【SS】せつ菜「歩夢さんの嘘つき」【ラブライブ!虹ヶ咲】

せつな SS


5: (もんじゃ) 2021/07/31(土) 22:10:12.32 ID:m/JlIk4h
歩夢「せつ菜ちゃん、おはよう!」

せつ菜「おはようございます! 歩夢さん!」

歩夢「ごめん、待たせちゃった?」

せつ菜「いえ、私も今来たところですよ!」

せつ菜「今日、本当に楽しみでした!」

歩夢「ふふっ、私もだよ。それじゃ行こっか!」


休日に歩夢さんと駅前で待ち合わせ。

いつも可愛らしい服装の歩夢さんだけど、今日はいつもに増してお洒落しているように見えた。

私はと言うと、よく服のことはわかりませんが……

でも、今日は歩夢さんが私の服も選んでくれるみたいです。


これから楽しいデートが始まる。

大好きな人と思い切り過ごせる時間が。

そう、私たちは付き合うことになったんだ。

8: (もんじゃ) 2021/07/31(土) 22:16:00.65 ID:m/JlIk4h
 ◆

数週間後。

付き合い始めてから少し経ち、歩夢さんの家で初めてお泊まり会をすることになった。


せつ菜「この原宿のスクールアイドル、今注目のグループなんですよ!」

歩夢「へー! みんなとっても可愛いね!」


歩夢さんの部屋。2人パジャマ姿での楽しいお喋り。

歩夢さんとのお喋りは本当に楽しいのですが、私が自分の大好きを語り始めると止まらなくなってしまうので、気をつけなければなりません……

歩夢さんはずっとニコニコして聞いてくれるだけに余計に……


そんな調子で話題は尽きなかったが、さすがに世も更けてきた。


歩夢「そろそろ寝よっか」

せつ菜「はい!」


歩夢さんの家でのお泊まり。

何も下心がなかったかと言うと嘘で、恋人同士がすることとして、当然私はそれに期待していた。

電気を消し、2人でベッドに入った時、私はゆっくり歩夢さんに覆い被さった。

10: (もんじゃ) 2021/07/31(土) 22:21:02.78 ID:m/JlIk4h
歩夢「せつ菜……ちゃん……」

せつ菜「歩夢さん……」

歩夢「ん……」


歩夢さんの唇を塞ぎ、より深く、より深くを求めていく。

唇を離すと、目を潤ませて頬を赤らめる歩夢さんがあまりにも可愛くて。

私は歩夢さんにそっと触れていく。



初めて同士、当然緊張した。

でもここは私がリードしなくちゃって、私なりに頑張った。

歩夢さんを不安にさせないように。

歩夢さんを怖がらせないように。

そして、歩夢さんにカッコいいところを見せたくて。

積極的に攻めながらも、痛くしていないか気をつけながら、優しく優しく歩夢さんに触れた。

そうしてゆっくりと私たちの身体は交わった。

私たちは身も心も結ばれたんだ。

13: (もんじゃ) 2021/07/31(土) 22:31:50.52 ID:m/JlIk4h
菜々「〜♪」

副会長「会長、最近ご機嫌ですね。いいことでもあったんですか?」

菜々「ふふっ、そう見えましたか?」

菜々「そうですね。人生って素晴らしいなって最近思ったんです」

副会長「はぁ……」


菜々(歩夢さんと付き合い始めてからというもの、毎日が楽しくて仕方ありません!)

菜々(さ、生徒会の仕事も終わりましたし、同好会に向かいましょう!)

  ◆

女子生徒A「えー!? 歩夢ちゃんが!?」

女子生徒B「うん、そうみたいよ!」

菜々「!!」ピクッ

菜々(歩夢さんのお友達でしょうか?)


女子生徒A「そっかー、せつ菜ちゃんと付き合ってるんだー! お似合いだね!」

女子生徒B「2人並ぶと映えそうだよねー!」

菜々(私たちのこと、噂になってるじゃないですか///)

菜々(でもお似合いと言われて、悪い気はしないです)

菜々(これで公認カップルですね!)ペカー


女子生徒A「歩夢ちゃん、1年の頃もめっちゃカッコいい子と付き合ってたよね」

女子生徒B「あったねー! あの子とも長かったんじゃないかな?」

せつ菜「…………」

せつ菜「え……?」

15: (もんじゃ) 2021/07/31(土) 22:36:20.21 ID:m/JlIk4h
  ◆

歩夢「それでかすみちゃんがね」クスクス

せつ菜「……」

歩夢「せつ菜ちゃん……?」

せつ菜「あ、はい」

歩夢「今日なんか変だよ?」

歩夢「何かあったの?」

せつ菜「別に、何もありませんよ」ムスッ

歩夢「嘘……せつ菜ちゃん、怒ってるもん……」

歩夢「私、何かしちゃったかな? 何かあるなら言って欲しいよ」

せつ菜「……」

せつ菜「偶然、歩夢さんのお友達が話しているのを聞いてしまったんです……」

せつ菜「歩夢さんの、前の彼女の話……」

歩夢「ぁ……」

せつ菜「私知らなかったので、動揺してしまって」

歩夢「そう、だったんだ……」

せつ菜「この前、した時……」

歩夢「!!」

せつ菜「歩夢さん、初めてだって言ってましたよね?」

せつ菜「本当は違うんですね」

歩夢「……」

歩夢「ごめん……」

せつ菜「……!!」

せつ菜「そう、ですか……」

17: (もんじゃ) 2021/07/31(土) 22:41:22.42 ID:m/JlIk4h
せつ菜「何で……」

せつ菜「何で嘘ついたんですか……?」

せつ菜「歩夢さん、初めてって言ったのて、私それを信じて……」

歩夢「そう言った方が、せつ菜ちゃん喜ぶと思ったから……」

歩夢「でもこんな嘘、良くないよね」

歩夢「本当にごめんね……」

せつ菜「……」

せつ菜「1人ですか?」

せつ菜「歩夢さん、今まで付き合ったのはその1人だけですか?」

歩夢「…………」

歩夢「今までは」

歩夢「3人……」

せつ菜「……っ!!」


金属バットで頭を思い切り殴られたような衝撃が襲った。

歩夢さんが、私の前に、3人も……?

それは重たく私にのしかかってくる。


全身の力が抜けていく。

頭がクラクラする。

もう立っていられない。


歩夢「せつ菜ちゃん……?」


歩夢さんが目を潤ませ、今にも泣き出しそうな顔でこちらを見ていた。


せつ菜「すみません、今日はもう帰ります……」

歩夢「せつ菜ちゃん、待って……」

せつ菜「……」


私は足早にその場を後にした。

今は歩夢さんともう話したくなかった。

20: (もんじゃ) 2021/07/31(土) 22:48:51.45 ID:m/JlIk4h
翌日

せつ菜(はぁ……昨日はあんまり眠れませんでした……)


1日経っても、やっぱり昨日のことが気になって仕方なかった。

あの清楚で控えめな歩夢さんが……


それでも、私のあんな態度、絶対良くなかった。

だって、歩夢さんは何も悪くない。

嘘をつかれたのはショックだったけど、そもそも私が初めてだったから、歩夢さんもきっと同じなんだと、私は勝手に思い込んでいたんだ。

考えてみれば、歩夢さんみたいな可愛らしい人を、これまでだって皆が放っておくはずがないのに。

彼女の1人や2人いて当然なんだ。


それでも、どうしても私は歩夢さんの過去の恋人に嫉妬してしまう。

あの歩夢さんの白い肌に、私以外の人が触れてきたんだ。

濃密に愛し合ってきたんだ。

どんなことをされてきたんだろう。

考えたくないのに、それが頭から離れなかった。



私は歩夢さんが初めての恋人なんだよ。

こんなのわかんないよ……

21: (もんじゃ) 2021/07/31(土) 22:52:48.36 ID:m/JlIk4h
侑「せつ菜ちゃん、今日元気ない?」

そんな私の様子を察してか、侑さんが心配して声をかけてくれた。

胸がぎゅっと締め付けられる思いだった私には、その一言がとても温かかった。


  ◆


侑「そっか、そうだったんだ」

せつ菜「私が勝手にショック受けてただけなんですけどね」

せつ菜「まさか私で4人目だなんて思わなくて……」

侑「歩夢、昔から結構モテるから」アハハ

せつ菜「侑さんは歩夢さんの前の人知ってるんですよね?」

侑「もちろんみんな知ってるよ」

侑「去年まで付き合ってた子は、同じ中学の背がスラッと高い、イケメン!って感じの女の子で」

せつ菜「侑さん、そこまで聞いてないです」

侑「あ……」

侑「ごめん……」

せつ菜「…………」

24: (もんじゃ) 2021/07/31(土) 23:01:07.68 ID:m/JlIk4h
せつ菜「なんかどんどん自分に自信がなくなってきました……」

侑「なんでよ!」

せつ菜「侑さんだって恋愛経験ありますよね?」

侑「まあ何人かは……」

せつ菜「そうですよね……やっぱり経験なかったのは私だけ……」

せつ菜「だからこそ、歩夢さんの過去に嫉妬してしまうのかもしれません」

侑「せつ菜ちゃんは歩夢の最高の彼女だよ?」

侑「私もせつ菜ちゃんなら安心して歩夢のこと任せられるもん!」

せつ菜「そう言っていただけるのは嬉しいですが……」

侑「歩夢が過去にどんな人と付き合っていようが、今歩夢に愛されてる時点で、せつ菜ちゃんが今までの全員に勝ってるわけなんだから、自信持って大丈夫だよ!」

せつ菜「そう、でしょうか……」

侑「それにね、せつ菜ちゃんに初めてだって嘘ついたこと……それは歩夢が悪いと思う」

侑「その嘘はついちゃいけない嘘だよね」

せつ菜「……」

せつ菜「その嘘は確かにショックでした……」

せつ菜「でも、それにこんなにも打ちのめされてる自分が情けないんです」

せつ菜「歩夢さんの初めてが私じゃなかったからって、機嫌損ねて、それからほとんど口きいてなくて……」

せつ菜「器小さいですよね、私」アハハ

侑「……」

25: (もんじゃ) 2021/07/31(土) 23:05:03.88 ID:m/JlIk4h
侑「そんなことないよ!」

侑「私だって、せつ菜ちゃんの気持ちわかるよ?」

侑「初めてかどうかって大切なことだと思う。その人のことが好きだからこそ」

せつ菜「……」

侑「せつ菜ちゃんってさ、歩夢のこと自分が守らなきゃ!って思ってるでしょ?」

せつ菜「それは当然です! 歩夢さんのことは何があっても私が守ります!!」バッ

せつ菜「あ……」

侑「ね?」ニコッ

侑「歩夢のことが大好きで、全部を守りたい。そう思うからこそ、初めてだって聞いたら自分がしっかりしなきゃって思うし、嘘だったらショックだよ」

侑「過去にだって嫉妬する」

侑「だからせつ菜ちゃんは情けなくなんてない。小さくなんてない」

せつ菜「侑さん……」

侑「でも、歩夢も嘘ついちゃったこと絶対後悔してると思うんだ」

侑「だから、もしせつ菜ちゃんが許してくれるなら……」

侑「これからも歩夢のこと大切にしてあげて欲しいな!」ニコッ

せつ菜「侑……さん……」ウルッ

せつ菜「ありがとうございます。私、侑さんみたいな友達がいて幸せです」ウルウル

侑「もう大袈裟だなぁ」アハハ

28: (もんじゃ) 2021/07/31(土) 23:12:02.00 ID:m/JlIk4h
  ◆

せつ菜「歩夢さん!」

歩夢「あ、せつ菜ちゃん……!」

歩夢「ごめん、せつ菜ちゃん」

せつ菜「……!」

歩夢「この前のこと……」

歩夢「大切なことなのに、嘘ついて本当にごめんなさい」

歩夢「私、せつ菜ちゃんの気持ち、考えてあげられなかった……」ポロッ

歩夢「ごめんなさい……」ポロポロ

せつ菜「歩夢さん……」

歩夢「私のこと、嫌いになっちゃった……?」

せつ菜「……っ!!」ギュッ

歩夢「!?」

せつ菜「嫌いになんか、なるわけないじゃないですか」

せつ菜「大好きですよ。歩夢さん」ギュッ

歩夢「せつ菜ちゃん……!!」ポロポロ

歩夢「私も大好き」ニコッ



歩夢さんを強く抱きしめる。

これからたくさんの日々を歩夢さんと過ごしたい。

歩夢さんがこれまでの恋を思い出せなくなるくらい、甘く楽しいたくさんの日々を。

だから、私は今まで通り、全力で歩夢さんに愛を注いでいけばいいんだ。


せつ菜「……」ギューッ

歩夢「せ、せつ菜ちゃ……くるし……」

せつ菜「はっ! す、すみません、つい力が入ってしまって!」バッ

せつ菜「でも……」

歩夢「!?」

せつ菜「歩夢さんのことは、絶対離しませんからね!」ギュッ


おしまい

29: (もんじゃ) 2021/07/31(土) 23:14:04.47 ID:m/JlIk4h
せっつーは恋愛に疎いイメージですが、付き合ったら最終的には絶対気遣いできて優しいイケメンになると思うんです。

お読みいただき、ありがとうございました!

32: (茸) 2021/07/31(土) 23:21:19.95 ID:UMxpRZXY
色々経験した大人ならともかく高校生くらいなら気にするよね

31: (SB-iPhone) 2021/07/31(土) 23:18:22.12 ID:xj8Kesvy
少しリアルな恋愛っぽくてよかった

30: (SIM) 2021/07/31(土) 23:14:05.38 ID:DkQFvrtg
ハッピーエンドでよかった
乙です

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1627736800/

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