歩夢「過ごした時間の長さは関係ない」【ラブライブ!SS】

あゆむ SS


145: 2020/12/14(月) 21:34:52.69 ID:LinQdj/C
>>120

歩夢「……寒いな」

歩夢(せつ菜ちゃんは、こんな中ずっと待っててくれたんだよね)

 『せつ菜ちゃん、今電話できるかな』
 『返事、させてくれる?』

歩夢「……」

 『はい』
 『直接、会ってくれませんか?』

歩夢「……」

せつ菜「…あ!歩夢さん!お待たせしました!」

歩夢「ううん、平気だよ」ニコ

せつ菜「……」

歩夢「……せつ菜ちゃん」

せつ菜「っ…、ま、待ってください…」

歩夢「……うん」

せつ菜「……」ギュウ...!

せつ菜「だ…大丈夫です!お願いします!」ニコ!

歩夢「っ、う」

歩夢(だめ…!私に泣く資格なんてない…!)グッ

歩夢「……ごめん、なさい。私は好きな人がいるから……せつ菜ちゃんとはお付き合いしません…!」

146: 2020/12/14(月) 21:36:31.37 ID:LinQdj/C
せつ菜「……ぁ…」

歩夢「私、嬉し、かったし、…せつ菜ちゃんに傷ついてほしくなくてっ…だけどっ、」ウル...ウル...

せつ菜「っ…ぅ…」

せつ菜「……言いにくかった、ですよね。ちゃんと伝えてくれて、ありがとうございます」

歩夢「……っ」フルフル

歩夢(…声が出せない。私がせつ菜ちゃんの立場だったらと思ってしまって、辛くて、今にも泣いてしまいそうになる)

せつ菜「……歩夢さんは、私が侑さんに告白すると思ってたんですよね」

せつ菜「……好きな人に」

歩夢「…」コク

147: 2020/12/14(月) 21:45:21.60 ID:LinQdj/C
せつ菜「……」

せつ菜「歩夢さん、頑張ってくださいね」

歩夢「…!」

せつ菜「ぁ…あはは…」ポロッ

せつ菜「これ、辛いですね…!歩夢さんはやっぱり、凄いです…!」ポロポロ

歩夢「…っ!」ポロ...

歩夢(『凄くなんてないよ』『もっと良い人がいるから』『私なんかのために泣かないで』…)

歩夢(……どれも、言えない)

歩夢(せつ菜ちゃんの"好き"を、ちゃんと受け止めたい)

歩夢(だから…ごめんねじゃなくて……)

歩夢「ありがとう……せつ菜ちゃん」

歩夢「……ありがとう…」ニコ

せつ菜「……っ」


~~~~~

せつ菜「……」ジ-

歩夢「もー、侑ちゃんたら…」

せつ菜(歩夢さん、やっぱりお団子のせいかふわゆりのあかるんを思い出しますね…)

せつ菜(侑さんに向ける笑顔はとても柔らかくて、少し似ている…)

せつ菜(……お願いしたらお団子二つにしてくれないでしょうか)

148: 2020/12/14(月) 21:48:35.56 ID:LinQdj/C
歩夢「!」パチ

せつ菜(あっ、目が合っ…)

歩夢「?」ニコ

せつ菜「!」ドキッ

せつ菜(いつも横顔ばかり見ていましたが、自分に向けられると…)ドキドキ

歩夢「あ、それでね侑ちゃん!」クル

せつ菜「あ……」シュン

せつ菜(あ、あれ、私どうしてこんな…)

せつ菜(まさかあかるんと混同して…?だ、だめです、それはいけないオタクです!)ブンブン

歩夢「…?」

ーーーーー

せつ菜(今日は帰ったらふわゆりを見て落ち着きましょう…)

「……ちゃん」

せつ菜(…逆に今見たらまずいのでは…?いやでも…うう…あかるん…歩夢さん…)

「ちゃーん…?」

せつ菜(しかし何回も歩夢さんと目が合いそうになってしまったし…不審がられたりしたら…)

歩夢「もうっ、せつ菜ちゃん?」ジッ

せつ菜「わ!?」ビクッ

せつ菜(あ、歩夢さん!?ち、近…っ)ドキドキ

149: 2020/12/14(月) 21:49:45.17 ID:LinQdj/C
歩夢「あ、やっと気づいた!ずっと呼んでたんだよ?」

せつ菜「あ、す、すみませ……」

歩夢「今日、少し様子がおかしかった気がして…今も全然気がつかなかったし…」

歩夢「大丈夫…?」

せつ菜(歩夢さんは、優しいんですね…)

せつ菜(でも、歩夢さんとアニメキャラクターが似てるなって思ってただけです!!)

せつ菜(…とは言わない方がいいのを最近私は学びました。日々成長です!)

せつ菜「大丈夫です!ご心配をおかけしてすみません!」ニコ

歩夢「ならいいんだけど…あの…あかるんて何かな…?」

せつ菜「!?し、知ってるんですか!?」

歩夢「う、ううん!せつ菜ちゃんがさっき呟いてたから気になって…」

せつ菜(く、口に出ていた…家でそこまで気をつけなくてよくなったせいか最近ちょっと弛んでますね…)

せつ菜「……あかるんと言うのは、アニメのキャラクターで…この子なんですが」

歩夢「わぁ、すっごくかわいい!」

せつ菜「歩夢さんに似てるなと……え?」

歩夢「え?」

せつ菜「…はい!かわいいです!」

歩夢「ち、違うの!私そんなつもりで言ったわけじゃ…!」ワタワタ

せつ菜「……似てると思います!」

歩夢「も、もぉ…!せつ菜ちゃん意地悪…」ムス...

せつ菜「……」キュン

せつ菜(あ、あれ……少し怒った顔は全然似てないのに…)

せつ菜(なんで私……)ドキドキ

151: 2020/12/14(月) 21:51:16.00 ID:LinQdj/C
ーーーーー

せつ菜「歩夢さん!おはようございます!」

歩夢「せつ菜ちゃん、おはよう」ニコ

せつ菜(…かわいい)ドキドキ

歩夢「…あれ?もしかして寝不足?」

せつ菜「あ、勉強と…その、アニメを…」

せつ菜(細かいことに気付いてくれて…)

歩夢「元気ならいいんだけど…ちゃんと寝なくちゃだめだよ?」

せつ菜「はい!大丈夫です!今日はたくさん寝ます!」

せつ菜(優しい…)

侑「みんな飲み物買ってきたよー!」

歩夢「あ!侑ちゃんっ」パァァ

せつ菜「……」

せつ菜(……その顔)

せつ菜(その顔で……私に笑ってほしい…)

せつ菜「……!?」ボッ

せつ菜「あ……わ、私…これは…っ」

152: 2020/12/14(月) 22:05:28.23 ID:LinQdj/C
ーーーーー

せつ菜(私は歩夢さんが好き、みたいです…)

せつ菜(昨日、恋愛特集が載っている雑誌を買ってしまいました。うぅ、変なものではないのに、ちょっと表紙が過激な漫画を買うより恥ずかしかった…!)

せつ菜(それから、偶然見かけた薄いピンクの栞…)

せつ菜(……歩夢さんのイメージカラー)

ガララ...

せつ菜「歩夢さ……あ、」

歩夢「……」スヤスヤ

せつ菜(……ね、寝顔…!)スッ...

せつ菜(はっ!?き、気づいたらスマホを構えていました…だ、だめです…!スクショじゃないんですよ…!)

歩夢「……」ムニュ..

せつ菜(う…せめて…せめて目に焼きつけておきましょう……)ジ-

せつ菜(……いつか)

せつ菜(いつか私にあの笑顔を向けてほしい)

せつ菜(よし…帰ったらとりあえず雑誌を…)

歩夢「……」スヤスヤ

せつ菜(……今は、もう少し…)

~~~~~

せつ菜(…歩夢さんの笑顔が好き)

歩夢「……せつ菜ちゃん、帰りは…」

せつ菜「…大丈夫です。少し夜景を見てから帰ります」クル

歩夢「……」

歩夢「…うん。またね」

せつ菜「はい、また」

せつ菜(歩夢さんが……笑顔でいられますように)

せつ菜(私も……早く笑顔を……)

せつ菜「……」

せつ菜「……っ」ポロポロ

154: 2020/12/14(月) 22:09:01.66 ID:LinQdj/C
歩夢「……」

歩夢「……せつ菜ちゃん」

歩夢(心配だけど、送っていくよとは言えなかった。小さい背中に声をかけて、私は家に帰った)

歩夢(……今日は、振り返れなかった。もし、もしまたこっちを見ていたら、私は駆け寄るのを我慢できないだろうから)

歩夢「……」ボスッ

歩夢「…あれ、お母さんから…?」

歩夢(…留守電も?……あ、行ってきますって言い忘れちゃった…『ごめんなさい、帰ってきました』…と)

歩夢「……」

歩夢(明日は……侑ちゃんに……)

歩夢「……っ」

歩夢(考えただけで胸が苦しくなる…逃げ出したくなる…)

歩夢(せつ菜ちゃんはやっぱり、すごい……)

歩夢「応援、してくれたもんね…」

歩夢「……私も頑張る、から」

155: 2020/12/14(月) 22:16:55.55 ID:LinQdj/C
 『侑ちゃん、お話があるの』
 『明日のお昼、私しかいないから家に来てくれる?』

歩夢「……」

ピンポ-ン ...ガチャッ バタン

歩夢「っ……」

侑「お邪魔します……歩夢、お待たせ」

歩夢「…ううん」ニコ

侑「話があるなんて言うからびっくりしちゃったよ。告白でもされるのかーって」

歩夢「……」

侑「…え?ま、まさか本当に…」

歩夢「……せつ菜ちゃんにね、告白されたの」

侑「ぁ、え……」

歩夢「……」

侑「……え、断ったんだよ、ね…?」

歩夢「……うん」

侑「ぁ…は…よかった……よかったぁ…」ヘニャ

歩夢「……」

156: 2020/12/14(月) 22:18:19.33 ID:LinQdj/C
侑「……教えてくれてありがとう、歩夢」

侑「あー……あのね、ちょっとずるいんだけど…私からも」

歩夢「待って!」

侑「……歩夢?」

歩夢「……侑ちゃんの気持ちは、知ってる」

侑「…え!?」

歩夢「だから…だから、せめて言わせてほしいの」ギュ...

157: 2020/12/14(月) 22:19:10.80 ID:LinQdj/C
歩夢「……好きです。私は、侑ちゃんのことが大好き」

158: 2020/12/14(月) 22:22:38.44 ID:LinQdj/C
侑「っ、あ…」

歩夢(……せつ菜ちゃんの雑誌にはああ書いてあったけど)

歩夢(私は返事はいらないから、これだけ)

歩夢「…ごめんね、今まで」

歩夢(でも、私は変われたから……侑ちゃんの幸せを願える私に)

歩夢「ね、私…せつ菜ちゃんの告白断ったんだよ」

侑「……!」

歩夢「わかる、よね?今度は侑ちゃんの番だよ」

歩夢「……」ス-...ハ-...

歩夢「侑ちゃん、頑張って」ニコ

侑「あ、歩夢……」

160: 2020/12/14(月) 22:27:35.68 ID:LinQdj/C
侑「…ごめん。情けないな……ここまでお膳立てしてもらって…」

歩夢「……」フルフル

歩夢(……口を開いたら、多分泣いちゃう…行かないでって言っちゃう)

侑「よし!私からもちゃんと言うね!」

歩夢「…」コク

歩夢(侑ちゃんが幸せなら私も幸せ、とはまだ言えないけど)

歩夢(私が辛くても侑ちゃんが幸せなら…それでいい)

侑「……告白してくれてありがとう、歩夢。私も大好きだよ」

歩夢「……」ニコ

歩夢(これで…これでいいの)

歩夢(ちゃんと好きを伝えた。侑ちゃんに嫌われなかった…これからも好きでいてくれる)

侑「え、へへ…」テレ

歩夢「……ずっと…グス…一番の友達でいてね」

161: 2020/12/14(月) 22:28:52.15 ID:LinQdj/C
侑「……え!?」

歩夢「……え?」

162: 2020/12/14(月) 22:30:33.89 ID:LinQdj/C
侑「え!?と…友達!?」

歩夢「えっ……い、いやなの…?」ウル

侑「い、いやだよ!」

歩夢「え、でも今私のこと大好きって、え……」ジワ

侑「歩夢、さっき私の気持ち知ってるって言ったよね…?」

歩夢「知ってるよぉ……」グスグス

侑「…??…???」

163: 2020/12/14(月) 22:32:44.54 ID:LinQdj/C
侑「わ、私、歩夢と付き合えるのかと思っちゃったんだけど…もしかして違うの…?」

歩夢「違うよぉ…私は…私じゃだめなんでしょ……」グスグス

侑「あ、な、なんだ……あれ…じゃあどういう…??」

歩夢「……あ、れ?」グス

歩夢(この感じ…少し前にも…)

歩夢「侑ちゃんは、誰が好き……誰と恋人になりたい、の?」

侑「だっ…」

侑「だから!……っ、それはさっき……でも、歩夢、違うって…」ウル

164: 2020/12/14(月) 22:36:15.96 ID:LinQdj/C
侑「……も、もう!!歩夢だよ!歩夢だってば!さっき私も歩夢が好きって言ったじゃん!」

歩夢「ゆ、侑ちゃ」

侑「よ、呼び出すなり、せつ菜ちゃんに告白されたとか言ってっ、もうだめだと思ったら断ったって…、私の気持ちわかってるとか言って!」グス

侑「わ、私のこと好きって言ってっ…!」

侑「ぜ、絶対いけるって、お、思うじゃん…!なんでっ、なんで…!」グシグシ

歩夢「え…え…な、泣かないで…」ウル

侑「う、ぅ、だって…うぅ…」ポロポロ

歩夢「ゆ、侑ちゃん、泣かないでよぉ…」ポロポロ

165: 2020/12/14(月) 22:37:46.63 ID:LinQdj/C
ーーーーー

侑「……」

歩夢「……」

侑「……高校生にもなって…二人して号泣とか」

歩夢「は、恥ずかしい、ね……」

侑「覚えてる?歩夢、私が転んだりすると私より泣いてたよね…」

歩夢「うん…痛そうな侑ちゃんを見てると、辛くなって…」

侑「……幼稚園の頃から成長してないじゃん」

歩夢「ゆ、侑ちゃんだって!」

166: 2020/12/14(月) 22:39:37.34 ID:LinQdj/C
侑「……やめよ」

歩夢「……うん」

侑「……」

歩夢「……」

侑「…なんか、よくわかんなくなっちゃったんだけど…歩夢的には私はせつ菜ちゃんに告白すればよかったの?」

歩夢「そ、うなんだけど…そうじゃなくて……私、侑ちゃんはずっとせつ菜ちゃんが好きなんだと思ってたから…」

侑「……」

侑「実は、私もそう思ってたんだ」

歩夢「…え」

168: 2020/12/14(月) 22:41:25.14 ID:LinQdj/C
侑「歩夢に、好きな人ってどんな感じって聞いたでしょ?」

歩夢「…うん」

侑「あの少し前にね……せつ菜ちゃんが歩夢のこと見てるのに気づいたんだ」

侑「私、それにすごくモヤモヤしてさ。それで……私はせつ菜ちゃんのことが好きなんだって思った」

歩夢「……」

侑「歩夢とこれまでずっと一緒にいて、こんな気持ちになったことなかったからさ」

侑「…でもそれは、ずっと一緒にいたからこそで…歩夢を取られるかもなんて思ったことがなかったからだって、途中で気づいた」

歩夢「そう、だったんだ…」

侑「でもさ?その頃には歩夢とせつ菜ちゃんなんか仲良くなってて…前からせつ菜ちゃんが声かけてたのは知ってたけど…」

歩夢「…うん」

169: 2020/12/14(月) 22:45:46.37 ID:LinQdj/C
侑「歩夢からせつ菜ちゃんと二人で~なんて言われたときは私もう…パニックになりそうだったよ」

侑「取られるかもとは思ったけど、歩夢自身はずっと私といるって信じ込んでたからさ」

侑「あ……あのときは色々ごめんね…ハンバーグとか…」

歩夢「……」フフ

侑「いっ、今ちょっと笑ったでしょ!仕方ないじゃん…家に二人きりなんて言われて、何も思いつかなくなって…!」

歩夢「…そういえば、私のお母さんに偶然会ったっていうのも?」

侑「……あのあとすぐ夕飯作ってって土下座しにいった」

歩夢「……」プルプル

侑「あ、歩夢だってさ!?せつ菜ちゃんに誘われたとか、お母さんに気に入られたとか!」

歩夢「そ、それは嘘じゃないもん!」

171: 2020/12/14(月) 22:47:21.20 ID:LinQdj/C
侑「え…あ、嘘じゃないんだ…」

侑「……私のお母さんのほうが歩夢のこと好きだよ」

歩夢「プフッ……」

侑「ああ…もう私何言ってるんだろう……」

歩夢「侑ちゃん、せつ菜ちゃんばっかり誘うし…隣に行くし…それに私のこと、悪く言ってたんでしょ?」

侑「だって、私がせつ菜ちゃんと遊べば歩夢は遊べないし…隣に座れば歩夢は隣にならないじゃん…」

歩夢(あ、あれ……侑ちゃん、思ってたより発想が私に近い…)

侑「あと、悪くってなに!?私歩夢の悪口なんて言ってないよ!」

歩夢「…どうせ私は頼りないですよ」

侑「!?……あ、あー……それか……それは…」

歩夢「……やっぱり言ってたんだ」

侑「ちがっ…くないけど…せつ菜ちゃんが歩夢のことめちゃくちゃ褒めるから…焦って…」

 侑『ま、まあ歩夢は優しいよね。でも少し頼りないところもあるよ?』

 侑(だから歩夢のこと好きにならないでよ…本当は芯が強いところとか、私だけ知ってればいいんだ)

172: 2020/12/14(月) 22:49:37.97 ID:LinQdj/C
侑「うう…でも、ごめん…」

歩夢「……私も、ごめんなさい」

歩夢「私、侑ちゃんのためなら何でもできると思ってたけど…最後の最後以外、ずっと自分のことを優先してた」

侑「私だってそうだよ!私の方がっ…」

歩夢「…私ね、せつ菜ちゃんに告白されたとき、侑ちゃんを取られないように私が付き合おうかと思ったぐらいなんだよ」

侑「!?」

侑「そっ…それは歩夢のほうが悪い!だめだよ、絶対だめ…!」

歩夢「ちゃ、ちゃんと断ったから…」

侑「う、うぅ…ならいいけど…」

173: 2020/12/14(月) 22:51:31.14 ID:LinQdj/C
歩夢「……」

侑「……」

歩夢「……えっ、と」

侑「私、たくさん嫌なことしちゃったから…」

侑「……歩夢の好きな方でいいよ」

歩夢「?」


侑「歩夢…私に告白したい?……されたい?」


歩夢「……え!?ちょ、ちょっと待って!考えさせて!」

歩夢「…………」

歩夢「……………………」

歩夢「……………………………………」

177: 2020/12/14(月) 23:06:35.40 ID:LinQdj/C
歩夢「……私っ、」

侑「……」グイ

歩夢「きゃっ……ゆ、侑ちゃん!?」

歩夢(あ、頭を抱き寄せられっ……)

178: 2020/12/14(月) 23:07:11.78 ID:LinQdj/C
侑「……好きだよ、歩夢。私と恋人になろう?」ギュ

歩夢「は…はい……」クラ...

180: 2020/12/14(月) 23:10:06.23 ID:LinQdj/C
歩夢「って、も、もう!選ばせてくれるんじゃなかったの!?」

侑「いや、歩夢考えすぎ……待てなくなっちゃった」ギュ...

歩夢「う、ぅ……ずるい…」

侑「歩夢だってずるいもん。かわいいし」

歩夢「なにそれ……もう侑ちゃんは…!」

歩夢(私も侑ちゃんも、もっと好きにまっすぐだったらよかったんだ)

歩夢(……せつ菜ちゃん、みたいに)

歩夢(私のことを好きになってくれて……背中を押してくれて)

歩夢(ありがとう……)

184: 2020/12/14(月) 23:13:35.63 ID:LinQdj/C
後日談

歩夢「……」

侑「……」

侑「それで、なんでせつ菜ちゃんがいるの…?」

せつ菜「え、遊びに来たからですが…」チラ

歩夢「……っ」

侑「歩夢…?知ってた…?」

歩夢「ご、ごめんなさい…」

侑「……あのね、せつ菜ちゃん。私せつ菜ちゃんのことも大好きだよ。これからも一緒に遊びたいと思ってるよ」

せつ菜「ありがとうございます!」

侑「でも、なんで歩夢の部屋に私たちより先にいるのかな…!?」

歩夢「……」

せつ菜「そ、その経緯を話すのは…ちょっと…恥ずかしいというか……」

歩夢「ちょっと…そうだね……」

侑「!?な、な…!?」

185: 2020/12/14(月) 23:14:53.78 ID:LinQdj/C
歩夢「ち、違うの!あの、ね……私がせつ菜ちゃんに呼ばれた日、行ってきますってお母さんに言ってなかったみたいで…」

~~~~~

「歩夢ー?お風呂あいたわよ」

「……?歩夢?いないの?」

「え、こんな時間に…?ま、まさか家出…!?」ピッピッ

「……」

(電話もつながらない…!)

「さ、最近何か悩んでたし……あ、歩夢ー!!」バタン

ーーーー

(…メッセージ送ったらもう家にいるって……駅まで来ちゃったわ…)

(はぁ…私過保護なのかしら……ん?)

せつ菜「……」トボトボ

(…?あの子中学生ぐらいよね…?こんな遅くに…)

せつ菜「……」グスグス

(え、な、泣いてる…?迷子…?乗換間違えちゃった、とか…?)

「あ、あの、大丈夫?どうかした?」ニコ

せつ菜「!だ、大丈夫、ですっ…すみませんっ…」グシグシ

せつ菜「ご、ごめんなさい、こんな…」ニコ

せつ菜「っ!?……!!」ブワッ 

「え!?ど、どうしたの!?」

ザワ...ザワ...

「あ、その、ちょ、ちょっとそこのカフェ入りましょうか!ね!?」アセアセ

せつ菜「う、うえぇ…ごめんなざい……」ボロボロ

~~~

歩夢「…ということがあった…みたいで…」

186: 2020/12/14(月) 23:16:08.87 ID:LinQdj/C
訂正 
×せつ菜ちゃんに呼ばれた日
◯せつなちゃんを呼んだ日

188: 2020/12/14(月) 23:19:30.81 ID:LinQdj/C
せつ菜「……ほ、本当に…本当に恥ずかしいです……穴があったら入りたい……」

侑「あー…歩夢、お母さん似だもんね…」

歩夢「それでその…仲良くなったみたいで……」

せつ菜「娘が同じ高校だと…一瞬まさかとは思いましたけど、いざ後日お招きされてみたら…」

歩夢「び、びっくりしたよね…」

せつ菜「お土産に持ってきたお菓子と同じものを食べてる歩夢さんにリビングで鉢合わせて…」

侑「わかった!歩夢のお母さんと仲良くなったのはわかったけど、なんで今せつ菜ちゃんがいるのかとは関係あるの?」

せつ菜「お母様にいつでも来ていいと言われたので…」

侑「幼馴染みの私と同じ扱い…!?あ、歩夢お母さんー!?」

「だ、だってせつ菜ちゃん素直で可愛くて…」

189: 2020/12/14(月) 23:21:11.05 ID:LinQdj/C
侑「わ、私は!?私のことも可愛いって言ってくれたよね!?」

「も、もちろん侑ちゃんも可愛いわよ!すっごく可愛い!でもせつ菜ちゃんはなんというか放っておけなくって…」

歩夢「……」アセ

「あ、歩夢もわかるって言ってたじゃない!やっぱり親子で似るのかしらねー、あはは…」

侑「!?」

せつ菜「!」

歩夢「!?な、内緒って言ったのに!」

侑「歩夢…?どういうこと?」

「お、お母さんはお買い物に行ってきまーす」

歩夢「あっ、ちょっとお母さん!?」

侑「もうお母さんはいいよ!私は歩夢に聞いてるの!」

せつ菜「そ、そうなんですか?歩夢さん?」

190: 2020/12/14(月) 23:23:14.73 ID:LinQdj/C
歩夢「ち、違うの、放っておけないタイプだとは思うってだけで…!」

せつ菜「嬉しいです!放っておかないでください!」

侑「せ、せつ菜ちゃん、歩夢は私と付き合ってるんだからね?」

せつ菜「はい…知ってます。私は断られましたから…」

歩夢「……」

侑「……ご、ごめ」

せつ菜「でも、最近思うんです」

侑「ん…?」


せつ菜「……あのとき、結構いけそうだったなと……」

侑「…は?」

歩夢「え!?」

191: 2020/12/14(月) 23:25:23.44 ID:LinQdj/C
せつ菜「だって考えてくれたんですよ!その時はもう断られたらどうしようか、しか頭にありませんでしたが…」

せつ菜「よくよく考えれば、その場で断られなかったということは検討の余地ありだったということです!」

侑「あ、歩夢…?」

歩夢「そ、それは…その…色々考えててっ…」

せつ菜「それに、過ごした時間の長さは関係ないって歩夢さんが言ってくれましたから…」

せつ菜「まだ諦めないことにしました!」

侑「だ、だめだよ!だめ!許さないよ!」

せつ菜「ゆ、許さないとは……」

侑「え、えっと…?き、嫌いになるよ!そんな人!」

せつ菜「えっ…侑さんが私を…?」

せつ菜「私は侑さんのこと、大切な友達だと…」シュン

侑「!…!!…」

侑「そ、そんなの私だってそうだよ……せつ菜ちゃんを嫌いになんてなれるわけないよ…」

せつ菜「…侑さん!」ペカ-

歩夢(つ、強い……)

192: 2020/12/14(月) 23:27:50.39 ID:LinQdj/C
侑「…あれ?そうだせつ菜ちゃん、今日あの漫画発売日じゃなかった?」

せつ菜「…!そ、そうでした!早く行かなくては…!」ガタッ

歩夢「え」

侑「店舗特典とかあるんだよね?私こっちの店の買ってくるよ」

せつ菜「ありがとうございます!では早速向かいましょう!」

歩夢「え?」

侑「それじゃ歩夢ちょっと待っててね」

せつ菜「お邪魔しました!あ、何かお菓子買って来ますね!」

侑「あ!せつ菜ちゃんお菓子と言えば私もおすすめのやつ食べたよ」

せつ菜「!それ、今度新作が出るらしく……」

バタバタ ガチャッ バタン!

歩夢「……」

歩夢「……え!?」

歩夢「ちょ、ちょっと待って!置いてかないでえ…!」


侑ルート1 完

196: 2020/12/14(月) 23:33:48.06 ID:LinQdj/C
お察しの通りいわゆる大団円というかtrueというかのルートです
他ルートは全体的にかなり文量が落ちますがハッピーエンドぽいのもあるにはあります

>>120 の1か3でよろしくお願いします

197: 2020/12/14(月) 23:35:10.95 ID:hBwrK4Ik
じゃあ次は1で
3の方が後味良さそう

198: 2020/12/14(月) 23:40:25.02 ID:PxOITdP1
おつおつ素晴らしいです
同じく次は2かな……

203: 2020/12/15(火) 00:06:56.57 ID:aatXLUUh
>>198
いや間違えた1です1

199: 2020/12/14(月) 23:43:08.24 ID:uxixAz2i

200: 2020/12/14(月) 23:45:04.91 ID:g7dHDmLc
おつ、いい話をありがとう
1→3がいいので1で

201: 2020/12/14(月) 23:45:39.50 ID:xMVFbcDT
おつ
同じく1で

202: 2020/12/14(月) 23:56:16.32 ID:l4PdGPLi
良かった…………
1かな

204: 2020/12/15(火) 00:12:01.64 ID:oarneXkT
1で続けます
すみません3は明日になるかも


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