4: 2021/04/01(木) 19:52:14.79 ID:L4/3sizo
それはある日の帰り道のこと。
穂乃果 「それでね、犬に追いかけられて気がついたら隣町に行ってたんだよ!!」
ことり 「それはさすがに嘘だよね、穂乃果ちゃん」クスッ
海未 「ふふ、穂乃果は面白いですね」クスッ
穂乃果 「むっ! 嘘じゃないってば!」
ことり 「穂乃果ちゃんが言うなら信じたいけど……」
海未 「犬に追いかけられて隣町までなんて……。穂乃果らしいと言えばらしいですが、それでも嘘はいけません。嘘をつくと立派な人になれませんよ」
穂乃果 「それでね、犬に追いかけられて気がついたら隣町に行ってたんだよ!!」
ことり 「それはさすがに嘘だよね、穂乃果ちゃん」クスッ
海未 「ふふ、穂乃果は面白いですね」クスッ
穂乃果 「むっ! 嘘じゃないってば!」
ことり 「穂乃果ちゃんが言うなら信じたいけど……」
海未 「犬に追いかけられて隣町までなんて……。穂乃果らしいと言えばらしいですが、それでも嘘はいけません。嘘をつくと立派な人になれませんよ」
5: 2021/04/01(木) 19:53:03.26 ID:L4/3sizo
穂乃果 「むむっ! 海未ちゃんなんて嘘をついたこともないくせに、なんで私が嘘をついてるかどうか分かるのさ!」
海未 「なっ」
穂乃果 「どうせ嘘をつく度胸もないくせに!」
ことり 「ほ、穂乃果ちゃん……それはさすがに言い過ぎじゃ……」
穂乃果 「海未ちゃんのバカっ!!」
海未 「」
海未 「なっ」
穂乃果 「どうせ嘘をつく度胸もないくせに!」
ことり 「ほ、穂乃果ちゃん……それはさすがに言い過ぎじゃ……」
穂乃果 「海未ちゃんのバカっ!!」
海未 「」
6: 2021/04/01(木) 19:54:07.70 ID:L4/3sizo
穂乃果 「もう知らない! 行こう、ことりちゃん!」 サッ
ことり 「待ってよ穂乃果ちゃん!?」 サッ
海未 「」
海未 「」
海未 「バカ……」
海未 「バカ……ですか。私が、穂乃果にバカと……言われたのですね。あの優しい穂乃果が私に向かってバカと……」
海未 (確かにその通りです。私は性格上嘘など言ったことがない。今まではそれを誇ってきましたが、逆に言えば経験がないということ。嘘も方便と言いますし、一度くらいは嘘を言ってもいいかもしれません)
海未 「少なくとも、自分が未経験なことを人に咎めるのはおかしい話……少し気持ちが辛いです、今日はすぐに家に帰って寝ましょう……」 トボトボ
…
…
…
ことり 「待ってよ穂乃果ちゃん!?」 サッ
海未 「」
海未 「」
海未 「バカ……」
海未 「バカ……ですか。私が、穂乃果にバカと……言われたのですね。あの優しい穂乃果が私に向かってバカと……」
海未 (確かにその通りです。私は性格上嘘など言ったことがない。今まではそれを誇ってきましたが、逆に言えば経験がないということ。嘘も方便と言いますし、一度くらいは嘘を言ってもいいかもしれません)
海未 「少なくとも、自分が未経験なことを人に咎めるのはおかしい話……少し気持ちが辛いです、今日はすぐに家に帰って寝ましょう……」 トボトボ
…
…
…
7: 2021/04/01(木) 19:55:34.78 ID:L4/3sizo
それから一ヶ月後。ある日の朝のこと。
穂乃果 「でね! 私が落とした財布を猫がくわえてきたの! 猫が届けてくれたんだ!」
ことり 「それはさすがに嘘だよね、穂乃果ちゃん」クスッ
海未 「……」
海未 (あの後、穂乃果はすぐ謝ってきてくれました。翌日のことです。私も謝りました。そしてそれから一ヶ月後。すっかり穂乃果はあのことを忘れてるようですが……)
穂乃果 「そういえばもう餡子は嫌だ!! って言って一個饅頭を残しちゃったんだけど……そしたらお母さんが和菓子の鬼が来るって怒ってきたんだ~」
ことり 「和菓子の鬼?」
穂乃果 「そう! なんでも和菓子を残した人を攫って食べちゃう鬼らしくて……」
穂乃果 「でね! 私が落とした財布を猫がくわえてきたの! 猫が届けてくれたんだ!」
ことり 「それはさすがに嘘だよね、穂乃果ちゃん」クスッ
海未 「……」
海未 (あの後、穂乃果はすぐ謝ってきてくれました。翌日のことです。私も謝りました。そしてそれから一ヶ月後。すっかり穂乃果はあのことを忘れてるようですが……)
穂乃果 「そういえばもう餡子は嫌だ!! って言って一個饅頭を残しちゃったんだけど……そしたらお母さんが和菓子の鬼が来るって怒ってきたんだ~」
ことり 「和菓子の鬼?」
穂乃果 「そう! なんでも和菓子を残した人を攫って食べちゃう鬼らしくて……」
9: 2021/04/01(木) 19:56:42.65 ID:L4/3sizo
ことり 「ひぃぃ! 怖いよ~!! 穂乃果ちゃんは大丈夫なの!?」 ブルブル
穂乃果 「ふふ、どうせお母さんの嘘だよ。私を怖がらせたいだけなんだから! だから全然大丈夫だよ!」
海未 (このまま嘘の経験がなければ、これからも穂乃果が言ってることが本当かどうか分からず、きっとまた同じことをしてしまいます……。やはり、気は進みませんが嘘をついてみましょう。大丈夫です。どうせすぐバレますし、冗談だったと言えば穂乃果ならすぐ許してくれます)
海未 「いや、穂乃果……それは本当ですよ」
穂乃果・ことり 「「えっ」」
海未 「実は私の遠い親戚にも、同じようなことを言っていた人がいたのです。しかし、現在は行方不明……現場に落ちてた大量の和菓子が関係あるのでしょうか……」
穂乃果・ことり 「「……」」 ドキドキ
穂乃果 「ふふ、どうせお母さんの嘘だよ。私を怖がらせたいだけなんだから! だから全然大丈夫だよ!」
海未 (このまま嘘の経験がなければ、これからも穂乃果が言ってることが本当かどうか分からず、きっとまた同じことをしてしまいます……。やはり、気は進みませんが嘘をついてみましょう。大丈夫です。どうせすぐバレますし、冗談だったと言えば穂乃果ならすぐ許してくれます)
海未 「いや、穂乃果……それは本当ですよ」
穂乃果・ことり 「「えっ」」
海未 「実は私の遠い親戚にも、同じようなことを言っていた人がいたのです。しかし、現在は行方不明……現場に落ちてた大量の和菓子が関係あるのでしょうか……」
穂乃果・ことり 「「……」」 ドキドキ
10: 2021/04/01(木) 19:57:51.52 ID:L4/3sizo
海未 「しかも、和菓子の鬼、その鬼は満月の夜に襲ってくるらしいですね。あっ、そういえば、今日は満月でしたっけ」
ことり 「そ、それって」
穂乃果 「……海未ちゃん、ことりちゃん、先に朝練に行ってて」
ことり 「えっ」
海未 「……」
海未 (よく見ると穂乃果は顔面蒼白でした……さすがに度が過ぎましたかね。しかし、食べ物を残すことは当然いけないことですし、あんなに最高に美味しいほむまんを残すなんて言語道断です!! ですから、このくらいビビらせてもちょうどいいはずです!)
ことり 「で、でも穂乃果ちゃん」
海未 「分かりました。しかし、ちゃんと学校には来るのですよ? 待ってますから。では、先に行ってますね、ほらことりも!」
ことり 「えっ」
海未 「朝練に遅れてしまいます」
ことり 「うーん……大丈夫かなぁ…」 サッ
海未 (でもやっぱり申し訳ないですね。次会ったら冗談だったと打ち明けてしまいましょう)
…
…
…
ことり 「そ、それって」
穂乃果 「……海未ちゃん、ことりちゃん、先に朝練に行ってて」
ことり 「えっ」
海未 「……」
海未 (よく見ると穂乃果は顔面蒼白でした……さすがに度が過ぎましたかね。しかし、食べ物を残すことは当然いけないことですし、あんなに最高に美味しいほむまんを残すなんて言語道断です!! ですから、このくらいビビらせてもちょうどいいはずです!)
ことり 「で、でも穂乃果ちゃん」
海未 「分かりました。しかし、ちゃんと学校には来るのですよ? 待ってますから。では、先に行ってますね、ほらことりも!」
ことり 「えっ」
海未 「朝練に遅れてしまいます」
ことり 「うーん……大丈夫かなぁ…」 サッ
海未 (でもやっぱり申し訳ないですね。次会ったら冗談だったと打ち明けてしまいましょう)
…
…
…
11: 2021/04/01(木) 19:59:20.83 ID:L4/3sizo
真姫 「はぁっ!? サンタさんはいない!?」
にこ 「ぷぷっ、そうよ。真姫がまさか信じてるとはね……」
凛 「ついに、にこちゃんがやっちゃったにゃぁ……!!」
花陽 「なんてことを……!?」
真姫 「そ、そんな」 プルプル
にこ 「えっ」
真姫 「ぐすっ、そ、そんな、ことないもん……だっていつも手紙をパパとママが……トマトだって去年は靴下に入ってたし……う、うぅ……!!」 ポロポロ
にこ 「!?」
花陽 「真姫ちゃん、泣いてる……」
にこ 「ご、ごめん、真姫……まさかそこまで、泣いちゃうなんて……!」
凛 「ていうか生モノをサンタさんに頼んだの誰も突っ込まないの? 凛がおかしいの?」
にこ 「ぷぷっ、そうよ。真姫がまさか信じてるとはね……」
凛 「ついに、にこちゃんがやっちゃったにゃぁ……!!」
花陽 「なんてことを……!?」
真姫 「そ、そんな」 プルプル
にこ 「えっ」
真姫 「ぐすっ、そ、そんな、ことないもん……だっていつも手紙をパパとママが……トマトだって去年は靴下に入ってたし……う、うぅ……!!」 ポロポロ
にこ 「!?」
花陽 「真姫ちゃん、泣いてる……」
にこ 「ご、ごめん、真姫……まさかそこまで、泣いちゃうなんて……!」
凛 「ていうか生モノをサンタさんに頼んだの誰も突っ込まないの? 凛がおかしいの?」
13: 2021/04/01(木) 20:02:48.19 ID:L4/3sizo
海未 「靴下にトマトを入れるのはシュールですが……にこ、嘘は良くないですよ」 サッ
真姫 「ぐすっ……海未……?」
海未 「サンタさんはいます。だって事実あなたは手紙をやりとりしてるし、プレゼントだって貰ってるじゃないですか。にこ、真姫に謝りなさい」
真姫 「嘘って本当……? にこちゃん……?」
にこ 「も、もちろんよ! 真姫を驚かせようとして嘘を言ってみたけど……さすがに度が過ぎたわ、本当にごめんなさい!!」
真姫 「……」
にこ 「本当にごめんなさい」
真姫 「……まあ、いいわ。許してあげる。ここで許さない悪い子はサンタさんのプレゼントを貰えなくなっちゃうし、何よりにこちゃんは私の親友だから」
にこ 「ぐすっ……ま、真姫……!!」
海未 「これで仲直りですね」 ホッ
…
…
…
真姫 「ぐすっ……海未……?」
海未 「サンタさんはいます。だって事実あなたは手紙をやりとりしてるし、プレゼントだって貰ってるじゃないですか。にこ、真姫に謝りなさい」
真姫 「嘘って本当……? にこちゃん……?」
にこ 「も、もちろんよ! 真姫を驚かせようとして嘘を言ってみたけど……さすがに度が過ぎたわ、本当にごめんなさい!!」
真姫 「……」
にこ 「本当にごめんなさい」
真姫 「……まあ、いいわ。許してあげる。ここで許さない悪い子はサンタさんのプレゼントを貰えなくなっちゃうし、何よりにこちゃんは私の親友だから」
にこ 「ぐすっ……ま、真姫……!!」
海未 「これで仲直りですね」 ホッ
…
…
…
14: 2021/04/01(木) 20:05:22.18 ID:L4/3sizo
凛 「無事解決にゃ」
花陽 「それにしても、真姫ちゃんを守るためとはいえ、海未ちゃんが嘘をつくなんて……」
海未 「嘘も方便。正しい嘘もあるのです」
海未 (しかし、さっきのにこに言ったこと……まんま私が穂乃果にしたことへのブーメランではありませんか。食べ物を粗末にするのを戒めるためとは言え、やはり嘘は嘘。先程の真姫のは例外として、嘘をつくのは今後もうやめにしましょう。穂乃果にも謝らなければ)
花陽 「それにしても、真姫ちゃんを守るためとはいえ、海未ちゃんが嘘をつくなんて……」
海未 「嘘も方便。正しい嘘もあるのです」
海未 (しかし、さっきのにこに言ったこと……まんま私が穂乃果にしたことへのブーメランではありませんか。食べ物を粗末にするのを戒めるためとは言え、やはり嘘は嘘。先程の真姫のは例外として、嘘をつくのは今後もうやめにしましょう。穂乃果にも謝らなければ)
15: 2021/04/01(木) 20:07:41.37 ID:L4/3sizo
絵里 「ハロー! みんな集まってる?」
希 「ごめんごめん。少し遅くなったね」
絵里 「って穂乃果は? まさか寝坊?」
ことり 「あ、あの穂乃果ちゃんは」
海未 「!」
海未 (ま、まずい……!! 朝のことをもし話されてしまったら私が嘘をついたことがバレてしまいます……)
海未 (嘘をつく私なんて誰が信用してくれるでしょう。穂乃果との件は私がちゃんと話して、謝って、なんとか二人の間で解決しなければいけません。しかし、これ以上嘘は、特に誰かを傷つける嘘は言えません……!! なにか、なにかないでしょうか……)
希 「ごめんごめん。少し遅くなったね」
絵里 「って穂乃果は? まさか寝坊?」
ことり 「あ、あの穂乃果ちゃんは」
海未 「!」
海未 (ま、まずい……!! 朝のことをもし話されてしまったら私が嘘をついたことがバレてしまいます……)
海未 (嘘をつく私なんて誰が信用してくれるでしょう。穂乃果との件は私がちゃんと話して、謝って、なんとか二人の間で解決しなければいけません。しかし、これ以上嘘は、特に誰かを傷つける嘘は言えません……!! なにか、なにかないでしょうか……)
16: 2021/04/01(木) 20:09:45.12 ID:L4/3sizo
海未 「あっ、絵里のノートが風に飛ばされて空に飛んでます!」
絵里 「えっ」
海未 (って私はなんて嘘を言ってるのですかぁぁぁ!? こんなの無理があるにも程が)
海未 「ノートの表紙には、希日記と書いているのでしょうか……?」
希 「えっ」
海未 (やってしまいました! さすがにこれはどうしようもない!! そんな日記あるわけないでしょうに!!)
絵里 「そ、そんな!? 隠してたのに!?」
希・海未 「「えっ」」
絵里 「えっ」
海未 (って私はなんて嘘を言ってるのですかぁぁぁ!? こんなの無理があるにも程が)
海未 「ノートの表紙には、希日記と書いているのでしょうか……?」
希 「えっ」
海未 (やってしまいました! さすがにこれはどうしようもない!! そんな日記あるわけないでしょうに!!)
絵里 「そ、そんな!? 隠してたのに!?」
希・海未 「「えっ」」
17: 2021/04/01(木) 20:11:51.97 ID:L4/3sizo
真姫 「いや普通に考えてよっぽど視力が良くないと表紙なんて」
海未 「じ、実は園田家の先祖にはアマゾンの人たちもいたんですよ! 視力が5くらいある人たちなんです! よく考えてみてください、私は弓矢が得意ですよね……それは狩りをしていたからで……」 メンタリストノポーズ
海未 (私はバカかぁぁぁぁ!?)
花陽 「園田家が名門なのはそれ故なんですね……アマゾンの勝者の血があれば音ノ木坂一帯など簡単に掌握できる……!!」 ゾクゾク
凛 「ちなみに凛もアマゾンの血を受け継いでるにゃ」
真姫 「やけに説得力があるわね」
海未 (なんとか騙せたぁぁぁぁ! って騙しちゃダメなんですよぉぉぉぉ!!)
海未 「じ、実は園田家の先祖にはアマゾンの人たちもいたんですよ! 視力が5くらいある人たちなんです! よく考えてみてください、私は弓矢が得意ですよね……それは狩りをしていたからで……」 メンタリストノポーズ
海未 (私はバカかぁぁぁぁ!?)
花陽 「園田家が名門なのはそれ故なんですね……アマゾンの勝者の血があれば音ノ木坂一帯など簡単に掌握できる……!!」 ゾクゾク
凛 「ちなみに凛もアマゾンの血を受け継いでるにゃ」
真姫 「やけに説得力があるわね」
海未 (なんとか騙せたぁぁぁぁ! って騙しちゃダメなんですよぉぉぉぉ!!)
18: 2021/04/01(木) 20:13:55.45 ID:L4/3sizo
希 「それよりえりち、それってどういうことなん……?」 ゴゴゴゴ
絵里 「ひっ! ち、違うの!! これはシークレット仮面えりちの役目として!」
希 「わしわし120%……封印を解くしかないようやなぁ……。戸愚呂弟みたいになるから嫌だったんだけど……ねぇ?」 ギロッ
絵里 「ひぃぃぃ!?」
海未 (とにかく話をずらすことには成功しました……。絵里には悪いですが犠牲になってもらいましょう。嘘から出た真ですから、さすがに自業自得としか言いようがありません)
絵里 「ひっ! ち、違うの!! これはシークレット仮面えりちの役目として!」
希 「わしわし120%……封印を解くしかないようやなぁ……。戸愚呂弟みたいになるから嫌だったんだけど……ねぇ?」 ギロッ
絵里 「ひぃぃぃ!?」
海未 (とにかく話をずらすことには成功しました……。絵里には悪いですが犠牲になってもらいましょう。嘘から出た真ですから、さすがに自業自得としか言いようがありません)
19: 2021/04/01(木) 20:16:03.84 ID:L4/3sizo
凛 「凛が魚が嫌いなのは、森の中に住んでたからなんだ。木の実ばっか食べてたの」
花陽 「エッ!? オコメモタベテナカッタノォ!?」
真姫 「木の実で水分を摂ってたとなると、一応筋は通るわね」
ことり 「……」
ことり (海未ちゃん……なんだか様子が変だよ……。今もそうだし、何より朝のこと……穂乃果ちゃんも心配だし私はどうしたらいいの……)
…
…
…
花陽 「エッ!? オコメモタベテナカッタノォ!?」
真姫 「木の実で水分を摂ってたとなると、一応筋は通るわね」
ことり 「……」
ことり (海未ちゃん……なんだか様子が変だよ……。今もそうだし、何より朝のこと……穂乃果ちゃんも心配だし私はどうしたらいいの……)
…
…
…
20: 2021/04/01(木) 20:18:11.94 ID:L4/3sizo
穂乃果 「結局、朝練サボっちゃった。でも授業は出ないと……。どうせ私は今日までの命なんだから。一生懸命勉強して、それで昼休みは心から楽しんで、最後までみんなと一緒にいて、それで……楽しく踊りたい!」
にこ 「あれ、穂乃果?」
穂乃果 「えっ、にこちゃん?」
にこ 「あんた朝練はどうしたのよ?」
穂乃果 「にこちゃんこそ」
にこ 「ちょっとね。こころが熱出しちゃって途中で抜けてきたわ。でも、お母さんが早退してくれたから戻ってきたの」
穂乃果 「そ、そうなんだ……」
にこ 「あれ、穂乃果?」
穂乃果 「えっ、にこちゃん?」
にこ 「あんた朝練はどうしたのよ?」
穂乃果 「にこちゃんこそ」
にこ 「ちょっとね。こころが熱出しちゃって途中で抜けてきたわ。でも、お母さんが早退してくれたから戻ってきたの」
穂乃果 「そ、そうなんだ……」
21: 2021/04/01(木) 20:21:15.70 ID:L4/3sizo
にこ 「それにしてもあんた……まさか寝坊じゃないでしょうね!」
穂乃果 「えっ」
穂乃果 (みんなには変な心配はかけたくない。ゆっくり登校してきてもう覚悟は決めたんだ。なるべくいつも通りを演じよう)
穂乃果 「えへへ……実は」
にこ 「もう! まあ私も朝練途中で抜けちゃったしあんま怒れないけど。それでもラブライブに向けて頑張ってるんだから、たるんでじゃダメなのよ? 夜更かししてるの? ならやめなさい。美容にも悪いわ。せっかく可愛いのに台無しよ!」
穂乃果 「にこちゃん……ありがとう///」
にこ 「ちょ/// 照れるじゃない///」
穂乃果 「えへへ///」
穂乃果 (ラブライブか……みんなで一緒に出たかったなぁ……)
穂乃果 「……」 グスッ
…
…
…
穂乃果 「えっ」
穂乃果 (みんなには変な心配はかけたくない。ゆっくり登校してきてもう覚悟は決めたんだ。なるべくいつも通りを演じよう)
穂乃果 「えへへ……実は」
にこ 「もう! まあ私も朝練途中で抜けちゃったしあんま怒れないけど。それでもラブライブに向けて頑張ってるんだから、たるんでじゃダメなのよ? 夜更かししてるの? ならやめなさい。美容にも悪いわ。せっかく可愛いのに台無しよ!」
穂乃果 「にこちゃん……ありがとう///」
にこ 「ちょ/// 照れるじゃない///」
穂乃果 「えへへ///」
穂乃果 (ラブライブか……みんなで一緒に出たかったなぁ……)
穂乃果 「……」 グスッ
…
…
…
22: 2021/04/01(木) 20:24:24.93 ID:L4/3sizo
先生 「よし、穂乃果、ここを答えてみろ!」
穂乃果 「はい!! 答えは3です!」
先生 「違う、4だ。よし、座れ」
穂乃果 「はい!!」
穂乃果 「はい!! 答えは3です!」
先生 「違う、4だ。よし、座れ」
穂乃果 「はい!!」
23: 2021/04/01(木) 20:27:30.49 ID:L4/3sizo
海未 (あの穂乃果が……あんなに懸命に授業を受けてる……!! 隣で見てましたが答えどころか方針も間違えてましたけど、それでもあの真剣そうな瞳……私は夢でも見てるんでしょうか。涙が止まりません!! 園田海未、人生一の幸福を今迎えてます!!) ドバァッ
先生 「園田……泣けるほどこの問題の解法に感銘を受けたのか? 数学者向いてるぞ」
ことり 「……」
…
…
…
先生 「園田……泣けるほどこの問題の解法に感銘を受けたのか? 数学者向いてるぞ」
ことり 「……」
…
…
…
25: 2021/04/01(木) 20:30:37.45 ID:L4/3sizo
花陽 「海未ちゃんが嘘を?」
ことり 「うん……信じられないけど……」
凛 「でも絵里ちゃんのノートは本当のことだったよ?」
真姫 「サンタさんの時も海未が守ってくれた。そんな海未が嘘なんてつくわけがないじゃない!」
ことり 「でもアマゾンはちょっと無理があるんじゃ……。それに朝のこともあるし……」
真姫 「朝のこと?」
穂乃果 「違うよ、ことりちゃん」サッ
花陽・凛・真姫・ことり 「「「「えっ、穂乃果(ちゃん)!?」」」」
穂乃果 「海未ちゃんは嘘を言わない」
ことり 「うん……信じられないけど……」
凛 「でも絵里ちゃんのノートは本当のことだったよ?」
真姫 「サンタさんの時も海未が守ってくれた。そんな海未が嘘なんてつくわけがないじゃない!」
ことり 「でもアマゾンはちょっと無理があるんじゃ……。それに朝のこともあるし……」
真姫 「朝のこと?」
穂乃果 「違うよ、ことりちゃん」サッ
花陽・凛・真姫・ことり 「「「「えっ、穂乃果(ちゃん)!?」」」」
穂乃果 「海未ちゃんは嘘を言わない」
26: 2021/04/01(木) 20:33:46.35 ID:L4/3sizo
ことり 「で、でも」
穂乃果 「海未ちゃんなら『私が嘘を言うなんて……もう切腹します!! 止めないでください! 嘘を言うくらいなら、腹の内など隠すべきなのです! いや切腹するなら腹の内は出ちゃうんですけどね!! 』って言うはずだもん!」
ことり 「それはそうかもだけど……」
真姫 「いや、二人の中の海未はどうなってんのよ」
花陽 「なるほど。それくらいの覚悟がある園田家だからこそ……音ノ木坂一帯を掌握することに成功したんですね……!!」 ゾクゾク
凛 「凛は陰謀論を考察するかよちんも大好きにゃあ~」
穂乃果 「海未ちゃんなら『私が嘘を言うなんて……もう切腹します!! 止めないでください! 嘘を言うくらいなら、腹の内など隠すべきなのです! いや切腹するなら腹の内は出ちゃうんですけどね!! 』って言うはずだもん!」
ことり 「それはそうかもだけど……」
真姫 「いや、二人の中の海未はどうなってんのよ」
花陽 「なるほど。それくらいの覚悟がある園田家だからこそ……音ノ木坂一帯を掌握することに成功したんですね……!!」 ゾクゾク
凛 「凛は陰謀論を考察するかよちんも大好きにゃあ~」
27: 2021/04/01(木) 20:36:50.81 ID:L4/3sizo
穂乃果 「お願い、ことりちゃん。何も言わないで。これは私の問題だから。むしろ海未ちゃんは辛い気持ちをぐっと抑えて、私に言ってくれたんだと思う。覚悟の時間ができるように。海未ちゃんは本当に優しいんだ。感謝するべきなんだよ」
ことり 「穂乃果ちゃん……」
穂乃果 「ほら、練習の時間だよ」
花陽 「……」
花陽 (でも、さっきの海未ちゃんの言葉……)
海未 『嘘も方便。正しい嘘もあるのです』
花陽 (やっぱり嘘を言ってるのかなぁ……海未ちゃん……)
…
…
…
ことり 「穂乃果ちゃん……」
穂乃果 「ほら、練習の時間だよ」
花陽 「……」
花陽 (でも、さっきの海未ちゃんの言葉……)
海未 『嘘も方便。正しい嘘もあるのです』
花陽 (やっぱり嘘を言ってるのかなぁ……海未ちゃん……)
…
…
…
28: 2021/04/01(木) 20:39:58.99 ID:L4/3sizo
絵里 「希! そこのステップ遅いわよ!」
希 「希日記」
絵里 「希、ハラショー!! 最高にクールなステップだわ!! あっ、凛、そこのステップ早すぎるわ!」
凛 「希日記」
絵里 「凛、ハラショー!! 私も見習わなくちゃね!!」
ことり 「……」
ことり (海未ちゃん、ずっと穂乃果ちゃんのこと見てる……)
海未 「……」
海未 (穂乃果に謝らなければ。そして嘘だと伝えなければ。もしできなければ、私は一生後悔します!! しかし、周りにはバレてはいけません……こっそり穂乃果だけを呼べないものでしょうか……)
希 「希日記」
絵里 「希、ハラショー!! 最高にクールなステップだわ!! あっ、凛、そこのステップ早すぎるわ!」
凛 「希日記」
絵里 「凛、ハラショー!! 私も見習わなくちゃね!!」
ことり 「……」
ことり (海未ちゃん、ずっと穂乃果ちゃんのこと見てる……)
海未 「……」
海未 (穂乃果に謝らなければ。そして嘘だと伝えなければ。もしできなければ、私は一生後悔します!! しかし、周りにはバレてはいけません……こっそり穂乃果だけを呼べないものでしょうか……)
29: 2021/04/01(木) 20:43:05.66 ID:L4/3sizo
海未 「あの、穂乃果……」
穂乃果 「あっ、海未ちゃん」
海未 「えっと、その……」
海未 (伝えなくちゃ。伝えなくちゃ!!)
穂乃果 「海未ちゃん……!」 グスッ
海未 「えっ」
穂乃果 「ありがとう……っ!!」 サッ
海未 「ま、待って、穂乃果……!?」
海未 (行ってしまいました……。いや、そんなことよりも、穂乃果は今……間違いなく泣いてましたよね……?)
穂乃果 「あっ、海未ちゃん」
海未 「えっと、その……」
海未 (伝えなくちゃ。伝えなくちゃ!!)
穂乃果 「海未ちゃん……!」 グスッ
海未 「えっ」
穂乃果 「ありがとう……っ!!」 サッ
海未 「ま、待って、穂乃果……!?」
海未 (行ってしまいました……。いや、そんなことよりも、穂乃果は今……間違いなく泣いてましたよね……?)
30: 2021/04/01(木) 20:47:32.46 ID:L4/3sizo
絵里 「ちょっと、海未。サボってちゃダメじゃない」
海未 「希日記」
絵里 「海未、ハラショー!! 休憩も大和撫子の醍醐味よね!! 私も適度な休憩をしないとね! ハラショーステップ、ハラショーステップ……♪」
ことり 「……」
ことり (海未ちゃん、すごく悲しそう。穂乃果ちゃんは今泣いてた……?)
ことり (何なのか分からないけど、このままじゃ、このままじゃ、きっと大変なことになる。そんな気がする。絵里ちゃんはいつも通りだけど、このままじゃμ'sが大変なことになる……! 絵里ちゃんはいつも通りだけど……)
…
…
…
海未 「希日記」
絵里 「海未、ハラショー!! 休憩も大和撫子の醍醐味よね!! 私も適度な休憩をしないとね! ハラショーステップ、ハラショーステップ……♪」
ことり 「……」
ことり (海未ちゃん、すごく悲しそう。穂乃果ちゃんは今泣いてた……?)
ことり (何なのか分からないけど、このままじゃ、このままじゃ、きっと大変なことになる。そんな気がする。絵里ちゃんはいつも通りだけど、このままじゃμ'sが大変なことになる……! 絵里ちゃんはいつも通りだけど……)
…
…
…
37: 2021/04/01(木) 22:30:09.33 ID:L4/3sizo
穂乃果ママ 「穂乃果!? 練習はどうしたのよ!?」
穂乃果 「お母さん……」
穂乃果ママ 「?」
穂乃果 「今まで迷惑かけてごめんね。いつもありがとう」
穂乃果 「さよなら」 サッ
タタタタ
穂乃果ママ 「頭でも打ったのかしら……?」
…
…
…
穂乃果 「お母さん……」
穂乃果ママ 「?」
穂乃果 「今まで迷惑かけてごめんね。いつもありがとう」
穂乃果 「さよなら」 サッ
タタタタ
穂乃果ママ 「頭でも打ったのかしら……?」
…
…
…
38: 2021/04/01(木) 22:31:27.40 ID:L4/3sizo
穂乃果 「和菓子の鬼って豆で追い払えるのかな……?」 ブルブル
穂乃果 「いや無理だよね。だって和菓子には豆大福があるんだもん」
穂乃果 (きっと和菓子の鬼なんて呼ばれてるくらいだから、あらゆる和菓子の力と耐性を持ってるラスボス的存在なんだ……)
穂乃果 「うぅ……やっぱり穂乃果の命は今日までなの……?」 グスッ
穂乃果 (みんな……絵里ちゃん、希ちゃん、にこちゃん、凛ちゃん、真姫ちゃん、花陽ちゃん、ことりちゃん。……そして海未ちゃん)
穂乃果 「ごめんね……ラブライブ、私出れそうにないや……でも、すごく楽しかったよ。みんなと一緒に過ごせて……本当に楽しかった。ありがとう、みんな……」 ポロポロ
…
…
…
穂乃果 「いや無理だよね。だって和菓子には豆大福があるんだもん」
穂乃果 (きっと和菓子の鬼なんて呼ばれてるくらいだから、あらゆる和菓子の力と耐性を持ってるラスボス的存在なんだ……)
穂乃果 「うぅ……やっぱり穂乃果の命は今日までなの……?」 グスッ
穂乃果 (みんな……絵里ちゃん、希ちゃん、にこちゃん、凛ちゃん、真姫ちゃん、花陽ちゃん、ことりちゃん。……そして海未ちゃん)
穂乃果 「ごめんね……ラブライブ、私出れそうにないや……でも、すごく楽しかったよ。みんなと一緒に過ごせて……本当に楽しかった。ありがとう、みんな……」 ポロポロ
…
…
…
39: 2021/04/01(木) 22:33:31.24 ID:L4/3sizo
絵里 「練習お疲れ様!! みんなよく頑張ったわね!!」
花陽 「本当に疲れちゃいました~。でも練習後のおにぎりは最高です!!」 パクッ
絵里 「花陽? 食べ過ぎはダメよ? アイドルなんだから」
凛 「希日記」
絵里 「大食いアイドルもありよね」
海未 「あの、絵里……」
絵里 「ん? どうしたの、海未?」
海未 「申し訳ないのですが、練習後のストレッチはしないで先に帰ってもよろしいでしょうか?」
絵里 「……穂乃果のこと?」
海未 「はい」
花陽 「本当に疲れちゃいました~。でも練習後のおにぎりは最高です!!」 パクッ
絵里 「花陽? 食べ過ぎはダメよ? アイドルなんだから」
凛 「希日記」
絵里 「大食いアイドルもありよね」
海未 「あの、絵里……」
絵里 「ん? どうしたの、海未?」
海未 「申し訳ないのですが、練習後のストレッチはしないで先に帰ってもよろしいでしょうか?」
絵里 「……穂乃果のこと?」
海未 「はい」
41: 2021/04/01(木) 22:36:12.38 ID:L4/3sizo
絵里 「でもあの後『風邪をひいたかもしれないから先帰るね』って連絡が来たわよ? 風邪で寝込んでるならお見舞いも明日からの方が良いんじゃない?」
希 「えりち、それは違うと思うよ」
絵里 「え?」
希 「穂乃果ちゃんはきっと風邪なんかじゃない。ウチ見たんよ、穂乃果ちゃんが泣いてたのを」
絵里 「ええっ!?」
ことり 「!」
ことり (やっぱり穂乃果ちゃん、泣いてたんだ……見間違いなんかじゃなかった)
海未 「っ!」
海未 「ごめんなさい! 先に出ますっ!!」 サッ
タタタタ
希 「えりち、それは違うと思うよ」
絵里 「え?」
希 「穂乃果ちゃんはきっと風邪なんかじゃない。ウチ見たんよ、穂乃果ちゃんが泣いてたのを」
絵里 「ええっ!?」
ことり 「!」
ことり (やっぱり穂乃果ちゃん、泣いてたんだ……見間違いなんかじゃなかった)
海未 「っ!」
海未 「ごめんなさい! 先に出ますっ!!」 サッ
タタタタ
42: 2021/04/01(木) 22:38:12.44 ID:L4/3sizo
絵里 「あっ、海未!?」
凛 「行っちゃったにゃ……」
真姫 「それにしても穂乃果、どうしたのかしら?」
にこ 「心配ね……」
にこ 「ん?」
にこ (そういえば朝……穂乃果に話しかける直前、一人でぶつぶつ言ってたような。全部は聞き取れなかったけど)
穂乃果 『……。どうせ私は今日までの命なんだから』
にこ 「!」
にこ (い、いや聞き間違いよね、そんな)
凛 「行っちゃったにゃ……」
真姫 「それにしても穂乃果、どうしたのかしら?」
にこ 「心配ね……」
にこ 「ん?」
にこ (そういえば朝……穂乃果に話しかける直前、一人でぶつぶつ言ってたような。全部は聞き取れなかったけど)
穂乃果 『……。どうせ私は今日までの命なんだから』
にこ 「!」
にこ (い、いや聞き間違いよね、そんな)
43: 2021/04/01(木) 22:40:04.04 ID:L4/3sizo
絵里 「とりあえず大勢で行っても迷惑だし、ここは海未に任せましょう」
真姫 「でも穂乃果は泣いてたんでしょ? それはあまりにも無責任すぎない?」
絵里 「……穂乃果にとって、海未はかけがえのない人だから、悔しいけど海未に任せたほうが良いのよ」
真姫 「……!」
絵里 「それに私は三年生で、生徒会長で、あなたたちを無事に下校させる義務がある」
ことり 「……」
ことり (海未ちゃんと穂乃果ちゃんがあんな変になったのは朝の会話からだ。そう、和菓子の鬼の話……)
ことり (でもそんなことあり得るの?)
真姫 「でも穂乃果は泣いてたんでしょ? それはあまりにも無責任すぎない?」
絵里 「……穂乃果にとって、海未はかけがえのない人だから、悔しいけど海未に任せたほうが良いのよ」
真姫 「……!」
絵里 「それに私は三年生で、生徒会長で、あなたたちを無事に下校させる義務がある」
ことり 「……」
ことり (海未ちゃんと穂乃果ちゃんがあんな変になったのは朝の会話からだ。そう、和菓子の鬼の話……)
ことり (でもそんなことあり得るの?)
44: 2021/04/01(木) 22:43:40.25 ID:L4/3sizo
ことり (やっぱり海未ちゃんは嘘をついてるんだ。でも穂乃果ちゃんはそれを信じちゃって……)
穂乃果 『海未ちゃんは嘘を言わない』
ことり 「……」
ことり (そうだよ、海未ちゃんが嘘なんてつくはずない。それも穂乃果ちゃんを怖がらせる嘘なんて……! だけど、それが嘘じゃないんだったら穂乃果ちゃんは本当に……)
ことり 「……っ」
ことり 「そ、そんなのやだよぉ……」 ポロポロ
にこ 「ってことりどうしたのよ!? 急に泣き出して!!」
ことり 「みんなぁ……助けて……!! お願い助けて……!!」 ポロポロ
希 「……なにやら大変そうやね。ことりちゃん、何があったか教えてくれる?」
ことり 「このままじゃ……」 ポロポロ
絵里 「このままじゃ……?」
ことり 「穂乃果ちゃんが鬼に食べられちゃうのっ!!」 ポロポロ
…
…
…
穂乃果 『海未ちゃんは嘘を言わない』
ことり 「……」
ことり (そうだよ、海未ちゃんが嘘なんてつくはずない。それも穂乃果ちゃんを怖がらせる嘘なんて……! だけど、それが嘘じゃないんだったら穂乃果ちゃんは本当に……)
ことり 「……っ」
ことり 「そ、そんなのやだよぉ……」 ポロポロ
にこ 「ってことりどうしたのよ!? 急に泣き出して!!」
ことり 「みんなぁ……助けて……!! お願い助けて……!!」 ポロポロ
希 「……なにやら大変そうやね。ことりちゃん、何があったか教えてくれる?」
ことり 「このままじゃ……」 ポロポロ
絵里 「このままじゃ……?」
ことり 「穂乃果ちゃんが鬼に食べられちゃうのっ!!」 ポロポロ
…
…
…
45: 2021/04/01(木) 22:58:45.31 ID:L4/3sizo
雪穂 「お姉ちゃーん。家族みんなで出かけるってー!」
シーン
雪穂 「返事ないや」
穂乃果ママ 「なら仕方ないわね、穂乃果には留守番を任せましょう。イヤホンでもしてるのかしら?」
雪穂 「うーん……でも少し様子が変だったよ? 部屋覗いたらカーテン閉めてるのに部屋のライト点けてなかったし」
ガラッ
海未 「すいません!! 穂乃果は!?」
穂乃果ママ 「あら海未ちゃん。穂乃果は自分の部屋に篭ってるわよ」
海未 「お邪魔します!」 サッ
タタタタ
シーン
雪穂 「返事ないや」
穂乃果ママ 「なら仕方ないわね、穂乃果には留守番を任せましょう。イヤホンでもしてるのかしら?」
雪穂 「うーん……でも少し様子が変だったよ? 部屋覗いたらカーテン閉めてるのに部屋のライト点けてなかったし」
ガラッ
海未 「すいません!! 穂乃果は!?」
穂乃果ママ 「あら海未ちゃん。穂乃果は自分の部屋に篭ってるわよ」
海未 「お邪魔します!」 サッ
タタタタ
46: 2021/04/01(木) 23:00:46.90 ID:L4/3sizo
雪穂 「……間髪入れずにお姉ちゃんの部屋に行っちゃった」
穂乃果ママ 「まぁ海未ちゃんが来たなら問題ないわね」
雪穂 「それもそうだね」
穂乃果ママ 「なんて言ったって海未ちゃんは穂乃果のお嫁さんになれるくらい、穂乃果を大切にしてくれてるから……」
穂乃果パパ 「……!」
穂乃果ママ 「大丈夫よ。お嫁になるとしたって相当後の話だから」
穂乃果パパ 「……」 ホッ
雪穂 「じゃあお姉ちゃーん! 三人で買い物行ってるよー?」
…
…
…
穂乃果ママ 「まぁ海未ちゃんが来たなら問題ないわね」
雪穂 「それもそうだね」
穂乃果ママ 「なんて言ったって海未ちゃんは穂乃果のお嫁さんになれるくらい、穂乃果を大切にしてくれてるから……」
穂乃果パパ 「……!」
穂乃果ママ 「大丈夫よ。お嫁になるとしたって相当後の話だから」
穂乃果パパ 「……」 ホッ
雪穂 「じゃあお姉ちゃーん! 三人で買い物行ってるよー?」
…
…
…
47: 2021/04/01(木) 23:12:43.36 ID:L4/3sizo
ガラッ
海未 「穂乃果……!」
穂乃果 「……海未ちゃん?」 ピクッ
海未 (もう暗くなってるのに明かりもつけないで体育座りで震えてる……)
海未 (穂乃果……あの穂乃果がここまで……やっぱり私は取り返しのつかないことを……!)
海未 「穂乃果ぁ……」 ポロポロ
穂乃果 「もしかして海未ちゃん、私を守りに来てくれたの? でもダメだよっ!! 海未ちゃんまで食べられちゃう……!」
海未 「違うんです……穂乃果……」 ポロポロ
海未 「穂乃果……!」
穂乃果 「……海未ちゃん?」 ピクッ
海未 (もう暗くなってるのに明かりもつけないで体育座りで震えてる……)
海未 (穂乃果……あの穂乃果がここまで……やっぱり私は取り返しのつかないことを……!)
海未 「穂乃果ぁ……」 ポロポロ
穂乃果 「もしかして海未ちゃん、私を守りに来てくれたの? でもダメだよっ!! 海未ちゃんまで食べられちゃう……!」
海未 「違うんです……穂乃果……」 ポロポロ
48: 2021/04/01(木) 23:13:52.90 ID:L4/3sizo
穂乃果 (海未ちゃんこんなに泣いて……朝は落ち着いてるように見えたけど、本当はこんなに悲しんでくれてたんだ……)
穂乃果 「ありがとう、海未ちゃん」 ダキッ
海未 「うぅ……穂乃果」 ポロポロ
穂乃果 「私はずっと、海未ちゃんの親友だよ」 ギューー
海未 「……」 グスッ
海未 (ごめんなさい、穂乃果。でもありがとう……いつも私はあなたに助けられて。いつのまにか涙が止まってます……)
海未 「私も大好きです、穂乃果……」 ギューー
穂乃果 「ええっ!?/// そ、それって!///」 カァァ
海未 「穂乃果……」
穂乃果 「!」
穂乃果 (こんな寂しそうな海未ちゃん、久しぶりに見たなぁ、いつも強がってるから)
穂乃果 「だけど今は穂乃果がそばにいるから、無理しなくて大丈夫だよ……海未ちゃん」 ナデナデ
海未 「ありがとう……穂乃果……」
…
…
…
穂乃果 「ありがとう、海未ちゃん」 ダキッ
海未 「うぅ……穂乃果」 ポロポロ
穂乃果 「私はずっと、海未ちゃんの親友だよ」 ギューー
海未 「……」 グスッ
海未 (ごめんなさい、穂乃果。でもありがとう……いつも私はあなたに助けられて。いつのまにか涙が止まってます……)
海未 「私も大好きです、穂乃果……」 ギューー
穂乃果 「ええっ!?/// そ、それって!///」 カァァ
海未 「穂乃果……」
穂乃果 「!」
穂乃果 (こんな寂しそうな海未ちゃん、久しぶりに見たなぁ、いつも強がってるから)
穂乃果 「だけど今は穂乃果がそばにいるから、無理しなくて大丈夫だよ……海未ちゃん」 ナデナデ
海未 「ありがとう……穂乃果……」
…
…
…
50: 2021/04/01(木) 23:41:51.52 ID:L4/3sizo
穂乃果 「落ち着いた?」
海未 「はい、ありがとうございます、穂乃果。おかげで落ち着きました」
穂乃果 「なら良かった。でも……あはは、穂乃果これから食べられちゃうのに、海未ちゃんが泣いちゃうから穂乃果泣けなかったよ」
海未 「……!」
穂乃果 「ほら海未ちゃん、もう自分の家に帰らなくちゃ。和菓子の鬼は穂乃果を狙ってくるからこの家から出れば大丈夫だよ」 ニコッ
海未 (穂乃果……無理して笑顔でいてくれてます。早く嘘だって言わないと。これ以上穂乃果につらい思いをさせてはいけません)
海未 「穂乃果」
穂乃果 「海未ちゃん?」
海未 「はい、ありがとうございます、穂乃果。おかげで落ち着きました」
穂乃果 「なら良かった。でも……あはは、穂乃果これから食べられちゃうのに、海未ちゃんが泣いちゃうから穂乃果泣けなかったよ」
海未 「……!」
穂乃果 「ほら海未ちゃん、もう自分の家に帰らなくちゃ。和菓子の鬼は穂乃果を狙ってくるからこの家から出れば大丈夫だよ」 ニコッ
海未 (穂乃果……無理して笑顔でいてくれてます。早く嘘だって言わないと。これ以上穂乃果につらい思いをさせてはいけません)
海未 「穂乃果」
穂乃果 「海未ちゃん?」
52: 2021/04/01(木) 23:43:34.11 ID:L4/3sizo
海未 「和菓子の鬼についてなんですが……」
穂乃果 「う、うん」
海未 「あれは……」
穂乃果 「あれは?」
海未 「……!?」 パクパク
穂乃果 「?」
海未 (こ、声が出ません……! なんで!?)
海未 (もしかして……)
海未 (これが嘘だとバレたら、穂乃果に嫌われる。そう思ってるから……そう思ってるから園田海未、あなたは言えないのですか)
穂乃果 「どうしたの海未ちゃん?」 キョトン
海未 (穂乃果は優しい。だけど、それでもここまでひどい嘘をついた私を許してくれるでしょうか……? それに仮に許してくれたとしても、私はそれでいいのですか)
穂乃果 「う、うん」
海未 「あれは……」
穂乃果 「あれは?」
海未 「……!?」 パクパク
穂乃果 「?」
海未 (こ、声が出ません……! なんで!?)
海未 (もしかして……)
海未 (これが嘘だとバレたら、穂乃果に嫌われる。そう思ってるから……そう思ってるから園田海未、あなたは言えないのですか)
穂乃果 「どうしたの海未ちゃん?」 キョトン
海未 (穂乃果は優しい。だけど、それでもここまでひどい嘘をついた私を許してくれるでしょうか……? それに仮に許してくれたとしても、私はそれでいいのですか)
53: 2021/04/01(木) 23:44:36.15 ID:L4/3sizo
海未 「……」
海未 (なるほど。これが嘘をつくということなんですね。たしかに経験のない私が穂乃果の発言を嘘と決めつけるのは間違いでした。こんなにも、こんなにも、嘘は胸を締め付ける……こんなにも)
穂乃果 「ねぇ、海未ちゃん」
海未 「! なんですか、穂乃果」
穂乃果 「言ったよね、穂乃果。ずっと親友だって。だから言ってほしい。伝えたいことは伝えなくちゃ、海未ちゃん!!」
海未 「穂乃果……」
穂乃果 「ファイトだよ!! 海未ちゃん!!」 ニコッ
海未 (本当にあなたという人は……)
海未 (なるほど。これが嘘をつくということなんですね。たしかに経験のない私が穂乃果の発言を嘘と決めつけるのは間違いでした。こんなにも、こんなにも、嘘は胸を締め付ける……こんなにも)
穂乃果 「ねぇ、海未ちゃん」
海未 「! なんですか、穂乃果」
穂乃果 「言ったよね、穂乃果。ずっと親友だって。だから言ってほしい。伝えたいことは伝えなくちゃ、海未ちゃん!!」
海未 「穂乃果……」
穂乃果 「ファイトだよ!! 海未ちゃん!!」 ニコッ
海未 (本当にあなたという人は……)
54: 2021/04/01(木) 23:45:54.41 ID:L4/3sizo
海未 「……」
海未 「穂乃果、ごめんなさい」
穂乃果 「……」
穂乃果 「うん」
海未 「私は嘘をついてました。和菓子の鬼なんていないんです」
穂乃果 「……」
海未 「最初は私の大好きなほむまんを残す穂乃果が許せなくて、からかう気持ちでした。でも、引き返せないところまできて……」
穂乃果 「……」
海未 「でも穂乃果を傷つけました。ここまで怖がらせてしまいました。もし、親友としても仲間としても、はたまた幼馴染みとしても、そばにいることが嫌なら言ってください……! 私は償うためなら」
穂乃果 「海未ちゃん」 ダキッ
海未 「!」
海未 「穂乃果、ごめんなさい」
穂乃果 「……」
穂乃果 「うん」
海未 「私は嘘をついてました。和菓子の鬼なんていないんです」
穂乃果 「……」
海未 「最初は私の大好きなほむまんを残す穂乃果が許せなくて、からかう気持ちでした。でも、引き返せないところまできて……」
穂乃果 「……」
海未 「でも穂乃果を傷つけました。ここまで怖がらせてしまいました。もし、親友としても仲間としても、はたまた幼馴染みとしても、そばにいることが嫌なら言ってください……! 私は償うためなら」
穂乃果 「海未ちゃん」 ダキッ
海未 「!」
55: 2021/04/01(木) 23:46:50.58 ID:L4/3sizo
穂乃果 「また抱きついてごめんね? でもこうでもしないと海未ちゃん、喋るのをやめないかなって。もう海未ちゃん、そんなつらいこと言わなくても良いんだよ。正直に言ってくれてありがとね……」
海未 「で、でも私は」
穂乃果 「穂乃果、これからも生きていけるんだね。駆け抜けていけるんだね。みんなと、ことりちゃんと、海未ちゃんと」
海未 「……!」
穂乃果 「それだけで充分だよ。だからもう謝らないで。泣かないで」
海未 「穂乃果……」
海未 「私は幸せ者です……これは嘘じゃありませんよ?」
穂乃果 「ふふ、知ってるよ」
…
…
…
海未 「で、でも私は」
穂乃果 「穂乃果、これからも生きていけるんだね。駆け抜けていけるんだね。みんなと、ことりちゃんと、海未ちゃんと」
海未 「……!」
穂乃果 「それだけで充分だよ。だからもう謝らないで。泣かないで」
海未 「穂乃果……」
海未 「私は幸せ者です……これは嘘じゃありませんよ?」
穂乃果 「ふふ、知ってるよ」
…
…
…
56: 2021/04/02(金) 00:15:01.08 ID:r6vKdzx4
ガタガタ
ガタガタ
穂乃果・海未 「「!?」」
穂乃果 「足音……?」
海未 「それも一人や二人じゃありません……」
穂乃果 「雪穂たちかな……?」
海未 「いや雪穂たちは先程買い物に行ったばかりです。そんなはずは……」
穂乃果 「じゃあもしかして……」
海未 「まさか和菓子の鬼……!?」
ガタガタ
穂乃果・海未 「「!?」」
穂乃果 「足音……?」
海未 「それも一人や二人じゃありません……」
穂乃果 「雪穂たちかな……?」
海未 「いや雪穂たちは先程買い物に行ったばかりです。そんなはずは……」
穂乃果 「じゃあもしかして……」
海未 「まさか和菓子の鬼……!?」
58: 2021/04/02(金) 00:16:11.42 ID:r6vKdzx4
海未 (なんで、どうして……)
絵里 『そ、そんな!? 隠してたのに!?』
海未 (まさか嘘から出た真……!?)
穂乃果 「う、海未ちゃん……!」 ガクガク
海未 「ほ、穂乃果……!」 ガクガク
海未 (わ、私も震えが止まりません……和菓子の鬼、一体どんな……)
穂乃果 「……」 ガクガク
海未 (いや、そんなことはどうでもいい!! たとえどんな恐ろしい敵であっても、今度こそ、私は穂乃果の笑顔を守りたい)
ガラッ
穂乃果 「!」
海未 「っ! かかってきなさい!! 和菓子の鬼!! この園田海未がいる限り、穂乃果には指一本触れさせませんっ!」 サッ
絵里 『そ、そんな!? 隠してたのに!?』
海未 (まさか嘘から出た真……!?)
穂乃果 「う、海未ちゃん……!」 ガクガク
海未 「ほ、穂乃果……!」 ガクガク
海未 (わ、私も震えが止まりません……和菓子の鬼、一体どんな……)
穂乃果 「……」 ガクガク
海未 (いや、そんなことはどうでもいい!! たとえどんな恐ろしい敵であっても、今度こそ、私は穂乃果の笑顔を守りたい)
ガラッ
穂乃果 「!」
海未 「っ! かかってきなさい!! 和菓子の鬼!! この園田海未がいる限り、穂乃果には指一本触れさせませんっ!」 サッ
59: 2021/04/02(金) 00:17:24.40 ID:r6vKdzx4
絵里 「二人とも無事!?」
穂乃果 「って、絵里ちゃん!?」
ことり 「穂乃果ちゃーん!! 海未ちゃーん!!」 ポロポロ
海未 「ことり……」
希 「南無阿弥陀南無阿弥陀仏」 スリスリ
凛 「鬼にこれ効くのかにゃ?」
真姫 「知らないわよ」
花陽 「もう海未ちゃんも、穂乃果ちゃんもバカですっ!!」 ポロポロ
海未 「花陽!?」
にこ 「そうよ!! 特に穂乃果あんたは大バカよっ!! 朝言ってたことがずっと頭ん中離れなくて本当に心配だったんだから!!」 グスッ
穂乃果 「にこちゃん……」
絵里 「みんなで押し寄せて悪かったわね。でもどうしても心配になったの。鍵は道で偶然会った穂乃果のお母さんから貸してもらったわ」
穂乃果 「って、絵里ちゃん!?」
ことり 「穂乃果ちゃーん!! 海未ちゃーん!!」 ポロポロ
海未 「ことり……」
希 「南無阿弥陀南無阿弥陀仏」 スリスリ
凛 「鬼にこれ効くのかにゃ?」
真姫 「知らないわよ」
花陽 「もう海未ちゃんも、穂乃果ちゃんもバカですっ!!」 ポロポロ
海未 「花陽!?」
にこ 「そうよ!! 特に穂乃果あんたは大バカよっ!! 朝言ってたことがずっと頭ん中離れなくて本当に心配だったんだから!!」 グスッ
穂乃果 「にこちゃん……」
絵里 「みんなで押し寄せて悪かったわね。でもどうしても心配になったの。鍵は道で偶然会った穂乃果のお母さんから貸してもらったわ」
60: 2021/04/02(金) 00:18:45.37 ID:r6vKdzx4
ことり 「二人ともっ」 ゴゴゴゴゴ
穂乃果・海未 「「は、はい!」」 ビクッ
ことり 「ねぇ、二人はことりの幼馴染みでしょ?」
穂乃果 「う、うん」
海未 「もちろんです!!」
ことり 「なら仲間外れにしないでっ!! あと言うことがあるよね?」
穂乃果・海未 「「うぅ……ごめんなさい!!」」 ペコッ
ことり 「うん! 謝ったから許してあげる♪」
絵里 「あはは……三人は仲良しね」
希 「まあ和菓子の鬼用に作った札を使わずに済んで良かったやん」
絵里 「それにしても和菓子の鬼だからってタルト(洋菓子)に文字書いて札を作るってさすがに」
希 「希日記」
絵里 「ハラショーステップ、ハラショーステップ……♪」
穂乃果・海未 「「は、はい!」」 ビクッ
ことり 「ねぇ、二人はことりの幼馴染みでしょ?」
穂乃果 「う、うん」
海未 「もちろんです!!」
ことり 「なら仲間外れにしないでっ!! あと言うことがあるよね?」
穂乃果・海未 「「うぅ……ごめんなさい!!」」 ペコッ
ことり 「うん! 謝ったから許してあげる♪」
絵里 「あはは……三人は仲良しね」
希 「まあ和菓子の鬼用に作った札を使わずに済んで良かったやん」
絵里 「それにしても和菓子の鬼だからってタルト(洋菓子)に文字書いて札を作るってさすがに」
希 「希日記」
絵里 「ハラショーステップ、ハラショーステップ……♪」
61: 2021/04/02(金) 00:20:25.64 ID:r6vKdzx4
穂乃果 「海未ちゃん!! ことりちゃん!! 二人とも大好きだよ!!」
海未 「もちろん私もですよ。穂乃果、ことり」
ことり 「うん!!」
海未 (こうして私が言ってしまった嘘から始まったとんでもない騒動でしたが、無事に解決しました。三人の仲はより深まった気がします)
海未 (そして)
…
…
…
海未 「もちろん私もですよ。穂乃果、ことり」
ことり 「うん!!」
海未 (こうして私が言ってしまった嘘から始まったとんでもない騒動でしたが、無事に解決しました。三人の仲はより深まった気がします)
海未 (そして)
…
…
…
62: 2021/04/02(金) 00:22:27.83 ID:r6vKdzx4
それはある日の帰り道のこと。
穂乃果 「それでね、穂乃果のグッズを買い占めてる人がいたんだけど、A-RISEのツバサさんだったんだよ!!」
ことり 「それはさすがに嘘だよね、穂乃果ちゃん」クスッ
海未 「ふふ、穂乃果は面白いですね」クスッ
穂乃果 「むっ! 嘘じゃないってば!」
ことり 「穂乃果ちゃんが言うなら信じたいけど……」
海未 「スクールアイドルの憧れ、綺羅ツバサさんが穂乃果のグッズを買い占めているほどの穂乃果の大ファン……。穂乃果らしいと言えばらしいですが、それでも嘘はいけません。嘘をつくと立派な人になれませんよ」
穂乃果 「それでね、穂乃果のグッズを買い占めてる人がいたんだけど、A-RISEのツバサさんだったんだよ!!」
ことり 「それはさすがに嘘だよね、穂乃果ちゃん」クスッ
海未 「ふふ、穂乃果は面白いですね」クスッ
穂乃果 「むっ! 嘘じゃないってば!」
ことり 「穂乃果ちゃんが言うなら信じたいけど……」
海未 「スクールアイドルの憧れ、綺羅ツバサさんが穂乃果のグッズを買い占めているほどの穂乃果の大ファン……。穂乃果らしいと言えばらしいですが、それでも嘘はいけません。嘘をつくと立派な人になれませんよ」
63: 2021/04/02(金) 00:24:00.16 ID:r6vKdzx4
穂乃果 「むむっ! 海未ちゃんだって嘘ついてるくせに!!」
海未 「ふふ、嘘なんかついてませんよ?」
穂乃果 「ついてるよ!!」
海未 「……穂乃果、ことり。好きですよ」 ニコッ
穂乃果・ことり 「「へっ!?///」」 カァァ
海未 「嘘ですよ」
穂乃果 「ほら嘘ついてるじゃん!! って穂乃果のこと好きじゃないの!?」 ガビーン
ことり 「海未ちゃんに嫌われちゃったよぉ」 ウエーン
海未 (『好き』は嘘ですよ)
海未 (二人のことも、μ'sのことも、優しいみんなが『大好き』です!) ニコッ
おわり
海未 「ふふ、嘘なんかついてませんよ?」
穂乃果 「ついてるよ!!」
海未 「……穂乃果、ことり。好きですよ」 ニコッ
穂乃果・ことり 「「へっ!?///」」 カァァ
海未 「嘘ですよ」
穂乃果 「ほら嘘ついてるじゃん!! って穂乃果のこと好きじゃないの!?」 ガビーン
ことり 「海未ちゃんに嫌われちゃったよぉ」 ウエーン
海未 (『好き』は嘘ですよ)
海未 (二人のことも、μ'sのことも、優しいみんなが『大好き』です!) ニコッ
おわり
64: 2021/04/02(金) 00:29:14.23 ID:r6vKdzx4
ありがとうございました。
日付を越えてしまいましたが、エイプリルフールということで、嘘にまつわる話を一つ書かせてもらいました。ギャグとシリアスを両立するのは難しい。
前作
ツバサ 「A-RISEってIだけ可哀想だわ……」
前々作
希 「スピリチュアルをこの身に呼ぶんよ」
日付を越えてしまいましたが、エイプリルフールということで、嘘にまつわる話を一つ書かせてもらいました。ギャグとシリアスを両立するのは難しい。
前作
ツバサ 「A-RISEってIだけ可哀想だわ……」
【SS】ツバサ 「A-RISEってIだけ可哀想だわ……」【ラブライブ!】
英玲奈 「どうしたんだ、ツバサ。ため息なんかついて」
ツバサ 「いやあのね? A-RISEで可哀想なのがいるのよ」
英玲奈 「可哀想だと? ツバサもあんじゅも私も、可哀想なことはないと思うが……むしろ努力の末こうしてA-RISEに所属できてるんだ、幸せじゃないか」
ツバサ 「あっ、いやそうじゃなくて。文字の方よ」
英玲奈 「文字?」
ツバサ 「A-RISEってIだけ可哀想じゃない?」
英玲奈 「……は?」
前々作
希 「スピリチュアルをこの身に呼ぶんよ」
【SS】希 「スピリチュアルをこの身に呼ぶんよ」【ラブライブ!】
67: 2021/04/02(金) 02:28:01.27 ID:bDG7AWv1
乙
海未ちゃんの気持ちの移り変わり様が面白かった
海未ちゃんの気持ちの移り変わり様が面白かった
70: 2021/04/02(金) 06:15:26.46 ID:l7sNLsI6
いつもの人だった、おつ
71: 2021/04/02(金) 06:56:18.10 ID:BOV/1Kn/
テンポよくて面白かったし最後皆真剣に心配して駆けつけてくれるの好き
そしてやっぱりほのうみもことほのうみも良いものだね!
そしてやっぱりほのうみもことほのうみも良いものだね!
引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1617274210/