【SS】曜「クリスマスの奇跡」【ラブライブ！サンシャイン!!】

ようちか
　

千歌「メリークリスマーーース！！！」


曜・梨子「メリークリスマス！」



千歌「今日のクリスマスパーティー、楽しみだね！」


曜「うん！」


梨子「この3人で出かけるなんて、はじめてかしら」


曜「あ、千歌ちゃん　リボンずれてるよ」


千歌「あ、ほんとだー　なおしてーよーちゃん」


梨子「自分で直したら？」


千歌「えーーーイジワル梨子ちゃーん」



みんな「あははははははははは」
　

明日はクリスマス。それは特別な日


内浦では毎年、海岸でクリスマスキャンドルが行われる


千歌ちゃんの家の目の前だから、みんなで行くのが毎年の恒例行事



でも、そのイベントにはある言い伝えがあったことを知ったのは　つい最近のことだった
　

～1か月前～



善子「ねえ、知ってる　曜」



曜「ん？なーに善子ちゃん」




善子「ヨハネ！」



曜「で、知ってるって、何が？」



善子「来月の聖なる夜、海岸で命のかがり火が灯される儀式があるの、知ってるわよね」



曜（ああ、クリスマスキャンドルナイトのことか）



曜「それが、どうかした？」



善子「その儀式であることをした二人は」



曜「二人は？」



善子「永遠に結ばれる」



曜「なにそれ？！ベタすぎない？？」



曜「って、あのイベントに、そんな言い伝えあったんだ・・・」






曜「で、何をすればいいの？」
　

善子「その儀式を成功させるには　あるものが必要よ」


曜「あるもの？」


善子「それは、心結びの聖遺物を見つけること」



曜「・・・ハア？」


スタタタタ


善子「って、聞いておいて　何で逃げるのよ！」




曜（聞いて損した、そんなアニメみたいな話あるわけないじゃん）


曜（聖遺物なんて、アニメでよく聞くワードじゃん）


曜（はあ・・・）
　

～10年前～


ちか「よーちゃん、あーそぼ！」


よう「うん！ちかちゃん！」




よう「ちかちゃん、みとおねえちゃんに、だんだんにてきたね」


ちか「ええ？そうかなあ？」


よう「おかあさんいってるよ、ちかちゃんのさんしまいは、そっくりだって」


ちか「にてないよ～もー」
　

ちか「みとねえはずるいんだ」


ちか「いっつもあたらしいふくをさきにかってもらってる」


ちか「ちかもほしいのに！」


よう「おさがりばっかりなんだ」


ちか「そうそう！ちかだって、ちかだけのものがほしいのだ！」


よう「ちかちゃん」





＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝





曜「はっ・・・！」


どうやら私は　夢を見てみたみたいだ


幼い日の夢を
　

善子ちゃんの言っていることが理解できないまま


クリスマス当日を迎えてしまった






曜「梨子ちゃん、私・・・」



梨子「どうしたのよ曜ちゃん」



曜「・・・実は」
　

梨子「そう、曜ちゃん　千歌ちゃんのことが好きなんだ」


曜「（カァーーー）///」



梨子「それを、わざわざ私に教えたってことは」



梨子「告白、したいんでしょ」




曜「・・・・うん」
　

梨子「で、善子ちゃんから聞いた言い伝えが気になっていると」


曜「心結びの聖遺物って、梨子ちゃん、知らないよね？」



梨子「知るわけないでしょ、まったくもう、あの堕天使また変なワードを・・・」



曜「だよね」



梨子「でも、一言だけ言えることはある」



梨子「勇気を出しなさい」
　

『それでは、クリスマスキャンドル、スタート！』



ルビィ「わあ！！きれい！」


花丸「みらいずらー」



善子「フフフ、魂の輝きがきらめいているわ・・・」




曜「・・・イベント、始まってしまった」
　

曜「何だか知らないけど、千歌ちゃんもいなくなってるし」



曜「はあ・・・どうしたらいいんだろう」



すると、私の視界に



果南ちゃんの姿が見えた



曜「あ、かなんちゃ」
　

果南「千歌、すきだよ」




曜「！！！！！！！！！！！！！！！！！！？」






一瞬、目を疑った




千歌ちゃんは　果南ちゃんといたのだ



千歌「え・・・」






曜「果南ちゃん！！！！！」
　

果南「あ、見つかっちゃった」



千歌「よーちゃん・・・」




曜「・・・どうして？」





果南「じゃあ、返事待ってるね」



果南ちゃんは走り去っていった





曜「・・・・・・」



千歌「よーちゃ」



曜「バカッ！！！！！！！！！！！！！」
　

千歌ちゃんはAqoursのリーダーだ



みんなの太陽なんだ



千歌ちゃんが好きなのは　私だけじゃないんだ





もちろん、梨子ちゃんだって・・・




でも、今はその現実だけは　目を背けたかった




千歌「・・・ようちゃ」
　

曜「・・・千歌ちゃんは、誰が好きなの！！！？」



曜「教えて？ねえ？誰なの？」



曜「どうせ、梨子ちゃんなんでしょ？果南ちゃんなんでしょ？」



曜「ねえ？？？ねえ？？？！！」








千歌「・・・・・・ごめん」





千歌ちゃんは、涙を浮かべながら


おうちに走っていった
　

『さあ、クリスマスキャンドルナイトは、後半の部に突入します！』



鞠莉「待ってましたー！クリプレ抽選会～！」



ダイヤ「今年こそは、クリスマスプレゼント1等賞をゲットして見せますわ！」











梨子「曜ちゃん」



曜「・・・・・」



梨子「果南さんから、話は聞いたわ」
　

梨子「私も、千歌ちゃんが好き」



曜「・・・・・・」



梨子「果南さんも、そして、曜ちゃんも」



曜「・・・そんな資格ないよ　私に」




梨子「どうして？」




曜「千歌ちゃんはどうせ、私以外がいいんだ！」


曜「果南ちゃんも、そして、梨子ちゃんだって！！！」



曜「そっちの方が、お似合いだよ！！！」


曜「私、知ってるんだからね？」


曜「梨子ちゃんが千歌ちゃんと夜の学校でデートしてたこと」



曜「大好きだよ（I love you）って、ハグしたことも！！」




梨子「・・・」




梨子「そうよ、私も果南さんも、　曜ちゃんの恋敵ってことになるわね」
　

梨子「この際、はっきりしましょう」



曜「・・・え」



梨子「このクリスマスキャンドルのフィナーレまであと1時間」



梨子「そこで千歌ちゃんの隣になるのは誰か、勝負しましょう」




曜「・・・・・勝負」
　

梨子「勝負は簡単よ」


梨子「これから、千歌ちゃんに呼び出しのメールを送る」




梨子「どうやら果南さんは、みとシーで待ってるらしいから」



梨子「みとシーに私たちも行きましょう」



曜「それのどこが、勝負・・・？」



梨子「みとシーといっても、私たちは別々のところで待つの」




梨子「果南ちゃんはペンギンの前」



梨子「私は、イルカ像の前」



梨子「そして曜ちゃん、あなたはイルカショーのプールの前」



梨子「三か所に分かれて待つの」




梨子「千歌ちゃんが来たところが、勝者よ」
　

曜「そんな、急すぎ」



梨子「もう、送っておいたから」



梨子ちゃんは、千歌ちゃんに送ったメール送信画面を見せつけた




梨子「迷ってる時間なんてないよ　曜ちゃん」








曜「・・・・・・」
　

【メール】
千歌ちゃんへ

【本文】
本日20時半、私たち3人は三津シーで待っています

果南さんはペンギンの前
曜ちゃんはイルカショーのプール前
私はイルカ像の前

で待っています


必ず来てください


一緒にクリスマスキャンドルのフィナーレを見ましょう
　

ピ口リン




千歌「・・・梨子ちゃん、このメールって・・・」



千歌「そっか、さっきのことがあったから・・・」



千歌「梨子ちゃんも、知ってたんだね」






千歌「いかなきゃ」
　

～三津シー20時半前～


果南「梨子には驚いたけど、まあ、あれだけアタックしたしね」




梨子「・・・」






曜「結局、来ちゃった」



曜「でも、どうせ選ばれるのは果南ちゃんか梨子ちゃん」



曜「私なんか　選ばれるわけないよ」
　

20時26分


曜「どうせくるわけない」


20時27分


曜「梨子ちゃんの方がいいんだ」


20時28分


曜「幼馴染だって、果南ちゃんのほうが長いんだ」


20時29分


曜「わたしなんか　わたしなんか」



20時30分


果南「千歌」


梨子「千歌ちゃん」


曜「・・・・・・ごめんね」























千歌「あ、いた！」
　

曜「え、うそ」



千歌「よーちゃん、びっくりしたよ？」




なんで




千歌「梨子ちゃんに、あのメール送ってもらったのぉ？」




なんで








曜「・・・千歌ちゃ」
　

曜「なんで、わたしなの」



千歌「ええ？」




曜「さっき、果南ちゃんに、告白されたのに」



曜「梨子ちゃんが、メール送ったのに」



曜「言い伝えの意味すら分かってない」



曜「・・・わたしなんかじゃ、ダメだよ」




千歌「あ、よーちゃん！！」
　

私は逃げ出した



こんなの私じゃ　千歌ちゃんに悪いよ




今すぐでいいから　果南ちゃん　梨子ちゃんのところへ行ってよ




千歌「待ってよー」




こないで




千歌「なんで逃げるのさ」




嫌い
　

千歌「やっと追いついた！」



嫌い




千歌「どーしたのようちゃん」




嫌いって言って





千歌「よーちゃん？」




嫌い！！！




曜「わたし、千歌ちゃんのこと」



嫌いなんだよ！！！






曜「すき」
　

千歌「え？しってるよお～そんなこと」



曜「ごめん、千歌ちゃん」




千歌ちゃんを嫌いになんてなれない




曜「私、嫉妬してた」



千歌「果南ちゃんのこと？」



曜「先に告白したのは、果南ちゃんなのに」



曜「私がブンどっちゃ悪いよ　バカ曜だよ」





千歌「え？一番はよーちゃんじゃん」













曜「え」
　

千歌「覚えてる、このリボン？」


千歌「これ、曜ちゃんがくれたものだよ？」


曜「・・・え」





～10年前～



ちか「ちかだって、ちかだけのものがほしいのだ！」


よう「ちかちゃん」



よう「はい！これ！」



ちか「わあ！リボン！どうしたの、これ？」



よう「えへへ・・・ちかちゃんに　プレゼントだよ」
　

よう「おようふくとかはたかすぎてかえないから」



ちか「・・・よーちゃん・・・・」ウルウル



よう「ちかちゃん、だーーーいすき！」





～～～～～～～～～～～～～～



曜「あっ・・・・・・・・」
　

千歌「このリボンをくれたときに行ってくれた言葉は」



千歌「今でも、変わってないよね？」







曜「・・・うん」






千歌「千歌も、よーちゃんのこと、だーーーーーーいすき！！！」




曜「わああああ！！！」
　

『それでは、クリスマスキャンドル、いよいよフィナーレです！！』



曜「千歌ちゃん、ありがとう」



千歌「まさか忘れてるなんて思わなかったよ」



曜「ごめんね、でも、みんなのおかげで思い出せたんだ」



千歌「そうだね」



曜「果南ちゃんのことは、本当にいいの？」



千歌「いいの！チカはよーちゃんが一番だから！」



曜「そっか・・・そうなんだ、千歌ちゃん・・・」（ウルウル）



千歌「って、また泣いてるし！」



曜「千歌ちゃん、だいすき」



千歌「うん、チカもよーちゃんのこと、だーーーいすき♡」






ふたりのくちびるは　自然と重なり合った―――
　

～～～～～～～～～～～～～～


梨子「これでよかったのよね」



果南「そうだね、ちょっと残念だけど」



梨子「果南さん、無理を言ってすみません」



果南「いいよ、私もドキドキしたし、チカに告白なんてさ」


果南「でも、ほんのちょっと残念かな」


梨子「そうね」



果南「ところで、結びの聖遺物ってなんなの？」



梨子「それはね・・・」
　

おしまい
　

乙
ようちかをありがとう
　

いいじゃん…
　

クリスマスに素敵なようちかをありがとう
　

乙乙
良かったぞー
　

ウルっと来ちゃった
とてもよかった
　

乙
クリスマスに素敵なものが読めて良かった