愛「ねーねーうみうみ～今日の放課後空いてる？」【SS】【スクスタ】

海未「なんですかうみうみって……まさか私を呼んでいるつもりですか？」

愛「あれ、気に入らなかった？」

愛「なんて呼べばいいかな、うーみん？ちゃんうみ？」

海未「どれも背中がムズムズするので普通に海未と呼んでください」

愛「ちぇっ、ノリが悪いなぁ。そんじゃ全然面白くないけど海未で」

海未「あなたの軽いノリにはついていけませんよ……」

海未「あいにく放課後は部活があります、申し訳ありません」

愛「部活ならしょうがないかぁ～海未は放課後部活しかやってないの？」

海未「そうですね、放課後は基本部活とスクールアイドルの練習をしています」

愛「帰りに寄り道したりしないの？」

海未「部活や練習の後はそのような時間もないのでまっすぐ家に帰りますね」

愛「ふ～ん、そうなんだ。真面目だねぇ」

愛「なんかそれってつまらなくない？」

海未「つまらない？あなたにそこまで言われる筋合いはありませんが」

海未「放課後の過ごし方は人それぞれ自由じゃないですか、私は今の現状に満足しています」

愛「あぁごめんごめん、私の言い方が悪かったね。謝るよ」

愛「でもさでもさ、部活や練習以外にも楽しい事っていっぱいあるんだよ」

愛「今日も本当はさ、新しいカフェが出来たから海未と一緒に行きたいなぁって思ったの」

海未「……私も少し言い過ぎましたね、ごめんなさい」

海未「愛の気持ちは嬉しいです、ですが今日は部活があるので」

海未「また今度誘ってください、次は予定を空けておきますから」

愛「オッケーオッケー、そんじゃ部活頑張ってね～」

海未「はい、ありがとうございます」

海未の家

海未「……」ｶﾘｶﾘ

海未「―ふぅ、今日の復習と明日の予習はこんなところでしょうか」

海未「う～ん……あぁ」ﾁﾗｯ

海未「もうこんな時間に、そろそろ寝ますかね」




海未「……」

海未（学校で授業を受け放課後は部活とスクールアイドルの練習をして家に帰る）

海未（これが学生の本分、あるべき姿）

海未（今まではそれが当たり前だと思っていましたが……）



愛『なんかそれってつまらなくない？』

愛『部活や練習以外にも楽しい事っていっぱいあるんだよ』



海未（つまらない、か……）

海未（愛の言う『楽しい事』とはなんなのでしょうか）

海未（学生なら学業や部活に励んで当然だと思うのですが）

海未「……」

海未「―このまま考えていても答えは見つかりそうにありませんね」ｺﾞﾛﾝ

海未「とりあえず、今日はもう寝ましょう」

次の日 放課後 部室

海未「お疲れ様です、今日はよろしくお願いします」

愛「お、海未。早いじゃん、今日は部活はないの？」

海未「はい、今日は弓道部の方は基礎練習だけにして来ました」

海未「スクールアイドルの練習も大切ですからね」

愛「それじゃ、練習の後は空いてるって訳だ」ﾆﾔｯ

愛「練習の方も早く切り上げて一緒にお茶しに行こーよ」

海未「確かにこの後はなにもありませんが練習を疎かにしてお茶など……」

愛「疎かになんかしないって、ちゃんとやる事はやってそれから行こうって言ってんの」

愛「いつもの倍張り切ってやれば半分の時間で終わるっしょ」

海未「随分大ざっぱな理論ですね……」

海未（そこまでしてお茶をしたいのですか……ある意味すごい情熱です）

海未「ならば今日は愛の案を採用しましょう、休憩なしで最後までいきますよ」

愛「よっしゃ‼望むところだ‼やってやんよ‼」

海未「―そこまで、これで終了です」

愛「あぁ～やっと終わったぁ～!!」

海未「よく頑張りましたね。まさか本当に最後まで続けるとは」

愛「はぁ……はぁ……愛さんをなめちゃいけないよ、このくらい軽い軽い……」

海未「その割りには息があがっていますが、寄り道する体力残っているんですか？」

愛「―そこんところは問題ナッシングー、遊びにかけてはまた別なんだよね」

愛「ほどよく疲れたからおいしくお茶が飲めそうだよ」

海未「ほう、確かに顔色が元に戻りましたね。なんだか現金と言いますか」

愛「実際に現金もらったら嬉しくなるじゃん、そういうもんだって」

海未「まさかそんな言葉が返ってくるとは……」

海未「まったく、愛らしいですね」ｸｽｯ

愛「そうとも、昨日断られた分今日は愛さんに付き合ってもらうからなぁ」

愛「逃がさないぞぉ海未」ｶﾞｼｯ

海未「ちょ、愛!?別に逃げたりなんかしませんよ!!」

愛「そんじゃ、レッツゴー‼」

海未「どこからこんな力が……ああぁ～」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

喫茶店

愛「ここ、最近オープンしたばかりでさ。いい雰囲気でしょ」

海未「ここは……」ｷｮﾛｷｮﾛ

海未「私が想像していたカフェとは全く違いますね、カフェというより茶屋のような」

愛「私がカフェなんていったからビックリした？ここはなんとお抹茶と和菓子も楽しめる和風茶屋カフェなのだ」

愛「もちろん、コーヒーや他の飲み物もあるんだよ。でも１番の売りはお抹茶」

海未「まぁ、お抹茶と和菓子が頂けるんですか。それはいいですね」

愛「お、いい反応してくれる～海未を連れてきて正解だったよ」



海未「喫茶店にお座敷とは中々面白いものですね」

愛「こうやって畳の上にお座りすると落ち着くよね～」

愛「海未、なに頼む？」

海未「そうですね……」ｼﾞｰｯ

海未「お抹茶と柏餅にしましょうか」

愛「私もお抹茶と水まんじゅうにしよっと」

愛「すいませーん‼注文お願いしまーす‼」

店員「おまたせ致しました、お抹茶２つと柏餅、水まんじゅうでございます」ｺﾄｯ

海未「わぁ、上手に点ててある!!キレイですねぇ」

愛「店長さんが本物の茶道の先生で直々に点ててくれるらしいよ」

海未「なんと、茶道家の方が」

海未「これは味わって頂かないといけませんね」

海未「その前にまずはお菓子から頂きましょう」

愛「―あ～むっ、おほっ……この水まんじゅうイケるわ～」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

海未「愛、そんな大口を開けて食べるなどはしたないですよ。―はむっ」

海未「あぁ……この優しいあんこの甘さ、たまりません」ﾄﾛｰﾝ

愛「海未も私の事言えないくらいアホ面してるし」ﾆﾔﾆﾔ

海未「あ、アホ面とはなんですか!?失礼な」

愛「いやいや、今の顔結構かわいかったよ。写メ撮っとけばよかったなぁ～」

海未「撮ったらスマホを叩き割りますからね」

愛「お～怖っ、バレないように撮らなきゃね」

海未「このっ……!!はぁ、なんだか調子が狂いますね」

愛「いえ～い愛さんの勝ち～」

海未「さて、次はお抹茶を」ｽｯ

海未「……」ｺｸﾘｯ……ｺｸﾘｯ……

海未「……ふぅ、結構なお点前でした」

海未「泡が立ちクリーミーで飲みやすくとても素晴らしい味でした」

愛「いやぁ～海未はお抹茶を飲む姿が絵になるねぇ～」

海未「家でも茶道を習っていますから、基本的な作法は心得ています」

愛「私も海未の真似してみよっかな」ｽﾁｬ

愛「……」ｽｯ

愛「んっ……んっ……」ｺｸ……ｺｸ……

海未「ほう、姿勢正しく上品に飲んでいますね。中々キレイな飲み方です」

愛「―かあぁ～!!苦い‼もう１杯‼」

海未「って、なんでそうなるんですか‼途中までいい感じだったのに」

愛「あっははメンゴメンゴ、苦い物飲むとついこう言いたくなっちゃうよね～」

海未「くすっ……愛ったらもう」

愛「はぁ～おいしかったね～」

海未「はい、私は和菓子とお茶が好きなのでここに連れて来てもらってよかったです」

海未「たまにはこうして寄り道するのも悪くありませんね」

愛「そうでしょそうでしょ～やっぱ学校帰りには寄り道しないとねぇ」

愛「さぁてお次はっと」

海未「まだどこかに行くのですか？私はもう十分ですよ」

愛「えぇ～もう帰るの？もうちょっと付き合えよ～うりうり」

海未「そろそろ帰らないと、お母さんが夕飯の支度をして待っています」

愛「ん～そう言われると無理に連れ回すのも出来ないね、わかったよ」

愛「そんじゃ、今度の休み、一緒に街に遊びに行こ。まだまだ連れて行きたい所が残ってるんだ」

海未「そうですね……今度のお休みはなにも予定はないので大丈夫です」

愛「よしきた‼愛さんが遊びの楽しさを教えてあげる!!」

海未「お手柔らかにお願いします……」

日曜日

海未「愛、おまたせしました」

愛「遅かったじゃんよ、もしかして寝坊したか～？」

海未「い、いえ……今朝は５時に起きて今日来ていく服装を選んでいたのです」

海未「結局出掛ける寸前まで悩んでしまって遅れてしまいました……ごめんなさい」

愛「ふ～ん……」ｼﾞﾛｼﾞﾛ

愛「そんなに悩んで着て来た服が、それ？」

海未「なんですかその言い方は、傷付きますね」

愛「悪くはないんだけどなんかパッとしないなぁ、もっと他に服なかったの？」

海未「うぅ……普段外出などろくにしないものですからどんな格好をすればいいのか正直よくわからなくて」

愛「もったいないねぇ～オシャレは女の子の１番のステータス、もっと勉強しないと」

愛「それなら今日は愛さんが海未をギャルにしてあげちゃう」

海未「えぇっ!?わわわ私がギャルぅ!?」ｶｧｧ

海未「いけません‼そんな愛みたいに露出の多い格好なんて私には」

愛「大丈夫大丈夫、めっちゃイケてる女の子にしてあげるから!!」ｸﾞｲｯ

海未「きゃっ!?引っ張らないでください～!!」

海未（あぁ……相変わらず愛は強引です、私って押しに弱いんでしょうか）

服屋

愛「どれがいいかな～」ｶﾁｬｶﾁｬ

海未「……」ｼﾞｯ

海未（愛の服装……胸元を開けておへそまで見せてスカートなんてあんなに短く……）

海未（私があのような格好をしたら恥ずかしくて街を歩けません）ｺﾞｸﾘ

海未「あ、あの～愛、あまり露出の多い服はちょっと……」

愛「あはは、私と同じ格好になると思った？心配しなくてもそんな事はしないよ」

愛「海未は上品で清楚な感じがするから～」

愛「これなんてどうかな？女の子らしくてかわいいと思うけど」ｽｯ

海未「これは……セーターですか？」

愛「セーターって言っても春夏用の薄い物だから今時期来たっていいよね」

愛「ワンポイントに胸元の黄色いリボンがポイントだよ、なんちゃって」

海未「その寒いシャレを聞くとこのセーターでもちょうどいいかもしれませんね」

愛「はっきり言ってくれるね～海未は」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

愛「それと合わせてこのスカートもはいてみな、きっと似合うはずだよ」

海未「ほっ……愛のようなミニスカートじゃないようですね、安心しました」

海未「では、試着してきます」

愛「いってら～」

海未「愛、どうでしょうか……」

愛「どうでしょうかって言われても、顔だけしか見えないんだけど」

海未「だって、恥ずかしいです……」

愛「なにを恥ずかしがっておる、よいではないかよいではないか～」ｼｬｰｯ

海未「いやあぁ～ん!!」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

愛「―似合ってるじゃないの、かわいいよ海未」

海未「ほ、本当ですか？似合ってますか？」

愛「うんうん、やっぱ素材がいいからその服も映えるね」

愛「そのままその服買って着ていなよ、さっきの格好より絶対いいって」

海未「それはそれで私のセンスを否定されたようで悔しいですが……」ﾁﾗｯ

海未（やはり愛の方がセンスがあるようですね、素直に認めますか）

海未「これ、買って行きます。コーディネートしていただいてありがとうございました」

愛「いいって事よ、これでギャルに１歩近付いたね」

海未「最終的な目標はそこなんですか……」

海未（ギャルになるのはごめんですが、オシャレをするというのも楽しいですね）

海未「―うふふっ」

海未「あの、愛……なにやら周囲から視線を感じるのですが」

愛「そりゃあ海未みたいな美少女が歩いてたら注目の的じゃんよ」

海未「自分だと言う自覚はないのですね……」

愛「その内ナンパされたりして～」

愛「おっ、お姉ちゃんかわいいねぇ。俺と遊ばない？」ｲｹﾎﾞ

海未「なぁっ!?なななななっ……」ｱﾀﾌﾀ

愛「―ぷぷっ、そんなテンパってたらあれよあれよと言う間に連れて行かれちゃうよ」

海未「あなたは……心臓に悪すぎます」ﾄﾞｷﾄﾞｷ




海未「ふぅ、喉が渇きましたね」

愛「そう？それじゃさ、あそこでジュースでも飲もうよ」

愛「あのお店、今キャンペーンやっててさ。今日は海未がいるしちょうどよかったよ」

海未「はぁ？なにがですか？」

愛「２人じゃないと頼めないメニューがあるんだ、それ飲みに行こ」

海未「一体どんなジュースなのでしょうか……」

パーラー

店員「おまたせしました、お２人様限定の『デラックスフォーエバーラブラブジュース』でございます」ﾄﾞｰﾝ‼

海未「なっ、なんですかこれは!?」

愛「なにって、見ればわかるっしょ。ジュースだよ」

海未「それはわかります、私が言ってるのはこれです‼」ﾕﾋﾞｻｼ

海未「これ、２人でひとつのストローじゃないですか‼私こんなの飲めません‼」

愛「そんな事言わないで一緒に飲もうよ～流石に私１人じゃこんなに飲めないって」ﾁｭｳ～

愛「―あ、ほらこれおいしいって。海未も飲んでみなよ」

海未「し、しかし……」

愛「喉渇いてたんだろ～ジュース飲みたいんだろ～」ﾆﾔﾆﾔ

愛「―ぷはぁ、あぁ～生き返るなぁ～」

海未「くっ……!!おいしそうに飲みますね、腹立たしい」

海未「これは別に変な意味ではありませんから、勘違いしないように」ﾁｭｳﾁｭｳ

海未「―お、おいしい」

愛「でっしょー？この調子で一緒に飲も」ﾁｭｳ～

海未「と言うかこの状態だと愛の顔が目の前に……」ﾁｭｳ～

愛「２人してチュウチュウジュース飲んでさ、まるでチューしてるみたいだよね、なんつってぇ‼」

海未「―ぐほっ!?けほっ、けほっ……」

海未「飲んでる時にそんな事言わないでください!!」

愛「よっしゃ今度はウケた、愛さん絶好調～」

海未「面白くてむせた訳じゃありませんよ」

愛「へっ？じゃあなんで？」ｷｮﾄﾝ

海未（そこでとぼけるんですから……愛はズルいです）

海未「はぁ……まさかあんな羞恥プレイをするハメになるとは」

愛「まぁでもジュースはおいしかったんだからよしとしようよ」

愛「まだ時間はあるね、海未はゲーセン行った事ある？」

海未「ゲームセンターですか、以前μ'sのメンバーと行った事はありますが……」

海未「あのように賑やかな場所は苦手です」

愛「よし、なら行こっか」

海未「私の話聞いてました？苦手と言ったんですが」

愛「苦手を克服する為にもぜひ行かないとね」

愛「ゲーセンってすっごく楽しいんだよ」

海未「もうなにを言っても無駄ですね、ついて行きますよ……」

愛「海未もだんだん愛さんの事がわかってきたね～」

海未「あなたとよく似た人物を知ってますからね」ｸﾞｯﾀﾘ




穂乃果「ハックシュン‼」

穂乃果「なんだろ、風邪かな？」

穂乃果「それとも誰か噂してるのかなぁ」

ゲームセンター

海未「いつ来ても賑やかな場所ですね……」

愛「その内慣れるよ」

愛「―あ、ダンレボだ。私このゲーム得意なんだよね」

海未「これはよく穂乃果が遊んでいたゲームですね」

愛「久し振りにやってみようかな～」

海未「私は邪魔になると困るので見ています」

愛「じゃあ悪いけど荷物持ってて」ｽｯ

海未「頑張ってください」



愛「ほっ、そりゃ、とぉっ‼」ﾀﾞﾝﾀﾞﾝﾀﾞﾝｯ

海未「すごい、全くミスをせずにタイミングもバッチリと……」

海未（そう言えば凛と陸上で勝負した時も勝っていましたね、愛は運動神経が高いようです）

ｻﾞﾜｻﾞﾜ……ﾊﾟｼｬｯﾊﾟｼｬｯ

海未「いつの間にかギャラリーが、まぁ愛のような娘が上手に踊ってたら気になりますよね」

愛「お、盛り上がってるね～!!ラストスパート行っちゃうよ!!」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾝﾀﾞﾝﾀﾞﾝｯ‼

ｵｫｫｫ‼ﾋｭｰﾋｭｰ‼

愛「どーもどーも、サンキュー‼」

愛「あぁ～いい汗かいた」

海未「お疲れ様でした、素晴らしいダンスでしたね」

愛「プロと間違えられちゃったよ、あはは」

海未「間違われてもおかしくないプレイでしたからね」

愛「海未もやってみたら？」

海未「愛の後にやる勇気など私にはありません、辞退させてもらいます」

愛「面白いのになぁ」




海未「ん？これはなんですか？」ｽｯ

海未「ピストル……？これもゲームなんですか？」ﾏｼﾞﾏｼﾞ

愛「あぁ、それはシューティングゲームだよ。りなりーがうまいんだよね」

愛「画面に敵が出てくるからこのピストルで撃って倒していくの」

海未「なるほど、要するに射撃ですね」

愛「よかったら一緒にやってみる？」

海未「そうですね、やってみましょう」ﾜｸﾜｸ

愛「ほら、敵が出て来た。撃って‼」

海未「そこです‼」ﾊﾞｼｭｯﾊﾞｼｭｯ

愛「おぉ～うまいじゃ～ん、やった事あんの？」

海未「いえ、これが初めてです」ﾊﾞｼｭｯ

海未「射撃と弓道は的を狙うという点で同じですから感覚は一緒ですね」ﾊﾞｼｭﾊﾞｼｭｯ

愛「喋りながらも１発で敵を倒してる……私の出る幕はないなこりゃ」




海未「―ふっ」ﾊﾞｼｭｯﾊﾞｼｭﾊﾞｼｭｯ

愛「私は負けて海未１人になったけど最終ステージまで来ちゃったよ、すごっ」

海未「これはなかなか爽快で楽しいですね、的を撃ついい練習になります」ﾊﾞｼｭｯ

海未「このボスとやらも大した事ありませんね。動きが止まって見えますよ」ﾊﾞｼｭﾊﾞｼｭｯ

愛「相手がかわいそうに思えるほど正確に弱点を撃ち抜くね……」

海未「ふふ…うふふ……あははは」ﾊﾞｼｭｯﾊﾞｼｭｯ

海未「病みつきになりますねぇこのゲーム」ﾆﾔｧ

愛（おっと～海未ってばイケない扉を開いてしまったかなぁ）

海未「ふぅ、たまにはゲームをやるのもいいですね。ストレス発散になりました」ｶﾞﾁｬﾝ

愛「はは……ベストスコア更新だってさ、おめでとさん」

海未「長い時間遊んでしまってすいませんね、退屈だったでしょう」

愛「いや、海未の神プレイを拝む事が出来たから退屈なんてしなかったよ」

愛「今度りなりーと勝負してみなよ、アツい戦いになると思うよ～」

海未「そうですね、競えば更にスコアを伸ばせるかもしれません」




愛「最後にさ、プリクラ撮って行こーよ」

海未「プリクラなんてしばらくやっていませんね」

愛「今のプリクラってすんごいんだから、めっちゃテンション上がるよ」

愛「あれにしよっか、ほら入った入った」ｸﾞｲｸﾞｲ

海未「そんなに押さなくても入りますよ、まったく」

海未「私はなにをどうしたらいいのかわからないので設定は愛にお任せします」

愛「はいよ、任せといて」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

愛「ギャルになれる機能だって、どう？」

海未「どうせ私が嫌と言ってもやるのでしょう？お好きなように」

愛「へっへ～やりぃ～」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ




愛「設定はこんな感じでいいかな」

愛「それじゃいよいよ撮影だよ、準備して」

海未「準備ってなんの」

『まずは、一緒にハグしよっ』

愛「はい、ハ～グ」ﾑｷﾞｭｰ

海未「あ、愛!?」

『お次はカベドンを見せてください』

愛「お姉さ～ん、今から俺らと遊ばなぁい？」ﾄﾞﾝｯ

海未「困りますぅ‼」

愛「きゃ～わ～い～い～!!」

『最後にちゅっちゅーですわぁ』

海未「ちゅ、ちゅっちゅー!?」

愛「悪いね海未、これも生徒会長の命令だから」ｸﾞｲｯ

海未「生徒会長って誰の事ですかぁ!?」

愛「さ、リラックスして。私を見て」ｽｯ

海未「あ、あわ、あわわわわ……」ﾌﾟｯｼｭｰ

海未（だ、ダメです……こんな所でキスなんて）

『なんて、ハレンチなのはぶっぶーですわぁ!!』

『ちょっとしたダイヤモンドジョークよ、ソーリー』

『最後にとびきりシャイニーな笑顔でお願いね‼』

愛「ほら、笑って笑って」ﾆｶｯ

海未「なぜさっきからそんなに順応が早いんですか!?」

海未「う……えへへ」ﾆｺｯ

海未（キスされなくて本当によかったです……）

愛「これで撮影は終わり。見てよ、ちゃんとギャルっぽく加工されてるよ」

海未「もう私は精根疲れ果てました……骨は山に埋めてください」

愛「悪かったって、調子乗り過ぎたよ」

愛「でも、最後おしかったねぇ。もう少しでちゅっちゅ」

海未「おおお思い出させないでください!!」

愛「くふふっ、海未は本当かわいいよねぇ～」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

海未「もう……意地悪しないでくださいよ」ｸﾞｽ

愛「はいはい、もう意地悪しないよ」

愛「キスしたい時はストレートに」

海未「それをやめてくださいと言っているんです～‼」

愛「あっははは、ウッケる～」

海未「もう～愛ってばぁ～!!」

愛「ほい、海未の分」ｽｯ

海未「ありがとうございます」

海未「……今日は、とても素敵な１日でした」

海未「愛が言っていた『楽しい事』というのはこういう事だったんですね」

海未「寄り道や遊ぶ事は嫌いではありませんでしたが自分から進んでやる事は出来なくて……」

海未「穂乃果達や愛に声をかけてもらわないと一緒に行けなかった」

海未「それでも、遊ぶ事や寄り道もまたひとつの学生としての楽しみだと教えてもらいました」

海未「よかったらまた、一緒に遊びませんか？」

海未「今度は私の知っているお店を紹介します」

愛「海未……」

愛「もっちろん‼また一緒に遊ぼ‼楽しみにしてるよ‼」

その後

海未「愛、よかったら今日の帰り寄り道していきませんか？」

愛「お、いいねいいね～どこに行く？」

海未「この前お茶請けを探していたらおいしい漬物屋さんを見つけたんです」

海未「ぬか漬けが絶品でしたよ」

愛「マジで!?私ぬか漬け大好きなんだ‼」

愛「いやぁ～持つべき者は海未だよねぇ」ｶﾞｼｯ

海未「またあなたはそうやってくっつく……」

愛「いいじゃんよ、私と海未の仲じゃんよ♪」

海未「ご機嫌ですね、私も嬉しくなってきました」

海未「では、行きますか」

愛「おう!!寄り道バンザーイ!!」

海未（こうして寄り道や遊びの楽しさを教えてくれたのはあなたですよ）

海未「ありがとうございます、愛」

愛「なんだ急にお礼なんか言って～」

海未「日頃の感謝の気持ちですよ、ふふふ」

愛「まぁいっか、あっはは!!」

終わりです。ただ海未ちゃんに二人でひとつのストローでジュース飲ませたかっただけです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

おつ
とても良かった

おつおつ
あいうみという珍しい組み合わせ良き…スクスタ時空いいもんだねぇ
プリクラの音声ガイドさぁ…

なかなかよかったわ…
謎のプリクラ機、堕天のポーズとか大きい丸作ってとか要求されそう

すき

bravo

面白かった
二人とも根底にあるのが日本文化だから相性良さそうよね

良かった乙

うみあいいいね、良かった

優等生とギャルの組み合わせほんと鉄板よね