【SS】すみれ姫「竹取ったら竹取物語よ!」【ラブライブ!スーパースター!!】

SS


2: (はんぺん) 2021/10/24(日) 10:50:44.33 ID:ChLZyOF5
むかしむかしあるところに、スクールアイドル撮りの嫗という者がおりました。


アキバに行っては写真を撮りつつ、グッズを作って暮らしていました。


名前を、「みぬきの可可つこ」と言いました。


ある日、可可つこがいつものようにアキバに行くと、これから光りそうな竹を見つけました。


見ると、とても小さな可愛らしい女の子が、グソクムシの格好をして座っていました。


可可つこは連れて帰り、育てることにしました。

3: (はんぺん) 2021/10/24(日) 10:53:49.88 ID:ChLZyOF5
女の子はよく食べ、よく歌い、よく踊りました。


女の子が来てからと言うもの、可可つこは金銀財宝を見つけるようになりました。


可可つこは大金持ちになったのです。


女の子はすくすくと育っていき、たった3ヶ月で、立派な女性になりました。


「大人の階段をエスカレーターするデスよ!」


可可つこは成人式を勝手に上げることにしました。

4: (はんぺん) 2021/10/24(日) 10:59:18.68 ID:ChLZyOF5
あまりに女の子が美人なので、可可つこは決して家から出しませんでした。


家の中はいつもぎゃらくしぃで、可可つこは悲しいことがあっても、腹立たしいことがあっても家では癒やされていました。


女の子はとても大きくなったので、可可つこは「あきばれぽぉたぁ」なる人物を呼んで、名前をつけてもらうことにしました。


「とーってもかわいいので!ぎゃらくしのすみれ姫なんていーんじゃないでしょーかー!」


可可つこは大層気に入って、三日三晩すみれ姫のライブを家で開きました。

5: (はんぺん) 2021/10/24(日) 11:02:49.71 ID:ChLZyOF5
この様子を聞きつけた世間のスクールアイドルたちは、黙っていられません。


そんな素晴らしい人がいるのなら是非仲間になってもらおうと、可可つこの家に〇到しました。


すみれ姫を一目見たいと朝も夜も唐邸に張り付いています。


可可つこは絶対に見せまいと厳重警戒をしていました。


次第に正直飽きた人たちは来なくなりましたが、5人だけ、いつまでも諦めない人たちがいました。

6: (はんぺん) 2021/10/24(日) 11:11:03.49 ID:ChLZyOF5
“嵐を呼ぶ踊り子”嵐作のなこ(あらしつくりのなこ)



“蘇りし歌姫”歌持かのん(うたもちのかのん)



“台場の参謀”大侑時煌(おおとものときめき)



“情熱の夏-妖艶なる夜”石上摩央足(いそかみのまおたり)



“情熱の夏-照らす太陽”阿倍悠奈(あべのゆうな)


5人は朝も夜もいつまでも唐邸を訪れていました。

8: (はんぺん) 2021/10/24(日) 11:20:34.22 ID:ChLZyOF5
雨が降っても、槍が降っても、雪が降っても、微熱の中ためらっても、家の周りをぐるぐるとしていました。


ある時には可可つこを呼び出して「すみれ姫をください!」と言いました。


可可つこは「すみれは可可の実の娘ではアリマセンので可可が決めるコトではナイノデス」と首を振りました。


そうは言ってもずっと家に居させるわけもなかろうと5人は何度も何度も唐邸を訪れました。


流石に可可つこも思うところがあって、ある日すみれ姫の部屋でこう言いました。

10: (はんぺん) 2021/10/24(日) 11:37:23.49 ID:ChLZyOF5
「すみれ、可可は今まですみれを一生懸命お世話シマシタ。だから、聞いてほしいコトがあるデス」


「何よ、急に。感謝してるわ。いいわ、聞くわよ」


すみれ姫は大人しく話を聞くことにしました。


「可可もいつまですみれのお世話ができるかわからないデス。この世界では、女の人は女の人と、女の人は女の人と結婚するものデス。すみれのためにも、そろそろ考えるべきデス」


すみれ姫の言うことには、


「どうしてよ。するわけないじゃない」

13: (はんぺん) 2021/10/24(日) 11:48:11.63 ID:ChLZyOF5
「可可がいる間はそれでもイイノデスガ…。長い間通ってくれるあの5人の中から1人を選んで、スクールアイドルを始め、結婚してほしいデス」


「しないったらしないわよ。そもそもあの人たちが本気かわからないわよ。そんな人とは結婚できないわ」


「そう言うと思いマシタ。じゃあ、どんな人なら結婚したいデスか?」


すみれ姫は少し考えました。


「そうね、私がほしいって言うものを取ってきてくれる人なんていいんじゃないかしら。本気なんだって思うわ」


可可つこはナルホド、と思い、早速あの5人にそう伝えることにしました。

14: (はんぺん) 2021/10/24(日) 11:59:14.12 ID:ChLZyOF5
可可「というわけですみれの欲しいものを取ってくるデス」


嵐作のなこ改め千砂都「ほしいもの?」


歌持改めかのん「何が欲しいんだろ…」


大侑時煌改め侑「がんばる!」


石上摩央足改め摩央「いいじゃない」


阿倍改め悠奈「パ!それで何が欲しいって?」


可可「ノリノリデスね…可可もっとためらうかと思ったデス」

16: (はんぺん) 2021/10/24(日) 12:07:55.63 ID:ChLZyOF5
すみれ姫「じゃあまずは千砂都ね、内浦にある有田焼の皿が欲しいわ」


すみれ姫「次はかのん、赤い宝石のこっとんきゃんでぃを頂戴」


すみれ姫「侑は…侑なんていたかしら?まぁそうね、野生のちんすこうの毛皮がいいわね」


すみれ姫「それから摩央、ぽむの頭についてるっていうぽむの宝玉を取ってきて」


すみれ姫「最後は悠奈ね、親鳥が出産する時に出るっていうことりの子安貝をお願いするわ」


可可つこは驚きました。どれも聞いたこともない代物、どうするつもりなのでしょうか。

27: (はんぺん) 2021/10/24(日) 12:59:26.19 ID:ChLZyOF5
可可つこが抗議すると「愛が深いならできるはずよ」とすみれ姫は知らん顔。


仕方なく5人に伝えました。


5人はそれなら素直に嫌だと言って欲しいと口々に言いました。


かのん「そんなの無理だよ…」


侑「ちょっとひどいよ!」


可可「デスガ、すみれはそうじゃなきゃスクールアイドルにはならないと言っていマス」

28: (はんぺん) 2021/10/24(日) 13:07:17.06 ID:ChLZyOF5
千砂都はよく考えられる子なので、内浦へ行ったって見つかるとは思えませんでした。


そこで、千砂都は良いことを思いつきました。


まずすみれ姫に「今から内浦へ行ってきます!待っててね!」と手紙を送りました。


それから渋谷の食器屋へ行き、適当な有田焼を買います。


それから千砂都はそれを汚し始めました。

30: (はんぺん) 2021/10/24(日) 13:15:55.70 ID:ChLZyOF5
3年ほど経って、もはやスクールもクソもあったもんじゃなくなってから、千砂都はすみれ姫の元へ行きました。


すみれ姫はちらりと皿を見て、「海の匂いがしないわね」と言いました。


千砂都の嘘は1発でバレてしまったのです。


「かのんちゃんのためにラブライブメタのガチパ組もうと思ったのに…」


千砂都はそう言いましたが、今になってはラブライブにはもう出られません。


このことから「いまさら」と言うようになったそうです。

32: (はんぺん) 2021/10/24(日) 13:26:39.37 ID:ChLZyOF5
かのんは困り果てていました。


「こっとんきゃんでぃって何?!宝石ってどういうこと?」


かのんはずっと考えて、仕方ない、と覚悟を決めました。


まずは休学届を出し、旅に出たふりをします。


それから必死にバイトをし、お金を貯めました。


そしてなんと、職人に頼み込み、赤い宝石のこっとんきゃんでぃを作ってもらうことにしたのです。


「お願いします!なんとか作ってください!」


「よーし!頑張るびぃするよ!」

33: (はんぺん) 2021/10/24(日) 14:06:24.38 ID:ChLZyOF5
職人は力を入れて赤いこっとんきゃんでぃを作りました。


素晴らしく美しいこっとんきゃんでぃが出来上がりました。


かのんは大喜びでそれを持ってすみれ姫のところへ行きました。


「それをどこで手に入れたデスか?」


可可つこは最もな質問をしました。


「あっ…え〜っと〜…そうそう!大きな山にあったんだよ!」


そこから、かのんは、話をでっちあげ始めました。

36: (はんぺん) 2021/10/24(日) 14:31:33.71 ID:ChLZyOF5
船に乗ってね、とにかく探しにいこうと思ったんだけど、どっちに行ったら良いかもわからなくて。

直感で船を進めて行ったんだけど、来る日も来る日も島一つ見えなかった。

もう化け物は出るわ病気にはなるわで散々だったんだけど、ある日初めて島が見えたの。

その島に近づくと赤い髪の女の人がいて、久しぶりに人に会えて嬉しくってさ。

ここはなんて山ですか?って聞いたら台羅山だって。

その山のてっぺんにこれが生えてたということなの!



「凄いデス!凄いデス!かのんさんに決まりです!」


すみれ姫も嫌々ながら認める他ありませんでした。

37: (はんぺん) 2021/10/24(日) 14:50:44.33 ID:ChLZyOF5
その時です。


「ちょっと?歌持さんはここにいますの?」ビシィン


黒髪の女性が鞭を持って入ってきました。


誰デスか?と可可つこが聞くと、るびぃの姉です、と答えます。


「歌持さん?るびぃへの支払いがまだですわよ」ビシィン


支払い?可可つこは意味がわかりません。


「こっとんきゃんでぃを作らせておいて、料金を納めないなんてぶっぶーですわ!」ビシィン


かのんは青ざめます。


すみれ姫は「あら、偽物だったのね」と一安心。


このことから「あめとむち」と言うようになったそうです。

38: (はんぺん) 2021/10/24(日) 15:09:49.95 ID:ChLZyOF5
侑は野生のちんすこうなんて知りません。


絶対持ってくる!と約束したものの、どうしたらいいのかさっぱりでした。


そこで、仲間たちに聞いてみることにしました。


歩夢「聞いたことないなぁ」


せつ菜「それは面白そうですね!!!!知りませんが!!!!」


かすみ「なんですかそれぇ?」


ですが、1人だけ知っていそうな人がいたのです。


えま「すいすで聞いたことあるよ!取り寄せてみる?」

39: (はんぺん) 2021/10/24(日) 15:53:16.74 ID:ChLZyOF5
侑は大喜びでお願いすることにしました。


しばらくして、例のちんすこうがすいすから届きました。


侑はこれで間違いなくすみれ姫をすかうとできると思いました。


すみれ姫は野生のちんすこうの毛皮を見て、いよいよ本物かと思いました。


諦めきれないすみれ姫は、「本当にちんすこうの毛皮なら、ちぎれば増えるはずよね」


侑は自信満々に答えます。「もちろん!約束するよ!これは本物だよ!」

40: (はんぺん) 2021/10/24(日) 16:58:19.82 ID:ChLZyOF5
そう言って野生のちんすこうの毛皮を引きちぎりました。


ですが…。一向に増える気配はありませんでした。


すみれ姫は「約束なんじゃなかったの?」と呆れました。


侑は泣く泣く帰って行きました。


このことから約束することを「ちぎる」と言うようになったそうです。

41: (はんぺん) 2021/10/24(日) 18:26:44.43 ID:ChLZyOF5
摩央はぽむが何なのかわかりませんでした。


いつもならここで悠奈と一緒に、なのですが今回は彼女も候補の対抗馬ですから、そういうわけにはいきません。


摩央は一度故郷の島に帰り、仲間たちに相談することにしました。


仲間たちは話を聞き、「悠奈さんがいるなら応援しづらいなぁ」と思いました。


ですが摩央さんはバカみたいにお金持ちだったので、「見つけた人に1000万」と札束を取り出しました。


こうなったら悠奈も何もありません。仲間たちは凄い勢いで出かけて行きました。

42: (はんぺん) 2021/10/24(日) 18:53:40.70 ID:ChLZyOF5
当然誰もぽむを知りませんでしたが、1人だけ、紛れ込んでいる人物がいました。


今日子「ぽむって歩夢先輩ですよね…ふふ、楽勝ですね」


今日子はゆうぽむ過激派なので、侑のちんすこうの毛皮を取り替えるなど暗躍していました。


その上1000万が手に入るなら、ゆうぽむの新居だって買えます。


今日子はすぐにやたらデカい鳥の巣みたいなやつに戻りました。


「歩夢先輩!お団子ください!」


「いいけど…」


瞬〇です。

44: (はんぺん) 2021/10/24(日) 19:35:07.74 ID:ChLZyOF5
さてさてこれをあの島まで…と思いましたが、歩夢のお団子を粗末にすることができません。


自分でしまってしまったのです。しまうだけに。しまった滑った。


こうして摩央のもとにぽむの玉を届けられる者は誰1人来ることはなく、ぽむ玉0人で終わってしまいました。


一方、今日子はぽむの玉を残しておいたおかげで頑張ることができ、素敵なゆうぽむ結婚式を見届けることができたのです。


このことから「たまのこし」と言うようになったそうです。

45: (はんぺん) 2021/10/24(日) 20:22:45.29 ID:ChLZyOF5
悠奈は特に困っていませんでした。


別に鳥くらいいくらでもいるので、一般通過したやつを捕まえて育てようと思ったのです。


ですが待てど暮せど子安貝は手に入りません。


ひなが何匹も増えるばかりです。


ここでようやく悠奈は、「親鳥」が鳥の母親のことではなく、特定のものを指すことに気付きました。

46: (はんぺん) 2021/10/24(日) 20:58:26.40 ID:ChLZyOF5
ぐぐってみると、千代田区のとある高校の理事長室で手に入るという噂がありました。


悠奈は早速向かいました。


「着いたはいいけど、どっから入ったらいいのかなぁ?」


件の学校に着きましたが、一体どこから理事長室に行けばよいのやら。


悠奈は困って校舎を見上げました。


するとなんということでしょう、校舎の一角が明らかに光って見えたのです。


きっとあそこだね!悠奈は確信しました。

47: (はんぺん) 2021/10/24(日) 21:10:23.29 ID:ChLZyOF5
梯子をかけて登っていくと、改めて高いところにあるなと感じます。


少しずつ登っていきました。


ようやく到着した時、中に何か見えます。


悠奈は手を伸ばしますが届きません。


身を乗り出して精一杯掴もうとすると、何か触りました。


それを掴んで、目を輝かせながら取り出します。


それは、ただの伝説のめいど、みなりんすきぃのさいんでした。

48: (はんぺん) 2021/10/24(日) 21:10:44.50 ID:ChLZyOF5
子安貝じゃない!驚きのあまり悠奈は梯子から真っ逆さまに落ちていきます。


助かる術はありませんでした。


「パ!(遺言)」


こうして悠奈はあぶくに溶けました。


このことから鳥会えず、転じて「とりあえず」と言うようになったそうです。

51: (はんぺん) 2021/10/24(日) 21:41:22.01 ID:ChLZyOF5
こうして5人の求婚者はそれぞれ大変な目にあってしまいました。


このことで一層すみれ姫は有名になり、ついに帝の耳にまで届きました。


帝は付き人にこう言いました。


「サヤさん、多くのスクールアイドルの身を滅ぼすような美人がいると聞きます。
どれほどのものか一度見てきてくれませんか?」


サヤは言いつけ通りに唐邸へ旅立ちました。


可可つこに「帝がすみれ姫の噂を聞きつけて私をここへ送りました。
すみれ姫に一度会わせてください」と言います。


可可つこにしても帝の命令に背くわけにはいきません。

52: (はんぺん) 2021/10/24(日) 21:49:21.01 ID:ChLZyOF5
「すみれ!帝の使いがきたデス。早く出てきて会ってクダサイ!」


「いやよ!帝だからって会う気はないわよ」


「なんでそんなこと言うデスか!このゴクツブシのグソクムシ!」


「嫌ったら嫌!」


「帝に逆らったらどんな罰が待ってイルカ…」


「死刑だって言うならそれでもいいわよ!会わないったら会わない!」


こんな調子なのでどうすることも出来ず、サヤは一度帰ることにしました。

54: (はんぺん) 2021/10/24(日) 22:21:48.91 ID:ChLZyOF5
帝に事情を伝えると「なんという…いえ、だからこそあそこまでの被害を出したのでしょうね」と感心しています。


でも諦めませんよ、なんとしても会いたい、と帝は本気です。


帝直々に可可つこと話すことにしたのです。


「使いの者は断られたと言いますが、仮にも私は帝です。すぐに会わせてください」


可可つこは困りました。すみれ姫は全く言うことを聞かないし…。


そこで提案をしました。


「直接会ってもらう自信がないデス…。でも!可可の家の近くには山がアリマス!その山から顔をご覧いただくくらいなら出来るはずデス!」


帝はその作戦に乗ることにしました。

55: (はんぺん) 2021/10/24(日) 22:24:01.55 ID:ChLZyOF5
帝が山から覗いていると、それはそれは美しい女性が見えました。


すみれ姫だろうと、帝は家に入っていってしまいました。


帝がすみれ姫の袖を掴むと、すみれ姫は逃げようとしました。


帝がしっかり袖を掴むと、なんとすみれ姫は消えてしまいました。


「私を連れていくのはやめて!」強い口調で声だけ聞こえます。


帝はようやく諦めました。

56: (はんぺん) 2021/10/24(日) 22:29:38.58 ID:ChLZyOF5
しばらくして、月の綺麗な季節になりました。


すみれ姫は、夜空を眺めてはため息をつくことが増えました。


「どうしてため息つくデスか?」と可可つこが聞いても答えません。


一体どうしたのだろう、皆心配していました。


とうとうある日、すみれ姫は夜空を見て泣いていました。


可可つこは見ていられないと事情を聞き出しました。


「実は私、ぐそくむし星からきたぎゃらくし姫なの。次の満月には帰らないといけないのよ」


そう言って号泣します。

57: (はんぺん) 2021/10/24(日) 22:39:09.16 ID:ChLZyOF5
「私だって本当は帰りたくない!」


可可つこはあまりの話に驚き、怒りました。


「誰がなんと言おうとすみれは可可の娘デス!絶対に返しマセン!」


可可つこのすみれ姫防衛作戦が始まりました。


まずは帝に事情を伝えます。


帝は深く悲しみ、作戦への全面協力を約束しました。


なんだかんだで連絡を取り続けている5人に声をかけます。


新婚で忙しい侑と、自分達の活動に戻った情熱の夏の2人には断られました。


しかし、かのんと千砂都が協力してくれることになりました。

58: (はんぺん) 2021/10/24(日) 22:50:27.66 ID:ChLZyOF5
帝と4人で作戦会議です。


可可「おそらく連中は空からくるデス!」


帝「総戦力でぼこぼこにしたらよいのでは?」


かのん「怒って侵略されちゃったらどうするの…」


千砂都「大丈夫!全滅させたらいいんだよ!かのんちゃんならできる!」


かのん「わたしには無理だよ〜」

59: (はんぺん) 2021/10/24(日) 22:50:47.80 ID:ChLZyOF5
帝「待ってください。すみれ姫は歌とダンスが得意なのですよね?」


可可「はい!それはもう完璧デス!比類ないデス!」


千砂都「それって可可ちゃんが教えたの?」


可可「いえ、生まれつきデスね」


帝「なるほど…でしたら、こういうのはどうでしょう…」


4人は最高の作戦を立てました。

60: (はんぺん) 2021/10/24(日) 22:52:03.29 ID:ChLZyOF5
そして満月の日がやってきました。


4人はいつくるのかと待ち構えてきました。


すると、空から大きなぐそくむしがやってきました。


絶対にあれデス!と可可つこが叫びます。


帝が話しかけました。


「ぐそくむし星からようこそいらっしゃいました。ですが、すみれ姫をお渡しするつもりはありません。それを今から言葉ではなく、音楽でお伝えしたいと思いますがいかがでしょうか?」


でかぐそくむしは考える素振りを見せ、頷きました。


見るだけ見てやる、という様子でした。

61: (はんぺん) 2021/10/24(日) 22:59:32.70 ID:ChLZyOF5
可可つこが家に入ってすみれ姫を呼びます。


すみれ姫はすっかり落ち込んで、出ていきたくないと言いました。


「どうするつもりデスか!星に帰りたいんデスか?帰りたくないんデスか?」


すみれ姫は泣きながら言います、「帰りたくないったら帰りたくない!」


「だったら!一緒に行きマショウ!」


可可つこは続けます。


「アイツらに、勝たなきゃいけないんデショ!すみれ!」


すみれ姫は泣くのをやめました。可可つこの手を取ったのです。

62: (はんぺん) 2021/10/24(日) 23:03:26.74 ID:ChLZyOF5
「あんたたち!私のらいゔ、見せてあげるわ!」


帝の作戦とは、本気をらいゔで伝えることでした。


「ぎゃらくしぃ!!」すみれ姫の声が響き渡ります。


もっと笑いたいのに もっと素直になりたいのに


今輝きたいのに そんな気持ちはここで最後に


すみれ姫は力いっぱい歌いました。


でかぐそくむしは涙を流します。


そうです、でかぐそくむしもすみれ姫を愛しているのです。


その場にいたものは皆すみれ姫を讃え、喜び、全てを忘れました。

63: (はんぺん) 2021/10/24(日) 23:05:04.88 ID:ChLZyOF5
数年後。


可可つこ、かのん、千砂都、そしてすみれ姫は4人で暮らしていました。


帝は仕事があるので住んではいませんが、よく遊びにきました。


可可つことすみれ姫は幸せでした。


かのんと千砂都は幸せでした。


もちろん帝は幸せでした。

64: (はんぺん) 2021/10/24(日) 23:05:26.68 ID:ChLZyOF5
可可つことすみれ姫はよく冗談を言います。


「私たちが普通の高校生だったらどうだったのかしらね」


「きっとスクールアイドルをやって、仲良しデス!」


「あら、私に見合うかしら?」


「どうせ高校生になってもすみれはグソクムシデスよ」


「そんなわけないでしょ!」

65: (はんぺん) 2021/10/24(日) 23:06:03.42 ID:ChLZyOF5
すみれ「…何よ、この絵本」


可可「あー!可可のものを勝手に見るじゃないデス!」


可可「…読みマシタか?」


すみれ「…読んでないわ」


可可「あぁ…良かったデス」


すみれ「そんなに大事ならしまっておきなさいよね」


可可「可可が可可のものをどうしたって勝手デス!」


すみれ「まったく…」

66: (はんぺん) 2021/10/24(日) 23:07:27.71 ID:ChLZyOF5
すみれ「…可可」


可可「どうしたデスか?」


すみれ「私、ぐそくむし星からはきてないわよ」


可可「…///」


可可「やっ〜ぱり読んだデスねこのグソクムシ!」


すみれ「グソクムシじゃないわよ!」


可可「うるさいデス!許さないデス〜!」


すみれ(ふふっ)


すみれ「ぎゃらくしぃ!」


めでたしめでたし

67: (はんぺん) 2021/10/24(日) 23:08:40.96 ID:ChLZyOF5
ありがとうございました
アニメ2期おめでとうございます

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1635040004/

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