【SS】かすみ「しず子が3人に分裂した！？」【ラブライブ！虹ヶ咲】

かすみ「どういうこと…！？どうしてしず子が3人に…」

しず子「どうしたの？かすみさん、私は一人だよ？」

かすみ「だって、そっちにもしず子が2人いるじゃん！！」

桜坂しずく「違います。私の名前は桜坂しずくです。次間違えたら、同好会は廃部にします。」

かすみ「なんで！？」

しずく先輩「はい！！！私の名前はしずく先輩ですよ！！！かすみさん！！！」

かすみ「うわっ！こっちのしず子は声が大きい！」
　

璃奈「かすみちゃん、落ち着いて、ここは夢の中だよ」

かすみ「り、りな子！？…って、夢！？」

璃奈「冷静に考えて、しずくちゃんが3人に分裂するわけがない…璃奈ちゃん素顔『にっこりん』」

かすみ「り、りな子が笑顔に……新鮮で可愛い……」

璃奈「照れ照れ」ﾃﾞﾍﾍ

かすみ「なぁんだ、これはかすみんの夢か」

しず子「何寝ぼけてるの？かすみさん」

桜坂しずく「全くだらしないですね、中須さん」

しずく先輩「かすみさん！！早朝ランニングしましょう！！」

かすみ（めんどくさいなぁ、早く夢から覚めないかなぁ）
　

璃奈「そういえばしずくちゃん達、もうすぐ演劇部の発表があるんだよね」

しず子・桜坂しずく・しずく先輩「！！」

かすみ（そういえば、現実のしず子もそんなことを…）

しず子「そうなんですが、次の役は多重人格の役でして……」

桜坂しずく「同日人物でありながら別人物となるというのが、どうも難しいんですよ」

しずく先輩「な、何言ってるんですか二人とも！！努力と根性で切り抜けましょうよ！！」

かすみ（なるほど、悩んでるしず子が、劇の人格に分裂して、襲いかかってきたということですね）
　

かすみ（となれば、いつものように励ましてあげればいいよね）


かすみ「もしかしたら、しず子のことが好きじゃないって言う人もいるかもしれないけど！」

かすみ「私は！桜坂しずくのこと、大好きだから！」


しず子・桜坂しずく・しずく先輩「！！」

かすみ（ふっ……決まった！）ｷﾘｯ


桜坂しずく「な、中須さんっ……そ、その、あ、ありがとうございます……その、嬉しいです」

しず子「かすみさん……私やっぱり、人から好かれないのかな」ｳﾙｳﾙ

しずく「かすみさんっ！！私のことはどうなんですか！？かすみさん！？」


かすみ「あれ……？」
　

彼方「かすみちゃん、敵しずくちゃんのことが一番好きだったんだね～」

かすみ「あれ！？彼方先輩！？いつからそこに……」

彼方「夢の世界は彼方ちゃんの管轄内だからね～」

彼方「それより、今ので敵しずくちゃんを攻略できたから、敵じゃなくなったね」

桜坂しずく「え？私は別に敵では……」

彼方「君の人格は友しずくちゃんに吸収させるよ」

桜坂しずく「そ、そんな！待ってくださいっ！」

桜坂しずく「き、きゃあああああああああああ」ｼｭｳｳｳｳｳｳｳｳ

しず子「き、きゃああああああああああああ」ｼｭｳｳｳｳｳｳｳｳ

しずく先輩「あ！二人が融合していきます！」

かすみ（何が何だかわからない……）
　

しず子「………」

しず子「これが私……逃れようのない、本当の私！」

かすみ（しず子がもう一人のしず子を取り込んじゃった……）

しずく先輩「うおおおおおおお！！カッコいいです！！しずくさん！！私も合体したいです！！」


彼方「じゃあ新しい敵しずくちゃんを召喚するよ」

かすみ「って彼方先輩！？さっきからしず子のことを敵とか友とか、何言ってるんですか？」

彼方「あ～、ごめんごめん、この世界のしずくちゃんの仕組みを説明してなかったね」
　

かすみ「仕組みって……」

彼方「まず、かすみちゃんの中で、虹ヶ咲の生徒は大きく分かれて三つのカテゴリに分けれるよね」

かすみ「え？」

彼方「友達、先輩、そして敵……かすみちゃんは、学校でそれらの人たちと生活してるね」

かすみ「ま、まぁ大きく分けるとそうなのかな……」

彼方「それでこの世界のしずくちゃんは、かすみちゃんのカテゴリ別に分割した存在になっちゃったんだよ～」

かすみ「な、何で！？」

彼方「夢って、そんなもんだよ～」
　

かすみ（なるほど……だからしず子とは別に、せつ菜先輩っぽいしず子といじわる生徒会長っぽいしず子がいたんだね）

彼方「じゃあ新しいしずくちゃんの召喚をよろしく、エマちゃん」

エマ「了解だよ～！」

かすみ「あれ？いつの間にエマ先輩も……」

エマ「Convocare！」


ﾎﾞﾜﾜﾝ


桜坂しずく「………」

桜坂しずく「你好！」

かすみ「わぁ……また別のしず子が出てきた………」
　

しずく先輩「あ、新しいしずくさん！良かったら私とフュージョンしましょう！！」ﾜｸﾜｸ

彼方「ええっ……せっかく召喚したのに、もう吸収しちゃうの～」

桜坂しずく「………融合はやめるわ」

しずく先輩「えっ！？」

桜坂しずく「誰かに支えられなきゃ表現もできないなんてなさけないわ、私は一人でいい」

しずく先輩「そんな……」

かすみ（あ、新しい敵っぽいしず子だ……）
　

しずく先輩「私は諦めませんよ！3ヶ月以内にはあなたを納得させてフュージョンしてみせます！」

桜坂しずく「……まぁお互い頑張りましょう、拜拜」

しず子「行ってしまいました……」



prrrrrrrrrrrrrrrrrrrr

かすみ「あ、アラームが鳴ってる」

璃奈「多分、現実時間で朝になった。そろそろ起きた方がいい」

彼方「うん、夢の世界の管理は彼方ちゃん達に任せておいて～」

エマ「気を付けて行ってきてね～」

しず子・しずく先輩「行ってらっしゃい！かすみさん！」

かすみ「はいっ！行ってきます！」



・・・

ﾑｸｯ

かすみ（変な夢だった……）
　

・・・

しずく「………かすみさん、遅いな」

かすみ「お待たせ！しず子！」

しずく「もー！遅いよかすみさん！」

かすみ「えへへ、ごめんごめん……しず子……誕生日おめでとう！」

しずく「わぁっ！ありがとう！開けてもいい？」

かすみ「もちろん！」

しずく「………あれ？三つもくれるの？」

かすみ「あー……どれにしようか迷っちゃったから、全部買っちゃった！だから全部あげる！」

しずく「ありがとう！嬉しいよ、かすみさん！」
　

しずく「ねぇ、かすみさん」

かすみ「ん？」

しずく「もし私がかすみさんよりも先輩だったら、『しずく先輩』って呼ばれてたのかな？」

かすみ「え？」

しずく「それと、もし私がかすみさんに恨まれるような存在だったら、私は『桜坂しずく！』って呼び捨てにされたりするのかな……なんて」

かすみ「うーん、私にとって、しず子はいつだってしず子だからなぁ」

しずく「！！」

かすみ「だからどんなしず子でも、しず子って呼んだと思う！」

しずく「……ふふっ、ありがとう！私、かすみさんにしず子って呼ばれるの、大好きだよ」

かすみ「えへへ、私もしず子って呼ぶの、大好き！」
　

【夜】

しずく（どんな私がいても、根本的な部分は変わらないよね）

しずく（かすみさんのおかげで、多重人格の役の演じ方が掴めた気がする！）

しずく（ありがとう、かすみさん！次の劇、頑張るね……！）

しずく（………）


・・・


しずく「ん？ここは…？」


かすみさん「おっはよー！しず子！」

かすみさん「おはようございます！しず子！かすみん特性コッペパンを作ってきましたよ～！」

かすみさん「あ！しず子！部外者は出てってよ！」


しずく「ええっ！？かすみさんが三人！？」


歩夢「落ち着いてしずくちゃん！これは夢だよ！」

せつ菜「これは好都合ですね！かすみさんを相手に演劇の練習しましょう！」

しずく「え、えええええええ～！」


おしまい
　

見ていただいた方、ありがとうございました！
しずくちゃんお誕生日おめでとう！！！！
jΣﾐｲ˶o ᴗo˶ﾘ