【SS】曜「恋愛相談」【ラブライブ!サンシャイン!!】

ようまりーびゅうお1 SS


1: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:07:00.17 ID:epi7FW2W
ようまり

2: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:08:56.79 ID:epi7FW2W
曜「鞠莉ちゃん。今日の放課後だけど、時間ある?」

鞠莉「特に予定はないけど、どうかしたの?」

曜「実は、えっと、相談したいことがあるんだ」

鞠莉「なになに、急に改まっちゃって。あっ、もしかして恋愛相談とか?きゃーっ♡」

曜「…うん」

鞠莉「うふふっ、なーんちゃって…えっ?」

4: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:11:00.76 ID:epi7FW2W
曜「じゃあ、放課後にいつものところで…いいかな?」

鞠莉「えっ、ええ、大丈夫よ」

曜「ありがと。またね」

鞠莉「うん、また…」

5: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:12:14.91 ID:epi7FW2W
曜「…っ」

鞠莉「……」

鞠莉「恋愛相談…恋愛、相談」

鞠莉「えっ、えっ?」

6: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:13:45.61 ID:epi7FW2W
――――――――

キーンコーンカーンコーン

果南「んー、午前の部はこれにて終了!楽しい楽しいお弁当タイムー!」

ダイヤ「そのはしゃぎぶり、よほどお昼休みが待ち遠しかったと見えますね」

果南「へへっ、授業に集中したからお腹すいちゃってさ。鞠莉もおいでー、ご飯にしよう」

鞠莉「うん…」

果南「なんか、今日はずっとあんな調子だね」

ダイヤ「鞠莉さん、何かあったのでしょうか」

7: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:15:07.14 ID:epi7FW2W
果南「鞠莉、大丈夫?具合悪いの?」

鞠莉「そんなことないわ。このとおり、元気いっぱいよ」

ダイヤ「そうは見えませんが…」

鞠莉「本当に大丈夫、ありがとう」

果南「んー、ならいいけど、無理しないでよ。ご飯食べれる?」

8: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:16:10.22 ID:epi7FW2W
鞠莉「うん、食べる」

果南「ご飯食べて、元気つけなきゃ」

鞠莉「そうね、そうよね」

曜『鞠莉ちゃんに相談したいことがあるんだ』

鞠莉(放課後には大仕事と向き合わなきゃだし。正直、あまり食べたい気分ではないけど…)

鞠莉「あ…」

9: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:17:57.22 ID:epi7FW2W
果南「おっ、鞠莉のお弁当はハンバーグだ。残念だね、ダイヤ。今日は一口ちょうだい、が出来なくて」

ダイヤ「そういう日もありますわ」

果南「強がっちゃって。ねー、鞠莉…」

鞠莉「…」

果南「わわっ!?ま、鞠莉!?」

ダイヤ(悲しさと虚しさが入り混じったような表情…鞠莉さんに一体何が…)

鞠莉「お弁当、ハンバーグ…」

10: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:19:21.10 ID:epi7FW2W
――――――――

数週間前、休日練習日の昼休憩、部室――

鞠莉『曜のお隣、もーらいっ』

曜『いらっしゃい!鞠莉ちゃんのお昼はどんな感じ?』

鞠莉『今日はおにぎりお弁当にしたの」

曜『へぇ、ちょっと意外』

鞠莉『なんだかそんな気分でね』

11: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:20:25.52 ID:epi7FW2W
曜『色んな味が選べるし、手軽で食べやすいもんね。具は?』

鞠莉『昆布と梅干し。付け合わせは唐揚げと卵焼きよ』

曜『おおっ、いかにも王道って組み合わせだ』

鞠莉『曜のランチは?』

曜『私のはこんな感じだよ、主役はみんな大好きハンバーグ!』

鞠莉『曜にとっては特に、ね』

曜『ご明察!』

13: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:22:21.69 ID:epi7FW2W
鞠莉『前から思っていたけど、曜のお弁当って彩りやバランスがいいし、何よりとっても美味しそう』

曜『ありがと!いつも自分で作ってるんだ』

鞠莉『凄いじゃない。このクオリティ、私には真似できそうもないわ』

曜『このハンバーグも自信作!一口いかが?』

鞠莉『いいの?せっかくの主役を貰っちゃって』

曜『うん!結構上手に出来たから、食べて欲しくって!』

14: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:24:33.05 ID:epi7FW2W
鞠莉『それじゃあお言葉に甘えて――んっ、柔らかくてしっかり美味しい』

曜『やわらか煮込みハンバーグは冷めても美味しくて、お弁当にぴったりなんだ!』

鞠莉『そのこだわりが美味しさの秘訣というわけね』

曜『そうだ!今度さ、おかず交換じゃないけど、お互い何品か持ち寄って、お昼にシェアしたりしてみない?』

鞠莉『持ち寄りホームパーティのお弁当版みたいな感じ?素敵なアイデアね、ぜひそうしましょう!』

曜『うんっ!』

15: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:25:17.94 ID:epi7FW2W
――――――――

鞠莉(こんな日に限って、お弁当のおかずがハンバーグだなんて)

果南「だ、大丈夫?本当に無理はしない方が」

鞠莉「大丈夫よ。このハンバーグ、美味しいし」

果南「そりゃ、ホテルのお弁当なら味は間違いないだろうけど…」

ダイヤ(なにやら、屈託としたものを抱えているようですわね…)

鞠莉「…うん、美味しい」

曜『早速シェアしようか!私が用意したお弁当の主役はもちろん、ジャーン!曜ちゃん特製ハンバーグだよ!』

鞠莉(だけど、曜が作ってくれたハンバーグにはかなわない――)

16: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:26:38.35 ID:epi7FW2W
……………………………………

夕方、学校玄関――

鞠莉「…なんなのかしら、胸が空っぽになったようなこの感じは。力が抜けちゃったっていうか、ぼんやりして身が入らないっていうか。名前のない感情がずっと付き纏ってくるみたい…」

鞠莉「曜は…きっと先に待ってるのよね。私も早く向かわなきゃ」

『あっ、鞠莉ちゃん!』

鞠莉「…!」

17: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:27:21.23 ID:epi7FW2W
――――――――

数週間前、夕方、学校玄関――

鞠莉『書類仕事してたらすっかり遅くなっちゃった。だんだん日も短くなってきたし、早く帰らないと…あら?』

曜『あっ、鞠莉ちゃん!』

鞠莉『曜?』

曜『遅くまでお仕事お疲れ様!』

鞠莉『もうとっくに帰ったと思ってたわ。どうしてここに?』

18: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:28:26.57 ID:epi7FW2W
曜『鞠莉ちゃんを待ってたんだ。その、二人きりになりたくて』

鞠莉『えっ』

曜『実はね、私、鞠莉ちゃんに伝えたいことがあるんだ。ずっと言わなきゃ、話さなきゃって思ってたことが』

鞠莉『!』

曜『あのね、私、ずっとずっと、鞠莉ちゃんのことが…!』

19: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:29:12.97 ID:epi7FW2W
鞠莉『…ダメよ』

曜『…!』

鞠莉『待っててくれたことは嬉しい…でも、その先は言わせないわ』

曜『っ、な、なんで…!?』

鞠莉『それは…うりょっ!』

曜『ふみゅっ!?』

20: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:30:20.28 ID:epi7FW2W
鞠莉『マリーのこと、ひっかけようとしてるからよっ』

曜『らんれわはっらろ?(なんでわかったの?)』

鞠莉『そのくらいお見通しデース。待ってる間に思いついて、見切り発車でサプライズを仕掛けてみたってところかしら。うりゃうりゃ』

曜『んむぅ~』

鞠莉『うりゃうりゃ、うりゃっ!はい、お仕置き終わり』

21: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:31:29.77 ID:epi7FW2W
曜『えへへっ、やっぱり鞠莉ちゃんには通用しなかったかー』

鞠莉『なかなかの名演技だったけど、まだまだ修行が必要ね』

曜『はーい、今後とも精進します』

鞠莉『ふふっ。でも、待っててくれたのは事実みたいだし、せっかくだから寄り道して帰りましょうか』

曜『大賛成であります!さ、行こう!』

23: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:33:07.12 ID:epi7FW2W
――――――――

鞠莉「あの時は演技だって見抜くことができた。軽くお茶するつもりが、時間を忘れて話し込んじゃって。そのまま晩ご飯にしたのよね。ふふ、楽しかったなぁ」

曜『実は、えっと、鞠莉ちゃんに相談したいことがあるんだ』

鞠莉「でも、今回は違う。全然そんなそぶりもなくて…」

曜『あのね、私、ずっとずっと、鞠莉ちゃんのことが…!』

鞠莉「そう、違うのよ…」

25: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:35:30.37 ID:epi7FW2W
……………………………………

びゅうお――

鞠莉「…着いちゃった。ここに来るまでの間も、頭に思い浮かぶのは曜との思い出ばかり。遊びに行ったり、お買い物に出かけたり」

鞠莉「ここにだって何度も訪れたわ。曜と初めてぶっちゃけトークした場所。夏の夕暮れの中で、お互いの過去と気持ちを曝け出した。その後もたくさん、海を見ながら色んな話をした」

鞠莉「私たちにとって特別な意味のある場所。だからこそ、今日も相談場所に選んだのよね」

26: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:36:45.38 ID:epi7FW2W
鞠莉『なになに、急に改まっちゃって。あっ、もしかして恋愛相談とか?』

曜『…うん』

鞠莉「曜にお相手ができたら、そういう機会もなくなっちゃうのかな…あ、なんか想像しただけで泣きそう」

曜『じゃあ、放課後にいつものところで…』

鞠莉「…曜が来ていなければいいのに。全部が夢や勘違いであったらいいのに。そうすれば、私は…」

曜『えへへっ、鞠莉ちゃんっ!』

鞠莉「…ううん、ちゃんと受け止めなきゃ。そして新たな一歩を応援するの。先輩として、友達として」

27: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:37:43.64 ID:epi7FW2W
――――――――

びゅうお、展望室――

鞠莉「曜」

曜「あ…鞠莉ちゃん」

鞠莉「お待たせしちゃったかしら」

曜「ううん、私が早く来てただけだから」

鞠莉「そう」

曜「うん…」

28: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:39:10.24 ID:epi7FW2W
鞠莉(緊張しているみたい。そりゃそうよね、曜のこれからに関わる重要な相談なんだから。多分、私にとっても…)

曜「…来てくれてありがとう。実はね、さっきまでずっと迷ってたんだ。何から話せばいいか、どうやって話せばいいか…正直、今でも」

鞠莉「大丈夫よ。大事な話みたいだし、曜のタイミングで」

曜「うん。だからね、思い切って本音でぶつかってみようと思うんだ」

鞠莉(そうね、それでいい)

29: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:40:20.51 ID:epi7FW2W
曜「…っ!」

鞠莉(曜は立ち上がって私に向き直る。真っ直ぐな視線には決意がこもっていて、私も目を逸らさないように身構えた)

曜「鞠莉ちゃん、私は…」

鞠莉(ああ、ついに来るべきものが来る――)

曜「鞠莉ちゃんのことが、大好きです!」

鞠莉「うん…えっ?」

曜「これからもずっと、ずっとずっと、私のそばにいてください!」

鞠莉「えっ、えっ、ええーっ!?」



終わり

30: (らっかせい) 2021/09/10(金) 20:41:04.75 ID:epi7FW2W
全弾撃ち尽くしました。恋愛相談するようまりでした。

9月10日は友情ヨーソロー初放送日というわけで、ようまりぶっちゃけトーク記念日です。おめでとうございます!

↓は前に書いたものです。よろしければ併せてお願いします。

曜「罪深き夜」
【SS】曜「罪深き夜」【ラブライブ!サンシャイン!!】
ある夜 曜「…」 鞠莉「曜、ここにいたのね」 曜「…鞠莉ちゃん」 鞠莉「なにやらお悩みのご様子。私で良ければ、力になるわ」


ありがとうございました。

31: (しまむら) 2021/09/10(金) 20:41:11.52 ID:ohHlx9yw
二人は幸せなハグをして終了

32: (しまむら) 2021/09/10(金) 20:42:01.70 ID:RUc0E/xe
全弾うちつくしようまり推しの世界はこれ繋がってんの?

33: (茸) 2021/09/10(金) 20:48:15.34 ID:LlVlS/g1
乙ようまり
最後の最後モヤモヤ晴れるのほんっと幸せ

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1631272020/

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