【SS】希「にこまきの距離感?」ことり「付き合ってるのかな…」

SS


2: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:12:06.85 ID:ezjQaL9/
ことり「にこちゃんと真姫ちゃん、独特の空気感があるよねぇ」


希「喧嘩するほど仲が良いみたいな感じ?」


ことり「そうそう」



ことり「あのね……ことり、もしかして付き合ってるんじゃないかな、ってずっと気になってて」


希「女の子同士だけど……ま、女子校やし可能性はあるよね」
 
3: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:13:05.13 ID:ezjQaL9/
ことり「ということで単刀直入に聞きに行っちゃいたいと思います♪希ちゃん!」

希「呼ばれて飛び出てウチやで!……えっと、今から二人に聞きに行けば良いん?」

ことり「うん!今日は部活もお休みだし、テスト最終日で家に帰ってもすることないし……」

希「なるほどね」

ことり「……希ちゃん、もしかして忙しかったかな?」

希「ぜーんぜん!ちょうど暇してたから願ったり叶ったりって感じよ」

希「それに、ことりちゃんがウチをご指名ってなんか珍しいやん?」

ことり「言われてみればそうかも」

希「穂乃果ちゃんや海未ちゃんは誘わなくてええん?」

ことり「二人とももちろん協力してくれそうだけど…」

ことり「正直、あんまり恋愛には興味がなさそうっていうか……ね?」

希「あー……ん?いや、言うてウチもそんな…」

希「ことりちゃんから見て、その……お、乙女に見える……?」


ことり「希ちゃんはね、μ'sで一番尋問がうまそうなメンバーってことで協力者に選んでみました!」

希「……じ、尋問かぁ」
 
4: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:14:42.74 ID:ezjQaL9/
ことり「ちなみに希ちゃん、聞き出すのに何かいい案はある?」

希「うーん、二人で一緒に居る時だと上手く誤魔化されそうやと思うんだよね」

希「だからみんなで居るときにズバリ!かな」

ことり「私もそう思ったんだけどね」

希「あ、みんなの前やと真姫ちゃんは拗ねちゃうかな?」

ことり「それもあるの!あと……多分、恋愛の話は海未ちゃんが赤くなっちゃう」

希「あ~…」コクコク

希「そしたらことりちゃんはそっちが本命になっちゃうもんね……」

ことり「うふふ♪」
 
5: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:15:15.35 ID:ezjQaL9/
希「だったら、個別に聞きに行こうか」

ことり「そうだね、それが一番かな」



希「それじゃあうちはにこっちに!」

ことり「ことりは真姫ちゃんに聞いてみますっ」
 
7: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:17:40.20 ID:ezjQaL9/
ことり「ふ~んふふふん~♪」

ことり「希ちゃん、二つ返事で協力してくれて優しいなぁ♪」

ことり「さてと、真姫ちゃんが居そうな場所は音楽室かなぁ?それとも教室?」

ことり「うーん、連絡して呼び出してもいいけど」

ことり「こういう時って、わざわざ人を探すから楽しいんだよね」

ことり「名探偵ことり、行きますっ……むむむ」


ことり「あ、もしかして…」
 
8: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:21:09.16 ID:ezjQaL9/
希「聞き出す、と言ってもなあ」ウウム

希(にこっちは隠すの下手な方やと思うし、付き合ってたらすぐバレそうな気はするけど)

希「えっと、タロットタロット……」

希「そりゃ!」ペラッ

希「ふんふん、にこっちは教室っと」

希(にしても、やけにことりちゃんノリノリやったなあ…)

希(……もしかしてそういう趣味が?)

希「……」

希「ま、ちゃんと女の子って事やんな…」
 
9: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:21:56.18 ID:ezjQaL9/
ことり「真~姫ちゃん!」ガチャ

真姫「きゃっ!こ、ことり!?」

ことり「やっぱり!部室に居ると思ったの」

真姫「びっくりしたわよ!もう、ことりに驚かされるなんて」

ことり「……ご、ごめんね?」

真姫「い、良いわよ…別に、そんなに驚いてないから」クルクル

ことり「よかった♪」

真姫「……それで、何の用?一人なんて珍しいじゃない」

ことり「うん。実は……衣装のことで少し相談があってね?」

真姫「…ああ」

真姫「そう……ま、そうよね、それで?」

ことり「っていうのは嘘で」

真姫「ヴェェ…!?な、なんで嘘ついたのよ」

ことり「本当は真姫ちゃんとお話したかったからなんです」

ことり「迷惑だったかなぁ……真姫ちゃん、一人でゆっくり本読んでたんだよね?」

真姫「め、迷惑なんて言ってないじゃない!」

真姫「本なんてどこでも読めるわよ」クルクル

ことり「そう?ありがとう、真姫ちゃん♪」

真姫「わっ……私も、その、もっとことりと話してみたかったっていうか……」

ことり「わぁ、そうなの?……えへへへ」

真姫「ちょっと、何で笑ってるのよ」

ことり「嬉しいなあ、って思って」

真姫「……まあ、学年もユニットも違うし、他のみんなに比べたら、話す機会は少ないかもしれないけど」

ことり「じゃあ、みんなと気にならなくなるまでもっともっとお話したいなっ」

真姫「そうね……///」クルクルクル
 
10: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:23:24.70 ID:ezjQaL9/
ことり「……あ、そうでした、真姫ちゃんに聞きたいことがあってね」

真姫「ふふん、なんでも聞いて良いわよ」

ことり「にこちゃんと付き合ってるって本当?」

真姫「ヴェェェッ!?」ガッターン!

ことり「ぴっ!?」

真姫「だ、誰がそんなこと言ってるのよ!」

ことり「あ、えーっと……」

ことり「スクールアイドルの……掲示板?で少しだけ誰かが言ってるのを見たの!」

ことり「学校で噂されてるとかじゃないから!あ、安心して……ね?」

真姫「そう…ならいいけど」

ことり「それで、その……」



真姫「私がにこちゃんと?付き合ってないわよ」
 
11: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:25:18.27 ID:ezjQaL9/
希「やっほー」ガララ

にこ「げっ!希」

希「ちょっとー!失礼やない?」

にこ「てっきり先生かと思って焦っちゃったのよ…!」

希「はは~なるほど、補修だから教室に居たのね」

にこ「そ!もー今回は大丈夫だと思ったのに!」

希「あはは…範囲広かったからなあ」

にこ「なーんであんたはへーきなのよ」ジロリ

希「……スピリチュアルパワー?」

にこ「はぁ出た出た……それ、私にも寄越しなさいよ」

希「スピリチュアルパワーを?」

にこ「そうよ!」

希「……ええよ?」

にこ「へっ!?できるの!?」

希「ふっふっふ……ウチを誰だと思ってるん」
 
12: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:27:51.27 ID:ezjQaL9/
にこ「わーい!やったにこーっ!早く帰ってヘアメイクの研究したいのよね~」

希「じゃ、今から波動の享受を行うから目ぇ閉じといてな」

にこ「おお、なんだかそれっぽいわね…」ツムリ

希「行くよー!スピリチュアルパワー!」

希「た~っぷりちゅーにゅー!は~い……ぷしゅ!」ワキ…ワキ…

にこ「ん…?」チラ…
 
13: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:28:25.28 ID:ezjQaL9/
希「そーれそれそれそれそれ!」ワシワシワシ!

にこ「に″、にごぉぉおぉ!?!?」

希「注入!注入!」ワシワシワシワシ

にこ「ぎゃ~~~~っ!!!」

希「ちゃんと入ってる!?どお!?にこっち!!!?」ワシワシワシワシワシワシワシ

にこ「ひいぃぃぃぃぃぃぃ!ギブ!ギブだから!」

希「ウチも!久しぶりやから!腕が!鈍って!上手く注入できてるか!」ワシワシワシワシワシワシワシ!!

にこ「」ピクピク
 
14: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:30:30.75 ID:ezjQaL9/
にこ「長いッッッ!!!」ペシーン!

希「あ~ん!」

希「痛いやん…」シクシク

にこ「やりすぎよ!もし取れたらどーすんのよ!」

希「希少部位やからね」

にこ「はっ倒されたいのね」

希「昔すでに取られたからその姿に?」

にこ「…歯ァ食い縛んなさい」ピキ

希「あ~!冗談やんか?ね?ほら!」
 
15: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:31:39.68 ID:ezjQaL9/
にこ「っはぁぁぁ…」

にこ「……全く、あんたと居ると無駄に疲れるわ」

希「ごめんな?」

にこ「……ふん」プイッ

希「にこっちの反応が面白くてつい調子に乗ってしまいました……」

にこ「……」チラ

希「うぅ……ごめんなさい」シュン

希「ほんまごめんな?にこっち……」ショボショボ

にこ「……許したわ」

希「ほ、ほんと?」

にこ「大銀河宇宙No.1アイドルのにこにーはぁ」

にこ「ちょーっと過度な弄りにも、しっかり受け答えしちゃうにこー☆」

にこ「にこってば、バラエティの素質もあるなんて……逸材すぎて困っちゃうにこ~」

希「……さ、流石にこっち!超スーパーアイドル!」

にこ「まあね~」フフン

希「……」ホッ

にこ「……」
 
16: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:33:47.46 ID:ezjQaL9/
にこ「……えいっ」デコピン

希「あいたっ、なんで!?」

にこ「アホな顔してたからね」

希「へっ!?な、なにアホって!」

にこ「……安心した?」

希「えぇ……な、なにが」


にこ「……」

にこ「なんでもな~い☆にこにーが寛大で良かったねってはなし!」ニッコニー!

希「何それ、意味わかんない……」ムスッ

にこ「真姫ちゃんみたいになってるわよ……あと口調」

希「はっ!」

希「……意味わからんやん?」

にこ「ふっ、ふふ……ねぇ、もう遅いんだけど…」

にこ「あははははは…!!」

希「もう!~~~っ!…もう!///」

にこ「あっはは!希ちゃんか~わいいにこ~♪」

希「あ~~~もうっ!せやった、こんなことしてる場合じゃないのに!」ガタッ
 
18: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:35:37.03 ID:ezjQaL9/
にこ「あぁ、そうなの?」

にこ「ほんと、何しに来たのよ?冷やかし?」


希「いや、実はな……」ゴニョゴニョ

にこ「?」




にこ「はぁ~~~!?にこと真姫ちゃんが付き合ってる!?」ガタンッ


希「っていう噂な、噂……」

にこ「そんな訳ないじゃない!というかそもそも…!」

にこ「アイドルに恋愛なんて厳禁にこ!グループ内なんてもってのほかよ!!」

希「まあ、にこっちならそう言うと思ってたよ…」

にこ「ああ……この前の…ちょっと狙い過ぎたかしら……いやでも……アピールは……」ブツブツ


希(ウチは薄々そんな気してたけど、ことりちゃんは百合営業とか知らなそうやもんなぁ……)
 
19: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:37:57.28 ID:ezjQaL9/
ことり「え?そ、そうなんだ……付き合ってないんだ……」

真姫「逆に、ことりには私とにこちゃんが恋人に見えた?」

ことり「いや……うーんと、少しだけ……可能性としてあるかなって」

真姫「そ。なら少しやりすぎたわね、にこちゃん」

ことり「?」

真姫「あのー……あれよ、百合営業だっけ」

真姫「正直、私は意味わかんないけど、にこちゃんが言うには必要なファンサービスなんですって」

ことり「そうなの?」

真姫「まあ、2年生くらい仲が良ければわざわざそんなことする事もないでしょうけど」

ことり「……え?にこちゃんと真姫ちゃん……もしかして本当は、仲悪いの…?」ウル…

真姫「ヴェ!?なんでそうなるの!?そうじゃなくて……こう…えっと」

真姫「ああ、これ難しいわね……ちょっと待って」

ことり「は、はい!」
 
20: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:40:04.24 ID:ezjQaL9/
真姫「……例えば、例えばよ?こうやって、普通に話してる最中に、突然抱きついたりする?」

ことり「うーんと、ことりはしないけど……穂乃果ちゃんは結構するかなぁ」

真姫「っ……そうね。そうだわ、穂乃果はするわ……じゃあ、えっと……」アタマカカエ

ことり「な、なんかごめんね?」

真姫「…………」




真姫「……ダメね……もう思い付かないからシンプルに説明するわ」

真姫「私とにこちゃんを同性愛者に見せるのよ。……多少、ニュアンスは違うけど」
 
21: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:42:32.08 ID:ezjQaL9/
真姫「とにかく、私達のファンの中に、そういうのが好きな人も居るの」

ことり「なるほど、だから……営業、ってこと?」

真姫「そう。ことりも、ミナリンスキーの時はお客様に少しリップサービスするでしょ?」

ことり「ぴっ!?!?」


真姫「そうね、少しだけ……ほんの少しだけね?友達の枠を越えた言動をするの」

真姫「例えば…くっつきそうなくらい顔を近付けたり、見えるか見えないかの位置で二人だけ手を繋いだり、ね」

ことり「へ~!そんなことしてたんだ。気づかなかったなぁ…」

真姫「そりゃ、皆にバレないようにやってたからでしょうね」

ことり「どうして?」

真姫「その方が二人だけの内緒、っていう共通認識が生まれるから、よりホンモノっぽくなるんですって」

ことり「本物……」


真姫「プロ根性も大したもんよね……良くも悪くも」フンッ

真姫「私は、そういうのにこちゃんに全部任せてるから」

真姫「本当は私の知らない所でも、きっと色々してるんじゃない」クルクル

ことり「う~ん、そうなんだ……」
 
22: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:44:58.16 ID:ezjQaL9/
真姫「がっかりした?私とにこちゃんが本当に付き合ってなくて」

ことり「えっ?いや……ことりががっかりすることは何もないと思うけど……」

真姫「……ま、そうね。その通りだわ」

ことり「でも、んーっと」

ことり「……ちょっぴり、寂しかったかな」

真姫「ことりが?」

ことり「うん……私が、もあるけど……μ'sに相談してくれなかったことが、かなぁ」

真姫「!」


ことり「なんか、よくわかってないのに偉そうかも……ごめんね」エヘヘ
 
23: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:46:42.01 ID:ezjQaL9/
真姫「……別に、これは私とにこちゃんで勝手にやってることだから」

真姫「μ'sの評判が下がるような事は絶対にしないから大丈夫よ」

ことり「そ、そういうことじゃないの…!や、勿論、それも大事なんだけど…」

真姫「?」

ことり「言ってくれれば、私達もしたのになぁ……百合営業!」

真姫「えっ」

ことり「だって二人だけでするよりも、皆で少しずつ分担した方がきっと良いと思うんだけど…」

ことり「あれれ、違った?」

真姫「えっと……違…………くはないわ、多分…」



真姫「もう必要無いくらいだと思うケド……」ボソッ


ことり「?」
 
25:ミスりましたすいません(らっかせい) 2023/04/21(金) 17:49:18.47 ID:ezjQaL9/
>>24の前


真姫「い、いえ……そうね、にこちゃんにも今度そう言ってみるわ!」

ことり「うん♪ことりに出来ることがあったらなんでも言ってねっ」

真姫「え、えぇ……!」
 
24: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:47:49.42 ID:ezjQaL9/
キーンコーンカーンコーン…

最終下校……校舎内に居る生徒は速やかに……


ことり「あれっ!?もうこんな時間」カタッ

真姫「そういえば、テスト期間は下校時刻が早かったわね」

ことり「ねぇねぇ、たまには一緒に帰ろうよ真姫ちゃん」

真姫「い、良いけど」クルクル

ことり「えへへ、やった♪」

ことり「じゃあ私部室の鍵返してから、1年生の下駄箱前に迎えに行くねっ」ヒョイッ

真姫「あっ!あの、ありがと……」


ことり「…うんっ」ニコッ
 
26: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:51:27.00 ID:ezjQaL9/
キーンコーンカーンコーン…


にこ「お、終わらなかった……にこ……!?」ガクッ

希「にこっち……」

にこ「待って、なにも言うんじゃないわ……」

希「今度、勉強教えたげよっか?」

にこ「希には例のパワーがあるじゃない」

希「そうだけど、あれ選択肢ない問題やったら役に立たんやろ?」

にこ「……あんた、記述問題は実力なのね」

希「てへっ☆」


にこ「一応、終わったところまでで出せるかどうか、先生に聞いてくるわ」スクッ

希「ほいほーい」

にこ「あーあの先生この時間職員室居ないじゃない…」

にこ「悪いんだけど希、教室の戸締まりお願いしていい?」

希「ん、おっけー!今度なんか奢ってな?」ニシシ

にこ「はいはい……」
 
27: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:55:38.08 ID:ezjQaL9/
真姫「……」コツ…コツ…

真姫(びっくりした)

真姫(急に、にこちゃんと付き合ってるか、なんて聞かれると思ってなかったから)

真姫「……」ガチャ

真姫(ことりってたまにああいう唐突なところあるわよね…)

真姫「……」スッ

真姫(……にこちゃんと私はただμ'sのメンバーで、学校では先輩と後輩)

真姫(普通に仲は良い……と思うけど…どうだろう)

真姫「……」ストンッ

真姫(にこちゃんと皆の前で仲良くするのは、別に嫌いじゃない)

真姫(皆を騙すようなことをしているのは申し訳ないけど)

真姫「……」ガチャンッ


真姫(どちらかというと私達は、他のみんなみたいに天真爛漫な人間じゃないし)

真姫「……」トン、トン、トン

真姫(根が素直じゃない私とにこちゃんだからこそ、そういう恣意的なキャラ作りが映える)

真姫(それに……)


真姫「……ふぅ」


真姫(百合営業をすることによる利害も一致してるしね)



真姫「ことり、まだかしら……」
 
28: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:56:28.19 ID:ezjQaL9/
ことり「失礼しましたー」ペコリ



ことり「ふんふんふふふふ~ふふふ~♪」

希「あ、ことりちゃんやん」

ことり「希ちゃんっ」

希「……で、どうやった?満足行く答えはもらえた?」

ことり「実は……ことりの勘違いだったみたいです…」エヘヘ

希「そっか、そういう時もあるやんな!こっちも、そんな感じやったよ」

ことり「協力してくれてありがとね、希ちゃん」

希「んーん、いい暇潰しだったやん」

ことり「また怪しげな二人がいたら聞き込みに行こうね♪」

希「あはは……」
 
29: (らっかせい) 2023/04/21(金) 17:58:21.28 ID:ezjQaL9/
にこ「あれれ~!真姫ちゃんにこ~☆偶然っ」ニッコニー!

真姫「…にこちゃん?ここ、1年生の昇降口なんだけど」

にこ「あんたんとこの先生に用があったのよ」

真姫「ふ~ん」

にこ「あーあ!にこも真姫ちゃんくらい頭が良かったらなぁ~」

真姫「……3年生でしょ?」

にこ「うぐっ」

にこ「う、うるさいわね!アイドルは頭脳よりハートなの!ハート♡」キュルルン

真姫「アースゴイワネー」シラッ

にこ「ちょっと!!」
 
30: (らっかせい) 2023/04/21(金) 18:01:00.02 ID:ezjQaL9/
にこ「ところで、あんた誰待ちよ?凛?花陽?」

真姫「あの二人はとっくに帰ったわよ……今日はテストお疲れ会?で銭湯に行くんですって」

にこ「せ、銭湯!?はーっ仲良いわね~」

真姫「ね。…だけど昔から一緒に居たら、お風呂なんて一緒に入って当たり前なんじゃない?」

にこ「そんなもんなのかしら……羨ましいわね?」

真姫「う、羨ましくなんか……」

にこ「……今度一緒に行く?銭湯」

真姫「わ、私とにこちゃんと二人で!?」

にこ「うん」

真姫「……別に良いけど」クルクル

にこ「……フン」



にこ「……あっ!お嬢様の真姫ちゃんは知らないかもだけどぉ」

にこ「銭湯じゃタオルは巻いたまま入っちゃダメなんだよぉ?」

にこ「いゃーん、にこ恥ずかしいにこーっ」

真姫「にこちゃんの見たって誰が得するのよ」ボソッ

にこ「ちょ、ちょーっとそれはライン越えかなー?」

真姫「越えてないわよ……おあいこでしょ」

にこ「……今回はそういうことにしといてあげるにこ」
 
31: (らっかせい) 2023/04/21(金) 18:06:44.17 ID:ezjQaL9/
真姫「……ねぇ、私とにこちゃんって、仲良いのかしら?」

にこ「どうしたのよ急に?」

真姫「…っ」

にこ「…まあ、そうなんじゃない?」

にこ「周りからはちゃんとそう見えてると思うけど?」

真姫「……」

にこ「……あによ」

にこ「じゃあもうやめる?にこまき」

真姫「……」フルフル

にこ「……そ」

にこ「良かった」

にこ「私は少なくとも、真姫ちゃんのこと好きだけど……真姫ちゃんは?」

真姫「それはどういう意味で?……営業、として?」

にこ「……はぁ」




にこ「馬鹿ね~!友達としてに決まってんでしょ!」

真姫「ともだち…」

にこ「そ!友達!」


にこ「私が2年間ずーっと欲しかったもの!」
 
32: (らっかせい) 2023/04/21(金) 18:08:17.86 ID:ezjQaL9/
にこ「そして、真姫がこれからもずーっと大切にするものよ!」


真姫「……にこちゃん」

にこ「ふんっ」

にこ「……で、あんたは?私のこと好きなの?嫌いなの?」

真姫「好きよ!好きに決まってるでしょ!」

にこ「バ…!ちょ、声でか…」

真姫「あっ……」


真姫「コホン……にこちゃん、友達の真姫ちゃんを大切にしなさいよ、約束」スッ

にこ「うん、約束」キュッ
 
33: (らっかせい) 2023/04/21(金) 18:09:26.24 ID:ezjQaL9/
にこ「あっそうだ、約束ついでに聞いて、真姫ちゃん」

真姫「……なによ」

にこ「にこ達は、腹の中からの幼馴染みでもなければ、父と母のような二人でもないけど」

にこ「それでも、真姫ちゃんは大切な大切なパートナーだから」

真姫「パートナー……」

にこ「良い?私達は恋人じゃないわよ」

にこ「だって、それ以上なんだから!」

真姫「ふふっ……にこちゃん、珍しくカッコいい」

にこ「でしょ?そ・れ・に!何度も言うけど!アイドルは恋愛禁制!!」

にこ「真姫もスキャンダルすっぱ抜かれたりしてみなさい!只じゃおかないわよ」

真姫「ええ、気を付けるわ」

にこ「ほんとに気を付けないと……」

真姫「お互い様にね」
 
34: (らっかせい) 2023/04/21(金) 18:11:10.15 ID:ezjQaL9/
にこ「そんで……あれ、あんた誰待ってたんだっけ?」

真姫「……ことり」

にこ「え!?」

真姫「今日、聞かれたのよ。にこちゃんと付き合ってるのって」

にこ「あ~なるほどね、だから仲がどーのなんて言ってたの」

真姫「ちゃんと付き合ってないって答えたわ」

にこ「お、えらいえらい」

真姫「それから……営業のこと言っちゃった…ごめんなさいにこちゃん」シュン

にこ「……まあ、仕方ないわ!メンバーなだけ良しとしましょ」

にこ「それに……にこも今日言っちゃったし」

真姫「偶然ね。誰に?」

にこ「…………希」

真姫「あっ」
 
35: (らっかせい) 2023/04/21(金) 18:12:05.53 ID:ezjQaL9/
にこ「っ……あんた、営業のこと以外バラしてないでしょうね」ジロリ

真姫「ば、ばらしてないわよ!!」

にこ「良い?絶対にバレちゃダメだからね!」




にこ「あんたがことりのこと好きなの、絶対に隠しなさいよ」





真姫「く、口に出さないでよ!///にこちゃんのばか!」

にこ「ご、ごめん」
 
37: (らっかせい) 2023/04/21(金) 18:14:39.59 ID:ezjQaL9/
真姫「に、にこちゃんこそ……!」



真姫「希のこと好きすぎでしょ!?この前も!ワシワシされてる時はちゃんと嫌がりなさいよ!」



にこ「なっ……!?」


真姫「顔が蕩けてるのよ!もっと抵抗して!」

にこ「みっ……見てないで助けなさいよ…っ///」

真姫「知らない!敏感なにこちゃんが悪いんでしょ」

にこ「びっ……ちょっとぉ!へ、変なこと言わないでよ!本人にばらすわよ!!」

真姫「はぁっ!?馬鹿じゃないの!?」

真姫「にこちゃんがそうするなら、私は次のライブで言いふらすから!」

にこ「規模がおかしいっての!!!」

真姫「知らない!にこちゃんから言ったんだから!!」

にこ「なによぉ!?」
 
38: (らっかせい) 2023/04/21(金) 18:15:30.51 ID:ezjQaL9/
にこ「……はぁ、お互い重症みたいね」

真姫「悔しいけど、そうね……」

にこ「今日の夜、空いてる?また作戦会議するわよ」

真姫「ええ、お風呂上がったら連絡入れるから」

にこ「りょーかい」



シーンジテーココロガトキメーイター♪



にこ「あ、いっけない!希のこと放置してたわ……」
 
39: (らっかせい) 2023/04/21(金) 18:17:56.82 ID:ezjQaL9/
にこ「も、もしもしぃ?ご、ごめんにこ…」


希『にこっち今どこ!?もう下校時刻ギリギリなんやけど!』


にこ「えーっと…一年昇降口に居るわ。……真姫ちゃんもいる」

希『おっけ!じゃあことりちゃんとすぐ向かうから』

ことり『あ、真姫ちゃんも一緒に居るの?』

ことり『にこちゃ~ん、真姫ちゃんに、4人で帰ろうって伝えといて!』

にこ「はいはい」


希『ことりちゃん、そろそろアルパカから手を離さんと…』

希『あ、やば山田先生に見つかる……あかん!』

ことり『あ~ん!ばいばい、アルパカさ~~ん!』

希『こ、ことりちゃん!走っ……』

ブチッ

ツー……ツー……



にこ「……だってよ。聞こえた?」

真姫「ええ」コクリ





にこ「いい友達を持ったわね、私達」ニコッ

真姫「ふふ………そうね」

にこ「これからもよろしく、真姫ちゃん」コツン

真姫「ええ」コツン
 
40: (らっかせい) 2023/04/21(金) 18:21:01.07 ID:ezjQaL9/
終わりです
 
41: (らっかせい) 2023/04/21(金) 18:22:10.45 ID:ezjQaL9/
のぞにこは別にマイナーでもないと思いますが、珍しい二人組が好きなので
王道のにこまきと絡めてみました

にこまきの絶妙な距離感と信頼関係に胸が熱くなります
 
43:おまけ(らっかせい) 2023/04/21(金) 18:23:08.45 ID:ezjQaL9/
にこ「ことりって……穂乃果と海未がいない時、意外と暴走するキャラなのかしら」

真姫「そ、そうなの……!こう、そのギャップがまた……」シミジミ

にこ「あーあー聞かなきゃ良かった」

真姫「むぅ……にこちゃんこそ」

真姫「振り回されてる時の希が好きな癖にね、ずーっとニヤけてるわよ」

にこ「うるっさいわね!見てて可愛いから良いの!」

真姫「はぁ……」
 
44: (茸) 2023/04/21(金) 18:26:52.96 ID:KagPMAKN
読みやすくて良かった
乙です
 
45: (しうまい) 2023/04/21(金) 19:38:12.44 ID:EY+Zk7Dw
素晴らしかった
乙です
 
47: (たまごやき) 2023/04/21(金) 22:45:23.73 ID:qxA3QalE
乙!
ドロドロしなくてよかった
 
49: (もんじゃ) 2023/04/22(土) 02:12:43.58 ID:i5lIkSLL
ちょっと意外で良かった!乙です!
 

引用元: https://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1682063996/

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