【SS】姫乃「か、果林さん...!?」【ラブライブ!虹ヶ咲】

SS


1: (SB-iPhone) 2021/07/31(土) 15:58:57.90 ID:xSuETOdN
果林「>>3

3: (茸) 2021/07/31(土) 16:02:55.53 ID:k/8us0Qg
姫乃ちゃん、愛してるわ

6: (SB-iPhone) 2021/07/31(土) 16:11:32.95 ID:xSuETOdN
果林「姫乃ちゃん、愛してるわ」

姫乃「どきっ!」

姫乃「...か、かか果林さん!?」

姫乃「ほ、本当ですかぁ⤴︎」裏返った声

果林「ええ、もちろんよ」

果林「姫乃、返事をくれるかしら?」

姫乃「え、ええ!勿論私も果林さんの事をお慕い申しております...」

果林「難しい言葉使うのね。もっとフランクに言ってちょうだい」

姫乃「好きです...」小声

果林「聞こえないわね」

姫乃「好きです!果林さんのことが大好きです!」

果林「私もよ」チュッ

姫乃「はぅ~!!」

果林「これで相思相愛ね、それじゃあ初めに>>8しましょう」

8: (大酒) 2021/07/31(土) 16:13:08.91 ID:Ro8CyCXQ
第一婦人のエマに挨拶

9: (SB-iPhone) 2021/07/31(土) 16:19:25.49 ID:xSuETOdN
果林「じゃあ第一婦人のエマに挨拶に行きましょう」

姫乃「へ?第一婦人?」キョトン

果林「知らないの?八丈島では一婦多妻制なのよ」

姫乃「????」

果林「2人の女性から愛されてしまうなんて照れちゃうわね」

果林「さて、着いたわ。エマの部屋よ」

姫乃「?????」

果林「益々混乱してる見たいね。でも大丈夫。知っての通り、エマはそんな悪い人じゃないから」

果林「エマ~入るわよ」ガチャ

12: (SB-iPhone) 2021/07/31(土) 16:25:58.16 ID:xSuETOdN
エマ「果林ちゃん、おはよう」

果林「エマ、おはよう」

エマ「それで、今日はどうしたの?」

果林「姫乃とね、付き合う事になったの」

果林「それで挨拶をね」ウィンク

姫乃「...こ、こんにちは」

エマ「はいこんにちは」

エマ「姫乃ちゃんちょっと緊張してるね」

姫乃「緊張と言うか、一婦多妻っていきなり言われてもよくわからなくて...」

エマ「姫乃ちゃんと私は同じ人を好きになってしまった、ただそれだけだよ」

エマ「そのうち慣れるから、ゆっくり、ゆっくり行こう」

姫乃「....はい」

果林「第一婦人への挨拶はこれにて終了ね」

果林「じゃあ次は>>15しましょう」

15: (茸) 2021/07/31(土) 16:37:48.03 ID:3SW3zr9x
同じ多妻仲間のかすみちゃんに紹介

18: (SB-iPhone) 2021/07/31(土) 16:50:10.85 ID:xSuETOdN
果林「ついでにかすみちゃんへ挨拶しにいきましょうか」

果林「最近はね、八丈島の制度を日本本土に持ち込もうって言う運動もあって、私の知り合いの何人かも多妻制を取ってる人がいるの」

果林「八丈島の法律では、一婦多妻制が認められているけど、日本本土の法律ではそうではないから、結婚しないで内縁の妻状態の人が何人もいる扱いなんですって」

姫乃「????」

果林「どうしたの難しい顔して」

姫乃「多妻制って言いますけど、浮気と何が違うんだろうって考えてて」

果林「...浮気ねぇ」

果林「恋愛ってそんなに白黒単純じゃないじゃない。さっきエマが言っていたけど、同じ人を好きになってしまった、ただそれだけで考えていればいいわ」

果林「今はまだ、姫乃ちゃんは日本生まれだから、八丈島についてよくわからないと思うけど、そのうち割り切れる様になるから」

姫乃「私は、果林さんのこと大好きです」

姫乃「大好きだから...」

果林「嬉しいわ」ニコッ

姫乃「(大好きだから、私だけを見ていて欲しい...)」

果林「さて、かすみちゃんはこの辺りにいるらしいけど...」

果林「あっ、いたいた。おーい!」

かすみとかすみの多妻制の相手>>19

19: (しうまい) 2021/07/31(土) 16:50:51.15 ID:6NhZ8r5u
りなりー

20: (SB-iPhone) 2021/07/31(土) 17:02:01.39 ID:xSuETOdN
かすみ「今日はりな子が晩御飯作ってよね!」

璃奈「私パス。例の薬開発が忙しいからあんまり時間取れない」

かすみ「...むぅ」

果林「かすみちゃん、ちょっといいかしら?」

かすみ「果林先輩!」

果林「かすみちゃんに璃奈ちゃん、新しく紹介するわね。私の第二婦人の姫乃よ」

姫乃「よろしくお願いします」

かすみ「よろしくです!」

璃奈「よろしこ~」

果林「姫乃ちゃんは一婦多妻について、まだ知ったばかりだから、色々教えてあげて欲しいの」

果林「いいかしら?」

かすみ「もちろん!任せてください!」


かすみんのもう1人の婦人>>22

22: (もんじゃ) 2021/07/31(土) 17:05:10.80 ID:EmeueUTi
彼方

24: (SB-iPhone) 2021/07/31(土) 17:14:15.50 ID:xSuETOdN
かすみ「はじめに自己紹介ですね!」

かすみ「中須かすみです!よろしくお願いします!」

璃奈「私は天王寺璃奈。姫乃さんとは何回かスクールアイドルのイベントで一緒になったから覚えてるよね」

姫乃「はい、昔ご一緒しましたね」

かすみ「さて、一婦多妻制ですが、かすみんには2人の婦人がいます!」

璃奈「家の主人(あるじ)みたいな雰囲気じゃないけどね」

かすみ「りな子うるさい!それ気にしてるんだから!」

かすみ「おっほん、ここにいるりな子と、あともう1人は彼方先輩です!」

かすみ「この3人で一緒に暮らしています」

25: (SB-iPhone) 2021/07/31(土) 17:20:38.62 ID:xSuETOdN
姫乃「そのっ、暮らしとかって、どうなってるんですか?」

かすみ「至って普通ですよ。朝ご飯食べて、仕事行って、帰ってきて、晩御飯一緒に食べる」

かすみ「特に彼方先輩の料理は世界一美味しいんですよ!毎朝感動してます!」

かすみ「私達の所では炊事掃除は交代制にしてて...」

姫乃「あのっ、そうじゃなくて」

姫乃「た、例えば...愛しあったり、とか...」

かすみ「うーん」

かすみ「その日によってまちまちですね。2人でしたり、3人でしたり」

璃奈「かすみちゃんベッドの上だとよわよわだから、いつも私達に攻められてばっかりだよね」

かすみ「な!?りな子!その話はここでしちゃダメ!!」

44:地域表示変わってますが1です(しまむら) 2021/08/02(月) 00:07:58.92 ID:q+H7oT0T
果林「さて、一婦多妻制への理解は深まったかしら?」

姫乃「ちょ、ちょっとだけ」

姫乃「まだ信じられないです。果林さんに受け入れて貰った事も、一婦多妻制の事も。果林さんとエマさんは、遠目に見ても仲良いって感じだけかなって思ってたので...」

果林「私はもちろん姫乃の事も好き。エマも同じぐらい大好き。これじゃダメかしら?」

姫乃「....」

果林「さっきも言ったじゃない。恋愛が白とか黒とか単純じゃないって」

果林「付き合わせてしまう様で悪いけれども、私達の暮らしや、ちょっと奇妙に見える常識を通して、吟味して、ゆっくり答えを出せばいいわ」

果林「姫乃がちゃんと考えた答えで有れば、その答えがどんなものであっても、受け入れる覚悟はしているの。私も、エマも」

姫乃「そう、ですね...少しだけ時間が要ると思います」

果林「難しい話をしてしまってごめんなさい。そうだ、今日の夜は空いてる?」

姫乃「はい、空いてます」

果林「一緒にランチとかどうかしら?」

姫乃「いいですね。もちろん果林さんの奢りで!」

果林「あらあら、困っちゃうわ」

46: (しまむら) 2021/08/02(月) 00:18:28.85 ID:q+H7oT0T
果林「二人、禁煙で」

ウェイトレス「かしこまりました」

姫乃「わぁ~、私、こんな高そうなお店入るの初めてです」

果林「今日は奮発しなきゃね」

果林「カッコ悪い所は見せられないわよ」

ウェイトレス「こちらメニューになります。本日のおすすめのディナーはこちらになります」

果林「じゃあそれと、カベルネ・ソーヴィニヨンのワインを頂戴」

果林「それでいいわよね」

姫乃「か、果林さん!?果林さんは大人ですけど、私まだ!」

果林「そういうのは大声で言っちゃダメよ。ヒミツ」

姫乃「...あっ、はい...」

姫乃「....」

果林「ねえ」

果林「姫乃は、私のどこが好きなの?」

47: (しまむら) 2021/08/02(月) 00:18:59.44 ID:q+H7oT0T
本当だ草

49: (しまむら) 2021/08/02(月) 00:31:30.95 ID:q+H7oT0T
姫乃「昔から果林さんに対する憧れがあって...」

姫乃「憧れっていうのは、美しさとか、内面の強さとか、私には無いものを持ってる人に、凄く惹かれてしまいます。果林さんもそうでした」

姫乃「憧れが、段々、好きに変わっていったのだと思います」

果林「そうなのね。ありがとう」

果林「私が姫乃の事を好きな理由は、内面は情熱に燃えたぎっているからかしら」

果林「アグレッシブというか、自分のやりたい事を通す人って素敵じゃない」

姫乃「...ありがとうございますぅ。照れますね、こういうのって」

果林「...ふふっ照れてる姫乃もかわいい」

姫乃「...はぅ///」

ウェイトレス「こちらワインになります」

果林「ありがとう。さて、姫乃。乾杯しましょう」

姫乃「はっ、はい」

果林「今日のよき日に乾杯」コチン

姫乃「乾杯」コチン

50: (しまむら) 2021/08/02(月) 00:41:10.55 ID:q+H7oT0T
姫乃「んっ...ワインって不思議な味がしますね」

果林「そうね。甘くない味がするわね」

姫乃「あのっ...」

果林「何かしら?」

姫乃「エマさんについてなのですが...」

姫乃「これからどうやって接していけばいいかわからなくて」

姫乃「一応、一応、一婦人多妻制については受け入れようと前向きに考えていますよ?」

姫乃「でも、エマさんに、会ったときに、どうやって接したらいいのか、嫉妬しちゃったらどうしようって考えてて...」

果林「嫉妬したり、接し方に悩んでもいいんじゃない?」

姫乃「へ?」

果林「私は二人の事が大好きだもの。嫉妬も、悲しみも、怒りも、痛みもその全てを愛したいの」

姫乃「....果林さん」

姫乃「(イマイチ言ってる事わからないけど、当たって砕けろ的な?)」

姫乃「(エマさんとの関係、本当にどうにかなるのかなぁ...)」

51: (しまむら) 2021/08/02(月) 00:56:39.29 ID:q+H7oT0T
果林「カードでお願いします」

ウェイトレス「かしこまりました」

果林「お待たせ姫乃ちゃん」

姫乃「大丈夫です。待っていませんよ」

果林「帰ろっか」

姫乃「はい」

姫乃「手、繋いでもいいですか」

果林「いいわよ」ギュッ

姫乃「果林さんの手は冷たいのですね」

果林「そういう姫乃だって」ギュッ

果林「今日はお酒に付き合わせてしまったから、家まで送るわ」

姫乃「あ、ありがとうございます」

果林「姫乃の家っておっきいわよね。私、初めて見た時仰天しちゃった」

姫乃「そこそこ続いてる家ですので...」

姫乃「歴史があるってやだなぁ...」ボソリ

姫乃「あっ、果林さん、道間違ってますよ」

果林「えっ?あっ、ごめんなさい、こっちね!」

姫乃「逆ですよ...」

果林「あはは!ごめんごめん」

52: (しまむら) 2021/08/02(月) 01:00:16.25 ID:q+H7oT0T
果林「なんとか着いたわね」

果林「あの後5回ぐらい曲がり角を間違えてしまったわ...」

果林「今日はかっこよく決めて行こうって思ってたのに...」

姫乃「あはは、気にしてませんよ...」

姫乃「今日はありがとうございました」

果林「いいのよ。気にしないで」

果林「...あのねっ、姫乃」

姫乃「?」

果林「とっても急な話なんだけど...」

果林「私達3人で同棲してみない?」

53: (しまむら) 2021/08/02(月) 01:06:42.33 ID:q+H7oT0T
姫乃「えっ!?」

果林「急な話よね本当」

果林「実はね、姫乃から告白される前々から、エマとの同棲が決まってて」

果林「マンション借りれるみたいなのだけど、部屋が余っててね」

果林「姫乃の返事さえ良ければ、一緒に同棲とかどうかしら?」

果林「場所はこの辺りで...」メモちぎり

果林「もちろん断ってもいいのよ」

果林「お返事待ってるわ」

果林「じゃあね」バイバイ

姫乃「...ポカーン」

姫乃「同棲....」

姫乃「どうしよう....」

54: (しまむら) 2021/08/02(月) 01:08:10.45 ID:q+H7oT0T
同棲の話を受ける、受けない
安価下

55: (SB-Android) 2021/08/02(月) 01:12:14.19 ID:bVkU2FGM
受ける

60: (SB-iPhone) 2021/08/02(月) 17:23:48.16 ID:NIX4s6oe
おはようございまーす!ちゃーっす!引っ越し屋っす!

姫乃「はーい、今開けますぅ」ガラガラ

姫乃「こちらへお願いします」

でっけぇ家...
こら、そんな事言ったら失礼だぞ!
す、すいやせんでした

姫乃母「あら何?騒がしいわね」

おーい新人、そっち持って
いちに いちに いちに

姫乃母「なに、引っ越し?」

姫乃「....」

姫乃「うん。急だけど、私、今日から別の所住むから」

姫乃母「そう、元気でね」

姫乃「...」

姫乃「(急な引っ越しなのに、何も言わないんだ)」

お客さーん、これどうしましょう?

姫乃「はーい、今行きます」

61: (SB-iPhone) 2021/08/02(月) 17:44:14.73 ID:NIX4s6oe
ぶおおん

お客さん、こちらのマンションでよろしかったでしょうか?

姫乃「ええ、ここの...」

姫乃「今開けて貰いますね」

姫乃「電話電話...」ぷるるる

ガチャ

「はいもしもしヴェルデです」

姫乃「あっ...」

姫乃「エマさん、こ、こんにちは」

エマ「姫乃ちゃん?」

姫乃「はいそうです...あのっ、今日引越しの日で」

エマ「そうだったね。今開けるから待っててね」

姫乃「お願いします...」

エマ「私も手伝うね。なんでも言ってね」

姫乃「ありがとうございます」

63: (調整中) 2021/08/02(月) 23:39:51.29 ID:q+H7oT0T
お疲れした~

姫乃「ありがとうございました」バタン

エマ「ようやく終わったね」

エマ「それでは改めて、ようこそ我が家へ」

姫乃「よろしく、お願いします...」ぺこり

エマ「そんなよそよそしくしないでいいんだよ。こういう時はただいまって言うの」

姫乃「...」

エマ「ほら早く」

姫乃「た、ただいまぁ~」

エマ「おかえりなさい」ふふっ

エマ「疲れたでしょ。コーヒーでも一杯飲まない?スイスからいい豆が届いてるの」

エマ「アイスとホットどっちがいい?」

姫乃「じゃあアイスで」

エマ「りょーかい」

64: (調整中) 2021/08/02(月) 23:50:33.81 ID:q+H7oT0T
ゴリゴリ...

姫乃「豆引く所から始めるのですね」

エマ「うん、半分は趣味で、もう半分は暇潰しでやってる」

エマ「無論、姫乃ちゃんに出す分には趣味だけど」

姫乃「ありがとうございます...」

エマ「...ととと、ドリップコーヒーって難しいんだよね」

エマ「特にアイスだと、ゆっくり、ゆっくり淹れて、待つ必要があるの」

姫乃「手間のかかる方を選んでしまったみたいです。すみません」

エマ「いいのいいの。美味しいコーヒーを飲めて、私も満足なんだから」

エマ「姫乃ちゃん、さっきも言ったけど、遠慮したり他人行儀はダメだよ。果林ちゃんにも、私にも」

姫乃「...はい」

姫乃「.....」

姫乃「エマさんは...」

姫乃「エマさんは、果林さんのこういう関係についてどう思ってるのですか?」

65: (調整中) 2021/08/03(火) 00:04:50.90 ID:Mn35pZtw
エマ「...そうだねぇ」

エマ「最初は私も驚いたよ」

エマ「八丈島は日本の行政特別区だって言うのは知ってたし、法律、常識だってちょっと違うのは最初からわかってた」

エマ「でもこんなに不思議な文化?風習?があるなんて知らなかったから」

エマ「私はスイスの常識で生きてきたから、当然はじめのうちは戸惑ったよ」

エマ「果林ちゃんにも、いつか、私以外の恋人ができるんだって」

エマ「そんなモヤモヤしながら、ずーっと付き合って」

エマ「それを通して、最近思ってる事があるの」

エマ「果林ちゃんの幸せは、私の幸せでもあるなって」

エマ「そう思ったら、なんだか割り振り出来るようになったかぁ」

エマ「姫乃ちゃんはどうなの?」

姫乃「...まだわからないです」

姫乃「好きって言われた時から、果林さんの事を受け入れるって決めてましたけど....」

姫乃「いざ現実を目の前にすると、よくわからなくて」

エマ「でもこうやって私達と同棲を始めてるでしょ?一歩は踏み出せてるんだよ」

エマ「はい、アイスコーヒー」

姫乃「ありがとうございます」ズズズ

姫乃「美味しい...」

エマ「ならよかった!」ニコッ

66: (調整中) 2021/08/03(火) 00:15:34.60 ID:Mn35pZtw
姫乃「はぁ...荷解きめんどくさい」ガサガサ

エマ「めんどくさいって言っても、やらないと今日の寝床なしだよ」

姫乃「寝床って...エマさん偶に古臭い日本語使いますよね」

エマ「そうかなぁ...」

エマ「この箱なあに?」ゴソゴソ

エマ「あっ、ハサミ?」

姫乃「あっ、それは...」

姫乃「家に置いてくればよかったですね」

エマ「このハサミ、野菜を枝から離す奴に形が似てるね」

姫乃「ええ、動作が同じですから、形も似るのでしょう」

姫乃「花道に使うハサミですよ」

姫乃「昔、やってて...というより、やらされてて、ですかね?」

エマ「今はやってないの?」

姫乃「もう飽きました。情熱が向かないうちに、だらだらやっても無駄ですから、辞めたんです」

エマ「...あっ、思い出したけど、姫乃ちゃんのお家ってイエモトなんでしょ!すごい所なんでしょ!?辞めて大丈夫なの?」

姫乃「両親はもう何も言ってこないので、大丈夫なのだと思います」

姫乃「さて、持ってきちゃったのなら、嵩張るだけですのでクローゼット行きですね」

姫乃「作業を続けましょう」

67: (調整中) 2021/08/03(火) 00:36:08.42 ID:Mn35pZtw
姫乃「ガサゴソ」

エマ「あっ、こんな時間だ!」

姫乃「どうしたんですか」

エマ「晩御飯の買い出し行ってくるね。スーパーでセールが始まる時間なの」

姫乃「いってらっしゃい」

エマ「行ってきます!」バタン

姫乃「行っちゃった...」

姫乃「しばらく何しましょう?」


ただいま~

姫乃「?...果林さん?」

果林「エマ~エマ~」

姫乃「果林さん」

果林「あら、姫乃じゃない。あっそっか、今日が引っ越し日だった」

姫乃「エマさん先程スーパーに買い出しに行きましたよ」

果林「淹れ遅配ってやつね」

70: (しまむら) 2021/08/03(火) 23:32:54.38 ID:Mn35pZtw
>>67
最後の行
果林「入れ違いってやつね」

71: (しまむら) 2021/08/04(水) 00:17:53.36 ID:5nV5seJd
果林「それで、どうかしら?荷解きは終わった?」

姫乃「エマさんが手伝ってくれたので、だいぶ進みました」

果林「私も手伝うわ。やる事なんでも言って頂戴」

姫乃「大丈夫ですよ。ベッド周りは整理出来たので、今日はゆっくり寝れそうです」

果林「そう、ならよかった。所で、エマから家の事は聞いてる?」

姫乃「いえ、でも前説明してくれた通りですよね?」

果林「でも、一応おさらいね」

果林「まずはキッチン」

果林「基本的には、朝も夜もエマが作ってくれるから」

果林「でも食べた物は基本的に自分で買ってきてね」

果林「次にお風呂」

果林「ここに洗濯機があるから。柔軟剤は置いてあるけど、合わないなって思ったら、これも自分で買ってきてね」

果林「小さいけど、ここがお風呂。使う時は混むといけないから、一声かけてね」

果林「最後に、私とエマの部屋」

果林「私達もつい最近引っ越してきたばかりだから...」ガチャ

果林「私の部屋はちょっと汚いわね...片付けないと」

果林「以上、お部屋の案内は終了!」

姫乃「あのっ、果林さん...」

果林「なあに?」

72: (しまむら) 2021/08/04(水) 00:29:38.11 ID:5nV5seJd
姫乃「...そういうのが、したい時って、いつもどうしてるんですか?」

果林「そういうの?....あっ、うーん」

果林「まだその話は早いんじゃないかしら?」

姫乃「でも、エマさんとは...」

果林「たしかにしてるけど...」

果林「姫乃、焦らなくていいのよ」

果林「好きだからって、必ずしも体を重ね合う訳じゃないの」

果林「姫乃は、私達の関係に、まだ答えを出せている訳じゃないし」

果林「もうちょっと考えてからでいいんじゃない?」

果林「私はこうやってハグしてるだけで十分よ」ギュッ

姫乃「そう、ですね...」ギュッ

姫乃「(好きってなんなんだろう。私達の関係は、セフレと何が違うんだろう...)」

姫乃「(果林さんは、私の事、本当に好きなのかな?)」ギューッ

果林「姫乃?」

姫乃「あっ、すみません。強く抱きしめ過ぎました」

果林「いつだって甘えて良いんだからね」なでなで

果林「私も自分の部屋を片付けないと...一旦部屋に戻るわね」

姫乃「...はい」

75: (しまむら) 2021/08/04(水) 23:58:42.87 ID:5nV5seJd
姫乃「...ガサゴソ」

姫乃「あとはこれをここに入れたら完成かな」

姫乃「あまり物を持っていなくてよかったぁ...」

姫乃「本とか沢山持ってたら引っ越しどうなってたんだろう?」

ただいまぁ~

エマ、お帰りなさい

今日はね、お肉が安くてね

うんうん、何作ってくれるの?

姫乃「...」

姫乃「二人ともやっぱり仲がいいんですね」

姫乃「はぁ...」

姫乃「素直じゃないなぁ、私も」

姫乃「エマさんにやきもち焼いちゃうなんて」

姫乃「早く、早く答えを出さないと」

76: (しまむら) 2021/08/05(木) 00:04:13.18 ID:sO9c7yHD
姫乃「(エマさんは、相手の幸せが自分の幸せに繋がるって言ってて、果林さんが二人目の婦人を作る事に割り切ってる)」

姫乃「(こんなに相手を思ってる人がいるのに、果林さんはどうして私を?)」

果林「今日もエマのご飯は美味しいわね」モグモグ

果林「あら?姫乃、箸が止まってるわね」

エマ「美味しくなかった?頑張って日本料理作ってみたんだけど...」

姫乃「あっ!いえ、そんな事はないです」

姫乃「美味しいですよ。特に唐揚げ!」

エマ「それなら良かった。おかわりあるからね。遠慮しないでね!」

姫乃「はい!」

果林「...」むむっ

77: (しまむら) 2021/08/05(木) 00:13:50.65 ID:sO9c7yHD
コンコン

果林「姫乃、いる~?」

姫乃「はーい」ガチャ

果林「どうかしら?今の暮らしは?」

姫乃「一人暮らしとか、シェアハウスってしたことなかったので、とても新鮮です。こうやって果林さんに好きな時に会えるのって、嬉しくて」

果林「そう、とりあえずは順調そうね」

果林「明日からまた大学でしょ?ここから駅の行き方を確認しといた方がいいわ。迷うから」

姫乃「果林さんほど音痴じゃありませんから、大丈夫ですよ」

果林「それもそうね。他にも何か相談したい事があったら、必ず周りを頼むのよ」

果林「これ、かすみちゃんの連絡先」メモペリッ

果林「悩みとか、私に中々言えない事とか出来始めると思うの。相談先はあったほうが良いし、色々話を聞いて参考にもなると思うから」

姫乃「あ、ありがとうございます」

果林「もうちょっと話していたいのは山々なんだけど、明日の仕事もあるから、これでおやすみ」

果林「暖かくして寝るのよ」ギュッ

果林「おやすみなさい」

姫乃「...おやすみなさい」ギューッ

78: (しまむら) 2021/08/05(木) 00:42:23.35 ID:sO9c7yHD
次の日

姫乃「ふぅ...講義終わり」

モブ友1「ねえねえ姫乃、昨日、姫乃を〇〇駅の方面で見たんだけどさ、何してたの?」

モブ友1「家とは逆の方向じゃん、もしかしてぇ...彼女!?彼氏!?」

姫乃「そ、そんなのじゃありません!」

モブ友1「でも引っ越ししてたよね?業者の人もいたし」

姫乃「...ねえ、どこまで見たんですか?」

モブ友1「マンション入るところまで」

姫乃「はぁ...見られてたかぁ」

姫乃「私ね、最近住む所が変わったんです」

姫乃「高校の頃の先輩と、“シェアハウス”してて」

モブ友1「そっかぁ、姫乃、ずーっと家出たいって言ってもんね」

モブ友1「姫乃の夢が叶って良かったよ。応援するね!」

姫乃「ありがとうございます」

79: (しまむら) 2021/08/05(木) 00:52:19.21 ID:sO9c7yHD
姫乃「じゃあ、私こっちなので」バイバイ

モブ友1「じゃーねー」バイバイ

姫乃「今日は遅くなっちゃったなぁ」

姫乃「さて、帰ったら、レポート進めて、洗濯物して、お風呂掃除しといて...」とぼとぼ

姫乃「駅はこっちだから、右に曲がって」

姫乃「前方に見える、あのシルエットは果林さん...?」

果林「でね、職場の人が、子猫を引き取ったんですって」

果林「写真貰ったわ。他の人にも見せて良いって言ってたから、エマにシェアハピよ」

エマ「わぁ...眉毛生えてる!かわいい!」

果林「エマも可愛いわね」

エマ「なになに急に?惚気?」

果林「...ちゅっ」

姫乃「....はっ」

姫乃「....」クルッ

姫乃「....」スタスタ

姫乃「(う~っ!)」

姫乃「(本当はあの二人に溶け込まなきゃいけないのに!)」

姫乃「(なんで反対側の道歩いてるの私!)」

80: (しまむら) 2021/08/05(木) 01:00:38.45 ID:sO9c7yHD
姫乃「(う~っあーっ!)」

姫乃「(エマさんも果林さんも、私を大事に思ってくれてるのに!)」

姫乃「(私は全然二人に答えられてない...どうしたら良いの!?)」スタスタ

姫乃「私のバーカ!!」

通行人「!?」

姫乃「誰かに相談しなきゃ」ピラっ

姫乃「あっ、紙が落ちちゃった」

姫乃「...これかすみさんの連絡先」

姫乃「....」

姫乃「...うん」スマホポチポチ

83: (しまむら) 2021/08/06(金) 00:14:26.77 ID:WS+sSmV9
おーい、姫乃先輩!

姫乃「かすみさん、こんばんは」

かすみ「こんばんは!」

かすみ「話は聞きました。果林さんについてですね」

姫乃「...はい」

かすみ「こんな所で長話はちょっとアレですから、カフェでも行きましょ」

姫乃「ありがとうございます。私の方が年上なのに、相談に乗って貰うなんて」

かすみ「いいんですよ先輩!恋愛に上も下もないですから!」

かすみ「こっちに良いカフェがあるんです」

88: (SB-iPhone) 2021/08/07(土) 23:58:37.06 ID:3s2uwMNH
お待たせいたしました。
カフェオレになります。

コトリ

かすみ「どうも」

かすみ「それで、話の内容ですが...」

姫乃「相談したい事は二つあって」

姫乃「果林さんとエマさんの2人に、上手く好意を返せず、嫉妬してしまうのと」

姫乃「果林さんが、本当に私を愛してくれているのか、不安になって....」

かすみ「ふむ...」ズズズ

かすみ「一つ目が嫉妬で、二つ目が不安、と」

かすみ「一婦多妻制では良くある事ですね」

かすみ「先輩、そこまで思い詰めないでください」

姫乃「...でも!」

かすみ「かすみんが、感情の上手な付き合い方を教えちゃいます!」

89: (SB-iPhone) 2021/08/08(日) 00:12:49.33 ID:ij5aA3x4
かすみ「嫉妬は誰にだってありますよ。かすみんにだってあります」

かすみ「一応かすみんが世帯の主(あるじ)だって決めていますが、逆に私が嫉妬する方って言うか、なんて言うか」

かすみ「りな子は一流大学飛び級で入学してるし、彼方先輩は二つ星レストランでシェフやってるのに、かすみんだけただの学生で、立つ背がないと言うか、ヒモというか...」

かすみ「私は2人の色んな所に嫉妬しちゃいます。そんな時は、何故その心が浮かび上がるのか、解きほぐすのがいいと思います」

かすみ「たとえば、先輩の場合、エマさんに嫉妬するのなら、この感情の起点を探す訳です」

かすみ「エマさんに嫉妬しているのは、果林さんに執着しているから。ではこの執着は何処から来たのですか?」

姫乃「果林さんへの執着....」

姫乃「(昔、ファッション誌に映った果林さんがカッコ良かったから...)」

97: (SB-iPhone) 2021/08/09(月) 13:12:42.33 ID:oc2nf3/k
姫乃「(かっこよくて、昔は憧れてた)」

姫乃「(対等な関係になった今は?憧れは何処にあるの?)」

姫乃「...最近思うんです。私の果林さんの思いは、憧れから来てるのか、それとも、人格に惹かれてるのかって」

かすみ「あー...」

かすみ「でも、好きである事には変わりないじゃないですか?」

かすみ「思うんですよ。愛してるとか、好きに一つの正解がある訳じゃないって」

かすみ「好きに正解とかつけていたら、私達の関係はどうなっちゃうんでしょうね?」

かすみ「色々な形があるんだなって事を理解してれば十分だと思います。複合的な愛の形がそこにあっても良いし、単純な愛があってもいい」

かすみ「姫乃先輩は、複合的な愛の形ですね」

かすみ「でも、気をつけてください。嫉妬や執着支配されると、相手の行動をコントロールしたくなります」

かすみ「私だけを見て、とかは嫉妬ではなく、欲のサインですね」

かすみ「そうならない為にも...えーっと、ここに...」

かすみ「あったあった。これです」

姫乃「メモ帳...?」

98: (SB-iPhone) 2021/08/09(月) 13:17:44.03 ID:oc2nf3/k
かすみ「そうですね、一旦気持ちの整理をつけて、自分を客観的に見れる様に、メモを付けるんです」

かすみ「後で読み返しても、しなくても、とりあえず書けば楽になりますから」

姫乃「そこまで考えてくださるなんて、ありがとうございます」

かすみ「いえいえ、当たり前の事をしたまでです!」

かすみ「えーっと、次が...」

かすみ「不安のお話でしたね」

姫乃「はい」

かすみ「不安も、根底を探って取り除く事が大事です」

かすみ「実は、時々りな子も同じ様な事を言っていた時がありまして...」

かすみ「りな子の場合は、両親と上手く行ってないから、でした」

かすみ「もしかして、姫乃先輩も、ご両親と何かありました?」

姫乃「....」

姫乃「.........」

99: (SB-iPhone) 2021/08/09(月) 13:30:09.47 ID:oc2nf3/k
姫乃「実は、最近、思う事がありまして」

姫乃「かすみさんは、私の家の事、少しだけ知ってると思います」

かすみ「華道の家元でしたっけ?」

姫乃「ええ、それで...」

姫乃「私以外に、兄弟姉妹が居ないので、実質私が次の当主で」

姫乃「それは、誰かと結婚して、次の世代を育てあげなきゃいけない事で」

姫乃「でも、それが私には出来なくて」

姫乃「私思うんです。歴代のある家や、名家などは、強い決まり事の狭い世界で生きているって」

姫乃「普通の人に比べたら、恋愛と結婚がセットになっていて、自由度がとても少ない」

姫乃「それに気づいたら、嫌で嫌で。何もかも、辞めてしまったんです」

姫乃「好きな人を愛する、それが家によって邪魔をされている」

姫乃「今の私は、果林さんに逃げてるだけかもしれませんね。それなのに、果林さんに愛して欲しいなんて...馬鹿馬鹿しいかも」

101: (SB-iPhone) 2021/08/09(月) 13:52:23.32 ID:oc2nf3/k
かすみ「うーん、悩ましいですね」

かすみ「姫乃先輩の悩みは、ご自身の家と恋愛の価値観がくっついている事に悩みを感じて、愛を渇望している所ですかね...」

かすみ「かと言って、先程の様に突き放した態度もできないし、家に介入する事も憚られる」

かすみ「うーん、現在の姫乃先輩について、何かご両親は言ってこないのですか?」

姫乃「...何も言ってこないです。放逐って感じで...」

かすみ「そう、ですか」

かすみ「姫乃先輩の家の事については、かすみんから言える事は少ないです。でも、一度ご両親と果林さんとの関係について、話し合った方がいいと思います」

姫乃「でも、なんて両親に切り出せばいいか、全然わからなくて...」

かすみ「それこそ、果林さんやエマさんとゆっくり話し合うべきだと思います」

かすみ「姫乃先輩が愛を欲しているのは、先輩自身の家が原因で、もやもやをしっかり言葉にして、共有した方がいいと思います」

かすみ「それに、最後に、八丈島で籍を入れる時、揉めちゃって家に戻る事になったら...」

かすみ「それこそ最悪のパターンです!」

姫乃「絶対にそれは避けたいですね」

姫乃「最低限すべき事が見えてきました」

姫乃「かすみさん、今日はありがとうございます!」

かすみ「いえいえ、やるべき事をしたまでです!」

104: (SB-iPhone) 2021/08/10(火) 01:18:43.54 ID:ih229zCf
姫乃「ただいま帰りました」ガチャ

姫乃「遅くなって申し訳ありません」

エマ「あっ!姫乃ちゃん帰ってきた!お帰り!」

エマ「ずーっと心配してたんだよ。何があったのかぁなって」

姫乃「ちょっと悩み事を相談してて...」

果林「おかえり姫乃。ずーっと待ってたわよ」

果林「夜ご飯まだなの。一緒に食べましょ」

姫乃「ごめんなさい。遅くなって」

果林「いいのよ。でもこれからは連絡入れて頂戴ね」

姫乃「はい!」

105: (SB-iPhone) 2021/08/10(火) 01:32:41.80 ID:ih229zCf
エマ「ねえ、今日のスイス料理はどうだった?」

果林「チキンのソテーね。バターの香りがとっても良かったわ!」

姫乃「付け合わせのサラダも美味しかったです!」

エマ「嬉しいなぁ。明日も頑張って作っちゃう!」

果林「明日もお願いね」

果林「ねえ、今日はちょっと夜更かししない?」

果林「3人揃って、映画なんてどうかしら?とびっきりのサメ映画よ」

エマ「あーっ、ツッコミ入れながら見る奴!やるやる!」

姫乃「あの...サメ映画ってどんなのですか?」

果林「クソ映画よ。まあ見たらわかるわ」

果林「今日はポップコーンも用意してあるの」

果林「ゼロカ口りーだけど、コーラもあるわ」

果林「さーて、今日は夜更かしを楽しむわよ」

エマ・姫乃「おー!」

106: (SB-iPhone) 2021/08/10(火) 01:47:46.02 ID:ih229zCf
きゃーっ!サメが陸を歩いてる!

通行人がトイレで襲われたぞ!

果林「本当よくわからないわね、この映画」

姫乃「そんな事言ったら、私達の関係はもっとよくわからないです」

エマ「そうだねぇ、とっても不思議」

エマ「でもさ、サメが陸を歩いたり、トイレから出てきたりする映画が、自由な発想の映画があるんだから、恋愛観だって、もっと色々あってもいいよね」

エマ「勿論、お互いを傷つけ合わない範囲で、だけど」

エマ「そんな事思いながら、私は今の関係を続けてるよ」

姫乃「色々ですか...」

果林「恋愛観が自由なら、愛を表す方法も沢山あると思うの」

果林「一番はじめに愛があって、その次にそれを確かめ合う行為があるんだわ。軽いスキンシップから、セ クスまで」

果林「みんな愛の行為について語りたがる。愛については語りたがらないわ。私から言わせれば、因果が逆転してるのよ」

果林「私はね、愛を重視したい。愛のないセ クスなんてしたくないの」

姫乃「(そう言われると、ちょっとだけわかる気がする)」

姫乃「(引っ越し初日に、果林さんがハグだけでも十分って言った理由が)」

姫乃「(あの頃の私は、結論を急ぎすぎてたのかな?)」

姫乃「果林さん、エマさん、お話があります」

109: (SB-iPhone) 2021/08/11(水) 00:00:00.41 ID:M+RI+ILO
姫乃「はじめにエマさん」

エマ「?」

姫乃「私、エマさんに対して、ちょっと遠慮してる所があったなって思うんです」

姫乃「色々エマさんも考えて行動してくださったのに、私はその気持ちを汲み取れないで、一人で空回って」

姫乃「でも、私はエマさんの事も大好きですからね!」

エマ「え~!?なになに?愛の告白!?」

エマ「モテモテで困っちゃう~」

姫乃「次に果林さん!」

果林「何かしら?」

姫乃「果林さんにとって、愛とは何ですか?」

果林「そうね...愛は貫く事かしら?気持ちの軸を常に持つことよ」

姫乃「私は果林さんがどこまで愛してくれるのか、不安でした」

姫乃「でも、かすみさんとの対話で自分の中に眠っている問題に気づけて」

姫乃「果林さんの貫く気持ち、それをみんなにも見せつけてやりたい!」

果林「かすみちゃんとの会話で大分吹っ切れた様ね。よかったわ」

110: (SB-iPhone) 2021/08/11(水) 00:04:39.37 ID:M+RI+ILO
姫乃「私の問題はまだまだ山積していますが、3人でゆっくり切り崩していければいいなって」

姫乃「ある程度心の余裕が持てました」

姫乃「私も私で、私が生まれ持った物に、もうちょっと向き合ってもいいのかなって、そんな気もします」

果林「じゃあ来週ね」

姫乃「へ?」

果林「来週、姫乃の家いきましょう」

果林「もちろん、エマも一緒に」

エマ「わーお、なんか凄い事になっちゃうのかも」

エマ「絆創膏と湿布の準備しておくね」

果林「ちょっと、そんな仕打ちを受けるってまだ決まった訳じゃないわよ!」

姫乃「...入院の準備もしておいた方が...」

果林「姫乃までなんて事言ってるのよ!」

111: (SB-iPhone) 2021/08/11(水) 00:10:52.15 ID:M+RI+ILO
エマ「....ウト、ウト」

果林「エマ眠いの?」

エマ「うん、なんか今日はダメみたい」

姫乃「私が部屋連れて行きますから、今日はもうおやすみなさい」

エマ「ごめんね。映画最後まで見たかった」

果林「またサメ映画観賞会を開けばいいわ」

果林「おやすみ、エマ」

エマ「おやすみなさい」

姫乃「エマさん、こっちへ」

エマ「ありがとね~」ガチャリ






果林「ふぅ、やっぱりサメ映画はよくわからないわ」

姫乃「なんでこんな尋常じゃない発想が出来るのでしょうかね?」

果林「あら、姫乃、戻ってたのね」

姫乃「...エマさん、あの後すぐ寝ちゃって」

果林「エマってば、異様に寝つきがいい時あるのよね。今日もそれなのかしら...?」

チェーンソーブルルン
これでサメを一網打尽!

112: (SB-iPhone) 2021/08/11(水) 00:20:47.45 ID:M+RI+ILO
果林「私ね、時々思うのだけど」

姫乃「はい」

果林「私達八丈島の制度って普通の人から見たら、異常に見えるわよね」

果林「よくわからない風習って言うか、常識」

果林「私は八丈島に生まれたから、この様な常識を持ち合わせるのか、それとも、自分の内面に持ち合わせていた物なのかって」

果林「私は後者を信じたい。私は私だから私なの。愛を貫いて、私が形成されていくの」

果林「ちょっと訳わからない話してしまったわ」

姫乃「...そんな事、ない、です」

姫乃「エマさんの愛は、相手の幸せを思いやる事、果林さんの愛は自分を貫く事」

姫乃「私の愛は、まだよくわからないですけど、正解は一つじゃないんだと思います」

姫乃「それこそ、果林さんが初めに言ってた、白とか黒とか単純じゃないって」

果林「ふふっ、最初の頃と比べると、随分と成長したわね、姫乃」

姫乃「そう、ですか?」

果林「ええ、誇っていいのよ」

果林「姫乃、ちょっと横に来て」

姫乃「?」

果林「ご褒美」?

113: (SB-iPhone) 2021/08/11(水) 00:24:45.96 ID:M+RI+ILO
姫乃「か、かかかか果林さん!?」

果林「姫乃が自分なりの愛を見つけたら、その時に続きをしましょう」

果林「大人のキスの約束よ。覚えておいて」

果林「それじゃあ、私先失礼するわ」

姫乃「はわわわわわ....」

姫乃「ファーストキッスって、全然レモン味じゃなかった...」

姫乃「はっ!?」

姫乃「ってポップコーンとコーラが出しっぱなしです。片付けないと」

姫乃「テーブルも拭かないと。とほほ...」

114: (SB-iPhone) 2021/08/11(水) 00:31:31.86 ID:M+RI+ILO
次の日

果林「今日はエマはお昼から授業なのね」

エマ「うん、少しゆっくりしてるよ」

果林「姫乃、準備出来た~」

姫乃「はーい、今行きます!」ドタドタ

エマ「姫乃ちゃん、髪飾り忘れてるよ!これっ」

姫乃「あっ、ありがとうございます」

エマ「それじゃあいってらっしゃいのハグ」

果林「行ってくるわね、エマ」ぎゅー

姫乃「エマさん、行ってきます」ぎゅー

エマ「いってらっしゃい!」

116: (SB-iPhone) 2021/08/11(水) 00:40:09.05 ID:M+RI+ILO
果林「今日の晩御飯なんだと思う?」

姫乃「最近日本料理が出てないので、それとか」

果林「んー、じゃがいも買い込んでたから肉じゃがかしらね?」

モブ女「おーい、姫乃」

姫乃「あっ、モブ女さんこんにちは」

モブ女「ねえねえ、もしかしてこちらが高校の頃の先輩?」

モブ女「ってモデルの朝香果林さんじゃん!」

果林「あら、私の事知ってるのね。ありがとう」

モブ女「こんな凄い人と“シェアハウス”してるなんてさ!姫乃早く言ってよ!」

姫乃「果林さんは高校の頃の先輩じゃありません、私の妻で、今同棲してるんです!」

モブ女「え?今なんて?」

姫乃「だから妻で同棲」

モブ女「えーー!?」

117: (SB-iPhone) 2021/08/11(水) 00:46:16.92 ID:M+RI+ILO
それからの私達の関係は、すぐさま学部を駆け巡り、私にはよくわからない眼差しが向けられる様になりました。
あれから、1週間後。

エマ「果林ちゃん、もういっぺん後見てもらっていい?」

果林「大丈夫よ。エマは何着たって似合ってるわ」

姫乃「そう言う果林さんは、スカーフ曲がってます」

果林「あ、あら、私としたことが」クイっ

果林「すぅ、はぁ...」

果林「いよいよね」

姫乃「(改めて見ると、おっきい家だなぁ)」

姫乃「(それは私が、それだけ大きな物を背負っているって言う意味)」

姫乃「(がんばれ。がんばれ。がんばれ)」ガラガラ


「「「ごめんください」」」



おしまい

119: (SB-iPhone) 2021/08/11(水) 00:51:13.99 ID:M+RI+ILO
結構シリアスな感じになってしまいました
なので、後でにほ八・スイ八・にほスイのイチャラブ書こうと思います

その他好きなシチュエーション、やってほしいネタありましたらお題として募集します
ゆっくり消費していこうと思います

124: (茸) 2021/08/12(木) 01:48:24.08 ID:7x65RGYw
定期的に良質なにほスイ、にほスイ八を供給してくれるのありがたい

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1627714737/

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