1: 2021/01/11(月) 17:56:22.91 ID:LfeAWYp6
──歩夢の部屋──
せつ菜「歩夢さん、次の巻を取っていただいていいですか?」
歩夢「はい。この漫画はこの巻で終わりだよ」
せつ菜「ありがとうございます!!」
歩夢「ふふっ。せつ菜ちゃんが楽しそうで嬉しいよ」
せつ菜「ええ。私、今まで『ヂャンプ』や『マガヂン』ばかりだったので、こういう少女漫画って初めてなんですよ!」
歩夢「そうなんだ。小さい頃もあんまり?」
せつ菜「私の家は漫画禁止なので、読む機会が無かったですね」
せつ菜「『ちゃを』や『りぼむ』とか、本屋で並ぶ漫画雑誌を見て憧れはあったのですが」
せつ菜「この歳になる頃には、興味が少年漫画やラノベに移ってまして…」
せつ菜「お小遣いも有限ですから、少女漫画に使うお金が無かったんです」
せつ菜「けど、こういうのも滾りますね!」
歩夢「たぎる?」
せつ菜「いじめられてる主人公の女の子を庇う男の子!最高にかっこいいじゃないですか!!」
せつ菜「歩夢さん、次の巻を取っていただいていいですか?」
歩夢「はい。この漫画はこの巻で終わりだよ」
せつ菜「ありがとうございます!!」
歩夢「ふふっ。せつ菜ちゃんが楽しそうで嬉しいよ」
せつ菜「ええ。私、今まで『ヂャンプ』や『マガヂン』ばかりだったので、こういう少女漫画って初めてなんですよ!」
歩夢「そうなんだ。小さい頃もあんまり?」
せつ菜「私の家は漫画禁止なので、読む機会が無かったですね」
せつ菜「『ちゃを』や『りぼむ』とか、本屋で並ぶ漫画雑誌を見て憧れはあったのですが」
せつ菜「この歳になる頃には、興味が少年漫画やラノベに移ってまして…」
せつ菜「お小遣いも有限ですから、少女漫画に使うお金が無かったんです」
せつ菜「けど、こういうのも滾りますね!」
歩夢「たぎる?」
せつ菜「いじめられてる主人公の女の子を庇う男の子!最高にかっこいいじゃないですか!!」
2: 2021/01/11(月) 18:00:08.95 ID:LfeAWYp6
歩夢「ああ、分かるなあ。ピンチの時に助けにきてくれるって良いよね」
歩夢「私も小さい頃、よくいじめられたけど、そのたびに侑ちゃんが助けてくれたんだ」
せつ菜「なんですかそれ!リアルこの漫画じゃないですか!」
せつ菜「歩夢さん!侑さんのそういうの、もっとおしえてください!」
歩夢「え、ええ?漫画は良いの?」
せつ菜「うう…。漫画は読みたい…。けど、そちらもすごく気になります…」
せつ菜「私にとっても、侑さんはヒーローですから」
せつ菜「そんな彼女の武勇伝を聞いて、もっとあの人を大好きになりたいんです!」
歩夢「えへへ、なんか恥ずかしいな…。例えば小学生の時の給食でね──」
歩夢「私も小さい頃、よくいじめられたけど、そのたびに侑ちゃんが助けてくれたんだ」
せつ菜「なんですかそれ!リアルこの漫画じゃないですか!」
せつ菜「歩夢さん!侑さんのそういうの、もっとおしえてください!」
歩夢「え、ええ?漫画は良いの?」
せつ菜「うう…。漫画は読みたい…。けど、そちらもすごく気になります…」
せつ菜「私にとっても、侑さんはヒーローですから」
せつ菜「そんな彼女の武勇伝を聞いて、もっとあの人を大好きになりたいんです!」
歩夢「えへへ、なんか恥ずかしいな…。例えば小学生の時の給食でね──」
4: 2021/01/11(月) 18:02:17.30 ID:LfeAWYp6
──────
歩夢(うう…。もうおなかいっぱいでたべられないよ…)
歩夢(でも、ごはんのこすのよくないよね…)
歩夢(きゅうしょくのじかんももうすこしでおわっちゃう…)
「あー!あゆむちゃんがごはんのこそうとしてるー!」
歩夢「え!?」
歩夢(うう…。もうおなかいっぱいでたべられないよ…)
歩夢(でも、ごはんのこすのよくないよね…)
歩夢(きゅうしょくのじかんももうすこしでおわっちゃう…)
「あー!あゆむちゃんがごはんのこそうとしてるー!」
歩夢「え!?」
6: 2021/01/11(月) 18:03:49.93 ID:LfeAWYp6
「いーけないんだーいけないんだ!せんせーにいってやろー」
歩夢「や、やめてよ…。いま、たべようとしてたよ…」
「でもあと5ふんでたべれるわけないじゃん!」
「まだこーんなにのこってるのに」
歩夢「うう…」ジワ…
歩夢「や、やめてよ…。いま、たべようとしてたよ…」
「でもあと5ふんでたべれるわけないじゃん!」
「まだこーんなにのこってるのに」
歩夢「うう…」ジワ…
7: 2021/01/11(月) 18:05:23.33 ID:LfeAWYp6
「やっぱりのこすきじゃん!おはしすかすかしてるじゃん!」
歩夢(ほんとうにこれいじょうは…むりだよ…)
歩夢(おなかにいれたら…もどしちゃう…)
「やーいやーい!あゆむちゃんはわるいこだー!」
歩夢「や、やめ──」
侑「やめろ!」
歩夢(ほんとうにこれいじょうは…むりだよ…)
歩夢(おなかにいれたら…もどしちゃう…)
「やーいやーい!あゆむちゃんはわるいこだー!」
歩夢「や、やめ──」
侑「やめろ!」
8: 2021/01/11(月) 18:07:38.74 ID:LfeAWYp6
歩夢「──ゆうちゃん!」
「ゆうちゃんか。わるいこにわるいっていってなにがわるいんだよお」
侑「だめ!あゆむはわるいこじゃない!」
侑「もうたべられないのにむりしたら、おなかこわしちゃうでしょ!」
侑「あゆむがごはんをのこさなきゃいいんだよね」
「へっ。でもたべれるわけないじゃん!」
侑「そんなことない!」
侑「あゆむ。そのごはん、ぜんぶわたしにちょうだい」
歩夢「え?でも…わたしのたべかけ…」
侑「そんなのきにしないよ!」
侑「いくぞー!おりゃあああ!」パクパクパク!
「ゆうちゃんか。わるいこにわるいっていってなにがわるいんだよお」
侑「だめ!あゆむはわるいこじゃない!」
侑「もうたべられないのにむりしたら、おなかこわしちゃうでしょ!」
侑「あゆむがごはんをのこさなきゃいいんだよね」
「へっ。でもたべれるわけないじゃん!」
侑「そんなことない!」
侑「あゆむ。そのごはん、ぜんぶわたしにちょうだい」
歩夢「え?でも…わたしのたべかけ…」
侑「そんなのきにしないよ!」
侑「いくぞー!おりゃあああ!」パクパクパク!
9: 2021/01/11(月) 18:10:14.63 ID:LfeAWYp6
「うわあ、きたなーい。ひとのたべかけをたべるなんて!」
侑「きたなくなんかない!」
パクパクパク!
カラカラン…
侑「ごちそうさま!」
侑「どうだ!もうあゆむをわるくなんていわせないよ!」
「う…うう、うわああああん!!」ピュー!
歩夢「ゆ、ゆうちゃん…」グスッ
侑「こわかったね。もうだいじょうぶだよ」ナデナデ
歩夢「ありがとう…。うっ…っ…」
歩夢「う…わああああん!」
侑「きたなくなんかない!」
パクパクパク!
カラカラン…
侑「ごちそうさま!」
侑「どうだ!もうあゆむをわるくなんていわせないよ!」
「う…うう、うわああああん!!」ピュー!
歩夢「ゆ、ゆうちゃん…」グスッ
侑「こわかったね。もうだいじょうぶだよ」ナデナデ
歩夢「ありがとう…。うっ…っ…」
歩夢「う…わああああん!」
10: 2021/01/11(月) 18:14:15.12 ID:LfeAWYp6
───
せつ菜「なんですか…それ。…侑さんかっこよすぎます…」グスッ
せつ菜「私…歩夢さんに感情移入して…思わず涙が…ううっ…」
歩夢「も、もう…!大げさだよ」っティッシュ
せつ菜「あ…ありがとうございます…。鼻もかんでいいですか?」
歩夢「いいよ。はい」っティッシュ
せつ菜「──ちーん」
歩夢「ふふっ、なんか照れちゃうな。こんな話でここまで泣かれると」
せつ菜「私、さらに昔の侑さんに興味が湧きました!もっとそういうのください!」
歩夢「え、ええ…。うーん、だったらあとは…」
せつ菜「なんですか…それ。…侑さんかっこよすぎます…」グスッ
せつ菜「私…歩夢さんに感情移入して…思わず涙が…ううっ…」
歩夢「も、もう…!大げさだよ」っティッシュ
せつ菜「あ…ありがとうございます…。鼻もかんでいいですか?」
歩夢「いいよ。はい」っティッシュ
せつ菜「──ちーん」
歩夢「ふふっ、なんか照れちゃうな。こんな話でここまで泣かれると」
せつ菜「私、さらに昔の侑さんに興味が湧きました!もっとそういうのください!」
歩夢「え、ええ…。うーん、だったらあとは…」
11: 2021/01/11(月) 18:16:56.19 ID:LfeAWYp6
─────
歩夢(うう…おといれいきたい…)ソワソワ
歩夢(でも、じゅぎょうちゅうにてをあげるのはずかしい…)
歩夢(まだおわるまで20ぷんもある…)
歩夢(うう…だめ…も、もう…もれちゃう…)ソワソワ
歩夢(あ、ああ…も、もう……あっ…)ソワソワ
侑「せんせーい!といれ!」
歩夢(…!)
歩夢(うう…おといれいきたい…)ソワソワ
歩夢(でも、じゅぎょうちゅうにてをあげるのはずかしい…)
歩夢(まだおわるまで20ぷんもある…)
歩夢(うう…だめ…も、もう…もれちゃう…)ソワソワ
歩夢(あ、ああ…も、もう……あっ…)ソワソワ
侑「せんせーい!といれ!」
歩夢(…!)
12: 2021/01/11(月) 18:19:59.39 ID:LfeAWYp6
──先生はトイレじゃないですよ。
──どうぞ、高咲さん。今度はちゃんと休み時間のあいだにね。
侑「あゆむちゃんもつれてっていいですか!ひとりでといれするのこわいです!」
──しょうがないわね。いいですよ。
歩夢(ゆうちゃん…)
侑「ありがとうせんせー!いこうあゆむっ!」
歩夢「う…うん!」
──どうぞ、高咲さん。今度はちゃんと休み時間のあいだにね。
侑「あゆむちゃんもつれてっていいですか!ひとりでといれするのこわいです!」
──しょうがないわね。いいですよ。
歩夢(ゆうちゃん…)
侑「ありがとうせんせー!いこうあゆむっ!」
歩夢「う…うん!」
14: 2021/01/11(月) 18:22:43.18 ID:LfeAWYp6
───
侑「よしっ!あゆむ…まにあった───あっ…」
ジョボボボ……
歩夢「う…うう……うっ…みないでゆうちゃん……」ビチャビチャ……
侑「……ごめん、あゆむ…。わたしがもっとはやくきづけば…」
歩夢「ちがうの!わたしが…!」
侑「そんなことない!あゆむはがんばったんだよ…!」
歩夢「ゆ、ゆうちゃん…。ごめんなさい…」
歩夢「わたし…きたないよ…ひっく…」グスッ
侑「よしっ!あゆむ…まにあった───あっ…」
ジョボボボ……
歩夢「う…うう……うっ…みないでゆうちゃん……」ビチャビチャ……
侑「……ごめん、あゆむ…。わたしがもっとはやくきづけば…」
歩夢「ちがうの!わたしが…!」
侑「そんなことない!あゆむはがんばったんだよ…!」
歩夢「ゆ、ゆうちゃん…。ごめんなさい…」
歩夢「わたし…きたないよ…ひっく…」グスッ
15: 2021/01/11(月) 18:25:07.82 ID:LfeAWYp6
侑「そんなことないよ。がんばったあゆむはきれいだよ」
侑「ほけんしついこう。ね?」
侑「このことはわたしとあゆむだけのひみつ」
歩夢「う…うん…///ありがとう…うぅ…」
侑「ほらもうなかないの。あゆむはつよいこだよ」
歩夢「うん…」
侑「ほけんしついこう。ね?」
侑「このことはわたしとあゆむだけのひみつ」
歩夢「う…うん…///ありがとう…うぅ…」
侑「ほらもうなかないの。あゆむはつよいこだよ」
歩夢「うん…」
16: 2021/01/11(月) 18:26:21.83 ID:LfeAWYp6
───
せつ菜「なんていいお話なんですか…。私もティッシュがびちゃびちゃです…」ダバー
歩夢「も、もう…!ほんとにおおげさだよお」っティッシュ×2
せつ菜「ううっ…。でも、良いんですか?ふたりだけの秘密なのでは…?」
歩夢「さすがにもう失効だよ」
歩夢「私もこうやって誰かに話せるくらい、昔のことだから」
せつ菜「なんていいお話なんですか…。私もティッシュがびちゃびちゃです…」ダバー
歩夢「も、もう…!ほんとにおおげさだよお」っティッシュ×2
せつ菜「ううっ…。でも、良いんですか?ふたりだけの秘密なのでは…?」
歩夢「さすがにもう失効だよ」
歩夢「私もこうやって誰かに話せるくらい、昔のことだから」
18: 2021/01/11(月) 18:28:28.71 ID:LfeAWYp6
せつ菜「本当に…。侑さんは昔から素敵な人だったんですね」
歩夢「なんかあの子が褒められてると、私も嬉しくなっちゃうよ」
歩夢「もうここまで来たら、思いっきりせつ菜ちゃんのこと泣かせちゃおうかな?」
せつ菜「そ、その言い方はなんだか語弊を生みますよ!」
せつ菜「でも、そうですね。私の涙腺VS歩夢さんの昔話」
せつ菜「これは熱い戦いになりそうです!!!」
せつ菜「かかってきてください!歩夢さん!」
歩夢「行くよ!せつ菜ちゃん!!」
歩夢「なんかあの子が褒められてると、私も嬉しくなっちゃうよ」
歩夢「もうここまで来たら、思いっきりせつ菜ちゃんのこと泣かせちゃおうかな?」
せつ菜「そ、その言い方はなんだか語弊を生みますよ!」
せつ菜「でも、そうですね。私の涙腺VS歩夢さんの昔話」
せつ菜「これは熱い戦いになりそうです!!!」
せつ菜「かかってきてください!歩夢さん!」
歩夢「行くよ!せつ菜ちゃん!!」
19: 2021/01/11(月) 18:32:23.99 ID:LfeAWYp6
────
「うえはらさんさー。たかしくんとなかよくするのやめてくれない?」
歩夢「え?」
「こっちのあけみがたかしくんのことすきなんだよ」
「けど、たかしくんがうえはらさんのことがすきっていって、あけみショックうけちゃったんだよ」
歩夢「え…?でもそんなの…わたしにかんけい──」
「あるんだよ!」
「うえはらさんさー。たかしくんとなかよくするのやめてくれない?」
歩夢「え?」
「こっちのあけみがたかしくんのことすきなんだよ」
「けど、たかしくんがうえはらさんのことがすきっていって、あけみショックうけちゃったんだよ」
歩夢「え…?でもそんなの…わたしにかんけい──」
「あるんだよ!」
20: 2021/01/11(月) 18:33:56.16 ID:LfeAWYp6
「え?なに?あけみがきずついてなんともおもわないわけ?」
「うっわうえはらさんつめたー」
「あけみにあやまんなよー」
歩夢「そんな…わたし…べつにたかしくんのこと…すきってわけじゃ」
「は?あけみのすきなたかしくんをバカにするの?」
「うっわうえはらさんつめたー」
「あけみにあやまんなよー」
歩夢「そんな…わたし…べつにたかしくんのこと…すきってわけじゃ」
「は?あけみのすきなたかしくんをバカにするの?」
21: 2021/01/11(月) 18:35:28.15 ID:LfeAWYp6
歩夢「ちがうよ…!そんなつもりじゃ…」
「ほんとつめたいひとだねー、うえはらさん」
「なんでたかしくんがこんなやつを」
歩夢「や…やめてよ…うぅ…」グスッ
「なけばいいとおもってるの?ひきょうものだね」
『ひきょーもの!ひきょーもの!』
『ひきょーもの!ひきょーもの!』
歩夢「い…いや…。やめて…」
「ほんとつめたいひとだねー、うえはらさん」
「なんでたかしくんがこんなやつを」
歩夢「や…やめてよ…うぅ…」グスッ
「なけばいいとおもってるの?ひきょうものだね」
『ひきょーもの!ひきょーもの!』
『ひきょーもの!ひきょーもの!』
歩夢「い…いや…。やめて…」
22: 2021/01/11(月) 18:37:01.74 ID:LfeAWYp6
侑「やめろ!なにしてるんだ!」
「たかさきさんじゃん。じゃましないでくれる?」
侑「いやだ!あゆむをいじめるなんてゆるさない!」
歩夢「ゆうちゃん…」
「なんでこんなこをそこまでかばうの?」
「このこがあけみいじめてるんだよ」
侑「あゆむがそんなことするわけない!」
侑「わたしのたいせつなあゆむを、きずつけないで!」
「たかさきさんじゃん。じゃましないでくれる?」
侑「いやだ!あゆむをいじめるなんてゆるさない!」
歩夢「ゆうちゃん…」
「なんでこんなこをそこまでかばうの?」
「このこがあけみいじめてるんだよ」
侑「あゆむがそんなことするわけない!」
侑「わたしのたいせつなあゆむを、きずつけないで!」
23: 2021/01/11(月) 18:38:37.73 ID:LfeAWYp6
「じゃああけみのきもちはどうなるの!たかしくんがすきなんだよ!」
侑「それならあけみちゃんががんばればいい!」
侑「がんばってたかしくんにすきになってもらえばいい!」
侑「あゆむにやつあたりするなんて、そっちがひきょうものだ!」
「ちっ…」
「はあ…もういこいこ…」
「たかさきさん、ほうかごたいいくかんうらね」
侑「それならあけみちゃんががんばればいい!」
侑「がんばってたかしくんにすきになってもらえばいい!」
侑「あゆむにやつあたりするなんて、そっちがひきょうものだ!」
「ちっ…」
「はあ…もういこいこ…」
「たかさきさん、ほうかごたいいくかんうらね」
25: 2021/01/11(月) 18:45:02.26 ID:LfeAWYp6
───
侑「だいじょうぶ?あゆむ?」
歩夢「う…、うわああああん!」ダキッ
歩夢「こわかったよぉ…ゆうちゃぁん…うあああん…!」
侑「よしよし。あゆむはつよいよ」ナデナデ
歩夢「うわああああん…!」
侑「もう…ほんとになきむしなんだから…」
侑「そんなになかれると…わたしまでなけてきちゃうじゃん…」
侑「うっ…うう…」
侑「うわああああんっ!」
侑「ごめんね!わたし…もっとはやくきてあげれば…うわああん!」
歩夢「ううん…。わたし…ひっく…うれしかったよお…!」
歩夢「ゆうちゃん……ありがとう…!」
侑「あゆむぅ…あゆむぅ…!」ギュゥッ
────
侑「だいじょうぶ?あゆむ?」
歩夢「う…、うわああああん!」ダキッ
歩夢「こわかったよぉ…ゆうちゃぁん…うあああん…!」
侑「よしよし。あゆむはつよいよ」ナデナデ
歩夢「うわああああん…!」
侑「もう…ほんとになきむしなんだから…」
侑「そんなになかれると…わたしまでなけてきちゃうじゃん…」
侑「うっ…うう…」
侑「うわああああんっ!」
侑「ごめんね!わたし…もっとはやくきてあげれば…うわああん!」
歩夢「ううん…。わたし…ひっく…うれしかったよお…!」
歩夢「ゆうちゃん……ありがとう…!」
侑「あゆむぅ…あゆむぅ…!」ギュゥッ
────
26: 2021/01/11(月) 18:47:39.29 ID:LfeAWYp6
せつ菜「うわああああん!」
せつ菜「なんなんですか!超王道の遅れてやってくるヒーローじゃないですかああ!!! 」
せつ菜「強すぎる!強すぎますよ歩夢さん!!」
歩夢「せつ菜ちゃん、まだ話の途中なのに泣くの早いよ…」
せつ菜「だって…だってぇ!こんなのずるいですっ!!」
歩夢「もう…この先を話したらせつ菜ちゃんどうなっちゃうの…」
せつ菜「なんなんですか!超王道の遅れてやってくるヒーローじゃないですかああ!!! 」
せつ菜「強すぎる!強すぎますよ歩夢さん!!」
歩夢「せつ菜ちゃん、まだ話の途中なのに泣くの早いよ…」
せつ菜「だって…だってぇ!こんなのずるいですっ!!」
歩夢「もう…この先を話したらせつ菜ちゃんどうなっちゃうの…」
27: 2021/01/11(月) 18:50:45.20 ID:LfeAWYp6
───
「たかさきさんさー、さっきはよくもつまんないことしてくれたね」
「そんなにうえはらさんがだいじ?」
侑「あたりまえだよ!あゆむはたいせつなともだちだ!」
「でもさー、あけみだってあたしらのともだちなわけ」
「ともだちがなかされてるのにだまってられないんだよ」
侑「でも、それであゆむをきずつけていいりゆうにならないよ!」
「たかさきさんみたいなひとなんていうかしってる?」
「うざいっていうんだよ!!」
パァン!
「たかさきさんさー、さっきはよくもつまんないことしてくれたね」
「そんなにうえはらさんがだいじ?」
侑「あたりまえだよ!あゆむはたいせつなともだちだ!」
「でもさー、あけみだってあたしらのともだちなわけ」
「ともだちがなかされてるのにだまってられないんだよ」
侑「でも、それであゆむをきずつけていいりゆうにならないよ!」
「たかさきさんみたいなひとなんていうかしってる?」
「うざいっていうんだよ!!」
パァン!
28: 2021/01/11(月) 18:54:53.68 ID:LfeAWYp6
侑「いたっ!なにするの!いたいよ!」
「うるさいよ!あたしらのじゃましないで!」
パァン!パアン!
侑「や、やめ!やめて!」
「だいたいなんなのあんたのそのかみ。みどりにしちゃっておかしい」
「ほんとほんと。かっこつけてんの?」
侑「う、うるさい!」
「こんなへんなこがいっしょじゃ、うえはらさんもかわいそー」
『かーわいそお!かーわいそお!』
『かーわいそお!かーわいそお!』
侑「そ、そんな…そんなわけ…ない…」
侑「ううっ……だれか…たすけて…」
パァン!パァン!
侑「やめて…やめてよ…ううっ…や──」
歩夢「やめて!」
「うるさいよ!あたしらのじゃましないで!」
パァン!パアン!
侑「や、やめ!やめて!」
「だいたいなんなのあんたのそのかみ。みどりにしちゃっておかしい」
「ほんとほんと。かっこつけてんの?」
侑「う、うるさい!」
「こんなへんなこがいっしょじゃ、うえはらさんもかわいそー」
『かーわいそお!かーわいそお!』
『かーわいそお!かーわいそお!』
侑「そ、そんな…そんなわけ…ない…」
侑「ううっ……だれか…たすけて…」
パァン!パァン!
侑「やめて…やめてよ…ううっ…や──」
歩夢「やめて!」
29: 2021/01/11(月) 18:56:43.52 ID:LfeAWYp6
侑「あ…あゆむ…!」
歩夢「ゆうちゃんをぶたないで!」
「うえはらさんなんでここにいんの?うざ」
歩夢「わたしだけじゃないよ!」
「──なにしてんだよ…おまえら。なんであけみちゃんもそこにいるの」
「た、たかしくん!?なんで!?」
「あゆむちゃんがきてっていうからきてみたら──」
「なんでたかさきさん、そんなぼろぼろなんだよ…」
歩夢「ゆうちゃんをぶたないで!」
「うえはらさんなんでここにいんの?うざ」
歩夢「わたしだけじゃないよ!」
「──なにしてんだよ…おまえら。なんであけみちゃんもそこにいるの」
「た、たかしくん!?なんで!?」
「あゆむちゃんがきてっていうからきてみたら──」
「なんでたかさきさん、そんなぼろぼろなんだよ…」
30: 2021/01/11(月) 19:00:37.64 ID:LfeAWYp6
「ち、ちがうのたかしくん!これあけみがやらせたんじゃなくて…!」
「みそこなったよ!おまえら!」
「……!」
「おれのすきなあゆむちゃんのたかさきさんをきずつけるなんて」
「おまえらとはもうぜっこうだ!」
「たかしくん…!うっ…うわぁあああああん!」ピュー!
「これでいい?あゆむちゃん?」
歩夢「うん。たかしくん、ありがとう」
「いいっていいって。おれ、ほけんのせんせいよんでくるから!」
「あゆむちゃんは、たかさきさんのそばにいてやって!」
歩夢「うん…!」
「みそこなったよ!おまえら!」
「……!」
「おれのすきなあゆむちゃんのたかさきさんをきずつけるなんて」
「おまえらとはもうぜっこうだ!」
「たかしくん…!うっ…うわぁあああああん!」ピュー!
「これでいい?あゆむちゃん?」
歩夢「うん。たかしくん、ありがとう」
「いいっていいって。おれ、ほけんのせんせいよんでくるから!」
「あゆむちゃんは、たかさきさんのそばにいてやって!」
歩夢「うん…!」
31: 2021/01/11(月) 19:02:29.47 ID:LfeAWYp6
────
歩夢「ゆうちゃん…ごめん…」
歩夢「わたしのせいだよね……」
侑「あゆむ…。あゆむっ…!」ダキッ
侑「いいんだよ…。あゆむはなにもわるくないんだよ…」
歩夢「だって……ゆうちゃんがこんなに…ボロボロに…っ…」グスッ
侑「もう…なんであゆむがないてんの」
歩夢「ごめんね…。わたし、っ…よわいから…うっ…ひっく…ゆうちゃんをまもれなく…っ…て…」
侑「そんなのきにすることないよ…。わたしたちともだちじゃん」
侑「あゆむはたかしくんをよんできてくれたじゃん」
侑「それでわたしはたすけられたよ」
侑「だから、もうなかないで」
歩夢「うん…」
侑「あとでわたしからも、たかしくんにおれいをいわないとね」
歩夢「うん…」
歩夢「ゆうちゃん…ごめん…」
歩夢「わたしのせいだよね……」
侑「あゆむ…。あゆむっ…!」ダキッ
侑「いいんだよ…。あゆむはなにもわるくないんだよ…」
歩夢「だって……ゆうちゃんがこんなに…ボロボロに…っ…」グスッ
侑「もう…なんであゆむがないてんの」
歩夢「ごめんね…。わたし、っ…よわいから…うっ…ひっく…ゆうちゃんをまもれなく…っ…て…」
侑「そんなのきにすることないよ…。わたしたちともだちじゃん」
侑「あゆむはたかしくんをよんできてくれたじゃん」
侑「それでわたしはたすけられたよ」
侑「だから、もうなかないで」
歩夢「うん…」
侑「あとでわたしからも、たかしくんにおれいをいわないとね」
歩夢「うん…」
32: 2021/01/11(月) 19:05:44.88 ID:LfeAWYp6
歩夢「ゆうちゃん…」
侑「…ん?」
歩夢「……すき」
侑「ん…。わたしも」
歩夢「………」ギュッ
侑「…!…。……」ギュッ
侑「あゆむ…」
歩夢「…なあに?」
侑「わたし…へんじゃないよね…」グスッ
歩夢「ゆうちゃん?」
侑「あゆむといっしょにいても…いいよね?」
歩夢「あたりまえだよ…。ずっといっしょにいてほしい」
歩夢「わたし、ゆうちゃんがいなくなったらやだ…」
侑「よかった…」
侑「これからも…あゆむのとなりにいさせて」
歩夢「うん…」
侑「…ん?」
歩夢「……すき」
侑「ん…。わたしも」
歩夢「………」ギュッ
侑「…!…。……」ギュッ
侑「あゆむ…」
歩夢「…なあに?」
侑「わたし…へんじゃないよね…」グスッ
歩夢「ゆうちゃん?」
侑「あゆむといっしょにいても…いいよね?」
歩夢「あたりまえだよ…。ずっといっしょにいてほしい」
歩夢「わたし、ゆうちゃんがいなくなったらやだ…」
侑「よかった…」
侑「これからも…あゆむのとなりにいさせて」
歩夢「うん…」
33: 2021/01/11(月) 19:09:57.95 ID:LfeAWYp6
─────
せつ菜「─────」
歩夢「せつ菜ちゃん?せつ菜ちゃーん!」
せつ菜「歩夢さん。私、涙枯れました」
せつ菜「私の負けです」
歩夢「えへへ。勝っちゃった」
せつ菜「あ、あはは。いやあ…私、いろいろ完敗ですよ」
歩夢「そんな…私は全然すごくないよ。侑ちゃんがすごいだけで…」
せつ菜「いいえ──」
せつ菜「歩夢さんがいたからこそ、侑さんも強くなれたのだと思います」
せつ菜「間違いなく、あなたの力があったからですよ」
歩夢「そっか。自分じゃあまり自信が湧かないけど──」
歩夢「せつ菜ちゃんがそういうなら、きっとそうなんだろうね!」
せつ菜「はい!歩夢さんは素晴らしい人です!!」
せつ菜「─────」
歩夢「せつ菜ちゃん?せつ菜ちゃーん!」
せつ菜「歩夢さん。私、涙枯れました」
せつ菜「私の負けです」
歩夢「えへへ。勝っちゃった」
せつ菜「あ、あはは。いやあ…私、いろいろ完敗ですよ」
歩夢「そんな…私は全然すごくないよ。侑ちゃんがすごいだけで…」
せつ菜「いいえ──」
せつ菜「歩夢さんがいたからこそ、侑さんも強くなれたのだと思います」
せつ菜「間違いなく、あなたの力があったからですよ」
歩夢「そっか。自分じゃあまり自信が湧かないけど──」
歩夢「せつ菜ちゃんがそういうなら、きっとそうなんだろうね!」
せつ菜「はい!歩夢さんは素晴らしい人です!!」
34: 2021/01/11(月) 19:11:56.54 ID:LfeAWYp6
──夜──
歩夢「電気消すよー」
せつ菜「はい、どうぞ」
カチッ ブツン…
せつ菜「ふふ、歩夢さんの家にお泊まりなんてドキドキです」
歩夢「えへへ、私も侑ちゃん以外の人と一緒のベッドで寝るの初めてだよ」
せつ菜「そうなんですか?2人目に私を選んでくれるなんて光栄です」
歩夢「もう…せつ菜ちゃんは本当に大袈裟なんだから」
歩夢「電気消すよー」
せつ菜「はい、どうぞ」
カチッ ブツン…
せつ菜「ふふ、歩夢さんの家にお泊まりなんてドキドキです」
歩夢「えへへ、私も侑ちゃん以外の人と一緒のベッドで寝るの初めてだよ」
せつ菜「そうなんですか?2人目に私を選んでくれるなんて光栄です」
歩夢「もう…せつ菜ちゃんは本当に大袈裟なんだから」
35: 2021/01/11(月) 19:14:04.00 ID:LfeAWYp6
──
せつ菜「歩夢さん…」
歩夢「なあに?」
せつ菜「今だから言えるんですけどね」
せつ菜「──私、侑さんに恋をしていたんだと思います」
歩夢「えっ…!?」
せつ菜「いや、恋というのは語弊がありますね」
せつ菜「あの人の人柄に、惚れていました」
せつ菜「そんな惚れこんだ人の傍にいたい、って思ったこともある」
せつ菜「だから、ひょっとしたら恋だったのかもしれません」
せつ菜「けど、敵わないなあ、って思ったんです」
せつ菜「歩夢さんというこんなにも素敵な人が、侑さんの隣にいるのなら、私に出来ることは──」
せつ菜「あの人が聞きたいという私の歌を歌い、大好きを応援することだけだ、って」
歩夢「せつ菜ちゃん…」
せつ菜「歩夢さん…」
歩夢「なあに?」
せつ菜「今だから言えるんですけどね」
せつ菜「──私、侑さんに恋をしていたんだと思います」
歩夢「えっ…!?」
せつ菜「いや、恋というのは語弊がありますね」
せつ菜「あの人の人柄に、惚れていました」
せつ菜「そんな惚れこんだ人の傍にいたい、って思ったこともある」
せつ菜「だから、ひょっとしたら恋だったのかもしれません」
せつ菜「けど、敵わないなあ、って思ったんです」
せつ菜「歩夢さんというこんなにも素敵な人が、侑さんの隣にいるのなら、私に出来ることは──」
せつ菜「あの人が聞きたいという私の歌を歌い、大好きを応援することだけだ、って」
歩夢「せつ菜ちゃん…」
37: 2021/01/11(月) 19:16:27.00 ID:LfeAWYp6
せつ菜「ふっ、そんな顔しないでください」
せつ菜「私は今、あの人をヒーローだと思っています」
せつ菜「そして私も、あの人にとってのヒーローになりたい」
せつ菜「もし侑さんがつまずいて転んでしまった時には──」
せつ菜「あの人が立ち上がれるよう、私にも協力させてください」
せつ菜「歩夢さんにとって大切な人は、私にとってもそうだから」
歩夢「──うん」
歩夢「ありがとう、せつ菜ちゃん」
歩夢「──大好き」ギュッ
せつ菜「うわっ…歩夢さん!いきなり腕にしがみつかないでください!びっくりしてしまいます!」
歩夢「ごめんね。ただ──」
歩夢「せつ菜ちゃんと仲良くなれて、本当に良かったなって」
せつ菜「もう歩夢さんってば」
せつ菜「私も───大好きです」
せつ菜「私は今、あの人をヒーローだと思っています」
せつ菜「そして私も、あの人にとってのヒーローになりたい」
せつ菜「もし侑さんがつまずいて転んでしまった時には──」
せつ菜「あの人が立ち上がれるよう、私にも協力させてください」
せつ菜「歩夢さんにとって大切な人は、私にとってもそうだから」
歩夢「──うん」
歩夢「ありがとう、せつ菜ちゃん」
歩夢「──大好き」ギュッ
せつ菜「うわっ…歩夢さん!いきなり腕にしがみつかないでください!びっくりしてしまいます!」
歩夢「ごめんね。ただ──」
歩夢「せつ菜ちゃんと仲良くなれて、本当に良かったなって」
せつ菜「もう歩夢さんってば」
せつ菜「私も───大好きです」
38: 2021/01/11(月) 19:17:36.11 ID:LfeAWYp6
──今、あのひとを守るのはあなただけじゃない。
──一人じゃ守れない時は、私も力になります。
──歩夢さんには、侑さんだけじゃなく、
──私というヒーローもいるんですから。
──これからも、ずっとよろしくお願いします。
おわり
──一人じゃ守れない時は、私も力になります。
──歩夢さんには、侑さんだけじゃなく、
──私というヒーローもいるんですから。
──これからも、ずっとよろしくお願いします。
おわり
41: 2021/01/11(月) 19:37:48.93 ID:ohKgC0ZF
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リb
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1610355382/