【SS】上原歩夢と宮下愛の映画撮影【ラブライブ！虹ヶ咲】

ﾄﾞｻｯ

愛「...歩夢」

歩夢「ダメだよ愛ちゃん。私達...女の子同士なんだよ？」

愛「それって───何か問題ある？」

せつ菜「カットオォォォォ！！！」

しずく「二人とも相変わらず演技が最高過ぎます！このままラストシーンまで撮っちゃいましょうか♡」

侑「悪いんだけどしずくちゃん。今からテープチェンジするから撮るの待ってて欲しいんだ」

しずく「そんな...」ｶﾞｯｸｼ

侑「ってな訳で二人はちょっとベッドで休憩しててよ」

あいぽむ「はーい」

歩夢「...ふぅ」

愛「お疲れ歩夢、お茶持ってきたよ」

歩夢「ありがとう愛ちゃん」

愛「...いやぁ、映画撮影ももうすぐ終わりだね」

歩夢「うん。初めは登場人物が全員実名で映画を撮るってなったときは不安しかなかったけど、今になると終わるのが寂しくなるね」

愛「アタシ、この撮影で何回歩夢の名前を叫んだことか」

歩夢「あはは、私もー」

愛「思い返すと色々あったよねー。歩夢は覚えてるかな？一緒に教卓の下に隠れるシーン」

歩夢「ふふ、すっごく近かったよね」

愛「後数センチで唇がくっついちゃうんじゃないか！ってくらい近くてドキドキしちゃったよ」

歩夢「教卓の中があんなに狭いと思わなかったね...でもその結果、しずくちゃんにすっごく受けたみたいですぐ次のシーンの撮影になったよね」

愛「なったなった！いやぁ懐かしいなぁ」

愛「歩夢はこの映画の撮影を振り返って印象に残ったシーンってある？」

歩夢「うーん。やっぱり二人で小さなバス停小屋に雨宿りしたシーンかな」

愛「あー、お互い風邪をひかないように寄り添って体を温めるとこね！」

歩夢「うん。あんなに友達と長くくっつくのって初めてだったから恥ずかしかったなぁ」

愛「キンチョーし過ぎてその時の歩夢ってば台詞言うときロボットみたいで面白かったよ。やっぱりあの頃と比べると歩夢はずっと成長してるよ！いっそこのまま女優の道に進んでみちゃう？」

歩夢「あはは、私が女優だなんて無理だよー」

歩夢「むしろ愛ちゃんの方が女優さんになれると思うけどなぁ」

愛「えーアタシ？」

歩夢「だって愛ちゃんほとんど演技じゃなくて素でやってたよね」

愛「うん...まぁ」

歩夢「それってすごいことだよ！愛ちゃんこそ女優さんになるべきだよ！」

愛「あはは、買いかぶり過ぎだってば」

愛「それよりさ....最後のシーンどうする？」

歩夢「この後愛ちゃんが私をベッドに押し倒して、キスするシーン...これってフリになるの？」

愛「しずくはリアルなアタシ達を撮りたがってるから...ここはちゃんとしないといけないと思う」

歩夢「このシーンって愛ちゃんの方からからキスすることになってるよね。キスってしたことあるの？」

愛「ないよ！これが初めて！」

歩夢「じゃあぶっつけ本番なんだ...愛ちゃん大丈夫？」

愛「うーん。自信ないけど昨日ネットでキスの仕方の練習したから多分大丈夫だと思う」

歩夢「愛ちゃんが大丈夫ならきっと大丈夫なんだろうねー」

愛「...歩夢は初めてじゃないの？」

歩夢「実は....」

愛「え゛」

歩夢「なんてね、私も初めてだよ」

愛「びっくりした...初チューする！ってわりには落ち着いてるからさ歩夢。とっくに経験済みなのかと思ったよ。愛さんはこうして歩夢と喋ってないと気持ちが落ち着かないっていうのに」

歩夢「だって私からするんじゃないもん」

愛「えーそんな理由？」

歩夢「だって私の役はずーっと愛ちゃんに振り回される女の子の役だよ？。撮影でずっとそんな立ち回りしてるからもう慣れちゃった♡」

歩夢「一方愛ちゃんは私にいっぱいアプローチかけてくれるもんねー」

愛「そういう役柄だし」

歩夢「でもあれほぼ素の愛ちゃんだよね」

愛「いや、まぁ...うん。」

歩夢「あとね愛ちゃん」

愛「ん？」

歩夢「私が初めてキスすることになるっていうのにこんなにも落ち着いてるのは、相手が愛ちゃんだからだと思う」

愛「え？」

歩夢「....」

愛「それって───」

侑「歩夢、愛ちゃん。そろそろ始めるよ」

歩夢「はーい。愛ちゃん、最後まで頑張ろうね！」

愛「おうっ！」

愛「...」

───
──
─

せつ菜「よーい！アクションッ！！」


歩夢が「問題だらけだよ...女の子以前に私達は友達同士なんだよ？どうしてこんなこと..」

愛「アタシは、歩夢と友達止まりじゃイヤなんだよ。アタシは歩夢とその先の関係になりたいんだよ...」

歩夢「愛ちゃん──」

しずく(ここで愛さんが歩夢さんに覆い被さってキスしたらこのシーンは終わりです...)

愛「アタシ...歩夢が好きなんだよ」

しずく(...あれ？愛さんのアドリブ...珍しいですね)

歩夢「...愛ちゃん？」

愛「歩夢、好きだよ」

歩夢「....」

歩夢「うん...もう伝わってるよ」

愛「イヤだ。歩夢が返事してくれるまでアタシは何度でも言うよ。歩夢が好き...好き...大好き...」

歩夢「愛ちゃ───んっ♡」

...
......
.........

せつ菜「カットオォォォォ！！！」

しずく「まさかアドリブで歩夢さんに想いをハッキリ伝えるなんて素晴らしいです！！」

侑「台本よりもこっちの方がストレートに好きな気持ちが伝わってていいよね！」

愛「二人ともサンキュー！」

歩夢「ふふ、やっぱり愛ちゃんは演技が上手だよ」

愛「あはは！歩夢には負けるってー」

せつ菜「じゃあこれで撮影は終了ってことで、これから打ち上げにいきますか！」

侑「私今から予約出来そうな店探して電話するねー！」

歩夢「愛ちゃんも行くよね？」

愛「うん、行く！」

愛「....」

愛「あ、歩夢！」

歩夢「なあに？」

愛「今のは演技じゃなくてて素だよ」

歩夢「...素？えーっと、さっき私に好きって言ったことかな？」

愛「うん....」

歩夢「....」

愛「...って伝えたらどうなってたかな？」

歩夢「え？」

愛「映画だけの恋人同士じゃなくてさ、現実でも恋人同士になれたのかなって」

歩夢「愛ちゃんはどっちだと思う？」

愛「質問で返すのずるくない？」

歩夢「ふふっ、答えは自分で考えてくださ！い♡」

愛「えー気になる！！」

おわり

あいぽむはなんかこう……色々といいぞ

乙！あいぽむ良かった