【SS】かすみ「事前準備」【ラブライブ！虹ヶ咲】

栞子「あれ？」

かすみ「ん〜」

栞子「かすみさん？」

かすみ「しお子！」

栞子「何してるんですか？」

かすみ「何って…準備だよぉ」
　

栞子「準備？何の準備ですか？ライブ？」

かすみ「違うよぉ。も〜しお子忘れちゃったの？」

栞子「なんですか？」

かすみ「ま〜仕方ないかぁ。前回はしお子不参加だったもんねぇ」

栞子「え？私が同好会に入る前の話ですか？」

かすみ「うん。そうだよ」

栞子「えっと…教えて頂けますか？かすみさんは何の準備を…」
　

かすみ「二期の準備だよ！！」

栞子「二期…？二期とは？」

かすみ「テレビアニメのだよ！しお子もポスターに写ってたよ！」

栞子「は、はあ…」

かすみ「どうしようかなぁ。今のうちに新しい服買っておこうかなぁ」
　

栞子「あの…テレビアニメとは？」

かすみ「かすみん達のアニメが2022年4月よりTOKYO MX他にて放送予定でしょ」

栞子「はあ…そうですか」

かすみ「まあ、しお子はアニメに出るの初めてだと思うから困った事があったらかすみんに聞いてよ。なんたってかすみんは一期一話から登場してるベテランなんだから」

栞子「そ、そうですか」
　

かすみ「二期はどんなアニメになるのかな〜」

栞子「楽しみですね」

かすみ「うん。きっとこのまま映画化の流れだろうから今のうちに色々考えとかないとなぁ」

栞子「いや…それは時期尚早では？」

かすみ「そんな事ないよ。μ'sの時もAqoursの時も映画化してるんだからかすみん達だって絶対映画するよ」
　

栞子「まあ、目標を高く持つのは良い事ですからね」

かすみ「そうだよ。打倒、煉獄杏寿郎！乙骨憂太！」

栞子「争うジャンルが違う気もしますけど…高いハードルですね」

かすみ「ちなみにしお子はどんな感じで登場するか決めてるの？」

栞子「いえ…何も…」
　

かすみ「ちゃんと決めておいた方がいいよ〜後悔するから…」

栞子「かすみさん後悔してるんですか！！？」

かすみ「いや…別に？後悔なんてしてませんけど？」

栞子「してるんですね。どんな登場したんですか？」

かすみ「空から降ってきて…」

栞子「嘘吐かないで下さい」

かすみ「うっ…でも変な登場の仕方はしてない…よ」
　

栞子「どんな登場だったんだろう…」

かすみ「まあまあ。その話は置いといて」

栞子「置いとくんですね」

かすみ「タイトル！タイトルはどうなると思う？」

栞子「タイトルですか？ラブライブ！虹ヶ咲スクールアイドル同好会！じゃないんですか？」

かすみ「それじゃあ一期と一緒じゃん」

栞子「ダメなんですか？」

かすみ「ダメじゃないけど。やっぱり少しは変えた方がいいと思うんだよね」

栞子「タイトルの後にseason1、season2とかでいいのでは？」

かすみ「捻りがないね」
　

栞子「捻り？では、かすみさんの意見を聞きたいですね」　

かすみ「ん〜虹ヶ咲同好会ZとかGTとか超とか！」

栞子「真似じゃないですか！！それに超だとスーパースターと被りますよ」

かすみ「スーパースター？」
　

栞子「ラブライブスーパースターですよ」

かすみ「……なにそれ？」

栞子「知らない？」

かすみ「知らない」

栞子「本当に？」

かすみ「うん。え？ラブライブスーパースターって？スーパースターってかすみんの事でしょ？」
　

栞子「いえ…違いますよ」

かすみ「え？そうだよ。スーパースターってかすみんの事だよ」

栞子「いや…はい。そうですね」

かすみ「え？今何か諦めた？」

栞子「いえ。そんな事ないですよ」
　

かすみ「…まあいいや。そんな事より事前準備！事前準備！」

栞子「いいんですか…」

かすみ「やっぱりファンのみんなにはかすみんの可愛い姿を届けたいし〜」

栞子「はい」

かすみ「ほら〜アニメの登場人物って毎話同じ服を着がちでしょ？」

栞子「まあ…学校が舞台ですから。基本制服が多いのでは？」

かすみ「甘いなぁ。日常回とか合宿回があるんだよ！そう言う所で目立たないと」
　

栞子「そう言うものですか」

かすみ「そう言うものなの。それに！」

栞子「それに？」

かすみ「ここだけの話…大きな声じゃ言えないけどスタッフさんに任せっぱなしにするとダサい服着せられる可能性あるよ」

栞子「本当に大きな声じゃ言えない話じゃないですか」
　

かすみ「これ本当に大事な事だよ。しお子も今のうちに自分で決めておいた方が絶対いいから」

栞子「検討しておきます」

かすみ「まあ後は〜アニメで目立つためには決め台詞とか決めておいた方がいいかも！」

栞子「決め台詞ですか？」

かすみ「そうそう。真実はいつも一つ！とか月に代わってお仕置きよ！とかそんなの」

栞子「せめてラブライブで例えませんか？」
　

かすみ「ラブライブで？」

栞子「絵里さんのハラショーや鞠莉さんのシャイニーみたいな事ですよね？」

かすみ「うん。そだね」

栞子「かすみさんは何かあるんですか？」

かすみ「え？」

栞子「決め台詞」
　

かすみ「………あるよ」

栞子「どんなのですか？」

かすみ「………秘密」

栞子「何故？」

かすみ「真似されたら…困るし」

栞子「人のをとったりしません」
　

かすみ「まあ…あの…お楽しみにと言う事で」　

栞子「はい。分かりました」

かすみ「まあ…後は今結構4Kテレビが普及してるって言うから」

栞子「4Kテレビ？」

かすみ「そう。4Kテレビが何なのかよく分からないけど、凄い画質がよくて毛穴まで見えるんだって。だから、気をつけた方がいいよ」

栞子「それアニメに関係あります？」

かすみ「もちろん」
　

栞子「そうですか」

かすみ「それだけじゃないよ。アニメ化したらグッズ化とかもするんだから」

栞子「グッズ化ですか？」

かすみ「うん。フィギュアになったりぬいぐるみになったり。クレーンゲームの景品になったりするんだよ」

栞子「そこまで想像していませんでした。確かに、アニメ化すればグッズ展開は必須ですよね」

かすみ「そうだよ。二期が放送されたら〜かすみんの一番くじを発売したいなぁ」

栞子「かすみさんの？同好会のではなくて？」

かすみ「うん。かすみんの」

栞子「え？景品全部かすみさんって事ですか？」

かすみ「もちろん」
　

栞子「大きな野望ですね。あったんでしょうか？今までタイトルではなくキャラクター限定での一番くじって」

かすみ「さあ？」

栞子「自分に関係すること以外あまり興味ないんですね」

かすみ「え？そ、そんな事はないよぉ」

栞子「顔に書いてありますよ」

かすみ「ぐっ…ま、まあその話は置いといて」

栞子「都合が悪いからって」

かすみ「あの〜…ほら！後はコラボとかもあるかもしれないよ」
　

栞子「それは例えば企業とか？」

かすみ「とかファッション誌とコラボしたり〜」

栞子「ファッション誌ですか？」

かすみ「そうだよ。いつ声が掛かるか分からないんだから。気を抜かないよ」

栞子「まあ気を抜くつもりはありませんけど」

かすみ「あと、ほら！他のアニメとコラボしたりもするかもだし」

栞子「そんな事もあるんですか？」

かすみ「他のアニメとコラボして恥をかくような事がない様にしないと」
　

栞子「恥をかくとは例えばどの様な？」

かすみ「え？ん〜…だから…超人気アニメとコラボしたりすると緊張したりして失敗するから」

栞子「なるほど。確かに一理ありますね。かすみさんはコラボしたい作品とかあるんですか？」

かすみ「ん〜作品と言うか……一度桜井さんに曲を作って欲しいな〜」

栞子「桜井さん？どなたですか？」

かすみ「え？しお子知らないの？」

栞子「えっと…」

かすみ「ミスチルの桜井さんだよ」

栞子「あっ…そうですか。いえ、かすみさんの口からMr.Childrenが出てくるとは思わなかったので」
　

かすみ「なんで？」

栞子「イメージにないので。確かにそう言ったコラボも良いかもしれませんね。もちろん、畑先生が作詞された曲もどれも素晴らしいのですけど」

かすみ「畑…先生？」

栞子「畑亜貴先生ですよ。ラブライブ関連の楽曲の作詞をして頂いてる」

かすみ「作詞も作曲も全部自分達でやってるよね？」

栞子「え？あっ…そこはちゃんと守っていくのですか？」

かすみ「守って行くって？」

栞子「あっ、いえ。なんでもないです」
　

かすみ「後はドラえもんとコラボしたかなぁ」

栞子「アニメの話に戻るんですね。ドラえもんですか。国民的アニメじゃないですね。どうしてドラえもんなんですか？」

かすみ「欲しいひみつ道具があるんだ」

栞子「下心丸出しですね」

かすみ「だってしお子だって一度は考えた事あるでしょ？ドラえもんが居たら〜みたいな事」

栞子「ん〜……ないですね」

かすみ「嘘だ！絶対にあるよ！」

栞子「そんな事言われても…」
　

訂正

× かすみ「後はドラえもんとコラボしたかなぁ」
○ かすみ「後はドラえもんとコラボしたいかなぁ」
　

かすみ「正直になりなよ」

栞子「正直ですよ。かすみさんの欲しいひみつ道具とはなんなのですか？」

かすみ「えっとね。着せかえカメラと」

栞子「一つじゃないんですか？」

かすみ「一つになんかしぼれないよ」

栞子「煩悩まみれじゃないですか」

かすみ「むぅ。別にいいじゃん。真剣に考えた事ないしお子には分からないよ」

栞子「今考えましたよ」

かすみ「え？そうなの？なになに？」

栞子「はい。私はどこでもドアが欲しいです」

かすみ「どこでもドア？なんかありきたりだね」

栞子「い、いいじゃないですか。好きな所に行けるんですよ？」
　

かすみ「どこ行きたいの？」

栞子「どこ？」

かすみ「行きたい所あるんでしょ？」

栞子「考えてなかったです」

かすみ「ふ〜ん。しお子って普段何考えて生きてるの？もしかして意外と何も考えてない？」

栞子「なっ…随分な言い方しますね。常に思考を張り巡らせている訳ではありませんが、いつも何も考えていない訳ではありませんよ」
　

かすみ「まあ、いいけど」

栞子「自分から聞いておいて…」

かすみ「後あれだね！アニメ化したらあの練習をしといた方がいいかも！」

栞子「あの練習？」

かすみ「提供を読むやつ！」

栞子「提供？」

かすみ「見た事ない？ご覧のスポンサーの提供でお送りしましたってやつ！コナン君とかやってるじゃん」

栞子「あ〜」
　

かすみ「訂正クレジットを上手く読めて初めて一人前なんだよ」

栞子「アナウンサーみたいですね」

かすみ「ちょっと話変わるんだけどね」

栞子「なんですか？」

かすみ「普段乱暴な口調のキャラクターがご覧のスポンサーの提供でお送りしていますとか、お便りお待ちしてますとか言ってるのみると裏ではちゃんとしてるのかなとか思っちゃうよね」

栞子「え？思わないですよ」

かすみ「そう？」

栞子「はい」
　

かすみ「しお子ってアニメを真剣に見た事ないんだね」

栞子「どうしてそう言う結論に至るのですか？」

かすみ「だって真剣に見てたら絶対に違和感を感じるもん」

栞子「違和感を感じる……。まあ、そこは置いときますがかすみさんはのめり込みやすいタイプと言う事ですね」

かすみ「うん。うん？そうかも」

栞子「はい…はい。だいぶ話が脱線してますよね」

かすみ「元々なんの話をしてたんだっけ？」

栞子「アニメ二期放送前の事前準備の話ですよ」
　

かすみ「そうだ！あとアレだよ！もしかしたらコーナーを担当したりとかもあるかもしれないから」

栞子「コーナー担当？」

かすみ「そうだよ。コナン君もやってるじゃん。ネクストコナンザヒント！って」

栞子「コナン君の話多いですね」

かすみ「ああ言うのだって二期ではあるかもしれないから準備はしといた方がいいよ」

栞子「わかりました。何を準備すれば良いか分かりませんがやってみます」

かすみ「はい。やってみてください」
　

かすみ「で、どうかな？色々と分かった？」

栞子「…………はい、そうですね。大変勉強になりました」

かすみ「何かを飲み込んだのは気になるけどしお子の力になれて良かった」

栞子「はい。ありがとうございます」

かすみ「と言う事でテレビアニメ【かすみん】は2022年4月より放送予定です！お楽しみに」

栞子「そんなアニメは放送されませんよ」
　

おわり