【SS】QU4RTZ「We need your help and "大義名分"」【ラブライブ!虹ヶ咲】

Sing & Smile‼︎ーQU4RTZくぉーつ QU4RTZーSS


1: 2021/06/05(土) 21:24:27.21 ID:F73JTFwF
侑「えっと……璃奈ちゃん。質問を返しちゃって悪いんだけど、今言った『エマさんを守りたい』ってどういう意味?」

璃奈「うん。こっちこそ、突然電話して、おかしなこと言ってごめんなさい。わたし、明日の土曜日にユニットのみんなでお出かけすることになってるんだけど……」

侑「うん」

璃奈「エマさんを守る良い方法がないか、ずっと考えてるけど思い浮かばないんだ……」

侑「待って待って。まずそこからわからないよ。エマさんに何かあったの?」

璃奈「今のところは、何もない。だけど、前に一緒にお出かけしたとき……大変だった」

侑「なにが?」

璃奈「いろんな人が、エマさん目当てに寄ってくる。『おねーさんおねーさん、ちょっといいっすか』『あらあなた可愛いわね。ちょっとチュウさせてもらっていいかしら?』『うちの店、すぐ近くなんでちょっとだけ。ほんとちょっとだけなんで!』って……」

3: 2021/06/05(土) 21:25:52.79 ID:F73JTFwF
侑「……なるほど。たしかにエマさんならそういうこともあるかもしれないね」

璃奈「まるで樹液に群がる虫……」

侑「きっとエマさんはそういう人を招き寄せる魔性みたいなものを持ってるんだよ。私だって何度あの身体に飛びつきたいと思ったことかー……」ボソッ

璃奈「侑さん……?」

侑「ご、ごめん、なんでもない――でもそうだね、確かにそれはエマさんも大変だ」

璃奈「うん。だから誰かがエマさんを守らないといけないんだけど……わたしならそういう需要は全然ないし、適任だと思うんだ」

侑「わかってないなあ璃奈ちゃん。全然そんなことないんだよね」ボソッ

璃奈「侑さん…………?」

4: 2021/06/05(土) 21:27:25.47 ID:F73JTFwF
侑「――ま、まあそれはそれとして、璃奈ちゃんの悩みはよくわかったよ。私もちょっと考えてみるから、時間をもらってもいい?」

璃奈「もちろん。こっちこそ無理言ってごめんなさい。それから、心配を掛けたくないから、みんなには内緒にしておいてほしい」

侑「うん、任せて――あ、彼方さんからも電話入ってる。ごめんね璃奈ちゃん。またあとでね!」
ピッ
彼方「あ、やっと繋がったよ~。夜に電話しちゃってごめんね~、侑ちゃん」

侑「いえ、大丈夫です。それよりどうかしたんですか?」

彼方「それなんだけど、彼方ちゃんは今と~っても難しい問題を抱えててね……」

侑「そうなんですか、珍しいですね」

彼方「うん、ちょっと複雑な話なんだけど……侑ちゃんは、明日のお出かけで璃奈ちゃんを守るためにはどうしたらいいと思う?」

5: 2021/06/05(土) 21:28:56.20 ID:F73JTFwF
侑「……なんかどこかで聞いた話ですね」

彼方「そうなの?」

侑「あっごめんなさい、気のせい。気のせいでした。今のナシで。でも、なんで璃奈ちゃんなんですか?」

彼方「だって、そりゃあみんな多少は危ういところはあるけど、わたしやエマちゃんは大人でしょ? かすみちゃんは何かあったら大騒ぎしそうだし」

侑「ああ、たしかに」

彼方「だけどその点璃奈ちゃんは、あの子猫みたいな可愛らしさのうえにと~ってもちんまりしてるし、一番ほっとけないっていうか、大事に抱えていたくなるっていうか……とにかく、いろんな危険が璃奈ちゃんの周りにあふれてると思うんだよ~」

侑「璃奈ちゃん本人は、自分の見た目に自信がないみたいなことをさっき言ってましたけど」

彼方「まっさか~。ひょっとして侑ちゃんもそんなふうに思ってるの?」

侑「違うよ」(断言)

彼方「だよねえ」

6: 2021/06/05(土) 21:30:30.34 ID:F73JTFwF
侑「当たり前ですよ。璃奈ちゃんはこう……触れたら折れちゃいそうなくらい細いのに全体としてはしっかり女の子で……背中から脚にかけてのラインが本当に綺麗で……今までどれだけ背後から覆いかぶさりたい衝動と闘ってきたことか」ボソッ

彼方「侑ちゃん……?」

侑「あっ、こ、こっちの話です。でも彼方さんの璃奈ちゃんを守らなきゃっていう熱い想いには共感しました!」

彼方「でしょ~。彼方ちゃんが分別のあるプロのお姉ちゃんじゃなかったら、今ごろ璃奈ちゃんは近江家の末の妹になってたよ」

侑「そ、それはさすがにちょっとわからないけど……でもたしかに璃奈ちゃんのこと心配ですよね。私もなにか良い案がないか考えてみるんで、時間をもらってもいいですか?」

彼方「もちろんだよ~。あ、みんなには気にせず楽しんでもらいたいから、この話は二人だけの秘密ね~」

侑「了解です。それじゃまた後で――」
ピッ
侑「……とは言ったものの、これは難しい問題だなあ。二人になんて答えたらいいんだろ――って今度はかすみちゃんから!?」

7: 2021/06/05(土) 21:32:41.34 ID:F73JTFwF
ピッ
侑「はい、もしもしかすみちゃん?」

かすみ「あ、先輩いま大丈夫ですか……? かすみん悩んでる事があって、先輩に相談に乗ってほしくてぇ……」

侑「くすっ。もちろん大丈夫だよ。今日のかすみちゃんはなんだかしおらしいね」

かすみ「なっ、かすみんはいつだってこういう可愛らしい女の子ですけど!?」

侑「そうだったね、ごめんね。それで相談っていうのは?」

かすみ「はい、それなんですけど……彼方先輩を魔の手から守るには、どうしたらいいか全然わからなくって……」

侑「あ、その話? やっぱり?」

かすみ「その話もなにも、この話を先輩にしたのは今がはじめてですよね?」

9: 2021/06/05(土) 21:33:47.31 ID:F73JTFwF
侑「ち、違うの。えっと、そう! 明日QU4RTZのみんなで遊びに行くってのを、前に璃奈ちゃんがうれしそうに話しててさ! それでそれ関係の悩みなのかなってピンと来たんだよねー」

かすみ「その慌てぶり、あやしくないですか……?」

侑「違うよ」(断言)

かすみ「え?」

侑「だって可愛いうえに心も綺麗なかすみちゃんのことだもん。きっとお出かけするにもみんなのことを心配して悩んじゃってるじゃないかなって、さっきまでずっと考えてたところなんだ」(早口)

かすみ「侑先輩……かすみんのこと、そこまで想って……あ、感激でちょっと涙が……」ジーン

侑「う、うん、まあね……で、話を戻すけど、かすみちゃんの悩みは彼方さんのことなの?」

10: 2021/06/05(土) 21:35:10.50 ID:F73JTFwF
かすみ「ぐすっ……そうなんです。ほら、かすみん程じゃないにしても、彼方先輩ってあんなに綺麗で美人さんじゃないですか」

侑「そうだね」

かすみ「もちろん彼方先輩だけじゃなくて、みんな可愛いですよ? でもほら、たとえばエマ先輩は意外と押しや圧がすごかったりしますし……りな子も小動物っぽいところあるから、懐いてない人からはぴゅーって逃げちゃいますし」

侑「うんうん」

かすみ「でも彼方先輩だけは、ほら、わかりますよね……?」

侑「あー……寝るもんね」

11: 2021/06/05(土) 21:36:26.51 ID:F73JTFwF
かすみ「そうなんです! 寝ちゃうし、ぽわぽわふわふわしてるし――もちろんそういうところも大好きですけど、あんなの無防備すぎるじゃないですか! わたしが彼方先輩から目を離した瞬間、知らないワンボックスカーに乗せられちゃっててもおかしくないって思いませんか!?」

侑「さすがにそこまではないと思うけど」

かすみ「あるんですっ。いいですか先輩。思い出してみてほしいんですけど、最近お天気がだいぶあったかくなってきましたよね?」

侑「? うん、そうだね」

かすみ「その感じだと、その結果なにが起こるか、まだ気づいてないみたいですね」

侑「なにが起こるの?」

かすみ「……彼方先輩が、薄着になります」

侑「あっ」

12: 2021/06/05(土) 21:38:11.85 ID:F73JTFwF
かすみ「そしてさらに言うと、です。彼方先輩はご存じの通り、なぜか片方の肩をはだけてることが多いんです」

侑「そっか……ただでさえ美人で煽情的な彼方さんが、薄着で服をはだけさせて、無防備にも街なかで居眠りなんてしてたら……! そんなの、そんなのもう私だって我慢できないよ……!!!」

かすみ「……そこまで気持ちを込められるとイラっとしますが、つまりそういうことです。彼方先輩の服、肩からがばっとやったらつるーんていきそうなんです! 悪い虫が集まってくるに決まってます! しっかり者のかすみんが守らなくちゃいけないんです!」

14: 2021/06/05(土) 21:42:55.25 ID:F73JTFwF
侑「盲点だったよ……確かにかすみちゃんの言うとおりだ。これは私の方でも、なにか対策を考えないといけないね」

かすみ「ありがとうございます! あ、でもこの件はみんなには内緒でお願いしますよ。こういうのは、表に出さない方が可愛いですから」

侑「ふふ、了解。それじゃかすみちゃん、また連絡するね」

かすみ「はい! 頼りにしてます、侑先輩!」
 ピッ
侑「ふぅ……これは大変なことになってきちゃったな。ていうか、この流れだとそろそろ……」
 prrrrrrrr
侑「まあこうなるよね……知ってた」

15: 2021/06/05(土) 21:44:26.36 ID:F73JTFwF
ピッ
エマ「あ、夜分にごめんね侑ちゃん。エマです。まだ起きてた?」

侑「さすがにこの時間に寝たりしないですよー。何か困りごとですか?」

エマ「えっ、わたしそんな雰囲気出ちゃってた?」

侑「それはもう。エマさんのことはいつも見てますから。声でわかっちゃいますよ」キリッ

エマ「すごい……さすが侑ちゃんは頼りになるね!」

侑「いやあ、あはは……で、エマさんの相談っていうのは何ですか? もう大体わかってきたんで、説明とか適当でも大丈夫ですよ」

エマ「? よくわからないけど、えっとね。明日QUARTZのみんなでお出かけすることになってるんだ」

侑「みたいですね」

エマ「あ、知ってたんだ。それで考えたんだけど、どうにかしてかすみちゃんを守る方法がないかなって」

侑「なるほど、エマさんはかすみちゃんなんですね」

16: 2021/06/05(土) 21:45:56.18 ID:F73JTFwF
エマ「うん。あのね侑ちゃん……わたしもちょっとだけ経験があるからわかるんだけど……」

侑「はい」

エマ「ああいう声かけてくる人たちって、すっっごく褒めてくれるの……可愛い可愛いって、それはもう一生懸命に」

侑「あっ」

エマ「だから想像できちゃうよね? 『ふっふっふ、かすみんの可愛さに気づくなんて、なかなか見どころがある人たちです! え、サイン? にしし、仕方ないですねえ。優しくて可愛いかすみんが、特別にサインしてあげちゃいますよー! はーい、順番に並んでー? あ、この紙にですか? 読める字で? まあいいですけど。はいどうぞ――って、それ契約書じゃないですかー!!!』みたいな」

侑「……完っ璧に、その光景が映像で浮かびました」

17: 2021/06/05(土) 21:47:25.80 ID:F73JTFwF
エマ「だよね……ああ~心配だよ。きっと目を離した隙にいろんな人に声をかけられて、言葉巧みに言われるまま変な契約書とかにサインしちゃうんだ。それであとで断ろうとしても契約書を盾にいろいろ言われて、いろいろやらされて、最後はビデオカメラが回る場所で――」

侑「そんな……っ、かすみちゃんがそんなことになるくらいなら、いっそ私が先に……っ!」

エマ「侑ちゃん?」(低音)

侑「さ、先に、えっと……そう、先に保護しなきゃ! ですよね、エマさん!」

エマ「……」

侑「同好会のメンバーをそんな目で見るなんて許せない! 私はこの同好会を守りたい……っ!」

18: 2021/06/05(土) 21:48:49.45 ID:F73JTFwF
エマ「……よかったあ、わかってもらえてうれしいよー」

侑「ほっ……でも真面目な話、みんなの身の安全は守らないといけないですよね。うん、たしかにエマさんの言う通りです」

エマ「そうなの。でもなかなかいい案が思い浮かばなくて、困ってるんだ」

侑「わかりました、そういうことなら任せてください。ちょっといろいろ考えてみるんで、案がまとまったらまた電話してもいいですか?」

エマ「ありがとう侑ちゃん。わたしも考えてるから、何か思いついたら教えてね。それじゃまた」
ピッ
侑「いやあ……危ないところだった」

20: 2021/06/05(土) 21:50:13.85 ID:F73JTFwF
侑「でもみんなが心配してるのももっともなんだよね。私だって街で見かけたらほっとかないくらい、あの四人みんな可愛いし……」

侑「あっ、でも声をかけるとしたら……」

侑「いや違うか……声をかけやすい時とかけにくい時。それから声をかけられない時っていうのもあって……そうだ!」
 prrrrr
 ピッ
璃奈「もしもし侑さん? 何か思いついた?」

侑「うん、とりあえず考えてみたよ。でもその前に聞きたいんだけど、璃奈ちゃんはエマさんを守りたいんだよね?」

璃奈「うん」

侑「でもそれは、本当にエマさんだけでいいのかな。彼方さんだってすっごく可愛いのに、いろいろ無防備でみんなの注目の的だし、かすみちゃんの可愛さと愛嬌は言うまでもないよね?」

22: 2021/06/05(土) 21:51:52.30 ID:F73JTFwF
璃奈「それはわたしも考えた……たしかに、本当はみんなのことを心配してる」

侑「でしょ? それからもう一つなんだけど、璃奈ちゃんはどうしてみんなが声をかけられるのが嫌なの?」

璃奈「え、だってそれは……みんなに悪いことが起こったら、かなしい……」

侑「でももしかしたら、悪いことばっかりじゃないかもしれない。街で声をかけられて結婚した人たちだっていっぱいいるし、出会いのかたちよりも大切なことってあるよね?」

璃奈「それは……でも……」

23: 2021/06/05(土) 21:53:00.87 ID:F73JTFwF
侑「想像してみて? エマさんが声をかけられて、素敵な人とお付き合いをはじめるところ」

璃奈「めまいがする……」

侑「彼方さんが声をかけられて、素敵な人とお付き合いをはじめるところ」

璃奈「吐きそう……」

侑「かすみちゃんが声をかけられて、素敵な人とお付き合いをはじめるところ」

璃奈「もうやめて……涙が出てきた……」

25: 2021/06/05(土) 21:58:09.05 ID:F73JTFwF
侑「そう、それだよ璃奈ちゃん! 考えてみて。璃奈ちゃんのその涙は、どうして出てきたの?」

璃奈「それは……みんながわたしから離れていっちゃうと思ったら、自然に……」

侑「そうだよね、嫌だよね……みんな大切な人だもんね?」

璃奈「うん……大切。とっても」

侑「誰にも渡したくないよね?」

璃奈「うん……」

侑「だったら簡単だよ、璃奈ちゃん。明日みんなに会ったら、まずは手をつないでみて!」

璃奈「手を……?」

侑「そう。それから出来れば腕を組んだり、ぴったり寄り添って歩いたり、食べさせ合いっこしたり、とにかくできる限りいちゃいちゃしてほしいんだ」

26: 2021/06/05(土) 21:59:52.45 ID:F73JTFwF
璃奈「どうして?」

侑「威嚇だよ。とにかくこの人は私のものだって周りにアピールして、入り込む余地なんて全然無いって雰囲気を作る。これやられるとすっごく声かけにくくなるから」

璃奈「そうなんだ……でも、わたしの身体は一つしかないし……」

侑「定期的に相手をシャッフルすればいいんだよ。大丈夫、ずーっとあとをつけて見てくる人なんていないから」

璃奈「そういうもの……? そんなに相手を変えて怒られたりしない?」

侑「璃奈ちゃん。最近わたし思うんだけどね」

璃奈「うん」

侑「そこにかわいい女の子がたくさんいる――そんなとき、一人だけ選ぶ必要なんかあるのかな、って……」

27: 2021/06/05(土) 22:05:49.14 ID:F73JTFwF
璃奈「……深い」

侑「でしょ。私いますごい良いこと言ったよ」

璃奈「うん……だとしてもみんなに迷惑がられたらと思うと、こわい。わたしはそれで幸せだけど、べたべたしすぎて嫌がられたら……」

侑「絶対大丈夫、私が保証するよ。それにそれでも不安だって言うなら、初めはちょっとだけ様子見を混ぜてもいいんじゃないかな?」

璃奈「様子見……?」

28: 2021/06/05(土) 22:08:08.79 ID:F73JTFwF
侑「そう! ちょっとずつ距離を詰めて、偶然を装って相手の手に少しだけ触れてみるとか。それで向こうが嫌がったりしなかったらもうこっちのものだよ! 向こうから先に握ってくれたりしたらもうときめいちゃうよね!」

璃奈「侑さん、すごい……さっきからまるで全部やったことがあるみたいな想像力」

侑「ん゛っ、ごふっ、げふっ……な、ないけどね。そういうのも素敵だなあって、今ちょっと思っただけだからね」

璃奈「うん、わかった……わたし、明日やってみる。みんなを守るために」

侑「その意気だよ、璃奈ちゃん。応援してるからね! がんばって!」
ピッ
侑「よしよし、あとはこれを人数分繰り返して、と……」
 ・
 ・
 ・

30: 2021/06/05(土) 22:10:23.94 ID:F73JTFwF
侑「うん、絶対大丈夫です。エマさんとくっつきたくないメンバーなんていませんから! はい、はい。いやそういう意味じゃなくって……はい。とにかく一回やってみてください。約束ですよ! じゃあおやすみなさい!」
ピッ
侑「ふぅ……全員分完了、と。我ながら完璧な工作――じゃなかった。説得ができた」

侑「……」

侑「…………」

侑「あ、ダメだ。我慢できない。誰かにこの成果を自慢したい。褒めてもらいたい……」

侑「……よし」
 prrrrrrr
侑「もしもしせつ菜ちゃん? あっ、菜々ちゃんって呼んだ方がいいのかな? ごめんねこんな遅くに」

31: 2021/06/05(土) 22:12:25.98 ID:F73JTFwF
せつ菜「くすっ、好きな方で呼んでもらっていいですし、まだ起きてたので全然問題ないですよ。それよりどうしたんですか?」

侑「それなんだけどねせつ菜ちゃん。私は今日……また一つ世界を平和にしてしまったかもしれない……」

せつ菜「ふふっ、よくわかりませんがさすがですね侑さん。また今度、なにをどうしたのか教えてください」

侑「じゃあもしよかったらなんだけど、今度といわず明日でどうかな。予定あいてたら一緒に出かけない? そのときに私が言ってる世界平和が直接見られると思うんだ」

せつ菜「あ、明日ですか? ていうか一緒にお出かけって、それってデ、デ――」

侑「デ? それよりせつ菜ちゃんに聞いておきたいんだけどさ。仲睦まじい女の子たちの間に挟まりたがる人がいたらどう思う?」

32: 2021/06/05(土) 22:14:17.03 ID:F73JTFwF
せつ菜「なっ、そんな不届きな輩、世界が許してもこのわたしが許しません!!!」

侑「だよね。せつ菜ちゃんならきっとそう言ってくれるって信じてたよ! 明日私と一緒に、世界平和を守りに行こう!」

せつ菜「はいっ。よくわかりませんが、侑さんと一緒ならどこまででも行ける気がします!!!!」

侑「ふふっ、それじゃまた明日ね。集合場所とかは後で送っておくから――またね」
ピッ
侑「……よし、完璧。これで明日、もしまだQU4RTZの間に挟まろうとする人がいたとしても、私たちで事前に対処できる」

侑「はー、良いことをしたあとは気分がいいなあ~。よし、遅刻したくないし私も今日は早めに寝よう!」

侑「『おやすみせつ菜ちゃん。待ち合わせは10時にこの地図のところね』っと……。ふぁぁ、ちょうど眠くなってきた……明日、たのしみだな…………」スヤァ

33: 2021/06/05(土) 22:20:10.59 ID:F73JTFwF
 ・
 ・
 ・
prrrrrr
せつ菜「あ、もしもし彼方さんですか? えっと、ごめんなさいこんな時間に」

せつ菜「はい。ええ、その、どうしても相談に乗ってほしいことがあって、何かいい案はないかなと」

せつ菜「えっと……明日、わたし侑さんと出かけることになったんですけど、その……侑さんってとても魅力的な方じゃないですか!!」

せつ菜「だからそのですね、わたしが守らないといけないんじゃないかなって思ってしまいまして……」

せつ菜「え? ちょうどさっきすごくいい案を思いついたところだ? そうなんですか?」

せつ菜「手、手をですか!!! 抱きっ? そ、そんな不純な!!!! 守るためなら仕方ない??? いやでも……それってアリですか……?」

せつ菜「はい……はい……ひっ、そ、そんなことまで? すごいです、さすが上級生は頼りになります!!!! わかりました! 優木せつ菜、明日は教わったとおり侑さんを守り切ってみせます!!!!!」
ピッ
せつ菜「うおおおおお!! 侑さん、明日は覚悟しておいてくださいね!!!!! わたしが全力で侑さんをお守りしますから!!!!!!」
おしまい

36: 2021/06/05(土) 22:24:25.90 ID:F73JTFwF
終わりです、なぜかところどころ行が詰まってるのが最後まで直せませんでしたがありがとうございましたー
ブラウザのせいかな……

35: 2021/06/05(土) 22:22:59.59 ID:fFqUx1+H
最後の4文字が読めない

13: 2021/06/05(土) 21:42:32.15 ID:9wDrulAG
かわいい

29: 2021/06/05(土) 22:08:27.55 ID:aO4SG+5w
(((⎛(cV„Ò ᴗ ÓV⎞   (((,,(d!.•ヮ•..)?从[>ᴗ<]从?从cι˘σ ᴗ σ˘*?ノレcイ´=ω=) ▄︻┻┳═一

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1622895867/

タイトルとURLをコピーしました