【SS】穂乃果「チャレンジ」

穂乃果「うぅ…もう死ぬ…」

凛「もうダメだにゃ…」

にこ「誰よ。こんなの挑戦しようって言ったの…」

絵里「あなた達三人でしょ…」

穂乃果「こんなの…




食べ切れる訳ないよ」
　

1時間前

穂乃果「あ〜お腹空いたなぁ」

にこ「あんたそればっかりね」

穂乃果「だってお腹空いたんだも〜ん」

凛「ラーメンは？」

穂乃果「ラーメンって気分じゃないんだよねぇ。甘いもの食べたい！和菓子以外！」

にこ「確かに。私も食べるなら甘いものがいいわね」
　

凛「あっ！」
　
穂乃果「どうしたの？」

凛「みてこれ！」

『超巨大パフェ　1時間で完食出来たら無料！
　一万円プレゼント＊4人まで挑戦可！』

穂乃果「超巨大パフェ…しかも食べたらお金も貰えるなんて」

凛「どうする？挑戦する？」

にこ「そうねぇ。ラーメンとかだったら無理だろうけどパフェだもんね」

穂乃果「ね！まさに渡に船だよね！」

にこ「四人までオッケーだって！誰か電話！花陽に電話よ！」
　

そして今に至る〜

穂乃果「キツい…もう食べたくない…」

凛「最悪にゃ…まだ半分も食べてないのに…」

にこ「見たくない…二度とパフェを見たくない…」

絵里「あの…挑戦する前に想像出来なかったの？」
　

穂乃果「食べれると思ったんだよ」

にこ「あんただって反対しなかったじゃない」

絵里「したわよ！それに私は何も知らなかったからね！！！急に注文するからビックリしたわよ！！！」

穂乃果「じゃあ止めてよぉ」

絵里「止めたじゃない！絶対に後悔するって」

穂乃果「もっと強くだよ！！！」

絵里「なんで私が怒られなきゃいけないのよ！！！」
　

凛「大声出さないで欲しいにゃ…」

穂乃果「ごめん…」

凛「……ラーメン食べたい」

にこ「あんた余裕じゃない」

凛「余裕なんかないよ」

にこ「余裕ないのにラーメン食べたいとか言わないでしょ」
　

凛「ラーメンは別腹だから…」

にこ「初めて聞いたわよ！！！」

穂乃果「でも分かるよ凛ちゃん。他の味が欲しいんだよね」

凛「うん。もう甘ったるいのは嫌にゃ…」

穂乃果「よしっ！ちょっとしょっぱいのを頼んで…」

絵里「やめなさい！！！」

穂乃果「え？」

絵里「絶対後悔するから」

穂乃果「でもさ」
　

にこ「絵里の言う通りよ。絶対後悔する」

穂乃果「大丈夫だよ。賞金でまかなえるから」

絵里「お金の心配してるんじゃないの。お腹いっぱいで食べれないんだからやめなさいと言ってるの」

にこ「そう言う事よ。って言うか何で花陽が居ないのよ〜」

凛「かよちんはお米フェスティバルに行ってるって言うから…」

にこ「何よ…お米フェスティバルって…」
　

凛「お米のお祭りだよ」

にこ「分かってるわよ！なんでそんなの行ってるのよって言ってるの。タイミング悪い」

絵里「ほんと…花陽さえ居れば今頃私はこんな所に…なんで私…」

穂乃果「仕方ないじゃん。グループに送信したら絵里ちゃんだけが返信して来たんだもん」

にこ「暇な自分を恨みなさいよ」

絵里「別に暇じゃないわよ」
　

ピ口リン

穂乃果「誰かケータイ鳴ったよ」

にこ「あんたでしょ」

絵里「全員でしょ。グループの通知よ」

ことり『さっきまでお母さんとお買い物行ってました。何してるの〜？』

穂乃果「ことりちゃんからだ…」

にこ「今更なんだけど…」
　

凛「ことりちゃんがもう少し早ければ絵里ちゃんこんな目に遭わずにすんだのにね」

絵里「本当に…」

にこ「ほら…おしゃべりは良いから食べなさいよ」

穂乃果「にこちゃんもね」

凛「なんだかんだで凛が一番食べてるよ」

穂乃果「そんな事はないよ。私が一番食べてる」
　

絵里「分かったから」

穂乃果「はあ…甘い…口の中が甘い…でも、一番甘かったのは私達の考えだ…戻れるなら自分を殴ってでも止めたい」

凛「凛も。でも、自分は殴りたくない」

穂乃果「ズルぅ…」
　

にこ「………ほら絵里。あんたの好きなチョコレートが見えて来たわよ」

絵里「うん。あんなに好きだったのにね。今じゃ憎いくらいよ」

穂乃果「ふっ…恋愛みたいだね」

にこ「恋愛経験ないくせに」

穂乃果「にこちゃんに言われたくない」
　

絵里「元気ね」

穂乃果「そう見える？」

絵里「うん」

にこ「もう諦めない？」

穂乃果「…成功しないとお小遣い無くなっちゃうんだけど」
　

にこ「そんなのにこだって一緒よ！」

凛「凛だって！」

穂乃果「私だってむこう２ヶ月は賞金ありきで生活を考えたんだからね」

絵里「改めた方がいいわよ。その思考」
　

凛「噛むとキツイから…水で流し込めば…」

絵里「やめた方がいいわ。水でお腹が膨れるから」

穂乃果「じゃあもう打つ手無しじゃん」

絵里「……満腹中枢は噛むと言う行為に刺激される。視覚、嗅覚からも同様に」

にこ「何が言いたいのよ？」

絵里「なるべく見ずに、匂いを嗅がないで食べれば少しは楽になるかもしれないわ」
　

にこ「なるほど。やってみる価値はあるかも」

穂乃果「流石賢い可愛いエリーチカ！」

凛「頼れる女は違うにゃ〜」

絵里「やめてよ」

穂乃果「よしっ！となればやってみよう！」
　

　　　　






穂乃果「嘘吐き…」

凛「普通にお腹いっぱいになるにゃ…」

絵里「いや…別に嘘では…」

にこ「満腹中枢は視覚、嗅覚から刺激されるのよ！だっけ？」

絵里「なっ……」イラ
　

穂乃果「絵里ちゃん。どーどー」

絵里「………はあ」

凛「醤油かけてみる？」

にこ「は？」

凛「そうだ！醤油をかけてみよう！そしたら味が変わって…」

にこ「ストップ！ストップ！」

絵里「なにやってるの！！？」
　

凛「だって…だって…」

にこ「冷静になりなさい。醤油をかけたら…ただただ大量のマズイ物が生まれるだけなのよ」

穂乃果「地獄だ…」

凛「確かに」
　

穂乃果「何かさ。楽しい事を思い浮かべながら…賞金手に入れたらどうするかとかさ」

にこ「賞金…一人…えっと…」

絵里「2500」

穂乃果「2500円かぁ。何に使おうかな…」

凛「凛はラーメン食べる」

にこ「今食べ物で苦しんでるのに」
　

穂乃果「って言うかさ」

にこ「何？」

穂乃果「一万円で考えてた…私…」

にこ「え…バカじゃん」

穂乃果「バカだよぉ。私ぃ」
　

にこ「今更だけどね。あんたがバカなのは」

穂乃果「うぅ…言っておくけど完食しないとここの分も払えないよ…」

にこ「は？」

絵里「え？」

にこ「どう言う事よ？」

絵里「何？今手持ちないの？」

穂乃果「千円しか持ってないよ」

にこ「足りないじゃない！バカなの？」

穂乃果「はい…すいません…」
　

絵里「頭が痛い…」

凛「お腹は？」

絵里「いっぱい…凛…本当に余裕ない？」

凛「ないよ」
　

穂乃果「私も頭が痛い…」

にこ「あんたの場合は頭が悪いよ」

穂乃果「はあ…今からでも花陽ちゃん来てくれないかな」

絵里「今から来ても参加不可能でしょ」

凛「あっ…」

穂乃果「どうしたの？」

凛「あれ…外に居るの真姫ちゃんじゃない？」

絵里「本当だ。あっ、こっちに気がついた」
　

にこ「向かってくるわね」

カランコロン

穂乃果「入って来た…」

真姫「何してるのよ？」

にこ「見ての通りよ」

真姫「何これ？凄い量ね…」

穂乃果「でしょ？これ全部食べないといけないんだよ」
　

真姫「なんでこんな事してるのよ？」

穂乃果「あのポスター…」

真姫「大食いチャレンジ…え？挑戦してるの？」

穂乃果「うん」

真姫「バカじゃないの…。普通に考えれば食べれる訳ないじゃない。絵里まで一緒になって何やってるのよ」

絵里「言わないで…」
　

真姫「なんでこんな事してるのよ？」

穂乃果「あのポスター…」

真姫「大食いチャレンジ…え？挑戦してるの？」

穂乃果「うん」

真姫「バカじゃないの…。普通に考えれば食べれる訳ないじゃない。絵里まで一緒になって何やってるのよ」

絵里「言わないで…」
　

穂乃果「真姫ちゃん…手伝ってよ」

真姫「手伝うって…嫌よ」

絵里「って言うか途中参加ダメなんだけどね。4人までだし」

穂乃果「本当キツいんだよ…これ…」

真姫「でしょうね。これ全部でどれくらいあるのかしら」
　

凛「重さ？カ口リー？」

真姫「両方」

穂乃果「カ口リー…あっ…カ口リーって…これカ口リー高いかな？」

真姫「でしょうね…絶対にダイエットするハメになると思うけど」

穂乃果「ダイエット…嫌だ…」
　

凛「いいね〜真姫ちゃんは。高みの見物で」

真姫「そんなつもりはないけど」

穂乃果「真姫ちゃんにも連絡したのにさ」

真姫「え？そうなの？」

にこ「スマホ見てないわね？」

真姫「鞄の中に入れっぱなしで」

穂乃果「出た。携帯が意味をなしてない人」
　

真姫「は？」

にこ「携帯してるだけ電話」

穂乃果「携帯してるだけで着信に出ない電話」

真姫「………帰る」ガタッ

穂乃果「あっ、ごめんごめん。怒った？冗談だから〜」

真姫「……ふん」スッ

穂乃果「ふぅ」

にこ「冗談が通じないわね」

真姫「はあ？」

絵里「お願いだから喧嘩しないで」
　

真姫「でも………分かったわよ」

絵里「ありがとう真姫。大人ね」

にこ「いやいや。大人は…」

絵里「にこ！」

にこ「うっ…」

凛「ねえ。ふざけてないで食べよう」
　

にこ「くっ…まさか凛に言われるとは…」

凛「失礼だなぁ」

穂乃果「ねえねえ真姫ちゃん」

真姫「何よ？」

穂乃果「あーんしてくれない？」

真姫「は？」

穂乃果「あーんして貰えばもしかしたら食べれるかもしれない」

真姫「……嫌」

穂乃果「お願い。そこを何とか」

真姫「変わる訳ないでしょ」
　

絵里「真姫。私からもお願いするわ。穂乃果にしてあげて」

真姫「は？絵里まで？正気？」

絵里「それで穂乃果の気が紛れて食べてくれるなら。ね？」

真姫「…………分かったわよ」

穂乃果「やった！」

凛「頼む穂乃果ちゃん！」

にこ「ふん」
　

真姫「じゃあ…はい…」

穂乃果「あーんって言って」

真姫「何でよ」

穂乃果「お願いします」

真姫「もう。あーん」

穂乃果「あーん」

パクッ

穂乃果「ふんふん」

凛「どう？」

穂乃果「やっぱり変わんない。食べたくないね」

真姫「なんなのよ！！！もう！！！」
　

穂乃果「でも真姫ちゃんにあーんして貰うのは良かったよ」

真姫「あっそ…」

穂乃果「本当だよ。真姫ちゃん…結婚しよう！」

真姫「え！！？」

穂乃果「いや、冗談。そんな反応されても困る」

真姫「バカ！！！帰る」

絵里「あっ…真姫…」
　

カランコロンカラン

穂乃果「あ、あれ？」

凛「あ〜あ〜本当に帰っちゃった」

にこ「何やってんのよ、あんた」

穂乃果「うっそ〜ん」

絵里「はあ…後で真姫に謝っておきなさいよ」

穂乃果「はい…」
　

穂乃果「うぅ…甘い…」

絵里「もう限界…」

凛「二度とパフェを見たくないにゃ」

にこ「………」ブツブツ

穂乃果「ん？にこちゃん？」

にこ「にこは大食い…にこは大食い…にこは大食い…」

穂乃果「にこちゃん！！？」

凛「にこちゃんが壊れたにゃ…」

にこ「ふふっ…ふふふっ…あーっはははー。こんなの余裕よーーーー」パクッ

ほのりん「にこちゃん！」
　

にこ「ふぅ」

絵里「にこ？」

にこ「ごちそうさま」

凛「一口しか食べてないにゃー」

穂乃果「期待させないでよ！！！」
　

にこ「うるさいわね！！！」

凛「逆ギレにゃーー」

穂乃果「はあ……かよ神様…助けて下さい」

絵里「かよ神様って何よ」

穂乃果「大食いの神様だよ」

絵里「あっそう」
　

にこ「うるさいわね！！！」

凛「逆ギレにゃーー」

穂乃果「はあ……かよ神様…助けて下さい」

絵里「かよ神様って何よ」

穂乃果「大食いの神様だよ」

絵里「あっそう」
　

凛「ねえ…残り10分切ったよ」

にこ「…ここまでね」

絵里「そうね」

穂乃果「みんな…諦めるの？」

絵里「え？」

穂乃果「私達…いつだってどんな困難があろうが諦めなかったじゃん」

凛「穂乃果ちゃん…」
　

凛「ねえ…残り10分切ったよ」

にこ「…ここまでね」

絵里「そうね」

穂乃果「みんな…諦めるの？」

絵里「え？」

穂乃果「私達…いつだってどんな困難があろうが諦めなかったじゃん」

凛「穂乃果ちゃん…」
　

穂乃果「絵里ちゃん。学校が廃校に追い込まれても諦めずに奔走してたよね」

絵里「穂乃果…」

穂乃果「にこちゃん。一人っきりなっても部を守って来たじゃん。夢を追い続けて来たじゃん」

にこ「な、なによ…」　

穂乃果「凛ちゃん……………いつも一緒懸命に走ってるじゃん」

凛「あれ〜凛のエピソード弱くない？」

穂乃果「私達なら出来るよ！！！」

にこ「ふっ…確かに。穂乃果の言う通りかも」

絵里「そうね。私達μ'sは…泥にまみれてなんぼだもんね」

凛「うん。やってやるにゃー」
　

残り8分

穂乃果「うぉぉぉぉ」パクパク

凛「にゃぁぁぁぁ」パクパク

にこ「だぁぁぁぁ」パクパク

絵里「だぁぁぁぁ」パクパク

残り5分

にこ「ぐっ…うっ…」

ほのりん「にこちゃん！」

にこ「私の事は良い…」
　

残り3分

穂乃果「だぁぁぁぁ」パクパクパク

凛「にゃぁぁぁぁ」パクパクパク

残り1分

凛「後ちょっとにゃ…」

穂乃果「うっ…」

凛「穂乃果ちゃん大丈夫？」

穂乃果「うぅ…食べる。なんとしても…例えこの後吐いても…もういい」

絵里「それはやめて」

穂乃果「はぁぁぁぁぁぁ」

にこ「穂乃果！」

凛「穂乃果ちゃん！」

残り10秒

穂乃果「よろしくお願い」

残り3秒

穂乃果「しまーーーーす」パクッ

ピーーーーー
　

凛「終わった…」

にこ「どっち…セーフ？」

絵里「同時に見えたけど…」

穂乃果「………うっ」

店員「…………おめでとうございます」

穂乃果「わぁぁぁぁぁぁ」

えりにこ「穂乃果！」

凛「穂乃果ちゃん！」

穂乃果「やったよ！！！やったよみんな！！！！」
　

こうして彼女達の闘いは終わった。

穂乃果「いやった！！！賞金ゲットーーー！！！」

高坂穂乃果：摂取カ口リー ５４８３Kcal

にこ「なんだか感慨深いわね」

矢澤にこ：摂取カ口リー ４８６９Kcal

絵里「人間…その気になれば何でも出来るのね」

絢瀬絵里：摂取カ口リー　４４０６Kcal

凛「うん。なんだかんだ言って楽しかったにゃ」

絵里「いやそれはない」

星空凛：摂取カ口リー　３５０４Kcal
　

穂乃果「はぁ…もう二度とパフェなんて食べない」

凛「凛もーーー」

にこ「私ももういいわ」

絵里「いや…あなた達は同じ失敗をまた繰り返す様な気がする」

店員「おめでとうございまーす。完食でーす」

穂乃果「え？あっちも？」

花陽「ありがとうございます」　

穂乃果「かよ神様ーーーーー」

絵里「って言うかお米フェスティバルは？」
　

完
　

ダイエット不可避
　

おつ！
終始凛ちゃんが可愛い