【SS】エマ「マジカルバナナやろうよ」　果林「あったわねそんなゲーム」【ラブライブ！虹ヶ咲】

～電車の中~

エマ「日本の伝統的なゲームなんだって」

彼方「伝統的ねぇ、あの番組30年くらい前だっけ」

果林「こういう移動中にはぴったりかもね」

ミア「どういうゲーム？」

彼方「リズムに合わせて前の言葉から連想する言葉を繋いでいくんだよ」

エマ「マジカルバナナ♪　バナナと言ったら黄色♪　黄色と言ったら信号♪」

ミア「言えなくなったら負けってこと？」

果林「そうね。あと一度出た言葉はダメとか、あとはリズムに乗れないのもダメだったかしら」

彼方「やってみればわかるよ～　せーの」

3年生「「「「マジカルバナナ♪」」」」

エマ「バナナと言ったら甘い♪」

果林「甘いと言ったらココア♪」

彼方「ココアと言ったらあったかい♪」

ミア「あったかいと言ったらこたつ♪」

エマ「こたつと言ったら冬♪」
　

果林「冬と言ったらおでん♪」

彼方「おでんと言ったらはんぺん♪」

ミア「はんぺんと言ったら猫♪」

エマ「猫と言ったら可愛い♪」

果林「可愛いと言ったら愛♪」

彼方「愛ちゃんと言ったらもんじゃ♪」

ミア「もんじゃと言ったら熱い♪」

エマ「熱いと言ったらおでん♪」

彼方「アウト―！」

エマ「え！？　あっ！」

ミア「果林が言ってたね」

果林「まさかおでんで被るなんてね。さて、じゃあ次は私からね。マジカル――」

彼方「まあ待ちたまえ」
　

果林「冬と言ったらおでん♪」

彼方「おでんと言ったらはんぺん♪」

ミア「はんぺんと言ったら猫♪」

エマ「猫と言ったら可愛い♪」

果林「可愛いと言ったら愛♪」

彼方「愛ちゃんと言ったらもんじゃ♪」

ミア「もんじゃと言ったら熱い♪」

エマ「熱いと言ったらおでん♪」

彼方「アウト―！」

エマ「え！？　あっ！」

ミア「果林が言ってたね」

果林「まさかおでんで被るなんてね。さて、じゃあ次は私からね。マジカル――」

彼方「まあ待ちたまえ」
　

果林「何よ」

彼方「もうちょっとさっきのゲームを振り返ろうよ」ﾆﾔﾆﾔ

果林「ミアちゃんこたつ気に入ったの？」

ミア「ああ、最近こたつで作曲してるよ」

果林「そうなの。いいわよねこたつ」

彼方「果林ちゃん、可愛いと言ったら？」

果林「かすみちゃんよね！　可愛いと言えば！」

エマ「さっき愛ちゃんって言ってたよね」

彼方「ぷっ、あはははは！」

果林「やめて！」

ミア「なぜ笑うんだい？　愛は可愛いよ」ﾆﾔﾆﾔ

果林「ちがうのよ……ちがうの！」
　

果林→ミア はミア呼びじゃなかったかな
期待
　

彼方「何が違うの？」

果林「ほらリズムに乗ってすぐ言わないといけないでしょ？」

エマ「うん」

果林「だから思わず」

彼方「本音が出ちゃった？」

果林「違うのよ！」

ミア「そうとしか聞こえないよ」

果林「本音とかじゃなくほら、愛の顔がぱっと頭に浮かんだのよ」

エマ「可愛いって聞いて愛ちゃんが思い浮かんだんだね」

果林「だからそうじゃなくて！　ちょっと落ち着いて！！！」

ミア「果林が落ち着きなよ」

果林「ハァハァ……そうね」
　

果林「落ち着いたわ」

ミア「そうか、じゃあ次のゲームだ」

果林「待って」

ミア「なんだよ」

果林「いいから。私がどうして“可愛い”から“愛”を連想したかよ」

ミア「その説明要らないんだけど」

彼方「まあ聞いてあげるよ」

果林「可愛いって漢字で書くと可“愛”い、でしょ？」ﾄﾞﾔｧ

彼方「違うよ？」（大嘘）

ミア「ああ違うな」（大嘘）

エマ「えっと……」（困惑）

果林「え！？！？」

彼方「じゃあ果林ちゃんが間違って漢字を覚えていたということで」

果林「よく考えたらそんな理由じゃなかったわ」
　

彼方「じゃあ何なのさ」

果林「あれよあれ……はんぺんがね」

エマ「はんぺん？」

果林「はんぺん、猫、可愛いって流れだったでしょ？」

ミア「そうだけど」

果林「ほらなんか璃奈ちゃんを連想するじゃない？」

彼方「言われてみれば」

ミア「じゃあ璃奈でいいだろ！　璃奈可愛いだろ！！」ﾊﾞﾝ! ﾊﾞﾝ!

エマ「落ち着いてミアちゃん」

果林「璃奈ちゃんがもう出たと思い込んでたの。だから璃奈ちゃん以外の誰かをって」

エマ「そっかぁ」

彼方「でもさっき可愛いと言ったらかすみちゃんって」

果林「かす、かすみちゃんも出た気がしたのよね～」

ミア「そんなわけないだろ」
　

果林「ちょっと待ってね」

ミア「もう果林にはだいぶ待たされてるよ」

果林「一旦これだけははっきりさせておきたいんだけど」

彼方「マジカルバナナどこ行った」

果林「私は別に愛のことを可愛いなんて思ってないってことよ」

エマ「えー？」

彼方「ひどーい」

果林「愛だってそういうタイプじゃないでしょ」

ミア「確かにそういうのわからないとか言ってたな」

エマ「愛ちゃん自身はそうかもしれないけど」

果林「だから私の中で可愛い≠愛なの！」

彼方「なるほどね。それはよくわかったよ」

果林「でしょう？」

彼方「でも今マジカルバナナしてたよね。可愛いって言われてなんで違うと思ってるものを言ったの？」

果林「……え」
　

彼方「ねえなんで？」

果林「えっと、なにかおかしいかしら？」

彼方「果林ちゃんは赤いと言ったらバナナって答えてるようなものだよ？」

エマ「前の言葉から連想するゲームだもんね」

果林「いやーそれは……」

ミア「そんなの簡単さ」

果林「ミアちゃん……」

ミア「果林がバカだからだろ。さあ次のゲームだ」

果林「ミアちゃん！？」
　

果林「訂正するわ。マジカルバナナのルール的に愛から可愛いはアリよ」

彼方「ほう」

果林「私が可愛いから愛を連想したのには理由があるの」

ミア「なんでさっき言わなかったんだよ」

果林「美里さんと最近お茶をすることが多くてね」

エマ「愛ちゃんのお姉さんだよね」

果林「美里さんの話でよく愛が可愛いって話をしてるのよ。それでつい連想してしまったの」

彼方「そう来たか」

果林「はい！　いい加減次のゲームをしましょ」

ミア「果林のせいだろ」
　

果林「マジカル……あら、なんだったかしら？」

ミア「おい大丈夫か？　いくら果林でもそれは」

彼方「あーあれだよね、最後にアウトになった言葉から続けるんだったよね」

エマ「マジカルおでん♪　みたいにね。それとアウトになった人は抜けるんだよ」

ミア「そうだったのか」

果林「えーっと、おでんはアウトだからその前でしょ？」

エマ「“熱い”だったよ」
　

果林「もしかして“吊る”って言ってる？」

ミア「うん、“吊る”」

エマ「ああ！　鳥の鶴じゃなくて吊り上げるって意味だね」

彼方「あー“鶴”を“吊る”に変換してクレーン車にしたのか」

ミア「鳥の“吊る”？」

彼方「鳥のクレーンが日本語で鶴なんだよ。つ↑る↓」

ミア「つ↑る↓……ああそういうことか。じゃあ僕のミスだ」

果林「いや、ミスじゃないわ。同じ音の別の言葉に変えるのはアリよ。最初に“熱い”を“厚い”にしたでしょ」

ミア「へえ、面白いルールだね」
　

彼方「じゃあ彼方ちゃんから再開～。マジカルクレーン♪　クレーンと言ったら工事♪」

果林「工事と言ったら現場♪」

ミア「現場と言ったら現場猫♪」

彼方「現場猫と言ったら可愛い♪」

果林「可愛いと言ったらあーぃうと！　彼方アウト！」

彼方「ブフォ！ｗｗｗ」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

果林「アウトよアウト！」

エマ「可愛いはさっき出たよね」

果林「そうね。彼方アウトよ」

ミア「何回言うの？」
　

果林「というかミアが現場猫って」

エマ「どうして……」

ミア「このキーホルダー璃奈と一緒に買ったんだ」ﾖｼ!

果林「あぁ璃奈ちゃんがねえ」

エマ「彼方ちゃん大丈夫？」

彼方「可愛いと言ったらあーいうとおおおお！ｗｗｗ」ｹﾞﾗｹﾞﾗ

ミア「というか彼方わざと間違えただろ」

果林「その手には乗らないわ」

ミア「ほとんど言いかけてたよ」

果林「アウトを噛んだだけ」

彼方「ミアちゃんｗｗあとは頼んだよｗｗｗｗ」

ミア「何の応援だよ」

エマ「こんなに笑ってる彼方ちゃん見るの初めてだよ」
　

ミア「ボクと果林の勝負だね。いくよ！」

果林「マジカル現場猫♪　現場猫と言ったらヘルメット♪」

ミア「Helmetと言ったら頭♪」

果林「頭と言ったら髪♪」

ミア「髪と言ったらponytail♪」

彼方（仕掛けてるなミアちゃん）

果林「ポニーテールと言ったらツインテール♪」

ミア「ツインテールと言ったら侑♪」

果林「侑と言ったらピアノ♪」

ミア「pianoと言ったらconcert♪」

果林「コンサートと言ったらステージ♪」

ミア「stageと言ったら演劇♪」
　

果林「演劇と言ったらしずくちゃん♪」

ミア「しずくと言ったら白黒♪」

果林「白黒と言ったらパンダ♪」

ミア「pandaと言ったら果林♪」

果林「私と言ったら愛♪」

果林「……」

ミア「なんか言えよ」

彼方「おいおい」

エマ「えっと、ミアちゃんの勝ちだね」

ミア「果林が愛のこと好きなのはよくわかったよ」

果林「いいじゃない！　私が愛のこと可愛いって思ってたらいけないの！？」

彼方「ごめんごめん、最初にからかっちゃったのがいけなかったねぇ」

果林「……私もなんか変な意地張ってたわ。私はそんなキャラじゃないって」

エマ「果林ちゃんが素直になれないのは今に始まったことじゃないもんね」

果林「なんか愛ってしっかりしてるし年下なのに同い年というか同じ目線でこう、可愛いとか言いづらいの」

ミア「わかるよ。僕も3年生だしstatesでは大学生だったから――」

果林「可愛いわよミア♪」

ミア「おい💢」
　

エマ「愛ちゃんのどんなところが可愛いと思う？」

果林「そうね……教えないわ」

彼方「えー素直になったんじゃないの？」

果林「ええ、そういうことは愛にだけ言うことにするわ」

ミア「ふーん」

果林「さ、次のゲームをしましょ」

エマ「わぁ！　たくさんいいね来たよ」

彼方「ん～なになに？」

エマ「さっき上げたムービーがたくさん再生されてるの」

ミア「さっきってﾌﾞﾌｯｗｗ」

彼方「エマちゃんｗｗナイスｗｗｗ」

果林「え」

エマ「たくさん返事来てる！」

果林「エマ、何の動画を上げたの？」

エマ「マジカルバナナだよ？」

果林「ちょっと貸して！！！」

スマホ「可愛いと言ったら愛♪」
　

果林「どうして……」

エマ「はじめてのマジカルバナナだったから」

彼方「まあまあ、素直になるって言ったじゃん」

果林「ファンにまで全部見せるわけじゃないわ！」

ミア「というか今更だろ。果林が愛を可愛がってるってみんな知ってるんじゃないか？」

果林「え！？　で、でもここまではっきりしたもの出されたら！」

彼方「みんなそんなに気にしないと思うよ」

エマ「むしろギャップがあっていいと思うけど」

果林「そういうのはちょっとずつ見せるからいいの！」

ミア「ちょっとずつの範疇だよ。それに出ちゃったものはしょうがないだろ」

果林「……決めたわ」

エマ「？」
　

～1、2年生たちの座席～

果林「愛！」

愛「うぇああかかかカリン！？」

かすみ「驚きすぎですよ愛先輩」ﾆﾔﾆﾔ

果林「エマの上げた動画はもう見たかしら？」

愛「見たけど……」

果林「私がついうっかり口を滑らせて変なことを言ってしまったの」」

愛「そ、そうだよねあはは！　愛さんびっくりしたよ」

歩夢「うっかり？」

果林「そうようっかり。それでね愛、かすみちゃん、申し訳ないんだけど」

愛「何？」

かすみ「なんですか？」

果林「かすみちゃん、愛を特訓させて可愛い系のスクールアイドルにしてほしいの」

12人「えーーーっ！？」

彼方「なるほど、愛ちゃん=可愛いという認識を広めて果林ちゃんが普通のことを言っていたということにするのか」

ミア「力技すぎるだろ」
　

愛「な、何言ってんの？」

果林「いいから」

かすみ「かすみんは良いですけど」

愛「うーん」

かすみ「じゃあまずかすみんの真似をしてください。かわいいかわいいかすみんです♡」ｷﾗｰﾝ（キメ顔＆キメポーズ）

愛「えーっと」

愛「か、かわいいかわいい愛さんです♡」ｷﾗｰﾝ（ぎごちない笑顔＆ぎこちないポーズ）

果林「かわいい」

愛「え？」

彼方「駄目だこりゃ」


おわり
　

みんな仲良し
　

読んでて楽しかった
　

すっっごく良かった
　

最の高
　

3年生が仲良しで良き
　

素晴らしい👍
　

攻めの彼方ちゃん良いぞ
　

彼方ちゃんいい仕事してる
　

好き
　

アイカーリー助かる
　

ミアのフラットなツッコミ好き
　

テンション高い彼方さん、すき
　

めっちゃ好き
乙です