【SS】歩夢「始まりをくれたあなたへ」【ラブライブ!虹ヶ咲】

ぽむ SS


1: (なっとう) 2021/08/20(金) 01:41:29.31 ID:z2RDhYPd
・せつぽむ
・初心者
・書きためなし

たったら書く

28: (なっとう) 2021/08/20(金) 02:12:53.65 ID:z2RDhYPd
たったので書きます。
アニガサキのみの知識ですが、寛大な心で見てくださるとうれしいです。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


拝啓、優木せつ菜さんへ


こんにちは。


毎日のように顔を合わせているから改めて、手紙を書くなんて少し緊張しちゃいます。


けど、始まりをくれたあなたへ――――――せつ菜ちゃんへどうしても伝えたいことがあってこの度筆を執りました。


少しでも、私の気持ちがせつ菜ちゃんへ伝わってくれるとうれしいです。


でも、その前に、少し私のことを書かせてください。


もうせつ奈ちゃんにも、皆にもバレちゃってることだけど、私の世界は侑ちゃん中心に構築されてました。


侑ちゃんは私の幼馴染で、親友で、ヒーローで、私の全てでした。


私がスクールアイドルを始めたのだって、ほとんど侑ちゃんが理由です。


けど、せつ菜ちゃんが背中を押してくれたあの日から、本当の意味でスクールアイドルになることのできた私の世界は広がりました。


同好会の皆に、今日子ちゃんたちのように私たちの活動をサポートしてくれる学校の仲間たち、そして、私の歌を聞いてくれるファンの皆。


こんなにも、私のいる世界は広いのかと、毎日毎日新しい発見、きらめき、ときめきに気付きます。


毎日が楽しくて、最近の日課は転科に伴う課題に追われ、暫く同好会に練習に出れてない侑ちゃんに同好会でのことを、皆のことを話すことです。

37: (なっとう) 2021/08/20(金) 02:44:01.40 ID:z2RDhYPd
皆は侑ちゃんが練習に出てこれないからって、気を使って私にたくさん話しかけてくれたけど、実は、これはチャンスかもしれないって思ってたの。


もちろん、元々皆のことは仲間として大好きって胸を張っていえるけど、SIF以前まで、私は侑ちゃんといるばかりであまり皆のことを知らなかったと思う。


だからこそ、今、皆のこと改めてを知れるのが本当にうれしく思うんだ。


話したことが侑ちゃんへのお土産話にもなるし、一石二鳥だよね。なんて気持ちもあったけど……。


やっぱり同好会に顔を出せてないことは侑ちゃんも寂しく思っているみたいで、夜にベランダで皆の話をすると、すごい喜んでくれるので、私はさらにうれしくなっちゃうの。


そして、侑ちゃんに毎晩話してる中で気づいちゃったんだ。


私が話す内容で、どうしても一番多く登場しちゃうのが誰かって。


せつ菜ちゃん、あなたのことです。


真剣な横顔が素敵だった、とか。かすみちゃんにお説教してたはずなのに途中から丸め込まれてた、とか。果林さんに、少し扇情的なポーズを教えられて照れてたとか、いちいち報告しちゃって、侑ちゃんに「最近せつ菜ちゃんと仲いいよね」なんて膨れ顔で言われちゃったんだ。

41: (なっとう) 2021/08/20(金) 02:54:51.82 ID:z2RDhYPd
無意識だったから、少し恥ずかしくて赤くなっちゃった。


けど、それで思ったの、せつ菜ちゃんは私にとって侑ちゃん以外で初めて出会えた特別なんだって。


最初にせつ菜ちゃんを知ったお台場のライブ。とってもすごかった、かっこよかった。私もあんな風に自分を表せたらなって、そう思った。


だからかな、一緒にスクールアイドルとして練習しているときもせつ菜ちゃんを見ちゃうし、追いつきたいっていつも考えてる。


ここまで長々とごめんね、手紙って難しいね。


改めて、せつ菜ちゃんへ――――――始まりをくれたあなたへ


せつ菜ちゃんがあの日、あの場所でライブをしていたおかげで、私はスクールアイドルに出会えた。だから全てが始まりました。


せつ菜ちゃんがあの日、学校で私の背中を押してくれたから、勇気をくれたから私は本当の意味でスクールアイドルになれました。


あの日あなたと出会えたことで芽生えた勇気は、夢は私の中で大きく咲き誇っています。


せつ菜ちゃん、きっとあなたとならもっと大きな夢を追いかけられるようになれるとと思うがら――――――だから、私がせつ菜ちゃんの隣に立てるようになったら、その時は隣に居させてくれるとうれしいです。
――――――――――――――――――――――――――――――――――

歩夢「いっ……以上、う上原あゅむより/////」

42: (なっとう) 2021/08/20(金) 02:58:48.37 ID:z2RDhYPd
せつ菜「////////」ウツムキ


同好会一同「……」


歩夢「な、なにか言ってよー/////」


かすみ「いえ、その/////」


しずく「確かにゲームの罰ゲームで【ビリ(歩夢)が一位(せつ菜)に本気でラブレターを書いて音読】なんて書かれたクジ引きましたが//////」


璃奈「聞いてて恥ずかしくなっちゃった」里奈ちゃんボード『はわわわ////』


彼方「ここまで赤裸々な物を書いてくるあたり、流石は真面目な歩夢ちゃんだよねー」


愛「いやー、愛だけにこう言う罰ゲームもたまにはいいかなーって思ってかすみんBOX(クジ箱代わり)に入れたんだよ。愛だけにね!」


歩夢「いえ、その、いざ書こうとしたら本当に手紙ってどう書けばいいのか///////」


果林「けど、この内容だと侑との惚気なのか、せつ菜へのラブレターなのかわからないわね……ねえ歩夢、次は私へ書いてくれない?」


エマ「えー、果林ちゃんズルい。私も歩夢ちゃんからのラブレターほしい」


歩夢「あの……もう勘弁してください//////」


愛「けど、愛さん的にはイマイチかな~。もっとせっつーに対して、「大好き」とか「愛してる」とか伝えてほしかったよね、これじゃあファンレターだよ」


彼方「それは歩夢ちゃんの性格的に無理でしょー、頑張った方なんじゃない?」


せつ菜「愛さん、もうそれくらいで//////」


愛「うーん……まあ、確かに赤面してるせっつーも歩夢もかわいいし、これくらいで勘弁してあげよう。この内容なら、ゆうゆのテレ顔も見れたかもしれないのに、残念だなぁ……暫く忙しそうだもんね」

45: (なっとう) 2021/08/20(金) 03:17:48.45 ID:z2RDhYPd
せつ菜「そうですよ! お昼休憩の余興はここまでです。侑さんが帰ってきたときにレベルアップした状態でお迎えするために午後の練習にいきますよ!! 午後はグラウンドでランニングです!!/////」


かすみ「ちょ、せつ菜先輩、押さないでくださいよ」


果林「せつ菜ったら、あんなに顔を赤くして」


エマ「微笑ましいね」


愛「お、エマさんだけに?」


璃奈「愛さん……」璃奈ちゃんボード『ジト―』


歩夢「あ、私お手洗いに行ってから行くね?」


しずく「はい、先に行ってますね」ガチャ


歩夢「……皆行ったよね……?」

46: (なっとう) 2021/08/20(金) 03:19:38.13 ID:z2RDhYPd
歩夢「特別……か……」


 つい本音を書いてしまった部分を読み、歩夢はため息をついた。


歩夢「本当に、どうしちゃったんだろ、私。私は……侑ちゃんが一番大事のはずなのに……」


 歩夢はせつ菜と拳を合わせて見送られた日を、ノートを受け渡した時を、そして、なんでもない時のせつ菜の笑顔を思い出し、自身の顔に熱が集まり、鼓動が早まっているのを感じ取った。


 そのまま沸き上がる羞恥心に耐え切れず、歩夢は座り込んで頭を抱える。


歩夢「こんな感情、私は知らない」


 侑に感じるものとは別の、歩夢が感じたことのないせつ菜へだけへの感情。


 なんとなく知っていた、けど、それを理解するのは、歩夢にはまだ怖かった。


 だからまだ見ないふりをする。


 だからまだライバルとして、仲間として隣に居る。


 けど―――――――


歩夢「この感情がなんなのかわかったら、その時は、伝えられるといいなぁ」


 ―――――――始まりをくれたあなたへ――――――――

47: (なっとう) 2021/08/20(金) 03:20:50.24 ID:z2RDhYPd
以上です。

短編なのに書きためなしだったので亀でしたがよんでくださりありがとうございました。

54: (ほうとう) 2021/08/20(金) 07:25:35.28 ID:7m3VntWe

奥手な歩夢らしいアプローチだわ

56: (なし) 2021/08/20(金) 10:25:56.95 ID:pVfp211d
めちゃめちゃ良かった、乙でした

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1629391289/

タイトルとURLをコピーしました