【SS】穂乃果「いや~まさか卒業してから付き合いがあるのが>>3だけとは…」

ほのか (3) SS


1: 2017/01/28(土) 09:04:33.28 ID:C7jNmPkX.net
穂乃果「まさかだね」

3: 2017/01/28(土) 09:05:08.54 ID:m4G48V5+.net
花陽

5: 2017/01/28(土) 09:09:26.07 ID:C7jNmPkX.net
穂乃果「いや~まさか卒業してから付き合いがあるのが花陽ちゃんだけとは…」

穂乃果「まさかだねホント」テクテク

花陽「あ!穂乃果ちゃんこっちーっ!」フリフリ

穂乃果「花陽ちゃーん!おはよー!」

花陽「おはよう穂乃果ちゃん♪」

穂乃果「今日も寒いねー」

花陽「1度しかないもんね… あ、そのコート!」

穂乃果「うん! 花陽ちゃんがこの前くれたの着てみた」エヘヘ

花陽「かわいい! すっごく似合うよ穂乃果ちゃん!」

穂乃果「ありがとー///」

6: 2017/01/28(土) 09:14:21.42 ID:C7jNmPkX.net
穂乃果「褒めてもらえるのは嬉しいんだけど…」

花陽「?」

穂乃果「うむぅ…会うのちょっと久しぶりだけど、さすがプロのアイドル」

穂乃果「輝きがはんぱじゃないよ花陽ちゃん…!」

花陽「うぇぇっ? そんな事ないよぉ!」キラキラ

花陽「ごめんね、こんな変装みたいな格好で…せっかく久しぶりに遊べるのに…」

穂乃果「ううん! それでも充分かわいい 溢れ出てるよ!」

花陽「な、何がぁっ?」

穂乃果「あ、もうサングラスつけた方がいいよ バレちゃう」

花陽「あ、うん…ほんとごめんね」スチャ

7: 2017/01/28(土) 09:21:34.28 ID:C7jNmPkX.net
~♪

穂乃果「あ! あそこのディスプレイ見て! 花陽ちゃんだよ!」

「…?」クル

「あ!」

花陽「ひぃぃっ ば、場所移そう!?」ギュ

穂乃果「あわわっ」

「花陽ちゃんだ!!」

「え、嘘本物!?」

「花陽ちゃん!?」

花陽「違いますーっ! ごめんなさい道開けて!」

「花陽ちゃんこっち向いてー!」パシャパシャ

「その子もアイドルー!?」

穂乃果「ひぃぃごめんーっ」トタトタ

花陽「穂乃果ちゃんこっち!」グイ

穂乃果「あ、うん!」

穂乃果(…花陽ちゃん、こんなに変装しててもバレちゃうなんてすごい人気だなぁやっぱ…)

穂乃果(…って穂乃果のせいか…)ιι

10: 2017/01/28(土) 09:28:06.03 ID:C7jNmPkX.net
―…

花陽「ここまで来れば大丈夫… ごめんね穂乃果ちゃん、手、痛くなかった??」

穂乃果「はぁ…はぁ…」グッタリ

穂乃果「ううん、大丈夫… 謝らなくちゃいけないのは私だよ…おっきな声出しちゃってほんとごめん…」ハァハァ

穂乃果「花陽ちゃんに会えたのが嬉しくて、テンション上がっちゃって…」

花陽「穂乃果ちゃん…//」

穂乃果「それにしてもすごいね 結構走ったのに息一つ切れてない…」ハァハァ

花陽「あ、うん…。 普段から走ってるからかなぁ?」

花陽「穂乃果ちゃん、飲み物飲む? 口付けちゃったけど…」ス

穂乃果「ありがとう花陽ちゃぁん…」

穂乃果「あうー…どっちが先輩なのか解んないよぉ…」クピクピ

花陽「あはは 私たちに先輩後輩はなしだよ♪」

12: 2017/01/28(土) 09:34:21.20 ID:C7jNmPkX.net
穂乃果「…先輩後輩なしかぁ なんか、懐かしい」

花陽「私はつい昨日の事みたいに覚えてるよ?」

花陽「こうして今の私があるのは、穂乃果ちゃんや皆のお陰だし」

穂乃果「…私、役に立てたのかなぁ?」

花陽「役に立てたなんて、違うよ」

花陽「穂乃果ちゃんは恩人だもん」

花陽「いくらお礼を言っても足りないくらい…。」

穂乃果「そんなぁ 大げさだよ」アハハ

穂乃果「穂乃果は何にもしてない 花陽ちゃんが頑張ったから以外のなにものでもないよ」

花陽「ううん 穂乃果ちゃんのお陰」

穂乃果「花陽ちゃんが頑張ったから!」

花陽「穂乃果ちゃんのお陰!」

穂乃果「頑張ったから!」

花陽「お陰!」

穂乃果「頑張ったからっ!」

ことぱな「「…」」

花陽「…ふふっ」

穂乃果「あははっ」

13: 2017/01/28(土) 09:39:04.66 ID:C7jNmPkX.net
穂乃果「なんか、前に会った時もこんな話したよね」アハハ

花陽「うん あの時も穂乃果ちゃんったらなかなか折れてくれなくて、二人共声が枯れちゃった」フフ

穂乃果「花陽ちゃん、変わったね」ニコ

花陽「どんな風に?」

穂乃果「素敵になった 何て言うか、まっすぐ」

花陽「それは、穂乃果ちゃんのおかg」穂乃果「…」スッ

穂乃果「花陽ちゃんが頑張ったから」

花陽「口抑えるのはずるいよ…」

穂乃果「だって…」

穂乃果(私は今、こんななのに…)

穂乃果(花陽ちゃんみたいな子に私のお陰なんて言われたら…)

花陽「…」

穂乃果(申し訳ないよ…)

14: 2017/01/28(土) 09:44:27.51 ID:C7jNmPkX.net
花陽「穂乃果ちゃんも、変わったね」

穂乃果「…変わった…うん」

穂乃果「あの頃は何にも考えずに、ただ一つの目標に突っ走ってた」

穂乃果「今は、何も目標が見つからないでフラフラしてる」

穂乃果「皆にも、会わせる顔がな」花陽「違うよ?」ス

花陽「穂乃果ちゃん、明るくなった。」

穂乃果「…それこそ花陽ちゃんのお陰だよ」

穂乃果「花陽ちゃんが居てくれるから、私もこうして居られる」

穂乃果「あの時のこと、今でも感謝してもしきれないよ」

花陽「…」

16: 2017/01/28(土) 09:50:37.79 ID:C7jNmPkX.net
マジじゃん どっから出てきたんだよ

18: 2017/01/28(土) 10:00:46.95 ID:C7jNmPkX.net
数ヶ月前――…

ガラッ

花陽「こんにちはー」

雪穂「いらっしゃいませ」

花陽「あ! 雪穂ちゃんだぁっ 久しぶり!」パァ

雪穂「!?」

雪穂(だ、誰! マスクとサングラスで全然解んないんだけど!)

花陽「あっ ごめんなさい! 私です!」スッ

雪穂「…!!」

雪穂「は、ははは…花陽さん!?」

花陽「久しぶりだねっ 元気だった?」ニコ

雪穂「お!お久しぶりです! 元気です元気!この通り!」

花陽「それはよかった」クス

19: 2017/01/28(土) 10:08:32.68 ID:C7jNmPkX.net
雪穂「花陽さん!昨日のMスタ見ました!すっごい可愛かったです!」

雪穂「ってそうじゃなくて!凄いです!プロのアイドルになったんですよね!」

花陽「い、一応ね」アハハ

雪穂「私の友達にもファンいっぱい居て! わー、またウチに来てくれるなんて感動です…!!」

花陽「大げさだよぉっ 御無沙汰になっちゃってごめんね ずっとごたごたしてて」

雪穂「す、すごい…本物だぁ… ってずっと前から知り合いなのに変な話ですけど…」

花陽「本当だよぉ…」アハハ

雪穂「あの、今日はどうしたんですか?」

花陽「あ、うんっ お菓子を贈りたいから頂きに来たのと、」

花陽「穂乃果ちゃんと連絡が取れないから、ちょっと聞きに来たの」

雪穂「…お姉ちゃん…ですか」

花陽「たぶん、変更のメール貰いそこねちゃったんだと思…」

花陽「…どうしたの?」

21: 2017/01/28(土) 10:15:39.04 ID:C7jNmPkX.net
雪穂「…いえ、何でも…」

花陽「…」

雪穂「…お菓子、繕いますので、ちょっと待って貰ってもいいですか…?」

花陽「え? う、うんっ お願いします」ペコ

雪穂「…」

花陽「…?」

花陽(…穂乃果ちゃんって言った途端、なんだか落ち込んじゃったみたい…)

花陽(な、何かいけない事言っちゃったかな…? ど、どーしよう…!)アワワ

花陽(雪穂ちゃんと会うのも久しぶりなのに、いきなり過ぎたかなっ…?)

花陽(で、でもでも、今日はどうしたんですかっって雪穂ちゃんから…ううん雪穂ちゃんのせいにしちゃダメ!)

花陽(きっと雪穂ちゃんにも積もる話があったんだっ それなのに自分の事ばっかり花陽のおばか!)ウゥゥ

24: 2017/01/28(土) 10:21:31.58 ID:C7jNmPkX.net
花陽「雪穂ちゃん、今大学生?」

雪穂「…はい 今日は午後からなので、それまで店番を」

花陽「そうなんだぁ 偉いなぁ…」

花陽「雪穂ちゃんと亜里沙ちゃんが出場したラブライブ、観に行ったよ」

雪穂「えぇ!? ほ、本当ですか!?」

花陽「うんっ とっても素敵だった。」ニコ

雪穂「はっ 恥ずかしい~っ!!/// プロの前であんなんやってたって事ぉ!?///」

花陽「ど、どうして?魅力的だったよぉ!?」

雪穂「も、もーっ 来て下さるなら一言言ってくださいよぉっ///」

花陽「ごっ ごめんねっ 穂乃果ちゃんにも話そうと思ったんだけど、その頃から連絡が…あ」

雪穂「…」シュン

花陽(花陽のバカ―――っ!!!)ズゥゥン

25: 2017/01/28(土) 10:28:43.69 ID:C7jNmPkX.net
花陽(わ、話題!話題を変えないと!)

花陽「あ~ぁぁア… あそうだ!アルパカさん元気かなぁ~…」ダラダラ

雪穂「…」

花陽「アルパカさんと言えば、私も皆と連絡ぜんぜん取れてないなぁ~あはは」(あうぅ~…支離滅裂過ぎるっ)

花陽「この前もライブで転んでお尻おもいっきり打っちゃったし私ってほんとダメダメd」雪穂「お姉ちゃんは…」

花陽「…ん?」

雪穂「花陽さんだけじゃなくて、誰とも関わりを持っていません…。」

雪穂「μ'sだった皆さんとも、それ以外の人とも、誰とも…。」

花陽「…え?」

26: 2017/01/28(土) 10:39:15.70 ID:C7jNmPkX.net
雪穂「…」

花陽「…ど、どうして?」

雪穂「…短大を中退してから、部屋に閉じ篭る様になっちゃって…」

花陽「短大を中退…? 穂乃果ちゃんが…? 調理製菓の専攻だったよね…?」

雪穂「…はい なんか…クラスメートと色々あったみたいで…」

雪穂「最初は海未ちゃんやことりちゃんに偶に相談してたみたいですけど…お姉ちゃんの方から切っちゃって…。」

雪穂「それからどんどん塞ぎ込んじゃって中退しちゃって…それからはずっと…。」

花陽「そ…そんな そんな話、誰からも…っ」

雪穂「心配掛けたくないからって、二人以外には誰にも言ってないと思います… ことりちゃんと海未ちゃんにも本音では話していないようでしたし」

雪穂「その二人にも忙しくなるからって理由で連絡を切ってるみたいですから…。」

花陽「…どうして、どうして私に何も言ってくれなかったの…?」

雪穂「花陽さんなんて特に…プロのアイドルになって忙しいから…言えなかったと思います」

花陽「…っ」

花陽「…ひどい…ひどいよ…」

27: 2017/01/28(土) 10:47:15.16 ID:C7jNmPkX.net
雪穂「…」ポロポロ

花陽「…!」

花陽「…雪穂ちゃん…」

花陽(…ううん…酷いのは、私だ…)

花陽(ずっと自分の事で精一杯で…あの先輩方がこんな事になるなんて思いもしなかった…思おうとしなかった…)

花陽(仮にその時私に相談してくれても、レッスン漬けで自分の時間が取れない私に、何が出来たんだって話だよ…)

花陽(何十時間も辛い思いをして掴みかけた夢の一歩手前で、それを友達の為に投げ出す事が出来たのかって考えたら…)

花陽「…」

花陽「…そんなの、決まってるよ…」

雪穂「…?」

花陽「私だったら…自分の夢より、穂乃果ちゃんを取った!」

花陽「穂乃果ちゃんが悩んでたなら、レッスンなんてオーディションなんて全部放り投げて穂乃果ちゃんの所に行ったよ!」

花陽「そんなの迷惑でも何でもない!当たり前の事だよ!」

花陽「それなのに勝手に迷惑だって思い込んで話しもしてくれないなんて…」

花陽「許せないよぉ!!」プンスコ

雪穂「は、花陽さんっ!?」

28: 2017/01/28(土) 10:57:35.40 ID:C7jNmPkX.net
花陽「…おじゃまします!」バッ

雪穂「ちょっ えぇ!?」

花陽(穂乃果ちゃん…ごめん!)ドタドタドタ

ほのママ「ちょっと雪穂!何事!?」バッ

花陽「お久しぶりです!おじゃまします!」ドタドタドタ

ほのママ「えっ ど、どなた!?」

花陽「小泉花陽です!」(今行くから!!)ダダダ

[ほのかのへや]

ドンドンドンドン!!

「!!」ビクゥ!!

花陽「穂乃果ちゃん!花陽です!!」ドンドンドン!!

花陽「雪穂ちゃんから聞いたよ!!今までほったらかしちゃってごめん!!」

「…!」

花陽「辛かったよね穂乃果ちゃん!!でも花陽も怒ってるんだよ!!」ガチャガチャ

花陽「ちっ…カギが…」ガチャガチャ

「っ!?」ビクビク

ほのママ「はぁはぁ…ちょ、ちょっと!花陽ちゃん!?」バッ

雪穂「な、何をっ…!?」ゼェゼェ

花陽「穂乃果ちゃん!!どうして相談してくれなかったの!!」ドンドン!

花陽「花陽はね!!穂乃果ちゃんの為なら何だってする!!」

花陽「いくら忙しかったって熱出してたって穂乃果ちゃんが悩んでたらすっ飛んで来たよ!!」

花陽「どうして話してくれなかったの!!」ドンドン!

29: 2017/01/28(土) 11:06:42.49 ID:C7jNmPkX.net
「…!!」

花陽「お願い穂乃果ちゃん出てきて!!」

花陽「ぜったい花陽が穂乃果ちゃんの力になる!!今度は私の番!!」ドンドン!

「…」

花陽「穂乃果ちゃんが辛いなら、花陽が穂乃果ちゃんを楽しくするから!!」

花陽「穂乃果ちゃん!!もう絶対一人で抱え込ませたりしないよ!!」

花陽「穂乃果ちゃんには花陽がついてる!!だから出てきて!!」ドンドン!

「…」グスッ

雪穂「は、花陽さん、無駄だよ… 私達がいくら呼びかけてもお姉ちゃんは…」

花陽「穂乃果ちゃんはそんな風に閉じ篭ってたらもったいないよ!!」

花陽「穂乃果ちゃんに出来ない事なんてないんだから!!」

花陽「一人じゃダメなんだったら花陽と一緒にやろう!?」ドンドン!!

ほのママ「…花陽ちゃん…」

穂乃果「…」ポロポロ

ドンドンッ!!

「…お願い穂乃果ちゃん…出てきて」ガチャガチャガチャガチャ

「出てきてくれなかったら花陽…」ゴト

「え、ちょっ 花陽さん何してるの!?」

「このドア…壊すから!!」

穂乃果「いや怖いよ!!!!!やめて!!!!!」ガチャ!!

――…

30: 2017/01/28(土) 11:14:14.97 ID:C7jNmPkX.net
花陽「正直あれは、やりすぎちゃったような気がしてるよ…」アハハ…

穂乃果「…ううん」フルフル

穂乃果「あれくらいやってもらえなかったら、多分今も閉じ篭ってたと思う」

穂乃果「それに、花陽ちゃんが穂乃果の事をあんなに想ってくれてるって、解ったから」クス

花陽「…///」

花陽「うん…こんがらがってやりすぎちゃったけど…ほんとだもん」

花陽「だからこうやってまた穂乃果ちゃんと遊べるようになって私、本当に嬉しいんだ」ニコ

穂乃果「花陽ちゃん…ありがとう 雪穂にも、感謝しなくちゃね」

花陽「うんっ 穂乃果ちゃんが元気になって一番喜んでたの雪穂ちゃんだし」

穂乃果「あの時は泣いたなぁ…なんだか、申し訳なくって…」

花陽「…穂乃果ちゃんは、本当に優しいね」

穂乃果「えぇっ? 今の優しい所あった?」

花陽「うん あったよ そういう所」

穂乃果「よく解んないよぉ…」

花陽「あははっ」

31: 2017/01/28(土) 11:23:13.12 ID:C7jNmPkX.net
花陽「…」

花陽「…ねぇ穂乃果ちゃん」

穂乃果「ん? なぁに?」

花陽「…」

花陽「一緒にアイドル、やってみない?」

穂乃果「…えぇ!? またその話!?」

花陽「うん 花陽は本気だよ」

穂乃果「む、無理無理!無理だよぉ! 穂乃果なんかが今更…」

花陽「ううん。 花陽が言うんだから、間違いないの」

穂乃果「…足手まといになっちゃうよ…?」

花陽「花陽は穂乃果ちゃんとなら、今よりもっと輝ける 絶対」

穂乃果「…でも…」

花陽「君は光っている」

花陽「大丈夫。悪い様にはしないから」ニコ

穂乃果「!」

穂乃果「…あははっ 花陽ちゃんがすごい悪人に見えるよ」

花陽「…」ギュ

穂乃果「…」

花陽「本気でアイドル、やってみない?」

穂乃果「…」

穂乃果「…うん やって、みたい」

花陽「!ほんとう!?」

穂乃果「花陽ちゃんと、なら…。」ニコ

32: 2017/01/28(土) 11:23:43.64 ID:C7jNmPkX.net
おちまーい

58: 2017/01/28(土) 19:21:10.01 ID:C7jNmPkX.net
―帰路―

ガタンゴトン… ガタンゴトン…

穂乃果「…」

穂乃果(はぁ~… 今日も疲れたなぁ…)

『高坂!ここ また違えてるぞ!!』

『えっ? あ、あの、この前変更になったって』

『その後変更取り消しのメールしただろう!!お前はいつもいつも!!』

『ご、ごめんなさいぃぃぃっ すぐに直しますっ!」ペコペコ

クスクス…

穂乃果(…絶対そんなメール貰ってないよ…)

穂乃果(なんかいっつも怒られる時ってあんな感じなんだよね…身に覚えが無いって言うか、理不尽って言うか…)グス

穂乃果「は~…」グッタリ

ガタンゴトン…

ガタンゴトン…

60: 2017/01/28(土) 19:26:26.81 ID:C7jNmPkX.net
―某神社―

希「で、また来てくれたんやね」

穂乃果「うあぁ~っ ごめんね希ちゃん迷惑だよねぇいつもいつも~っ」ガバッ

希「ううん そんな事ないよ うちも穂乃果ちゃんに会えて嬉しいし」

希「穂乃果ちゃん、今日もお疲れ様やね」ナデナデ

穂乃果「ふわぁ… この一瞬の為に生きてる…」ポケー

希「もう、大げさなんやから」クス

穂乃果「希ちゃんが居てくれなかったら穂乃果、とっくに辞めてるよ…」

希「穂乃果ちゃんは強い子やからそんな事ないと思うよ?」

穂乃果「強くなんてないよぉ~… 迷惑だから愚痴りには来ないようにしようと思ったのにぃ…」

希「ほんとうに気にしなくていいんよ その為にうちが居るんやから」ナデナデ

穂乃果「希ちゃぁぁん…」ギュムギュム

希「ちょっ ちょっと苦しい…//」

61: 2017/01/28(土) 19:34:28.88 ID:C7jNmPkX.net
穂乃果「ふぃ~ 落ち着いたよありがとう♪」ポケー

希「み、みたいやね よかったよかった」アハハ

希「穂乃果ちゃんは強い子やけど、うちには何時でも甘えていいんやからね?」

穂乃果「ありがとー希ちゃん…」

希「お互い地元からこんな離れた場所で偶然また会えたんも運命やろし」

穂乃果「だよねぇ~ ここで初めて希ちゃんに会った時は幻覚かと思ったもん…覚えてる…」

希「あの時も穂乃果ちゃん疲れきってたもんね…うちも覚えとるよ」

希「へとへとで希ちゃんの幻覚が見える…って言われた時はどうしようかと思った」クスクス

穂乃果「お…お恥ずかしい…//」

穂乃果「でもあの時は本当に限界だったんだよね… 本当に助かったよ…」

希「うちはお話聞いてるだけだよ もっと力になれたらいいんやけど…」

穂乃果「それが助かるんだよぉ~ ほら、神様とかにもお願いを言っちゃうじゃん? そんな感じ!それの愚痴バージョン!」

希「それはー… 喜んでええんかな?」

62: 2017/01/28(土) 19:42:31.56 ID:C7jNmPkX.net
希「相変わらず地元の友達には相談とかしてないの?」

穂乃果「うん 希ちゃん以外とは何にも」

希「一度決めた事は絶対に破らない穂乃果ちゃんらしいね」

穂乃果「一人前になるまでは、誰も知らないところで誰の手も借りずにやりきるって自分で決めたからね」

穂乃果「…そのつもりだったんだけど~…」

希「うちはノーカンでええよ お地蔵さんか何かだと思って」

穂乃果「こんな美人なお地蔵さんが居たらそれはそれで通っちゃうよ」アハハ

希「ふふっ 穂乃果ちゃんに言われると何だかな~」

穂乃果「ど、どういうこと?」

希「穂乃果ちゃん、アイドルの時も可愛らしかったけど大人になってすっごく綺麗になったもん」

穂乃果「えぇ~どこがぁ~? 疲れてぐちゃぐちゃだよぉ…」

希「自分で気付いてないだけや」

穂乃果「髪の毛もぼさぼさだよ~?」ウヌヌ

希「…」

63: 2017/01/28(土) 19:50:32.07 ID:C7jNmPkX.net
希(…確かにここの所穂乃果ちゃん、特に疲れが目立つなぁ… メイクが薄いからクマも凄いしまた痩せたんかな…)

希(髪を見るにご飯もちゃんととってない…おまけにストレスも…)

希(どないしよ…心配や…)

穂乃果「…?希ちゃん?」

希「! え、ごめんっ 何か言うた?」

穂乃果「ううん 何にも言ってないけど…怖い顔して、どうしたの?」

希「あ、あぁ…その…えっと…」

希「お腹、空いたな~って…」アハハ

穂乃果「たしかにね~ ご飯まだ?」

希(あかんさっき食べたばっかりや… あ、良いこと思いついた!)

希「うん 穂乃果ちゃんも?」

穂乃果「まだだよ~ お腹ぺこぺこ」

希「ほんなら一緒にどう? 奢るよ♪」

穂乃果「え、本当っ? お仕事平気?」

希「こんな遅くにここに来る人は穂乃果ちゃんくらいよ」

穂乃果「た、確かに… 真っ暗だもんね…」

希「ちょっと待っててな すぐ用意するから」

穂乃果「うんっ やったー希ちゃんとご飯~♪」

64: 2017/01/28(土) 20:03:00.26 ID:C7jNmPkX.net
―境内外れの宿舎―

希「ここなら寒くない?」

穂乃果「うんっ 大丈夫。」

希「すぐ戻るから待っとってね」

穂乃果「はーい 急がなくてだいじょぶだよ~」フリフリ

穂乃果「…」

穂乃果(綺麗なところだなぁ…神社も立派だし…)

穂乃果(こんなに大きな所を任されてるなんて凄いなぁ希ちゃん…)

穂乃果(わざわざ東京を離れてお仕事してるだけあって、もう立派な巫女さんだね…)

穂乃果(希ちゃんから皆の話ってあんまり聞かないけど、どうしてるのかな)

穂乃果(…やめよ 考えたらまた会いたくなっちゃう)

穂乃果(…希ちゃん、穂乃果の気持ちを考えてくれてるのかな)

穂乃果「優しいなぁ、希ちゃん…。」

希「別に優しないよ?」

穂乃果「どわぁ!?」ビクゥッ!!

希「あはは そんな驚かんでも お待たせ」

穂乃果「全然待ってないよ!!希ちゃん戻ってくるの早っ!!」

希「すぐ戻るって言ったよ?」

穂乃果「すぐ過ぎる!!…うわ」

希「?」

穂乃果(…す、すっごい綺麗…)

希「う、うわて何…?なんか変かな…?」

穂乃果「ううん…良い意味のうわだよ希ちゃん…」

希「それはー… 喜んでええんかな? って二回目やん」

65: 2017/01/28(土) 20:11:42.42 ID:C7jNmPkX.net
穂乃果「希ちゃん、巫女姿で眼福だったけどこれはこれで…」ジロジロ

希「あ、あんまり見んといてっ 恥ずかしいっ///」

穂乃果「服の趣味、変わった?」

希「え? んー…どうやろ? 年相応にはしてるつもりやけど…」

穂乃果「大人になったんだねぇ希ちゃんっ…ってここはもともと大人か」フム

希「どこの話してるん!?服やろ!?」

穂乃果「あはははっ 冗談冗談」

希「もー 穂乃果ちゃんえ ちになったんやない?」クス

穂乃果「わしわしマックスとか言ってた希ちゃんには言われたくないなー」

希「そ、そんな事もしとったねそう言えば…///」

穂乃果「穂乃果、まだやり返してないからね」ワキワキ

希「ちょっ!何年越しの仕返しなんっ!? 堪忍してーっ」キャー

アハハ

穂乃果(…一人で頑張るなんて言ったけど…やっぱりいいなぁ友達って…)

穂乃果(希ちゃんと居ると、それだけで楽しい)

66: 2017/01/28(土) 20:23:21.52 ID:C7jNmPkX.net
―…

希「大丈夫?寒ない?」テクテク

穂乃果「うんっ 希ちゃんが貸してくれたコート、めちゃくちゃ暖かい!」テクテク

希「よかった もう着くからあとちょっと頑張ってね」

穂乃果「ほーい うどん屋さんだっけ?」

希「うん お揚げのお野菜がこんなんなん」ス

穂乃果「おっき 希ちゃんの顔くらいだよそれ」

希「うちの顔…? あぁこんくらいやったかも」スススー

穂乃果「いやそれおっき過ぎるよっ 比べないから無理しないでっ」アハハ

希「ほんまおっきいから! お腹いっぱいになるよ♪」

希(…大人になって綺麗になった言うたけど…)

希(…やっぱり笑ってる穂乃果ちゃんが一番綺麗やね)

希「見えてきたよ あそこ」

穂乃果「ん? おぉ~なんか良い感じのお店だねぇ~」

希「うち常連やからサービスしてもらえるよ 多分」

穂乃果「それは楽しみだね~♪」

67: 2017/01/28(土) 20:31:46.70 ID:C7jNmPkX.net
ガラ

希「こんばんはー」

穂乃果「こんばんは~」

店主「希ちゃん いらっしゃいませ♪ あら、そちらの方はお友達?」

希「そ 高校からの友達で、穂乃果ちゃんって言うんよ」

穂乃果(! 希ちゃんが店員さんにタメ口!?)

穂乃果(…成長したねぇ希ちゃん…)ホロリ

穂乃果「高坂穂乃果です 希ちゃんがいつもお世話になっております」ペコリ

希「えぇっ!? な、何その挨拶っ!?」

店主「高坂穂乃果…って貴女もしかして、μ'sの穂乃果ちゃん!?」

穂乃果「!? は、はぁ まぁ…元ですけど…」

店主「すみません!!サイン下さいっ!!」バッ

穂乃果「うえぇ色紙!? どこからっ!?」

希「ごめんね穂乃果ちゃん…この子うちらのファンだったみたいで…」

穂乃果「こ、この子…?」

希「あぁ、うちと同い年なんよ」

穂乃果「ほぇ~ なるほど」

68: 2017/01/28(土) 20:39:54.80 ID:C7jNmPkX.net
店主「ありがとうございます!!」ペコペコ

穂乃果「いやぁごめんなさい サインって言うか名前書いただけで…」

店主「一生の宝物にします!!」ムフー

穂乃果「よ、よろしくお願いします!」(熱気がすごい…)

希「あはは…ごめんね穂乃果ちゃん」

穂乃果「あれ? どっか行っちゃった」

希「仕舞いに行ったんやと思う このお店サインだらけなのにうちらのだけ汚れたらイヤ言うて飾らんのよ」

穂乃果「ガチだ…いや嬉しいけど」

穂乃果「…希ちゃんのお洒落なコート借りてて良かった。」

希「どゆこと?」

穂乃果「だって、μ'sのファンだった人にこんなしわしわのスーツ姿、見せられないよ」

穂乃果「私のせいで幻滅させちゃったら、皆に悪いもん」

希「穂乃果ちゃん…ごめんっ そんなつもりじゃ」店主「お待たせしました~すみません!」パパッ

店主「何でもおっしゃって下さいね! 全て大盛りにさせて頂きますので!!無料で!!」ムフー

穂乃果「いや払いますよぉ!」アタフタ

69: 2017/01/28(土) 20:50:22.00 ID:C7jNmPkX.net
店主「それにしても希ちゃんに続いて穂乃果ちゃんまで来て下さるなんて感無量です~!!」

店主「お仕事帰りですか!? お疲れ様です!!」

穂乃果「い、いえいえ…」

店主「いやぁぁぁやっぱり穂乃果ちゃん可愛いなぁぁぁぁ…」ムフー

店主「スクールアイドルの時より髪も伸びて大人っぽくなられて…もう美しすぎて眩暈がぁ…っ」

店主父「うるせぇ!!失礼だろさっさと作れ!!」ポコ

店主「あだぁっ わぁってるよクソオヤジ!!いいから寝てろ!!」

店主父「く、クソオヤジィ!?」

店主「クソオヤジだろうがぁ!」

店主父「おめぇもういっぺん言ってみろ!!泣くぞ!!」

店主「いいから寝とけあほんだ…ら…」ハッ

穂乃果「…」ポカーン

店主父「あっ…お、お二人ともすいやせん!!本当にウチのアホ娘が・・・!!」ペコペコ

店主「アホはてめーだろっ」ポカッ

店主父「いってぇっ! 何しやがるっ!」

穂乃果「…」

穂乃果「…ふふっ あははははっ」

店主「!」

穂乃果「いえいえ 明るくて、素敵です」アハハ

穂乃果「なんか、こういう賑やかなの、久しぶりで…ふふっ すみません…」アハハハ

店主「…」

店主父「…」

アハハハハ

希(…穂乃果ちゃん…)

希(連れてきて…よかったかな。)

70: 2017/01/28(土) 20:58:05.93 ID:C7jNmPkX.net
――…

穂乃果「あぁ~美味しかった 暖まったねぇ」ホクホク

希「穂乃果ちゃんが満足してくれたならよかった…」ケフ

穂乃果「…」クス

穂乃果「希ちゃん、やっぱりもう夕ご飯済ませてたんだね」

希「!」

穂乃果「穂乃果の為に、付き合ってくれたんでしょ?」

穂乃果「ありがとう」

希「えっ…ばれてたんっ?」

穂乃果「最初にくっ付いた時、髪からちょっとお肉の匂いが…」アハハ

希「…!? はっ…恥ずかしいぃぃぃぃっ///」ガバッ

穂乃果「ほんのちょっと!ほんのちょっとね!?」

穂乃果「でも、連れてきてくれて有難う 素敵なお店だった うどんも美味しかった それに…」

希「…?」

穂乃果「あの子、身体壊しちゃったお父さんに代わって店長をやってるなんて… 穂乃果と少ししか変わらないのに…」

穂乃果「いろいろ、勉強になったよ」

穂乃果「大変なのは、皆一緒なんだって」

希「穂乃果ちゃん…」

71: 2017/01/28(土) 21:08:13.51 ID:C7jNmPkX.net
穂乃果「私ね、苛められてるみたいなんだ 会社で」

希「!」

穂乃果「お局の人とその周りの女の人から、嫌がらせされててさ」

穂乃果「身に覚えのない事で怒られるのも、それが原因だと思う」

希「…そうだったん…」

穂乃果「今までは気付かない振りしてたけど、今日、思ったよ」

穂乃果「大人として我慢しなくちゃいけないってやってきたけど、μ'sだった時の穂乃果が今の穂乃果を見たら、どう思うかなって」

希「…」

穂乃果「今の穂乃果じゃ、ラブライブで優勝なんて出来なかったと思う」

穂乃果「それは仕方が無い事だって、もう自分はあの頃の穂乃果じゃないって諦めてたけど…」

穂乃果「あの店主さんと話して、まだ私は高坂穂乃果なんだって 思い出したみたいな気がするんだ」

穂乃果「今までダメな自分を希ちゃんに励ましてもらって、希ちゃんお陰で何とか次の日も出勤して、また落ち込んで…それじゃダメだよね」

穂乃果「希ちゃん…約束する」ギュ

希「!」

穂乃果「私、次希ちゃんに会うときには、胸を張って会うよ」

希「…そっか。」

希「穂乃果ちゃんはいつでも穂乃果ちゃんよ」

希「穂乃果ちゃんが決めた道に間違いなんてない。 いつでも。」

希「自身持ってね」ギュ

穂乃果「ありがとう、希ちゃん…。」ギュゥ

72: 2017/01/28(土) 21:13:29.50 ID:C7jNmPkX.net
―…一週間後

―某神社―

希「…」ザッ ザッ

希「ふぅ…食後のお掃除おしまいっ」

希「…」

希「…穂乃果ちゃん、最近来ぃへんなぁ…」

希「…どうしたかな…」

希「…うちは、穂乃果ちゃんを信じてる…穂乃果ちゃんは強い子やもん…負ける訳ない…」

希「解っとる…解っとるけど…」

希「…心配やよ…穂乃果ちゃん…」

ヒュゥゥゥ…

希「…」ブルッ

希「ほんで…寂し。」

73: 2017/01/28(土) 21:33:05.26 ID:C7jNmPkX.net
ファサッ

希「ひぃ!!」ビクッ

穂乃果「あははっ そんなにビックリしなくても お待たせ」ニコ

希「ほ、穂乃果ちゃん!」バッ

穂乃果「コートありがとね 穂乃果が着てたから、暖かいでしょ?」

希「うん 暖かい… やなくて!どうやったん!?大丈夫やった!?」

穂乃果「うん!」

穂乃果「穂乃果、びしっと言ったよ!」

―…

『高坂!お前これは何なんだ!?資料見て作ったのか!!ミスばかりじゃないか!!』

<始まったわよ…
<クスクス…

『…見て作りましたよ 私は』

『間違いだらけじゃないか!!何をどうしたらこんなに出鱈目な』『これ見てください』ス

『…何だそれは』

『その冊子の更新履歴です 最後のこの履歴、私のPCじゃありません』

『更新される前に保存した、私が作ったデータはこれ。 最後に出鱈目な数値を入力したのはお局さんのデスクです』

<えっ…

74: 2017/01/28(土) 21:35:25.85 ID:C7jNmPkX.net
『…?高坂のは合ってるじゃないか それに整頓されていて読みやすい…ど、どういう事だ?』

『私の事を気に入らない人が、嫌がらせに私のデータを弄ったんです 今日だけでなく今までも』

『職場の為に言わずにいましたがこのままでは効率も悪いので、…それと』

『私も、我慢の限界です』キッ

<…っ ビクッ

『…お前たち、ちょっとこっち来い』

<えっ わ、私じゃありません! 全部この子が!
<ちょ、何言ってるんですか!?貴女がやれって!!
<五月蝿い!!私に刃向かう気!?
<そんなぁ!!
<私も無関係です!!
<アンタまで!!何で!?信じられない!!

『いいからお前等全員来い!!!!!』

『…ふぅ…』

『…高坂…』

『は、はいっ…』


『…すまなかった』

―…

穂乃果「って!」

希「やったやん穂乃果ちゃーん!!」バッ

穂乃果「うん! やったよ! 有難う希ちゃん!!」ギュッ

希「それでこそ穂乃果ちゃんやんっ! なんも心配なんてしてなかったもん!」ギュゥゥ

76: 2017/01/28(土) 21:41:31.26 ID:C7jNmPkX.net
穂乃果「ご、ごめん 穂乃果さっきの、聞いちゃったんだ」

希「えっ」

穂乃果「もう一週間も空いちゃったもんね…

穂乃果「穂乃果が作ったデータ、見やすくて仕事が速いって事で昇格して…それから色々忙しくって」

穂乃果「でももう落ち着いたから、これからは今まで通り来れる」

穂乃果「心配させちゃってごめんね」

穂乃果「それと、寂しい思いさせちゃって、ごめん」フフッ

希「…っ!?」

希「ご、ごめんもう一回ゆっくり言ってもらえる!?」

希「なんや恥ずかしいのと嬉しいのでよう解らんっ!!////」

穂乃果「あははっ うん! 何回でも言うよ!」


穂乃果「希ちゃんありがとう! だーいすき!!」

77: 2017/01/28(土) 21:41:45.78 ID:C7jNmPkX.net
おわりーや

85: 2017/01/28(土) 22:14:05.86 ID:cRxG4OfJ.net
これもしかして全員分やってくれんじゃね?

86: 2017/01/28(土) 22:14:12.27 ID:C7jNmPkX.net
>>84
書けたら書くやで(行けたら行く並みの信用度)

105: 2017/01/30(月) 12:44:31.19 ID:tpTRrqLm.net
―雑居ビル・屋上―

にこ「はぁ~…」

穂乃果「社長!お疲れ様っす!」ヒョコ

にこ「お疲れさま~…」

穂乃果「社長っ!コーヒーっす!」スッ

にこ「んぁぁありがと。何よその口調」

穂乃果「わたくし高坂穂乃果、社長には御見逸れ致しましたっす!」

にこ「やめい」ペシッ

穂乃果「あうっ」

穂乃果「いや本当にスゴいよ! にこちゃんが新しくスカウトして来た子達、めきめき成長してるよ!」

穂乃果「番組観てくれた人の反応は上々だったし、今日の撮影も良い感じだったよ!掲載誌はマイナーだけど…」

穂乃果「でもちょっと前まで研究生だったのに、スゴいよこれは」

106: 2017/01/30(月) 12:45:54.58 ID:tpTRrqLm.net
にこ「まぁね。私のアイドルアイで見抜いた子達なんだから当然でしょ」

穂乃果「あ、今のアイドルeyeとアイドル愛を掛けたんですか?流石っす!」イヨッ

にこ「あぁもう うざいっ!」ペシペシ

穂乃果「あぶぶぶぶ」

にこ「はぁ…あんたの顔見たらちょっと気が紛れたわ」

穂乃果「どうかしたの?悩んでたみたいだけど」

にこ「んー?いやその事よ」

にこ「新しく入った二人。 他の皆もね…」

穂乃果「…が、どうかした?」

にこ「あの二人はあんたがみてるだけあって成長は著しいし、初期からの子等だってやる気も魅力もある 」

にこ「だからもっと売り出してあげたいんだけど…枠が空かなくてね」

穂乃果「よその事務所に取られちゃってるって事?」

にこ「ええ…。うちみたいな駆け出しの弱小事務所だとどうしてもね…」

にこ「なかなか大きな一歩が踏み出せない。チャンスさえ巡って掴めればこっちのものなんだけど」

にこ「…魅力で勝負させてあげたいのに…情けないわ…」

107: 2017/01/30(月) 12:47:30.99 ID:tpTRrqLm.net
穂乃果「…にこちゃん…」

穂乃果(…にこちゃんは立派だよ… 学生の時から自分でお金貯めて、アイドル事務所を立ち上げて)

穂乃果(大学落ちちゃって路頭に迷ってた穂乃果まで雇ってくれて…)

穂乃果(今はアイドルの子達にも歯痒い思いをさせちゃってるかもだけど…お給料も出せてるし…)

穂乃果(何より、にこちゃんならいずれウチの子達をトップアイドルにさせられる… 絶対…!)

穂乃果「穂乃果は、信じてるよ」

にこ「何を?」

穂乃果「えっと…色々。」

にこ「何それ」クス

にこ「まぁこのままアングラで終わらせるつもりなんて毛頭無いけどね。」

にこ「って言うかあんた仕事は?終わったの?」

穂乃果「終わったよ~ これチェックして貰ったらもう帰るばっかり」スッ

にこ「あんたにこんな仕事頼む日が来るとはねー…」ペラペラ

穂乃果「一年前はさっぱりだったからね にこちゃんのお陰だよ、本当」

にこ「私が大学で死ぬ気で覚えた事をもう出来てるんだからあんたの才能よ」ペラペラ

穂乃果「いや~それ程でも~…あるか」

にこ「お調子乗らないの」…ペラ

108: 2017/01/30(月) 12:49:31.30 ID:tpTRrqLm.net
にこ「ん。問題ないわね。流石じゃない」

穂乃果「でしょ~♪」

にこ「やっぱり私の目に狂いは無いわ」

穂乃果「よっ!社長!日本一!」

にこ「あんたって煽てるのヘタよね…営業先怒らせないでよ?」

穂乃果「余所でこんな失礼する訳ないじゃん」

にこ「なら私にもやるなっ」ペシッ

穂乃果「はあうっ//」

にこ「何顔赤くしてんのよっ//」

にこ「…って!」ギョ

アイドル「…またやってる」

アイドル2「相変わらずお熱いねー」ニヤニヤ

にこ「あんたら何で居んの!?今何時だと思ってんのよ!?」

アイドル「ひいい…っ」サッ

アイドル2「ちっこいのに迫力だけは半端ない…」サッ

穂乃果「あははー…わかる」ナデナデ

にこ「分かるなっ そいつ等何で帰してないのよあほのか!」

穂乃果「あほのかっ!?失礼なっ!」

穂乃果「お仕事で遅くなっちゃったから私が送っていくんだよ ねっ?」

アイドル「は、はい。家にはもう連絡してあります…」

アイドル2「撮影頑張ったんだよ?褒めて褒めてー」

109: 2017/01/30(月) 12:51:17.74 ID:tpTRrqLm.net
にこ「…雑誌のグラビアだったわね お疲れさま。」

にこ「どうだった?」

アイドル2「んー ごめんぶっちゃけビミョー」

アイドル「け、敬語使わなきゃダメだってば…っ」アタフタ

にこ「良いわよ別に。口先の加減なんてどうでも」

アイドル「うっ…」サァァ

穂乃果「にこちゃん言い方」

にこ「あ…ご、ごめん!責めてない!責めてないから!」

アイドル「は、はいぃ…」

にこ「んっで!あんたは何で微妙だったの?」

アイドル2「だって今日も何かよく分かんない制服でさぁー あれじゃあたしの魅力の半分も伝わらないよ」

アイドル2「もっとちょー過激な水着とかじゃないと宝くじの持ち腐れって感じ」

にこ「宝のね…」

穂乃果「あはは…」

110: 2017/01/30(月) 12:52:34.96 ID:tpTRrqLm.net
にこ「まぁあんたはまだ子供だからそういう類のはないけど、大人になって気が変わらなければ好きにさせてあげる」

にこ「それまで頑張んなさい」

アイドル2「別に今でも良いのに。社長よりよっぽど大人な身体だし~」

にこ「…言葉が足りなかったわね」ピキピキ

穂乃果「ちょっ、にこちゃん落ち着いてっ」アワワ

アイドル2「え?…ぎゃっ!?」ガシッ

アイドル「ひっ…」

にこ「あんたはまだまだ“頭が”ガキだから“頭が”大人になるまでそんな仕事は早いってーの!!」グリグリグリグリ

アイドル2「あだだだだだ割れる!!割れるー!!自分とこのアイドルに何て事すんだよー!!」バタバタ

にこ「あんたの為にやってんのよ有り難く受けとんなさい!!」グリグリグリグリ

アイドル2「いぎゃぁぁ死ぬ!!死ぬぅ!!為になんなくなるーーッ!!!」

穂乃果「に、にこちゃん…怯えちゃってるから…」

にこ「ん?」

アイドル「あわわわわわ…」ガクブル

にこ「…はぁ」パッ

111: 2017/01/30(月) 12:53:57.53 ID:tpTRrqLm.net
アイドル2「ぐぇぇぇ…いっだぁぁぁ…」ゴロゴロ

にこ「あんた達ほんと両極端ね…」

アイドル「だ、大丈夫…っ?」

アイドル2「あ、あぁうん なんとか…」サスサス

アイドル「立てる…?」スッ

アイドル2「あんがと…」ギュッ

穂乃果「…」

アイドル2「全くー!ちょっとは加減してくれよ!こんなおっかねぇ社長他にいないって!!」

にこ「誉め言葉として受け取っておくわ。ほら、穂乃果、もう遅いからさっさと送ってやって」

穂乃果「は~い それじゃ、帰ろっか。二人とも。」

アイドル2「何だよグリグリ損かよー…さっさと帰れば良かった」ブー

アイドル「お、お疲れ様ですっ 失礼します」ペコリ

にこ「んー。二人ともお疲れさま。明日は早いから遅れないようにね」

112: 2017/01/30(月) 12:54:56.86 ID:tpTRrqLm.net
アイドル「はいっ 明日もよろしくお願いします…っ」ペコペコ

アイドル2「なーんも疲れてないよ ほんじゃねーん」

にこ「遅れるなってのはあんたに言ったんだけど?」

アイドル2「わ、わぁってるよっ!」

アイドル2「いつか見返してやっからなクソ…」

にこ「何か言った?」

アイドル2「い、いいえ お疲れ様でございました…」

にこ「ん。お疲れ様」フリフリ

穂乃果(…にこちゃん、楽しそう)クス

穂乃果「それじゃぁ、また後でね」

にこ「はいはい 安全運転で頼むわよ」

穂乃果「ほ~い」

―…

113: 2017/01/30(月) 12:56:02.34 ID:tpTRrqLm.net
―車内―

アイドル2「ったくー…社長おっかなすぎんぞあれー…」サスサス

アイドル「まだ痛い?」

アイドル2「もう平気。あんがと。ぜってーアイドルで成功して見返してやる…」

アイドル「またそんな事言って…」

アイドル「社長は私達の事を思って言ってくれてるんだよ?」

アイドル2「…わぁってるよ」

アイドル2「あたしバカだからよくわかんねーけど…」

アイドル2「それはなんとなく、解る」

アイドル「…うん」

アイドル2「…今のどっちのうん?」

アイドル「…どっちも」

アイドル2「えぇぇお前だけは味方で居てくれよぉぉ…」

アイドル「味方だよ。穂乃果さんも…」

穂乃果「うん♪私もついてるよ♪」

アイドル2「アイドルん中でだよ…プロデューサーは優しいから好き」

穂乃果「本当?嬉しいな」フフ

114: 2017/01/30(月) 12:56:55.49 ID:tpTRrqLm.net
穂乃果「事務所の皆だって同じだよ?」

アイドル2「どうだかなー。なんかビクビクしてんし」

アイドル2「喋り方とか髪型とか変えた方が良いのかな?」

アイドル2「どー見てもアイドルっぽくねーし…」

穂乃果「でも、アイドルになりたかったんだよね?」

アイドル2「目標が有るからね あたしにも」

穂乃果「…そっか。そうだよね」

穂乃果「なら、そのままで良いんだよ」

穂乃果「みんな良い子だからすぐに仲良くなれる」

穂乃果「でも、性格も趣味も好みもばらばら。だから楽しいんだよ。皆でやるアイドルって。」

アイドル「…うんうん」コクコク

アイドル2「だよね!!」

アイドル2「はーあ。早くプロデューサーが社長になってくんねーかな~」

アイドル「な、なんて事言うのっ?」

穂乃果「あはは 社長はどうするの?」

アイドル2「あたし等のグループに入れてやるー」

アイドル2「んで並んで水着のグラビア撮りまくってやりたい」ニシシ

アイドル「もー…失礼だよ」

穂乃果「それは楽しみ 私も見たいかも」フフッ

アイドル2「でしょでしょっ!?」

115: 2017/01/30(月) 12:59:04.44 ID:tpTRrqLm.net
アイドル「穂乃果さんまでぇ…」

アイドル2「ねぇプロデューサーはなんで水着やらしてくんねーんだと思う?社長」

アイドル2「高校生でやってんのなんて他所にはいっぱい居んじゃん」

穂乃果「確かに需要は高いし、二人とも綺麗で可愛いから知名度も上がる」

穂乃果「うちの事務所も万々歳だね」

アイドル2「だったら何で?」

穂乃果「…一生残るものだから、慎重に見定めてるんじゃないかな」

アイドル「…」

アイドル2「え?」

穂乃果「まっ。 お仕事いっぱいして、いろんな事を学んだら社長もまた何か言ってくるよ!」

穂乃果「ぶっきらぼうだけど、一番に皆の事を考えてる」

穂乃果「私も社長のやり方に間違いは無いって思うから、大丈夫!」

アイドル2「え、えー? さっき何か言いかけなかったー?」

穂乃果「その内解るよ♪」

アイドル「…少しは自分で考えなきゃ、ダメ」

アイドル2「お、お前まで…わかったよ!」

アイドル2「でも絶対社長は見返してやるからな!この事務所で!」

アイドル「私もがんばる…」

穂乃果「うん!皆で一緒に頑張ろー!」

ブゥゥン…

117: 2017/01/30(月) 13:00:10.19 ID:tpTRrqLm.net
―…

―某マンション―

ガチャ

穂乃果「ただいま~」

穂乃果「ってにこちゃんまだ帰ってないよね…ん?」

穂乃果「ちっちゃくて可愛い靴が有る…」

穂乃果「?」トテトテ

にこ「あ、お帰り。ご苦労さま」

穂乃果「にこちゃーん!ただいま!」

穂乃果「早くない?ダッシュして帰って来たの?」

にこ「するかっ あの後私も普通に帰ったのよ」

にこ「地味に遠かったでしょあの子等の家」

穂乃果「う、うん。思った」

にこ「それでほぼ毎日顔出してんだから、頑張んなきゃね」カタカタ

穂乃果「うん…だね!」

穂乃果「何してるの?」

にこ「ちょいちょい仕事しながら夜食」カタカタ

にこ「穂乃果のも作っといたわよ 簡単だけど」

穂乃果「わ!サンドイッチじゃんっ ありがとー!」

118: 2017/01/30(月) 13:01:29.62 ID:tpTRrqLm.net
にこ「…あんた元気ね」クス

にこ「今日だって外回りで疲れたでしょ」カタカタ

穂乃果「ううん、楽しいから何にも疲れないよ」ハモハモ

穂乃果「可愛い子達に囲まれて、にこちゃんとお仕事出来る…」

穂乃果「天国だよ…」

にこ「あんたには暗黒期が有るからね…私だいぶブラックな働かせ方させちゃってるんだけど」

穂乃果「大丈夫だって~ …それよりにこちゃんが心配だよ」

にこ「私はしんどい仕事はあんたに任せてるから平気よ」

穂乃果「でも色んな所にコネクション作ってるじゃん…大丈夫?何もない?」

にこ「何かあったらこんな風にしていられないわ 私単純だから」

穂乃果「それもそっか。」フム

にこ「オイ」

穂乃果「ふふっ…にこちゃん変わんないね」

にこ「そう?」

穂乃果「見た目」

にこ「あんた何?ケンカ売ってんの?」ツン

穂乃果「ひゃぁっ ち、違うよっ//」

119: 2017/01/30(月) 13:02:59.32 ID:tpTRrqLm.net
穂乃果「にこちゃんはいつまでもにこにーのままだって事!」

にこ「当たり前でしょ にこは死ぬまでにこにーだもの」

穂乃果「そう言うところ好き」フフッ

にこ「…あんたは…変わったわよね」

穂乃果「え?どう変わった?」

にこ「綺麗になった」

穂乃果「…え///」

穂乃果「そ、そう?///」

にこ「問題は中身ね」

穂乃果「えどっ、どう言うことさぁっ!?」

にこ「いっつもあんたと居るとあんたが社長だと勘違いされて、話し始めると理解されるもの」

にこ「この前なんて妹だと思われたのよ 信じらんない」

穂乃果「あはは… まだ根に持ってるの?」

にこ「死ぬまで根に持つわよ私は…」ヌヌヌ

穂乃果「そ、そこまで?あ、お茶入れよっか」

にこ「あんたが煎れたお茶美味しいからね…お願い」ヌヌヌ

穂乃果「顔を戻して~っ」

120: 2017/01/30(月) 13:04:14.47 ID:tpTRrqLm.net
にこ「…雪穂ちゃんに見せてあげたいわ 今のあんた」カタカタ

穂乃果「えー?どうして?」コポポ

にこ「ビックリするわよきっと もしかしたら泣くかも」

穂乃果「ど、どう言うこと!?」ガーン

穂乃果「でも確かに、ずぅっと会ってないなぁ …皆とも。」

穂乃果「いや~まさか卒業してから付き合いがあるのがにこちゃんだけとは…」

穂乃果「まさかだね」

にこ「こっちの台詞よ」

にこ「偶には実家帰ったら?親御さんも心配してるわよきっと」

にこ「それと保護者二名も」

穂乃果「…うーん でも決めた事だからね。」

にこ「私に無理に付き合わなくていいんだから」

穂乃果「穂乃果がそうしたいんだよ」

穂乃果「トップアイドルを世に出すまでは、にこちゃんと二人で頑張りたい」

にこ「…頑固ねー。」カタカタ

穂乃果「あはは にこちゃんには言われたくないよ はい、どうぞ」コト

にこ「ありがと」

121: 2017/01/30(月) 13:04:57.13 ID:tpTRrqLm.net
穂乃果「…にこちゃんの言う通り、今のままじゃ会えないよ」

穂乃果「家族も皆も…絶対に協力してくれる」

穂乃果「困った時やピンチの時に、駆けつけてくれる」

穂乃果「でもそれじゃダメ」

穂乃果「自分の夢は、自分で掴まなきゃ」

にこ「…そうね。」

にこ(…私はあんたにそれを教わったんだけどね)

にこ「ふー。」

にこ「ちょっと休憩っ」ギシ

穂乃果「お疲れさま。」

穂乃果「お仕事してる時のにこちゃん、楽しそうだよね」

にこ「そ、そう?」

穂乃果「うん。うちの子達と話してる時も」フフッ

にこ「…まぁ、そうかもね」

にこ「…性に合ってんのよ こういうの」

にこ「μ'sのPV編集したりHP作成してる時から思ってたわ」

122: 2017/01/30(月) 13:06:02.76 ID:tpTRrqLm.net
穂乃果「…にこちゃん自身はもう、いいの?」

にこ「私は充分夢を見させて貰ったもの」

にこ「一人でやっても、あれ以上のものは得られない」

穂乃果「…そっか。」

にこ「だから今度は、私があの子達に同じ夢を見せてあげたいの」

にこ「穂乃果となら、夢だって現実に変えられるって確信してるから」ニコ

穂乃果「にこちゃん…」

穂乃果「…一緒に日本一、いや世界一のアイドル事務所にしよう!」

にこ「世界一!?」

穂乃果「私やるよ!やるったらやる!」

にこ「…いいえ、甘いわ」

にこ「やるなら宇宙一よ!!」

穂乃果「流石っす社長!!」イヨッ

にこ「それやめい」ペシ

123: 2017/01/30(月) 13:07:15.71 ID:tpTRrqLm.net
にこおわり

126: 2017/01/30(月) 13:28:56.51 ID:tpTRrqLm.net
え こんな感じでいいの?なら次誰にする?

127: 2017/01/30(月) 13:32:02.24 ID:LegNpsnt.net
好きな人でいいぞ希望出していいなら一年のどちらか

128: 2017/01/30(月) 13:32:04.51 ID:HxdJvzc0.net
凛ちゃん

129: 2017/01/30(月) 13:33:27.68 ID:tpTRrqLm.net
>>127
>>128
おっけー

135: 2017/01/30(月) 20:55:51.83 ID:tpTRrqLm.net
何が面白いって9人の関わりを絶たせる事に四苦八苦する事だよね
絆の強さを再確認するわな

136: 2017/01/30(月) 21:10:33.07 ID:tpTRrqLm.net
―某国・街角―

穂乃果「~♪」ジャーン

パチパチパチ

穂乃果「せんきゅーそーまっち!」

「――――?」

「――――!」

穂乃果「? えっと…褒めてくれてるのかな?ありがとう!」

穂乃果「えっと、あいむふろむじゃぱにーず でぃすそんぐいず、まいそんぐ!」

「――――!!」キャッキャ

穂乃果「え、えとえと…っ」チラ

凛「あなたのファンになったから名前を教えて だって。」クス

穂乃果「わ!ほんと!?」

穂乃果「そっかぁ!ありがとねっ♪」ナデナデ

穂乃果「まいねーむいず、穂乃果!」

「――!――?」

穂乃果「うん!ホノカ!この子は親友の凛ちゃん!」

穂乃果「二人で世界中を旅してるんだ!」

137: 2017/01/30(月) 21:21:42.24 ID:tpTRrqLm.net
―…

ブロロロロロ…

穂乃果「ま、またギターケースにお金が…」ジャラジャラ

凛「あの辺りはストリートパフォーマーが多いからね 要らないって言うのも失礼だし、気持ちとして受け取ろ?」

穂乃果「うん… でも、嬉しいなぁ 日本語の歌詞なのに」

凛「穂乃果ちゃんの歌に言語の壁はないんだよ♪」

穂乃果「えへへ…ありがとう」

ガコンッ

穂乃果「うわっ」グラ

凛「ごめんごめん 大丈夫?」

穂乃果「う、うん」

凛「舗装されてるのは今の所で終りみたいだね」ブロロロロ

穂乃果「うわ、すごい 荒野みたい!」

凛「ずーっと何もないねー 暑くなりそう」

穂乃果「水買って来ればよかったかな?」

凛「さっき地図見たら途中にパーキングがあるみたいだからそこで買って行こっか」

凛「ご飯にも丁度良い時間になると思うし」

穂乃果「うんっ 解った」

138: 2017/01/30(月) 21:39:56.11 ID:tpTRrqLm.net
穂乃果「凛ちゃん、さっきはありがとう」

穂乃果「やっぱりボディーランゲージにも限界が有るよね…ちゃんと勉強して来たらよかった…」ガク

凛「ううん 穂乃果ちゃんは流石だよ」

凛「言葉が通じなくたって、穂乃果ちゃんとお喋りすると皆笑顔になっちゃうんだから!」

凛「発音がネイティブ過ぎて凛もぎりぎりだし」アハハ

穂乃果「ううん、凛ちゃん凄いよ」

穂乃果「だって5ヵ国語も話せるんだよ?凄すぎるよ!」

凛「まー 高校の時からは考えられないよね 英語でひーひー言ってたのに」クス

凛「大学はなんだか退屈だったけど、こうしてみると頑張ってよかったにゃ」

穂乃果「すごいなぁー かっこいい」

凛「凛がカリカリ勉強してる間に色んな所でボランティアしてた穂乃果ちゃんの方がかっこいいよ」

凛「こうやって色んな所行ってみて、改めて穂乃果ちゃんがしてきた事…素敵だなぁって思うよ」

穂乃果「そ、そうかな?」

凛「うん。穂乃果ちゃんらしい」フフ

凛「この子も言ってるにゃ」ツンツン

穂乃果「おっきくなったよねぇ 旅立つ日に買ったサボテン」

凛「月日の流れを感じるねー」

穂乃果「うんっ。色んな事があったね ほんと」

140: 2017/01/30(月) 21:59:23.03 ID:tpTRrqLm.net
穂乃果「凛ちゃんが居てくれなかったら今私、頃どうなってたんだろう…」アワワ

凛「んー 穂乃果ちゃんなら大丈夫にゃ」

穂乃果「流石に無理だよっ」

凛「ううん。 凛が穂乃果ちゃんを一人になんて絶対しないから、大丈夫ってこと」ニシシ

穂乃果「…ありがとう、凛ちゃん」

穂乃果(凛ちゃん、かっこいいなぁ…本当に…)

穂乃果(昔は妹みたいに思ってたけど、今は穂乃果より大人っぽいし…こんなに大きなトラックも楽々運転してる…)

凛「ん? どうかした?」

穂乃果「う、ううん! そうだっ さっき買ったCDかけよっか!」

凛「いいねー ぴったりだと思う」

穂乃果「荒野でウエスタンなんて、なんか映画みたいだね」

凛「そのうちカウボーイが早撃ちで決闘でもし始めるにゃ」

穂乃果「お、穏やかにいこう、穏やかに…」スッ カチ

141: 2017/01/30(月) 22:15:29.09 ID:tpTRrqLm.net
~♪

凛「~♪」

穂乃果「…」

穂乃果「広いねー ほんと…」

凛「人もだーれも居ないしね アキバとは正反対にゃ」

穂乃果「…秋葉か~…。」

穂乃果(…不思議だなぁ…あそこに居た頃は、将来こんな所に来るなんて思いもしなかった)

穂乃果(人の為に何かしたくって大学でボランティア活動して)

穂乃果(人前で歌う事なんて、もうないと思ってたけど、凛ちゃんが誘ってくれてこうして世界中回って…)

穂乃果(大好きな歌で、一番の目的だった色んな人を笑顔させる事が出来て…)

穂乃果(私、幸せだなぁ… 今…)

凛「…寂しくなっちゃった?」

穂乃果「え?」

凛「秋葉の話したから」

穂乃果「…ううん。その逆だよ」

穂乃果「あそこであんな事いいな できたらいいなって夢が今凛ちゃんのお陰で実際に出来てて」

穂乃果「幸せだなーって思ってたの」

凛「…そっか♪ ならよかったにゃ」

凛「凛も幸せだよ」

凛「一番の夢が叶った」

穂乃果「それって、旅をすること?」

凛「うん。それもあるけど…」

凛「凛ってこう見えて、独占欲が強いから」アハハ

穂乃果「え、どゆこと??」

142: 2017/01/30(月) 22:46:36.86 ID:tpTRrqLm.net
凛「凛が苦手な科目をいっぱい勉強できたのも、免許取れたのも、穂乃果ちゃんのお陰だよ」

凛「最初はダメ元だったけど、穂乃果ちゃんが外国に興味を持っててくれたお陰」

凛「だから凛も、夢のまた夢だと思ってた事が叶った」

凛「一緒に来てくれるって言ってくれた時は、本当に嬉しかったにゃ…」

穂乃果「…ん、んん~?」グヌヌ

穂乃果「ど、どゆことだっ?わかんないよーっ」

穂乃果「私凛ちゃんみたいに頭良くないから、もっと簡単に言ってーっ」

凛「…穂乃果ちゃん、友達多かったでしょ? 大学でも有名人だったって聞いたよ」

穂乃果「そんな事ないよ! 友達は…うーん 多い方、だったのかなぁ」

凛「何人くらい?」

穂乃果「に、人数? アドレス帳には…千欠けるくらい登録してたかも」

穂乃果「それだけ知り合いがいても、卒業してから付き合いがあるのは凛ちゃんだけなんだけどね」アハハ

凛「じゃぁ、凛の独り占めだね」

穂乃果「だね! 私も凛ちゃんを独り占めしちゃってるんだ」フフ

凛「…例えばさ、小さい頃は妹と毎日遊んでくれたお姉ちゃんに、大きくなるに連れていっぱい友達が出来て」

凛「妹にかまけてくれなくなっちゃったら、その妹はどう思うかな」

穂乃果「…」

穂乃果「…凛ちゃん、もしかして」

凛「…」

穂乃果「寂しかった?」

143: 2017/01/30(月) 22:57:05.24 ID:tpTRrqLm.net
凛「ふふっ ちょっとね これくらい」スッ

穂乃果「ちっさっ!」

凛「だから今、毎日穂乃果ちゃんと一緒にいられて嬉しいんだ♪」

穂乃果「凛ちゃん…っ」

穂乃果「だったらこれからもずっと、二人で旅しよ?」

穂乃果「そうすれば凛ちゃんも寂しくないでしょ? 私も楽しいし!もっともっと色んな国で歌いたいし!」

凛「ず、ずっとっ?」

凛「知らない土地で点々とバイトし続けるのきつくないかにゃ…?」

穂乃果「もう慣れちゃったよ! そっちは私に任せてさ!」

穂乃果「このまま地球一周したら、角度を変えてまた一周!」

穂乃果「二人で全部回ろうよ!」

凛「ガソリンかかりそうだにゃー…」

穂乃果「現実的過ぎるよ凛ちゃん!」

凛「あはは でも、それもいいかもね!」

穂乃果「でしょでしょ!?」フフン

144: 2017/01/30(月) 23:17:30.18 ID:tpTRrqLm.net
穂乃果「あ、そういえば気になってたんだけど」

凛「なぁに?」

穂乃果「目的地とかってあるの?」

凛「い、今更っ?」

穂乃果「だ、だって最初に聞いた時はなんかはぐらかされちゃったから」

凛「…目的地かー…」

穂乃果「うんうん あるの? 最終的に行きたい所とか!」

凛「んー… まだ内緒!」

穂乃果「…ほ、ほら! そんな感じで教えてくれないじゃんっ!」

凛「着いたら教えてあげる」

穂乃果「えー気になるよー!」

凛「早くそこに着くためにも飛ばすにゃーっ」ブロロロロ!!

穂乃果「ひゃぁっ! ど、どこに向かってるのさーっ!?」

凛「いつか解るよー♪」

凛(この旅に目的地なんて、ないって事)

凛(この世の果てまで 二人きりで一緒)

凛(もうどこにも行かせないからね 穂乃果ちゃん)

ブロロロロロ…

145: 2017/01/30(月) 23:21:48.39 ID:tpTRrqLm.net
凛ちゃんおわり

159: 2017/02/01(水) 13:26:44.75 ID:/5fkOf4B.net
ブロロロロ…

穂乃果「…という夢を見たよ」フワァ…

凛「すやすや寝ながらなんて夢見てたの穂乃果ちゃん」

凛「いつもの事だけど、穂乃果ちゃん音楽かけるとすぐ寝ちゃうよね」

穂乃果「ね、ほんとこんな道で…落ち着くのかなぁ?」

凛「赤ちゃんみたい」クス

穂乃果「し、失礼なっ」

凛「それにしても穂乃果ちゃんの中の凛歪みすぎにゃ~…」

穂乃果「そう?」

凛「まぁ穂乃果ちゃんが楽しそうだったからそれでもいいけどね」

穂乃果「私もぶっちゃけ本望なんだよなぁ」

凛「え、そういう感じ好み?」

穂乃果「ヤンデレな凛ちゃん、有りだと思う」フム

凛「たまに穂乃果ちゃんが言う事よく分かんないにゃー…あ、そろそろパーキングだよ」

穂乃果「うそっ! やった!お腹ぺこぺこ!」

穂乃果「…って私は寝てただけなんだけどね…凛ちゃんほんとごめんね…」

凛「いいよいいよ~穂乃果ちゃんの寝顔好きだし♪」

穂乃果「凛ちゃん昔からさらっとそういう事言うよね…///」

163: 2017/02/01(水) 14:19:25.02 ID:aLrVdIE8.net
穂乃果「このぱたぱた開く扉、趣有るね ほんと映画みたい」

凛「ぽつーんと建ってるしね ほとんどトラックの運ちゃんしか寄らないみたいだよ」

穂乃果「お出かけに通る道でもなさそうだもんね…よっこいs」凛「あ、ちょっと待って」

穂乃果「えっ」ピタ

凛「ベンチに砂が付いてるにゃ」スッ

穂乃果「あ、ありがとう凛ちゃんっ~っ」プルプル

凛「もう座って平気だよ」アハハ

穂乃果「ほひぃっ」ポス

凛「うーんっ 風が気持ち良い」ノビー

穂乃果「熱いけどカラっとしてるね~」クピクピ

穂乃果「そして広いっ!」

凛「なんか、穂乃果ちゃんと凛の二人しかいないみたい」

穂乃果「おっ ヤンデレ凛ちゃんかな」

凛「違うよっ」

164: 2017/02/01(水) 14:31:24.04 ID:aLrVdIE8.net
凛「でも、ほんと広いね…」クピクピ

凛「コーラ美味しい」

穂乃果「凛ちゃん、なんか違和感ないね ここに」

凛「え、そう?」

穂乃果「今更だけどそのジーンズすごい似合ってる」

凛「ダメージの域を越してるよねちょっと… 買った時こんなだったっけ?」デローン

穂乃果「足が長いから裂けちゃったんじゃないかな」

凛「て、適当過ぎるにゃ」

穂乃果「あはは かっこいいから大丈夫だよ」

凛「…ならいっか♪」

穂乃果「可愛い系しか知らない人が今の凛ちゃん見たらびっくりするねきっと」

凛「そうかもね~ 今となってはあんなフリフリな洋服来てた方が凛にとってはビックリだけど」アハハ

穂乃果「可愛い洋服はもういいの?」

凛「…おかしいって思われるのって嫌じゃん?」

穂乃果「おかしくなんてないよ 前も、今だって」

凛「皆のお陰でそれが解ったから、充分なんだ オシャレ。」

穂乃果「…んぅ?」ムムム

165: 2017/02/01(水) 14:38:17.01 ID:aLrVdIE8.net
凛「今のルックスだとこう言う方が有ってると思うし」

穂乃果「似合ってるけど、ふわふわなのもいけるよ!」

凛「穂乃果ちゃんはどっちが好き?」

穂乃果「私は凛ちゃんが好きな様にするのが一番だと思うなぁ」

凛「それなしで」

穂乃果「えっ… ん~… どっちも!!」

凛「それもなし!」

穂乃果「えぇぇっ!?」

凛「ふふっ 冗談冗談 ありがとう穂乃果ちゃん」

穂乃果「も、もー! 先輩をからかっちゃダメなんだよ!」プンスコ

凛「凛たちには先輩後輩なしにゃ」

穂乃果「そうだった」

穂乃果「懐かしいね、なんか」

凛「うん 二人ともあの時から大分変わったもんね」

166: 2017/02/01(水) 14:51:11.94 ID:aLrVdIE8.net
穂乃果「まず凛ちゃんおっきくなったよね 髪も伸びたし 素敵だよ」

凛「そ、そんな改まって言われると恥ずかしいにゃ…///」

穂乃果「それは変わってないけどね♪」

凛「な、なんかもう癖になっちゃってて言っちゃうんだよね…/// 20過ぎたらやめようと思ってたのに…」

穂乃果「そんな時間制限あったんだ…やめる事ないよ それでこそ凛ちゃんだし」

凛「そ、そうかにゃ あ」

穂乃果「やめようにも無理そうだね」アハハ

穂乃果「それより、凛ちゃんが旅行に興味があったって事の方が意外だったよ 大学も外国語学部だったし」

穂乃果「何時から具体的に考えてたの?」

凛「んっとねー 皆とニューヨーク行った時かな その時初めてもっと色んな国に行ってみたいなーって思った」

穂乃果「そうだったんだ!知らなかった… 楽しかったもんねぇ」

凛「でも一番の決め手は穂乃果ちゃんかな」

穂乃果「え!?」

凛「穂乃果ちゃん、大学でも有名人だったじゃん?」

穂乃果(この流れは…)

167: 2017/02/01(水) 15:01:51.65 ID:aLrVdIE8.net
凛「それで友達から穂乃果ちゃんが色んな国に行ってボランティアしてるって聞いて、かっこいいなーって思ったんだー」

穂乃果「そ、そんな大層な事はしてないけどね」

凛「ううん やっぱり穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃんなんだなーって 感動したよ」

凛「その時、思ったの」

凛「凛も穂乃果ちゃんと一緒に色んな所に行って、穂乃果ちゃんが色んな人を笑顔にしてるところを見てみたいって。」

穂乃果「そうだったんだ… なんか嬉しい♪ いやほんと大層な事してないんだけど…」

穂乃果「でもそれだったら、一緒にボランティアやりたかったよ?」

凛「んー、それも考えたんだけど、凛って案外独占欲強いからさ」

凛「…ってなんか穂乃果ちゃん好みの事言っちゃってるけど、違うよ」ジト

穂乃果「わ、解ってるよー なんだ違うのかぁ」

凛「もー。 凛は、穂乃果ちゃんだけのお手伝いがしたかったの。」

凛「穂乃果ちゃんが…凛だけを求めるように二人っきりでねーーーっ」ワキワキ

穂乃果「きゃーっ♪ やっぱりじゃん♪」

168: 2017/02/01(水) 15:16:06.00 ID:aLrVdIE8.net
凛「まぁ簡単に言うと丁度良かったからにゃ お互いやりたい事が合ってて」

穂乃果「あ、そうですか」ハァ

凛「そ、そこまでがっかりしなくても 何かごめんね」

凛「でも穂乃果ちゃんと二人きりが良かったって言うのは、ほんとだよ」

凛「穂乃果ちゃんモテモテだったから大学で凛に構ってくれなくて寂しかったし」

穂乃果「どっこもモテモテじゃないよ!!」

凛「だって友達いっぱい居たじゃん 凛あんまり出来なかったよ」

穂乃果「卒業してから付き合いが有るのは凛ちゃんだけだけどね 多分これからも。」

穂乃果「凛ちゃんが友達出来なかった理由、穂乃果解るよ」

凛「え、何?」

穂乃果「目つきが悪過ぎる」

凛「ま、毎日ほぼ徹夜で勉強してたから…」

穂乃果「その上髪色もそれで伸ばし始めてたでしょ? あれじゃヤンキーだにゃ」

凛「髪の色は穂乃果ちゃんもそんなに変わらないでしょ! ていうか真似しないでよっ」

穂乃果「まー そうだよね あんまり一緒に居られなかったもんね」

穂乃果「私も凛ちゃんが同じ大学だって聞いた時は嬉しくて、またいっぱい遊べるー!って思ったんだけど忙しくて…」

凛「まぁその忙しい合間を縫って遊んでくれたからいいにゃ」クピクピ

穂乃果「いいんかいっ!」

凛「わっ 今のにこちゃんっぽい」

169: 2017/02/01(水) 15:22:16.44 ID:aLrVdIE8.net
穂乃果「にこちゃんかぁ~ 元気にしてるかなぁ」

凛「なんかお金貯めてアイドル事務所作るって言ってたよね」

穂乃果「うんうん。 今頃上手く行ってるかなぁ」

凛「…なんか、心配だよね…」

穂乃果「ね…。立ち上げるって事はあのにこちゃんが社長なんだよ?なんて言ったら怒られそうだけど…」

凛「想像がつかなさ過ぎるにゃ アイドルの方が背おっきそう」

穂乃果「・・・」キョロキョロ

穂乃果「って居るわけないか」

凛「何ですってーっ!?っておっかけて来そうで怖いにゃ」

穂乃果「あはは まぁにこちゃん、リーダー向いてるから大丈夫だよ きっと。」

凛「穂乃果ちゃんがそれ言うとちょっと… でも、そうだよね。凛もにこちゃんの事信じてるよ」

凛「にこちゃんが社長になったら、社員の人たちは幸せだよ」

穂乃果「だね♪」

穂乃果「あ、それよりさ」

穂乃果「凛ちゃん、花陽ちゃんは?」

凛「かよちん?」

171: 2017/02/01(水) 15:36:58.52 ID:aLrVdIE8.net
穂乃果「うん 凛ちゃんから花陽ちゃんのことあんまり聞かないんだけど…今も友達だよね?」

凛「もちろんにゃ ほぼ毎日話してるよ…あ」

穂乃果「ま、毎日!?…もしかして電話!?」

凛「ち、違うよ テレパシーだよ」ピュルル~

穂乃果「嘘だよ! ちょっと!国際電話高いから月1って言ったの凛ちゃんだよね!?」グイグイ

凛「ご、ごめん穂乃果ちゃぁんっ 凛も我慢しようと思ったけどかよちんだけはやっぱ無理だったにゃーっ!」グワングワン

穂乃果「ま、そうだよね」パッ

凛「え 今ので納得してくれるの…?」グラグラ

穂乃果「もー。しょうがないもん なんとなく」

穂乃果「でも今度は私も話させて?」

凛「うん…ほんとごめんね」

穂乃果「いーよいーよ 私もお母さんと雪穂とはちょいちょい電話してたし」

穂乃果「凛ちゃんが花陽ちゃんとずっと離れてて平気だとは思えないし」アハハ

凛「うん…。かよちんも一人でアイドル頑張るって言ってたけど、すっごい忙しくて大変みたい」

穂乃果「凛ちゃんがお話聞いてあげてるんだね」

凛「凛はプロのアイドルにはならないし、近くに居てもそれくらいしかしてあげられないから」

穂乃果「…ううん、すごい助かってると思うよ 花陽ちゃん」

凛「そうかな ならいいな」ニコ

穂乃果「うん!絶対そうだよ!」ニコ

凛「ありがとう穂乃果ちゃん。 次に会う時は、かよちんがプロになって大人気になったらって決めてるんだー」

穂乃果「あ、私達と一緒だね」

凛「穂乃果ちゃんも誰かと約束してるの?」

172: 2017/02/01(水) 15:51:55.96 ID:aLrVdIE8.net
穂乃果「うん。海未ちゃんとことりちゃん。」

穂乃果「二人とは高校卒業してから殆ど連絡取ってないんだ」

凛「え、えぇ!? あんなに仲良しだったのに!?」

穂乃果「あぁ、仲良しじゃなくなっちゃった訳じゃないよ?」

穂乃果「皆やりたい事があって時間が取れなくて、目標を達成できたら会おうって」

凛「…そっか。凛たちと一緒だね」

穂乃果「ことりちゃんなんて日本に居ないし、声聞いたら帰りたくなっちゃうって言うしさ」

凛「なるほどねー…んんー…」

穂乃果「どうしたの?」

凛「あ、あのさ、凛お気楽過ぎるかな?」

穂乃果「そんな事無いよ! それ言ったら私もだし…」

穂乃果「でもいいんじゃないかな?別に」

穂乃果「結局皆、好きな事して楽しんでるって事で!」

凛「んー… 確かに!」

穂乃果「そうそう!私達は私達なりに頑張ってるんだしさっ」ポケー

凛「そうにゃそうにゃ!」ポケー

穂乃果「ふぁー…お腹いっぱいになったら眠たくなってきちゃった」クシクシ

凛「が、頑張ってる…のかなぁ…?」

凛「でも、楽しいからいっか♪」

凛「じゃぁ穂乃果ちゃん、そろそろ出発しよ!」

穂乃果「うん! おととと」ヨタッ

凛「なんか皆ごめん…」

173: 2017/02/01(水) 15:52:12.95 ID:aLrVdIE8.net
今度こそ凛おわり

174: 2017/02/01(水) 15:57:19.06 ID:aLrVdIE8.net
多分これからも。要らなかったなー 書き溜めしないとダメだぁ

186: 2017/02/03(金) 21:52:14.53 ID:PRazc7Ce.net
―某ホテル・深夜―

ことり「…」スス スス

ことり「…」

ことり「…はぁ…っ」ガシガシ

ことり「こんなんじゃ、ダメ………」

コンコン

ことり「? はーい」

ガチャ

穂乃果「こーとーりーちゃんっ」ピョコ

ことり「穂乃果ちゃん… どうしたの?」ニコ

穂乃果「お仕事お疲れ様!」

穂乃果「紅茶淹れたんだけど、どう?」

ことり「…ありがとう♪ 貰おうかなっ」

穂乃果「よかった じゃぁ深夜のティータイムにしよう!」

ことり「あはは うん♪」

穂乃果「…」

穂乃果(…ことりちゃん、疲れてるなぁ…。)

穂乃果(そりゃそうだよね…毎日毎日遅くまでパソコンで衣装描いて、作って、持ち込みして…)

穂乃果(…ことりちゃんの夢…応援したいけど、)

ことり「良い香りだね」

穂乃果「うん リンゴのローズティーだよ」

ことり「わ、すごいっ 林檎が薔薇の形になってる…!」

ことり「穂乃果ちゃん、やっぱり凄いなぁっ」

穂乃果「あはは 慣れればすぐだよ」

穂乃果(…目の下にくま作って…頑張って明るく振舞うことりちゃんを見てるの…辛いよ…。)

187: 2017/02/03(金) 22:01:10.76 ID:PRazc7Ce.net
ことり「…はぁ…美味しい…」

穂乃果「それはよかったよ~ 本当に毎日お疲れ様!」

ことり「ううん ことりがやりたい事出来てるのは穂乃果ちゃんのお陰だから…」

ことり「早く恩返しできるようにならなくちゃ…」

穂乃果「良いんだよそんなの…ってぅわっ!」

穂乃果「す、すごい これって…」

ことり「? あ、うん 今度持ち込もうと思ってるデザイン画だよ」

穂乃果「綺麗… ことりちゃんやっぱり凄い…天才だよ…」

ことり「そんな事無いよっ もう本当、どこに持って言ってもダメダメで…。」

ことり「これも、こんなんじゃまた門前払いされちゃう」

穂乃果「…なんで? こんなに素敵なのに…」

ことり「…そう言ってくれるのは、穂乃果ちゃんだけだよ」アハハ

穂乃果「…何で…?こんなドレス、誰だってうっとりしちゃうよ」

穂乃果「穂乃果は衣装の事とかお洒落の事詳しくないけど、大好きだよ?ことりちゃんが作る服」

ことり「…っ」

ことり「…ありがとう、穂乃果ちゃん…。」

ことり「穂乃果ちゃんのお陰で元気でたよ もう少し、頑張ってみる」

穂乃果「うん 無理しないようにね」

穂乃果「…」

188: 2017/02/03(金) 22:24:23.27 ID:PRazc7Ce.net
~…

―某コスチュームプランナーマネジメント―

婆「随分分厚いポートフォリオねぇ…」ペラペラ

ことり「…どう、でしょうか…?」

婆「…」ペラペラペラ

ことり(…早い…)

婆「…うん 良いんじゃない?」

ことり「!! ほ、本当ですかっ?」

婆「ウチ以外でなら、採ってくれる人も居るんじゃないの」ス

ことり「え…」

婆「…貴女、これは誰の為にデザインしたの?」

ことり「…? 記して有ります通り、ライフシリーズ、舞台衣装、礼服、季節毎のイベント等に合わせ顧客のニーズを想定し」婆「そうじゃなくて…」ハァ

ことり「っ」ビク

婆「貴女が作る物からは、自己満足しか感じられない」

ことり「…え…」

婆「誰かが着る服 そんな曖昧なものをダシとして、自分がこんなに良い物を作りました 自分はこんな事を思いつきます」

婆「そんな嫌味しか感じない」

ことり「………そ、そんな」

婆「意識作りから間違えてる 服飾の専門で学ばなかった?」

婆「プロになると言う事は、貴女の御自慢の衣装をマネキンに着せる事じゃないの」

ことり「…」

婆「まぁウチには要らないけど、他所には貴女の好き勝手させてくれる会社も有るんじゃない?」

婆「諦めずに頑張って。 それじゃ。」

ことり「……」

ことり「…ありがとう ございました…」

189: 2017/02/03(金) 22:33:27.94 ID:PRazc7Ce.net
~…

ことり「…」トボトボ

ことり「…」

ことり「…穂乃果ちゃんが褒めてくれたドレス、見ても貰えなかったな…。」

ことり「…ごめんね 穂乃果ちゃん…。」

ウィィィン

穂乃果「~♪…あっ」ピョン

穂乃果「こーとーりーちゃんっ♪」

ことり「!」

ことり「ほ、穂乃果ちゃんっ…!?」

穂乃果「お疲れ様♪ はい!」ノソフトクリーム

ことり「えっ? えっ?」

穂乃果「そこで売ってたんだー美味しいよ!」

穂乃果「よかったー 勢いで買ったは良いけどそう言えばことりちゃん何時出てくるか解んないやって思って溶けちゃったらどうしよーって焦ってたんだ」

穂乃果「流石に二つは食べ切れないしさー」

ことり「ちょ、ちょっと待って?穂乃果ちゃん どうしてここに?」

穂乃果「ん? 今日バイト休みだから着いて来ちゃった こっそり。」

ことり「え、えぇ!?」

穂乃果「はい、アイス。美味しいよ!」

ことり「…あ、ありがとう…?」ス

190: 2017/02/03(金) 22:41:15.19 ID:PRazc7Ce.net


穂乃果「そっかぁ~ そんな事言われたんだ」

ことり「…うん…」トボトボ

ことり「……」ポタ ポタ

穂乃果「…わ! こ、ことりちゃん垂れてる垂れてる!!」バッ

ことり「あっ…」

穂乃果「あわわ 可愛い洋服にチョコが…っ!」フキフキ

ことり「……」

穂乃果「ごめんねことりちゃーん…もうちょっと溶けてたよね…ほんとごめーん!!」フキフキ

ことり「…っ…ッ」グス

穂乃果「よかった 綺麗に取れた…。この服の素材って…」パッ

ことり「ぅっ…ぅぅ…っ」ポロポロ

穂乃果「…」

穂乃果(ことりちゃん…)

ことり「…っ…穂乃果ちゃん…っ…」ポロポロ

ことり「…私…向いて…っ ないのかなぁ…」ポロポロ

ことり「…私じゃ…ムリなのかなぁ…っ」ポロポロ

穂乃果「……っ」

191: 2017/02/03(金) 22:52:38.20 ID:PRazc7Ce.net
穂乃果「…向いてない、かもね」

ことり「!!」

ことり「………」

ことり「…そう…だよn」穂乃果「ことりちゃんが誰かの下に付いてやるなんてさ」

ことり「…え?」

穂乃果「そのアイス、もうべちょべちょだから貰うね」スッ

ことり「あっ…」

穂乃果「んもんもッ んもんもッ…」バリバリ

穂乃果「もうアッタマ来た…ことりちゃん、もう持ち込みなんてしなくていい!」バリバリ

ことり「ほ、穂乃果ちゃん…っ?」

穂乃果「…んっ!」ゴクン!

ことり「ほ…穂乃果ちゃん、怒ってる…?」

穂乃果「当たり前だよ!ちょっと来て!」ギュ

ことり「えっ…!?」グイッ

穂乃果「こんなトコ居たくない!ことりちゃんを泣かせるなんて…絶対許さない!!」スタスタスタ

ことり「ちょっ、ほ、穂乃果ちゃんどこ行くのっ?」

穂乃果「秋葉に帰るんだよ!」スタスタスタ

ことり「…お口、チョコまみれだよ…?」

穂乃果「そんなんいいの!」スタスタスタ

ことり「ひっ」ピィッ

ことり(ほ、穂乃果ちゃん怖い…)

192: 2017/02/03(金) 23:06:04.66 ID:PRazc7Ce.net
―秋葉原・某メイドカフェ―

穂乃果「たのもーう!!」ガラッ

メイド2「ひっ!?」ビクッ

メイド「お、お帰りなさいま…って先輩じゃないですか!どうしたんですかその顔!!」

穂乃果「何がさ!!」

メイド「いやなんかまっ茶色なんですけど!!」

ことり「だ、だいじょうぶ、チョコだよ…」ハァハァ

メイド「!!ミッ…ことりさん!!」

メイド2「ことりさん!お久しぶりです!」

店長「え、ことりちゃん!?」

店長「あらあらあら久しぶりねぇ!元気してた!?」

メイド「おばさん臭いですよ店長」

店長「なんか言った!?」

メイド「い、いえ!」

ことり「御無沙汰してますぅ…それに皆も久しぶり…」

店長「ちょ、汗だくじゃない!穂乃果ちゃんまで… 今日お休みの筈でしょ? どうしたの?」

穂乃果「ちょっと話したいことがあるんですけど今忙しいですか?」

メイド「い、いえ さっき団体さんもお帰りになったので空いてますけど」

穂乃果「じゃぁいつものお願い!」

メイド「え?いやそれは良いですけど」

店長「…何かあったみたいね まぁお入りなさい ことりちゃんも。」

ことり「は、はいぃ…私も何がなんだかって感じなんですけど…」

193: 2017/02/03(金) 23:24:44.56 ID:PRazc7Ce.net
―…

穂乃果「…って訳なんだよ」ヂュヂューッ

バイト「なるほど…。そんな事が…。」

穂乃果「ことりちゃんは天才なのに…何なんだ!もう穂乃果も我慢の限界だよ!」ヂュヂューッ

バイト「つん★つんそぉだでオダ上げないで下さい…」

バイト「それよりことりさん、お疲れ様でした」ペコ

ことり「…ううん ありがとう…。」

バイト2「…私、ことりさんだったら何処でも通用すると思ってました」

バイト2「やっぱりプロの世界って、難しいんですかね…」

バイト「いやことりさんもうプロでしょ ここの衣装だっていつもことりさんに作ってもらってるんだもん」

バイト2「うん…。とっても可愛いし、お客さんにも褒めて貰える」

バイト2「私がここで働きたいと思ったのも制服が一番可愛かったからだし…」

バイト「店長の知り合いの店でもことりさんの衣装評判良いって言ってましたよね?」

店長「ええ。 ことりちゃんは天才だもの」ペラ…

穂乃果「ですよねぇ!」ヂュヂュ

店長「…すごい これだけのクオリティのデザインをこんなに…」

店長「服飾に専念したいってうちを辞めちゃった時は悲しかったけど、本気で夢を追いかけているのね ことりちゃん」

ことり「…そのつもりでした」

ことり「だけど…」ウツムキ

195: 2017/02/04(土) 00:13:28.09 ID:lFrLo43m.net
メイド「落ち込まないで下さいことりさん! ちょっとしたあれですよ! その~…風向きです!」

メイド2「出たメイドちゃんのよく分からない励まし…」

メイド「だって何ていうか、タイミングとかそんなんじゃないの? ことりさんのセンスが悪いとは思えない!」

メイド2「私も気にしないで下さいって言いたいけど、何回も本職の人に否定されたら落ち込んじゃうの無理ないよ」

メイド2「店長は…どう思いますか?」

店長「…そうね」ペラ…

店長「…腕があるのに世に出す土俵に上がれない 上がらせて貰えないって言うのは辛いわよね それに、悔しい。」

ことり「…はい…っ…」

店長「ことりちゃんが今日面接したのって、芸能関係の衣裳の製作を手がけてる会社だったわよね」

ことり「そうです」

店長「あそこは――って人がバリューを我が物にしてるから、難しいかもね」

ことり「! その人です 今日お話したの…」

店長「やっぱり? あそこが求めてるのはことりちゃんの様な才能がある子よりも、我を持たない働き蟻だから」

店長「突き返されて当然と言えば当然ね」

ことり「……」

穂乃果「そんなぁ… あそこが一番ことりちゃんの夢に近い場所だと思ったのに…」

店長「他に持ち込みした所も、ちょっと大手過ぎたかもね」

店長「この狭い国じゃどのジャンルにも上が居て、席が埋まった状態で椅子取りゲームに参加しなければいけない様なものだもの」

店長「個人での人気商売で名を売った人からすれば、ことりちゃんの様な子に自分の立場を脅かされるのを恐れてるのよ」

バイト「…だったら、もうちょっと無名な所で有名になるっていうのは?」

店長「それも難しいのよね」

店長「若くして才能の有る子は会社の名を売る為の養分として扱き使われた上、自分の名前と作品を奪われる」

店長「利益より社員を優先する会社なんて、今のご時勢巡り合うのは不可能に近い」

穂乃果「…じゃぁ、ことりちゃんは…!」

穂乃果「ことりちゃんの才能は、何処でも活かせないって事ですか!?」

店長「…いいえ」

店長「私もさっき言った穂乃果ちゃんの意見に賛成」

穂乃果「!!」

店長「ことりちゃんには個人で自分の会社を作って、自分のブランドを売り出す方が合ってる」

ことり「…じ、自分の…会社…」

197: 2017/02/04(土) 00:35:17.03 ID:lFrLo43m.net
穂乃果「で…ですよね!!」

穂乃果(は、半分やけくそで言ったんだけど…)

バイト「ことりさんの会社…!す、すごい!!でも出来ますよことりさんなら!!」

バイト2「うんうんっ!」

ことり「そ、そんな事…私に出来るかな」

ことり「お金もないし…今だって穂乃果ちゃんに養ってもらっちゃってるんですよ…?」

店長「お金なんて要らないわよ? 1円からでも立ち上げられる。」

店長「衣服ならネットのショップで販売出来るから始めはフリーランスで自宅でやれば良いし」

店長「申請とか面倒な事は代行サービスにやらせれば良い 私が教えても良いし」

店長「こう言うのはね、取り合えず立ち上げちゃった方がやる気も出るわよ」

店長「後から困ったら私が助けてあげるから」

穂乃果「ほぇ…ほ、本気で言ってる…っ!」

店長「当たり前でしょう?」

店長「まぁことりちゃんが、大好きな事を辞められて、このまま夢をさっぱり諦められるのなら」

店長「またウチでミナリンスキーになってもらうだけだけど」

ことり「・・・」

バイト「…な、なんか脅してます?」

店長「脅してないっ」

ことり「……」

ことり「……教えてもらっても、いいですか…?」

バイト2「! ことりさん…!」

201: 2017/02/04(土) 00:55:16.23 ID:lFrLo43m.net
ことり「…私、諦めたくない、です…!」

ことり「私は、衣装を作る時、いつも誰に、どんな人に着てもらえたら喜んで貰えるか 笑顔になって貰えるか考えて作っていました」

ことり「このお店の衣装を作らせて頂いた時も、皆が楽しく働けるように、お客さんが幸せになれるように 想いを込めて作りました…」

穂乃果「…」

ことり「それは、高校の時に穂乃果ちゃんが教えてくれた事…感じさせてくれた事だから…その気持ちを一番大切にして今までやってきたんです」

ことり「それを…あんな風に言われて…私…悔しい…っ!」ポロポロ

ことり「今まで支えてくれた穂乃果ちゃん…私の衣装を愛してくれた皆…これから着てくれる人達…」ポロポロ

ことり「皆を笑顔にして…恩返しがしたい!!」

ことり「このまま終わりたくないです!!…絶対に!!」

穂乃果「ことりちゃぁん…」ウルウル

店長「…そう うちでは働いてくれないのね…」ガク

バイト「えぇー…」

店長「解った。私もことりちゃんが好き勝手言われてめちゃくちゃ悔しいもの…!!」

店長「あのクソババアもことりちゃんを突き帰してその辺でデカイ顔してるプロ(笑)も見返してやりましょう!!」

バイト2(く、口悪い…)

店長「絶対後悔させてやるわ!!」グヌヌ

ことり「よろしくお願いしますっ!!」ペコリ

穂乃果(なんか店長の方が乗ってる…)アハハ…

穂乃果(…でもあんなに熱くなることりちゃん、初めて見たかも…)

穂乃果(…私も、今よりもっともっと 応援して支えよう…!)

穂乃果(それで将来、日本一のデザイナー南ことりのウェディングドレス着て…二人で…結婚式…なんてっ♪)グフフフフ…

バイト「先輩きもちわるいですよ…」

208: 2017/02/04(土) 01:37:16.08 ID:lFrLo43m.net
―…

カァ カァ

ことり「穂乃果ちゃん、今日はありがとう…。」テクテク

穂乃果「ううんっ 急に連れて行っちゃってごめん…」テクテク

穂乃果「なんか、あそこに行けばすっきりすると思ったんだよね」

ことり「…穂乃果ちゃんはいつでも急だから、慣れっこだよ?」クス

穂乃果「さすがことりちゃん!」アハハ

ことり「皆の顔も久しぶりに見れて、嬉しかった。」

穂乃果「持ち込み以外で外出する事もあんまりなかったもんね…」

ことり「うん 私…なんだかちょっと、空回りしてたかな」

ことり「これじゃダメなんだって、頭の中、そればかりで…。」

穂乃果「そんな事なかったでしょ?」

ことり「うん…。」

穂乃果「…ことりちゃんはダメなんかじゃないんだよ」

穂乃果「穂乃果が言ってあげるべきだった でも、ことりちゃんが頑張ってる姿見たら、言えなくて…。」

穂乃果「そろそろ限界だと思ってた…ごめん。」

ことり「…穂乃果ちゃんは、ずっとことりの事見ていてくれて、考えてくれてたんだね」

ことり「じゃないとあんな案浮かばないよ」

穂乃果「…解る?」

ことり「解るよ 穂乃果ちゃんの事なら、なんでも」

穂乃果「…じゃぁさ、穂乃果がことりちゃんのこと」ことり「…」スッ

穂乃果「…?」

ことり「ありがとう穂乃果ちゃん… でも、まだ待ってて」

ことり「私から、伝えたいの」

穂乃果「…うん 解った」

209: 2017/02/04(土) 01:51:16.81 ID:lFrLo43m.net
ことり「まだ私は、穂乃果ちゃんに相応しくないから」

ことり「その時まで、待っててくれますか?」

ことり「必ず、伝えるから…!」

穂乃果「…」

穂乃果「…穂乃果は今でも、ことりちゃんの事大好きだけど…あ」ギョ

ことり「穂乃果ちゃーん?」ムムム

穂乃果「い、今の無し…!今の無し!」

穂乃果「いやぁ~綺麗な夕陽だね」フイ~

ことり「もーっ」プクー

穂乃果「ご、ごめんごめぇん…」

穂乃果「でも、穂乃果だってことりちゃんには感謝してもしきれないんだもん」

穂乃果「ずっと一緒に居てくれて、有難う」

穂乃果「穂乃果の彼女さんで居てくれて、有難う ことりちゃん」

ことり「…私の方こそ」

ことり「ことりの彼女さんで居てくれて、有難う 穂乃果ちゃん」


211: 2017/02/04(土) 02:01:24.91 ID:lFrLo43m.net
―その夜―

コンコン



「ことりちゃーん お風呂わいたよー」



「…ことりちゃん?」



「…入ってもいい?」



穂乃果「…? ごめん 入るよ?」カチャ

穂乃果「…あ…。」

ことり「…zzz…」

穂乃果「寝ちゃってたんだね… 今日、色々あったもんね お疲れ様…。」

穂乃果「また机に向かって、風邪引いちゃうよ……って」

ことり「…zzz…」スヤスヤ

穂乃果「ペン握ったまま寝てる…っ!」

穂乃果「頑張り屋さん過ぎるよー…」アハハ…

穂乃果「パソコンも付けっぱなしで…ん…?」

穂乃果「…!!」

穂乃果「これ…ことりちゃんが描いてるの…」

穂乃果(ウェディングドレス…!?)

ことり「…zzz…zzz…」

穂乃果「ことりちゃん…///」

212: 2017/02/04(土) 02:17:17.46 ID:lFrLo43m.net
穂乃果「よく見たらこの茶髪の、私だ…」

穂乃果「ということは手を繋いでる長髪の女の子は…言わずもがなですねハーイ」グフフ…

ことり「んぅ…」モゾ

穂乃果「!」ビクッ

ことり「…zzz」

穂乃果(いけない、また気持ち悪いテンションになってた…ことりちゃんが起きちゃう)フゥ

穂乃果(モニター消して…お布団掛けておこう…静かに…。)スッ

ことり「…zzz」スヤスヤ

穂乃果「…」ナデナデ

穂乃果「…!」

穂乃果(コルクボードのあの写真、今日の帰りに撮ったやつだ)スクッ

穂乃果「…」

穂乃果(…綺麗だな~…夕陽…よりも私の彼女さん なんちゃって…)グフ

穂乃果(私とことりちゃんの写真ばっかりだぁ)

穂乃果(その他は、ことりちゃんの短大時代の集合写真みたいなのと、μ’sだね)

穂乃果(全体を締めてる容量で、私が如何にことりちゃんに想われてるかが解る 素晴らしいボード)ウンウン

穂乃果(…小さい時のは必ず三人で写ってる)

穂乃果(ことりちゃんと住み始めて、頭の中ことりちゃん一色だったけど…)

穂乃果(海未ちゃんや皆…どうしてるかな)

穂乃果(いや~まさか卒業してから付き合いがあるのがことりちゃんだけとは…)

穂乃果(お付き合いさせてもらってるだけに)グフフ

213: 2017/02/04(土) 02:30:17.44 ID:lFrLo43m.net
ことり「…んぅ…穂乃果ちゃぁん…?」クシクシ

穂乃果「!!」ビクッ

穂乃果「ご、ごめん!起こしちゃった?」

ことり「ううん、大丈夫…寝ちゃってたんだ、ことrぃぃえええ――!?!?!?」ガタッ!

穂乃果「うわぁ!? ど、どうしたの!?」

ことり「パソコンが落ちちゃってるぅっ!!うそ!?どうして!?!?」アタフタ

穂乃果「わっ! ち、違うよことりちゃん!!穂乃果がディスプレイ消したの!ことりちゃん寝てたから!」アタフタ

ことり「あっ…ほんとだ」ハッ

ことり「よ、よかったぁー…びっくりしたぁ…」ストン

穂乃果「私もびっくりした… ごめんね 驚かせちゃって」

ことり「んーん ごめんおっきな声出して…あ、お布団」

ことり「掛けてくれたんだね ありがとう穂乃果ちゃん」

穂乃果「いえいえ~」

穂乃果「素敵なもの見せてもらっちゃったしね~♪」

214: 2017/02/04(土) 02:39:50.17 ID:lFrLo43m.net
ことり「え?」

穂乃果「パソコン」

ことり「まさか…見た?」

穂乃果「えっ…ご、ごめん 見ちゃった」

ことり「…//////」ボンッ

ことり「ご、ごめんなさいっ… 気が早過ぎるよね…/////」

穂乃果「…」クス

穂乃果「そんな事ないよ すっごく素敵だもん」

穂乃果「いつか、必ず着ようね」

穂乃果「二人で そのドレス」

ことり「…うんっ♪」///

穂乃果「それで、永遠の愛を誓い合うんだよ…」グフフ

ことり「ことりはそっちの穂乃果ちゃんも好きだよ♪」

穂乃果「…それはそれで恥ずかしいっ////」

ことり「二人共、お顔真っ赤だね」///

穂乃果「記念に一枚撮ろっか?」

ことり「ふふっ 何の記念?」

穂乃果「んっとねぇ…」


215: 2017/02/04(土) 03:02:02.73 ID:lFrLo43m.net
―…



チュンチュン  チュンチュン

穂乃果「…ん…もう朝…?」ムク

穂乃果「ふぁぁ… はー…。昨日はテンション上がりすぎて眠れなかった…」

穂乃果「…ん?」

穂乃果「…あれ ことりちゃんがいない…」

カチャ

ことり「あ、穂乃果ちゃん お早う♪」

穂乃果「おはよーことりちゃーん!」

ことり「よく眠れた?」

穂乃果「んーん、あんまり…」

穂乃果「テンション上がりすぎちゃって…」アハハ

ことり「そうだね… 夢みたいだった」ピラ

穂乃果「ん、それなぁに?」

ことり「昨日の写真だよ♪」

ことり「見て? すっごく綺麗」ス

穂乃果「…わ、ほんとだ」ギョ

穂乃果「穂乃果の隣にウエディングドレスを着た女神が写ってる!」

ことり「も、もう何言ってるの?」///

穂乃果「…のろけすぎか」アハハ

216: 2017/02/04(土) 03:02:59.58 ID:lFrLo43m.net
ことり「ふふっ 穂乃果ちゃんもすっごく綺麗だよ?」

ことり「この頃の穂乃果ちゃんにも見せてあげたいなぁ」ス

穂乃果「うわぁっ! ちょっ、何でそれ持って来てるの!?」

ことり「だってどっちも大事な記念写真だもん」

ことり「穂乃果ちゃんの100点満点のどや顔が見られる婚約記念と…」

ことり「昨日の結婚記念♪」ドヤ

パシャ

ことり「へっ!?」

穂乃果「ことりちゃんの100点満点のドヤ顔頂きました~ww」トテテ

ことり「ちょっ ちょっと!ずるいよぉ! ことりに渡しなさいっ!///」パタパタ

穂乃果「ずるくないもーん渡さないもーんww」

穂乃果「ことりちゃんまた忙しくなっちゃうんだから、これ抱いて寝るんだもーんww」

ことり「もっと可愛いのにしてぇっ! 捕まえたっ!」ギュッ

穂乃果「あーあ捕まっちゃったー あはははっ…」

穂乃果「…はー…」


穂乃果「幸せすぎる♪」

ことり「私も♪」

217: 2017/02/04(土) 03:03:28.65 ID:lFrLo43m.net
~ことりおわり~

引用元:

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