【SS】しずく「侑さん、今度、うちに遊びに来ませんか?」【ラブライブ!虹ヶ咲】

SS


4: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:09:36.36 ID:6GC5LvNi
ー部室ー

侑「あー!今日も8時になっちゃった~」

しずく「本当あっという間ですね。でも、やっと第2回スクールアイドルフェスティバルの告知動画の案、方向固まってきましたね。」

侑「うん、それにしてもしずくちゃんの発想力ってすごいよ!次から次に新しいアイディアを出してくれる。」

しずく「いえいえ、侑さんと会話してると、なぜか急に湧いてくるんです。あ、侑さん、窓の鍵は全部閉めました。」

侑「ありがとう。じゃ、電気消すね。忘れ物無い?」


しずく「はい、大丈夫です。あ、侑さん筆箱。」

侑「あ、本当だ。私かっこ悪っ」

パチッ ガチャ
 
5: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:10:19.42 ID:6GC5LvNi
しずく「廊下、すっかり肌寒くなりましたね」

侑「うん、なんかしずくちゃんと2人で部室に残るのも、すっかりいつもの事になったな」

しずく「本当はもっと遅くまで語り合いたいんですけど……。」

侑「私もできたらそうしたいんだけどねぇ。いくらニジガクでも、施錠時間は守らないと、活動停止になっちゃう。」

侑「それに、しずくちゃん、おうち遠いんだし、もし遅くまで残れたとしても危ないよ。」

しずく「そうですね。」

侑「でもそれはそれとして」

侑しずく「もっと時間が欲しい……」

侑「クスクス、ハモったっ」
 
6: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:12:16.63 ID:6GC5LvNi
侑「編集まで考えると、どうしても来週には撮影に入りたいよねぇ。」

しずく「侑さんのお宅にお邪魔して一緒に作業するっていうのはダメですか?」

侑「んー、ごめん、うちは……」

侑oO(『せつ菜ちゃんの方が大事なの……!?』)

侑oO(あの件があったから、あんまり家に人呼びたくないんだよな……)

侑「親がなかなか許可してくれないんだよね。」

しずく「そうなんですね、失礼しました。では、もし良ければ、」

しずく「侑さん、今度、うちに遊びに来ませんか?」
 
7: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:13:30.36 ID:6GC5LvNi
侑「え!いいの!?」

しずく「はい、うちなら広いのでいくら騒いでも大丈夫ですし、母もオフィーリアも大歓迎ですよ。」

侑「うん、行く行く!」

しずく「決まりですね。では、今度の土日にしましょう。」

侑「しずくちゃんのおうちかぁ~。楽しみだなぁ。」


普段なら人がごった返す虹ヶ咲学園前駅までの道のりも、この時間ともなるとしーんとしてる。私たちの他にチラホラ、何かで居残った生徒やカップルがまばらになっている。足音はだだっ広い通りに響いていた。
 
8: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:16:43.63 ID:6GC5LvNi
侑「駅、着いちゃったね。」

しずく「侑さんバスなのに、いつもわざわざ改札までありがとうございます。」ギュッ

侑「私が来たくて来てるからいいの。」ギュッ

しずく「ふふ……あったかい……」

しずく「明日は演劇部に出るので、また明後日、お会いしましょう。」

侑「うん、じゃあ、また明後日。」
 
10: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:17:37.12 ID:6GC5LvNi
桜坂しずくちゃんーうちの同好会の1年生。演劇部とスクールアイドルを掛け持ちしてる、とてもしっかり者の子だ。実は最初あまり接点がなかったけど、第2回スクールアイドルフェスティバルの告知動画の作成に取り掛かってから、何かと一緒にいる時間が長くなった。
 
11: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:21:22.41 ID:6GC5LvNi
ーー土曜日ーー


車内アナウンス「次は~鎌倉~鎌倉~」


侑スマホ(ブーブブ)

侑「メッセージ来てる。「改札出たところにいます」か。ふふっ楽しみだなぁ。」



しずく「侑さん!」

侑「あ、しずくちゃん!」

しずく「お待ちしてました!迷わなかったですか?」

侑「うん、大丈夫。」

しずく「私服の侑さん見るの、初めてで新鮮です。」


侑「しずくちゃんも今日なんだか大人っぽい。」

しずく「えへへ。これ昨日買ったんです。」

侑「うん、とってもかわいいよ」

しずく「では、うちまで案内しますね。こちらです。」
 
12: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:25:23.99 ID:6GC5LvNi
侑「聞いてはいたけど、本当に鎌倉に住んでるんだねー。鎌倉に来たの、小学校の頃以来だよ。」

しずく「ご旅行でですか?」

侑「うん。家族とね。あの頃は退屈だったけど、今来たらとっても素敵な街だなーって思うな。」

しずく「はい、歴史的な建物もあって緑も豊かで海も綺麗で、とっても気に入ってます。」
 
13: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:25:56.38 ID:6GC5LvNi
侑「……なんかさ、」

侑「私が旅行に来た時、しずくちゃんは近くにいたってことだよね。」

しずく「///」

侑「いや、なんかゴメンね、気持ち悪いいよね。」

しずく「そんなこと、ないです。」
 
14: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:31:08.25 ID:6GC5LvNi
ー桜坂家ー

しずく「着きました。さあ、ここですよ。」

侑「え、ここ……」

しずく「はい。」

侑「しずくちゃんって、もしかして、お、おじょ……」

しずく「いやいや普通ですよ。」

しずく「ほら、東京と神奈川の地価の差もあるじゃないですか。」

侑「そうかも。」
 
15: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:31:42.65 ID:6GC5LvNi
注: 高校生なので土地の値段とかさっぱりわからない。
 
17: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:34:26.88 ID:6GC5LvNi
しずく「さぁ、あがってください。」

侑「おじゃまします。」

桜坂母「いらっしゃい。」

オフィーリア「ワン、ワン!」

侑「オフィーリアちゃん!それにしずくちゃんのお母さんだ!すごい!そっくり!美人です!」

桜坂母「あなたが侑先輩ね。しずくがいつも楽しそうに話を聞いてます。」
 
18: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:39:26.94 ID:6GC5LvNi
侑「いえ、私は何も。こちらこそ、しずくちゃんの表現力にはいつも驚かされてます。」

しずく「さぁ、オフィーリア、侑さんだよ。」

オフィーリア「ワン、ワン」

侑「あ、オフィーリアちゃん、思ってたより大きい……」

しずく「私と一緒に育ってますからねぇ~。」

侑「触っても大丈夫?」

しずく「はい、オフィーリアはとても賢い子なので、侑さんがいい人だってわかりますよ。」
 
19: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:41:34.07 ID:6GC5LvNi
侑「じゃ、じゃあ」ナデナデ

オフィーリア「クーーン」

侑「わ……!!!」

侑「これはときめく~~~!」

侑「よしよし、」ナデナデ

オフィーリア「ハァ、ハァ、」スリスリ

しずく「はじめてなのにすっかり侑さんに甘えてますね。」

侑「うん。彼方さんみたいだ。」

しずく「思いますか!私もよく彼方さんをオフィーリアと間違えそうになるんです。」

侑「え、それは流石に……」

しずく「そうですか。」
 
20: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:45:58.61 ID:6GC5LvNi
しずく「私の部屋はこちらです。」

侑「わー!すごいしずくちゃんって感じのお部屋だー!」

侑「このポスターは好きな女優さん?」

しずく「はい、50年前の前のもののレプリカです。」

侑「本もアクセサリーも綺麗に飾ってあるね。あ、これこの前私と買いに行ったリボンだ。」

しずく「ふふっ。結構気に入ってるんです。では私はお茶とお菓子持ってきますね。」

侑「ありがとう。」


通学カバンに筆記用具、学校指定のジャージ……初めて来る彼女の家には、所々いつも見慣れたものが置いてあって不思議な気分だ。壁にかかっている制服を真正面からじっくり見つめてしまう。

侑「なんかトキメいちゃうな……」
 
21: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:51:31.14 ID:6GC5LvNi
しずく「侑さん、何してるんですか……」

侑「あー!ごめんごめん、制服綺麗にかけてあるんだなって。」


実際間違ってはいない。几帳面では無い私は制服なんて帰ってきたらすぐ脱ぎ散らかしてはお母さんに叱られる。


しずく「はい、母が焼いたビスケットです。紅茶はアッサムなので、ミルクティにするとよいですよ。」

侑「スゴイ……。いただいちゃって、いいのかなぁ……あれ、私、何しに来たんだっけ……??」

しずく「PVのシナリオですね。」

侑「うん、今日はシナリオ、頑張ろー!」

しずく「おー!」
 
22: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:58:37.72 ID:6GC5LvNi
ーーー

侑「そうそう、この前しずくちゃんが出してくれたかすみちゃんのシーン、実現しそうなんだ!」

しずく「どれのこと言ってます?」

侑「大ジャンプしておっきいキャンディ振り回す案やつ!」

しずく「え!?あれが!?」

侑「うん、愛ちゃんの友達に体操部の子がいるんだけどさ、しばらく使わないからってトランポリンを貸してくれるって!」

しずく「トランポリンですか!確かに、それならジャンプも綺麗に決まりますね……。あの時は私も疲れてて適当に言ったんで、まさか実現するとは思いませんでした!」
 
23: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:59:23.87 ID:6GC5LvNi
しずく「でも、そのおかげで遅くまで残った甲斐がありましたね。」

侑「そうだね。」

しずく「これで愛さんとかすみさんと彼方さんのシーンは無事決まりですね。」

侑「あー、愛ちゃん自身はトランポリンなしで素でやるって。」

しずく「やっぱり何者なんですかあの人……」
 
24: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 19:59:46.11 ID:6GC5LvNi
ミスりました
 
25: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 20:00:18.66 ID:6GC5LvNi
訂正

侑「そうなの?本気で考えちゃった!」

しずく「でも、そのおかげで遅くまで残った甲斐がありましたね。」

侑「そうだね。」

しずく「これで愛さんとかすみさんと彼方さんのシーンは無事決まりですね。」

侑「あー、愛ちゃん自身はトランポリンなしで素でやるって。」

しずく「やっぱり何者なんですかあの人……」
 
26: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 20:01:13.26 ID:6GC5LvNi
ーーー

侑「で、ここでせつ菜ちゃん達がどうやって登場するかだよね……。私はヘリコプターから降りてくる案を推したいけど、実現可能性が……」

しずく「ここもCGとなると璃奈さんの負担が増えますし、私はやっぱり乗り物は実写にこだわりたいです。」



場所は変わってもやってることは部室と同じ。ただ、いつもとちょっと違う環境でやるからか、クリエイティビティが発揮されたような気がした。そうして2人で話し合っているうちに、気づいたら日も暮れていた。
 
28: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 20:07:08.21 ID:6GC5LvNi
侑「あーーつかれたーー」ペショ

侑「しずくちゃんちのカーペットって、寝そべっても気持ちいね」ゴローン

しずく「侑さん、お腹出して寝ないでください。」

侑「もう、お母さんみたいなこと言う。」

しずく「せつな、すかーれっとすとーむ」ふにっ

侑「ひゃんっ」

しずく「……」

侑「しずくちゃんも疲れてるね。」
 
29: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 20:17:01.39 ID:6GC5LvNi
寝そべりながら、1日過ごしたしずくちゃんの部屋をぽーっと眺める。それにしても色んなものが置いてある。


侑「よっこいしょ」


壁にかかっていたのは集合写真付きの色紙だ。


侑「これ、中学の演劇部の時の?慕われていたんだね。」

しずく「はい、部長だったんですよ。まぁ、苦い思い出も沢山ありますが。」

侑「そうなんだ。あ、このDVDはもしかして、しずくちゃんが出てる劇?」

しずく「あぁ、それは小4の時、ヘンゼルとグレーテルのオペレッタをやった時のものです。」
 
30: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 20:25:52.52 ID:6GC5LvNi
侑「え!ってことは外国語で演技してたってこと!?」

しずく「まさか、日本語版もあるんですよ。」

しずく「最初に足をトントントン♪それから手をパンパンパン♪」

しずく「あっちへ~こっちへ~くるっとまわってさあどうぞ♪」

しずく「ふふ、もう6年も前なのに、振りも覚えてる」

侑「わ~かわいいな♡すごく楽しそうだね。」

侑「ねえ、このDVD、観てもいい?」

しずく「いいですよ。私もこれは何年も観てないので、久しぶりに見てみたいです。」

しずく「ヘングレは子供のお話なので、オペラ作品の中でも非常に見やすいですよ。途中の森の妖精の踊りは、近所の小学生バレエ団が参加してくれたんです。それから……」

侑oO(楽しそうにお芝居のお話するしずくちゃん、かわいいな)
 
32: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 20:31:26.19 ID:6GC5LvNi
ーー鑑賞中ーー


グレーテル(しずく小4)『最初に足を、トントントン♪それから手をパンパンパン♪』




侑「わーーっ小学生のしずくちゃんだ!あどけない!」

しずく「演技がアレなことは見逃してくださいね。」

侑「そんなことないよ!この頃からもう手の動きがしずくちゃんって感じだよ!」

桜坂母「あ、懐かしいもの観てる。」

しずく「お母さん。」

桜坂母「侑先輩、隣いいかしら?」

侑「はい、どうぞ。」

侑oO(なんか親子に挟まれてしまった……)
 
33: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 20:36:03.02 ID:6GC5LvNi
ーー中略ーー


桜坂母「見てて、この次……」



魔女『グレーテル、さあ薪をくべるんだ。』



桜坂母「ほら、ここよここ、」



グレーテル(しずく)『魔女さん、私、薪のくべ方がわからないわ。』

魔女『全くグズな子ね、薪はこうやってくべるんd......』

グレーテル(しずく)『やーーっ!!』ドンッ

魔女『うわぁぁぁあ!』(かまどに突っ込まれる)

グレーテル(しずく)「っ…………」ガクブルガクブル

グレーテル(しずく)『やった……』

グレーテル(しずく)『……〇ったわ!!お兄ちゃぁん!!』(満面の笑み)
 
34: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 20:37:03.46 ID:6GC5LvNi
桜坂母「これこれ!!」

侑「……!」ゾクゾク

桜坂母「このシーンがすごく評判だったの!もうそれは著名な演出家の方からお褒めいただいてね。」

桜坂母「侑先輩も見たでしょ、恐怖と憎しみ、そして開放感が一緒になったこの表情!」

侑oO(語るところもしずくちゃんに似てるなぁ……)
 
35: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 20:41:15.99 ID:6GC5LvNi
侑「はい、なんか……怖かったです……」ゾクゾク

しずく「あの時は童話モチーフでもリアリティを追求しようと頑張りました。親に捨てられた上にヘンゼルが囚われていたら、あんな顔にもなるでしょう。」

侑「……これで6年前かぁ……。私その頃私何してたかなぁ。」

侑「私も小学校の学芸会とかで劇があったけど何してたっけ?受付とか椅子出しとか、そんなのばっかりやってたかも。」

しずく「ふふっ侑さん、今も同じようなことやってますね」

侑「確かに、そうかも。」


小5の学芸会、思い出は勿論あるんだけど、なんとなく、今あの子の名前を出してはいけない気がした。
 
36: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 20:48:13.01 ID:6GC5LvNi
ーーーー

しずく「侑さん、今日ははかどりましたね。明日にはおよそ完成して、来週には撮影に入れそうで良かったです。」

しずく「電気、消しますね。」カチッ


侑「あのさ、ひとつ気になったんだけどさ、」


疲れてるからか、口が軽くなって、朝から気になってたことがつい口に出てしまう。



侑「家では私の事、侑先輩って呼んでるの?」

しずく「はい……」


同様にとろけた声で返事が返ってきた。
 
37: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 20:48:44.59 ID:6GC5LvNi
侑「やっぱり。しずくちゃんのお母さんが侑先輩って言ってたから、もしかしてって。」

侑「お母さんに私のこと話してくれてるんだって、嬉しくなったよ。」

侑「私は別に構わないし、侑先輩って呼んでくれていいよ。」

しずく「わたし……怖いんです……」

しずく「私、中学の時も部長をやっていて、自分で言うのもなんですけど、優等生で、」

しずく「かすみさんが侑さんになでなでしてもらってるところ見るの、嫉妬してました。でも、私は絶対大女優になるんだって決めてて、しっかりしないとって、張り切ってしまって、その……」


暗闇のなかで、森の中に置き去りにされたグレーテルが泣いているのが目に映った。


侑「もういいんじゃない、そんなに張り詰めなくて。」ナデナデ

侑「しずくちゃんは十分頑張ってるよ。」ギュッ
 
38: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 20:55:50.09 ID:6GC5LvNi
しずく「先輩……」

しずく「じゃあ、しずくって呼んでください。」


侑 「。」チュ。



侑「しずく。」


しずく「侑先輩。 」


暗さに慣れてきた目には、一面に彼女の顔が広がっている。優しくパジャマを抱いた腕はそのまま汗に濡れた肌へ、そしてホックへと動いていく。まるで使い古された陳腐なコード進行していくように。
 
40: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 21:00:17.17 ID:6GC5LvNi
暗さに慣れてきた目には、一面に彼女の顔が広がっている。優しくパジャマを抱いた腕はそのまま汗に濡れた肌へ、そしてホックへと動いていく。まるで使い古された陳腐なコード進行していくように。

しずく「ん……///」

侑「しずく……」

しずく「侑先輩……」むぎゅっ

侑「なぁに?」サワサワ

しずく「やっぱり、そういう目的だったんですね……///」

侑「しずくこそ、そういう目的で誘ったんじゃないの?」

しずく「そ、それは……!///」
 
41: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 21:01:17.18 ID:6GC5LvNi
侑「違うの?」

しずく「私は、侑先輩と工  、したかったです。」

侑「よかった。じゃっパーッとやっちゃおう!ほら、バンザイして。」グイッ

しずく「あ、ちょっと、それじゃムードが……っ」

パジャマの上も下着も、半ば強引に脱がす。
しずくの柔らかな胸が顕になった。


しずく「///」カーー

侑「脱がしちゃったものはもう仕方ないね。」

しずく「もうっ……」
 
42: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 21:08:06.32 ID:6GC5LvNi
別に乳房なんて自分ので見慣れているはずなのに、そのふたつの膨らみは特別に感じられた。それに吸い寄せられて感じる匂いは、また特別に愛おしい。


侑「しずく、甘えへもいいんらよ。」チュパチュパ

しずく「んっ……それが///お  い吸いながら言うセリフですkっぁっ///」


舐めていない方の胸を掴んだまま、おもむろに倒れていく。


侑「ふふっここもこんなに濡れてると、台詞をちゃんと言えないんだね///」タラー


しずく「侑先輩、いつの間に……///」

侑「もっとしずくのかわいいとこ、私、見てみたいな。」


しずく「。。。」コク



しずくの一人部屋にしては広い部屋。布団は2枚敷いてあるはずなのに、私たちは1枚の布団の上で重なり合った。
 
44: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 21:16:19.66 ID:6GC5LvNi
ーーーー
秋の眩しい光とともにピアノの音が聞こえていた。なんだっけ?この曲。授業で教わった気がするけど、クラシックに詳しくない私は曲名が出てこない。しずくがレコードを流してるのかな。あれ?止まった?と思ったら何小節か前からまた始まる。ゆっくり体を起こすと、ピアノの音が止んだ。


しずく「侑先輩、おはようございます。」


ピアノ椅子から聞こえてきた声で、ぱっちりと目が覚めた。昨日とは違う白いワンピースを着ていて、髪も綺麗に結ってある。
 
45: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 21:16:54.66 ID:6GC5LvNi
侑「おはよう、しずく。」

しずく「やっと起きましたね。侑先輩、気持ちよさそうに眠ってるんですもの。なんだか起こすのがかわいそうで。」

9時間ぶりに見るその顔は、目が冴えてるからかより一層愛おしく思える。

侑「しずく、ピアノ弾けるんだね。知らなかった。」

しずく「はい。と言っても、小3までなので、もう結構忘れてます。それに侑先輩みたいに、作曲もできませんけどね。」

侑「とっても心地よい目覚ましだったよ。」 チュッ
 
46: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 21:21:01.48 ID:6GC5LvNi
しずく「ふふっお寝坊さんですね」チュ

しずくが私の腰に手を回す。冷たい手が冷んやりとして、自分が服を着ていないことに気づいた。

侑「な、なんか、急に恥ずかしくなってきた///」

しずく「そうですか?とても素敵な体だと思いますけど。」

侑「なんでそんなに平然としていられるの……///」


私は慌てて脱ぎ散らかしてある下着を付け、リュックから今日の分の着替えを雑に着た。


しずく「侑先輩、ありがとうございます。」
 
47: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 21:21:50.86 ID:6GC5LvNi
侑「昨日のことなら、いいよ。」


しずく「いえ、そうではなくて。もっと根本的なところ。私、以前、歩夢さんに言われてしまったんです。『演劇が好きなら演劇部やってればいいじゃん』って。」

しずく「正直、私でもわからなくなってしまって。」

私があえて出さなかったあの子の名前がしずくの口から出てきた。

侑「何がわからなくなったの?」

しずく「演劇部もスクールアイドルもかけ持ちして、どっちつかずなんだなって。私がやりたいのはなんなんだろうって。」
 
48: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 21:22:47.91 ID:6GC5LvNi
しずく「でも、侑先輩が音楽科受けるって報告してくださった時、とても勇気をもらったんです。」


しずく「侑先輩が初めて同好会でピアノを披露してくれた時、音楽ってこんなに感動するんだって思いました。

しずく「いい音楽は聴き慣れてるはずなんですけどね。やっぱり私、音楽が好きなんだなぁって。」

侑「昨日見たオペレッタでもしずく、楽しそうに歌ってたね。」

しずく「はい、だから私は歌って踊ってお芝居をするスクールアイドルになりたいんだって、侑先輩に気づかせてもらいました。」


侑「しずくにそう言ってもらって、嬉しいよ。」

侑「私は、しずくの自分ができること以上のことをやろうと夢中になってるところが大好き。しずくといると、私まで世界が広がっていく気がするんだ。」

侑「これからもよろしくね。」


しずく「はい♡」



ーー挿入歌 やがてひとつの物語ーー
 
49: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 21:24:46.04 ID:6GC5LvNi
ーー部室ーー

侑「じゃーん!第2回スクールアイドルフェスティバルPVのコンテができました~!!」

愛「いぇーい!!」

エマ「ついにできたんだねー」


しずく「はい、私と侑先輩と侑先輩の愛の結晶です!」

歩夢「は?」

彼方oO(おや……)

侑「撮影はなんと、映像研究部にお願いしちゃいます!」

映像研金髪「キミ達を毛穴まで撮らせてもらうからね~」

映像研寝不足「ニヒヒ」

かすみ「やーん♡かすみんは、毛穴なんてないです~♡」

愛「愛さんの肌も、ぬかで洗顔してるから、ヌカりはナーシ!」

侑「ぶひゃひゃひゃひゃひゃw」

End
 
50: (もんじゃ) 2023/03/30(木) 21:25:07.93 ID:6GC5LvNi
以上です。お付き合いありがとうございました。
 
53: (もんじゃ) 2023/03/31(金) 01:38:30.55 ID:NSOippmt
ゆうしずだ!!!囲め!
 
52: (もんじゃ) 2023/03/31(金) 00:03:30.36 ID:qriRkSfa
👍
 
51: (なっとう) 2023/03/30(木) 22:37:28.97 ID:D+lC67HL
よかった
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1680170563/

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