花陽「一番大切なともだち」【SS】

SS


1: 2014/08/24(日) 18:27:06.73 ID:+hNAnNGn.net
凛「うわわわ、遅刻遅刻~!かよちんと真姫ちゃん待たせちゃうにゃー!」



凛「いってきまーーす!!」








真姫「おっそいわね・・・」

花陽「・・・あっ!凛ちゃーん!こっちこっちー!」

凛「かーよちーん!真姫ちゃーん!ごめんにゃー!待たせちゃった~!!!」タタタ

真姫「ちょ、そんな歩道橋の階段急いで下ったら危な・・・」

凛「にゃっ」ズルッ

花陽「り、凛ちゃん!!!」

真姫「っっ!!!」

3: 2014/08/24(日) 18:28:29.99 ID:+hNAnNGn.net
西木野総合病院

真姫ママ「容態は安定しているけれど・・・、目覚めるかは五分五分って所ね・・・。頭を強く打ってるから後遺症が残る可能性もあるわ」

花陽「うっ、うっ・・・凛ちゃん・・・!!」

穂乃果「凛ちゃん・・・」

海未「歩道橋の階段で足を滑らせ・・・確かに昨日は雨が降っていましたから余計滑りやすくなっていますが・・・」

真姫「・・・」

にこ「凛の馬鹿っ!何やってんのよっ・・・!!!」

希「にこっちも、皆もそろそろ休み?凛ちゃんが運ばれてからずっと何時間も手術室の前おったんやから」

絵里「・・・そうね。ひとまずは手術も無事に終わったことだし、一旦帰りましょう」

花陽「・・・嫌ですっ!!」

4: 2014/08/24(日) 18:32:11.37 ID:+hNAnNGn.net
ことり「花陽ちゃん・・・」

花陽「・・・私は、残ります。凛ちゃんの目が覚めるまで、ずっとずっと・・・」

真姫「花陽・・・」

希「花陽ちゃんは一旦こうなると強情やしなぁ・・・」

穂乃果「よし!私も残る!!皆も」

海未「穂乃果。ここは花陽に任せましょう」

穂乃果「ど、どうして!?私だって花陽ちゃんのことが心配なんだよ!?」

海未「それは皆も同じです。しかし、9人が病室にいても逆に凛には悪影響でしょうし迷惑でしょう」

絵里「そうね・・・。こんな大人数で狭い病室にずっといるわけにもいかないし」

真姫ママ「そもそも本当は面会謝絶状態でもおかしくないんだけどね」

にこ「・・・花陽。部長として命令。μ's代表として、凛のそばにいてあげなさい」

真姫「異論無し」

にこ「あとね、凛が目覚めたら真っ先に連絡しなさい。皆で凛に会いに行くから!!!」

花陽「・・・うん!わかった!」

5: 2014/08/24(日) 18:36:50.97 ID:+hNAnNGn.net
病室

凛「・・・」

花陽「凛ちゃん・・・」

凛「・・・」

花陽「・・・」

ガラララ

真姫「花陽」

花陽「ま、真姫ちゃん!?何で!?」

真姫「何で、って・・・。ここ、私の両親の病院よ?・・・あと、これ」

花陽「あっ、おにぎり・・・」

真姫「何も食べてないんでしょ?・・・あんまり料理は作った事無いんだけど」

花陽「・・・うんっ。おいしいよ、真姫ちゃん」

真姫「・・・ありがと。どう?凛の様子は」

花陽「うん、やっぱりまだ・・・」

真姫「・・・あまり無理しないでよ。凛の次に花陽まで倒れたら・・・」

花陽「うん。わかってる」

6: 2014/08/24(日) 18:38:45.43 ID:+hNAnNGn.net
数日後

海未「花陽は、まだずっと病院にいるんですか?」

絵里「ええ。たまに家に帰って来ることはあるらしいけど基本ずっと病院で凛の様子を見てるわね」

にこ「あたしたちが見舞いに行っても必ずいるからね・・・」

ことり「凄く、やつれてた・・・花陽ちゃん・・・」

穂乃果「凛ちゃんも花陽ちゃんも凄く仲良しだったから・・・」

キューティーパンサーワッタッシー

真姫「花陽からメール・・・、!?ねぇ皆!凛が!」

7人「!?」

7: 2014/08/24(日) 18:41:16.39 ID:+hNAnNGn.net
病室
花陽「凛ちゃん・・・」

凛「・・・っ」

花陽「!?凛ちゃん!?」

凛「・・・れ・・・?」

花陽「り、凛ちゃん!!!・・・な、ナースコール押さなきゃ!!」


1時間後

穂乃果「はぁはぁ、凛ちゃんが目覚めたんだって!?」

にこ「はぁはぁ、あ、あんたたち早すぎ・・・」

絵里「そ、それで花陽、どうなの?凛は?」

花陽「う、うん・・・すぐナースさんが来てくれて・・・」

真姫ママ「・・・皆、入っていいわよ」

8: 2014/08/24(日) 18:42:26.82 ID:+hNAnNGn.net
病室

凛「・・・」

花陽「り、凛ちゃん・・・」

凛「・・・」

花陽「凛ちゃあああああんっ!!」

凛「あっ」








凛「・・・あっ、あの、どちら様ですか・・・?」






花陽「えっ・・・?」

7人「!?」

10: 2014/08/24(日) 18:44:35.86 ID:+hNAnNGn.net
需要無さそうやな・・・

11: 2014/08/24(日) 18:47:58.41 ID:+hNAnNGn.net
真姫ママ「星空さんはね。記憶を喪失してるの」

花陽「そ、そんな・・・」

希「ほ、ほんまに・・・?」

真姫ママ「ええ、詳しい検査が必要だけど多分あなた達全員の記憶は無いわ」

花陽「そ、そんな!り、凛ちゃん!!にゃーって、いつも語尾ににゃーって!」

凛「ひっ・・・な、何?凛に何するの?」

花陽「り、凛ちゃん・・・」

海未「花陽・・・」

絵里「今は、まだ様子見よ・・・。目を覚ましただけでも良しとしましょ?」

花陽「そ、そうだけど、そうだけど・・・」

15: 2014/08/24(日) 18:53:23.23 ID:+hNAnNGn.net
凛ちゃんは目を覚ました。けれど、私たちとの記憶はすっかり欠落していた

真姫「・・・花陽」

花陽「う、ぐすっ、そんなの、こんなのあんまりだよぉ・・・」

真姫「・・・もう一度、やり直して見たら?」

花陽「・・・何を?」

真姫「一からもう一度、凛と親友になるのよ」

花陽「・・・私が?」

真姫「あなた以外に誰がいるわけ?」

花陽「でも、私にできるかな・・・」

真姫「今までずっと一緒だったんでしょ!?悔しくないの!?」

花陽「・・・悔しい・・・。このまま、凛ちゃんとの関係が終わるなんて絶対に嫌だ・・・!」

真姫「なら頑張りなさいよ!・・・私も応援するから」

花陽「・・・うん。わかった。やってみる。ありがと、真姫ちゃん」

真姫「べっ、別に!と、友達なんだから!当たり前でしょ!!」

25: 2014/08/24(日) 19:11:50.52 ID:+hNAnNGn.net
私は、もう一度一から凛ちゃんと親友になることを決めた


花陽「ねぇ」

凛「だ、誰ですか?・・・さっきもいたよね?一体誰なの?」

花陽「うん。私はね、小泉花陽って言うんだ。かよちんって呼んで?」

凛「小泉・・・花陽・・・?かよちん・・・?」

花陽(やっぱり覚えてないよね)

凛「え、えーと、凛の名前はっ・・・て、もう言っちゃってるにゃ・・・」

花陽「ふふっ。私も、凛ちゃんって読んでもいいかな?」

凛「え、あ、う、うん。よろしくね。・・・かよ、ちん」


花陽「ふふっ、よろしく!凛ちゃん!」




私は小さな一歩を踏み出した

31: 2014/08/24(日) 19:26:36.86 ID:+hNAnNGn.net
3日後




花陽「一緒にランニングしよっ!凛ちゃん!」

凛「うん!かよちんと競争だにゃー!」

凛「ほらほら、真姫ちゃんも!」

真姫「わ、わたしもっ!?」

花陽「あはははっ!」

真姫「しっかし、やっぱり凛は凛ね。数日でもうこんなに仲良くなっちゃうなんて・・・」

花陽「凛ちゃんらしいね・・・」





猫語は覚えているみたい。
ちょっとずつ、ちょっとずつ、私と凛ちゃんに空いた距離を埋めて埋めて・・・
また、元通りになればいいな



それから、1週間後

花陽「凛ちゃんっ!一緒にアイドルのDVD見よっ!」

凛「・・・」

花陽「凛ちゃん?」







凛「・・・?どちら様、ですか?」



花陽「・・・えっ?」








凛ちゃんは、また記憶を失っていた

41: 2014/08/24(日) 19:34:09.97 ID:+hNAnNGn.net
そして、凛ちゃんの精密検査の結果が出た


真姫ママ「もう一度精密検査したところ、星空さんは記憶の保持が10日間持たないようね・・・」

花陽「ぜ、全部!?全部忘れちゃうんですか!?」

真姫ママ「そう。・・・病院で目覚めた時に逆戻り」

花陽「そ、そんな・・・」

真姫ママ「・・・しかも、10日間の間隔も短くなる可能性だってあるから・・・」

真姫「ッ・・・。どうしようもないの?」

真姫ママ「ええ。奇跡でも起きない限り」

花陽「そ、そんな・・・せっかくまた仲良くなれるって思ってたのに・・・」

真姫「・・・花陽・・・」

真姫ママ「辛いだろうけど、私たちも出来る限りの事はしてみるわ・・・」

真姫ママ「だから、小泉さん、あなたも希望を捨てないで。ねっ?」






花陽「・・・はい」

42: 2014/08/24(日) 19:39:49.33 ID:+hNAnNGn.net
prrrrrrrr


海未「はい、園田・・・って、花陽ですか。どうしたんです?」

海未「・・・。そうですか。凛が・・・」

海未「それはあなたが決めるべきですよ、花陽」

海未「私?私ならそうですね、もし穂乃果がそうなれば何度でも何度でも友達になります」


海未「私なら、奇跡が起きるのを信じます」

海未「ふふっ、本当は花陽も自分が何をすべきか、わかっているのでしょう?」

海未「・・・そうですね。私ももちろんμ'sの皆も凛のことが大好きですから」

海未「・・・はい。辛いことがあったらいつでも頼ってくださいね」

海未「あなたはμ'sの一員なのですから。それは凛も同じです」

海未「・・・それでは。おやすみなさい」

56: 2014/08/24(日) 22:22:42.44 ID:+hNAnNGn.net
efってどんなストーリーなん?
エ ゲとかやったことないから知らん

58: 2014/08/25(月) 00:36:55.78 ID:rqLMLhH6.net
ちょいと書いたんで投下しますね

60: 2014/08/25(月) 00:41:16.72 ID:rqLMLhH6.net
私は、諦めない。例えこのまま凛ちゃんが何度も何度も私のことを忘れても、私が何度も何度も友達になる。奇跡なんて起きなくてもいい

ただ、凛ちゃんがいてくれるなら。

2ヶ月後

凛「でねー、かよちん~」

花陽「あはは、凛ちゃんナースさん困らせちゃダメだよ?」

凛「いつになったら退院できるのかにゃ~」




この2ヶ月で分かったことがある
それは、確かに凛ちゃんは10日間の間隔で記憶を失う。しかし、記憶を失いはしたものの、最初に比べ私と真姫ちゃんと仲良くなる速度が上がっている、いわゆる順応性が高まって来ている、ということ。
つまり、何度も何度もこれを繰り返して行けば、いずれは10日間の間だとしても今よりはたくさん凛ちゃんと実質的に触れ合う時間は長くなると考えられる。

最初、凛ちゃんにメモをとらせることもしてみた。・・・だが、意味がなかった。
凛ちゃんはそのメモをとったことも忘れている。つまり、凛ちゃんにとってこのメモは別の誰かが書いた妄想にしか過ぎないのだ

61: 2014/08/25(月) 00:45:54.84 ID:rqLMLhH6.net
だが、一つの方法が消えたならもう一つ思いつくまで。私は凛ちゃんの順応性にかけてみることにした。

凛「ねぇ、かよちんっ。・・・聞いてる?」

花陽「あ、ああうん!聞いてる!」

凛「もー絶対聞いてなかったでしょ・・・」

花陽「えへへ、ごめんごめん」

凛「かよちんのことは全部お見通し・・・あれ?なんで凛、かよちんの考えてることわかるんだろ?おかしいね」

花陽「そうだね」

凛「まだ知り合って8日目なのににゃー」

花陽(あと、明日が終われば凛ちゃんの記憶が途切れる・・・)

花陽「今日は帰るね、凛ちゃん。またあした」

凛「うん、またあしたー!ばいにゃー!」




花陽「少しずつ、前に進めていけてるのかな・・・?」

62: 2014/08/25(月) 00:50:59.07 ID:rqLMLhH6.net
次の日

花陽「凛ちゃん、今日は将棋しよっか!」

凛「・・・?誰?」




花陽「・・・え?嘘・・・だって、記憶がリセットされるのは明日・・・」



ついに、私が最も恐れていたことが起きた。

真姫ちゃんのママが言っていた、『記憶維持間隔』の縮小化である。今までは10日間持っていた記憶。それが、今目の前にいる凛ちゃんは9日目なのに記憶がない。


つまり、凛ちゃんの記憶維持間隔は9日に縮まった、ということだ

凛「・・・あの」

花陽「・・・ううん。悩んでいてもしょうがないよ、ね」

花陽「はじめまして!小泉花陽って言います!あの、友達になりませんか?」

凛「うん、いいよ!!」


私は諦めない。

76: 2014/08/25(月) 19:56:27.10 ID:rqLMLhH6.net
1ヶ月後


今度は、記憶維持の感覚が8日に縮まった。最初、順応性云々いっていたがこれでは逆に追いつかれてしまいそうだ。今まで積み上げてきた物が崩れてしまう



嫌だ。それだけは嫌だ



花陽「凛ちゃん」

凛「何、かよちん」

花陽「ずっと、友達だよ」

凛「勿論だにゃー♡指切りでもする?」

花陽「・・・うん」

凛「ゆーびきーりげんまーん嘘ついたら針千本のーます」

花陽「指切った」

凛「・・・これからも、もっと遊ぼう?よろしくね」


花陽「・・・うんっ」



涙を堪えるのに精一杯だった

77: 2014/08/25(月) 20:00:07.03 ID:rqLMLhH6.net
花陽「凛ちゃーん、今日はバトミントンしようか?」


凛「・・・誰?」


3週間後

一気に病状が進行。記憶維持が5日に減った
まさかこんなに早く進行するなんて思ってなかった。
完全に順応性を追い越している。
凛ちゃんの家族からも、もう諦めたほうがいいんじゃないかとも言われている。
一緒に付き合ってくれている真姫ちゃんもそろそろ辛いみたいだ。
μ'sのみんなも記憶がリセットされる凛ちゃんを直視できないでいる

・・・当然だ。誰もついこの間まで笑顔だった友人がいきなり赤の他人に変わるのだ。強制的に。不条理に。


だけど、ここで私が今諦めたら誰が凛ちゃんの友達でいてあげるの?



凛ちゃんを一人にはさせない。
そんなこと、私が許さない。



私はまだ諦めたくない。

78: 2014/08/25(月) 20:08:37.40 ID:rqLMLhH6.net
2週間後


記憶維持が3日になった。さすがに私もそろそろ辛い。
凛ちゃんの家族も殆ど諦めている
真姫ちゃんが弱音を吐いた。でも私は辞めない。諦めない


1週間後

花陽「凛ちゃん」

凛「ん?」

花陽「また明日ね」

凛「うん!かよちんってすっごく面白いね!凛、仲良くなれそうだにゃー!」

花陽「私もそう思うよ」

凛「えへへへ」

花陽「じゃあね、凛ちゃん」

凛「うん、じゃあねっ!かよちん!」フリフリ



翌日



花陽「凛ちゃん」



凛「・・・・・・誰?」




花陽「・・・」




記憶維持が、1日になった

84: 2014/08/25(月) 20:21:23.39 ID:rqLMLhH6.net
真姫「・・・ねぇ」

花陽「何?真姫ちゃん」

真姫「もう、やめてよ・・・こんなこと・・・」

花陽「・・・なんでそんなこと言うの?」

真姫「もう、凛は・・・無理よ・・・それに、花陽、あなたも・・・」

花陽「なんでそんなこと言うの!?友達なんだよ!?」

真姫「そうだけど!!あなたの苦しむ顔がもう見たくないのよッ!」

花陽「ま、真姫ちゃん・・・」

真姫「花陽、あなた隠してるつもりかもしれないけど凛の記憶がリセットされるたびにこっそり泣いてるの、知ってるんだから」

花陽「・・・」

真姫「それに、このままだと本当に身が持たない!最近、鏡を見たことある?本当に、本当に心配になるの・・・」

花陽「でも私は、凛ちゃんの」

真姫「私は凛の友達でもあると同時にあなたの友達よ!!!」

花陽「!」

真姫「確かに私には凛や花陽のようにたくさん一緒にはいなかったわ。まだ知り合って1年も経ってないんだから」

真姫「でもね。年月がどうであれ、私はあなたが心配。・・・初めて出来た、こんなにも素敵な友達」

真姫「その友達が、辛そうにしてるのに何も言えずに平気な顔できるわけないじゃない!!」

花陽「真姫、ちゃん」

真姫「もう一度聞くわ。・・・諦める気はないの?その身と心がズタズタになっても?」

花陽「ないよ。・・・凛ちゃんに奇跡が起きるまで、私は諦めない」

真姫「・・・ッ。・・・はぁ。ほんっとに花陽は頑固ね」

花陽「ふふっ、そうかもね」

真姫「・・・私も、最後まで付き合うわよ、もうこうなったら」

真姫「花陽は私が支える。一人じゃなくても二人ならきっとできるわ」







真姫「’’親友’’、だもんね」

88: 2014/08/25(月) 20:38:39.62 ID:rqLMLhH6.net
翌日

凛「・・・誰?」

花陽「私ね、小泉花陽。友達になってもいいかな?」

真姫「私は西木野真姫。・・・よろしく」

凛「うんっ!よろしくねっ!」



翌日

凛「・・・誰?」

花陽「私は小泉花陽。凛ちゃんと友達になりたいんだ」

真姫「私は西木野真姫。花陽と同意見」

凛「うんっ!よろしくにゃっ!」


翌日

凛「・・・誰?」

花陽「私は小泉花陽って言うんだ。友達になってください」

真姫「・・・私も。私は西木野真姫」

凛「うんっ!よろしくねっ!小泉さん、真姫ちゃん!」








何日も何回も私は繰り返した。凛ちゃんに名前を聞かれ、答え、遊び、そしてリセット。数え切れないくらい
真姫ちゃんと一緒に。支え合って





けど

92: 2014/08/25(月) 20:48:57.83 ID:rqLMLhH6.net
???日目


凛「・・・誰?」

花陽「私はね、・・・こいず・・・う、うぁぁぁぁん!」

真姫「!花陽!大丈夫!?」

花陽「もう!もう辛いよおおおおお!!何回、何十回、何百回と私は凛ちゃんと過ごしてきた記憶はあるのに凛ちゃんは1日過ぎると0になっちゃうんだよ!?!?」

真姫「や、やめてよ・・・花陽がそんなこと言ったら、私まで・・・うっ、うっ」

花陽「うわああああああああ!!!」








もう、限界だった。





凛「・・・大丈夫?・・・かよちん」


花陽「・・・えっ」

真姫「凛、今なんて・・・」





凛「あれ?何でだろう?この人達、初めて見るのになんで・・・?」

97: 2014/08/25(月) 22:05:14.76 ID:rqLMLhH6.net
花陽「り、凛ちゃん!?わ、私の名前は!?言ってみて!?」

凛「う、ううう、かよちん?」

真姫「ね、ねぇ!?私は!?私の名前!覚えてない!?」

凛「え、えぇぇえ・・・ま・・ま・・・りちゃん?」

真姫「惜しいっ!」

花陽「凛ちゃん・・・凛ちゃんっ!」ダキッ

凛「にゃっ!?・・・、何だろう。凄く懐かしい感じがする・・・」

真姫「記憶が戻ってる!?」

真姫(いや、そうじゃない。現に凛は私達の呼称しか知らない)

凛「前にも、ずっと前にも・・・こんな事をされた、ような・・・」

花陽「凛ちゃん!!凛ちゃん!!!」

真姫「凛!頑張って思い出して」

凛「え、えええ、そう言われても・・・、!!あ、頭が、頭が痛いっ・・・」

花陽「り、凛ちゃん!?大丈夫!!??」

真姫「!ナースコール!!」

凛「っ!!ああ!痛いっ!!」

花陽「り、凛ちゃん!?凛ちゃん!!」

98: 2014/08/25(月) 22:23:49.25 ID:rqLMLhH6.net
凛ちゃんは原因不明で倒れた。すぐに検査されたが、どこにも異常は無かった



花陽「入るね、凛ちゃん」

凛「・・・」





凛「・・・かよちん?」




花陽「・・・っ!!凛ちゃん・・・。凛ちゃああああああんっ!!」

花陽「全部・・・、思い出したの!?凛ちゃんっ!?」

凛「・・・ううん。何も・・・。かよちんとも会うのもこれが初対面。何でか名前は知ってるんだけどね・・・。でもね、これだけはわかるよ」


凛「きっと、凛は記憶を失う前は、かよちんと1番の友達なんだったんだなってこと」


凛「凛ね、かよちんの声を聞くと凄く聞き馴染みのある声だなって思って」

凛「かよちんに触れると、すごく暖かい気持ちになって」

凛「こうやって抱きしめられると、凄く・・・ドキドキしてるから」

凛「だから、きっと凛、かよちんのこと頭では覚えてなくても身体がかよちんのこと、覚えてるんだよ」

花陽「り、凛ちゃぁん・・・ぁぁああ・・・」

凛「泣いちゃやだよ、かよちん。・・・なんでだろう。かよちんが泣いてると凛も泣きたくなっちゃう・・・」

凛「これもきっと、そういうことなんだ」

花陽「もう、今日は思いっきり、泣いてもいいよね?」

凛「うん。・・・かよちん。お疲れ様にゃ」

花陽「ぁぁ、ああああああっっ!!」

凛「今までかよちん何があったのか凛にはわからないけど、凄く辛かったんだね。凛の為に、頑張っててくれたんだね」



凛「なんでか、わかっちゃうんだ。・・・ありがとう、かよちん」


凛「大好きだよ」

102: 2014/08/25(月) 22:59:44.72 ID:rqLMLhH6.net
海未「・・・というわけで」

にこ「ど、どうなったのか教えなさいよ!気になるじゃないっ!」

花陽「うん。結局、凛ちゃんの記憶は元には戻らなかったんだ」

ことり「そ、そんなぁ・・・」

花陽「でもね、いいんだよ。また一からやり直せば」

真姫「凛の事だから、すぐまた馴染むわ」

穂乃果「うんうんっ!穂乃果、また凛ちゃんとお喋りしたいなぁ!」

希「でも、凛ちゃん、記憶がリセットされるんじゃあ・・・」

花陽「それが、リセットされなくなったんです」

希「えっ?」

花陽「私にもよくわかりませんが、あれ以降、一度も・・・」

真姫「ママもビックリしてたわ。『こんなの奇跡』って」

ことり「よかった、よかったよぉ~」

花陽「だからね、今日は凛ちゃんの退院祝いです♡」









花陽「入っていいよ、凛ちゃん」

103: 2014/08/25(月) 23:13:04.27 ID:rqLMLhH6.net
凛「え、ええと・・・あの・・・」モジモジ

凛「し、失礼します・・・にゃ」

海未(可愛い)

希(わしわししたい)

凛「え、えと・・・凛、皆の事覚えてないんだけど、皆は覚えてるんだよね?」

凛「だけど、凛は忘れちゃってるから・・・忘れてるけど・・・」

花陽「凛ちゃん、がんばって」

凛「あ、あの、もう一度、皆と友達になりたい!」


凛「駄目、かな?」


穂乃果「・・・だめなわけないよっ!むしろこっちから、よろしく!凛ちゃん!」

海未「そうですよ。凛は、どんな凛でも私達の仲間なんですから」

ことり「凛ちゃん、初めまして!・・・そして、お帰り!!」

希「うんうん、じゃあ明日からわしわしMAXで行くよ~?」

絵里「良かった・・・本当に良かった・・・。神様に感謝、ね」

にこ「・・・お帰り、凛。・・・心配したんだから」

真姫「・・・帰って来るのが、遅いわよ、もう」グスッ



凛「皆・・・」


凛「なんでだろう、皆に会うのも初めてなのに、何だか凄く懐かしい気持ちになる・・・」






凛「~~!よろしくにゃーーーっ!」

104: 2014/08/25(月) 23:24:57.43 ID:rqLMLhH6.net
凛「ねぇ、かよちん」

花陽「何?凛ちゃん」

凛「凛、また記憶がリセットする可能性は0じゃないんだよね?」


花陽「・・・うん。そうだね。もしかしたらまた再発する可能性もあるって、真姫ちゃんのお母さんが言ってた」

凛「・・・その時は、また、友達になってくれる?」

花陽「凛ちゃん」ギュッ

凛「あっ・・・かよちん・・・」

花陽「当たり前だよ」

花陽「例え何回でも何十回でも何百回でも、私は凛ちゃんと友達になる」

凛「かよちん・・・」

花陽「だって、凛ちゃんは、私の」





花陽「一番大切なともだちだから」

106: 2014/08/25(月) 23:29:05.86 ID:rqLMLhH6.net
おしまいです



至らぬところはありましたが、ここまで呼んでくれた方、ありがとうございました
やっぱりりんぱなって最高ですね

107: 2014/08/25(月) 23:31:43.07 ID:fnnUiQyv.net
おつ

112: 2014/08/25(月) 23:59:22.73 ID:YxWW9YsH.net
乙ー
悲劇になりそうでドキドキしてたけど明るく終わってよかったにゃー

116: 2014/08/26(火) 04:27:39.50 ID:3bruMl2Q.net

やっぱ1年組大好きだわ

117: 2014/08/26(火) 21:31:46.40 ID:ktxnhXSV.net
乙です
感動した

118: 2014/08/26(火) 22:28:39.46 ID:vd/NW2tt.net
やっぱかよちんは天使だね

119: 2014/08/26(火) 23:21:26.77 ID:TP3svEtw.net
ええなぁ

引用元: http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1408872426

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