【SS】栞子「ランジュが泊まりに来ますが、何をしたらいいかわかりません」【ラブライブ！虹ヶ咲】

【ある日の虹ヶ咲学園】

ランジュ「この前の同好会のみんなとのお泊り会、本当に楽しかったわね！」

栞子「はい、またやりたいです！」

ランジュ「それで、提案なんだけど……」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

栞子「提案？」

ランジュ「その……今日、栞子の家に泊まりに行きたいわ！」

栞子「それは…急ですね…」

ランジュ「だって、あんなに楽しいお泊り会だったんだもの！今すぐにでもやりたいわ！」
　

栞子（まあ、ランジュが一人泊まるくらいでしたら、大丈夫ですね）

栞子「わかりました。良いですよ」

ランジュ「本当！？」

栞子「はい。実は今日、両親も姉も不在でして、少し寂しいと思っていたんです」

ランジュ「えっ！？」

ランジュ（ということは、ランジュが泊まりに行ったら、栞子と二人きりなんじゃ……）

ランジュ（って、アタシったら何意識してるのよ……栞子は幼馴染で、そんな気を遣う関係でもないし……）

ランジュ（……別に栞子と二人きりで泊まっても、何か変なことが起きるわけでもないわよね？）
　

・・・


【放課後の部室】


栞子（そういえば、誰かを家に泊めるのは初めてですね）

栞子（ところで、二人でお泊り会って、いったい何をすればいいのでしょうか……？）

栞子（この前は、かすみさんがいろいろと考えてくださったので楽しいお泊り会になりましたが……二人だけだとできることも限られますよね……）

栞子（ランジュとは幼馴染ですが、再会してから日も浅いですし、また気まずい感じにならないか不安ですね……）ﾑﾑﾑ


かすみ「しお子どうしたの？考え事？」

栞子「あ、はい……」

栞子（そうです！かすみさんに相談してみましょう！）
　

ｶｸｶｸｼｶｼﾞｶ……


かすみ「なるほど、ランジュ先輩とお泊りするんだ～！」

栞子「かすみさんは誰かと二人でお泊り会をしたことはありますか？」

かすみ「え？……まあ、あるけど……」

栞子「そうなのですね！やっぱりしずくさんの家ですか？」

かすみ「え！？」ﾄﾞｷｯ

栞子「あ、しずくさんのお家のことに詳しかったので、てっきりそうなのかと思ったのですが……」

かすみ「ま、まあ……しず子んちには何回か泊まりに行ってるけど……」

栞子「本当ですか！？いったい何をして過ごしているのですか！？」

かすみ「え、えっと……そ、それは……」

栞子「是非、ご教授ください！」

かすみ「……あ、あーっ！ごめんしお子！かすみんそろそろQU4RTZの集会に行かなきゃ！ばいばい！」ﾀﾞｯ

栞子「えっ！？か、かすみさん！？」


栞子（結局何も聞けませんでした……）ｼｭﾝ
　

ｶﾞﾁｬｯ

しずく「こんにちは」

栞子「しずくさん！良いところに！」

しずく「栞子さん、どうしたの？」

栞子「その、実は……」


ｶｸｶｸｼｶｼﾞｶ……


しずく「ランジュ先輩と二人でお泊り！？」

栞子「はい……しずくさんはかすみさんとよく二人でお泊り会をしているんですよね？」

しずく「確かにかすみさん、よく家に泊まりに来るけど……」

栞子「参考までに何をして過ごしているかを教えて欲しいんです！」

しずく「……」

しずく（なるほど……栞子さんとランジュ先輩って、並々ならぬ関係だったんだね！）

しずく（この感じだと栞子さん、けっこう初心だと思うし、私がしっかりと教えてあげないとね！）

しずく「わかった！私が手取り足取り教えてあげる！」

栞子「本当ですか！？よろしくお願いします！」

しずく「そうだね、まずは―――」



・・・・・・
　

【夜/栞子宅】

ランジュ「お、お邪魔します」

栞子「どうぞ、上がってください」


ランジュ（二人きりでお泊りだって、改めて考えると、ちょっと緊張してきたわ……）


ランジュ「じゃあ、まず、何をしましょうか……？」ｿﾜｿﾜ

栞子「お腹も空きましたし、まずは夕食を一緒に作りましょう！」

ランジュ「そ、そうね！作りましょう！」
　

・・・


ｸﾞﾂｸﾞﾂ


ランジュ「……良い匂いがしてきたわね？そろそろできるかしら？」

栞子「あ～、まだですね……もう少し待ちましょう」

ランジュ「そ、そうよね……」

栞子「はい……」


ｸﾞﾂｸﾞﾂ


ランジュ「……」

栞子「……」

ランジュ（どうしよう……さっきから全然会話が続かないわ……もしかしてアタシ、栞子を退屈させちゃってるんじゃ……）

栞子（き、気まずいです……いったいこれからどうすれば……）
　

栞子（あ！そういえば！あの時、しずくさんが……）


～～～～～～～～～～

しずく「今日の夕方から泊まるってことは、まずは夕飯だね！」

栞子「そうですね、ランジュはお肉が好きなので……まずは一緒に牛丼屋にでも行くのはどうでしょう？」

しずく「ま、待って待って！！せっかくのお泊りなんだし、一緒に料理するのはどう？」

栞子「一緒に料理……！確かに同好会の皆さんと一緒にしたバーベキューはとても楽しかったです！」

しずく「今回はランジュさんと二人だし、キッチンでさりげなくくっついちゃったり……」

栞子「くっつく？どうしてですか？」

しずく「え？お二人は既に深い仲なんだよね？」

栞子「はい、ランジュとは深い仲ですが……まだ少し、気まずさがあります」

栞子（幼馴染のはずなのですが、きっと離れていた時間が長かったからですね……）

しずく（ふふっ、やっぱり初心なんだね！照れちゃって可愛いなぁ！）
　

しずく「だったら栞子ちゃんから積極的に甘えることで、もっと自分の好意を示さないと！」

栞子「そ、そうですね……！」

しずく「ってことで、料理中は栞子ちゃんからどんどんスキンシップをとるんだよ！」

栞子「うう……なんだか少し恥ずかしいですが、やってみます！」

～～～～～～～～～～


栞子（スキンシップ……料理中にいきなりくっついたりしたら、さすがにランジュも困るんじゃないでしょうか？）

ランジュ「……えっと」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

栞子（しかし、このまま黙々と料理を続けていても、ランジュと仲良くなんてなれません……！やはりここは、しずくさんの言っていた通り……）
　

栞子「ランジュ……」ｷﾞｭｯ

ランジュ「え！？」

栞子（とりあえず、後ろから抱き着いてみましたが……）

ランジュ「し、し、栞子！？///」

栞子（やっぱり驚かせてしまいました……！なんて言い訳すれば……そうです！）

栞子「す、すみません……ランジュと一緒に料理することが楽しくて、つい、舞い上がってしまって……」

ランジュ「え？……楽しくて？」

栞子「は、はい！」

ランジュ（良かった……ランジュと一緒で、楽しいって思ってくれてるんだ……！だったらアタシも……！）

ｷﾞｭｯ

栞子「え？」

ランジュ「あ、アタシも栞子と一緒で舞い上がっちゃったわ……///」

栞子「ランジュ……！」ｷﾞｭｯ

ランジュ「栞子……///」ｷﾞｭｯ

栞子（ランジュ、喜んでくれたみたいですね！さすがはしずくさんです！）
　

・・・


栞子「では、いただきましょうか！」

ランジュ「え、ええ……///」

栞子「ランジュ？大丈夫ですか？顔が赤いですが……」

ランジュ「あ、ううん……平気よ！楽しくって興奮しちゃっただけだから！」

栞子「そうですか！それなら良かったです！」


栞子（料理中、何度もランジュにくっついた効果がありました！）

ランジュ（今日の栞子ったら、どうしたのかしら……こんなに甘えてくるなんて……///）
　

栞子「いただきます」

ランジュ「我要吃了」


栞子「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

ランジュ「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ


栞子「美味しいですね」

ランジュ「そ、そうね！」


栞子「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

ランジュ「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ


ランジュ（ど、どうしよう……栞子と何か話さないと……でも、さっきのことを思い出しちゃって、目を合わせるのも恥ずかしいわ……///）

栞子（食事中は、なるべく会話をしないのがマナーですが、何も話さないというのも気まずいですね……）
　

栞子（やはりここは、しずくさんの言っていた通りに……）


～～～～～～～～～～

しずく「いい？食事中もランジュさんと仲を深めるチャンスだよ！」

栞子「え？」

しずく「ほら！前のバーベキューの時、栞子さんが私にしたこと、覚えてる？」

栞子「えっと……なんでしたっけ？」

しずく「も～！私が『それ食べたい』って言って『あ～ん』ってしたら食べさせてくれたじゃない？」

栞子「そういえば、そうでしたね……ですが今考えると、あまりお行儀が良くなかったですね……」

しずく「でもね！あんな風に、誰かと食べさせあいっこすると仲が深まるんだよ！」

栞子「そ、そうなんですか！？勉強になります……」

～～～～～～～～～～


栞子（食べさせあいっこをすればランジュもきっと喜ぶでしょう！）
　

栞子「ランジュ、これも美味しいですよ！食べてみてください！」

ランジュ「えっ？本当！？」

栞子「はい、あーん」ｽｯ

ランジュ「！？」

ランジュ（し、栞子がランジュに食べさせてくれるってこと！？///）

ランジュ「あ、あーん///」

ランジュ「……///」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

栞子「美味しいですか？」

ランジュ「え、ええ……///」
　

栞子（あ、ランジュの頬にソースが付いてしまいました。取ってあげましょう）

栞子（いえ、確かしずくさんが、あの時言っていたのは……）


～～～～～～～～～～

しずく「食事中、食べこぼしが口元に付いたりすることあるじゃない？」

栞子「はい！……あ！そういう時は相手の口元を拭いてあげるんですね！」

しずく「ううん、舐めてあげるんだよ？」

栞子「な、舐める！？それはさすがにお行儀が悪すぎるのでは！？」

しずく「でもそうした方がランジュさんなら絶対喜ぶと思うよ♪」

栞子「な、なるほど……わかりました！もしその状況になったらやってみます！」

～～～～～～～～～～


栞子（今まさにその状況です！）

栞子「ランジュ、頬にソースが付いていますよ」ｶﾞﾀｯ

ランジュ「え！？ど、どこどこ……」

栞子「ここですよ」ｽｯ

ランジュ「え」

栞子「ん……」ﾁｭｯ ﾍﾟﾛｯ

ランジュ「！！！？？？」
　

栞子「取れました！」

ランジュ「あ…あ…///」ｶｧｧ

栞子「？……ランジュ、大丈夫ですか？また顔が真っ赤ですよ？」

ランジュ「し、栞子……い、今……///」

栞子「はい、こうした方が喜ぶと思いまして！」

ランジュ「！！！？？？」

栞子「あ……もしかして、嫌でしたか……？」

ランジュ「ううん！？嫌じゃない！！……むしろ、嬉しかったというか……あっ……///」

栞子「嬉しかったなら、良かったです！」ﾆｺｯ

ランジュ「う……あ……///」ﾌﾟｼｭｰ


栞子（よし！これでランジュとは気まずくならないですね！これもしずくさんのおかげです！）

ランジュ（突然アタシにキスをするなんて……もしかして栞子はアタシの事が……？///）ﾄﾞｷﾄﾞｷ
　

・・・


栞子「美味しかったですね」

ランジュ「え、ええ……///」

ランジュ（全然味わえなかったわ……栞子が、あんなことするから……///）

栞子「そうだランジュ！寝る前に映画でも観ませんか？」

ランジュ「い、いいわね！観ましょう！観ましょう！」

ランジュ（今は少しでも別の事を考えたいから、助かるわ！）

栞子「私、ランジュと一緒にこれが観たいのですが……」

ランジュ「どれどれ……」


【⚜禁断のセカイ⚜】


ランジュ「こ、これって……」

栞子「あ……もしかして観たことありましたか？」

ランジュ「う、ううん……観たことないけど……」

ランジュ（けっこう過激な描写が多いって、スクールアイドルファンの間で話題になってた作品よね……）

栞子「えっと、あまり観たくないのであれば、作品を変えますが……」

ランジュ「あ！だ、大丈夫よ！アタシも気になってたから観たいって思ってたの！！」

栞子「そうなんですか！良かったです！」


栞子（しずくさんにオススメを聞いておいて正解でした！）
　

・・・



ランジュ「……///」ｶｧｧ

栞子「……おお、これは」

ランジュ（栞子はGL(ガールズラブ)の作品だって知ってたのかしら……もしかして、栞子もそういうのなんじゃ……///）ﾄﾞｷﾄﾞｷ

栞子（女性同士の恋愛……つまり、禁断のセカイということなんですね！なんて深いテーマの作品なんでしょう！）ﾜｸﾜｸ

栞子「これからどうなるか、気になりますね！」

ランジュ「そ、そうね……」


・・・


栞子「……///」ｶｧｧ

ランジュ「……///」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

栞子（ま、まさかそんな破廉恥なことをしようとするなんて……！観ていて恥ずかしくなってきました///）
　

栞子（どうしましょう……まともに観ていられません！ランジュと何か話して気を紛らわせましょうか……）ﾁﾗｯ

ランジュ「……///」ｼﾞｰｯ

栞子（う……真剣に観ていて話しかけづらいです！こんな時どうすれば……）

栞子（あっ！……そういえばあの時！）


～～～～～～～～～～

栞子「なるほど、映画鑑賞は良いアイデアですね！何も話す必要がないですし！」

しずく「……もしかして、黙って観るつもりじゃないよね？」

栞子「え？映画鑑賞中は私語を慎むのがマナーですよ？」

しずく「それは映画館だけ！もう！せっかくお家で二人きりなんだから、もっと仲良くしないと！」

栞子「と、いいますと？」

しずく「まずお勧めの映画はこの【⚜禁断のセカイ⚜】！これを女の子二人で観れば仲が一気に深まるって言われてるの！」

栞子「そんな映画があるんですね」

しずく「それで、だいたい1時間くらい経過したあたりのシーンかな……一緒に観ている人の肩をギュッと抱き寄せるんだよ！」

栞子「肩を……」

しずく「そして、二人は見つめあって……後は、キャー！！」ｿﾜｿﾜ

栞子「見つめ合って……え？何ですか？」

～～～～～～～～～～


栞子（最後はよくわかりませんでしたが、しずくさんの言う通りにすれば、きっとランジュも喜んでくれますよね！）
　

栞子「……ランジュ」

ランジュ「え？」

栞子（えっと、肩を抱き寄せるんでしたよね……）ｽｯ

栞子「……」ｷﾞｭｯ

ランジュ「っ……！？///」ﾄﾞｷｯ

栞子（そして、見つめ合うんでしたっけ……）

栞子「……」ｼﾞｰｯ

ランジュ「あっ……///」

ランジュ（栞子……こんなに顔を近づけて……///）

ランジュ（これってやっぱり、そういうこと、なのよね……？///）ﾄﾞｷﾄﾞｷ
　

ランジュ「……ん///」ﾊﾟﾁｯ

栞子「ランジュ……」

ランジュ「栞子……///」


栞子「大丈夫ですか？目にゴミでも入ったのですか？」

ランジュ「…………え？」

栞子「いえ、急に目を閉じたので……」

ランジュ「えっと……」

栞子「あ、もしかして、もう眠くなってきましたか？夜も遅いですし……」

ランジュ「え？……あ！じ、実はそうなのよ！！」

栞子「そうですか。では、映画は中断して、お風呂に入って寝ましょうか」

ランジュ「そ、そうね……」


栞子（ふう……あの破廉恥なシーンを見続けたらどうにかなりそうでしたが、なんとか観ずに済みましたね……）

ランジュ（アタシ、もしかして今……栞子にキスされるかと思ったの……？）

ランジュ（アタシ今、受け入れようとしてた！？///）ﾄﾞｷﾄﾞｷ
　

栞子「では、お風呂に行きましょうか？」

ランジュ「え、ええっ！！あっ……し、栞子から先にいいわよ？///」

栞子「いえ、ランジュから……あっ」

栞子（そういえばしずくさんから、お風呂は一緒に入って洗いっこをするようにと言われていました！）

栞子「ランジュ、よかったら一緒に入りませんか？」

ランジュ「え！？」

栞子「一緒に洗いっこしましょう！」ﾆｺｯ

ランジュ「あらいっこ……！？あ……う……///」


ランジュ（だ、だめっ……さっきのことを思い出しちゃって、お風呂を一緒に入るなんて、恥ずかしくてできないわっ！！///）


栞子「ランジュ？」

ランジュ「や、やっぱり、ランジュが先に一人で入るわね！」ﾀﾞｯ

栞子「あっ……」


栞子（やっぱりこの年で一緒にお風呂は恥ずかしかったのでしょうか？）

栞子（しずくさんには『一緒にお風呂に入った後はそのままベッドに直行！』と言われていましたが、仕方ないですね……）

栞子（ランジュも眠そうでしたし、今日は早めに休んでもらいましょう）
　

・・・


ランジュ「で、出たわよ……」ﾎｶﾎｶ

栞子「あ、ランジュ、お布団敷いておきましたよ」

ランジュ「え？あ、ありがと……」

栞子「では、私も入ってきます。先に電気を消して寝ても大丈夫ですよ」

ランジュ「え？」

栞子「おやすみなさい、ランジュ」ﾆｺｯ

ランジュ「あ、うん……」


ランジュ（そっか、さっきランジュが眠いって言ったから、気を遣ってくれたのね）

ランジュ（……ふふ、やっぱり、栞子って優しいわね）
　

・・・


栞子「いいお湯でした」ﾎｶﾎｶ

栞子（あれ？電気が付いたままですね）

ランジュ「おかえり、栞子」

栞子「ランジュ、先に寝ていても良かったのに……」

ランジュ「えっと、その、栞子と一緒に寝たくて……///」

栞子「え？」

ランジュ「せ、せっかくのお泊りなんだし……寝るまでお喋りしましょうよっ！///」

栞子「……ふふっ、そうですね」
　

ランジュ「ねぇ……栞子、一つ聞いてもいい？」

栞子「はい、なんでしょうか？」

ランジュ「栞子、何か、アタシに隠してることとか、あるんじゃないの……？」

栞子「えっ……」ｷﾞｸｯ

ランジュ「今日の栞子、いつになく甘えてきたりして、なんだかいつもの栞子じゃないみたいだった……」

栞子「そ、それは……」

ランジュ「もし、アタシに何か言いたいことがあるなら、言って……」


ランジュ（確かめたいの……栞子は、もしかしたら本当にアタシのことが……///）

栞子（ランジュは気付いていたんですね……今日のおもてなしのほとんどが私の案ではないと……！）
　

栞子「すみませんランジュ！気付いていたんですね……」

ランジュ「っ！！///」ﾄﾞｷｯ

栞子「不快に思ったのでしたら、すみません！」

ランジュ「ううん！アタシは、嬉しいわ、栞子！」

栞子「え？……そうなのですか！？」

ランジュ「ええ！だから聞かせて！栞子の気持ち！！」

栞子「はい……実は……」

ランジュ「……///」ﾄﾞｷ ﾄﾞｷ

栞子「今日のお泊り会のおもてなしのほとんどは、しずくさんの案だったんです」

ランジュ「………………」

ランジュ「え？」
　

栞子「私はお泊り会に対して知識がほとんどなかったもので、しずくさんに何をしたらいいか相談していたんです……」

ランジュ「ちょ、ちょっと待って！え？しずくの案ってことは……料理中何度も抱きついてきたのも？」

栞子「はい……そうしたら仲良くなれると言っていたので……」

ランジュ「じゃあ、食事中に突然私に、き、キスしたのは！？///」

栞子「き、キス！？わ、私キスなんてしてませんよ！？」

ランジュ「だってあの時、私の頬に……///」

栞子「あ、あれは……しずくさんに、口元にソースを吐いたら舐め取れと言われたので……」


栞子（舐め取る……あれ？今、冷静に考えると、私……ランジュに、ものすごく破廉恥なことをしていたのでは……///）ｶｧｧ
　

ランジュ「じゃ、じゃあ、あの映画もしずくが！？」

栞子「えっ！？は、はい……あれもしずくさんのお勧めで……」


栞子（あれ、今こうして一緒に寝てる状況……あの映画のワンシーンであったような……）


栞子「……っ！？///」ﾊﾞｯ

ランジュ「し、栞子！？」


栞子（ど、どうしてでしょう！？ランジュを見ていると、映画の破廉恥なシーンを思い出して、急に恥ずかしくなってきました……///)


ランジュ「ど、どうしたの……？」

栞子「い、いえ……何でもありません……///」


栞子（それに、私のとった行動を思い返しても……凄く恥ずかしいです……///）

栞子（なぜ私はあんな大胆なことをランジュにできたのでしょうか……///）
　

ランジュ（どうやら、アタシの考えすぎだったみたいね……）

ランジュ「……栞子が変だった理由がわかって良かったわ！」

栞子「す、すみません……もてなしの殆どを、しずくさんに頼ってしまっていて……」

ランジュ「ふふっ、無問題ラ！栞子は私を楽しませようとしてくれたんでしょう？その気持ちは、とっても嬉しいわ！」ﾆｺｯ

栞子「ランジュ……」

ランジュ「謝謝、栞子！おかげで今日はとっても楽しかったわ！」ﾆｺｯ

栞子「あ……はい……///」

ランジュ「さ！もう寝ましょう！」

栞子「そ、そうですね……おやすみなさい」

ランジュ「おやすみ」


栞子（どうしましょう……ランジュが横で寝ていると思うと、緊張して、胸のドキドキが収まりません……///）ﾄﾞｷﾄﾞｷ

ランジュ（結局アタシの勘違いだったけど、もし栞子が告白してきたら……アタシ、どうしてたのかしら///）ﾄﾞｷﾄﾞｷ


栞子「……」

ランジュ「……」


栞子・ランジュ（眠れない……///）
　

・・・


【後日】

ランジュ「し、栞子！その……えっと……今度のお休み、なんだけど……///」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

栞子「っ……は、はいっ！！なんでしょうか！？///」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

ランジュ「その……えっと……えっとね……あー……」

栞子「ら、ランジュ？」

ランジュ「……無問題ラ！やっぱり何でもないわ！」

栞子「あっ……そ、そうですか……」ｼｭﾝ

ランジュ「あ……うん」

栞子「……あのっ」

ランジュ「あ！そろそろ練習に行きましょうか！」

栞子「そ、そうですね！練習しましょう！」



かすみ「何あのぎこちない会話……本当に幼馴染なの？」

しずく「はぁ……あの様子じゃ、一線を越えるのは時間が掛かりそうだね……」


終わり
　

読んでいただいた方、本当にありがとうございました！
　

しおランすき
　

悪くないね
　

ランジュの方が乙女なランしおは珍しい気がする
最高でしたよらっかせい
　

間違えましたよたまごやき
　

ᶘｲ^⇁^ﾅ川 あなたにはイチャイチャSSを書く適性があります