【SS】千歌「Aqours Wars ~反乱軍の逆襲~」【ラブライブ!サンシャイン!!】

AqoursーSS


1: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:33:10.77 ID:gk3lr4Id
遠い昔、遥か極東の島国で……
 
ヌマヅ地方は戦乱の只中にあった
 
3年前、突如頭角を顕した堕天教団はクローン兵の軍勢を率い、ヌマヅ地方全域に勢力を拡大していった
 
堕天教団の高圧的な支配体制に反発した市民は一揆を起こすも、即座に鎮圧され次々とクローン兵によって彼らの拠点へと連行されていった
 
残された人々の多くは堕天使のご神体から放たれる闇の波動によって思考停止して教団を賛美するようになるも、中にはその影響を受けずに組織だった反乱軍を編成する者達も現れ始めた
 
堕天教団と反乱軍の一進一退の攻防が続いてから3年、今まさに反乱軍の最終作戦が始まろうとしていた
 
2: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:34:12.72 ID:gk3lr4Id
反乱軍拠点
 
反乱軍総司令・果南「喜べ同志諸君! もうすぐかの堕天教団の邪悪なる支配は終わりを迎える!」
 
果南「潜伏任務に就いていた曜同志から『奴らの地下拠点にて堕天使の封じられた棺を発見した』との報告があったのだ!」
 
特務隊員・千歌「おおーっ、さすが曜ちゃん!」
 
浄化の神子・梨子「それをわたしが神聖術で浄化すれば……」
 
千歌「みんなをおかしくしてる闇の波動はなくなるんだねっ!」
 
果南「うむ。千歌同志と梨子同志の2名は曜同志と合流し、堕天使を討つのだ!」
 
千歌「了解です」
 
梨子「了解しました」
 
果南「私は反乱軍を率いて陽動を行う。諸君らの奮起に期待する!」
 
反乱軍一同「了解!!」
 
3: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:35:15.04 ID:gk3lr4Id
果南「……すまないね、千歌。いつも重要な任務ばかり押し付ける形でさ」
 
千歌「ううん、気にしてないよ。私の力が人々を救うために役立てるんだから」
 
果南「そうか。おてんば姫のお守りは任せたぞ」
 
千歌「もちろんだよ、師匠」
 
果南「師匠はよしてくれよ// 千歌はもうマツウラ流を究めた身、私と対等な関係だよ」
 
千歌「……だったね、果南ちゃん」
 
梨子「千歌ちゃんは準備できた?」
 
千歌「うん! 潜入用の装備にラブライブレードに、あと水筒とみかんも持ったよ!」キリッ
 
梨子「もう、遠足じゃないんだからね」
 
果南「ははは、お守りされるのはむしろ千歌の方だったか」
 
千歌「もぅー二人して私をお子さま扱いしてー」ムゥーッ
 
4: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:36:17.36 ID:gk3lr4Id
荒野
 
梨子「ご先祖様が果たせなかった堕天使の完全浄化、わたしが成し遂げてみせるわ!」
 
千歌「あんまり気負っちゃダメだよ、梨子ちゃん。リラックスリラックス~」ニヘラー
 
梨子「千歌ちゃんはリラックスし過ぎ。っていうかそんなに気負って見える?」
 
千歌「うん。なんていうか……なにがなんでもって感じがしてさ。それこそ『最悪刺し違えてでも!』ってぐらいの」
 
梨子「それのどこがいけないの? わたしも千歌ちゃんも反乱軍のみんなも、堕天教団に家族を連れて行かれたのに?」
 
千歌「わかってるよ、もちろん。堕天教団を快く思わないのはみんな同じだよ」
 
梨子「だったら」
 
千歌「でもね……私にとっては……」
 
梨子「私にとっては?」
 
5: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:37:20.10 ID:gk3lr4Id
千歌「ヌマヅが平和になっても、梨子ちゃんがいない世界で生きていくなんて耐えられないって思ってる」
 
梨子「千歌ちゃん//」
 
千歌「だから私が梨子ちゃんを全力で守るよ! いつもみたいにねっ!」
 
梨子「ありがと。頼りにしてるからね♡」ニコッ
 
千歌「いやぁ~照れますなぁ//」ニヘラー
 
梨子「もう、おだてたらすぐ調子に乗るんだから」
 
千歌「ごめんごめん。あっ、そうだ」
 
梨子「どうしたの?」
 
千歌「今のうちに大事なこと、言っとかなくちゃ」
 
梨子「今でなくちゃ駄目なこと?」
 
千歌「うん」
 
梨子「そう。じゃあ教えて」
 
6: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:38:22.19 ID:gk3lr4Id
千歌「わかった。すぅー、はぁ~」
 
梨子「深呼吸って……そんなに緊張することなの?」
 
千歌「よしっ! 梨子ちゃん!」
 
梨子「なあに?」
 
千歌「この戦いが終わったら……ムグッ!?」
 
梨子「ストーップ!!」アセアセ
 
千歌「ええーっ!? せっかく覚悟決めたのにー」
 
梨子「それ死亡フラグだから! 古今東西最強の死亡フラグだから!」
 
千歌「死亡フラグ?」キョトン
 
梨子「わたしが暮らしてた地方に伝わる言い伝えなの。それをやったら八百万の神々に祟られるっていう(適当)」
 
千歌「そっかぁ、じゃあ今は言わないでおく」
 
梨子「うん、そうして。気持ちは伝わったから」
 
梨子(わたしだって、本当は千歌ちゃんに……)
 
7: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:39:24.09 ID:gk3lr4Id
高台
 
果南「同志諸君! 私に続けぇーっ!!」
 
反乱軍一同「うぉーっ!!」
 
千歌「敵の数はざっと3倍……厳しいね。他の拠点からも増援は来るだろうし」
 
梨子「大丈夫よ、反乱軍は一騎当千の兵が揃ってるわ。信じましょ、果南総司令やみんなを」
 
千歌「そうだね。思考パターンの単純なクローン兵なんかに全滅するもんかっ!」
 
梨子「わたし達はわたし達の成すべきことを果たしましょ」
 
千歌「うん! ところで……」
 
梨子「ところで?」
 
千歌「大丈夫かなぁ? 曜ちゃんは『これでクローン兵を欺ける』って言ってたけど」つ潜入用の装備
 
梨子「長期の潜伏に成功してる訳だし大丈夫よ、きっと」
 
千歌「じゃあ着替えますか」
 
梨子「うん」
 
8: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:40:27.56 ID:gk3lr4Id
堕天教団の地下拠点、区画A
 
千歌(ありしゃボイス)「お勤めご苦労様ですわ」
 
|c||^.- ^||「あら~、交代の時間ですの?」
 
梨子(ありしゃボイス)「そうですわ。A区画の見張り、後はわたくし達にお任せ下さいまし」
 
|c||^.- ^||「わかりましたわ、お願いいたします」
 
千歌「お疲れ様でした~」フリフリ
 
|c||^.- ^||「頑張って下さいね~」フリフリ
 
千歌「……ふぅ、バレなかったね」
 
梨子「そうね。にしても単純過ぎない? カツラと付けボクロと変声機で誤魔化せるなんて」
 
千歌「だね、敵ながらマヌケ過ぎて情けないよ」
 
梨子「そのマヌケに圧倒されてきたのがわたし達なんだけどね」
 
千歌「戦いは数だよ、梨子ちゃん」
 
梨子「悔しいけど、それが戦争なのよね」
 
9: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:41:29.91 ID:gk3lr4Id
千歌「曜ちゃんとの合流ポイントは区画Yー06だっけ?」スタスタ
 
梨子「うん、急ぎましょ!」スタスタ
 
???「ちょっと待てぇいっ!」
 
千歌「その声は」
 
梨子「ルビィ兵団長ですの?」
 
兵団長・ルビィ「うゆ達、そんなに急いでどこへ行くのさっ!」
 
千歌「区画Yー06ですわ」
 
ルビィ「Yー06ぅ? そこは見張りがいらない区画なんだけどなぁ」
 
梨子「あら~そうでしたの~」
 
ルビィ「まぁノーマル=お姉ちゃんには伝えてないしねっ。持ち場に戻りなさい」メッ
 
千歌「そうでしたの~ごめんあそばせ~」
 
千歌(一旦引き返そっか)ヒソヒソ
 
梨子(その方が無難かもね)ヒソヒソ
 
10: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:42:31.82 ID:gk3lr4Id
ルビィ「ところで、うゆ達の製造番号はっ?」
 
千歌(ちょっ!? そこで聞いてくるかなー?)ヒソヒソ
 
梨子(とりあえず装備に書いてあった番号を答えときましょ)ヒソヒソ
 
ルビィ「どうしたの?」
 
千歌「TKMー1000Kですわ」
 
梨子「わたくしはSKRー745ですわ」
 
ルビィ「ううんっ!? おっかしいなぁ……」
 
千歌「どうしましたの?」
 
ルビィ「TKMー1000Kは先の戦いでヘッドロックを食らって戦死、SKRー745はみかんの皮で滑って打ちどころが悪くて死亡したはず……」
 
千歌(まさか……クローン兵1体1体の死んだ理由を覚えているっての!?)ヒソヒソ
 
梨子(たぶんルビィ兵団長は各クローンと思考の一部を共有してるのよ)ヒソヒソ
 
11: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:43:36.76 ID:gk3lr4Id
ルビィ「う~ん……うゆ達とは思考が繋がらないなぁ。つまり……」
 
千歌「くっ! バレちゃってるなら仕方ないねっ!」
 
ルビィ「やっぱり偽物かぁ! よくもお姉ちゃんに成り済ましてっ!」
 
|c||^.- ^||「あら~ルビィ、どうしましたの~?」トコトコ
 
ルビィ「あの二人は反乱軍なのっ! やっちゃえ、ハイ=お姉ちゃん!」
 
|c||#`.- ´||「んまぁ! わたくしのフリをしていたなんてブッブーですわ!」
 
千歌「上級兵タイプが相手だろうがっ!」つラブライブレード
 
|c||#`.- ´||「アッツーですわ!」つ熱線銃
 
千歌「そんな攻撃、当たるものかよっ!」ブンッ
 
|c||;.Д ;||「ピギャー!」バタッ
 
12: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:44:39.84 ID:gk3lr4Id
ルビィ「今だよっ! 神子を生け捕りにするんだよっ!」
 
|c||#`.- ´||「ゲッチューですわ!」
 
梨子「後ろからもっ!? わたしだってぇ!」つピアノ線
 
|c||°.Д °||「ピギャー!」首スパーン
 
ルビィ「ぐぬぬぅ……教祖様に知らせないとっ!」スタッ
 
千歌「行かせるかよっ……ぐうっ!?」
 
梨子「千歌ちゃんっ!? 腕、火傷してるじゃない」
 
千歌「くそっ、かすってたのかぁ。戦ってる間はアドレナリンが出てて平気なのにっ」
 
13: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:45:45.13 ID:gk3lr4Id
梨子「もう、いっつも無茶するんだから」
 
ぽわーん󾭠
 
千歌「ふわぁ// ……治療ありがとね、梨子ちゃん♡」
 
梨子「気を付けてね。神聖術だって結構体力使うんだから」
 
千歌「ごめんごめん。でも好きな娘の前でくらいカッコつけさせてよっ!」キリッ
 
梨子「千歌ちゃん// ……コホン、早く曜同志と合流しましょ」
 
千歌「だねっ。もう曜ちゃんキリンさんみたく首ながーくして待ってるだろうし」
 
千歌(実は神聖術で治療して貰うの好きなんだけどなぁ。全身が梨子ちゃんの温もりに包まれるみたいで//)
 
14: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:46:47.08 ID:gk3lr4Id
区画Yー06、洗礼の間
 
潜伏工作員・曜「遅いでありますよ二人とも」
 
千歌「ごめん曜ちゃん」
 
梨子「ルビィ兵団長に気付かれて戦闘になったのよ」
 
曜「そうだったの? で、倒せたの?」
 
千歌「ううん、取り逃しちゃった」
 
梨子「教祖に知らせに行ったみたい」
 
曜「……まあいっか。それより、これを見てよ」
 
千歌「まさか……これって」
 
15: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:47:49.73 ID:gk3lr4Id
市民「何をする!? や、やめてくれぇーっ!」ジタバタ
 
司祭「お前にも堕天使様のご加護を与えてやろう」つ抹茶プリン
 
市民「むっ、むぐっ!?」
 
ボウンッ☆
 
|c||^.- ^||「堕天使様バンザーイですわ~」
 
 
梨子「……酷い」
 
千歌「もしかして私達が今まで倒してきたクローン兵って……」
 
曜「そうだよ、みんな連行された人達だったんだよ」
 
梨子「だったらまずはこの施設を……」
 
16: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:48:52.36 ID:gk3lr4Id
トスッ
 
梨子「曜、同志……どう、して……」ガクッ
 
千歌「曜ちゃんっ!? なんで梨子ちゃんをっ!」
 
曜「千歌ちゃん」つ熱線銃
 
千歌「曜、ちゃん……」
 
曜「抵抗しない方が身のためだよ」
 
千歌「ぐっ……」
 
17: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:49:54.97 ID:gk3lr4Id
区画Yー45、最深部=堕天の祭殿
 
堕天教教祖・鞠莉「ミッションコンプリートデースね、曜」
 
曜「神子を差し出したんです、約束は守って下さいますね?」
 
鞠莉「オフコース、堕天使様に誓って」ニコッ
 
最高司祭・花丸「この娘がかつて堕天使様を封印した神子の末裔ずらか?」
 
曜「みたいだよ。ほらっ!」トンッ
 
花丸「おおっと!?」ガシッ
 
千歌「お前達っ! 梨子ちゃんをどうするつもりだよっ!」ジタバタ
 
鞠莉「決まってるじゃないの。堕天使様復活の生け贄にするのよ☆」
 
花丸「かつて自らを封じた神子の末裔を喰らうことで、更なる力を得て復活されるずら」
 
千歌「ねえ曜ちゃん! どうしてこんな人達の味方についたのさっ! 身勝手な理由で他人を犠牲にできるような人達のっ!」
 
18: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:51:00.70 ID:gk3lr4Id
曜「……あの神子が悪いんだよ」
 
梨子「……う、うーん……ってわたしが曜同志に何かしたの?」
 
曜「お前が千歌ちゃんをたぶらかすからっ!」クワッ
 
梨子「たぶらかす? そんなつもりなんて……」
 
曜「千歌ちゃんはね、誰に対しても優しいんだよ」
 
千歌「いや~照れるなぁ// って誰に対してもじゃないからね! 意地悪な人にまでは優しくしないからね!」
 
曜「お前が果南総司令に拾われてからというものの、千歌ちゃんはずっとずっとずぅーっとお前を気に掛けてばかり!」
 
千歌「曜ちゃん……」
 
曜「私とバディ組んでた頃は無茶して傷付くなんてことも滅多になかったのに……お前の護衛を任されてからはたびたび怪我するようになったじゃないかっ!」
 
梨子「そう……だったのね」
 
19: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:52:05.34 ID:gk3lr4Id
鞠莉「曜、そなたの嫉妬ファイヤーももうすぐ消えるのデース」
 
花丸「堕天使様のお力で全ての人間がダイヤクローン化すれば、万事解決ずら」
 
千歌「それが堕天教団の最終目的なんだね?」
 
鞠莉「人は自分と他人の違いが気になって仕方ないアニマルデース。そして気に入らない者がいればどこまでも残酷になれる」
 
花丸「ならば違いなんてなくしてしまえばいいだけ。それこそが人の世から争いを無くす最適解ずら」
 
曜「鞠莉教祖は私と千歌ちゃんだけは特別に、ダイヤクローン化した後も今の人格と記憶を残して下さるって約束してくれたんだ」
 
千歌「それが曜ちゃんの寝返った理由なの?」
 
曜「私には千歌ちゃんさえいればどうでもいいの。反乱軍とか堕天教団とかは関係ないよ」
 
梨子「曜同志……そこまで千歌ちゃんのことが」
 
20: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:53:08.88 ID:gk3lr4Id
ブッブー ブッブー
 
鞠莉「サイレン!? 何事デースかぁ?」
 
|c||´.- `||「なんてことですのー」バタッ
 
|c||>.- <||「やめてくださいましー」バタッ
 
|c||°.Д °||「ピギャー!」バタッ
 
ルビィ「すみませぇーん教祖様ぁ!」
 
鞠莉「ルビィ兵団長!? もしや……」
 
果南「そのもしやだよ、鞠莉」キリッ
 
21: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:54:11.64 ID:gk3lr4Id
千歌「果南ちゃん!?」
 
果南「いやー悪いね。陽動のつもりが全滅させちゃった☆」
 
反乱軍一同「うぉーっ!!」
 
梨子「ほらね、反乱軍はクローン兵なんかに負けなかったでしょ!」
 
果南「千歌ぁ! 大切な人を救ってみせろ!」クワッ
 
千歌「うんっ!」つペーパーナイフ
 
曜「くっ、武器は没収していたはず」
 
花丸「本当ずらかぁ?」
 
22: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:55:14.17 ID:gk3lr4Id
鞠莉「ええいっ、ルビィと曜はあのソルジャーを押さえなサーイ!」
 
ようルビ「「了解!」」
 
鞠莉「マルは復活の呪文のキャスティングを!」
 
花丸「合点承知ずら」
 
鞠莉「そして私は果南を押さえマース! 堕天使様からのギフト、暗黒術でね」
 
果南「ダークサイドに堕ちた鞠莉に負けるつもりはないよ!」つラブライブレード
 
千歌(果南ちゃんと教祖は知り合いなのかな?)
 
23: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:56:16.90 ID:gk3lr4Id
千歌「梨子ちゃんを返せぇー!」シュタッ
 
ルビィ「花丸ちゃんの下には行かせないよっ!」つラブライブレード
 
千歌「なんのっ! マツウラ流奥義、サカ=アガリ!」ブランッ
 
ルビィ「ピギャー!」バタッ
 
ようりこ「「千歌ちゃん//」」ワーオ
 
鞠莉「曜! 見とれてる場合デースかぁ!」
 
曜「はっ!?」
 
果南「鞠莉こそ私相手によそ見かい?」
 
花丸「ピギピギズラズラヨーハヨハー、ピギピギズラズラヨーハヨハー!」
 
24: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:57:19.63 ID:gk3lr4Id
曜「悪いけど私達の理想郷のため、千歌ちゃんには少し眠っててもらうよ!」つラブライブレード
 
千歌「間違ってるよ! 曜ちゃんの考えはっ!」つルビィから奪ったラブライブレード
 
曜「模擬戦で一度でも私に勝てたことあった?」
 
千歌「ない!」キリッ
 
梨子「それ自信満面に言うことじゃないよね?」
 
千歌「でも今の曜ちゃんに負ける気はしないよっ!」
 
曜「どうしてそう言い切れるのさっ!」
 
千歌「世の中は色んな人がいるから楽しいんだよ! それがわからなくなった曜ちゃんにはっ!」
 
曜「色んな人がいるから争いだって起こるのに! それを肯定するの千歌ちゃんはっ!」
 
千歌「でも争いを止めようって動く人だっていっぱいいるじゃない! 私はみんなが何も考えずただニコニコしてるだけの世界なんて嫌だよっ!」
 
花丸「キセキダヨーソロヘンナヒトー、キセキダヨーソロヘンナヒトー!」
 
25: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:58:22.10 ID:gk3lr4Id
千歌「それに曜ちゃんは1つ、大きな勘違いをしてるからねっ!」
 
曜「勘違い? それって何さっ!」
 
千歌「私はね、曜ちゃんのことも大好きだよ!」キリッ
 
曜「ふへっ//」
 
梨子「あら~♡」ニコニコ
 
|c||^.- ^||「んまぁ~♡」ニコニコ
 
千歌「だから曜ちゃんとは今のままでいたいんだよ! 駄目……かな?」
 
曜「だよね……千歌ちゃんならそう考えるよね……」
 
ルビィ「うそぉ!? それで説得されちゃうのぉ!?」
 
鞠莉「所詮はコウモリ、小娘1人の言葉で揺らぐポリシーしかないのデース……アウチッ!?」バタッ
 
果南「よそ見はするなって言ったよね、鞠莉」
 
26: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 09:59:25.08 ID:gk3lr4Id
曜「千歌ちゃん、受け取って!」つラブライブレード
 
千歌「うんっ!」つ両手持ち
 
果南「行けぇー! 千歌ぁー!」
 
花丸「シャイニーハグシヨデスワッワー、シャイニーハグシヨデスワッワー!」
 
千歌「梨子ちゃーん!」シュタッ
 
花丸「残念、詠唱完了ずら」ニヤリ
 
カッ☆
 
果南「くっ……1歩遅かったか」
 
鞠莉「私達の勝ちデース☆ さあ堕天使様、私達にグローリーを!」
 
27: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 10:00:27.80 ID:gk3lr4Id
善子「誰よ、我を眠りから覚ます愚か者は」
 
花丸「おお~これが堕天使様のお姿ずらかぁ~」
 
ルビィ「全身真っ黒……かっこいい//」
 
果南「なんて禍々しい力なんだ……」
 
曜「こんな存在に私は頼ろうとしてたなんて……」
 
花丸「堕天使様、マル達堕天教団が生け贄を用意しました。1000年前に堕天使様を封印した、憎き神子の末裔を喰らって……じゅらぁっ!?」バタッ
 
善子「うるさいわよ、そこの司祭。……全く、1000年経っても人間は変わらないのね」
 
梨子「わたしだって神子の血を引く者! 弱体化させるくらいなら……ってアレ?」
 
善子「むむっ!? あやつは」バサッ
 
梨子「ちょっとわたしはスルーなの!?」
 
28: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 10:01:30.58 ID:gk3lr4Id
善子「そこのみかん頭!」
 
千歌「ほへっ!? 私?」
 
善子「他に誰がいるのよ? 汝の名は?」
 
千歌「千歌、だけど?」
 
善子「汝はどうして我に感動したりビビったりしないのよ?」
 
千歌「いや~なんていうかさぁ、普通の可愛い女の子じゃん! って思ったからで」
 
一同「普通?」
 
善子「ふ、普通ですって!? 何をバカなことを//」
 
千歌「バカじゃないよ! その紺色の髪に雪のような白い肌、整った顔立ちに綺麗な声。どこを取っても素敵な女の子じゃないか!」
 
果南「あちゃー、また千歌の天然ジゴロが発動しちゃったかぁ」
 
曜「えーまたー!?」
 
梨子「しかも堕天使相手にー!?」
 
29: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 10:02:32.62 ID:gk3lr4Id
千歌「ねえ堕天使ちゃん」
 
善子「なんだ人間よ?」
 
千歌「私と、友達にならないかな?」
 
一同「ええーっ!?」
 
善子「友達、だと!? 今まで我の周りに集まる人間といえば、みな我が力を利用せんとする愚か者ばかりだったのに」
 
千歌「そっか……辛かったんだね。本物の友達ができなくて」ダキッ
 
善子「人間っ//」
 
千歌「私ね、ちゃんと古代の伝承について調べたんだよ。堕天使ちゃんは誰1人として〇してなくて、その力を欲した昔の人達が勝手に〇し合ってただけなんだって」
 
果南「本当なのか?」
 
鞠莉「トゥルーデース」
 
梨子「わたしの実家に残されていた古文書にもそう書かれてました」
 
30: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 10:03:35.50 ID:gk3lr4Id
千歌「なんなら私、堕天使ちゃんが普通の人間として生きられる方法を探す手伝いをしたっていい! それで人々の醜い争いがなくなるってなら!」
 
善子「そう、そこまで言ってくれたのは汝が初めてよ// 千の歌……巡り会えたのは運命かも知れぬ」
 
カッ☆
 
|c||^.- ^||「あら~?」キラキラー
 
ボウンッ☆
 
市民「あれ? 私は今まで何を」
 
鞠莉「オーマイガーッ!?」
 
花丸「なんてことずら……なんてことずらぁ……」
 
ルビィ「ルビィ達の全人類お姉ちゃん化の夢がぁー」
 
曜「これで良かったんだよね、千歌ちゃん」
 
果南「よもや堕天使を説得しようとは……ふふっ、お前にはいつも驚かされてばかりだよ」
 
梨子「本当ですね」
 
31: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 10:04:38.27 ID:gk3lr4Id
善子「さて、我は今ので一時的に力を使い切った。我が人間になる手伝いをしてくれると言ったな、千歌よ」
 
千歌「うん、約束する」
 
善子「そうか。あと、ついでと言ってはアレだが……」
 
千歌「なぁに?」
 
善子「我に今の世の中について教えてくれぬか?」
 
千歌「いいよ」アッサリ
 
善子「我は特にスクールアイドルなるものが気になっててな。こやつらが以前棺の前で話してて興味を持ったのだ」
 
千歌「そっかぁ♡ 私もヌマヅに平和を取り戻したら始めたいって思ってたんだ、スクールアイドル」
 
善子「ならば共に始めようぞ! 千歌よ!!」
 
千歌「うんっ! よろしくねっ!!」
 
32: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 10:05:40.80 ID:gk3lr4Id
梨子「なにこのオチ!? わたしがメインヒロインじゃないのー!?」
 
曜「いやいや、私が一番のパートナーでしょー!?」
 
千歌「だったらみんなも一緒に始めようよ! スクールアイドル!!」
 
梨子「まあ、千歌ちゃんがそう言うなら//」
 
曜「同じく//」
 
挿入歌:君ここオルガン版
 
|c||^.- ^||「これにて一件落着ですわね♡」
 
終幕
 
33: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 10:06:46.50 ID:gk3lr4Id
現実、部室
 
鞠莉「どうデースか? 今年のエイプリルフール企画のシナリオは」
 
千歌「いいねぇ~笑いありアクションありで」
 
果南「悪くないかな。私もなかなか美味しい役回りだし」
 
善子「私の出番が少ないのはアレだけど……まあラスボスだしね!」
 
ルビィ「花丸ちゃんと一緒に幹部役だよ~♡」
 
花丸「そうずらねルビィちゃん♡ 兵団長ってカッコいいずらよ~」
 
ダイようりこ「」
 
鞠莉「あら? そこの3人は何か不満でも?」
 
34: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 10:07:48.97 ID:gk3lr4Id
梨子「不満ですよ! わたしと千歌ちゃんが結ばれてハッピーエンドじゃないなんて」プンスコ
 
曜「なに贅沢言ってるの梨子ちゃんはっ! 私なんて裏切り者だよ。ハ○・ソロじゃなくてラ○ド・カルリジアンポジなんだよ!」イライラ
 
鞠莉「ポジションに関しては恨みっこなしのジャンケンで決めたでしょ? クレームはナッシングよ!」
 
梨子「そうね、一応わたしがメインヒロインなんだし」ブツクサ
 
ルビィ「うわぁ、梨子さんまだ不服そうだよぉ」
 
曜「函館の部屋割りで負けた時も不満タラタラだったよね~」ニヤニヤ
 
ムッキー
ワーワー
 
千歌「まあまあ2人とも」
 
ようりこ「「千歌ちゃんは黙ってて!!」」
 
千歌「……はい」
 
千歌(なぜ私が怒られるのだ……)
 
35: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 10:08:51.50 ID:gk3lr4Id
ダイヤ「千歌さんの言う通りですわ。梨子さんも曜さんも、わたくしよりマシでしょうに」
 
ようりこ「「すみません」」
 
1年組+果南(デスヨネー)
 
ダイヤ「鞠莉さん、どうしてわたくしがクローン兵なんですの?」
 
鞠莉「ポジションへのクレームは……」
 
ダイヤ「いいえ、言う権利がありますわよ。わたくしの役柄はまだ『未定』だったではありませんか」
 
善子「そう言えばそうだったわね」
 
ダイヤ「まあクローン兵という役柄は100歩譲って認めるにしても、あそこまで弱くする必要はないはずですわ」
 
花丸「確かに剣で一刀両断されたり、ピアノ線で首が飛んだりするのは子ども向けとして良くないとマルも思うなぁ」
 
鞠莉「花丸まで……でもね、こんな重要なポジションを担えるのはダイヤくらいなのよ! そこは理解してもらえる?」
 
ダイヤ「ほぉー、つまり鞠莉さんはわたくしならぞんざいな扱いをしても構わないと、常日頃からそう見なしてたのですわね?」
 
鞠莉「イエース☆」
 
ブッブー
オゥオゥ
 
36: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 10:09:54.16 ID:gk3lr4Id
善子「……馬鹿な人達はほっときましょうか」
 
果南「それでダイヤのパペットを追加で作る訳だけど」
 
花丸「みんなで頑張って作るずら」
 
千歌「1人1体ずつダイヤさんのパペット作るのかぁ、じゃあ誰のダイヤさんが一番可愛く出来たか競争しよっか!」
 
ルビィ「いいね千歌ちゃん、ルビィも乗るよっ♡」
 
鞠莉「量産機は数揃えてなんぼデース! レッツメイキング☆」
 
ダイヤ「って、わたくしは認めませんわよー!」
 
37: (有限の箱庭) 2018/04/15(日) 10:12:57.59 ID:gk3lr4Id
|c||^.- ^|| 今度こそ本当に終わりですわ

鞠莉が「今年のエイプリルフール企画」と言ったのはいわゆるサザ○さん時空だと思って下さい

とりあえずちかりこで冒険する話とかコメディ物が書きたかったので今回はこんなお話になりました
 
38: (茸) 2018/04/15(日) 10:38:50.57 ID:xtSoACTj
面白かった乙
クローンダイヤさん可愛い
 
39: (玉音放送) 2018/04/15(日) 11:16:18.44 ID:p8WIS602
乙ですわ
キャラ毎のポジションが秀逸やね
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1523752390/

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