなつもりは毛頭ないはず…)

絵里(……でも、仮に私がお泊まりを誘ったら)

37: 2016/03/15(火) 22:34:44.99 ID:JfMfyNnc.net
絵里『ねえ海未、今日、ウチ泊まりに来ない?』

海未『絵里のご自宅に、ですか?突然お邪魔して迷惑ではないでしょうか…』

絵里『うん、亜里沙は今日は雪穂ちゃん家にお泊まり、だから私しか居ないのよ』

海未『えっ//と、ということは…もしかしなくても二人きりということでは……//』

絵里『んー、まあ、そうなるわね。……なに?なにか変な想像してない?』クスクス

海未『な…!そんなこと考えてないです!破廉恥ですよ///』

絵里『悪いけどその想像、当たってるわよ』

海未『え…//』

絵里『あなたを私で染め上げて、これから私しか考えられないようにしてあげる…♥ 』

絵里『だから…いいわよね?』

海未『は、はい……♥ 』

38: 2016/03/15(火) 22:35:15.01 ID:JfMfyNnc.net
絵里(こんな感じになるはずだ)

絵里(私は自身のイメージをとりあえず変えていかなければならないと思う)

絵里(海未とはピュアで、イノセントで、プラトニックなお付き合いをしているのだ)

絵里(そもそも、彼女が嫌がることはしてはならない)

絵里「っと……」

絵里「そろそろ行きましょうか」

39: 2016/03/15(火) 22:35:53.16 ID:JfMfyNnc.net
ピンポーーーーン

ガチャ

海未「お待ちしていましたよ、絵里」

絵里(そこにはいつもとは少し印象の違う、少しだけ緩めの服を着た海未が立っていて)

絵里(それにも関わらず私を迎えてくれるその姿はとても美しくて、育ちの良さからなのか、私を迎えるためにここまでしてくれるのか…おそらく前者だろうけれど、兎に角次の言葉が見当たらなかった)

絵里「……てっきり、着物とか着てるんだと思ってた」

海未「さっきまで着ていましたよ」

絵里「え、ウソ」

海未「日舞の練習をしておりましたので、着付けをした直後に絵里がくることを思い出してすぐに着替え直してしまいましたが…」

海未「立ち話もなんですから、上がってください」

40: 2016/03/15(火) 22:36:24.33 ID:JfMfyNnc.net
絵里「おじゃまします……」

絵里(玄関を上がると料理をする音が聞こえる、海未のお母様だろうか)

絵里「………」

海未「そんなに丁寧に靴を並べなくても構いませんよ、肩の力を抜いてください」

絵里「あ、うん…そうよね、ありがとう」

絵里(…この子は私のことをしっかりみてるなぁ……私は……)

絵里(物思いに耽っていると、料理の音が止んで、足音が聞こえてきた)

41: 2016/03/15(火) 22:37:23.92 ID:JfMfyNnc.net
海未母「いらっしゃいませ、絵里さん」

絵里「あ、お邪魔しています…えっと…」

海未母「初めまして、海未の母です」

絵里「あっ……!初めまして、絢瀬絵里と申します。海未さんとは同じ部活の……」

海未母「ふふっ、知っていますよ。ライブで何度も絵里さんの姿を見ていますし、それに…」

海未母「娘からイヤと言うほどあなたのことを聞かされていますので」

海未「お、お母様……!!」

海未母「どうかこんな娘ですが、これからも『末長く』仲良くしてくださいね」

絵里「はいっ、海未さんを必ず幸せにしてみせます」

絵里(あれ?こんな感じの挨拶でいいんだっけ……)

42: 2016/03/15(火) 22:38:15.41 ID:JfMfyNnc.net
海未「え、絵里も付き合わなくていいですからっ!お母様、絵里も疲れていますのでお部屋にお通ししますので、このへんで…!」

海未母「ええ、お話はゆっくり夕食の時にでも聞かせてもらいましょう。まだ時間がかかるので先にお風呂に入っても構いませんよ、二人で、ね……」

海未「~~~っっ///」ドタドタ

絵里「ちょ、ちょっと海未!?」


ガチャ バタン

海未「も、もう……お母様ったら……すみません、早々にバタバタしてしまって…」

絵里「………」

海未「絵里…?」

ギュッ

海未「ひゃっ……」

43: 2016/03/15(火) 22:38:56.72 ID:JfMfyNnc.net
海未「え、絵里……すみません、その、汗をかいていますので…離れて………」

絵里「イヤよ」ギュッ

絵里「……私ね、海未の全てが知りたいの」

海未「全て……全て、ですか!?」

海未「それはつまり…あの、今はまだ心の準備が……いえ、あの、予想していなかったわけではないのですが…」ブツブツ

絵里「私、海未のことなにも知らないの」

絵里「休日はどんな服を着て、なにをして過ごしているのか、学校の友達とどんな話をしているのか、普段のあなたが、どういうところに気を遣っているのか……なにも知らないわ」

絵里「だから…教えて欲しいの、全てを」

44: 2016/03/15(火) 22:39:59.64 ID:JfMfyNnc.net
海未「え……あの、それは好きな食べ物、とか、そういった類の……」

絵里「食べ物?んー、まあ、それもそう…といえばそうなのかも。とにかく、なんでもいいからあなたのことが知りたい」

海未「ああ…やっぱり……早とちりしてしまって恥ずかしい…///いや、期待していたわけでは…ないのですが…」ボソボソ

絵里「??」

海未「と、とにかく!気がすむまでなんでもお答えしますので、一度離れませんか?」

海未「絵里も疲れているでしょう?先にお風呂に………」

絵里「一緒に入りましょう?」

海未「なっ…//お母様の言うことをあまり間に受けないでください!」

45: 2016/03/15(火) 22:40:32.77 ID:JfMfyNnc.net
絵里「冗談よ……1/4くらいね」

海未「ほとんど本気じゃないですか…」

絵里「ふふっ それじゃあ、お言葉に甘えて先に使わせていただこうかしら」

海未「バスタオルとか、諸々の洗面用具は勝手に使って構いませんから」

絵里「ん、ありがと。それじゃあ…後でね」

ガチャ バタン

絵里(はぁ…勢いで色々言っちゃった気がする……まあでも、言ってよかった、のよね?色々教えてもらえるみたいだし)

46: 2016/03/15(火) 22:41:50.25 ID:JfMfyNnc.net
カポーン

絵里(あ、これ海未がいつも使ってるシャンプーかしら)

絵里(……ごめん海未、少し使わせて)

シャカシャカ……



ジャー

絵里「………」クンクン

絵里(すぐにはわからない…けど、なんとなく海未のにおいがする…)

絵里(これで海未に少し近づけたような…そんな気がする)


絵里(ボディソープは一つしかない…おばさまと同じものを使ってるのね)

絵里「………」シュコシュコ

絵里「………」ゴシゴシ ゴシゴシ ゴシゴシ…

絵里「……ぁっ」

絵里「すきっ、はぁっ…ん、うみぃ……だいすき…!っくぅ……っ」


(割愛)

47: 2016/03/15(火) 22:42:49.86 ID:JfMfyNnc.net
ガチャ

絵里「いいお湯だったわ、ごめんね、待たせちゃって…」ホカホカ

海未「やっぱり」

絵里「え?」

海未「絵里は長風呂しそうだと思っていたんです」

絵里「あ、あぁ……ちょっと、今日は疲れてた…っていうか……ね」アハハ

海未「そうですか、私も今からお風呂に入らせていただきますので、それまでベッドを使ってても構いませんよ」

絵里「そんな、悪いわよ」

海未「遠慮なさらないでください、絵里になら好きにしてもらって構いませんので」

絵里「……ありがと」

48: 2016/03/15(火) 22:43:39.02 ID:JfMfyNnc.net
海未「もし、私が入っている間に料理ができたようでしたら、そのまま食べてもらっていいですからね、それでは」

ガチャ バタン

絵里「ごめんね、海未。ウソついちゃった……」

絵里(まさか我慢できなくなって……するなんて…)

絵里(あなたのことが好きで好きで仕方がないのに…あなたをまだ少ししか知らないことがもどかしい)

絵里「はぁ……」ボスッ

絵里(ベッドを使う気にはなれなかったけれど、綺麗にメイキングされたベッドに顔を埋めてしまう)

絵里(しまった、と思っても案外心地よくて顔を上げられない)

絵里(ああ、これも…海未の匂いがする、ような気がする…)

50: 2016/03/15(火) 22:44:41.44 ID:JfMfyNnc.net
絵里「ん……」モゾ

絵里(息が苦しくなって、顔だけをそのまま横に傾けると海未の勉強机が目に入ってきた)

絵里(綺麗に整頓されている一番上の本棚、なんしゅうおういくん……?や方丈記…古典系が多いのね)

絵里(そのまま視線だけ下に動かしていると…)

絵里「ぁ………」

絵里(これって、海未の小さい頃…の写真よね?)

絵里(人の部屋にあるものを、まして女の子の部屋をマジマジと見るのは失礼な気はしたけれど、どうにも惹きつけられて、そのままじっと見てしまった)

絵里(日付を見る限り、小学生の…6年生くらいかしら、なんだか泣いてるのを堪えているようにもみえなくはない…けど)

絵里(隣に写ってる女の人は……海未?いや、違うか……)

絵里(おばさま…にしては若すぎるわよね、さっき見たときは確かに年齢を感じさせなかったけれど……)

絵里(でも、多分、見えるところに置いてるってことは…大切な写真なのでしょうね)

絵里「…ふわぁ……」

絵里(ああ、でもやっぱり疲れてるのかしら…だんだん意識が遠のいて…)

51: 2016/03/15(火) 22:45:57.30 ID:JfMfyNnc.net
絵里「ん………」

絵里(あ、やだ……寝てたのかしら…人の部屋で居眠りだなんて…)

絵里(そういえば…体が横向きになってるわね、ベッドに顔を突っ伏して寝ていたから、転げ落ちたのかしら)

「あ、起きましたか?」

絵里「ひゃあっ!?」ガバッ

海未「うわぁっ!?絵里、突然起き上がると危ないですよ!」

絵里「あ、ごめんなさい…って海未、いつから……」

海未「5分ほど前ですよ、お風呂から上がったらあなたがベッドに顔を埋めたまま動かなくなっていたので、毒でも盛られたのかと…」

絵里「それは…本の読みすぎじゃないかしら」

海未「じ、冗談ですよっ//…それで、その体勢では苦しいかと思いましたので、失礼ながら勝手に体勢を変えさせてもらいました」

52: 2016/03/15(火) 22:47:16.02 ID:JfMfyNnc.net
絵里「ごめんなさい、ありがとう…でも、正座したままで辛かったでしょう?すぐ退くから……」スクッ

海未「あ、いえ、どうぞこのままで…」ギュッ

絵里「わっ」ポフ

海未「ベッドを使っても宜しかったですのに…よほど疲れていたのですね」

絵里「疲れてたっていうか……自覚があったようで無かった疲れっていうか……」

海未「…すみません、日頃人一倍働いているあなたを、折角の週末にこのように突然誘ってしまって…」

絵里「あ、違うの!そういう意味で言ったわけじゃなくて……」

絵里「今日、海未が誘ってくれたこと、とっても嬉しく思っているわ」

絵里「亜里沙も今日は家にいなくて、一人きりの夜を過ごすことになってたから、メンタルやられて泣いちゃってたかも」クスクス

53: 2016/03/15(火) 22:48:17.76 ID:JfMfyNnc.net
絵里「だから、今日一緒にあなたと過ごせるのは私にとってすごく幸せなことなの」

海未「絵里……はい、私も幸せです」

海未「……好きですよ、絵里」ナデナデ

絵里「んっ……」

絵里「……ちょっと、私一応あなたより一つ年上なんだけれど」

海未「頭を撫でられるのはイヤでしたか?」

絵里「……嫌じゃないわ」

海未「それならよかった。…私も昔はこういう風に頭を撫でてもらっていたことがあったんです」

海未「ですから…急に私も同じことをしたくなったと言いますか…」

海未「って、これでは梨子的ですね」

54: 2016/03/15(火) 22:49:03.69 ID:JfMfyNnc.net
>>53
>海未「って、これでは梨子的ですね」

以下に訂正

海未「って、これでは利己的ですね」クスクス

55: 2016/03/15(火) 22:49:49.79 ID:JfMfyNnc.net
絵里(そう言ってこちらを向いて笑う海未はとてもきれいで…乾ききっていない湿った髪がわたしの頬に当たるのがとても心地よかった)

絵里(あぁ、そういえば海未…ポカポカしてる、寝間着だし、これもあまり見られない海未の姿かも)

絵里「んっ………」クルッ

海未「え、ちょ…絵里!?」

絵里「どうしたの?」モゴモゴ

海未「どうしたって……うつ伏せは…恥ずかしいです……///」

絵里「だって…海未の寝間着、気持ちいいんですもの、しっかり堪能しておかないと…」モゴモゴ

海未「えりっ…あんまりその状態で喋らな…ふあぁっ///」ビクッ

56: 2016/03/15(火) 22:50:19.52 ID:JfMfyNnc.net
コンコン

海未母「二人とも、ご飯ができましたよ………まぁ」

海未「お、お母様!?違うんです、これは…!」

海未母「…まあ、恋人を家に招く、ということはそういうことをするのも無理はないでしょう、ですがまだ晩御飯も召し上がっていないのにソレは些か性急すぎるのではありませんか?」

海未「ですから違うんですってば…!」

海未「絵里からも弁解してください!」

絵里「ん、もうちょっと……」モゴモゴ

海未「もう……っ///」

57: 2016/03/15(火) 22:51:05.70 ID:JfMfyNnc.net
絵里(その後の晩御飯でもひたすらおばさまに弄られた…とは言っても主に海未だったけれど)

絵里(けれど、毎日こういう風に家族で団欒しているのなら…彼女の家庭はとても暖かくて、充実しているのだろう)


ガチャ バタン

海未「全く…お母様ったら喋り出すと止まらないんですから……すみません絵里、騒がしくて…」

絵里「ううん、楽しかったわ。私も普段は亜里沙と二人きりで食べてるから、家族みんなでってことがあまりないのよね」

絵里「少しだけ…羨ましく思ったり」

海未「…絵里」

海未「今度は、亜里沙も誘って家へいらしてください、また、みんなでご飯を食べましょう?」

絵里「海未……ありがとう。嬉しいわ」

58: 2016/03/15(火) 22:51:44.10 ID:JfMfyNnc.net
絵里「でも……」

絵里「二人の時間も、大事にしていきたいの…」ギュウ

海未「ふぁ……///」

絵里「……ねえ海未、聞きたいことがあるんだけど、教えてもらってもいいかしら」

海未「聞きたいこと……?それは、さっき言っていた、私の全てが知りたい…ということですか?」

絵里「うん、そのこと」

海未「えぇ、答えられることはなんでも答えますよ」

絵里「ありがとう。…さっき、海未がお風呂入ってる時、机の上の写真見ちゃって…」

海未「あぁ、これですか」

59: 2016/03/15(火) 22:52:30.72 ID:JfMfyNnc.net
絵里「それに写ってる子って…海未よね?」

海未「はい、そうですね。小学校を卒業した時だったでしょうか」

絵里「海未の隣にいる女の人は…」

海未「この人、ですか。この人は…私の姉です」

絵里「お姉さん?大人っぽい人ね」

海未「えぇ、当時は18かそこらでしたか。いずれにせよ高校を卒業した年だったと思います」

海未「当時姉は私と同じく習い事をたくさんしていて…中でも舞踊はとても見事なものでした」

海未「そういうわけで、高校卒業後に武者修行…と言うべきでしょうか、もっと知見を広めるために遠くへ行ったんです」

海未「この時の写真は、それをいきなり告げられて、もう時間がないからとりあえず写真でも撮ろうか、という風に撮った写真ですね」

60: 2016/03/15(火) 22:53:22.11 ID:JfMfyNnc.net
海未「その時の私は…姉への依存がとても強かったですから、それはそれはショックでした。」

海未「写真を見ればわかると思いますが、泣くのを必死に堪えているんです。この前後に大泣きしていたのを覚えています」

絵里「…お姉さんのこと、大好きだったのね」

海未「ええ、二言目にはお姉さま、姉さん、でしたから周りからもよく心配されていました」

海未「…実は今もそうだったりするのですが」クスクス

絵里「お姉さんって、どんな人だったの?」

海未「………」スッ

絵里「??」

海未「………」ユビサシ

絵里「…どしたの?」

海未「あなたです」

絵里「ぇ」

海未「あなたのような人でした」

絵里「わたし?」

61: 2016/03/15(火) 22:54:11.93 ID:JfMfyNnc.net
海未「陽気な人で…その一方できちんとするところではきちんとして…面倒見も良くて……あとは………」

絵里「私、そんなすごい人間じゃないわよ」

海未「いいえ、私の目には、あなたはとても素敵な…魅力的な女性に見えますよ」

絵里「あ、ありがとう……///」

絵里「そこまで言われたら…私もあなたの期待に応えなきゃいけないわね…」

絵里「いっそ私をお姉ちゃんにしてみる?海未ちゃん♥ 」

海未「も、もう……//確かにそれは…嬉しい限りですが、でも……」

海未「姉は姉、絵里は絵里です。あなたは他の誰でもない、私の恋人なんですから、それ以外の関係になっては、イヤですよ?」

海未「ですから絵里、どうかそのままで…私はありのままのあなたが大好きです」

絵里「ぅ………ぁ………///」カァァ

62: 2016/03/15(火) 22:55:27.78 ID:JfMfyNnc.net
絵里(もう…海未の言葉が嬉しすぎて…頭のナカが真っ白になっちゃって…耐えられなくなった)

絵里「~~~っっ///」ボフンッ

海未「ちょ、ちょっと絵里!?」

絵里(つい1時間ほど前まで綺麗にメイキングされたベッドだからだということで寝なかったのを、今はそんなことも忘れて勢い良く飛び込み布団を被る)

絵里(とりあえず平常心になるまで顔を隠していようと思うと、海未はそのまま話し出す)

海未「……それと絵里、私、思うんです」

海未「絵里は、私の全てが知りたい、そう仰っていましたが」

海未「それは私も同じです、あなたのことをまだほんの少ししか知りません。手探りです」

海未「でもこう言うのって、一度に全てを知る必要があるでしょうか」

海未「私たちにはまだ山ほど時間があるんです、その時間をゆっくり、一緒に過ごして、その経験を通してお互いを知っていけばいいのではないでしょうか」

63: 2016/03/15(火) 22:56:43.87 ID:JfMfyNnc.net
絵里「………」ズッ

絵里(私は布団から頭だけをだして海未に話す)

絵里「本当に、それでいいの?」

海未「はい」

絵里「ずっと、一緒にいていいの?」

海未「もちろんです」

絵里「迷惑かけるかもしれないわよ?」

海未「それもお互いを知るための糧としていきましょう」


絵里「……私、海未とずっと一緒にいたい」

海未「はい、私も絵里と永遠に添い遂げたいです」

64: 2016/03/15(火) 22:57:36.79 ID:JfMfyNnc.net
絵里「……ふふっ、なんか色々考えてたことが解決したかも♥ ありがとう、海未」

海未「いいえ、私も、あなたともっと親密になれた気がします」


絵里「あぁ…ふふっ、海未のナカ……とってもあったかぁい……♥ 」

海未「ちょ……悪意のある言い方をしないでください…!色々抜けてますよ!」

絵里「しょうがないじゃない、海未のベッドとってもフカフカで…いい匂いがするんだもの」

海未「はぁ……あ、そういえば」

海未「絵里はもう歯磨きは済ませましたか?」

絵里「??ええ、済ましたけれど」

65: 2016/03/15(火) 22:59:17.24 ID:JfMfyNnc.net
海未「ということは、あとは寝るだけですね」

絵里「ええ、そうね。……あ、布団?それはさすがに自分でこの部屋にもっていくわ………

パチッ

絵里「ひっ!?」

絵里「う、海未!?どこなの!?いきなり電気が消え………!」

海未「失礼します」モゾ

絵里「っ!?」ビクッ

海未「絵里はやっぱり、常夜灯を点けたままにして寝ているのですか?」

絵里「う、うん…だって怖いじゃない、不安になるのよ。………いや、それより」

海未「気持ちはわかりますが…落ち着いて周囲を見回してみてください。段々と目が慣れてきませんか?」

絵里「わからないわよ……」

海未「それではこれは?」スッ

絵里「4…?」

海未「正解です、それだけ見えていれば十分ではないでしょうか」

66: 2016/03/15(火) 23:00:14.35 ID:JfMfyNnc.net
海未「それに…カーテンは閉められていますが、遮光性は弱いので陽の光を受けて朝を迎えるととっても気持ちがいいですよ…♥ 」ボソボソ

絵里(っ……いま気づいたけど近っ……!)

絵里「…というか、やっぱり寝ちゃうの?…同じベッドで」

海未「…嫌だったでしょうか?」

絵里「……そんなわけないじゃない」

海未「良かった。なんとなく、今日はそういう気分だったんです。絵里が初めて泊まりに来てくれたからでしょうか」クスクス

絵里(海未は笑っているけれど、正直なところ私は気が気ではなかった)

絵里(こんなに近くて…上気しているせいで吐息が海未に掛かってしまいそう……)

海未「ふわぁ……すみません、いつも早めに寝るので、もう眠いです。また明日の朝、たくさんお話ししましょう?」

絵里「え、えぇ、そうね。私も眠くなってきちゃったわ」

海未「それでは……おやすみなさい、絵里」

絵里「うん…おやすみなさい」

68: 2016/03/15(火) 23:01:52.89 ID:JfMfyNnc.net
海未「………」スゥ

絵里(早っ……1分経ってないわよ多分…)

絵里(…このへんに海未の目があって、鼻があって、口があるのよね……)

絵里「………」

海未「ぅ………ん…」スヤスヤ

絵里「っ……///」

絵里(海未の寝息がかかって…ヘンな気分になってきそうだ…)

絵里「………」モゾモゾ

絵里(海未を起こさないように寝返りを打って体を反転させて、私も寝ることにした)

69: 2016/03/15(火) 23:04:08.48 ID:JfMfyNnc.net
海未「えり………」

絵里「………」ピクッ

絵里(おやすみ、と言ってから千回近くの秒針の音が聞こえただろうか、それくらい経ったころに海未が唐突に声を掛けてきて)

絵里(…なんとなく、狸寝入りしたくなったわ)

海未「そんなに壁際に寄っては辛いでしょう……」ギュッ

絵里(そういうと海未は私を抱き寄せてきた、私はというともう心臓が飛び出しそうで……)

絵里「っ………」ドキドキドキドキ

絵里(や、やだ…背中に海未の感触が…!絶対鼓動の音聞かれてるわよね…起きてるのバレちゃうじゃない…!)

海未「んっ………はぁっ……///」スリスリ

絵里「!?」

70: 2016/03/15(火) 23:05:03.45 ID:JfMfyNnc.net
絵里(突然海未が上擦った声を漏らしたかと思えば、私に体を擦り付けてきた)

海未「はぁっ……ごめんなさい、えりっ……すき、ですっ♥ 」スリスリ

海未「ふっ……うぁ……んんぅっ!」

絵里「…なにしてるのよ」

海未「……やっぱり、起きてたんじゃないですか」

絵里「起きざるをえないでしょ………シてたの?」

海未「いえ…ちょっと……自然と声が漏れたと言いますか…雰囲気に乗せられたかんじです」

海未「…実は絵里を誘って、了承してくれた時から少し期待をしてましたんです。もしかしたら今日………と」

海未「そう思えば、こんな風に何事もなく寝てしまうので、少し拍子抜けしたというか、不完全燃焼と言いますか」

海未「柄にもなく破廉恥なことを言っているのは自覚しているのですが…好きな人に抱いてもらいたいというのはおかしなことでしょうか」

71: 2016/03/15(火) 23:05:39.29 ID:JfMfyNnc.net
絵里「……いいえ、全然おかしくなんてないわ。普通のことだと思うし、私だっていつかはあなたと…そういうこともしたいと思ってる」

絵里「でも、今じゃないのよ」

絵里「ついさっき、心の中であなたとピュアなお付き合いをしているからそういう風に振舞っていこうって決めたのに、即日それを破ったらなんかダメな気がしない」

海未「私情じゃないですか…」

絵里「…まあ、そうね」

海未「絵里も意外と奥手なんですね、私に告白したときだって、それまではスキンシップとかも普通にしていたのに、急に遠回りしだすんですから」

絵里「あなたのことをよく考えてるって言って欲しいわ。…あんまり傷付かせたくないのよ」

海未「ええ、わかっていますよ。…でも、私は絵里になら何をされても構いませんから♥ 」

絵里「嬉しいけど…結構アブナイわよ、それは」

72: 2016/03/15(火) 23:06:40.08 ID:JfMfyNnc.net
絵里「そういうわけで……するのはダメだけど、キスならいくらでも」

海未「キス……」

絵里「気分が高まってきたらいつでもキスしていいわ。気がすむまで私も起きてる、というか……実は私もあんまり我慢できないの」

海未「そ、それなら……早速いいですか?」ドキドキ

絵里「ええ、いつでもどうぞ。…それとも、私からの方がいいかしら」

海未「は、はい。よかったら、絵里から……///」

絵里「素直ね……愛しているわ、海未」チュッ

海未「んっ……んふふ…//」チュッチュッ

絵里「っ!んんー……はぁ…む…」

海未「ぁ……♥ ふっ…んぅ……♥ 」

絵里「むっ……ぷはぁ……」

海未「ふふ……私、今とっても幸せです…♥ 」

絵里「うん、私も。……まだする?」

海未「はい、お願いします……♥ 」

73: 2016/03/15(火) 23:07:50.53 ID:JfMfyNnc.net
チュンチュン

絵里(結局、あれから何回キスしたんだっけ…唇がヘンな感じになってる)

絵里「………」チラ

海未「……………」スヤスヤ

絵里(私の彼女はとっても可愛くて、感情が豊かで、少しだけ恥ずかしがり屋で、甘えさせたくて、何にでも一生懸命な子)

絵里(凛々しくて、とっても真面目で、芯が通っていて、たまに私をドキドキさせてくれるかっこいい子でもあるけれど)

絵里(それでもわからないことはまだ山のようにあって)

絵里(でも、それでいいと言ってくれたから、これから二人で色んなことを知っていきたいと思う)

絵里「…大好きよ、海未」

海未「………」スヤスヤ

絵里「…リップクリーム塗っておきましょう」スクッ

ガシッ

絵里「ぇ……」

海未「もう一度…お願いします……///」

絵里「……もう♥ 」チュッ

おわり??

82: 2016/03/16(水) 01:42:32.21 ID:+pih+mq4.net
10ハラショー

88: 2016/03/16(水) 08:47:56.44 ID:6FeCgNSK.net
だってうみえりに可能性感じたんだ(´・ω・`)

92: 2016/03/16(水) 14:26:38.56 ID:ZEt0mW9e.net
幸せすぎる

引用元: http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1458044739/

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