【SSコンペ】夏美「かのん先輩の秘密を暴きますの！」　すみれ「はぁ！？」【ラブライブ！スーパースター!!】

コンペ参加します！
https://itest.2ch.net/fate/test/read.cgi/lovelive/1685782999
　

部室

かのん「ごめん！　今日も先に帰るね！」

可可「わかりマシタ！」

千砂都「かのんちゃん、また明日ね！」


ピコン


かのん「あ、LINE……」ｶﾁｬｯ

夏美「……」ﾁﾗｯ

夏美「！！？」ﾋﾞｸｯ


夏美（今のって……）
　

かのん「じゃあねっ！」ﾀﾀｯ

恋「さようなら、かのんさん！」

きな子「また明日っす！」



夏美「むー……」ﾑﾑｯ

すみれ「どうしたのよ？　そんな怪訝そうな顔をして」


夏美「最近のかのん先輩、やけに早く帰るんですの」

すみれ「お店の手伝いとかあるんじゃない？」

夏美「私もそう思っていましたの」

夏美「でも、さっき見てしまいましたの！」

夏美「かのん先輩に送られてきたLINE……そこに書かれていたのは……！」


【早く会いたい】


夏美「これは一大事ですの！」ﾊﾞｯ

すみれ「ちょっとアンタ、何覗いてるのよ！」

夏美「覗こうとしたわけじゃありませんの！　たまたま見えてしまったんですの！」

夏美「ただ一瞬のことで、相手の名前はわかりませんでしたの」

すみれ「……」
　

すみれ「でも、そうね。かのんが早く帰るのは誰かと会うためってことよね……」

夏美「そういうことですの！」

夏美「恋愛は格好のスキャンダル。すみれ先輩が言っていましたの！」

すみれ「まだそうと決まったわけじゃ……」


夏美「だから確かめる必要がありますの！」ｽﾀﾀｯ

すみれ「ちょ、ちょっと夏美！？」


すみれ「まさか、かのんの後をつける気じゃないでしょうね！？」

夏美「こうなったらかのん先輩の秘密を暴いてみせますの！」

夏美「エルチューバーの血が騒ぎますのおおおお！」ﾀﾀｯ

すみれ「待ちなさいったら待ちなさい！」ﾀﾀｯ
　

街中

ワイワイ　ガヤガヤ

かのん「…………」



夏美「ふむふむ、やはりかのん先輩、まっすぐ家に帰らなかったんですの」

夏美「あそこで誰かを待っているようですの」

すみれ「まったく……」


すみれ（結局、夏美を追いかけてたら、こんなところまで来てしまったわ……）
　

夏美「ふふふ、見えますの！」

夏美「人気スクールアイドル澁谷かのん、実は○○な美少女と熱愛発覚！！」

夏美「これはバズりますのおおおお！！」

すみれ「やめなさい」ﾊﾟｼｯ


夏美「そういうすみれ先輩だって、どんな相手が来るのか気になってるはずですの」

すみれ「まあ、それはねぇ……」

夏美「私たちはあくまで確認に来ただけ」

夏美「ただ友達と会うだけだったら、それを確認して安心して帰ればいいだけですの」

すみれ「そうね。それよりアンタ、カメラ下ろしなさいよ」


夏美「！！」ﾊﾞｯ

夏美「誰か来ましたの！」

すみれ「！！」
　

？「かのんちゃん、お待たせ！」ﾆｺｯ

かのん「あ、こんばんは！」

？「それじゃ行こっか」

かのん「はい！」



すみれ・夏美「……！？」



すみれ「誰ったら誰！？」

夏美「てっきりかのん先輩の彼女が来るかと思ったら、歳の離れた女性が現れましたの！」

すみれ「20代後半ってとこかしら？」

すみれ「かのんにお姉ちゃんはいないはずだし……」

夏美「とにかくついて行ってみますの！」
　

カランカラン

「いらっしゃいませー！」

女性「……」ｽﾀｽﾀ

かのん「……」ｽﾀｽﾀ



夏美「2人でレストランに入っていきましたの」

すみれ「結構高そうなお店ね……」

夏美「外から観察しますの！」ｻｻｯ

すみれ「ちょっと！　バレないようにね！」



女性「はい、かのんちゃん！」ﾆｺｯ

かのん「え！？　ありがとうございます！」ﾊﾟｱｱ



夏美「何やらプレゼントが渡されたようですの」

すみれ「かのん誕生日まだよね？」

夏美「そしてその後は2人で楽しそうに食事……」

夏美「あの女の人、かのん先輩のことうっとり見つめてますの」

すみれ「しかもニヤけてるわね」


夏美「！！」ﾊｯ


夏美「わかりましたの！！」

夏美「かのん先輩はママ活をしている！！」

夏美「この現場はその動かぬ証拠ですの！！」

すみれ「ギャラクシー！！？」
　

すみれ「ママ活ってアンタね……！」

夏美「でもそれしか説明がつきませんの！」

夏美「かのん先輩はあの女の人と過ごすことで、プレゼントやお小遣いを貰ってるんですの！」

夏美「かのん先輩のとんでもない秘密を知ってしまいましたの！！」

すみれ「まだそうと決まったわけじゃ……」


夏美「こうしちゃいられませんの！」

夏美「動画にして再生数も登録者数も大量ゲットですの！！」ｶﾁｶﾁ

すみれ「やめなさい」ﾊﾞｯ
　

すみれ「そんなことして注目されても、かのんやLiella!の評判が下がるだけでしょ？」

すみれ「それじゃ何の意味もないじゃない」

夏美「そうでしたの……」


すみれ「それにかのんに限ってママ活なんてありえないわ」

すみれ「だいたい、あの女の人も20代じゃないの」

すみれ「きっと従姉妹とか、中学の先生とか、そんなところよ」

夏美「むー……」
　

すみれ「まあ、かのんのことは私の方がよくわかってるんだから！」

すみれ「かのんは決してそんなことするような……」

夏美「お店から出てきましたの！！」



カランカラン

「ありがとうございましたー！！」



かのん「美味しかったー！　ご馳走様です！」

女性「このお店また来たいね」ﾆｷﾞｯ

かのん「そうですね！」ｷﾞｭｯ



すみれ「！？」

夏美「あの2人、腕を組み始めましたの！」



女性「かのんちゃん、本当に可愛いわね」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

かのん「えへへ～」ﾃﾞﾚﾃﾞﾚ



すみれ「え、嘘でしょ……かのん……」

夏美「これは……」



女性「ちょっと休憩してこっか？」

かのん「はい……！」



こうして2人は、夜の街に消えていきましたの。



すみれ・夏美「…………」
　

翌日

夏美「昨日はとんでもないものを見てしまいましたの……」ﾋｿﾋｿ

すみれ「ごめん、私まだ自分の中で整理がつかないわ……」ﾋｿﾋｿ


すみれ「とにかく昨日見たことは私たちだけの秘密」

すみれ「誰にも言っちゃダメよ」

夏美「そんなことはわかってますの！」


夏美「でも、このままでいいんですの……？

すみれ「……」


すみれ「私の方から、かのんにそれとなく聞いてみる」

夏美「すみれ先輩……」

すみれ「そして、かのんにママ活なんかやめさせるったらやめさせるわ！！」
　

かのん「私がどうかした？」

夏美・すみれ「うわああああっ！？」ﾋﾞｸｯ



夏美「かのん先輩、いつの間に……ですの！」ｱｾｱｾ

すみれ「驚かせないでよ！」ｱｾｱｾ


かのん「どうしたの、２人とも。そんなに慌てちゃって」

かのん「ほら、練習始まるよ！」

夏美「はいですの」

すみれ「……」



すみれ「ねぇ、かのん」

すみれ「聞きたいことがあるんだけど」

かのん「え？」
　

かのん「あははははっ！！」

かのん「真剣な顔して何かと思えば！」ｹﾗｹﾗ

かのん「私がママ活って！」ｹﾗｹﾗ



すみれ「あれ……」

夏美「どうやら違うみたいですの」



かのん「昨日一緒にいた人はうちのお店の常連さんだよ！」

かのん「プロのピアニストで、昔はスクールアイドルやってたんだって」

かのん「だからお店で話してるうちに仲良くなってさ」

かのん「たまに作曲の相談とか乗ってもらってたんだ！」


夏美「なーんだ……」

すみれ「そうだったのね」


すみれ「変な疑いかけて悪かったわね、かのん」

夏美「ごめんなさいですの」

かのん「ううん、全然気にしてないよ！」
　

かのん「……ってことがあったんです！」ｱﾊﾊﾊ

かのん「すみれちゃんも夏美ちゃんもおかしいですよね！」

かのん「私がママ活なんて！」ｹﾗｹﾗ

梨子「ふふっ、そうね」


梨子「あ、かのんちゃん、これ」ｽｯ

かのん「？」

かのん「これ、お金じゃないですか！　受け取れません！」

梨子「いいのよ。お小遣いだから」

梨子「高校生はいろいろお金使うでしょ？」

かのん「でも……」


梨子「それより、今日は泊まってくでしょ？」

かのん「はい！　親にも伝えてあります！」


梨子「ふふっ、かのんちゃん、本当に可愛い」ﾅﾃﾞｯ

かのん「梨子さん……？」ﾋﾞｸｯ

梨子「かのんちゃん、これからすることは」

梨子「２人だけの秘密だよ」



おわり
　

ありがとうございました