1: 2021/02/14(日) 15:32:04.30 ID:dzwxddaY
梨子「はぁ」
千歌「ちょっと梨子ちゃん反応薄い!」
梨子「千歌ちゃんのノートが近すぎて何も見えないの」
千歌「それってち……」
梨子「はいはい、で、なに?」
千歌「ぐすん……」
千歌「もういいもん……」
梨子「あー、ごめん千歌ちゃん」
千歌「よし!」
梨子「嘘泣きずるいわよ」
千歌「梨子ちゃんも気付いてたでしょ?」
梨子「そりゃ、まぁ」
千歌「ちょっと梨子ちゃん反応薄い!」
梨子「千歌ちゃんのノートが近すぎて何も見えないの」
千歌「それってち……」
梨子「はいはい、で、なに?」
千歌「ぐすん……」
千歌「もういいもん……」
梨子「あー、ごめん千歌ちゃん」
千歌「よし!」
梨子「嘘泣きずるいわよ」
千歌「梨子ちゃんも気付いてたでしょ?」
梨子「そりゃ、まぁ」
3: 2021/02/14(日) 15:38:15.56 ID:dzwxddaY
梨子「で、これは?」
梨子「私歌詞かなぁって期待したんだけど?」
千歌「え?」
千歌「あー、歌詞は、うん」
梨子「なにが、うん、なのかしら?」
千歌「まぁまぁ、落ち着いて」
梨子「なんで私が嗜められるのよ」
千歌「きっと、梨子ちゃんも興味あるはずだから!」
千歌「ほら!」
梨子「バレンタイン大作戦?」
千歌「ね?」
梨子「私歌詞かなぁって期待したんだけど?」
千歌「え?」
千歌「あー、歌詞は、うん」
梨子「なにが、うん、なのかしら?」
千歌「まぁまぁ、落ち着いて」
梨子「なんで私が嗜められるのよ」
千歌「きっと、梨子ちゃんも興味あるはずだから!」
千歌「ほら!」
梨子「バレンタイン大作戦?」
千歌「ね?」
4: 2021/02/14(日) 15:38:55.07 ID:dzwxddaY
梨子「ね?って言われても……」
千歌「……果南ちゃん」ボソ
梨子「な、な、な、なんでっ?」
千歌「梨子ちゃんにも協力してもらいます!」
千歌「もちろん、今教室に向かって外から走って来てる曜ちゃんにも!」
千歌「おーい!曜ちゃーん!」
曜「ん?千歌ちゃーん!」
梨子「青春ドラマかなにか?」
曜「ん?」
曜「……ぁ」
千歌「あ、曜ちゃん見つかっちゃったね」
梨子「誰に?」
千歌「まぁまぁ、曜ちゃんも来てから、ね?」
千歌「……果南ちゃん」ボソ
梨子「な、な、な、なんでっ?」
千歌「梨子ちゃんにも協力してもらいます!」
千歌「もちろん、今教室に向かって外から走って来てる曜ちゃんにも!」
千歌「おーい!曜ちゃーん!」
曜「ん?千歌ちゃーん!」
梨子「青春ドラマかなにか?」
曜「ん?」
曜「……ぁ」
千歌「あ、曜ちゃん見つかっちゃったね」
梨子「誰に?」
千歌「まぁまぁ、曜ちゃんも来てから、ね?」
5: 2021/02/14(日) 15:39:20.51 ID:dzwxddaY
――
曜「おはよーそろー!」
梨子「おはよう、曜ちゃん」
千歌「曜ちゃん!おはよーそろー!」
梨子「で、なんで急にそっぽ向いたの?」
曜「な、なんの話でありますか?」
梨子「誤魔化さな……あぁ、そういうことね」
千歌「梨子ちゃんも気付いちゃったね」
千歌「というわけで!バレンタインだいさっ……」
曜「ちょっと待って!」
曜「なにが、というわけなのか全然分からないんだけど」
曜「おはよーそろー!」
梨子「おはよう、曜ちゃん」
千歌「曜ちゃん!おはよーそろー!」
梨子「で、なんで急にそっぽ向いたの?」
曜「な、なんの話でありますか?」
梨子「誤魔化さな……あぁ、そういうことね」
千歌「梨子ちゃんも気付いちゃったね」
千歌「というわけで!バレンタインだいさっ……」
曜「ちょっと待って!」
曜「なにが、というわけなのか全然分からないんだけど」
6: 2021/02/14(日) 15:40:02.13 ID:dzwxddaY
千歌「もー、曜ちゃん!」
千歌「せっかくのスタートの合図だったのにぃ」
曜「それが分からないの!」
千歌「んー……」
千歌「それでは、説明しよう!」
千歌「皆様知っての通り、バレンタインがすぐそこまで迫っております!」
梨子「なにこの説明口調」
曜「突っ込んだら負けだよ、梨子ちゃん」
千歌「そこ!私語は慎むよーに!」
梨子「はいはい」
千歌「せっかくのスタートの合図だったのにぃ」
曜「それが分からないの!」
千歌「んー……」
千歌「それでは、説明しよう!」
千歌「皆様知っての通り、バレンタインがすぐそこまで迫っております!」
梨子「なにこの説明口調」
曜「突っ込んだら負けだよ、梨子ちゃん」
千歌「そこ!私語は慎むよーに!」
梨子「はいはい」
7: 2021/02/14(日) 15:40:34.64 ID:dzwxddaY
千歌「で、本題なんだけどね?」
千歌「その……」
曜「急にしおらしくなったね」
千歌「だって!」
梨子「早くしないとホームルーム始まっちゃうわよ」
千歌「おっと!あのね、3年生ってもう休みが多いじゃん」
千歌「あ、さっきの鞠莉ちゃんは例外としてね?」
曜「な、なんで鞠莉ちゃんがいたこと知ってるのさ!」
梨子「まぁ、曜ちゃんがとっさに目を逸らすなら鞠莉ちゃんかと」
千歌「その……」
曜「急にしおらしくなったね」
千歌「だって!」
梨子「早くしないとホームルーム始まっちゃうわよ」
千歌「おっと!あのね、3年生ってもう休みが多いじゃん」
千歌「あ、さっきの鞠莉ちゃんは例外としてね?」
曜「な、なんで鞠莉ちゃんがいたこと知ってるのさ!」
梨子「まぁ、曜ちゃんがとっさに目を逸らすなら鞠莉ちゃんかと」
8: 2021/02/14(日) 15:43:51.28 ID:dzwxddaY
千歌「それで!バレンタインの日は学校に来てくれるから……その、ね?」
梨子「うん……まぁ」
千歌「だから、チョコを一緒に作ってくれませんか?」
曜「ん、いいんじゃない、かな?」
千歌「ほんと!?」
千歌「梨子ちゃんは?」
梨子「私も、いい、と思う」
千歌「ほらぁ!」
千歌「いいアイデアだったでしょ?」
梨子「うん……まぁ」
千歌「だから、チョコを一緒に作ってくれませんか?」
曜「ん、いいんじゃない、かな?」
千歌「ほんと!?」
千歌「梨子ちゃんは?」
梨子「私も、いい、と思う」
千歌「ほらぁ!」
千歌「いいアイデアだったでしょ?」
10: 2021/02/14(日) 15:47:58.98 ID:dzwxddaY
千歌「それに……こういう時じゃないと気持ち、伝えられないから」
梨子「うん、そうだね」
千歌「つきましては、お二人にチョコ作りを教えて頂きたく」
曜「曜ちゃんに任せなさい!」
千歌「ありがと、曜ちゃん!」
千歌「それじゃあ、改めて……」
千歌「バレンタイン大作戦!」
千歌「えい・えい」
「「「おー!!!」」」
梨子「うん、そうだね」
千歌「つきましては、お二人にチョコ作りを教えて頂きたく」
曜「曜ちゃんに任せなさい!」
千歌「ありがと、曜ちゃん!」
千歌「それじゃあ、改めて……」
千歌「バレンタイン大作戦!」
千歌「えい・えい」
「「「おー!!!」」」
11: 2021/02/14(日) 15:50:06.44 ID:dzwxddaY
――
曜「おじゃましまーす!」
千歌「いらっしゃーい!」
梨子「曜ちゃんおはよ」
曜「おはよー」
千歌「沼津の方はどう?ふわふわ?」
曜「……ごめん、なに言ってるかわかんない」
梨子「作詞担当しっかりしてよね」
千歌「えー!」
曜「おじゃましまーす!」
千歌「いらっしゃーい!」
梨子「曜ちゃんおはよ」
曜「おはよー」
千歌「沼津の方はどう?ふわふわ?」
曜「……ごめん、なに言ってるかわかんない」
梨子「作詞担当しっかりしてよね」
千歌「えー!」
12: 2021/02/14(日) 15:53:23.34 ID:dzwxddaY
千歌「逆にセンスあるとかないかな?」
曜「私は千歌ちゃんの詞素敵だと思うよ!」
千歌「さっすが、曜ちゃん!」
梨子「じゃあ、ふわふわの意味は?」
曜「……えっと、2人はどんなチョコ作るの?」
千歌「うわーん、曜ちゃんが話逸らしたー!」
曜「なら、どういう意味なのさ?」
千歌「なんだろ……」
梨子「なんで言った本人が分からないのよ」
千歌「違う違う、わかってるってば」
曜「私は千歌ちゃんの詞素敵だと思うよ!」
千歌「さっすが、曜ちゃん!」
梨子「じゃあ、ふわふわの意味は?」
曜「……えっと、2人はどんなチョコ作るの?」
千歌「うわーん、曜ちゃんが話逸らしたー!」
曜「なら、どういう意味なのさ?」
千歌「なんだろ……」
梨子「なんで言った本人が分からないのよ」
千歌「違う違う、わかってるってば」
14: 2021/02/14(日) 15:55:59.31 ID:dzwxddaY
千歌「その、バレンタイン前日な訳ですが!」
曜「うんうん」
千歌「街の方ではふわふわした感じかな~って」
曜「で、梨子ちゃんは……」
千歌「うわーん!」
梨子「まぁ、大体分かったわ」
曜「要は街全体が浮ついた感じかってことでしょ?」
千歌「そう!分かってるじゃん!」
千歌「こう街全体がピンク色になってたりさ」
梨子「そんななってたらニュースになるわよ」
曜「うんうん」
千歌「街の方ではふわふわした感じかな~って」
曜「で、梨子ちゃんは……」
千歌「うわーん!」
梨子「まぁ、大体分かったわ」
曜「要は街全体が浮ついた感じかってことでしょ?」
千歌「そう!分かってるじゃん!」
千歌「こう街全体がピンク色になってたりさ」
梨子「そんななってたらニュースになるわよ」
15: 2021/02/14(日) 15:58:58.42 ID:dzwxddaY
曜「ん、まぁでも、お店も人もそんな感じだよ」
千歌「ふわふわ?」
曜「ふわふわ」
梨子「絶対にふわふわは正しくないと思う」
曜「まぁ、浮ついてるといえば、私達も、なんだけどさ」
曜「ね、千歌ちゃんはどんなチョコ作るの?」
千歌「私はねー……」
千歌「ふわふわ?」
曜「ふわふわ」
梨子「絶対にふわふわは正しくないと思う」
曜「まぁ、浮ついてるといえば、私達も、なんだけどさ」
曜「ね、千歌ちゃんはどんなチョコ作るの?」
千歌「私はねー……」
17: 2021/02/14(日) 16:01:02.56 ID:dzwxddaY
~~~~
千歌「失礼しまーす!」
千歌「ダイヤさんいる?」
ダイヤ「千歌さん?」
千歌「こんにちは!」
ダイヤ「はい、こんにちは」
ダイヤ「何か用事ですか?」
千歌「うん、この間の部活動の書類を持ってきたよ」
ダイヤ「あぁ、ありがとうございます」
千歌「失礼しまーす!」
千歌「ダイヤさんいる?」
ダイヤ「千歌さん?」
千歌「こんにちは!」
ダイヤ「はい、こんにちは」
ダイヤ「何か用事ですか?」
千歌「うん、この間の部活動の書類を持ってきたよ」
ダイヤ「あぁ、ありがとうございます」
18: 2021/02/14(日) 16:02:49.89 ID:dzwxddaY
千歌「大変だね、いちいちこんなのチェックしなきゃいけないの」
ダイヤ「まぁ、大変ではない……とは言えませんがね」
ダイヤ「この学校のために少しでもできることしたいですからね」
千歌「ダイヤさん……私も手伝う!」
ダイヤ「え?気持ちは嬉しいですが、なにをチェックすればいいかも分からないでしょう?」
千歌「んぐっ……」
千歌「あ!なら、お掃除!」
千歌「それならできるからさ!」
ダイヤ「……そうですね、お言葉に甘えようかしら」
ダイヤ「まぁ、大変ではない……とは言えませんがね」
ダイヤ「この学校のために少しでもできることしたいですからね」
千歌「ダイヤさん……私も手伝う!」
ダイヤ「え?気持ちは嬉しいですが、なにをチェックすればいいかも分からないでしょう?」
千歌「んぐっ……」
千歌「あ!なら、お掃除!」
千歌「それならできるからさ!」
ダイヤ「……そうですね、お言葉に甘えようかしら」
19: 2021/02/14(日) 16:06:40.98 ID:dzwxddaY
千歌「任せて!」
千歌「これでも、旅館の娘だよ、掃除だってお手のものなんだから」
ダイヤ「ふふっ、ありがとうございます」
千歌「どういたしましてっ!」
千歌「…………」
ダイヤ「…………」
千歌「ん?」
ダイヤ「あ」
千歌「ダイヤさん、お菓子みっけ!」
ダイヤ「あー、っと、それは、ですね?」
ダイヤ「そう、鞠莉さんが、置いていった……」
千歌「ほんと?」
ダイヤ「う……」
ダイヤ「私のです……」
千歌「これでも、旅館の娘だよ、掃除だってお手のものなんだから」
ダイヤ「ふふっ、ありがとうございます」
千歌「どういたしましてっ!」
千歌「…………」
ダイヤ「…………」
千歌「ん?」
ダイヤ「あ」
千歌「ダイヤさん、お菓子みっけ!」
ダイヤ「あー、っと、それは、ですね?」
ダイヤ「そう、鞠莉さんが、置いていった……」
千歌「ほんと?」
ダイヤ「う……」
ダイヤ「私のです……」
20: 2021/02/14(日) 16:10:21.41 ID:dzwxddaY
千歌「ダイヤさん1人で疲れちゃうもんね」
千歌「あ!ねぇねぇ、この後一緒に食べようよ」
ダイヤ「帰る時間遅くなってしまいますわよ?」
千歌「大丈夫大丈夫!」
ダイヤ「はぁ……わかりました」
ダイヤ「少しだけですからね」
千歌「わーい!」
ダイヤ「なら、もう休憩にしましょうか?」
千歌「え?いいの?」
ダイヤ「私も千歌さんとお話する時間たくさん欲しいですからね」
ダイヤ「さ、お茶淹れますので、そこ座って待っててください」
千歌「ダイヤさん、ありがと!」
千歌「あ!ねぇねぇ、この後一緒に食べようよ」
ダイヤ「帰る時間遅くなってしまいますわよ?」
千歌「大丈夫大丈夫!」
ダイヤ「はぁ……わかりました」
ダイヤ「少しだけですからね」
千歌「わーい!」
ダイヤ「なら、もう休憩にしましょうか?」
千歌「え?いいの?」
ダイヤ「私も千歌さんとお話する時間たくさん欲しいですからね」
ダイヤ「さ、お茶淹れますので、そこ座って待っててください」
千歌「ダイヤさん、ありがと!」
22: 2021/02/14(日) 16:13:27.44 ID:dzwxddaY
千歌「ふふーん、えへへ」
ダイヤ「なかなか上機嫌ですわね」
千歌「ダイヤさんとお話できるの嬉しいもん!」
ダイヤ「そうですか、私も千歌さんと一緒にいられて嬉しいですわ」
千歌「ぁ……う、そ、そだ!みかんもあるよ!」
ダイヤ「貴女は毎日持ってきてるのですか?」
千歌「みかんがないとパワー出ないのだ!」
ダイヤ「どこぞのヒーローですか……」
ダイヤ「まぁ、私も自分の好きな抹茶味のお菓子を用意している訳ですが」
千歌「どっちもきっと美味しいね!」
ダイヤ「そうですね、では、いただきましょうか」
千歌「はーい!いただきます!」
~~~~
ダイヤ「なかなか上機嫌ですわね」
千歌「ダイヤさんとお話できるの嬉しいもん!」
ダイヤ「そうですか、私も千歌さんと一緒にいられて嬉しいですわ」
千歌「ぁ……う、そ、そだ!みかんもあるよ!」
ダイヤ「貴女は毎日持ってきてるのですか?」
千歌「みかんがないとパワー出ないのだ!」
ダイヤ「どこぞのヒーローですか……」
ダイヤ「まぁ、私も自分の好きな抹茶味のお菓子を用意している訳ですが」
千歌「どっちもきっと美味しいね!」
ダイヤ「そうですね、では、いただきましょうか」
千歌「はーい!いただきます!」
~~~~
23: 2021/02/14(日) 16:17:18.37 ID:dzwxddaY
――
千歌「私はねっ!」
千歌「オレンジピールチョコと抹茶チョコ!」
梨子「2人の好きな味?」
曜「いいんじゃないかな!」
千歌「でしょ?」
千歌「また2人で食べられたらいいなって」
梨子「前も作ったの?」
千歌「ううん、前食べたのはみかんと抹茶クッキー!」
曜「でも、2人の好きなものってとっても素敵だと思うよ」
梨子「2人だけの思い出もあるみたいだし?」
千歌「も、もう!」
千歌「で、それなら曜ちゃんはどんなチョコ作るのさ!」
曜「私?」
曜「私は具体的にはまだ決めてないんだけど……」
千歌「私はねっ!」
千歌「オレンジピールチョコと抹茶チョコ!」
梨子「2人の好きな味?」
曜「いいんじゃないかな!」
千歌「でしょ?」
千歌「また2人で食べられたらいいなって」
梨子「前も作ったの?」
千歌「ううん、前食べたのはみかんと抹茶クッキー!」
曜「でも、2人の好きなものってとっても素敵だと思うよ」
梨子「2人だけの思い出もあるみたいだし?」
千歌「も、もう!」
千歌「で、それなら曜ちゃんはどんなチョコ作るのさ!」
曜「私?」
曜「私は具体的にはまだ決めてないんだけど……」
24: 2021/02/14(日) 16:19:08.86 ID:dzwxddaY
~~~~
鞠莉「また、物思いかしら?」
曜「わっ!鞠莉ちゃん、びっくりした」
鞠莉「ふふっ、ごめんなさい」
曜「別に物思いに耽ってる訳じゃないよ」
曜「ただ……」
鞠莉「ただ?」
曜「ううん、鞠莉ちゃんと見たこの景色が好きになったのかも」
曜「海、夕焼け、この場所も」
鞠莉「そう?」
鞠莉「それなら、マリーもご一緒してもいいかしら?」
曜「もちろんっ」
鞠莉「ありがとう」
鞠莉「また、物思いかしら?」
曜「わっ!鞠莉ちゃん、びっくりした」
鞠莉「ふふっ、ごめんなさい」
曜「別に物思いに耽ってる訳じゃないよ」
曜「ただ……」
鞠莉「ただ?」
曜「ううん、鞠莉ちゃんと見たこの景色が好きになったのかも」
曜「海、夕焼け、この場所も」
鞠莉「そう?」
鞠莉「それなら、マリーもご一緒してもいいかしら?」
曜「もちろんっ」
鞠莉「ありがとう」
25: 2021/02/14(日) 16:23:07.84 ID:dzwxddaY
鞠莉「コーヒーでもどう?」
曜「え?いいよ、自分で買うよ」
鞠莉「後輩がそんなこと気にしないの」
曜「でもさ」
鞠莉「いいからいいから」
鞠莉「曜の好きな景色に映り込んじゃうからね、そのお詫び」
曜「べ、別に……」
曜「なんならその方が好きというかなんというか」ゴニョゴニョ
鞠莉「ん?何か言った?」
鞠莉「はい、ただの缶コーヒーでごめんね?」
曜「ううん、ありがとう」
曜「ブラックで飲めてすごいなって、言ったの」
曜「美味しい?」
曜「え?いいよ、自分で買うよ」
鞠莉「後輩がそんなこと気にしないの」
曜「でもさ」
鞠莉「いいからいいから」
鞠莉「曜の好きな景色に映り込んじゃうからね、そのお詫び」
曜「べ、別に……」
曜「なんならその方が好きというかなんというか」ゴニョゴニョ
鞠莉「ん?何か言った?」
鞠莉「はい、ただの缶コーヒーでごめんね?」
曜「ううん、ありがとう」
曜「ブラックで飲めてすごいなって、言ったの」
曜「美味しい?」
27: 2021/02/14(日) 16:24:42.78 ID:dzwxddaY
鞠莉「うーん、マリーの家で淹れた方がとびっきり美味しいわね」
曜「あはは、そりゃそうだろうね」
鞠莉「曜も飲みにおいで?」
鞠莉「とびっきり美味しいコーヒーをマリーが淹れてあげるわ」
曜「うん、楽しみにしてるね」
鞠莉「そうだ言い忘れてた」
曜「うん?」
鞠莉「ねぇ、曜?」
鞠莉「私もね、この場所が好きよ」
鞠莉「曜と見たこの景色が好きだし、曜といられた今日も大切な思い出よ」
曜「あはは、そりゃそうだろうね」
鞠莉「曜も飲みにおいで?」
鞠莉「とびっきり美味しいコーヒーをマリーが淹れてあげるわ」
曜「うん、楽しみにしてるね」
鞠莉「そうだ言い忘れてた」
曜「うん?」
鞠莉「ねぇ、曜?」
鞠莉「私もね、この場所が好きよ」
鞠莉「曜と見たこの景色が好きだし、曜といられた今日も大切な思い出よ」
28: 2021/02/14(日) 16:27:34.92 ID:dzwxddaY
曜「私も!」
曜「私も、一緒に見られて、一緒にいられて嬉しかった」
鞠莉「ありがとっ」
鞠莉「それじゃ、私はそろそろ帰ろうかな」
曜「私も帰る!」
鞠莉「ふふっ、それじゃお姫様をお家まで送り届けないとね」
曜「えっ、私お姫様って柄じゃないよ……」
鞠莉「そんなことないわ」
曜「ほら、前、鞠莉ちゃん投げ飛ばしちゃったし」
鞠莉「お姫様だもん、護身術ぐらい持っとかないとね」
鞠莉「さ、帰りましょ?」
曜「うんっ!」
~~~~
曜「私も、一緒に見られて、一緒にいられて嬉しかった」
鞠莉「ありがとっ」
鞠莉「それじゃ、私はそろそろ帰ろうかな」
曜「私も帰る!」
鞠莉「ふふっ、それじゃお姫様をお家まで送り届けないとね」
曜「えっ、私お姫様って柄じゃないよ……」
鞠莉「そんなことないわ」
曜「ほら、前、鞠莉ちゃん投げ飛ばしちゃったし」
鞠莉「お姫様だもん、護身術ぐらい持っとかないとね」
鞠莉「さ、帰りましょ?」
曜「うんっ!」
~~~~
29: 2021/02/14(日) 16:29:22.38 ID:dzwxddaY
――
曜「具体的には決まってないけれど、少しビターなチョコにしようかな、って思ってるよ」
梨子「ビターチョコ……」
千歌「えー、私甘い方が好き」
曜「知ってるよ、千歌ちゃんには甘いのあげるからね」
千歌「わーい!」
梨子「それって、鞠莉ちゃんがコーヒー飲むから?」
曜「ん、まぁね」
千歌「じゃあさ、じゃあさ!」
曜「ん?」
千歌「とびっきり苦いのにしなきゃいけないね?」
曜「え?なんで?」
曜「具体的には決まってないけれど、少しビターなチョコにしようかな、って思ってるよ」
梨子「ビターチョコ……」
千歌「えー、私甘い方が好き」
曜「知ってるよ、千歌ちゃんには甘いのあげるからね」
千歌「わーい!」
梨子「それって、鞠莉ちゃんがコーヒー飲むから?」
曜「ん、まぁね」
千歌「じゃあさ、じゃあさ!」
曜「ん?」
千歌「とびっきり苦いのにしなきゃいけないね?」
曜「え?なんで?」
30: 2021/02/14(日) 16:31:20.75 ID:dzwxddaY
千歌「だってだって、そうしないとさ!」
千歌「曜ちゃんのあまーい想いも一緒に溶かしちゃうんだから!」
千歌「それも合わせてほんの少しビターでちょうどでしょ?」
梨子「うわ、すっごいドヤ顔」
曜「あはは、でも、そうかも……ね」
千歌「えへへ、褒めて褒めて」
曜「よしよし、ありがとね」
梨子「ちゃんと作らなきゃダメよ?」
曜「もちろん」
曜「それで?梨子ちゃんは?」
梨子「やっぱり私も?」
梨子「私は……」
千歌「曜ちゃんのあまーい想いも一緒に溶かしちゃうんだから!」
千歌「それも合わせてほんの少しビターでちょうどでしょ?」
梨子「うわ、すっごいドヤ顔」
曜「あはは、でも、そうかも……ね」
千歌「えへへ、褒めて褒めて」
曜「よしよし、ありがとね」
梨子「ちゃんと作らなきゃダメよ?」
曜「もちろん」
曜「それで?梨子ちゃんは?」
梨子「やっぱり私も?」
梨子「私は……」
31: 2021/02/14(日) 16:33:15.60 ID:dzwxddaY
~~~~
梨子「はぁ……はぁ……」
果南「ん?」
果南「梨子ちゃん大丈夫?」
梨子「……大丈夫、です」
果南「ダメダメ、無理しないの」
果南「ちょっと休憩しよ?ね?」
梨子「でも、まだみんなやってるし……」
果南「私も疲れちゃったからさ、一緒に休も?」
果南「おーい!ごめんね、ちょっと私疲れたから梨子ちゃんと休憩してくる!」
梨子「果南ちゃん……」
果南「はい、とりあえず水」
梨子「はぁ……はぁ……」
果南「ん?」
果南「梨子ちゃん大丈夫?」
梨子「……大丈夫、です」
果南「ダメダメ、無理しないの」
果南「ちょっと休憩しよ?ね?」
梨子「でも、まだみんなやってるし……」
果南「私も疲れちゃったからさ、一緒に休も?」
果南「おーい!ごめんね、ちょっと私疲れたから梨子ちゃんと休憩してくる!」
梨子「果南ちゃん……」
果南「はい、とりあえず水」
32: 2021/02/14(日) 16:34:49.90 ID:dzwxddaY
果南「まぁ、気持ちは分かるよ」
果南「曜は言わずもがなだし、千歌だって案外体力あるからね」
梨子「……」
果南「あの2人について行こうとしたらそれなりやっぱり体力いるよ」
果南「1年生はとっくにバテバテだし……」
梨子「良く知ってるんですね、2人のこと」
果南「ん?まぁ、そりゃ、ね」
果南「小さい頃は3人で良く遊んだしね」
果南「梨子ちゃんだって知ってるでしょ?」
梨子「そうです、けど」
果南「ん?ほら、あーん」
梨子「へ?」
果南「曜は言わずもがなだし、千歌だって案外体力あるからね」
梨子「……」
果南「あの2人について行こうとしたらそれなりやっぱり体力いるよ」
果南「1年生はとっくにバテバテだし……」
梨子「良く知ってるんですね、2人のこと」
果南「ん?まぁ、そりゃ、ね」
果南「小さい頃は3人で良く遊んだしね」
果南「梨子ちゃんだって知ってるでしょ?」
梨子「そうです、けど」
果南「ん?ほら、あーん」
梨子「へ?」
33: 2021/02/14(日) 16:37:11.86 ID:dzwxddaY
果南「あーん」
梨子「ん……チョコ?」
果南「これは知ってた?」
果南「甘いものって疲労回復にいいんだって」
梨子「……初めて知りました」
果南「ふふっ、嘘つき」
梨子「果南ちゃん、チョコなんて持ってるんだね」
果南「ん?意外?」
梨子「いや、そういう訳じゃ……」
果南「ま、たまたまだけどね」
梨子「果南ちゃんはチョコいっぱいもらってそう」
梨子「ん……チョコ?」
果南「これは知ってた?」
果南「甘いものって疲労回復にいいんだって」
梨子「……初めて知りました」
果南「ふふっ、嘘つき」
梨子「果南ちゃん、チョコなんて持ってるんだね」
果南「ん?意外?」
梨子「いや、そういう訳じゃ……」
果南「ま、たまたまだけどね」
梨子「果南ちゃんはチョコいっぱいもらってそう」
34: 2021/02/14(日) 16:39:06.99 ID:dzwxddaY
果南「私が餌付けされてるってこと?」
梨子「あ、いや、そういうことじゃなくてね?」
梨子「バレンタイン、とか」
果南「あー、うん、まぁ」
果南「ほら、誕生日と近いでしょ?」
果南「だから、嬉しいことにね」
梨子「そっか……」
果南「でも、今年は1つ特別なチョコがもらえるのが楽しみだよ」
梨子「え?」
梨子「あ、いや、そういうことじゃなくてね?」
梨子「バレンタイン、とか」
果南「あー、うん、まぁ」
果南「ほら、誕生日と近いでしょ?」
果南「だから、嬉しいことにね」
梨子「そっか……」
果南「でも、今年は1つ特別なチョコがもらえるのが楽しみだよ」
梨子「え?」
35: 2021/02/14(日) 16:41:28.50 ID:dzwxddaY
果南「私、その日疲れちゃうんだよね」
果南「だから、梨子ちゃんの甘いチョコが食べたいな、だめ?」
梨子「ううん、とびっきり甘い、疲れも吹き飛んじゃうチョコあげるね」
果南「よし、それじゃ、その日に備えてもう少し体疲れさせとくね」
果南「梨子ちゃんはもう少し休んでること!」
果南「いいね?」
梨子「うん、ありがとう果南ちゃん」
~~~~
果南「だから、梨子ちゃんの甘いチョコが食べたいな、だめ?」
梨子「ううん、とびっきり甘い、疲れも吹き飛んじゃうチョコあげるね」
果南「よし、それじゃ、その日に備えてもう少し体疲れさせとくね」
果南「梨子ちゃんはもう少し休んでること!」
果南「いいね?」
梨子「うん、ありがとう果南ちゃん」
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36: 2021/02/14(日) 16:43:48.89 ID:dzwxddaY
――
梨子「私は、どうするかまだ悩んでるんだけど……」
梨子「甘いチョコを作りたいなって思ってる」
千歌「わーい!」
梨子「千歌ちゃんのじゃないからね」
千歌「え?」
曜「なるほど、じゃあ私のか!」
梨子「茶番はいいから」
千歌「あはは、ごめんごめん」
曜「でも、いいんじゃないかな」
梨子「うん、繊細なところもあるし」
梨子「最近は英語の勉強も頑張ってるみたいだし、疲れてるかなって」
梨子「私は、どうするかまだ悩んでるんだけど……」
梨子「甘いチョコを作りたいなって思ってる」
千歌「わーい!」
梨子「千歌ちゃんのじゃないからね」
千歌「え?」
曜「なるほど、じゃあ私のか!」
梨子「茶番はいいから」
千歌「あはは、ごめんごめん」
曜「でも、いいんじゃないかな」
梨子「うん、繊細なところもあるし」
梨子「最近は英語の勉強も頑張ってるみたいだし、疲れてるかなって」
37: 2021/02/14(日) 16:46:25.12 ID:dzwxddaY
千歌「梨子ちゃんの想いも入ると蕩けちゃうくらい甘くなるね!」
梨子「それはもういいから」
曜「じゃ、みんなチョコのテーマは決まったね」
梨子「そうだね、期限は明日!」
千歌「よし!」
千歌「大切な相手を想って!」
千歌「気分はパティシエール!だよ!!」
千歌「えい!えい!」
「「「おー!!!」」」
梨子「それはもういいから」
曜「じゃ、みんなチョコのテーマは決まったね」
梨子「そうだね、期限は明日!」
千歌「よし!」
千歌「大切な相手を想って!」
千歌「気分はパティシエール!だよ!!」
千歌「えい!えい!」
「「「おー!!!」」」
38: 2021/02/14(日) 16:48:08.10 ID:dzwxddaY
――
「「「今日、お時間ありますか?」」」
千歌「よし!」
千歌「2人もきっと送ってるよね」
千歌「おはよ!志満ねぇ、美渡ねぇ!」
千歌「これチョコ!」
千歌「あ、お父さんも!」
千歌「お母さんは……置いとくね、っと」ポチポチ
千歌「じゃあ、いってきまーす!」
千歌「おっとっと、はい、しいたけも!」
千歌「ね、今日はしいたけも力貸してね?」
「「「今日、お時間ありますか?」」」
千歌「よし!」
千歌「2人もきっと送ってるよね」
千歌「おはよ!志満ねぇ、美渡ねぇ!」
千歌「これチョコ!」
千歌「あ、お父さんも!」
千歌「お母さんは……置いとくね、っと」ポチポチ
千歌「じゃあ、いってきまーす!」
千歌「おっとっと、はい、しいたけも!」
千歌「ね、今日はしいたけも力貸してね?」
39: 2021/02/14(日) 16:49:45.09 ID:dzwxddaY
今日はバレンタイン当日です!
あっちこっちで浮ついた甘い喧騒が聞こえる気がする。
ほら、バスだってノンストップで学校まで向かっちゃう。
その反面、私の感情はあっちへいったりこっちへいったり大渋滞!
甘い妄想、ほろ苦い期待、それでも伝えるって決めたんだ!
大好きで大切な貴女の前に立って、視線交わしてこう言うの!
「「「好きです!!!」」」
あっちこっちで浮ついた甘い喧騒が聞こえる気がする。
ほら、バスだってノンストップで学校まで向かっちゃう。
その反面、私の感情はあっちへいったりこっちへいったり大渋滞!
甘い妄想、ほろ苦い期待、それでも伝えるって決めたんだ!
大好きで大切な貴女の前に立って、視線交わしてこう言うの!
「「「好きです!!!」」」
40: 2021/02/14(日) 16:52:19.60 ID:dzwxddaY
おしまい。
ハッピーバレンタイン!
コメントくださった方ありがとうございました。
ハッピーバレンタイン!
コメントくださった方ありがとうございました。
41: 2021/02/14(日) 16:57:54.59 ID:xNKsLc0E
最高だった
42: 2021/02/14(日) 16:58:40.98 ID:PRUZtwaK
乙です
最高でした!
最高でした!
43: 2021/02/14(日) 23:34:11.72 ID:1vhfJ4J0
素晴らしかった
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1613284324/