
【SS】すみれ「令和任侠伝 青い菫」【ラブライブ!】
■約40000文字■ー音ノ木坂ー
構成員「……それでさ、金保留来たんだからそりゃ~Rush行くでしょって思ったの」
構成員「流石に金保留は熱いもんね。って事は金ヤマトも?」
構成員「出たよ、勿論。でもレバブルが無くてさ」
構成員「あっ……それは、うん」
構成員「察したね。まあ、案の定でしたけどね」
<ザッザッ…
構成員「ちゃんとフルカスタムだったの?」
構成員「あたしどの台も基本フルカスだから。当たる訳ない演出で弄ばれるのダルいし」
<ザッ…
構成員「……!」
構成員「だって青保留で発展リーチされてもウザ……どしたの?」
構成員「いや…明らかに同業者が」
<?「……園田組の子?」
構成員「…どちら様でしょうか」
構成員「カチコミ?」
?「な訳ないでしょ……誰か目上の方を呼んで頂ける?」
構成員「目上ったって…」
構成員「津島のカシラは?」
構成員「……ちょっと待ってて。あ、お名前は?」
すみれ「……すみれ。神宮一家の平安名すみれ」
lovelive-petitsoku.com
2025年5月14日 05:00
2:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:17:21 ID:???00
ー《お台場、とある斎場》ー
ザーッ…
栞子「…止みませんね……」
<キキーッ
栞子「!」
ガチャッ
構成員「どうぞ」
歩夢「ありがとう」
栞子「歩夢さん。お疲れ様です」
歩夢「お疲れ様。少し早かったかな」
栞子「いえ。皆さん既に中におられます」
歩夢「だって、侑ちゃん」
ガチャッ
侑「……や」
栞子「お疲れ様です」
侑「…じゃ、行こうか」
────
ザーッ…
栞子「…止みませんね……」
<キキーッ
栞子「!」
ガチャッ
構成員「どうぞ」
歩夢「ありがとう」
栞子「歩夢さん。お疲れ様です」
歩夢「お疲れ様。少し早かったかな」
栞子「いえ。皆さん既に中におられます」
歩夢「だって、侑ちゃん」
ガチャッ
侑「……や」
栞子「お疲れ様です」
侑「…じゃ、行こうか」
────
4:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:19:05 ID:???00
<『摩訶般若波羅蜜多……』
彼方「…」
かすみ「…ぐすっ…」
しずく「かすみさん…」
<バタンッ
かすみ「!」
スタスタ…
侑「…お疲れ、皆」
かすみ「会長…」
侑「……悲しいね。折角の葬儀なのに、皆でまとまって出来ないなんてさ」
彼方「今は本当に桜の方々がうるさいからねぇ。これでも譲歩してるんだとさ」
栞子「『義理事の終了後、速やかな中須かすみの出頭を命ず』との事です」
しずく「でも、保釈金は積んだんじゃ…」
侑「警視殿にも鼻薬効かせたんだけどね。主犯の出頭だけは譲れないのか……すぐ出れるよう取り計らってもらおっか。こっちで」
かすみ「助かります……」
歩夢「侑ちゃんが捕まらないのは良いとしても、向こうにも同じ位圧力がかかってないとおかしいよね」
かすみ「警視庁、ひいては特に桜内警部に台場はかなり目の敵にされてますからね。とにかく私だけでも捕まえたいんでしょう」
侑「別に音ノ木坂が担当地域だっただけでしょ?たかが1人の警察に目の敵にされようが痛くも痒くもないんだけどさ…」
<バァンッ!!
しずく「!」
<?「はぁッ、はぁ……ッ!!」
彼方「…」
かすみ「…ぐすっ…」
しずく「かすみさん…」
<バタンッ
かすみ「!」
スタスタ…
侑「…お疲れ、皆」
かすみ「会長…」
侑「……悲しいね。折角の葬儀なのに、皆でまとまって出来ないなんてさ」
彼方「今は本当に桜の方々がうるさいからねぇ。これでも譲歩してるんだとさ」
栞子「『義理事の終了後、速やかな中須かすみの出頭を命ず』との事です」
しずく「でも、保釈金は積んだんじゃ…」
侑「警視殿にも鼻薬効かせたんだけどね。主犯の出頭だけは譲れないのか……すぐ出れるよう取り計らってもらおっか。こっちで」
かすみ「助かります……」
歩夢「侑ちゃんが捕まらないのは良いとしても、向こうにも同じ位圧力がかかってないとおかしいよね」
かすみ「警視庁、ひいては特に桜内警部に台場はかなり目の敵にされてますからね。とにかく私だけでも捕まえたいんでしょう」
侑「別に音ノ木坂が担当地域だっただけでしょ?たかが1人の警察に目の敵にされようが痛くも痒くもないんだけどさ…」
<バァンッ!!
しずく「!」
<?「はぁッ、はぁ……ッ!!」
6:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:21:17 ID:???00
かすみ「…愛、先輩……」
侑「…早かったね」
愛「済州島の仕事は、ミアちに任せてすっ飛んで来たよ……!!」ツカツカ
かすみ「…っ」
バシッ…!
かすみ「いっ……!」
愛「…これで許したげる」
かすみ「……すみません、でした…」
栞子「…」
愛「次は負けない。でしょ」
かすみ「はい、当たり前です」
しずく「無理ですね。黙るつもりは毛頭ありません」
栞子「かすみさんはまだ猶予があります。出来る事をしてもらい、挽回しましょう」
侑「…」
歩夢「侑ちゃん?」
侑「歩夢、嵐珠ちゃん達は?」
歩夢「三合会との会合が長引いてるらしくて、もう少しかかるって。終わり次第すぐに来るよ」
侑「…分かった。それじゃあまずかすみちゃんには───」
<彼方「まずは焼香してあげてくれるかい?」
かすみ「…!」
彼方「話を詰めたい気持ちは分かるよ。でも、今は果林ちゃんの為に」
侑「……ごめん、ありがとう彼方さん。そうだよね」
彼方「あとは侑ちゃん歩夢ちゃん、愛ちゃんだけだぜ~」
愛「カナちゃん…ごめんね」
彼方「朝香興行の若頭さんなんだから、ほれほれ」
愛「うん、じゃあ───」
<バァンッ!!
構成員「会長!!皆さん!!」
歩夢「何、どうしたの?」
構成員「表に……《蕾會》の奴等が!!!」
────
侑「…早かったね」
愛「済州島の仕事は、ミアちに任せてすっ飛んで来たよ……!!」ツカツカ
かすみ「…っ」
バシッ…!
かすみ「いっ……!」
愛「…これで許したげる」
かすみ「……すみません、でした…」
栞子「…」
愛「次は負けない。でしょ」
かすみ「はい、当たり前です」
しずく「無理ですね。黙るつもりは毛頭ありません」
栞子「かすみさんはまだ猶予があります。出来る事をしてもらい、挽回しましょう」
侑「…」
歩夢「侑ちゃん?」
侑「歩夢、嵐珠ちゃん達は?」
歩夢「三合会との会合が長引いてるらしくて、もう少しかかるって。終わり次第すぐに来るよ」
侑「…分かった。それじゃあまずかすみちゃんには───」
<彼方「まずは焼香してあげてくれるかい?」
かすみ「…!」
彼方「話を詰めたい気持ちは分かるよ。でも、今は果林ちゃんの為に」
侑「……ごめん、ありがとう彼方さん。そうだよね」
彼方「あとは侑ちゃん歩夢ちゃん、愛ちゃんだけだぜ~」
愛「カナちゃん…ごめんね」
彼方「朝香興行の若頭さんなんだから、ほれほれ」
愛「うん、じゃあ───」
<バァンッ!!
構成員「会長!!皆さん!!」
歩夢「何、どうしたの?」
構成員「表に……《蕾會》の奴等が!!!」
────
7:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:23:05 ID:???00
ワーギャー
台場構成員「…そこで止まれコラァッ!!おい跨ぐな、敷居跨ぐんじゃねぇぞおい!!!」
蕾會構成員「おいおい葬儀中だろ?!静かにしようぜ、なァ!!」
<ワーワー…!
歩夢「葬儀にまで来るなんて…!!」
侑「……はは、やるじゃん。木っ端の癖に」
歩夢「侑ちゃん、行っちゃダメ!危険だよ!」
侑「でも義理事に揉め事は厳禁。私が行かなきゃね」
テクテク
歩夢「…っもう!」
<ガチャッ
すみれ「希さん、どうぞ」
希「うん、ありがとな」
かのん「お気をつけて」
善子「海未さん、お足元に」
海未「大事ありません。杖もありますから」コツッ
凛「何かあったらすぐ言ってね、海未ちゃん!」
善子「こら、海未さんでしょ?」
海未「ふふ、良いのですよ。好きにお呼びなさい」
バタンッ
メイ「おい、この大騒ぎどうすんだよ。案の定じゃねぇか。ウチの奴等ぶん殴られたら、やり返していいんだろうな?」
かのん「大丈夫、自分らの親の前で馬鹿な事はしないでしょ」
すみれ「義理事の最中に喧嘩はご法度だからね」
蕾會構成員「オラどけよ、香典渡しに来ただけだこっちは!!」
台場構成員「あぁ!?どの面下げて来てんだコラァ!!」
台場構成員「…そこで止まれコラァッ!!おい跨ぐな、敷居跨ぐんじゃねぇぞおい!!!」
蕾會構成員「おいおい葬儀中だろ?!静かにしようぜ、なァ!!」
<ワーワー…!
歩夢「葬儀にまで来るなんて…!!」
侑「……はは、やるじゃん。木っ端の癖に」
歩夢「侑ちゃん、行っちゃダメ!危険だよ!」
侑「でも義理事に揉め事は厳禁。私が行かなきゃね」
テクテク
歩夢「…っもう!」
<ガチャッ
すみれ「希さん、どうぞ」
希「うん、ありがとな」
かのん「お気をつけて」
善子「海未さん、お足元に」
海未「大事ありません。杖もありますから」コツッ
凛「何かあったらすぐ言ってね、海未ちゃん!」
善子「こら、海未さんでしょ?」
海未「ふふ、良いのですよ。好きにお呼びなさい」
バタンッ
メイ「おい、この大騒ぎどうすんだよ。案の定じゃねぇか。ウチの奴等ぶん殴られたら、やり返していいんだろうな?」
かのん「大丈夫、自分らの親の前で馬鹿な事はしないでしょ」
すみれ「義理事の最中に喧嘩はご法度だからね」
蕾會構成員「オラどけよ、香典渡しに来ただけだこっちは!!」
台場構成員「あぁ!?どの面下げて来てんだコラァ!!」
8:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:25:12 ID:???00
<ダダダ…ッ!!
かのん「…?」
<…チョット……アイサン…!!
すみれ「…!!」
<バッ!
愛「……────平安名ァッ!!!」ブンッ!!
ガシッ
すみれ「誰よ、アンタ……ッ!!」
グググ…!!
かのん「すみれちゃん!!」
善子「…お馬鹿が向こうの方からすっ飛んで来たわね」
愛「お前が、果林を…!!!」
すみれ「アイツの繋がりね……ふんッ!元はと言えば、アンタらが発端でしょうが、あぁ!!?」
愛「はァ!?雑魚の癖して、台場に歯向かうなァッ!!!」
「愛さん!!」>
愛「…っ!」
バッ
すみれ「ちっ、とっとと離しなさいよ…!」
侑「…まだ早いよ」
愛「…」
希「……お久しぶりやんね。高咲さん」
海未「その節は、どうも」
侑「東條さんは歩夢には会ってたんだよね。初めまして、園田さんに東條さん」
海未「…」
侑「台場組の高咲です。どうぞ、宜しく」スッ…
メイ「ふん、白々しい奴」
凛「そう?案外礼儀正しいにゃ」
メイ「よく見ろよ凛、アイツの目」
凛「…?」
メイ「どッこも見てねぇぞ、希さんも海未さんも…」
かのん「…?」
<…チョット……アイサン…!!
すみれ「…!!」
<バッ!
愛「……────平安名ァッ!!!」ブンッ!!
ガシッ
すみれ「誰よ、アンタ……ッ!!」
グググ…!!
かのん「すみれちゃん!!」
善子「…お馬鹿が向こうの方からすっ飛んで来たわね」
愛「お前が、果林を…!!!」
すみれ「アイツの繋がりね……ふんッ!元はと言えば、アンタらが発端でしょうが、あぁ!!?」
愛「はァ!?雑魚の癖して、台場に歯向かうなァッ!!!」
「愛さん!!」>
愛「…っ!」
バッ
すみれ「ちっ、とっとと離しなさいよ…!」
侑「…まだ早いよ」
愛「…」
希「……お久しぶりやんね。高咲さん」
海未「その節は、どうも」
侑「東條さんは歩夢には会ってたんだよね。初めまして、園田さんに東條さん」
海未「…」
侑「台場組の高咲です。どうぞ、宜しく」スッ…
メイ「ふん、白々しい奴」
凛「そう?案外礼儀正しいにゃ」
メイ「よく見ろよ凛、アイツの目」
凛「…?」
メイ「どッこも見てねぇぞ、希さんも海未さんも…」
9:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:27:11 ID:???00
海未「…お初に。侑さん」ギュッ
侑「ええ、希さんも」スッ
希「…うん。初めまして」ギュッ
愛「…っ」イライラ
すみれ「…」
侑「それで」
かのん「…!」
侑「……どういったご用向きで」
<ザッ…
メイ「おーおー、勢揃いだな」
栞子「…」ペコッ
彼方(生きてたんだね……儲けもんかな?)
しずく(…悪運の強い人達)
歩夢「もう、急に行かないでよ侑ちゃん…!」
かすみ「…善子、凛」
凛「かすみちゃん…」
善子「よ。元気そうね、撃たれた割には」
かすみ「あなたこそ。今度は腕じゃ済ませませんよ」
善子「かかってくればいい。いつでもね」
かすみ「ふん、吠え面かけばいいんです」
愛「…あのさ、井戸端会議する為に集まった訳じゃないんだよね?」
侑「……」
愛「くだらないお喋りしたいんなら他所でやろうよ。これ以上ここに居座られても迷惑なんだけど」
すみれ「親がまだ何も言ってないのに勝手に決めつけるのは、子としてどうなのかしら?」
愛「───あ?」
すみれ「何?」
侑「ええ、希さんも」スッ
希「…うん。初めまして」ギュッ
愛「…っ」イライラ
すみれ「…」
侑「それで」
かのん「…!」
侑「……どういったご用向きで」
<ザッ…
メイ「おーおー、勢揃いだな」
栞子「…」ペコッ
彼方(生きてたんだね……儲けもんかな?)
しずく(…悪運の強い人達)
歩夢「もう、急に行かないでよ侑ちゃん…!」
かすみ「…善子、凛」
凛「かすみちゃん…」
善子「よ。元気そうね、撃たれた割には」
かすみ「あなたこそ。今度は腕じゃ済ませませんよ」
善子「かかってくればいい。いつでもね」
かすみ「ふん、吠え面かけばいいんです」
愛「…あのさ、井戸端会議する為に集まった訳じゃないんだよね?」
侑「……」
愛「くだらないお喋りしたいんなら他所でやろうよ。これ以上ここに居座られても迷惑なんだけど」
すみれ「親がまだ何も言ってないのに勝手に決めつけるのは、子としてどうなのかしら?」
愛「───あ?」
すみれ「何?」
10:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:29:08 ID:???00
希「はい待った。取り敢えず侑ちゃん、これ香典。それと焼香させてくれん?」
侑「…」
愛「ッ、どの口が…!!」
海未「元はと言えばあなた達が侵攻してきた事を皮切りに始まった抗争でしょう。私も足がまともに使えなくなり、組の子らはほぼ死んだ」
希「そんでウチの子らも皆どっか行った。あと事務所もぶっ壊されてん。無論、ウチの子らのせいでそっちの朝香さんが〇られてんのは分かった上で言ってるよ」
希「…目の前で見てるしな」
愛「分かってンなら…!!」
希「ただ、同じ稼業の人間として……仁義は通させてくれん?」
海未「他意はありませんよ。まだ抗争が終結した訳でもありませんしね。ただ、お互い痛い目は見てるんです」
海未「どうか…渡世の義理故、焼香を」ペコッ
希「…」ペコッ
愛「…!」
栞子(頭を、下げれますか……食えない方達です)
すみれ「…」
かのん「何で奴等に……ちっ」
善子「…」
凛「あっ、えと…」ペコッ
メイ「凛はしなくていいだろ」
歩夢「侑ちゃん……」
侑「…分かりました。どうぞ」
歩夢「…!」
侑「終わったら2階の広間に来て下さい。親同士で積もる話もあるでしょう」
侑「歩夢もね」
歩夢「…うん」
希「ありがとな、侑ちゃん」
海未「感謝致します」
侑「歩夢、全組員に通達して」
歩夢「はい」
侑「葬儀と会合の間、《蕾會》と《台場組》の抗争・喧嘩を禁ずるとね」
愛「…──っ!!」
歩夢「了解。栞子ちゃん達も、他の皆に伝えて」
────
侑「…」
愛「ッ、どの口が…!!」
海未「元はと言えばあなた達が侵攻してきた事を皮切りに始まった抗争でしょう。私も足がまともに使えなくなり、組の子らはほぼ死んだ」
希「そんでウチの子らも皆どっか行った。あと事務所もぶっ壊されてん。無論、ウチの子らのせいでそっちの朝香さんが〇られてんのは分かった上で言ってるよ」
希「…目の前で見てるしな」
愛「分かってンなら…!!」
希「ただ、同じ稼業の人間として……仁義は通させてくれん?」
海未「他意はありませんよ。まだ抗争が終結した訳でもありませんしね。ただ、お互い痛い目は見てるんです」
海未「どうか…渡世の義理故、焼香を」ペコッ
希「…」ペコッ
愛「…!」
栞子(頭を、下げれますか……食えない方達です)
すみれ「…」
かのん「何で奴等に……ちっ」
善子「…」
凛「あっ、えと…」ペコッ
メイ「凛はしなくていいだろ」
歩夢「侑ちゃん……」
侑「…分かりました。どうぞ」
歩夢「…!」
侑「終わったら2階の広間に来て下さい。親同士で積もる話もあるでしょう」
侑「歩夢もね」
歩夢「…うん」
希「ありがとな、侑ちゃん」
海未「感謝致します」
侑「歩夢、全組員に通達して」
歩夢「はい」
侑「葬儀と会合の間、《蕾會》と《台場組》の抗争・喧嘩を禁ずるとね」
愛「…──っ!!」
歩夢「了解。栞子ちゃん達も、他の皆に伝えて」
────
11:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:31:20 ID:???00
ー《斎場1階、喫煙所》ー
すみれ「…」フー
善子「…一応、ここ敵中なのよね。落ち着かないわ」スー…
すみれ「どうなろうと野となれ、山となれ…」
善子「…」フー…
すみれ「そもそも朝香を弾いたのは私。本来なら、私だけが責任を取るべきなのよ」
すみれ「それなのに、希さんや海未さんに頭下げさせるなんて……」
善子「…何もあの人達は、奴等にただ取り入ろうってんじゃないと思うわ。私達の存続の為、知恵を働かせてくれる。私らに足りない知恵をね」
すみれ「…ほんと、ずっと情けないわね。私」
善子「……誰だってそうよ」
<ガラッ
すみれ「!」
愛「………見~っけ、平安名すみれちゃん」
彼方「やぁ」
善子「不可侵でしょ、今のあたしらは」
愛「そうだっけ……そんな事言ってたかな」
すみれ「親の言う事が聞けないの?私より情けないのが来たわね」
愛「…ッンだって!?もっかい言ってみなよ、なァ!!!」ガシッ
ポロッ
彼方「もう……落ちちゃったじゃん」ヒョイッ
すみれ「何度だって言ってやるわよ!!やる気ならかかって来なさい、絶対に道連れにしてやるから!!!」
彼方「…愛ちゃんや」
愛「ッ……!!!」グググ…
善子「すみれ、アンタも"今は"逆撫ですんな」
すみれ「…!」
パッ
すみれ「…」フー
善子「…一応、ここ敵中なのよね。落ち着かないわ」スー…
すみれ「どうなろうと野となれ、山となれ…」
善子「…」フー…
すみれ「そもそも朝香を弾いたのは私。本来なら、私だけが責任を取るべきなのよ」
すみれ「それなのに、希さんや海未さんに頭下げさせるなんて……」
善子「…何もあの人達は、奴等にただ取り入ろうってんじゃないと思うわ。私達の存続の為、知恵を働かせてくれる。私らに足りない知恵をね」
すみれ「…ほんと、ずっと情けないわね。私」
善子「……誰だってそうよ」
<ガラッ
すみれ「!」
愛「………見~っけ、平安名すみれちゃん」
彼方「やぁ」
善子「不可侵でしょ、今のあたしらは」
愛「そうだっけ……そんな事言ってたかな」
すみれ「親の言う事が聞けないの?私より情けないのが来たわね」
愛「…ッンだって!?もっかい言ってみなよ、なァ!!!」ガシッ
ポロッ
彼方「もう……落ちちゃったじゃん」ヒョイッ
すみれ「何度だって言ってやるわよ!!やる気ならかかって来なさい、絶対に道連れにしてやるから!!!」
彼方「…愛ちゃんや」
愛「ッ……!!!」グググ…
善子「すみれ、アンタも"今は"逆撫ですんな」
すみれ「…!」
パッ
12:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:33:37 ID:???00
愛「ちッ……今ここでぶっ〇せば終わりでしょ!ゆうゆは何考えてんのさ…!」
彼方「…この聞かん坊のお目付役、近江彼方です。宜しくねぇ」
善子「ほぼ同じ立ち位置の津島善子よ。こちらこそ」
すみれ「…ふん」
キンッ
すみれ「!」
彼方「火、いるかい?」
シュボッ
すみれ「…どうも」
ジジジ…
愛「…」
すみれ「…ふー」
善子「…」
彼方「…暗いねぇ」
善子「そりゃそうよ、明るい方が頭おかしいでしょ」
彼方「ははは、そりゃそうだ」
彼方「…この聞かん坊のお目付役、近江彼方です。宜しくねぇ」
善子「ほぼ同じ立ち位置の津島善子よ。こちらこそ」
すみれ「…ふん」
キンッ
すみれ「!」
彼方「火、いるかい?」
シュボッ
すみれ「…どうも」
ジジジ…
愛「…」
すみれ「…ふー」
善子「…」
彼方「…暗いねぇ」
善子「そりゃそうよ、明るい方が頭おかしいでしょ」
彼方「ははは、そりゃそうだ」
13:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:35:22 ID:???00
すみれ「ねぇ、聞いてもいいかしら?」
彼方「なんだい?」
すみれ「……他の組は来ないの?」
彼方「ご時世でね……桜田門の方々は、大々的に葬儀を執り行う事を由としてないんだぁ」
彼方「…と言っても、一応静岡から《淡島連合会》が来てくれる予定。それも若頭さんと会長さんだけでね。警察も知らないであろう、トップシークレットさ」
善子「へぇ……あの」
彼方「ウチの侑ちゃんが、総長の"松浦果南"と五分の盃を交わしてて」
すみれ「…あんな東海の元締めとね」
彼方「そ。だからそっちの方は今んとこお互い不可侵」
すみれ「……何で急にこっち来た訳?台場から出て来た理由は?」
愛「ズカズカ聞くなぁ。君達に関係あんの?」
すみれ「こっちからすりゃ死活問題でね。敵の情報はいくつあっても良いでしょ」
愛「はっ、上等だよ。目に物見せてや」
ゴゴンッ
すみれ「あだっ!?」
愛「い゛ッ!!?」
彼方「おだまり、愛ちゃん」
善子「はぁ…それで?」
彼方「…んーとね、関東を締めれば他のどの地方にだって対抗出来るじゃん。そのつもりで一気に勢力を広げようとしてるんだ。だから、侑ちゃんは」
────
彼方「なんだい?」
すみれ「……他の組は来ないの?」
彼方「ご時世でね……桜田門の方々は、大々的に葬儀を執り行う事を由としてないんだぁ」
彼方「…と言っても、一応静岡から《淡島連合会》が来てくれる予定。それも若頭さんと会長さんだけでね。警察も知らないであろう、トップシークレットさ」
善子「へぇ……あの」
彼方「ウチの侑ちゃんが、総長の"松浦果南"と五分の盃を交わしてて」
すみれ「…あんな東海の元締めとね」
彼方「そ。だからそっちの方は今んとこお互い不可侵」
すみれ「……何で急にこっち来た訳?台場から出て来た理由は?」
愛「ズカズカ聞くなぁ。君達に関係あんの?」
すみれ「こっちからすりゃ死活問題でね。敵の情報はいくつあっても良いでしょ」
愛「はっ、上等だよ。目に物見せてや」
ゴゴンッ
すみれ「あだっ!?」
愛「い゛ッ!!?」
彼方「おだまり、愛ちゃん」
善子「はぁ…それで?」
彼方「…んーとね、関東を締めれば他のどの地方にだって対抗出来るじゃん。そのつもりで一気に勢力を広げようとしてるんだ。だから、侑ちゃんは」
────
14:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:37:30 ID:???00
ー《斎場2階、広間》ー
海未「一気に駒を進め始め……その余波が、我々弱小に降り掛かってきたと」
希「…淡島連合会と五分なんかぁ……あっこはデカいなぁ」
侑「…」
歩夢「…」
海未「しかし、あなた達ほどの組織ならば我々の様な組など一息だったのでは?」
侑「よく言うなぁ。そもそも園田組が最初にウチの使者を〇ったんじゃん。だから力尽くの方針に変えたんだよ」
海未「私達はそう簡単に降る気は無かったので」
歩夢「だって。希さん」
希「耳が痛いわ…」
海未「失礼。希の所は尊重した上でです」
侑「先だって希さんは組員の安全と引き換えに傘下に入ってくれる予定だったしね。ま、そっちの若い衆にぶっ壊されたけどさ」
希「いつだって、子は親の言う事なんか聞かんやろ?」
侑「…」
海未「シマとシノギこそ残っていますがまともな構成員は皆〇され、私だってこうなってます。不服で?」
侑「…えぇ、そりゃあもう。何なら今こそ一息で君達の物を丸ごと貰えそうだ。ねぇ?」
歩夢「うん。もう抵抗する力も、あなた達には残って無いでしょ?」
希「そう見えるん?今のウチらは今までのウチらより構成員多いんよ?」
海未「希の所の、かのんが連れて来てくれた子達のお陰で盛り返しているんです。生き残った構成員と合わせてもそこそこの数で」
希「ま、確かに賭場は暫く開けんし、後のシノギも祭の運営位で大したもんないけどね。その祭も暫く無いし」
侑「数が増えても烏合の衆でしょ。いくら下が増えてもこっちの数には勝てない。戦争は質じゃなくて、物量だよ」
海未「さてそうでしょうか。国の"戦争"はそうだとしても、筋者同士の"抗争"は違いますよ」
侑「…ふーん、じゃあくまで闘う気なんだ。最後の一兵に至るまで。殊勝な事だね」
希「いや、そんな気は無いけど」
歩夢「あらっ」カクッ
海未「一気に駒を進め始め……その余波が、我々弱小に降り掛かってきたと」
希「…淡島連合会と五分なんかぁ……あっこはデカいなぁ」
侑「…」
歩夢「…」
海未「しかし、あなた達ほどの組織ならば我々の様な組など一息だったのでは?」
侑「よく言うなぁ。そもそも園田組が最初にウチの使者を〇ったんじゃん。だから力尽くの方針に変えたんだよ」
海未「私達はそう簡単に降る気は無かったので」
歩夢「だって。希さん」
希「耳が痛いわ…」
海未「失礼。希の所は尊重した上でです」
侑「先だって希さんは組員の安全と引き換えに傘下に入ってくれる予定だったしね。ま、そっちの若い衆にぶっ壊されたけどさ」
希「いつだって、子は親の言う事なんか聞かんやろ?」
侑「…」
海未「シマとシノギこそ残っていますがまともな構成員は皆〇され、私だってこうなってます。不服で?」
侑「…えぇ、そりゃあもう。何なら今こそ一息で君達の物を丸ごと貰えそうだ。ねぇ?」
歩夢「うん。もう抵抗する力も、あなた達には残って無いでしょ?」
希「そう見えるん?今のウチらは今までのウチらより構成員多いんよ?」
海未「希の所の、かのんが連れて来てくれた子達のお陰で盛り返しているんです。生き残った構成員と合わせてもそこそこの数で」
希「ま、確かに賭場は暫く開けんし、後のシノギも祭の運営位で大したもんないけどね。その祭も暫く無いし」
侑「数が増えても烏合の衆でしょ。いくら下が増えてもこっちの数には勝てない。戦争は質じゃなくて、物量だよ」
海未「さてそうでしょうか。国の"戦争"はそうだとしても、筋者同士の"抗争"は違いますよ」
侑「…ふーん、じゃあくまで闘う気なんだ。最後の一兵に至るまで。殊勝な事だね」
希「いや、そんな気は無いけど」
歩夢「あらっ」カクッ
15:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:39:12 ID:???00
侑「…何がしたい?どうしたいの?」
海未「まずそちらの目的をお聞きしたい。その後こちらから諸々をご提案いたします」
歩夢「提案?立場が分かってないみたいだね…そっちから取引持ち掛けられると思ってるの?」
希「色々こんがらがってるんよ、君達もウチ達も。まずは洗い直そうや」
歩夢「……」
侑「……私達《台場組》は関東一円を手中にする為、《蕾會》には傘下に入ってもらいたい。もしくは」
侑「…綺麗さっぱり消えて貰う。シマとシノギを置いてね」
海未「…お断りします。先代から受け継いで来た街や人々を、外様に渡す気はありません」
歩夢「……─────だったら〇されても文句言えねェよなァ!!!」ガタァン!!
<ガチャッ!
かのん「希さん!海未さん!!」
栞子「お2人とも、大丈夫ですか?」
侑「ごめんね栞子ちゃん、何も問題ないよ……歩夢、落ち着いて」
歩夢「……ッ!!」
希「こっちは大丈夫や、かのんちゃん」
海未「…ありがとう、かのん」
かのん「…はい」
栞子「…失礼します」
<バタンッ
海未「まずそちらの目的をお聞きしたい。その後こちらから諸々をご提案いたします」
歩夢「提案?立場が分かってないみたいだね…そっちから取引持ち掛けられると思ってるの?」
希「色々こんがらがってるんよ、君達もウチ達も。まずは洗い直そうや」
歩夢「……」
侑「……私達《台場組》は関東一円を手中にする為、《蕾會》には傘下に入ってもらいたい。もしくは」
侑「…綺麗さっぱり消えて貰う。シマとシノギを置いてね」
海未「…お断りします。先代から受け継いで来た街や人々を、外様に渡す気はありません」
歩夢「……─────だったら〇されても文句言えねェよなァ!!!」ガタァン!!
<ガチャッ!
かのん「希さん!海未さん!!」
栞子「お2人とも、大丈夫ですか?」
侑「ごめんね栞子ちゃん、何も問題ないよ……歩夢、落ち着いて」
歩夢「……ッ!!」
希「こっちは大丈夫や、かのんちゃん」
海未「…ありがとう、かのん」
かのん「…はい」
栞子「…失礼します」
<バタンッ
16:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:41:17 ID:???00
歩夢「何で止めるの、侑ちゃん!」
海未「話はまだ終わっていないからです」
歩夢「あァ!?」
侑「…」
希「…そっちのお察しの通り、口では強がり言うても台場の力に蕾會は勝てん。そんなの火ィ見るより明らかやんな」
歩夢「…!」
希「ただな、極道者なら分かるやろ?外様をほいほい受け入れる極道なんざおらんのよ」
侑「…ふっ、他の組は粗方降ったけどね?」
海未「…」
希「でもウチらはちゃう。やろ?現に、ウチら弱小がアンタらに一泡とまでは行かんでも痛手は与えられた」
歩夢「……まどろっこしいなぁ、何が言いたいの!?」
希「…ウチら蕾會と台場組で、五分の盃を交わしてもらおか」
侑「…!!」
歩夢「何…を……ッ!!?」
海未「…いかがでしょう、総代」
侑「………」
希「五分って事はウチらはウチらでやるし、お互い喧嘩も無し。前回の事は忘れてさっぱりやり直す。どう?」
歩夢「先に手出してきた奴等が言う事!?果林さんだって弾かれてんのに───」
希「極道なんや、そりゃいつか誰かが死ぬやろ!それが今回はそっちの幹部さんだっただけや!!まかり間違えば、こっちだって海未ちゃんやかのんちゃんは死んどるんやで!!」
歩夢「それはそうでしょ!?それがこの社会の常で不文律なんだよ!誰かが死ねば誰かが笑うだけ……!!」
希「あんた台場の若頭やろ、なら分かるよな!?このまま行っても泥沼、ウチらもあんたらもボロボロになるだけや!だったら───」
歩夢「抗争ってのはそういうもんでしょ!この前のだって、若いのがイキがってぐちゃぐちゃにしただけ!!」
希「そりゃそうもなるやろ!!」
海未「しかし現に、その雑魚に滅茶苦茶にされたのはあなた方ですよね。お分かりでしょうが我々は力で抑えられるのなら、それ以上の力でもって反発します」スッ…
コンッ……!!
侑「…」
海未「何度でも言いますが、正面から我々がぶつかれば勝てません。自明の理です」
海未「ですがもう一度おっぱじめる気ならば、トコトンやりましょう。今この場で、我々が全員死のうと」
海未「…あなた達を全員、地獄まで道連れです。どうせ皆、いつか死ぬのですからね」
海未「話はまだ終わっていないからです」
歩夢「あァ!?」
侑「…」
希「…そっちのお察しの通り、口では強がり言うても台場の力に蕾會は勝てん。そんなの火ィ見るより明らかやんな」
歩夢「…!」
希「ただな、極道者なら分かるやろ?外様をほいほい受け入れる極道なんざおらんのよ」
侑「…ふっ、他の組は粗方降ったけどね?」
海未「…」
希「でもウチらはちゃう。やろ?現に、ウチら弱小がアンタらに一泡とまでは行かんでも痛手は与えられた」
歩夢「……まどろっこしいなぁ、何が言いたいの!?」
希「…ウチら蕾會と台場組で、五分の盃を交わしてもらおか」
侑「…!!」
歩夢「何…を……ッ!!?」
海未「…いかがでしょう、総代」
侑「………」
希「五分って事はウチらはウチらでやるし、お互い喧嘩も無し。前回の事は忘れてさっぱりやり直す。どう?」
歩夢「先に手出してきた奴等が言う事!?果林さんだって弾かれてんのに───」
希「極道なんや、そりゃいつか誰かが死ぬやろ!それが今回はそっちの幹部さんだっただけや!!まかり間違えば、こっちだって海未ちゃんやかのんちゃんは死んどるんやで!!」
歩夢「それはそうでしょ!?それがこの社会の常で不文律なんだよ!誰かが死ねば誰かが笑うだけ……!!」
希「あんた台場の若頭やろ、なら分かるよな!?このまま行っても泥沼、ウチらもあんたらもボロボロになるだけや!だったら───」
歩夢「抗争ってのはそういうもんでしょ!この前のだって、若いのがイキがってぐちゃぐちゃにしただけ!!」
希「そりゃそうもなるやろ!!」
海未「しかし現に、その雑魚に滅茶苦茶にされたのはあなた方ですよね。お分かりでしょうが我々は力で抑えられるのなら、それ以上の力でもって反発します」スッ…
コンッ……!!
侑「…」
海未「何度でも言いますが、正面から我々がぶつかれば勝てません。自明の理です」
海未「ですがもう一度おっぱじめる気ならば、トコトンやりましょう。今この場で、我々が全員死のうと」
海未「…あなた達を全員、地獄まで道連れです。どうせ皆、いつか死ぬのですからね」
17:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:42:00 ID:???00
歩夢「………────こン、のォッ!!!!」チャキッ!
希「…っ!」
歩夢「舐めてる……どこまでも舐めてるなァッ!!!君達みたいな奴等と、五分!?対等!?ふざけンなァッ!!!」
歩夢「あぁやってあげるよ!!そっちを皆ぶっ〇すまで止まらない、関東は私達の物だァ!!!」
海未「…」
希「海未ちゃん…言い過ぎやろ。ウチ争いは嫌やて言うたやん」
海未「向こうさんはやる気の様ですよ」
希「無駄に死ぬだけだって…」
パチッ
侑「…分かりました。交わしましょうか、盃」
海未「…」
歩夢「……っ、はぁ!!?ゆ、侑ちゃん…!?」
────
希「…っ!」
歩夢「舐めてる……どこまでも舐めてるなァッ!!!君達みたいな奴等と、五分!?対等!?ふざけンなァッ!!!」
歩夢「あぁやってあげるよ!!そっちを皆ぶっ〇すまで止まらない、関東は私達の物だァ!!!」
海未「…」
希「海未ちゃん…言い過ぎやろ。ウチ争いは嫌やて言うたやん」
海未「向こうさんはやる気の様ですよ」
希「無駄に死ぬだけだって…」
パチッ
侑「…分かりました。交わしましょうか、盃」
海未「…」
歩夢「……っ、はぁ!!?ゆ、侑ちゃん…!?」
────
18:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:44:14 ID:???00
ー《斎場外》ー
ザーッ…
かすみ「…」
メイ「…ンだよ、何見てんだ」
かすみ「いーえ、別に」
凛「…」
しずく「ふわぁ…雨、止みませんね」
かすみ「ね…」
<キキーッ
かすみ「!」
ガチャッ
?「果南さん、傘を」
果南「ああいいよ。雨に濡れた方が元気出るし」
?「何ですかそれ…」
かすみ「お疲れ様です、松浦総長」
果南「お疲れー。遅くなってごめんね、渋滞捕まっちゃってさ」
しずく「とんでもないです。遠い所から、ありがとうございます」
果南「ダイヤ、渡したげて」
ダイヤ「ええ。こちら、少ないですが」スッ
かすみ「恐れ入ります…」
ダイヤ「高咲さんは?」
しずく「…色々とありまして、今2階の広間に。ご焼香頂きましたら、2階へお連れ致します」
果南「色々…?」
ダイヤ「…あなた、台場組ではありませんね?」
メイ「だったらなんすか?」
凛「用があってここにいるんだよ。許可は貰ってるにゃ!」
ザーッ…
かすみ「…」
メイ「…ンだよ、何見てんだ」
かすみ「いーえ、別に」
凛「…」
しずく「ふわぁ…雨、止みませんね」
かすみ「ね…」
<キキーッ
かすみ「!」
ガチャッ
?「果南さん、傘を」
果南「ああいいよ。雨に濡れた方が元気出るし」
?「何ですかそれ…」
かすみ「お疲れ様です、松浦総長」
果南「お疲れー。遅くなってごめんね、渋滞捕まっちゃってさ」
しずく「とんでもないです。遠い所から、ありがとうございます」
果南「ダイヤ、渡したげて」
ダイヤ「ええ。こちら、少ないですが」スッ
かすみ「恐れ入ります…」
ダイヤ「高咲さんは?」
しずく「…色々とありまして、今2階の広間に。ご焼香頂きましたら、2階へお連れ致します」
果南「色々…?」
ダイヤ「…あなた、台場組ではありませんね?」
メイ「だったらなんすか?」
凛「用があってここにいるんだよ。許可は貰ってるにゃ!」
19:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:46:04 ID:???00
果南「……ふふ」
メイ「何笑ってんだよ」
果南「いや…久し振りにキミ達みたいな子に会えたなぁ、ってね」
メイ「……はぁ?」
ダイヤ「……果南さん、今はやる事がありますのよ」
果南「分かってるよ。じゃまた後で」
しずく「宜しくお願いいたします」ペコッ
かすみ「…」ペコッ
<テクテク…
メイ「…誰アイツ?」
しずく「…《淡島連合会》の方々です」
凛「あわしまれんごうかい?暴走族か何かかにゃ?」
かすみ「……知らないの?」
凛「いやぁ知らないにゃ。メイちゃんも凛も、元々こっちの人間じゃないしー」
メイ「そうなのか?凛は元々どっかの流れもんって聞いたけどな」
凛「ぜーんぜん!ただ色んな賭場とかカジノを渡り歩いてただけのフーテンにゃ」
かすみ「…どんな裏カジノにも当然の様にいるから筋者って勘違いされただけでしょ」
しずく「へぇ…どんな手を使って入り込むの?」
凛「普通に入るにゃ。『げんき?』とか『お疲れ!』とか言ったら入れるから…」
メイ「……そんなもんなのか?」
────
メイ「何笑ってんだよ」
果南「いや…久し振りにキミ達みたいな子に会えたなぁ、ってね」
メイ「……はぁ?」
ダイヤ「……果南さん、今はやる事がありますのよ」
果南「分かってるよ。じゃまた後で」
しずく「宜しくお願いいたします」ペコッ
かすみ「…」ペコッ
<テクテク…
メイ「…誰アイツ?」
しずく「…《淡島連合会》の方々です」
凛「あわしまれんごうかい?暴走族か何かかにゃ?」
かすみ「……知らないの?」
凛「いやぁ知らないにゃ。メイちゃんも凛も、元々こっちの人間じゃないしー」
メイ「そうなのか?凛は元々どっかの流れもんって聞いたけどな」
凛「ぜーんぜん!ただ色んな賭場とかカジノを渡り歩いてただけのフーテンにゃ」
かすみ「…どんな裏カジノにも当然の様にいるから筋者って勘違いされただけでしょ」
しずく「へぇ…どんな手を使って入り込むの?」
凛「普通に入るにゃ。『げんき?』とか『お疲れ!』とか言ったら入れるから…」
メイ「……そんなもんなのか?」
────
21:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:48:05 ID:???00
ー《斎場2階、広間前》ー
かのん「…」
栞子「…」
かのん「…ねぇ」
栞子「何でしょう」
かのん「……朝香とはどんな関係?」
栞子「私はいつも関わりがあった訳ではありません。所属は直系近江組なので」
かのん「ふーん…」
栞子「無論」
かのん「!」
栞子「果林さんを倒したあなた方に、少なからず怨みは抱いてますが」
かのん「……そりゃそうだろうね」
栞子「まあ……これがこの世界に身を置く者の運命ですから。恨みこそすれ、怒りはしません」
かのん「モダンな考え方をお持ちで」
栞子「時は令和ですよ。私達は上の指示に従うのみです」
かのん「…」
<テクテク
栞子「……!」
かのん「…誰?」
果南「おっ、栞子ちゃんじゃん。お疲れ」
栞子「お疲れ様です、松浦総長」
かのん「…!!」
かのん「…」
栞子「…」
かのん「…ねぇ」
栞子「何でしょう」
かのん「……朝香とはどんな関係?」
栞子「私はいつも関わりがあった訳ではありません。所属は直系近江組なので」
かのん「ふーん…」
栞子「無論」
かのん「!」
栞子「果林さんを倒したあなた方に、少なからず怨みは抱いてますが」
かのん「……そりゃそうだろうね」
栞子「まあ……これがこの世界に身を置く者の運命ですから。恨みこそすれ、怒りはしません」
かのん「モダンな考え方をお持ちで」
栞子「時は令和ですよ。私達は上の指示に従うのみです」
かのん「…」
<テクテク
栞子「……!」
かのん「…誰?」
果南「おっ、栞子ちゃんじゃん。お疲れ」
栞子「お疲れ様です、松浦総長」
かのん「…!!」
22:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:50:05 ID:???00
ダイヤ「お疲れ様です。高咲さんは中に?」
栞子「はい。少々お待ちを」
トントン
<歩夢「どうぞ」
栞子「失礼します。侑さん、松浦総長が」ガチャッ
<侑「ん。入ってもらって」
栞子「はい。どうぞ」
果南「…君は?」
かのん「お初にお目にかかります。淡島連合会、松浦総長とお見受けします」
かのん「手前、蕾會の若い者です。姓は澁谷、名はかのん。葬儀ゆえ簡単な挨拶にて御免を蒙りますが、以後万端お頼み申します」
ダイヤ("色々"、とはこの事ですか。渦中の蕾會がここにいるとは……)
果南「…ふふ、いいね君。今時……」
ダイヤ「…果南さん、中へ」
果南「あ、うん。またね、かのんちゃん」
<バタン
かのん「……淡島連合会まで来るのか」
栞子「五分盃を交わしていますので」
かのん「…はぁ、そうなんだ」
栞子「あなた達の敵がどれだけ強大だったのか、これでお分かり頂けましたか?」
かのん「……例えどんな敵でも、親の為姉妹(きょうだい)の為命を賭すのがこの世界に身を置く人間の宿命。違うかな?」
栞子「……共感は致します」
────
栞子「はい。少々お待ちを」
トントン
<歩夢「どうぞ」
栞子「失礼します。侑さん、松浦総長が」ガチャッ
<侑「ん。入ってもらって」
栞子「はい。どうぞ」
果南「…君は?」
かのん「お初にお目にかかります。淡島連合会、松浦総長とお見受けします」
かのん「手前、蕾會の若い者です。姓は澁谷、名はかのん。葬儀ゆえ簡単な挨拶にて御免を蒙りますが、以後万端お頼み申します」
ダイヤ("色々"、とはこの事ですか。渦中の蕾會がここにいるとは……)
果南「…ふふ、いいね君。今時……」
ダイヤ「…果南さん、中へ」
果南「あ、うん。またね、かのんちゃん」
<バタン
かのん「……淡島連合会まで来るのか」
栞子「五分盃を交わしていますので」
かのん「…はぁ、そうなんだ」
栞子「あなた達の敵がどれだけ強大だったのか、これでお分かり頂けましたか?」
かのん「……例えどんな敵でも、親の為姉妹(きょうだい)の為命を賭すのがこの世界に身を置く人間の宿命。違うかな?」
栞子「……共感は致します」
────
23:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 22:59:47 ID:???00
ー《斎場2階、広間》ー
果南「やっほ、侑ちゃん」
侑「御足労頂き、ありがとうございます」
ダイヤ「生憎の雨ですわね」
歩夢「これから本降りだそうで」
果南「そっか……それで、君達は何だい?」
希「どうも初めまして。蕾會初代会長、東條希と申します」
海未「…お初にお目にかかります。副会長を預かります、園田海未と申します」
果南「蕾會さん…ね」
ダイヤ「外の澁谷さんや、門前におられた赤毛の方もですわね。その例の蕾會が、何故台場の葬式に?」
侑「…例の抗争と事情、私から説明しても?」
果南「うん、イチから頼むよ」
ーーーーー
果南「やっほ、侑ちゃん」
侑「御足労頂き、ありがとうございます」
ダイヤ「生憎の雨ですわね」
歩夢「これから本降りだそうで」
果南「そっか……それで、君達は何だい?」
希「どうも初めまして。蕾會初代会長、東條希と申します」
海未「…お初にお目にかかります。副会長を預かります、園田海未と申します」
果南「蕾會さん…ね」
ダイヤ「外の澁谷さんや、門前におられた赤毛の方もですわね。その例の蕾會が、何故台場の葬式に?」
侑「…例の抗争と事情、私から説明しても?」
果南「うん、イチから頼むよ」
ーーーーー
24:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:01:23 ID:???00
果南「…成程ね。台場にしては結構痛手だったって訳だ」
ダイヤ「また随分とやらかしたのですわね。蕾會の皆様は」
希「元はと言えばそっちから。ほんでこっちもやり返して、やり返して…結局こうなったん」
海未「今日はこの抗争で失われた若い命に敬意を払いに来ました。それが渡世に生きる者の義務ですから」
果南「くくく……薄々勘づいてたけど、君ら良いね。このご時世に前時代的過ぎて…」
ダイヤ「過ぎるのもどうかと思いますが。時は流れる物ですわよ」
侑「その前時代的人間にこっぴどくやられたのが我々台場だからね。舐めてかかるってのは、ホント駄目だ」
歩夢「…」
果南「それで、今は何話してたの?」
海未「我々も台場も皆、抗争終結を望んでいます。ついては台場と蕾會で、五分盃を交わさないかと」
果南「…ほほーう」
歩夢「因みに、侑ちゃんは受ける気です」
ダイヤ「そうなんですの?」
侑「果南さんも気付いてる通り、この人達結構トんでて。このままだと共倒れとまでいかなくても、再起までかなりかかる事になる。時間も、金もね」
侑「ならしっかり手を結んで業務提携していった方が、若い命もこれ以上消えずに済むし、日本の裏社会は我々で締める事が出来るのかなって」
海未「お話の分かる方で嬉しいです。希は何より平和を望んでいますからね。それは私も"多少"は同じです」
ダイヤ「……多少、ね。あなたは抗争の続行を?」
海未「やられたら、どちらか死ぬまでやり通すのが私の考えでして」
歩夢「…終始こういう感じ。やるやらないハッキリしてるので、分かりやすいっちゃ分かりやすいんだけど」
果南「……あっはっは!ねぇ、生まれはいつなの!?昭和でしょ?!じゃなかったら、生まれる時代間違えてるよ!」
ダイヤ「あなたも人の事はあまり言えないでしょう。誰彼構わずに抗争を吹っ掛けるあなたに、どれだけの傘下が嫌気を差したと思っておいでで?」
果南「結局ソイツらも黙らせて従えてんだ。ねぇ海未ちゃん?この世で信奉すべきは剛力のみ、だよね」
海未「…この時代において、己の身の振り方や生き方を考えない日はありません」
希「……」
海未「……ですが私の頭は、どうも"あっぷでえと"されない様で」
果南「ふふふ……よし気に入った!この五分盃、淡島連合会が取り持とう!」
ダイヤ「また随分とやらかしたのですわね。蕾會の皆様は」
希「元はと言えばそっちから。ほんでこっちもやり返して、やり返して…結局こうなったん」
海未「今日はこの抗争で失われた若い命に敬意を払いに来ました。それが渡世に生きる者の義務ですから」
果南「くくく……薄々勘づいてたけど、君ら良いね。このご時世に前時代的過ぎて…」
ダイヤ「過ぎるのもどうかと思いますが。時は流れる物ですわよ」
侑「その前時代的人間にこっぴどくやられたのが我々台場だからね。舐めてかかるってのは、ホント駄目だ」
歩夢「…」
果南「それで、今は何話してたの?」
海未「我々も台場も皆、抗争終結を望んでいます。ついては台場と蕾會で、五分盃を交わさないかと」
果南「…ほほーう」
歩夢「因みに、侑ちゃんは受ける気です」
ダイヤ「そうなんですの?」
侑「果南さんも気付いてる通り、この人達結構トんでて。このままだと共倒れとまでいかなくても、再起までかなりかかる事になる。時間も、金もね」
侑「ならしっかり手を結んで業務提携していった方が、若い命もこれ以上消えずに済むし、日本の裏社会は我々で締める事が出来るのかなって」
海未「お話の分かる方で嬉しいです。希は何より平和を望んでいますからね。それは私も"多少"は同じです」
ダイヤ「……多少、ね。あなたは抗争の続行を?」
海未「やられたら、どちらか死ぬまでやり通すのが私の考えでして」
歩夢「…終始こういう感じ。やるやらないハッキリしてるので、分かりやすいっちゃ分かりやすいんだけど」
果南「……あっはっは!ねぇ、生まれはいつなの!?昭和でしょ?!じゃなかったら、生まれる時代間違えてるよ!」
ダイヤ「あなたも人の事はあまり言えないでしょう。誰彼構わずに抗争を吹っ掛けるあなたに、どれだけの傘下が嫌気を差したと思っておいでで?」
果南「結局ソイツらも黙らせて従えてんだ。ねぇ海未ちゃん?この世で信奉すべきは剛力のみ、だよね」
海未「…この時代において、己の身の振り方や生き方を考えない日はありません」
希「……」
海未「……ですが私の頭は、どうも"あっぷでえと"されない様で」
果南「ふふふ……よし気に入った!この五分盃、淡島連合会が取り持とう!」
25:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:03:07 ID:???00
侑「…まあ、そうなるよね」
果南「気に入らない?」
侑「どうも私は極道って言うより実業家の気が強いみたいだ。いくらこっちから始めた抗争とは言え」
侑「仲間弾いた奴等と五分……か。いや、私達のこれからを考えたらそこは仕方ないんだよなぁ…」ギシッ
歩夢「…」
果南「それが渡世さ。ただ暴れたいからってだけじゃ明日にでも死ぬだけ。ただ、死ぬだけ」
海未「ただ無意味に命を落とすだけですね」
果南「そう、昭和実録の時代とそこは変わらずさ。私らはぐれ者がある時コロッと死ぬのは、今も昔もおんなし」
果南「でも侑ちゃんがそんなヤクザの世界で何かを残して行きたいんなら、清濁併せ呑む気概を持たないとね」
侑「酸いも甘いも……かぁ」
希「…ま、勿論何の落とし前もなく五分に持ってく気は無いよ」
侑「…!」
希「海未ちゃん」
海未「…宜しいのですね」
希「足取られた海未ちゃんからこれ以上取れんよ」
海未「……」スッ…
スラッ
歩夢「ちょっ…!?」
ダイヤ「仕込杖…」
海未「包丁と板を隠し持つ訳には行かず。ご安心を、外しはしません」
希「…蕾會総代、東條希。今回の神宮・台場抗争の責任を取り、指詰めさせてもらう」
侑「……受けない訳にゃいかないか。歩夢」
歩夢「…え」
侑「持ってるでしょ?ナイフかドス位」
歩夢「侑、ちゃん?」
侑「元はと言えばこっちからだもん。親同士、責任は双方にある。これは果林さんの為に、これからの共存共栄の為に」
侑「…台場組総代、高咲侑。同じく責任を取り、私も指……詰めさせてもらいます」
果南「気に入らない?」
侑「どうも私は極道って言うより実業家の気が強いみたいだ。いくらこっちから始めた抗争とは言え」
侑「仲間弾いた奴等と五分……か。いや、私達のこれからを考えたらそこは仕方ないんだよなぁ…」ギシッ
歩夢「…」
果南「それが渡世さ。ただ暴れたいからってだけじゃ明日にでも死ぬだけ。ただ、死ぬだけ」
海未「ただ無意味に命を落とすだけですね」
果南「そう、昭和実録の時代とそこは変わらずさ。私らはぐれ者がある時コロッと死ぬのは、今も昔もおんなし」
果南「でも侑ちゃんがそんなヤクザの世界で何かを残して行きたいんなら、清濁併せ呑む気概を持たないとね」
侑「酸いも甘いも……かぁ」
希「…ま、勿論何の落とし前もなく五分に持ってく気は無いよ」
侑「…!」
希「海未ちゃん」
海未「…宜しいのですね」
希「足取られた海未ちゃんからこれ以上取れんよ」
海未「……」スッ…
スラッ
歩夢「ちょっ…!?」
ダイヤ「仕込杖…」
海未「包丁と板を隠し持つ訳には行かず。ご安心を、外しはしません」
希「…蕾會総代、東條希。今回の神宮・台場抗争の責任を取り、指詰めさせてもらう」
侑「……受けない訳にゃいかないか。歩夢」
歩夢「…え」
侑「持ってるでしょ?ナイフかドス位」
歩夢「侑、ちゃん?」
侑「元はと言えばこっちからだもん。親同士、責任は双方にある。これは果林さんの為に、これからの共存共栄の為に」
侑「…台場組総代、高咲侑。同じく責任を取り、私も指……詰めさせてもらいます」
26:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:06:19 ID:???00
歩夢「……っ、これ、使って」スッ…
侑「ありがとう、歩夢」チャキッ
ドンッ!!
希「…ええの?ほんまやったら、するのはこっちだけよ。こっちはお金無いから、この方法取るしかないんやで」
侑「構わない、もうお金云々じゃないしね」
希「…分かった。お互い、これから苦労するな」
侑「…だね」
ダイヤ(この園田さんとやら、仕込杖とは言え刀で東條さんの小指を斬る気ですの?どんな信頼関係でそんな事が……)
海未「……広間で良かった。彼女らがいたら、死んでも止めに来たでしょう」
希「ほんまやね…ほな、お願い」
海未「…御免ッ!!」ブンッ
侑「……ッ!!!」グッ
ザシュッ……!!
果南「…何だよ侑。立派に極道じゃん」
カラン…
侑「───い゛ッ、つ゛ぅ……!!」ポタポタ…
歩夢「侑ちゃん!!」
希「っ、はぁッ、はぁッ……!!」ポタポタ…
果南「ダイヤ」
ダイヤ「はい。僭越ながら、お包みいたします」
スッスッ…
侑「ありがと、ダイヤさん……いつつ」
海未「…」ピッ
希「…二つの意味で、腕落ちてへんなぁ、海未ちゃん……全っ然、痛くないわ……!」
海未「強情を張らないで下さい」チャキンッ…
侑「ふぅーーーー……ッ!!これで、一先ず私らは共同体だね…!これから取り敢えず宜しく……!」
希「お礼を言うのもおかしいけど、ありがとな……これで、若い衆が生きていけるよ……!」
果南「…見届けた。これで君らは遺恨無し。皆で渡世、渡っていこう」
侑「宜しく」
希「こちらこそ」
侑「……よし、歩夢」
歩夢「!」
侑「全員を……斎場前に集めて」
────
侑「ありがとう、歩夢」チャキッ
ドンッ!!
希「…ええの?ほんまやったら、するのはこっちだけよ。こっちはお金無いから、この方法取るしかないんやで」
侑「構わない、もうお金云々じゃないしね」
希「…分かった。お互い、これから苦労するな」
侑「…だね」
ダイヤ(この園田さんとやら、仕込杖とは言え刀で東條さんの小指を斬る気ですの?どんな信頼関係でそんな事が……)
海未「……広間で良かった。彼女らがいたら、死んでも止めに来たでしょう」
希「ほんまやね…ほな、お願い」
海未「…御免ッ!!」ブンッ
侑「……ッ!!!」グッ
ザシュッ……!!
果南「…何だよ侑。立派に極道じゃん」
カラン…
侑「───い゛ッ、つ゛ぅ……!!」ポタポタ…
歩夢「侑ちゃん!!」
希「っ、はぁッ、はぁッ……!!」ポタポタ…
果南「ダイヤ」
ダイヤ「はい。僭越ながら、お包みいたします」
スッスッ…
侑「ありがと、ダイヤさん……いつつ」
海未「…」ピッ
希「…二つの意味で、腕落ちてへんなぁ、海未ちゃん……全っ然、痛くないわ……!」
海未「強情を張らないで下さい」チャキンッ…
侑「ふぅーーーー……ッ!!これで、一先ず私らは共同体だね…!これから取り敢えず宜しく……!」
希「お礼を言うのもおかしいけど、ありがとな……これで、若い衆が生きていけるよ……!」
果南「…見届けた。これで君らは遺恨無し。皆で渡世、渡っていこう」
侑「宜しく」
希「こちらこそ」
侑「……よし、歩夢」
歩夢「!」
侑「全員を……斎場前に集めて」
────
27:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:08:34 ID:???00
ー《斎場前》ー
ワイワイガヤガヤ…
すみれ「……全員集合ね」
かすみ「会長からのお達しです。全員斎場前に集まれと」
善子「ウチもよ。親同士で何か取り決めがあったのね」
愛「……何かヤな予感がするなぁ」
<ガチャッ
しずく「……侑、さん…!?」
彼方「…あーらら、やったんだ。侑ちゃん」
栞子「……左手の、包帯…まさか!」
かのん「の、希さん!?何で───」
侑「…」スッ…
希「なはは。何だかんだ初めて落としたわ、小指。今までは運が良かったんやね」スッ…
すみれ「…希さん……ッ!」
侑「……淡島連合会、松浦総長仲介の下、蕾會と台場組の抗争は終結とし、これより両家は五分とする!!」
ザワッ…!!
かすみ「…!!!」
愛「案の定、かよ……ッ!!」
メイ「へー…そこまで持ってったのか」
凛「海未ちゃん…」
善子「……やっぱりそうなるか…」
侑「各々方、言いたい事の1つや2つあると思うけど……これ以上双方無駄に血を流す事を私はしたくない!」
希「ウチも同じ気持ちや!これからの時代、もうドスやハジキ持って〇し合うだけが極道ちゃう!!」
かのん「クソッ、結局頼りっぱなしだ、私…!!」
すみれ「…」
侑「後日正式に盃を交わし、その後は台場・蕾・淡島と、手を取り合ってより一層尽力してもらうよ!!」
侑「だって、はぐれ者の最後の砦は私達だ!!ここを皆で、守っていこう!!」
台場組構成員達『…おおう!!』
ワイワイガヤガヤ…
すみれ「……全員集合ね」
かすみ「会長からのお達しです。全員斎場前に集まれと」
善子「ウチもよ。親同士で何か取り決めがあったのね」
愛「……何かヤな予感がするなぁ」
<ガチャッ
しずく「……侑、さん…!?」
彼方「…あーらら、やったんだ。侑ちゃん」
栞子「……左手の、包帯…まさか!」
かのん「の、希さん!?何で───」
侑「…」スッ…
希「なはは。何だかんだ初めて落としたわ、小指。今までは運が良かったんやね」スッ…
すみれ「…希さん……ッ!」
侑「……淡島連合会、松浦総長仲介の下、蕾會と台場組の抗争は終結とし、これより両家は五分とする!!」
ザワッ…!!
かすみ「…!!!」
愛「案の定、かよ……ッ!!」
メイ「へー…そこまで持ってったのか」
凛「海未ちゃん…」
善子「……やっぱりそうなるか…」
侑「各々方、言いたい事の1つや2つあると思うけど……これ以上双方無駄に血を流す事を私はしたくない!」
希「ウチも同じ気持ちや!これからの時代、もうドスやハジキ持って〇し合うだけが極道ちゃう!!」
かのん「クソッ、結局頼りっぱなしだ、私…!!」
すみれ「…」
侑「後日正式に盃を交わし、その後は台場・蕾・淡島と、手を取り合ってより一層尽力してもらうよ!!」
侑「だって、はぐれ者の最後の砦は私達だ!!ここを皆で、守っていこう!!」
台場組構成員達『…おおう!!』
29:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:12:16 ID:???00
愛「……」
希「ヤクザなんだ、道に外れる事もある!今回の私達みたくね!でもまた、歩き直せば良いだけ!」
希「私達だって大分やらかした、世間様にも迷惑掛けた!でも、私らにはここしかないでしょ!?」
希「私達2人が流した血で……どうか、台場と蕾會の再出発の証として欲しい!!」
蕾會構成員達『……』
海未「…」コツ、コツ…
蕾會構成員「海未、さん…」
海未「……私からも、皆に頼みます」
ペコッ
蕾會構成員『……!!!』ザワッ…
彼方「…お互い良い親を持ったね」
善子「…ほんとね」
スッ
善子「───蕾會ッ!!!」
蕾會構成員達『!!』
善子「親が子に、頭下げてンのよ!!これがどれだけの事か理解出来る!!?応えない馬鹿がいる訳!!?」
善子「言いたい事あるんだったら、若頭の私を〇して言いなさい!!じゃなけりゃ…」
善子「地獄の底までも親について行くのが、私ら極道でしょうがァッ!!!」
すみれ「…!!」
蕾會構成員達『…うおぉぉぉっ!!!!』
メイ「はっ、殆どウチの奴等なのにな」
凛「生き残りの子達も、メイちゃんの子達も、皆やる気にゃ!」
かのん「…っ、善子ちゃん……」
希「ヤクザなんだ、道に外れる事もある!今回の私達みたくね!でもまた、歩き直せば良いだけ!」
希「私達だって大分やらかした、世間様にも迷惑掛けた!でも、私らにはここしかないでしょ!?」
希「私達2人が流した血で……どうか、台場と蕾會の再出発の証として欲しい!!」
蕾會構成員達『……』
海未「…」コツ、コツ…
蕾會構成員「海未、さん…」
海未「……私からも、皆に頼みます」
ペコッ
蕾會構成員『……!!!』ザワッ…
彼方「…お互い良い親を持ったね」
善子「…ほんとね」
スッ
善子「───蕾會ッ!!!」
蕾會構成員達『!!』
善子「親が子に、頭下げてンのよ!!これがどれだけの事か理解出来る!!?応えない馬鹿がいる訳!!?」
善子「言いたい事あるんだったら、若頭の私を〇して言いなさい!!じゃなけりゃ…」
善子「地獄の底までも親について行くのが、私ら極道でしょうがァッ!!!」
すみれ「…!!」
蕾會構成員達『…うおぉぉぉっ!!!!』
メイ「はっ、殆どウチの奴等なのにな」
凛「生き残りの子達も、メイちゃんの子達も、皆やる気にゃ!」
かのん「…っ、善子ちゃん……」
30:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:16:45 ID:???00
希「…ええ子を持ったな、海未ちゃん」
海未「ええ、善い子を持ちました」
果南「…良いなぁ、東京にはこんな熱い子達がいてさ」
ダイヤ「……あなたがもう少し優しさを持てば、静岡の子も心から付いてきますわよ」
果南「はは、手厳しいや」
<「あのー、ちょっといいかな?」
歩夢「…!」
侑「…どうしたの、愛さん」
愛「うーんと、ごめん、全く納得いってない」
すみれ「!!!」
愛「果林を〇したのはコイツだよ。その責任はゆうゆじゃなくて、コイツにあるでしょ」
かのん「…ッ!!」
愛「あ、あと最初に事務所カチ込んだお前らもか。じゃあコイツらが責任取るのが筋じゃないの?」
メイ「……ンだコラ。喧嘩売ってんのかお前」
愛「売るに決まってんでしょ。ガキが」
メイ「ンだとこの野郎ッ!!!」
凛「メイちゃん、ダメッ!!」ガシッ
メイ「離せよ、凛!!」
侑「……子に腹切らせる訳にはいかないでしょ。それに、始めたのは私達。こういうのは親である私が───」
愛「じゃあ私が勝手にコイツらぶっ〇しても良いかなぁッ!?!」
侑「……っ!!」
すみれ「この、馬鹿が…!!やっぱり親の言う事が聞けないのね!!!」
かすみ「……素直にはいそうですかって聞けると思いますか?」チャキッ!
すみれ「なッ……!?アンタ…!!」
かすみ「…まさか五分とは。あなた達と?……願い下げなんですよッ!!!」
善子「かすみィッ!!この状況で、馬鹿なマネすンじゃないわよッ!!」チャキッ!
かすみ「善子……ッ!!」
しずく「動かないで、善子さん!!かすみさんから離れて下さい!!」チャキッ!
かのん「そういうあなたもだよ。今そんな事する時じゃないでしょ」チャキッ!
しずく「この……ッ!!」
栞子「…」
海未「ええ、善い子を持ちました」
果南「…良いなぁ、東京にはこんな熱い子達がいてさ」
ダイヤ「……あなたがもう少し優しさを持てば、静岡の子も心から付いてきますわよ」
果南「はは、手厳しいや」
<「あのー、ちょっといいかな?」
歩夢「…!」
侑「…どうしたの、愛さん」
愛「うーんと、ごめん、全く納得いってない」
すみれ「!!!」
愛「果林を〇したのはコイツだよ。その責任はゆうゆじゃなくて、コイツにあるでしょ」
かのん「…ッ!!」
愛「あ、あと最初に事務所カチ込んだお前らもか。じゃあコイツらが責任取るのが筋じゃないの?」
メイ「……ンだコラ。喧嘩売ってんのかお前」
愛「売るに決まってんでしょ。ガキが」
メイ「ンだとこの野郎ッ!!!」
凛「メイちゃん、ダメッ!!」ガシッ
メイ「離せよ、凛!!」
侑「……子に腹切らせる訳にはいかないでしょ。それに、始めたのは私達。こういうのは親である私が───」
愛「じゃあ私が勝手にコイツらぶっ〇しても良いかなぁッ!?!」
侑「……っ!!」
すみれ「この、馬鹿が…!!やっぱり親の言う事が聞けないのね!!!」
かすみ「……素直にはいそうですかって聞けると思いますか?」チャキッ!
すみれ「なッ……!?アンタ…!!」
かすみ「…まさか五分とは。あなた達と?……願い下げなんですよッ!!!」
善子「かすみィッ!!この状況で、馬鹿なマネすンじゃないわよッ!!」チャキッ!
かすみ「善子……ッ!!」
しずく「動かないで、善子さん!!かすみさんから離れて下さい!!」チャキッ!
かのん「そういうあなたもだよ。今そんな事する時じゃないでしょ」チャキッ!
しずく「この……ッ!!」
栞子「…」
31:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:18:09 ID:???00
愛「愛さんはね、何が何でも君だけは〇す。果林の為に、"私ら"の為に」
すみれ「……私の命にそこまでの価値は無いわ。アンタもいっぱしの任侠なら、やるべき事を見誤ってんじゃないわよ」
愛「任侠なんて小綺麗な枠に嵌めないでくれる?たかがヤクザ者が、極道だ渡世だ喧しいんだよ。仲間が〇された、なら同じ事やり返すだけ」
愛「蕾會だかなんだか知らないけど、雑魚の寄せ集め集団に負ける私らじゃない。必ずぶっ〇してやるから」
すみれ「見下げたチンピラね。そりゃ蕾會は雑魚かもしれない。けど、旅の風下に立った事は後にも先にもいっぺんたりとも無いから」
すみれ「吐いた唾飲むんじゃないわよ。〇るつもりなら、〇ってみなさい」
<……パァン!!
全員『!!!』
果南「……良いじゃん良いじゃん。"ヤクザ"らしくて」
テクテク…
ダイヤ「果南さん!」
果南「でもダメだ。親が決めた事を反故にしようとするのはね、それは"極道"じゃない」
愛「…!!」
果南「君らも一度は侑の盃を受けたんだ。なら侑や組の面子を保てる行動、君ら自身考えてやらないと」
かすみ「っ…!」
果南「……そんでさ。君らの今の悶着は、仲介人の私の顔にまで泥塗ってンだよ。ん?分かるよな?」
ジャキッ!!
かのん「…っ」
果南「親子盃受けたモンがやる事かァッ!!?なぁッ!!!」
すみれ「……私の命にそこまでの価値は無いわ。アンタもいっぱしの任侠なら、やるべき事を見誤ってんじゃないわよ」
愛「任侠なんて小綺麗な枠に嵌めないでくれる?たかがヤクザ者が、極道だ渡世だ喧しいんだよ。仲間が〇された、なら同じ事やり返すだけ」
愛「蕾會だかなんだか知らないけど、雑魚の寄せ集め集団に負ける私らじゃない。必ずぶっ〇してやるから」
すみれ「見下げたチンピラね。そりゃ蕾會は雑魚かもしれない。けど、旅の風下に立った事は後にも先にもいっぺんたりとも無いから」
すみれ「吐いた唾飲むんじゃないわよ。〇るつもりなら、〇ってみなさい」
<……パァン!!
全員『!!!』
果南「……良いじゃん良いじゃん。"ヤクザ"らしくて」
テクテク…
ダイヤ「果南さん!」
果南「でもダメだ。親が決めた事を反故にしようとするのはね、それは"極道"じゃない」
愛「…!!」
果南「君らも一度は侑の盃を受けたんだ。なら侑や組の面子を保てる行動、君ら自身考えてやらないと」
かすみ「っ…!」
果南「……そんでさ。君らの今の悶着は、仲介人の私の顔にまで泥塗ってンだよ。ん?分かるよな?」
ジャキッ!!
かのん「…っ」
果南「親子盃受けたモンがやる事かァッ!!?なぁッ!!!」
32:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:20:06 ID:???00
すみれ「……申し訳、ありません」
果南「………若いんだ、喧嘩大いに結構。ただ時と場合を選べ。分かったか?」
善子「はい…失礼致しました」
果南「…とっぽいのは嫌いじゃないけどさ」スッ…
愛「…」
しずく「愛さん……」
果南「……よし、帰ろダイヤ。盃の日取り決めよ」
ダイヤ「…はい、果南さん」
<ガチャッ
果南「じゃ、またね侑、希!」
侑「…」ペコッ
希「おーこわ…おるんやなぁ、まだあんなん…」
バタンッ
<ブーン…
歩夢「…侑ちゃん、取り敢えず解散しよう。これからについて話し合わないと」
侑「……そうだね」
海未「私達もです。彼女達の行動、きちんと叱らなければ」
希「…せやんなぁ」
────
果南「………若いんだ、喧嘩大いに結構。ただ時と場合を選べ。分かったか?」
善子「はい…失礼致しました」
果南「…とっぽいのは嫌いじゃないけどさ」スッ…
愛「…」
しずく「愛さん……」
果南「……よし、帰ろダイヤ。盃の日取り決めよ」
ダイヤ「…はい、果南さん」
<ガチャッ
果南「じゃ、またね侑、希!」
侑「…」ペコッ
希「おーこわ…おるんやなぁ、まだあんなん…」
バタンッ
<ブーン…
歩夢「…侑ちゃん、取り敢えず解散しよう。これからについて話し合わないと」
侑「……そうだね」
海未「私達もです。彼女達の行動、きちんと叱らなければ」
希「…せやんなぁ」
────
33:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:22:06 ID:???00
ー《音ノ木坂、とある喫茶店》ー
?「……どうしよう」
?「タイミング……が、合えば……」
?「うん……かと言って、今ノコノコ出ていっても……ね」
?「花陽ちゃんなら希さんに気に入られてるし、そのままスッと戻れると思うよ」
花陽「四季ちゃんだって。凄い可愛がられてたじゃない」
四季「……まあ」
花陽「その可愛がられてた2人がいざとなったらすたこら逃げてるんだけどね……」
四季「別の意味で……可愛がられそう」
花陽「気が重いよぉ…」
<カランカラン
「いらっしゃいませ」
?「2人ですわ」
「かしこまりました、奥のお席へどうぞ」
?「ほーい」
テクテク
花陽「はぁ~あ……怒ってるかなぁ海未さん」
四季「……」ズズー
<?「早く帰らなくていいんですの?」
<?「渋滞まだ解消されてないじゃん。何なら一泊する位の勢いでも良くない?」
<?「急に言って……そう簡単に見つかりますかね、ホテル」
<?「なぁんとかなるよぉ。最悪、侑ちゃんに言って泊めてもらお」
<?「そんな失礼な事が出来ますか!」
<?「なはは。ダイヤも大概、希やかのんちゃんと同じ位頭古いじゃん」
花陽「……!!!」
四季「…今、希さん……って」
花陽「しっ!」
?「……どうしよう」
?「タイミング……が、合えば……」
?「うん……かと言って、今ノコノコ出ていっても……ね」
?「花陽ちゃんなら希さんに気に入られてるし、そのままスッと戻れると思うよ」
花陽「四季ちゃんだって。凄い可愛がられてたじゃない」
四季「……まあ」
花陽「その可愛がられてた2人がいざとなったらすたこら逃げてるんだけどね……」
四季「別の意味で……可愛がられそう」
花陽「気が重いよぉ…」
<カランカラン
「いらっしゃいませ」
?「2人ですわ」
「かしこまりました、奥のお席へどうぞ」
?「ほーい」
テクテク
花陽「はぁ~あ……怒ってるかなぁ海未さん」
四季「……」ズズー
<?「早く帰らなくていいんですの?」
<?「渋滞まだ解消されてないじゃん。何なら一泊する位の勢いでも良くない?」
<?「急に言って……そう簡単に見つかりますかね、ホテル」
<?「なぁんとかなるよぉ。最悪、侑ちゃんに言って泊めてもらお」
<?「そんな失礼な事が出来ますか!」
<?「なはは。ダイヤも大概、希やかのんちゃんと同じ位頭古いじゃん」
花陽「……!!!」
四季「…今、希さん……って」
花陽「しっ!」
34:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:24:23 ID:???00
<?「普通に常識ですわよ!急に『宿無いから泊めてくれないかな~ん?』なんて言えますか?」
<?「何その言い方……でも希のとこはすんなり泊めてくれそう。あ、何なら希のとこ行ってみようか?」
<?「この恥知らずは……!!」
<?「そ、そんなに言わないでよ!」
四季「……誰?希さんの知り合いなの?かよちゃん知ってる?」ボソッ
花陽「分かんない……少なくとも私達は知らないよね」ボソッ
四季「この人達、絶対同業者」
花陽「だろうね…」
<?「……どう思いますか?盃のこと」
<?「ん?まぁ良いじゃん。ウチらは東海だし、彼女達は関東で。それがウチらと五分なら、この日本の裏をかなり広く治められる」
<?「蕾會、だっけか。ああいうとこは上手く飼わないと、思いっきり手を噛まれて大怪我するしね。現に侑ちゃん達は火傷してる」
<?「結局、結局だよ?力の数や大きさじゃない。その力をどう愚直に敵にぶつけるかなんだよ。台場は蕾會の、火事場の馬鹿力を見誤ったんだ」
花陽「つ……蕾、會!?え、神宮一家は…!?」ボソッ
四季「あの台場が……見誤った?」ボソッ
<?「何その言い方……でも希のとこはすんなり泊めてくれそう。あ、何なら希のとこ行ってみようか?」
<?「この恥知らずは……!!」
<?「そ、そんなに言わないでよ!」
四季「……誰?希さんの知り合いなの?かよちゃん知ってる?」ボソッ
花陽「分かんない……少なくとも私達は知らないよね」ボソッ
四季「この人達、絶対同業者」
花陽「だろうね…」
<?「……どう思いますか?盃のこと」
<?「ん?まぁ良いじゃん。ウチらは東海だし、彼女達は関東で。それがウチらと五分なら、この日本の裏をかなり広く治められる」
<?「蕾會、だっけか。ああいうとこは上手く飼わないと、思いっきり手を噛まれて大怪我するしね。現に侑ちゃん達は火傷してる」
<?「結局、結局だよ?力の数や大きさじゃない。その力をどう愚直に敵にぶつけるかなんだよ。台場は蕾會の、火事場の馬鹿力を見誤ったんだ」
花陽「つ……蕾、會!?え、神宮一家は…!?」ボソッ
四季「あの台場が……見誤った?」ボソッ
35:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:26:17 ID:???00
<?「五分まで持ってったのも海未ちゃんや希の手腕だし。寧ろあんな良いとこと五分になれたんなら、先の抗争なんて遠い過去にした方がいい。ほんと生きてて良かったよ」
<?「ふっ……他人事ですわ。正しく対岸の火事ですわね」
<?「そりゃそうだ。あの抗争にウチらは関係無いもん。無論、ウチらに何かあるなら……その時はその時だよ。まだ東海だけで済ませてやってんだから」
<?「その通りですわね」
<?「ま、取り敢えず一服しよーよ。雨も降ってるし、のんびり行こ」
<?「……はいはい」
花陽「……帰ろう。神宮一家に……いや、蕾會なんだっけ」
四季「うん……帰ろう」スッ
<アリガトウゴザイマシター
<?「…あの子たち、どうするんでしょうか」
<?「あの子達って?」
<?「喧嘩をおっぱじめようとした子達ですわよ。このままではまた台場と蕾會が…」
<?「あーね…私はどうなるか何となく分かるけど」
<?「…どうなるんですの?」
<?「侑の面子や組の体裁を考えた行動をしろって……わざわざ言ったじゃん」
────
<?「ふっ……他人事ですわ。正しく対岸の火事ですわね」
<?「そりゃそうだ。あの抗争にウチらは関係無いもん。無論、ウチらに何かあるなら……その時はその時だよ。まだ東海だけで済ませてやってんだから」
<?「その通りですわね」
<?「ま、取り敢えず一服しよーよ。雨も降ってるし、のんびり行こ」
<?「……はいはい」
花陽「……帰ろう。神宮一家に……いや、蕾會なんだっけ」
四季「うん……帰ろう」スッ
<アリガトウゴザイマシター
<?「…あの子たち、どうするんでしょうか」
<?「あの子達って?」
<?「喧嘩をおっぱじめようとした子達ですわよ。このままではまた台場と蕾會が…」
<?「あーね…私はどうなるか何となく分かるけど」
<?「…どうなるんですの?」
<?「侑の面子や組の体裁を考えた行動をしろって……わざわざ言ったじゃん」
────
36:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:28:21 ID:???00
《音ノ木坂、蕾會事務所》
希「……慣れんなぁ」
海未「包帯なんて巻かれた事無いんでしたっけ」
希「あんまりね。子供の時分にすっ転んだ時くらい。お母さんに大袈裟に巻かれたなぁ」
凛「希ちゃんは子供の頃からずっとここにいるの?」
希「ホンマの親が転勤族でね。大阪にいた事もあるし。ウチがある程度大きくなってからはここで一人暮らしやったん」
希「……ホンマの親が事故でいなくなってから、荒れてね……気付いたら、こんなんなってた。あはは、人生分からんな」
凛「そうだったんだ……」
海未「……」
凛「あっ、そういえば何で希ちゃんが会長さんで、海未ちゃんは副会長なの?何か理由あるの?」
海未「私達2人に合った役目上、こうなっただけですよ。ハト派の希、タカ派の私と言った感じで」
海未「戦いに重きを置く私より、平和を一番に考える希を当代に置くのが当然でしょう」
凛「ほえー、要はやくわりぶんたんなんだにゃ」
希「海未ちゃんだって、ただ意味無く暴れたいだけちゃうもん。平和を害されて、黙ってる位なら戦う…それだけやし」
<コンコン
凛「にゃ?」
海未「はい」
<善子「津島です。来客が」
希「来たか、どうぞー」
<ガチャッ
善子「失礼しま……何でここにいるのよ、凛」
凛「えへ、暇だったから」
善子「ったく……ほら、入んなさい」
?「……失礼します」
希「元気そやね、梨子ちゃん」
梨子「えぇお陰様で。あなた達の引き起こした神宮・台場抗争の後始末で、睡眠時間がグッと減りまして」
希「なはは、ごめんごめん。凛ちゃん、お茶でもコーヒーでも出したげて」
凛「はーい!」
梨子「……星空さん、あなた結局そっちの世界に草鞋を脱いだの?」
凛「んー?まあ、前と変わってないよ。変わらず皆にお世話になってる、それだけにゃ。凛は1箇所に留まるの好きじゃないし」コポポ…
梨子「……ふーん」
希「……慣れんなぁ」
海未「包帯なんて巻かれた事無いんでしたっけ」
希「あんまりね。子供の時分にすっ転んだ時くらい。お母さんに大袈裟に巻かれたなぁ」
凛「希ちゃんは子供の頃からずっとここにいるの?」
希「ホンマの親が転勤族でね。大阪にいた事もあるし。ウチがある程度大きくなってからはここで一人暮らしやったん」
希「……ホンマの親が事故でいなくなってから、荒れてね……気付いたら、こんなんなってた。あはは、人生分からんな」
凛「そうだったんだ……」
海未「……」
凛「あっ、そういえば何で希ちゃんが会長さんで、海未ちゃんは副会長なの?何か理由あるの?」
海未「私達2人に合った役目上、こうなっただけですよ。ハト派の希、タカ派の私と言った感じで」
海未「戦いに重きを置く私より、平和を一番に考える希を当代に置くのが当然でしょう」
凛「ほえー、要はやくわりぶんたんなんだにゃ」
希「海未ちゃんだって、ただ意味無く暴れたいだけちゃうもん。平和を害されて、黙ってる位なら戦う…それだけやし」
<コンコン
凛「にゃ?」
海未「はい」
<善子「津島です。来客が」
希「来たか、どうぞー」
<ガチャッ
善子「失礼しま……何でここにいるのよ、凛」
凛「えへ、暇だったから」
善子「ったく……ほら、入んなさい」
?「……失礼します」
希「元気そやね、梨子ちゃん」
梨子「えぇお陰様で。あなた達の引き起こした神宮・台場抗争の後始末で、睡眠時間がグッと減りまして」
希「なはは、ごめんごめん。凛ちゃん、お茶でもコーヒーでも出したげて」
凛「はーい!」
梨子「……星空さん、あなた結局そっちの世界に草鞋を脱いだの?」
凛「んー?まあ、前と変わってないよ。変わらず皆にお世話になってる、それだけにゃ。凛は1箇所に留まるの好きじゃないし」コポポ…
梨子「……ふーん」
37:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:30:06 ID:???00
善子「それで?何のご用?」
梨子「その前に……ウチの警視に"菓子折り"でも送りました?」
海未「日々お疲れでしょうから。確か絢瀬警視は甘い物がお好きでしょう?」
梨子「ええ。お陰で蕾會には手出し出来なくなりました。その代わり、現状人手は全て台場組に」
希「台場も台場で何かあげたんちゃうかな。侑ちゃん、頭良さそやし」
梨子「そんな事言ってましたよ。ただ、目に余るのは変わらないから、今のところ主犯の引き渡しを譲る気は無いそうですよ」
善子「……かすみか」
梨子「そう。ほんとならあの現場にいたあなたと星空さんも引っ張りたいんだけど」
凛「凛は何にもしてないもーん。はいお茶」コトッ
梨子「それが通用する訳ないでしょ。何発撃ったの?この令和の都内で」ズズー
善子「正当防衛。あと保釈金も積んでるでしょ」
凛「もくひしまーす」
梨子「黙秘も書けない顔して……」
希「それで?世間話しに来た訳ちゃうやろ?」
コトッ…
梨子「……台場組と五分の盃を交わすそうで」
海未「ほう、流石にお上は耳が早い」
梨子「その前に……ウチの警視に"菓子折り"でも送りました?」
海未「日々お疲れでしょうから。確か絢瀬警視は甘い物がお好きでしょう?」
梨子「ええ。お陰で蕾會には手出し出来なくなりました。その代わり、現状人手は全て台場組に」
希「台場も台場で何かあげたんちゃうかな。侑ちゃん、頭良さそやし」
梨子「そんな事言ってましたよ。ただ、目に余るのは変わらないから、今のところ主犯の引き渡しを譲る気は無いそうですよ」
善子「……かすみか」
梨子「そう。ほんとならあの現場にいたあなたと星空さんも引っ張りたいんだけど」
凛「凛は何にもしてないもーん。はいお茶」コトッ
梨子「それが通用する訳ないでしょ。何発撃ったの?この令和の都内で」ズズー
善子「正当防衛。あと保釈金も積んでるでしょ」
凛「もくひしまーす」
梨子「黙秘も書けない顔して……」
希「それで?世間話しに来た訳ちゃうやろ?」
コトッ…
梨子「……台場組と五分の盃を交わすそうで」
海未「ほう、流石にお上は耳が早い」
38:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:32:18 ID:???00
梨子「つまり、あの淡島連合会とも五分になるという事ですよね」
善子「それを承知で交わす訳じゃ無かったけど」
梨子「だとしても結果そうなる。このご時世に小指まで詰めて、例の抗争の落とし前ですか?それとも五分盃の証として?」
希「そんなとこ。どっちが善し悪し言うてもどっちも悪いんだけどね。ウチらだってボロボロにされて、向こうもそこそこの痛い目は見てる訳で」
海未「このまま泥沼の抗争を続けても、お互い破滅に突き進むだけです。私が撃たれ入院していた時、希と取り決めた事でした。こうなれば対等にまで持って行ってやろうと」
善子「……」
希「難しい顔しないの善子ちゃん。普通やったら、あのまま踏み潰されて終わりやったで。園田組も、神宮一家もね」
善子「……頭では理解してます。当然そうなるもんだと」
善子「まあ……理解はし難いです。正直、すみれの気持ちも……よく分かる」
凛「…」
海未「当事者なんです。その考えも当然ですよ。でも、むざむざ若いのが死んでいくのだけは見たくないと言ったでしょう。そんな事、あってはならない」
希「理解してくれとは言わんよ。でもまあ……善子ちゃんはそのままでええやん」
善子「…はい」
梨子「……」
海未「梨子の本題はそれだけですか?」
梨子「いいえ。ぶっちゃけ五分になろうがなんだろうが関係ありませんから。目に付いた悪事を取り締まるのが我々、桜の代紋ですし」
希「ははは、国営ヤクザ」
梨子「私が言いたいのはあなた達と、これからの事ですよ」カチッ、シュボッ…
凛「?」
梨子「元はと言えば音ノ木坂の、地元に根付いた小さな組織の園田組」フー…
梨子「それと同じ位小さな神宮一家。この2つが台場との抗争を経て合併、蕾會となりました。ですよね?」
海未「……」
善子「それを承知で交わす訳じゃ無かったけど」
梨子「だとしても結果そうなる。このご時世に小指まで詰めて、例の抗争の落とし前ですか?それとも五分盃の証として?」
希「そんなとこ。どっちが善し悪し言うてもどっちも悪いんだけどね。ウチらだってボロボロにされて、向こうもそこそこの痛い目は見てる訳で」
海未「このまま泥沼の抗争を続けても、お互い破滅に突き進むだけです。私が撃たれ入院していた時、希と取り決めた事でした。こうなれば対等にまで持って行ってやろうと」
善子「……」
希「難しい顔しないの善子ちゃん。普通やったら、あのまま踏み潰されて終わりやったで。園田組も、神宮一家もね」
善子「……頭では理解してます。当然そうなるもんだと」
善子「まあ……理解はし難いです。正直、すみれの気持ちも……よく分かる」
凛「…」
海未「当事者なんです。その考えも当然ですよ。でも、むざむざ若いのが死んでいくのだけは見たくないと言ったでしょう。そんな事、あってはならない」
希「理解してくれとは言わんよ。でもまあ……善子ちゃんはそのままでええやん」
善子「…はい」
梨子「……」
海未「梨子の本題はそれだけですか?」
梨子「いいえ。ぶっちゃけ五分になろうがなんだろうが関係ありませんから。目に付いた悪事を取り締まるのが我々、桜の代紋ですし」
希「ははは、国営ヤクザ」
梨子「私が言いたいのはあなた達と、これからの事ですよ」カチッ、シュボッ…
凛「?」
梨子「元はと言えば音ノ木坂の、地元に根付いた小さな組織の園田組」フー…
梨子「それと同じ位小さな神宮一家。この2つが台場との抗争を経て合併、蕾會となりました。ですよね?」
海未「……」
39:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:35:13 ID:???00
梨子「…分かりますよね?いくらこの2つの組が合体しようと、台場や淡島と規模が違い過ぎる事くらい」
希「よぉく分かっとるよ」
梨子「この東京、いや関東にどれだけの暴力団がいるかご存知ですか?あの大手の台場・淡島と五分になった事を称賛してくれる他の組が、どれだけいるでしょうか」
海未「……まあ、誰もいい顔はしないでしょう」
梨子「今のあなた達、蕾會には大きな……それこそ身に余る程の後ろ盾がある訳です。おいそれと手は出されないでしょうね」
梨子「ですが、見えない糸はずっと張り詰めているんですよ。それが切れた時……」
善子「……」
梨子「またこの東京が血の海になるんじゃないか……今度は、カタギにまで被害が及ぶんじゃないのか」
梨子「それが今の我々の、懸念事項なんですよ……希さんっ!」
希「…ご最もな懸念やんなぁ」
海未「無論、何も考えていない訳ではありませんよ。梨子」
梨子「そうなんですか?」
善子「……はぁ」
海未「善子、ご説明なさい」
梨子「……?」
善子「………他の組には私達の枝になる様働きかけるのよ。抗争回避の為に。ガラス割られたくなければ、蕾會の傘下と…なれって」
善子「渉外は……若頭の、私が主に。交渉が立ち行かないと判断したら、海未さんにも出て頂くわ」
梨子「…あっはっは!!結局、台場の二の舞って事ですか!?善子ちゃんみたいな子が1番嫌いな事をさせ────」
ガシッ!!
梨子「……っ!」
善子「…あたしがどンだけ苦渋の思いでやろうとしてんのか、分かってんの……!!?」
梨子「手、離して。公妨で引っ張るよ」
希「よぉく分かっとるよ」
梨子「この東京、いや関東にどれだけの暴力団がいるかご存知ですか?あの大手の台場・淡島と五分になった事を称賛してくれる他の組が、どれだけいるでしょうか」
海未「……まあ、誰もいい顔はしないでしょう」
梨子「今のあなた達、蕾會には大きな……それこそ身に余る程の後ろ盾がある訳です。おいそれと手は出されないでしょうね」
梨子「ですが、見えない糸はずっと張り詰めているんですよ。それが切れた時……」
善子「……」
梨子「またこの東京が血の海になるんじゃないか……今度は、カタギにまで被害が及ぶんじゃないのか」
梨子「それが今の我々の、懸念事項なんですよ……希さんっ!」
希「…ご最もな懸念やんなぁ」
海未「無論、何も考えていない訳ではありませんよ。梨子」
梨子「そうなんですか?」
善子「……はぁ」
海未「善子、ご説明なさい」
梨子「……?」
善子「………他の組には私達の枝になる様働きかけるのよ。抗争回避の為に。ガラス割られたくなければ、蕾會の傘下と…なれって」
善子「渉外は……若頭の、私が主に。交渉が立ち行かないと判断したら、海未さんにも出て頂くわ」
梨子「…あっはっは!!結局、台場の二の舞って事ですか!?善子ちゃんみたいな子が1番嫌いな事をさせ────」
ガシッ!!
梨子「……っ!」
善子「…あたしがどンだけ苦渋の思いでやろうとしてんのか、分かってんの……!!?」
梨子「手、離して。公妨で引っ張るよ」
40:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:37:17 ID:???00
希「……善子ちゃん」
善子「台場の気持ちがほんの少しだけ分かったわ……でもね、私達は奴等とは違う!!争いを避ける為には、こうするしかないのよ!!!」
凛「よ、善子ちゃん!」
梨子「……そうですか。希さん」
希「……」
梨子「これが世の常です。仕方の無い事なのも分かります。一辺倒じゃないですからね。こういう業界も、私たちの所も」
海未「……」
梨子「でもね……ほんの少しだけ、軽蔑します。多分、糸はすぐ切れますよ。そんな事するなら」
グイッ
善子「…ッ!!」
希「…今はもう、イチ組織の親や。甘い事だけで通ってた昔とは……もう、違うんよ」
梨子「あの任侠だった希さんは……もう鳴りを潜めちゃうんですね」
凛「…!」
希「……いつかひょっこり帰ってくるよ」
梨子「……分かりました。あなた達だけじゃなく、どうか誰も早まった行動をしない様に」
梨子「…宜しく頼みます、希さん」
希「よう分かっとる。頑張るよ」
梨子「……では」
海未「善子、下までお見送りなさい」
善子「……」
海未「……善子!」
善子「…はい、分かりました」
梨子「……」
<ガチャッ
<バタンッ…
善子「台場の気持ちがほんの少しだけ分かったわ……でもね、私達は奴等とは違う!!争いを避ける為には、こうするしかないのよ!!!」
凛「よ、善子ちゃん!」
梨子「……そうですか。希さん」
希「……」
梨子「これが世の常です。仕方の無い事なのも分かります。一辺倒じゃないですからね。こういう業界も、私たちの所も」
海未「……」
梨子「でもね……ほんの少しだけ、軽蔑します。多分、糸はすぐ切れますよ。そんな事するなら」
グイッ
善子「…ッ!!」
希「…今はもう、イチ組織の親や。甘い事だけで通ってた昔とは……もう、違うんよ」
梨子「あの任侠だった希さんは……もう鳴りを潜めちゃうんですね」
凛「…!」
希「……いつかひょっこり帰ってくるよ」
梨子「……分かりました。あなた達だけじゃなく、どうか誰も早まった行動をしない様に」
梨子「…宜しく頼みます、希さん」
希「よう分かっとる。頑張るよ」
梨子「……では」
海未「善子、下までお見送りなさい」
善子「……」
海未「……善子!」
善子「…はい、分かりました」
梨子「……」
<ガチャッ
<バタンッ…
41:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:39:11 ID:???00
凛「……仕方の無い事って、いっぱいあるんだね」
希「うん……イヤんなるくらい」
海未「……真の任侠となる事を夢見て、この渡世を生きて来たのですが…お互い、こんな成り上がり方は望んじゃいませんでしたね」
希「極道なんや、上へ上へは常道やん?でも今この時代、令和じゃあ……分かりやすい一本道なんかもう、ありゃしないんよ」
海未「…」
凛「梨子ちゃんとは、長いの?」
希「音ノ木坂の不良だった頃からの知り合い。何とも可愛気のある子やろ?まさかサツになるなんて思ってなかったけどな」
凛「そうなんだ…」
<ザーッ…
希「……はぁ。よく降るなぁ」
……プルルル!!
凛「にゃっ!?」
希「……」
ガチャッ
希「もしもし……おう、侑ちゃん。どしたん、盃の日取り?」
海未「……」
希「うん、うん……は!?何で……それで、認めたん!?」ガタッ!
海未「!!」
希「……せやな、しゃあないか。うん、確かにこっちも可能性はある。分かった、説得せなな……うん、ほなまた、盃の日に」
ガチャッ
希「はァ……」
海未「どうしました?」
希「……侑ちゃんトコの、とっぽいのおったやん。何とか……愛ちゃんやったっけ」
海未「あの金髪の。それが?」
希「破門状叩き付けてどっか行ったらしいわ」
海未「!!」
希「うん……イヤんなるくらい」
海未「……真の任侠となる事を夢見て、この渡世を生きて来たのですが…お互い、こんな成り上がり方は望んじゃいませんでしたね」
希「極道なんや、上へ上へは常道やん?でも今この時代、令和じゃあ……分かりやすい一本道なんかもう、ありゃしないんよ」
海未「…」
凛「梨子ちゃんとは、長いの?」
希「音ノ木坂の不良だった頃からの知り合い。何とも可愛気のある子やろ?まさかサツになるなんて思ってなかったけどな」
凛「そうなんだ…」
<ザーッ…
希「……はぁ。よく降るなぁ」
……プルルル!!
凛「にゃっ!?」
希「……」
ガチャッ
希「もしもし……おう、侑ちゃん。どしたん、盃の日取り?」
海未「……」
希「うん、うん……は!?何で……それで、認めたん!?」ガタッ!
海未「!!」
希「……せやな、しゃあないか。うん、確かにこっちも可能性はある。分かった、説得せなな……うん、ほなまた、盃の日に」
ガチャッ
希「はァ……」
海未「どうしました?」
希「……侑ちゃんトコの、とっぽいのおったやん。何とか……愛ちゃんやったっけ」
海未「あの金髪の。それが?」
希「破門状叩き付けてどっか行ったらしいわ」
海未「!!」
42:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:42:10 ID:???00
凛「……もしかして、凛達に復讐したいから!?」
希「十中八九そうやろね。しかも愛ちゃんだけやない、他にも何人か抜けたらしいわ」
海未「……それを知ったすみれ達が同じ事をする可能性がありますね。さっき言っていた説得云々は、そういう事でしょう?」
希「あの子達の事や。組に迷惑かけたくないから私も、ってなるやろうし」
海未「……凛、すみれ達は今何を?」
凛「わ、分かんないにゃ……葬儀以来、凛は会ってないんだ」
海未「連絡はとれるのですか!?」
凛「か、掛けてみるよ!」
<ガチャッ
希「!?」
メイ「ういーす。あ、ノックすべきだったか。すんませんまだあんま勝手が分からな───」
海未「メイ!」
メイ「うえぇっ!?ど、どうしたんすか、皆してそんな焦って」
凛「大変なんだよ!ねぇメイちゃん、すみれちゃん達知らない!?」
メイ「え?今はどこかな……あそうそう、先輩がこれ届けて欲しいって」
カサッ
海未「……駄目ですね、これは」
ギシッ
希「もぉ~っ、絶対アレやーん……」
メイ「え?何すか?え?」
希「十中八九そうやろね。しかも愛ちゃんだけやない、他にも何人か抜けたらしいわ」
海未「……それを知ったすみれ達が同じ事をする可能性がありますね。さっき言っていた説得云々は、そういう事でしょう?」
希「あの子達の事や。組に迷惑かけたくないから私も、ってなるやろうし」
海未「……凛、すみれ達は今何を?」
凛「わ、分かんないにゃ……葬儀以来、凛は会ってないんだ」
海未「連絡はとれるのですか!?」
凛「か、掛けてみるよ!」
<ガチャッ
希「!?」
メイ「ういーす。あ、ノックすべきだったか。すんませんまだあんま勝手が分からな───」
海未「メイ!」
メイ「うえぇっ!?ど、どうしたんすか、皆してそんな焦って」
凛「大変なんだよ!ねぇメイちゃん、すみれちゃん達知らない!?」
メイ「え?今はどこかな……あそうそう、先輩がこれ届けて欲しいって」
カサッ
海未「……駄目ですね、これは」
ギシッ
希「もぉ~っ、絶対アレやーん……」
メイ「え?何すか?え?」
43:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:43:57 ID:???00
海未「メイ、開けてみなさい」
メイ「あ、はい。凛、ハサミ貸して」
凛「……ん」
チョキチョキ…
メイ「えーと……」ガサッ
希「はぁ~……っ」
メイ「なになに……【除籍願 平安名すみれ、澁谷かのん】……はァッ!!?!?」
希「ほらもう案の定やぁん!!もう馬鹿ぁ……!!」
海未「……メイ、いつそれを?」
メイ「さっきだよ!近くの飯屋で飯食ってた時渡されたんだ!かのん先輩とアイツは行くとこがあるからって……!!」
希「一応連絡してみて……」
メイ「ちッ、何だよ、何考えてんだあの二人……!!」ピッピッ…
凛「……!」
海未「……」
メイ「………あぁクソッ、LINEブロックされてる!!電話も着拒だ!!」
希「でしょうね……」
────
メイ「あ、はい。凛、ハサミ貸して」
凛「……ん」
チョキチョキ…
メイ「えーと……」ガサッ
希「はぁ~……っ」
メイ「なになに……【除籍願 平安名すみれ、澁谷かのん】……はァッ!!?!?」
希「ほらもう案の定やぁん!!もう馬鹿ぁ……!!」
海未「……メイ、いつそれを?」
メイ「さっきだよ!近くの飯屋で飯食ってた時渡されたんだ!かのん先輩とアイツは行くとこがあるからって……!!」
希「一応連絡してみて……」
メイ「ちッ、何だよ、何考えてんだあの二人……!!」ピッピッ…
凛「……!」
海未「……」
メイ「………あぁクソッ、LINEブロックされてる!!電話も着拒だ!!」
希「でしょうね……」
────
44:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:45:25 ID:???00
《世田谷、下北沢周辺》
かのん「……怒ってるかなぁ、希さん達。ごめんよメイちゃん、必ず謝るからね…」
すみれ「……こんな不義理、中々無いわね。自分でじゃなく、人を使って除籍願を届けさせるなんて」
かのん「……でも、仕方ないよね」
すみれ「まずは愛のマトになって、組に迷惑がかからない様にしないと。抜けたと知れば、必ず私達から来るはず。アイツらが恨んでるのは組より私らでしょうしね」
かのん「どうする?宮下だけじゃないと思うよ。あの状況からして当然中須もだろうし、あと……桜坂だっけ?アイツもきっと」
かのん「そうだとしたら、単純に数で負けてる。私ら自身負けるつもりは無いけど、不利ではあると思うよ」
すみれ「味方ならいるわよ」ピッ
かのん「……取り敢えず1人はね」
すみれ「…ほら。LINE来てる」
かのん「……怒ってるかなぁ、希さん達。ごめんよメイちゃん、必ず謝るからね…」
すみれ「……こんな不義理、中々無いわね。自分でじゃなく、人を使って除籍願を届けさせるなんて」
かのん「……でも、仕方ないよね」
すみれ「まずは愛のマトになって、組に迷惑がかからない様にしないと。抜けたと知れば、必ず私達から来るはず。アイツらが恨んでるのは組より私らでしょうしね」
かのん「どうする?宮下だけじゃないと思うよ。あの状況からして当然中須もだろうし、あと……桜坂だっけ?アイツもきっと」
かのん「そうだとしたら、単純に数で負けてる。私ら自身負けるつもりは無いけど、不利ではあると思うよ」
すみれ「味方ならいるわよ」ピッ
かのん「……取り敢えず1人はね」
すみれ「…ほら。LINE来てる」
45:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:47:06 ID:???00
ーーーー
John:馬鹿共
John:世田谷の渡辺組を訪ねなさい
John:どうせ
John:味方探してんでしょ
John:こっちは何とかする
violet:ありがとう
owl:渡辺組ね
John:台場にシマとシノギを取られてる
John:看板と組自体は残されて
John:実質ただの傀儡
owl:最初に私達がされそうになった奴だ
John:そうね
violet:よく知ってるじゃない
John:これからの取引先は
John:調べるもの
ーーーー
John:馬鹿共
John:世田谷の渡辺組を訪ねなさい
John:どうせ
John:味方探してんでしょ
John:こっちは何とかする
violet:ありがとう
owl:渡辺組ね
John:台場にシマとシノギを取られてる
John:看板と組自体は残されて
John:実質ただの傀儡
owl:最初に私達がされそうになった奴だ
John:そうね
violet:よく知ってるじゃない
John:これからの取引先は
John:調べるもの
ーーーー
46:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:48:10 ID:???00
かのん「……取引先?」
すみれ「台場と五分だし、これから一緒にシノギをする間柄って事じゃない?」
かのん「なるほどね…」
すみれ「それより、ここはもう台場のシマでもある訳ね。まだ除籍云々は伝わってないと思うけど、用心しましょう」
かのん「分かった。渡辺組だっけ、どうやって探そっか?」
すみれ「……蛇の道は蛇よ。昔のシノギ、覚えてる?」
────
すみれ「台場と五分だし、これから一緒にシノギをする間柄って事じゃない?」
かのん「なるほどね…」
すみれ「それより、ここはもう台場のシマでもある訳ね。まだ除籍云々は伝わってないと思うけど、用心しましょう」
かのん「分かった。渡辺組だっけ、どうやって探そっか?」
すみれ「……蛇の道は蛇よ。昔のシノギ、覚えてる?」
────
47:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:51:19 ID:???00
ー《CLUB RUBY》ー
半グレ「ルビィさーん!」
ルビィ「はーい!呼んだ?」
半グレ「渡辺組からの今日の分が来ました。ご確認お願いします!」
ルビィ「おっけー!」
半グレ「それと、今日は曜さんも来られるそうで」
ルビィ「あれ、そうだったっけ?」
半グレ「ええ…渡辺組が台場組に吸収されてから、初ですね」
ルビィ「そうだねぇ…今のとこはやる事変わってないし、何よりルビィは曜ちゃん達が好きだからこうやって働いてるんだ」
ルビィ「…もしこれで台場が何か手加えてきたら……ボコボコにしてやるびぃ。いいね?」
半グレ「…勿論っす」
<ガチャッ
半グレ「!」
ルビィ「…」
かのん「…あんまり変わってないね」
すみれ「でもそこの壁のへこみ、直ってないわよ」
かのん「ホントだ。あの時は暴れてたねぇすみれちゃん」
すみれ「希さんに向かおうとしてたんだもの。そりゃ暴れるったら暴れるわよ」
半グレ「…すんません、まだ開店してないんすけど」
すみれ「でしょうね。分かって来たのよ」
半グレ「何の用すか?てか、アンタらそもそも誰…」
かのん「…元蕾會の者だけど」
半グレ「!!」
ルビィ「…囲んで」
ザッ…
半グレ「ルビィさーん!」
ルビィ「はーい!呼んだ?」
半グレ「渡辺組からの今日の分が来ました。ご確認お願いします!」
ルビィ「おっけー!」
半グレ「それと、今日は曜さんも来られるそうで」
ルビィ「あれ、そうだったっけ?」
半グレ「ええ…渡辺組が台場組に吸収されてから、初ですね」
ルビィ「そうだねぇ…今のとこはやる事変わってないし、何よりルビィは曜ちゃん達が好きだからこうやって働いてるんだ」
ルビィ「…もしこれで台場が何か手加えてきたら……ボコボコにしてやるびぃ。いいね?」
半グレ「…勿論っす」
<ガチャッ
半グレ「!」
ルビィ「…」
かのん「…あんまり変わってないね」
すみれ「でもそこの壁のへこみ、直ってないわよ」
かのん「ホントだ。あの時は暴れてたねぇすみれちゃん」
すみれ「希さんに向かおうとしてたんだもの。そりゃ暴れるったら暴れるわよ」
半グレ「…すんません、まだ開店してないんすけど」
すみれ「でしょうね。分かって来たのよ」
半グレ「何の用すか?てか、アンタらそもそも誰…」
かのん「…元蕾會の者だけど」
半グレ「!!」
ルビィ「…囲んで」
ザッ…
48:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:53:10 ID:???00
すみれ「…」
かのん「…どうする?すみれちゃん」
すみれ「……あなた、リーダー?」
ルビィ「何で?」
すみれ「見りゃ分かる」
ルビィ「そっか。で?蕾會が何の用?」
かのん「渡辺組の人間に会いに来たんだけど、取り次いでもらいたいんだ」
ルビィ「…何で?」
すみれ「蕾會は分かるのね?」
ルビィ「最近台場組と対等になった小さいヤクザでしょ。大手の仲間入りを果たした弱小組織」
かのん「渡辺組程じゃないけど」
半グレ「ばっ…!」
ルビィ「……あ?今曜ちゃんの事悪く言った?」
すみれ「気を悪くしたんなら謝るわ。でも自分の組が弱小なんて言われて黙ってられる程、この子優しくないのよ」
ルビィ「……ンな事どうでもいいんだけどさ。その蕾會様が何の用かって聞いてんの」
かのん「だから渡辺組の人間に会わせてっつってんだよ。1度で聞きなよ、おチビさん」
カチーン
ルビィ「喧嘩売ってんのかゴルァッ!!!」ガッシャーン!!
すみれ「おーこわ…」
かのん「アンタが渡辺の手下だってのは分かってんだよ!!!用件は渡辺に話すから呼んでって言ってんの!!!」
ルビィ「あ゛ぁ!!?どこの誰とも分かんないヤクザ崩れを、おいそれと曜ちゃんに会わせられる訳無いでしょ!!!!」
かのん「…どうする?すみれちゃん」
すみれ「……あなた、リーダー?」
ルビィ「何で?」
すみれ「見りゃ分かる」
ルビィ「そっか。で?蕾會が何の用?」
かのん「渡辺組の人間に会いに来たんだけど、取り次いでもらいたいんだ」
ルビィ「…何で?」
すみれ「蕾會は分かるのね?」
ルビィ「最近台場組と対等になった小さいヤクザでしょ。大手の仲間入りを果たした弱小組織」
かのん「渡辺組程じゃないけど」
半グレ「ばっ…!」
ルビィ「……あ?今曜ちゃんの事悪く言った?」
すみれ「気を悪くしたんなら謝るわ。でも自分の組が弱小なんて言われて黙ってられる程、この子優しくないのよ」
ルビィ「……ンな事どうでもいいんだけどさ。その蕾會様が何の用かって聞いてんの」
かのん「だから渡辺組の人間に会わせてっつってんだよ。1度で聞きなよ、おチビさん」
カチーン
ルビィ「喧嘩売ってんのかゴルァッ!!!」ガッシャーン!!
すみれ「おーこわ…」
かのん「アンタが渡辺の手下だってのは分かってんだよ!!!用件は渡辺に話すから呼んでって言ってんの!!!」
ルビィ「あ゛ぁ!!?どこの誰とも分かんないヤクザ崩れを、おいそれと曜ちゃんに会わせられる訳無いでしょ!!!!」
49:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:55:04 ID:???00
すみれ「…ヤクザ崩れ、ご最も。さっき辞めてきたからね…」
ルビィ「……はっ。何、破門?ざまあって感じだね」
すみれ「台場のバカがあたしらを〇そうとしててね。親に迷惑かけたくないから抜けたのよ」
ルビィ「…どういう事?五分なんでしょ?」
かのん「台場と五分盃を交わす事になったのは1億歩譲って良いとして、それをよく思わない奴がいたんだよ」
かのん「…何せ、この前の抗争の主犯みたいなもんだし。私らは」
ルビィ「あぁ…朝香果林を弾いたのってキミ達?」
かのん「厳密にはこっちの人。私はカチコミ」
ルビィ「じゃあ、台場と戦うの?」
すみれ「蕾會が五分盃を交わす以上、表立って争えば親の苦労が水の泡になる。だから抜けて、組とは関係ない状態になって……奴等を迎え撃つつもり」
ルビィ「……台場も抜けた奴がいるみたいな口振りだね」
かのん「そ、何人かいるよ。ホントなら台場にカチコミたいけど」
ルビィ「ここに来た理由……曜ちゃんに会いたいワケは?」
すみれ「協力者が渡辺組は今、台場の傀儡だなんて言ってて。なら、恨んでて然るべきじゃない?共同戦線を張らせてもらいたいのよ」
ルビィ「……はーん」
<ガチャッ
ルビィ「……はっ。何、破門?ざまあって感じだね」
すみれ「台場のバカがあたしらを〇そうとしててね。親に迷惑かけたくないから抜けたのよ」
ルビィ「…どういう事?五分なんでしょ?」
かのん「台場と五分盃を交わす事になったのは1億歩譲って良いとして、それをよく思わない奴がいたんだよ」
かのん「…何せ、この前の抗争の主犯みたいなもんだし。私らは」
ルビィ「あぁ…朝香果林を弾いたのってキミ達?」
かのん「厳密にはこっちの人。私はカチコミ」
ルビィ「じゃあ、台場と戦うの?」
すみれ「蕾會が五分盃を交わす以上、表立って争えば親の苦労が水の泡になる。だから抜けて、組とは関係ない状態になって……奴等を迎え撃つつもり」
ルビィ「……台場も抜けた奴がいるみたいな口振りだね」
かのん「そ、何人かいるよ。ホントなら台場にカチコミたいけど」
ルビィ「ここに来た理由……曜ちゃんに会いたいワケは?」
すみれ「協力者が渡辺組は今、台場の傀儡だなんて言ってて。なら、恨んでて然るべきじゃない?共同戦線を張らせてもらいたいのよ」
ルビィ「……はーん」
<ガチャッ
50:
◆OaunR7d1★
2025/07/24(木) 23:57:41 ID:???00
?「お邪魔するよー」
ルビィ「あっ、はなまるちゃ!」
花丸「あれ、取り込み中だったずら?」
ルビィ「あ、いや…」
?「……あれ、えーと確か…蕾會の子じゃん」
すみれ「…お初ね、渡辺さん」
曜「どうしたの?こんな所まで…」
ルビィ「ある程度話は聞いたから、ルビィが説明するよ!」
曜「あそう?じゃあ、事務所でしてくれる?久しぶりにルビィちゃんも来なよ」
ルビィ「はーい!」
すみれ(上手い事逃げ場を無くす気ね)
かのん(案外喰えないね)
花丸「お二人さんもどうぞ。乗ってくずら?」
すみれ「お願いするわ」
────
ルビィ「あっ、はなまるちゃ!」
花丸「あれ、取り込み中だったずら?」
ルビィ「あ、いや…」
?「……あれ、えーと確か…蕾會の子じゃん」
すみれ「…お初ね、渡辺さん」
曜「どうしたの?こんな所まで…」
ルビィ「ある程度話は聞いたから、ルビィが説明するよ!」
曜「あそう?じゃあ、事務所でしてくれる?久しぶりにルビィちゃんも来なよ」
ルビィ「はーい!」
すみれ(上手い事逃げ場を無くす気ね)
かのん(案外喰えないね)
花丸「お二人さんもどうぞ。乗ってくずら?」
すみれ「お願いするわ」
────
51:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:00:02 ID:???00
?「……共同戦線を張りたい、と」
?「アイアイ、もう台場とは関係無いんデスか?」
愛「正直、ゆうゆがあんな事するなんて思わなかった。今はもう組の為とか…考えられないかな」
?「oh、ジャパニーズYAKUZAは義理堅いってやっぱりホントなのね」
?「義理堅かったら組に破門状叩き付けないデッショー」
愛「私があなた達を集めた理由は、何となく分かると思う。台場に吸収もしくは、直参や直系と言いつつ操り人形にさせられてる人達」
愛「それに加え、我等に先んじて五分盃なんて交わそうとしてる蕾會に少なからず思う所ある人達……どう?間違ってない?」
?「間違っちゃないけど合ってもいないわ。こちとらわざわざまた群雄割拠の無法地帯に戻ろうなんて気は更々無いのよ。ねぇ真姫ちゃん」
真姫「だって台場とのシノギで充分私らはやってけてるからね。にこちゃんのとこもそうよね?」
にこ「ええ、寧ろアンタらがいる事に驚きだわ。チャイニーズギャングに、イタリアンマフィア、それに……古参の極道。アンタ、何する気?」
愛「言ってるでしょ。果林の敵討ち。私の大事な仲間を弾いたんなら、相応の仕返しはする。ね、レンレン」
恋「……はぁ」
可可「ククの呼び方をパクるなデス!」
鞠莉「ふふふ……じゃあ何、アナタは"戦争"がしたいの?」
愛「…」
鞠莉「別にそれは構わないわ。でもこの時代、戦争も高いのよ?いえ、ただ高いだけじゃない、オマケで全員もれなくムショ行き確定。二度と出れない位にはね」
にこ「敵討ちでも何でもすればいいと思うわ、極道なんだしね。ただあたしらにはその無茶に付き合ったとしてもそれに見合う程の利益が見込めないのよ」
可可「何せ台場にはお世話になってる所もありマス。何でしたっけ、蕾會?に敵対するって事は、同時に台場にも弓引く事になるんデスよ。今や対等、なんデスから」
真姫「そうなったら台場だけじゃない、淡島まで私達に報復に来るんじゃない?まあ、そこまで義理人情に厚い方々かどうか知らないけど」クルクル
愛「……利益、ね……かすみん!」
<ガチャッ
?「アイアイ、もう台場とは関係無いんデスか?」
愛「正直、ゆうゆがあんな事するなんて思わなかった。今はもう組の為とか…考えられないかな」
?「oh、ジャパニーズYAKUZAは義理堅いってやっぱりホントなのね」
?「義理堅かったら組に破門状叩き付けないデッショー」
愛「私があなた達を集めた理由は、何となく分かると思う。台場に吸収もしくは、直参や直系と言いつつ操り人形にさせられてる人達」
愛「それに加え、我等に先んじて五分盃なんて交わそうとしてる蕾會に少なからず思う所ある人達……どう?間違ってない?」
?「間違っちゃないけど合ってもいないわ。こちとらわざわざまた群雄割拠の無法地帯に戻ろうなんて気は更々無いのよ。ねぇ真姫ちゃん」
真姫「だって台場とのシノギで充分私らはやってけてるからね。にこちゃんのとこもそうよね?」
にこ「ええ、寧ろアンタらがいる事に驚きだわ。チャイニーズギャングに、イタリアンマフィア、それに……古参の極道。アンタ、何する気?」
愛「言ってるでしょ。果林の敵討ち。私の大事な仲間を弾いたんなら、相応の仕返しはする。ね、レンレン」
恋「……はぁ」
可可「ククの呼び方をパクるなデス!」
鞠莉「ふふふ……じゃあ何、アナタは"戦争"がしたいの?」
愛「…」
鞠莉「別にそれは構わないわ。でもこの時代、戦争も高いのよ?いえ、ただ高いだけじゃない、オマケで全員もれなくムショ行き確定。二度と出れない位にはね」
にこ「敵討ちでも何でもすればいいと思うわ、極道なんだしね。ただあたしらにはその無茶に付き合ったとしてもそれに見合う程の利益が見込めないのよ」
可可「何せ台場にはお世話になってる所もありマス。何でしたっけ、蕾會?に敵対するって事は、同時に台場にも弓引く事になるんデスよ。今や対等、なんデスから」
真姫「そうなったら台場だけじゃない、淡島まで私達に報復に来るんじゃない?まあ、そこまで義理人情に厚い方々かどうか知らないけど」クルクル
愛「……利益、ね……かすみん!」
<ガチャッ
52:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:02:14 ID:???00
かすみ「…失礼します」
鞠莉「…」
かすみ「こちら、皆さんにお土産です」
スッ…
恋「…何ですか?それは」
愛「どうぞ、それぞれ開けてみて」
可可「…?」ガサッ
にこ「……ふっ、アンタ本気なのね」ガサッ
真姫「…」ガサッ
愛「建築関係のシノギが強い【矢澤組・西木野総業】のお2人には、お台場の土地権利書。代々木体育館程度ならまとめて5個くらい建つかな」
真姫「……ッ!!」
愛「【シチリアン・ヴィオレンツァ】のマリー、【黒龍(hēi lóng)】のくうちゃんには、台場が持ってた南米からの極秘の白粉輸送ルート。これはまだ台場以外どこも知らないルートだよ」
可可「…唉呀」
鞠莉「へぇ~……」
愛「そしてレンレン」
恋「はい。私にはお土産は無しですか」
愛「あるある。八月会には、今の台場組の立場をあげるよ。関東の殆どを締める極道組織としての立ち位置。古参の八月会ならこれくらいの地位は妥当でしょ」
恋「…ほう」
愛「愛さんさ、今の台場がもうこれ以上裏社会でデカくなるのは無理だと思う。認めたくないけど、蕾會なんて雑魚に大火傷させられて」
愛「あまつさえもう損耗したくないから、五分の盃を交わす───……五分だよ!!?ウチらと!?蕾會が!?釣り合ってる訳無いじゃんか!!!」
かすみ「…」
愛「仲間〇されてんのに、指一本で済ませる!!?〇された果林の立場は!?相手をぶっ〇して初めて、やっと果林は浮かばれるんだよ!!」
恋「私達は弓と矢を用意し、愛さんが打つ…そう言いたいのですね?」
愛「私が台場に義理感じてたのは、あの抗争の前まで。今の台場は……腑抜け過ぎてる。結果台場に弓引く事になっても、すみれ達は許せない」
真姫「…本気でやるのね」
鞠莉「…」
かすみ「こちら、皆さんにお土産です」
スッ…
恋「…何ですか?それは」
愛「どうぞ、それぞれ開けてみて」
可可「…?」ガサッ
にこ「……ふっ、アンタ本気なのね」ガサッ
真姫「…」ガサッ
愛「建築関係のシノギが強い【矢澤組・西木野総業】のお2人には、お台場の土地権利書。代々木体育館程度ならまとめて5個くらい建つかな」
真姫「……ッ!!」
愛「【シチリアン・ヴィオレンツァ】のマリー、【黒龍(hēi lóng)】のくうちゃんには、台場が持ってた南米からの極秘の白粉輸送ルート。これはまだ台場以外どこも知らないルートだよ」
可可「…唉呀」
鞠莉「へぇ~……」
愛「そしてレンレン」
恋「はい。私にはお土産は無しですか」
愛「あるある。八月会には、今の台場組の立場をあげるよ。関東の殆どを締める極道組織としての立ち位置。古参の八月会ならこれくらいの地位は妥当でしょ」
恋「…ほう」
愛「愛さんさ、今の台場がもうこれ以上裏社会でデカくなるのは無理だと思う。認めたくないけど、蕾會なんて雑魚に大火傷させられて」
愛「あまつさえもう損耗したくないから、五分の盃を交わす───……五分だよ!!?ウチらと!?蕾會が!?釣り合ってる訳無いじゃんか!!!」
かすみ「…」
愛「仲間〇されてんのに、指一本で済ませる!!?〇された果林の立場は!?相手をぶっ〇して初めて、やっと果林は浮かばれるんだよ!!」
恋「私達は弓と矢を用意し、愛さんが打つ…そう言いたいのですね?」
愛「私が台場に義理感じてたのは、あの抗争の前まで。今の台場は……腑抜け過ぎてる。結果台場に弓引く事になっても、すみれ達は許せない」
真姫「…本気でやるのね」
53:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:04:12 ID:???00
愛「本気でやる。協力してくれるなら鉄砲玉でも何でもやるよ。その為にも、皆の協力が欲しい」
愛「どうか………お願い」ペコッ
かすみ「…」ペコッ
恋「……ご一統さん、如何ですか」
鞠莉「ふむ、楽しそうではあるんだけどネ…」
にこ「…愛、アンタ言ったわね、鉄砲玉でも何でも良いって」
愛「勿論だよ」
にこ「じゃあいつでも動ける様にしておきなさい。連絡は私たちの誰かからする。それまで出来る準備をするのよ」
真姫「欲しい物があれば言って。車でも、得物でも」
鞠莉「戦車とかはやめてネ?一応、ここ日本だから」
可可「人員も欲しければお貸ししマスよ。まあ多少なり、もういるでしょうけど」
愛「抜けた人間としては愛さん含めて4人と、若いのが少々。警察もうるさいし、ひよってる奴等ばっかだったから大っぴらな人数は持ってきてないよ」
にこ「……ま、今はそれでいいわ。じゃアンタは一旦帰ってその若いのに伝えておく事」
にこ「…台場は終わる、私達で終わらせる。とね」
愛「……分かった。ありがとう、皆」
<ガチャッ
<バタンッ…
恋「……さて、ご一統さん」
─────
愛「どうか………お願い」ペコッ
かすみ「…」ペコッ
恋「……ご一統さん、如何ですか」
鞠莉「ふむ、楽しそうではあるんだけどネ…」
にこ「…愛、アンタ言ったわね、鉄砲玉でも何でも良いって」
愛「勿論だよ」
にこ「じゃあいつでも動ける様にしておきなさい。連絡は私たちの誰かからする。それまで出来る準備をするのよ」
真姫「欲しい物があれば言って。車でも、得物でも」
鞠莉「戦車とかはやめてネ?一応、ここ日本だから」
可可「人員も欲しければお貸ししマスよ。まあ多少なり、もういるでしょうけど」
愛「抜けた人間としては愛さん含めて4人と、若いのが少々。警察もうるさいし、ひよってる奴等ばっかだったから大っぴらな人数は持ってきてないよ」
にこ「……ま、今はそれでいいわ。じゃアンタは一旦帰ってその若いのに伝えておく事」
にこ「…台場は終わる、私達で終わらせる。とね」
愛「……分かった。ありがとう、皆」
<ガチャッ
<バタンッ…
恋「……さて、ご一統さん」
─────
54:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:06:15 ID:???00
愛「……」
かすみ「…愛先輩」
愛「ん」
かすみ「……侑先輩達に危害を加える気は無いんですよね」
愛「…………無いよ。すみれ達にしか興味無いもん」
かすみ「…なら、良かったです」
愛「ただ、今の台場の基盤は壊す。こうなっちゃ、行くとこまで行くしかない。果林の為にも……私らがやらないと」
かすみ「……」
愛「負ける訳ないよ、あれだけの面子を集めたんだ。蕾會には、吠え面かかせてやる」
かすみ「……はい」
愛「……さ、かすみんは呼ばれてるんでしょ。行ってきな」
かすみ「良いんですか?台場の庇護が無い今、出てこれますかね?」
愛「大丈夫、何とかしたげる。こちとらあの朝香興行だよ。元だけど」
かすみ「……」
────
かすみ「…愛先輩」
愛「ん」
かすみ「……侑先輩達に危害を加える気は無いんですよね」
愛「…………無いよ。すみれ達にしか興味無いもん」
かすみ「…なら、良かったです」
愛「ただ、今の台場の基盤は壊す。こうなっちゃ、行くとこまで行くしかない。果林の為にも……私らがやらないと」
かすみ「……」
愛「負ける訳ないよ、あれだけの面子を集めたんだ。蕾會には、吠え面かかせてやる」
かすみ「……はい」
愛「……さ、かすみんは呼ばれてるんでしょ。行ってきな」
かすみ「良いんですか?台場の庇護が無い今、出てこれますかね?」
愛「大丈夫、何とかしたげる。こちとらあの朝香興行だよ。元だけど」
かすみ「……」
────
55:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:08:30 ID:???00
ー【音ノ木坂警察署、組織犯罪対策課】ー
梨子「……」ズズー
<?「先輩、お疲れ様です!!!」
梨子「うるっさ…ここ最近まともに寝れてないんだから耳元で叫ばないで……」
?「やや、申し訳ありません!!お元気無さそうでしたので、つい!!!」
梨子「せつ菜ちゃん程の元気があった事今まで一度もないよ……」
せつ菜「警察は元気が一番ですよ!!市民の皆様の安全と平和の為に、私達が模範となるんです!!!」
梨子「理解はするけど今は否定させて」
せつ菜「ご理解頂きありがとうございます!あ、こちら頼まれていた資料です!!」ドンッ
梨子「ありがと。随分早かったね」
せつ菜「先の抗争で上層部も慌ただしくなって来てますからね!気合いも入ります!」
梨子「まあそれもそうだね。せつ菜ちゃんはこの後、中須かすみの取調べでしょ?」
せつ菜「はい!台場についての情報、全て吐かせてみせましょう!!」
梨子「頼もしい……よろしくね」
せつ菜「了解しました!!お疲れ様です!!!」
<ダダダッ
梨子「……元気過ぎる気がするなぁ」ズズー
?「やる気なんてあればある程良いじゃない」>
梨子「…お疲れ様です、絢瀬警視」
絵里「……この凄まじい数の資料は何?」
梨子「……」ズズー
<?「先輩、お疲れ様です!!!」
梨子「うるっさ…ここ最近まともに寝れてないんだから耳元で叫ばないで……」
?「やや、申し訳ありません!!お元気無さそうでしたので、つい!!!」
梨子「せつ菜ちゃん程の元気があった事今まで一度もないよ……」
せつ菜「警察は元気が一番ですよ!!市民の皆様の安全と平和の為に、私達が模範となるんです!!!」
梨子「理解はするけど今は否定させて」
せつ菜「ご理解頂きありがとうございます!あ、こちら頼まれていた資料です!!」ドンッ
梨子「ありがと。随分早かったね」
せつ菜「先の抗争で上層部も慌ただしくなって来てますからね!気合いも入ります!」
梨子「まあそれもそうだね。せつ菜ちゃんはこの後、中須かすみの取調べでしょ?」
せつ菜「はい!台場についての情報、全て吐かせてみせましょう!!」
梨子「頼もしい……よろしくね」
せつ菜「了解しました!!お疲れ様です!!!」
<ダダダッ
梨子「……元気過ぎる気がするなぁ」ズズー
?「やる気なんてあればある程良いじゃない」>
梨子「…お疲れ様です、絢瀬警視」
絵里「……この凄まじい数の資料は何?」
56:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:10:09 ID:???00
梨子「せつ菜ちゃんが纏めてくれた、【関東近郊に於ける暴力団についての報告】です」
絵里「そう。私も軽く見せてもらっていいかしら?」
梨子「ええ、どうぞ」
絵里「そう。私も軽く見せてもらっていいかしら?」
梨子「ええ、どうぞ」
57:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:12:02 ID:???00
【……特に以下列挙する組織は今後極めて注視していくべき暴力団である】
・台場組(推定構成員約2000名)
会長:高咲侑
本部若頭:上原歩夢
○台場組直参、直系団体
・近江組(推定構成員約150名)
組長:近江彼方
若頭:桜坂しずく
渉外担当、及び組の会計係:三船栞子
・朝香興行(推定構成員約340名)
会長:朝香果林(神宮・台場抗争にて死亡。主犯不明)
若頭:宮下愛(会長没後、2代目会長?中須かすみの取調べにて情報収集予定)
若衆:中須かすみ
・海外事業部(詳細不明。国内外に台場組の影響下とされるフロント企業あり)
リーダー:鐘嵐珠(中華レストランチェーン【桃源仙境】社長。黒い噂が絶えず、台場組との関わりも氷山の一角に過ぎない可能性あり)
・蕾會(現在音ノ木坂を拠点とする、神宮一家・園田組の合併組織。構成員は3、400名弱。抗争により両組壊滅寸前の所、後述の半グレ組織との共同体制と台場組との五分盃の結果、抗争時以上の勢力にまで再拡大)
会長:東條希
副会長:園田海未
本部付若頭:津島善子
幹部:平安名すみれ・澁谷かのん
若衆:若菜四季・小泉花陽(米女メイ)
※補足 星空凛は現在蕾會の客分相応
○蕾會協力関係グループ
・カラーギャング Serket(セルケト)
構成員約100名が抗争後、蕾會と合流。盃等は交わさず代紋無し。暴対法回避の為か
リーダー:米女メイ
・淡島連合会(推定構成員約2200名)
総長:松浦果南
副総長:黒澤ダイヤ
(注記※淡島連合会は現在東海4県に組事務所を設置。構成員の大半が武闘派とされる、東海地方に於いては極めて過激な暴力団。関東進出を台場組と協働し画策か)
【────蕾會は台場と五分盃を交わす事で淡島とも対等となり、これを受けた他地域の暴力団との関係に軋轢が生じるのは時間の問題と───】
────
・台場組(推定構成員約2000名)
会長:高咲侑
本部若頭:上原歩夢
○台場組直参、直系団体
・近江組(推定構成員約150名)
組長:近江彼方
若頭:桜坂しずく
渉外担当、及び組の会計係:三船栞子
・朝香興行(推定構成員約340名)
会長:朝香果林(神宮・台場抗争にて死亡。主犯不明)
若頭:宮下愛(会長没後、2代目会長?中須かすみの取調べにて情報収集予定)
若衆:中須かすみ
・海外事業部(詳細不明。国内外に台場組の影響下とされるフロント企業あり)
リーダー:鐘嵐珠(中華レストランチェーン【桃源仙境】社長。黒い噂が絶えず、台場組との関わりも氷山の一角に過ぎない可能性あり)
・蕾會(現在音ノ木坂を拠点とする、神宮一家・園田組の合併組織。構成員は3、400名弱。抗争により両組壊滅寸前の所、後述の半グレ組織との共同体制と台場組との五分盃の結果、抗争時以上の勢力にまで再拡大)
会長:東條希
副会長:園田海未
本部付若頭:津島善子
幹部:平安名すみれ・澁谷かのん
若衆:若菜四季・小泉花陽(米女メイ)
※補足 星空凛は現在蕾會の客分相応
○蕾會協力関係グループ
・カラーギャング Serket(セルケト)
構成員約100名が抗争後、蕾會と合流。盃等は交わさず代紋無し。暴対法回避の為か
リーダー:米女メイ
・淡島連合会(推定構成員約2200名)
総長:松浦果南
副総長:黒澤ダイヤ
(注記※淡島連合会は現在東海4県に組事務所を設置。構成員の大半が武闘派とされる、東海地方に於いては極めて過激な暴力団。関東進出を台場組と協働し画策か)
【────蕾會は台場と五分盃を交わす事で淡島とも対等となり、これを受けた他地域の暴力団との関係に軋轢が生じるのは時間の問題と───】
────
58:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:15:41 ID:???00
絵里「ったく……はぐれ者ってのはいつの時代も邪魔な物ね」
梨子「現状、先の抗争の主犯の一人としてまず中須かすみを逮捕出来れば、台場にはかなりの痛手が与えられるんですが」
絵里「賛成よ。とっとと実刑喰らわせた方が良いわ。一般人の車にまでチャカ当ててんだからね。彼女は?」
梨子「高海さん曰く訴えはしないそうです。絆されたのか何だか知りませんが……後は蕾會です。カチコミを仕掛けた澁谷かのんや、協力したSerketのリーダー米女メイとメンバー」
梨子「それに確定情報はありませんが、朝香果林を弾いた平安名すみれも同様に逮捕すべきです。もっと言うなら、使用者責任で東條希に園田海未も───」
絵里「そっちはまだ待ちなさい。何なら台場がいなくなってからでも遅くは無いわ」
梨子「……美味しそうなチョコですね?」
絵里「ええ、また食べたいからね。あなたもおひとついかが?」モグモグ
梨子「私は良いです。好きじゃないので」
絵里「……私がただ手をこまねいて傍観してるだけのお飾り警察に見える?」
梨子「…急になんです?」
絵里「台場に痛手を負わせられれば芋づる式に淡島も傷を受けるのよ。そうして奴等が衰退してくれれば、私達で"管理のしやすい小さな組"が1つ残るだけ」
梨子「……」
絵里「あとは生かさず〇さずを貫いて、サツとヤクザは共存共栄していけばいいの。共栄は無いか。まあそういう感じで」
梨子「…悪はこの世に栄えないって言いますもんね」
絵里「ええ。私もどうせ地獄行きだし」
梨子「……」
絵里「せつ菜の取調べが終わったら一気に台場に圧力を掛けるわよ。上には私が話を通しておくから、梨子はいつでもガサ入れ出来る体制を整えておきなさい」
絵里「第一目標は台場組。次に淡島連合会。そして蕾會は、我々が飼い慣らす為に餌やりの用意」
梨子「……了解」
絵里「三下ヤクザ共をこれ以上、関東でデカい顔させないわ。出来れば……壊滅に追い込むのよ」
────
梨子「現状、先の抗争の主犯の一人としてまず中須かすみを逮捕出来れば、台場にはかなりの痛手が与えられるんですが」
絵里「賛成よ。とっとと実刑喰らわせた方が良いわ。一般人の車にまでチャカ当ててんだからね。彼女は?」
梨子「高海さん曰く訴えはしないそうです。絆されたのか何だか知りませんが……後は蕾會です。カチコミを仕掛けた澁谷かのんや、協力したSerketのリーダー米女メイとメンバー」
梨子「それに確定情報はありませんが、朝香果林を弾いた平安名すみれも同様に逮捕すべきです。もっと言うなら、使用者責任で東條希に園田海未も───」
絵里「そっちはまだ待ちなさい。何なら台場がいなくなってからでも遅くは無いわ」
梨子「……美味しそうなチョコですね?」
絵里「ええ、また食べたいからね。あなたもおひとついかが?」モグモグ
梨子「私は良いです。好きじゃないので」
絵里「……私がただ手をこまねいて傍観してるだけのお飾り警察に見える?」
梨子「…急になんです?」
絵里「台場に痛手を負わせられれば芋づる式に淡島も傷を受けるのよ。そうして奴等が衰退してくれれば、私達で"管理のしやすい小さな組"が1つ残るだけ」
梨子「……」
絵里「あとは生かさず〇さずを貫いて、サツとヤクザは共存共栄していけばいいの。共栄は無いか。まあそういう感じで」
梨子「…悪はこの世に栄えないって言いますもんね」
絵里「ええ。私もどうせ地獄行きだし」
梨子「……」
絵里「せつ菜の取調べが終わったら一気に台場に圧力を掛けるわよ。上には私が話を通しておくから、梨子はいつでもガサ入れ出来る体制を整えておきなさい」
絵里「第一目標は台場組。次に淡島連合会。そして蕾會は、我々が飼い慣らす為に餌やりの用意」
梨子「……了解」
絵里「三下ヤクザ共をこれ以上、関東でデカい顔させないわ。出来れば……壊滅に追い込むのよ」
────
59:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:17:31 ID:???00
ー【取調室】ー
警察「あなたが部下をけしかけ、音ノ木坂で大暴れさせたのは分かってるんすよ!!」
かすみ「……」
警察「あーあー、黙秘っすか!?権利だか何かを主張する気なのか知らないっすけどね!アンタらただのヤー公なんだから!覚えとくっすよ!」
かすみ「……無駄な議論するより、とっととこんなとこ出してくれませんか?かすみん、何も知らないんで」
警察「こンのッ……!!」ガタッ
せつ菜「こらっ!感情に身を任せてはダメですよ!!」
警察「せつ菜さん……!」
せつ菜「一旦頭を冷やしてきてください!そうだ、お茶を持ってきてくれますか!?」
警察「……了解っす、申し訳ありません」
<バタンッ
かすみ「……煙草あります?」
せつ菜「……」スッ…
カチッ、シュボッ…
かすみ「…ふー……いつまでそんな事してるんです?菜々先輩」
せつ菜「いつまでも何も、私の役目はここに居続ける事ですから。当局にいれば、台場への動きも掴みやすいし、伝えやすい。一石二鳥です」
警察「あなたが部下をけしかけ、音ノ木坂で大暴れさせたのは分かってるんすよ!!」
かすみ「……」
警察「あーあー、黙秘っすか!?権利だか何かを主張する気なのか知らないっすけどね!アンタらただのヤー公なんだから!覚えとくっすよ!」
かすみ「……無駄な議論するより、とっととこんなとこ出してくれませんか?かすみん、何も知らないんで」
警察「こンのッ……!!」ガタッ
せつ菜「こらっ!感情に身を任せてはダメですよ!!」
警察「せつ菜さん……!」
せつ菜「一旦頭を冷やしてきてください!そうだ、お茶を持ってきてくれますか!?」
警察「……了解っす、申し訳ありません」
<バタンッ
かすみ「……煙草あります?」
せつ菜「……」スッ…
カチッ、シュボッ…
かすみ「…ふー……いつまでそんな事してるんです?菜々先輩」
せつ菜「いつまでも何も、私の役目はここに居続ける事ですから。当局にいれば、台場への動きも掴みやすいし、伝えやすい。一石二鳥です」
60:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:19:16 ID:???00
かすみ「バレたら面倒ですよ」
せつ菜「当然でしょう。それくらいの覚悟はとうに出来てます。台場の、侑さんの為です」
かすみ「………菜々先輩、その……果林先輩は」
せつ菜「……案外彼女達も手強かった、それだけですよ。かすみさんだけのせいじゃありません」
かすみ「……」
せつ菜「……?」
かすみ「…実はもう台場からは抜けてます」
せつ菜「!!」
かすみ「愛先輩主導で、個人的に私達で蕾會の奴等にカエシをと」
せつ菜「…動く気ですか?」
かすみ「はい。私、今はこんなんでもちゃんと責任感じてるんです。私がウダウダやってたせいで、果林先輩は……」
せつ菜「……」
かすみ「……台場が、蕾會が。あの抗争を五分盃で有耶無耶にしようったってそうは行きません。私らは、そんなに単純じゃないです」
せつ菜「……そうですか。分かりました」
かすみ「……」
せつ菜「表立って動く事は出来ません。これでも公僕なので」
せつ菜「ですが……色々と"便宜"は図りますよ。同士の為なら」
かすみ「……ありがとう、菜々先輩」
せつ菜「いつ始める気なんです?」
かすみ「……蕾會との盃の日に。1ヶ月後の7月18日の大安吉日、茅場町で」
せつ菜「……ちょっと待って下さい。台場にも殴り込みをかける気ですか?」
かすみ「恐らく、愛先輩はそのつもりです」
せつ菜「……良くないですね」
せつ菜「当然でしょう。それくらいの覚悟はとうに出来てます。台場の、侑さんの為です」
かすみ「………菜々先輩、その……果林先輩は」
せつ菜「……案外彼女達も手強かった、それだけですよ。かすみさんだけのせいじゃありません」
かすみ「……」
せつ菜「……?」
かすみ「…実はもう台場からは抜けてます」
せつ菜「!!」
かすみ「愛先輩主導で、個人的に私達で蕾會の奴等にカエシをと」
せつ菜「…動く気ですか?」
かすみ「はい。私、今はこんなんでもちゃんと責任感じてるんです。私がウダウダやってたせいで、果林先輩は……」
せつ菜「……」
かすみ「……台場が、蕾會が。あの抗争を五分盃で有耶無耶にしようったってそうは行きません。私らは、そんなに単純じゃないです」
せつ菜「……そうですか。分かりました」
かすみ「……」
せつ菜「表立って動く事は出来ません。これでも公僕なので」
せつ菜「ですが……色々と"便宜"は図りますよ。同士の為なら」
かすみ「……ありがとう、菜々先輩」
せつ菜「いつ始める気なんです?」
かすみ「……蕾會との盃の日に。1ヶ月後の7月18日の大安吉日、茅場町で」
せつ菜「……ちょっと待って下さい。台場にも殴り込みをかける気ですか?」
かすみ「恐らく、愛先輩はそのつもりです」
せつ菜「……良くないですね」
61:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:21:19 ID:???00
かすみ「……」
せつ菜「私が何に、どこに忠誠を誓ってるのか愛さんは忘れてるんですか?」
せつ菜「百歩譲って台場組というものが消えるのは構いません。ですがもし、侑さんや他の皆さんに何かあれば───」
チャキッ
かすみ「……ッ!」
せつ菜「かすみさんと言えど、愛さんと言えど容赦しません。サツがヤクザ1人〇しても、どうとでもなる事くらい分かりますよね」
かすみ「……私が、愛先輩にしっかり伝えます。侑先輩達を傷付けるのだけはダメだって」
せつ菜「無論です。その代わり、私もちゃんと働きますから」
かすみ「……」
チャキッ…
せつ菜「…仇、取って下さい」
かすみ「……勿論です」
<ガチャッ
警察「すいません、今丁度お茶切らしててコーヒーなんっすけど……」
せつ菜「構いません!!たまにはコーヒーも良いですからね!!さ、あなたも一息つきなさい!!!」
かすみ「……頂きます」
────
せつ菜「私が何に、どこに忠誠を誓ってるのか愛さんは忘れてるんですか?」
せつ菜「百歩譲って台場組というものが消えるのは構いません。ですがもし、侑さんや他の皆さんに何かあれば───」
チャキッ
かすみ「……ッ!」
せつ菜「かすみさんと言えど、愛さんと言えど容赦しません。サツがヤクザ1人〇しても、どうとでもなる事くらい分かりますよね」
かすみ「……私が、愛先輩にしっかり伝えます。侑先輩達を傷付けるのだけはダメだって」
せつ菜「無論です。その代わり、私もちゃんと働きますから」
かすみ「……」
チャキッ…
せつ菜「…仇、取って下さい」
かすみ「……勿論です」
<ガチャッ
警察「すいません、今丁度お茶切らしててコーヒーなんっすけど……」
せつ菜「構いません!!たまにはコーヒーも良いですからね!!さ、あなたも一息つきなさい!!!」
かすみ「……頂きます」
────
62:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:23:12 ID:???00
ー【世田谷、台場組傘下渡辺組事務所】ー
曜「……成程ねぇ。そりゃ台場は嫌いだよ?ウチもキミらと同じく何処にも属さないで一本でやってきた、小さい組だったからね」
曜「例の台場の煽りを食らって、都内の組は皆降ったと思ったんだけど……馬鹿はいるもんだ」
かのん「普通嫌じゃん。急にどこの誰とも分かんない奴等に、地元を奪われるのはさ」
すみれ「私らはあの時、死ぬつもりで一矢報いたかったのよ。そしたら、五分にまでなった……複雑だけどね」
花丸「普通だったら大喜びするとこずらよ」
かのん「まあ、普通ならね……」
曜「それで?君達の目的は?」
すみれ「台場を抜けた宮下達を迎え撃つ為に、協力して欲しいの」
ルビィ「……」
かのん「最悪、私らだけでやったって良いんだけど……何もやり返せずに死ぬのはゴメン。数も力も、向こうの方が大きいのは分かりきってるからね」
曜「だから協力者が欲しいと」
すみれ「ええ。虫のいい話だってのは承知だけど」
曜「……見返りは?」
すみれ「考えてなかったわ。何が欲しい?」
曜「そうだなぁ……でも別に無いなぁ」
かのん「無欲だね」
曜「うん。そもそも協力するメリットも無いしね」
すみれ「!」
曜「……成程ねぇ。そりゃ台場は嫌いだよ?ウチもキミらと同じく何処にも属さないで一本でやってきた、小さい組だったからね」
曜「例の台場の煽りを食らって、都内の組は皆降ったと思ったんだけど……馬鹿はいるもんだ」
かのん「普通嫌じゃん。急にどこの誰とも分かんない奴等に、地元を奪われるのはさ」
すみれ「私らはあの時、死ぬつもりで一矢報いたかったのよ。そしたら、五分にまでなった……複雑だけどね」
花丸「普通だったら大喜びするとこずらよ」
かのん「まあ、普通ならね……」
曜「それで?君達の目的は?」
すみれ「台場を抜けた宮下達を迎え撃つ為に、協力して欲しいの」
ルビィ「……」
かのん「最悪、私らだけでやったって良いんだけど……何もやり返せずに死ぬのはゴメン。数も力も、向こうの方が大きいのは分かりきってるからね」
曜「だから協力者が欲しいと」
すみれ「ええ。虫のいい話だってのは承知だけど」
曜「……見返りは?」
すみれ「考えてなかったわ。何が欲しい?」
曜「そうだなぁ……でも別に無いなぁ」
かのん「無欲だね」
曜「うん。そもそも協力するメリットも無いしね」
すみれ「!」
63:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:25:08 ID:???00
曜「だって、そういうもんじゃん。君達とかウチらみたいなのはこうやって併合されては消えていく定めでしょ?」
かのん「いや、だからって何もしないまま自分達のいた組が消えたって良いの!?」
曜「死ぬよかマシじゃない?組は残してくれるんだから」
すみれ「……アンタ、何でヤクザなんてやってるの?」
曜「他に道が無かった。頭も悪けりゃ、マトモな社会人なんかやりたかなかったんでね」
すみれ「マトモな社会人って何?」
曜「そりゃ毎日決まった時間に起きては働いて、んで土日は疲れて何も出来ないで……好きな事も趣味も出来ない。何にも楽しくない人達だよ」
すみれ「……自由じゃない人って事ね」
曜「そんなとこ。囲われた柵の中でも、その中で自由であるならそれでいい。死ぬより……断然ね」
すみれ「……分かった、他を当たるわ。時間作ってくれてありがとう」スッ…
かのん「ちょっ、すみれちゃん!?」
曜「……」
すみれ「…このままの生活続けたら、少しは"マトモ"になれるんじゃない」
曜「………どういう意味?」
すみれ「はぐれ者ははぐれ者らしく、咲いては散るだけよ」
曜「……」
かのん「……」
すみれ「お邪魔したわ」
<ガチャッ
かのん「いや、だからって何もしないまま自分達のいた組が消えたって良いの!?」
曜「死ぬよかマシじゃない?組は残してくれるんだから」
すみれ「……アンタ、何でヤクザなんてやってるの?」
曜「他に道が無かった。頭も悪けりゃ、マトモな社会人なんかやりたかなかったんでね」
すみれ「マトモな社会人って何?」
曜「そりゃ毎日決まった時間に起きては働いて、んで土日は疲れて何も出来ないで……好きな事も趣味も出来ない。何にも楽しくない人達だよ」
すみれ「……自由じゃない人って事ね」
曜「そんなとこ。囲われた柵の中でも、その中で自由であるならそれでいい。死ぬより……断然ね」
すみれ「……分かった、他を当たるわ。時間作ってくれてありがとう」スッ…
かのん「ちょっ、すみれちゃん!?」
曜「……」
すみれ「…このままの生活続けたら、少しは"マトモ"になれるんじゃない」
曜「………どういう意味?」
すみれ「はぐれ者ははぐれ者らしく、咲いては散るだけよ」
曜「……」
かのん「……」
すみれ「お邪魔したわ」
<ガチャッ
64:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:27:12 ID:???00
花丸「……良いの?曜ちゃん」
曜「…小さい組で良い所はさ、大っぴらな金を稼ぐ必要が無いから。ほんの少し、ほんの少しだけ人より贅沢が出来ればそれでいいって子達が集まってるんだ、ウチはね」
花丸「台場に降ったのも、今までのウチのシノギよりほんの少し良いシノギが出来る様になったからだもんね」
ルビィ「……」
曜「そ。自分の頭悪さにかこつけて真面目に勉強だ仕事やらはしたくない、自分勝手な奴等が集まった。じゃあ出来る事は?グレーな事ばっかり」
曜「……無駄な欲は持たない方がいい。足を掬われるだけだもん」
ルビィ「……見送ってくるね」
曜「ん?あ、うん宜しく」
ガチャッ
────
曜「…小さい組で良い所はさ、大っぴらな金を稼ぐ必要が無いから。ほんの少し、ほんの少しだけ人より贅沢が出来ればそれでいいって子達が集まってるんだ、ウチはね」
花丸「台場に降ったのも、今までのウチのシノギよりほんの少し良いシノギが出来る様になったからだもんね」
ルビィ「……」
曜「そ。自分の頭悪さにかこつけて真面目に勉強だ仕事やらはしたくない、自分勝手な奴等が集まった。じゃあ出来る事は?グレーな事ばっかり」
曜「……無駄な欲は持たない方がいい。足を掬われるだけだもん」
ルビィ「……見送ってくるね」
曜「ん?あ、うん宜しく」
ガチャッ
────
65:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:29:02 ID:???00
すみれ「……はぁ」
かのん「…ダメだったか。どうしよっか」
すみれ「………かのん、組の為に命捨てる気は?」
かのん「ずっとあるよ」
すみれ「……潔く、散りましょうか」
かのん「…うん、そうだね。私達らしくなかったか」
<テクテク
ルビィ「……」ピッ
プルルル…
?『おう、久しぶりじゃん。どうしたんだ?』
ルビィ「探してる人はいる?」
?『……何か知ってんのか?』
ルビィ「はぐれ者がウチに来てね。暇だから助けてあげようかなって」
?『…良いのか?ルビィ達は関係ないんだぞ』
ルビィ「メイちゃんの友達なんでしょ?恩売っとくつもり。それに、ちょっとだけカッコよかったからさ」
メイ『友達ってか先輩だけどな。まあ、気持ちは分かるよ』
ルビィ「メイちゃんはどうするの?」
メイ『勿論かのん先輩についてくつもりだよ。こういう時の為に、ウチらは代紋掲げてねェんだ』
ルビィ「じゃ、ルビィ達もついてくよ。【Sūrya】もね」
メイ『……ありがとな。出来ればそこの馬鹿共に付いていてくれ。あとで合流するよ、新人と一緒に』
ルビィ「はーい。じゃねー」
ピッ
ルビィ「……おーい、社会不適合者さーん」トテテー
かのん「あ゛ぁッ!?」
すみれ「街中で何て事言うのよ!!?間違っちゃ無いけど!!」
────
かのん「…ダメだったか。どうしよっか」
すみれ「………かのん、組の為に命捨てる気は?」
かのん「ずっとあるよ」
すみれ「……潔く、散りましょうか」
かのん「…うん、そうだね。私達らしくなかったか」
<テクテク
ルビィ「……」ピッ
プルルル…
?『おう、久しぶりじゃん。どうしたんだ?』
ルビィ「探してる人はいる?」
?『……何か知ってんのか?』
ルビィ「はぐれ者がウチに来てね。暇だから助けてあげようかなって」
?『…良いのか?ルビィ達は関係ないんだぞ』
ルビィ「メイちゃんの友達なんでしょ?恩売っとくつもり。それに、ちょっとだけカッコよかったからさ」
メイ『友達ってか先輩だけどな。まあ、気持ちは分かるよ』
ルビィ「メイちゃんはどうするの?」
メイ『勿論かのん先輩についてくつもりだよ。こういう時の為に、ウチらは代紋掲げてねェんだ』
ルビィ「じゃ、ルビィ達もついてくよ。【Sūrya】もね」
メイ『……ありがとな。出来ればそこの馬鹿共に付いていてくれ。あとで合流するよ、新人と一緒に』
ルビィ「はーい。じゃねー」
ピッ
ルビィ「……おーい、社会不適合者さーん」トテテー
かのん「あ゛ぁッ!?」
すみれ「街中で何て事言うのよ!!?間違っちゃ無いけど!!」
────
66:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:32:27 ID:???00
ー【秋葉原、高坂組事務所】ー
善子「……」
穂乃果「……あの抗争、凄かったよ?あんなちっちゃい神宮一家と園田組が結託して、台場組なんてとこに歯向かってさ」
ことり「しかも結果的に五分。こんなの普通有り得ないよねぇ」
善子「運が良かっただけ。それに、希さんが指まで詰めてくれた賜物よ」
穂乃果「そんで事は変わってないってね。私らからしたら、降れって言ってきてるのが台場から蕾會になっただけだよ」
善子「……っ」
穂乃果「ねぇ、海未ちゃん」
海未「……」
穂乃果「何であの時頼ってくんなかったの?」
海未「成り行きです。すみれがたまたまウチに来たというのもあり……」
ことり「言ってくれれば助けたのにさ」
海未「私達より過激思想のあなた達じゃ泥沼になると思ったので」
穂乃果「あはは、つれないなぁ」
善子「……それで」
穂乃果「うーん……結局台場の下ってのが気に食わないんだよなぁ」
海未「抗争の当事者から言わせて頂きますが、話を聞いて頂けなければゆくゆく高坂組は無くなりますよ」
ことり「ひゅー。流石海未ちゃん、撃たれただけあって言葉に重みがあるね」
善子「園田組や神宮一家が生き残ったのは本当にたまたまよ。もし断る様なら、台場の潤沢な人員と力で蹂躙される。ウチらもやられかけたんだから、説得力はあるでしょ」
海未「何故こんな話を面と向かってするかお分かりですか?あなた達に死んで欲しくないからですよ。希と同じく、かけがえない友として」
穂乃果「嬉しい事言うじゃんねー」
ことり「ねー」
海未「真面目に聞きなさい!」
穂乃果「真面目に聞いたってこっちの言いたい事は同じだよ。台場の傘下になるのはどうかなってだけ」
海未「……っ」
善子「……」
穂乃果「……あの抗争、凄かったよ?あんなちっちゃい神宮一家と園田組が結託して、台場組なんてとこに歯向かってさ」
ことり「しかも結果的に五分。こんなの普通有り得ないよねぇ」
善子「運が良かっただけ。それに、希さんが指まで詰めてくれた賜物よ」
穂乃果「そんで事は変わってないってね。私らからしたら、降れって言ってきてるのが台場から蕾會になっただけだよ」
善子「……っ」
穂乃果「ねぇ、海未ちゃん」
海未「……」
穂乃果「何であの時頼ってくんなかったの?」
海未「成り行きです。すみれがたまたまウチに来たというのもあり……」
ことり「言ってくれれば助けたのにさ」
海未「私達より過激思想のあなた達じゃ泥沼になると思ったので」
穂乃果「あはは、つれないなぁ」
善子「……それで」
穂乃果「うーん……結局台場の下ってのが気に食わないんだよなぁ」
海未「抗争の当事者から言わせて頂きますが、話を聞いて頂けなければゆくゆく高坂組は無くなりますよ」
ことり「ひゅー。流石海未ちゃん、撃たれただけあって言葉に重みがあるね」
善子「園田組や神宮一家が生き残ったのは本当にたまたまよ。もし断る様なら、台場の潤沢な人員と力で蹂躙される。ウチらもやられかけたんだから、説得力はあるでしょ」
海未「何故こんな話を面と向かってするかお分かりですか?あなた達に死んで欲しくないからですよ。希と同じく、かけがえない友として」
穂乃果「嬉しい事言うじゃんねー」
ことり「ねー」
海未「真面目に聞きなさい!」
穂乃果「真面目に聞いたってこっちの言いたい事は同じだよ。台場の傘下になるのはどうかなってだけ」
海未「……っ」
67:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:34:15 ID:???00
穂乃果「そうさな……蕾會と姉妹分としてやってけるんなら、考えるよ」
善子「……!」
海未「…」
ことり「うん、それなら良いよ?海未ちゃん達と同格なら私達の面子も保たれるもん」
善子「そ、それは…つまり実質台場とも五分にしろって事よ?そんな事を奴等が許す気がしないわ」
海未「あの台場の事です。反乱分子と判断しそうですが……今更構いません。穂乃果達が承諾してくれるのなら私の名の下、認めさせましょう」
善子「海未さん…」
海未「生きる為です。善子もただ暴れたいが為に極道者になった訳では無いでしょう。私達ならず者の明日の為、より良い落とし所はお互い探り合う物ですよ」
穂乃果「しょうがないけどね。こっちだって友達が困ってるならとにかく助けてあげたいし」
海未「案外、頭の古い考えだけではないのがあなたでしたね。臨機応変に、時代に対応しようとする気概はある」
ことり「ことり達には、他に生きる術が無いから」
善子「…では、台場には私達から上手く言っておくわ。ついては高坂組にも盃の日に来てもらって────」
<ガッシャァン!!
海未「!!?」
善子「っ、海未さん伏せてッ!!」
穂乃果「何ぃ!?」
<タタタタッ……
善子「……!」
海未「…」
ことり「うん、それなら良いよ?海未ちゃん達と同格なら私達の面子も保たれるもん」
善子「そ、それは…つまり実質台場とも五分にしろって事よ?そんな事を奴等が許す気がしないわ」
海未「あの台場の事です。反乱分子と判断しそうですが……今更構いません。穂乃果達が承諾してくれるのなら私の名の下、認めさせましょう」
善子「海未さん…」
海未「生きる為です。善子もただ暴れたいが為に極道者になった訳では無いでしょう。私達ならず者の明日の為、より良い落とし所はお互い探り合う物ですよ」
穂乃果「しょうがないけどね。こっちだって友達が困ってるならとにかく助けてあげたいし」
海未「案外、頭の古い考えだけではないのがあなたでしたね。臨機応変に、時代に対応しようとする気概はある」
ことり「ことり達には、他に生きる術が無いから」
善子「…では、台場には私達から上手く言っておくわ。ついては高坂組にも盃の日に来てもらって────」
<ガッシャァン!!
海未「!!?」
善子「っ、海未さん伏せてッ!!」
穂乃果「何ぃ!?」
<タタタタッ……
68:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:36:48 ID:???00
ことり「……あの子達、同業者じゃない!?」
善子「は、はぁっ!?」
海未「善子、見えますか!?」
善子「……しずく……ッ!!」
穂乃果「台場組の桜坂しずく!?どういう事?!いくらウチらがまだ傘下に降ってないからって、使者も出さずに実力行使!?」
善子「違うわ。アイツは恐らく台場を抜けたの。逆恨みで蕾會を目の敵にしてる一派がいてね、そいつらに付いてってんでしょう」
海未「……台場より蕾會側に付きそうな高坂組も纏めてマトにかけるつもりですか、彼女達は。全く、見境の無い…」
ことり「一枚岩じゃなくなったんだ、台場さん達」
穂乃果「腹立つなぁ……まだ関係ないってのにさァ!!」バァンッ!
海未「落ち着きなさい、穂乃果!」
穂乃果「何なの、その台場を抜けたはみ出し者ってのは!?」
善子「その一派は蕾會を逆恨みしてる。台場組を抜けてまで、こうやって明確に私達蕾會と敵対する為に!」
ことり「……極道の癖に、親の言う事が聞けない子がいるんだぁ?今時珍しいねぇ」
善子「…仕方ないわよ、ことりさんも言ってたでしょ。普通だったらこんな盃は有り得ないの。遅かれ早かれ誰かが反発するのは分かりきった事よ」
海未「……実は、ウチからも2人程抜けた子がいます。先の抗争の主犯格と言える子達が。組に迷惑が掛かると、半ば囮の様な役を買って出る為…」
穂乃果「……ふーん。じゃあこのままだと海未ちゃん達狙われっぱなしじゃん」
善子「だから姉妹達が自ずから囮を…」
穂乃果「あの分派の子達の標的は誰かな。その主犯の子達は海未ちゃんや希ちゃん"だけ"じゃなくて、結局は蕾會そのものを狙ってるって言えるよね?」
善子「……っ」
善子「は、はぁっ!?」
海未「善子、見えますか!?」
善子「……しずく……ッ!!」
穂乃果「台場組の桜坂しずく!?どういう事?!いくらウチらがまだ傘下に降ってないからって、使者も出さずに実力行使!?」
善子「違うわ。アイツは恐らく台場を抜けたの。逆恨みで蕾會を目の敵にしてる一派がいてね、そいつらに付いてってんでしょう」
海未「……台場より蕾會側に付きそうな高坂組も纏めてマトにかけるつもりですか、彼女達は。全く、見境の無い…」
ことり「一枚岩じゃなくなったんだ、台場さん達」
穂乃果「腹立つなぁ……まだ関係ないってのにさァ!!」バァンッ!
海未「落ち着きなさい、穂乃果!」
穂乃果「何なの、その台場を抜けたはみ出し者ってのは!?」
善子「その一派は蕾會を逆恨みしてる。台場組を抜けてまで、こうやって明確に私達蕾會と敵対する為に!」
ことり「……極道の癖に、親の言う事が聞けない子がいるんだぁ?今時珍しいねぇ」
善子「…仕方ないわよ、ことりさんも言ってたでしょ。普通だったらこんな盃は有り得ないの。遅かれ早かれ誰かが反発するのは分かりきった事よ」
海未「……実は、ウチからも2人程抜けた子がいます。先の抗争の主犯格と言える子達が。組に迷惑が掛かると、半ば囮の様な役を買って出る為…」
穂乃果「……ふーん。じゃあこのままだと海未ちゃん達狙われっぱなしじゃん」
善子「だから姉妹達が自ずから囮を…」
穂乃果「あの分派の子達の標的は誰かな。その主犯の子達は海未ちゃんや希ちゃん"だけ"じゃなくて、結局は蕾會そのものを狙ってるって言えるよね?」
善子「……っ」
69:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:38:43 ID:???00
穂乃果「このまま蕾會と五分でも何でも盃を交わしたら、こっちまで巻き添え喰らうよ。現に、ウチの事務所のガラス割られたしさ」
海未「ですから早目に我々と組み、蕾會や台場と協同体制を取るべきでしょう」
穂乃果「気に食わない」
善子「!?」
ことり「……」
海未「ほ、穂乃果…!」
穂乃果「海未ちゃん達の苦労も分かるからゆくゆく手を組むのは構わない。台場ともね。でもウチらとしては、高坂組を勝手にマトに掛けてきたその"台場のはぐれ者"が気に入らないな」
ことり「要は宣戦布告だからね。蕾會に圧力かけるつもりだったんだろうけど、こんな事やられて黙ってられないよ」
善子「どうする、気なの」
穂乃果「……蕾會からも抜けた子達がいるんだよね?会わせてもらおっか」
海未「…そっち側に行くつもりですか」
穂乃果「これは高坂組としての矜恃かな。喧嘩売られて黙ってられる程、こっちは令和に迎合してないよ」
海未「無駄に人死にが増えますよ」
穂乃果「このまま何もしないでいてもどうせきっとそうなる。やるったらやるよ」
善子「……」
ことり「抗争の時の海未ちゃん達みたく、勝手にやらせてもらうね。折角来てくれてごめんなんだけど盃は保留、私達はその蕾會を抜けた子達に付くよ」
海未「……高坂組には…穂乃果達には、苦労をかけます」
穂乃果「いーよ別に。気が短くて悪いね」
海未「ですから早目に我々と組み、蕾會や台場と協同体制を取るべきでしょう」
穂乃果「気に食わない」
善子「!?」
ことり「……」
海未「ほ、穂乃果…!」
穂乃果「海未ちゃん達の苦労も分かるからゆくゆく手を組むのは構わない。台場ともね。でもウチらとしては、高坂組を勝手にマトに掛けてきたその"台場のはぐれ者"が気に入らないな」
ことり「要は宣戦布告だからね。蕾會に圧力かけるつもりだったんだろうけど、こんな事やられて黙ってられないよ」
善子「どうする、気なの」
穂乃果「……蕾會からも抜けた子達がいるんだよね?会わせてもらおっか」
海未「…そっち側に行くつもりですか」
穂乃果「これは高坂組としての矜恃かな。喧嘩売られて黙ってられる程、こっちは令和に迎合してないよ」
海未「無駄に人死にが増えますよ」
穂乃果「このまま何もしないでいてもどうせきっとそうなる。やるったらやるよ」
善子「……」
ことり「抗争の時の海未ちゃん達みたく、勝手にやらせてもらうね。折角来てくれてごめんなんだけど盃は保留、私達はその蕾會を抜けた子達に付くよ」
海未「……高坂組には…穂乃果達には、苦労をかけます」
穂乃果「いーよ別に。気が短くて悪いね」
70:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:41:07 ID:???00
海未「ただ……今彼女達が何をしているかは分からないんです。連絡も取れず……」
ことり「まあこっちで探すよ。予想は付くしね。大方台場の傀儡勢力になった組とか、まだ台場の息のかかってない組に働きかけて助力を申し出てるとかだろうし」
善子「…!」
海未「申し訳ありません……かのん達を、宜しく頼みます」
穂乃果「任せてよ。寧ろ海未ちゃん達こそ気を付けて」
ことり「帰り道、狙われない保証はないもんね」
穂乃果「……下まで送るよ」
海未「ありがとうございます」
<テクテク…
ことり「……さ、あなたも海未ちゃんを守ってあげないと」
善子「…かのん達、今は下北の方にいると思うわ」
ことり「……行先が分かってるの?」
善子「私だってすみれ達に付いていきたい側よ。でも、親を孤立させる訳にはいかない。残って護る役割も必要だから」
ことり「…良い子だね」
善子「蕾會としても、どうしても台場の側に立ってる手前明確に手助けは出来ないけど……」
ことり「分かってるよ。教えてくれてありがとう。後で詳細送って」
善子「ええ、後は頼むわ……」
────
ことり「まあこっちで探すよ。予想は付くしね。大方台場の傀儡勢力になった組とか、まだ台場の息のかかってない組に働きかけて助力を申し出てるとかだろうし」
善子「…!」
海未「申し訳ありません……かのん達を、宜しく頼みます」
穂乃果「任せてよ。寧ろ海未ちゃん達こそ気を付けて」
ことり「帰り道、狙われない保証はないもんね」
穂乃果「……下まで送るよ」
海未「ありがとうございます」
<テクテク…
ことり「……さ、あなたも海未ちゃんを守ってあげないと」
善子「…かのん達、今は下北の方にいると思うわ」
ことり「……行先が分かってるの?」
善子「私だってすみれ達に付いていきたい側よ。でも、親を孤立させる訳にはいかない。残って護る役割も必要だから」
ことり「…良い子だね」
善子「蕾會としても、どうしても台場の側に立ってる手前明確に手助けは出来ないけど……」
ことり「分かってるよ。教えてくれてありがとう。後で詳細送って」
善子「ええ、後は頼むわ……」
────
71:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:43:30 ID:???00
ー【蒲田、とあるビルの空き室】ー
ルビィ「ここがルビィ達が使ってるアジトの、幾つかあるうちの一つだよ」
すみれ「また随分と……まだあるのね、こんな場所が」
かのん「へぇ、電気通ってるんだ」
ルビィ「ちゃんと電気代払ってるもんねー」
すみれ「偉…」
ルビィ「曜ちゃん以外に頼る手立てはあるの?」
かのん「まあ…無いかな」
ルビィ「…大丈夫なの?」
すみれ「時間が無い訳じゃないけど、こうしてる間にも愛達は力を蓄えて私達を〇そうとしてる。私達も迅速に見切りをつけて、なるべく早く迎え撃つ体制を整えないとだから」
ルビィ「…ふーん」
かのん「それで?……どうして協力してくれる気になったの?」
ルビィ「暇潰しと恩売り」
すみれ「……」
かのん「ホントにそれだけ?ほぼ確定で、命のやり取りになるよ。半グレだとか極道だとかで区別する気は無いけど、こっちに来るメリットなんか無いよ?」
ルビィ「別にメリットとかどうでもいいし。まあ、本音を言うなら……」
ルビィ「…曜ちゃんにこのままでいてもらう為かな」
すみれ「あなた、随分慕ってるのね」
ルビィ「今もだけどさ、ろくでもない人達の集まりだったルビィ達をまとめて正面から面倒見てくれたのは曜ちゃんと花丸ちゃんだけなんだ。年少やら鑑別じゃなくてね」
ルビィ「その曜ちゃん達は"今"を大事にしたい。だから2人に協力しなかったんだと思うよ。その平穏な今が、確実に脅かされるからね」
かのん「……まあ、台場の傘下にあるなら安心っちゃ安心だもんね」
すみれ「私達はその安心を自ら捨てて、自分勝手に闘おうとしてる。もう一度聞くわよ、ルビィ」
ルビィ「……」
すみれ「私達に、付いてきてくれるのね」
ルビィ「何度も言わせないで。協力するって言ってるでしょ」
かのん「……!」
すみれ「……ありがとう」
ルビィ「その代わり、曜ちゃん達に何かあるかもしれないなら一目散に帰るからね」
すみれ「勿論。渡世の親の為なら当然よ」
ルビィ「ここがルビィ達が使ってるアジトの、幾つかあるうちの一つだよ」
すみれ「また随分と……まだあるのね、こんな場所が」
かのん「へぇ、電気通ってるんだ」
ルビィ「ちゃんと電気代払ってるもんねー」
すみれ「偉…」
ルビィ「曜ちゃん以外に頼る手立てはあるの?」
かのん「まあ…無いかな」
ルビィ「…大丈夫なの?」
すみれ「時間が無い訳じゃないけど、こうしてる間にも愛達は力を蓄えて私達を〇そうとしてる。私達も迅速に見切りをつけて、なるべく早く迎え撃つ体制を整えないとだから」
ルビィ「…ふーん」
かのん「それで?……どうして協力してくれる気になったの?」
ルビィ「暇潰しと恩売り」
すみれ「……」
かのん「ホントにそれだけ?ほぼ確定で、命のやり取りになるよ。半グレだとか極道だとかで区別する気は無いけど、こっちに来るメリットなんか無いよ?」
ルビィ「別にメリットとかどうでもいいし。まあ、本音を言うなら……」
ルビィ「…曜ちゃんにこのままでいてもらう為かな」
すみれ「あなた、随分慕ってるのね」
ルビィ「今もだけどさ、ろくでもない人達の集まりだったルビィ達をまとめて正面から面倒見てくれたのは曜ちゃんと花丸ちゃんだけなんだ。年少やら鑑別じゃなくてね」
ルビィ「その曜ちゃん達は"今"を大事にしたい。だから2人に協力しなかったんだと思うよ。その平穏な今が、確実に脅かされるからね」
かのん「……まあ、台場の傘下にあるなら安心っちゃ安心だもんね」
すみれ「私達はその安心を自ら捨てて、自分勝手に闘おうとしてる。もう一度聞くわよ、ルビィ」
ルビィ「……」
すみれ「私達に、付いてきてくれるのね」
ルビィ「何度も言わせないで。協力するって言ってるでしょ」
かのん「……!」
すみれ「……ありがとう」
ルビィ「その代わり、曜ちゃん達に何かあるかもしれないなら一目散に帰るからね」
すみれ「勿論。渡世の親の為なら当然よ」
72:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:46:45 ID:???00
ルビィ「……で、どうするの?こっちからカチ込むの?」
すみれ「まずはあなたのグループについて教えて。計画を建てるのはそれから」
ルビィ「ウチは100人くらいのカラーギャング。Súryaって言うんだ、覚えといて」
かのん「大所帯だ。メイちゃんのとことあまり変わんないね」
<ガチャッ
かのん「!?」
ルビィ「ナイスタイミング。丁度話してたとこだよ」
<?「話し声が聞こえたんで来ましたよっと。ったく勝手にどっか行きやがって」
すみれ「……メイ」
メイ「おう死に損ない。元気か?」
かのん「え、あ、ルビィちゃんと知り合い?」
メイ「同じカラー同士で喧嘩した事もあったんす。赤は二つもいらないみたいな理由でな」
ルビィ「結局引き分けてね。それからお友達って感じ?お互い結構パクられたしさ」
すみれ「パクられたって、ムショに?」
メイ「な訳あっかよ。私とかルビィは鑑別行って、仲間は何人か年少行きってだけだ。ウチらは優等生だったからすぐ出れたもんな?」
ルビィ「あはは、同じ房だったもんね」
かのん「へぇ、そうだったんだ……私達みたいだね」
すみれ「そうね…」
メイ「先輩達も似た様な?」
かのん「私が元々神宮一家にいて、後から希さんがすみれちゃんを連れて来たんだ。最初はまあ……ずっと喧嘩してたね」
すみれ「だってあれはかのんが先輩後輩がどっちかとか何とかで喧嘩を売……」
かのん「はーいはい。で、メイちゃん達と同じく殴り合ってたら仲良くなったって感じ」
すみれ「聞きなさいよ!」
メイ「はっ、どうせウチらは同じ穴の狢だもんな」
かのん「違いないや」
すみれ「メイ。あなたも私たちに付いてきてくれるの?」
メイ「希さんに海未さんにも恩義は感じてる。Serketのケツ持ちをしてもらって、私らは地元で一番のグループになれたしな」
メイ「でも私は、そもそもかのん先輩の後輩だ。アンタがやる事に私らはついていく。だから来た、それだけだよ」
かのん「メイちゃん…」
すみれ「ありがとう。お陰で戦えるわ」
メイ「勘違いすんな。あくまでかのん先輩の為であって、お前の為じゃねぇからな」
ルビィ「……ツンデレ?」ボソッ
メイ「うるせぇ!」
すみれ「まずはあなたのグループについて教えて。計画を建てるのはそれから」
ルビィ「ウチは100人くらいのカラーギャング。Súryaって言うんだ、覚えといて」
かのん「大所帯だ。メイちゃんのとことあまり変わんないね」
<ガチャッ
かのん「!?」
ルビィ「ナイスタイミング。丁度話してたとこだよ」
<?「話し声が聞こえたんで来ましたよっと。ったく勝手にどっか行きやがって」
すみれ「……メイ」
メイ「おう死に損ない。元気か?」
かのん「え、あ、ルビィちゃんと知り合い?」
メイ「同じカラー同士で喧嘩した事もあったんす。赤は二つもいらないみたいな理由でな」
ルビィ「結局引き分けてね。それからお友達って感じ?お互い結構パクられたしさ」
すみれ「パクられたって、ムショに?」
メイ「な訳あっかよ。私とかルビィは鑑別行って、仲間は何人か年少行きってだけだ。ウチらは優等生だったからすぐ出れたもんな?」
ルビィ「あはは、同じ房だったもんね」
かのん「へぇ、そうだったんだ……私達みたいだね」
すみれ「そうね…」
メイ「先輩達も似た様な?」
かのん「私が元々神宮一家にいて、後から希さんがすみれちゃんを連れて来たんだ。最初はまあ……ずっと喧嘩してたね」
すみれ「だってあれはかのんが先輩後輩がどっちかとか何とかで喧嘩を売……」
かのん「はーいはい。で、メイちゃん達と同じく殴り合ってたら仲良くなったって感じ」
すみれ「聞きなさいよ!」
メイ「はっ、どうせウチらは同じ穴の狢だもんな」
かのん「違いないや」
すみれ「メイ。あなたも私たちに付いてきてくれるの?」
メイ「希さんに海未さんにも恩義は感じてる。Serketのケツ持ちをしてもらって、私らは地元で一番のグループになれたしな」
メイ「でも私は、そもそもかのん先輩の後輩だ。アンタがやる事に私らはついていく。だから来た、それだけだよ」
かのん「メイちゃん…」
すみれ「ありがとう。お陰で戦えるわ」
メイ「勘違いすんな。あくまでかのん先輩の為であって、お前の為じゃねぇからな」
ルビィ「……ツンデレ?」ボソッ
メイ「うるせぇ!」
73:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:48:19 ID:???00
ルビィ「そういえば、1人?仲間達は?」
メイ「メンバーは蕾會に残してきた。本部をスッカラカンにすんのもダメだろ?先輩」
かのん「重ね重ね助かる。希さん達を守ってくれる子がいてくれるのは嬉しいよ」
メイ「ただ勿論1人じゃねぇ、土産もあるよ。入ってこい」
<ガチャッ
すみれ「……!」
四季「……」
花陽「……」
かのん「かよ、ちゃん……四季ちゃん!!」
ルビィ「?」
四季「……本当に、ごめん」
花陽「あの時……逃げ出して、しまって」
すみれ「……」
ツカツカ
花陽「っ……」
ギュッ
花陽「っえ」
すみれ「謝る事なんてない……生きててくれて、ありがとう」
かのん「私達以外、皆死んじゃったんだと思ってたよ。生きててくれたんなら……それだけでいい!」
四季「……っ!」
ルビィ「かんどーの再会って感じ?」
メイ「じゃねぇか?こいつらの事は知らないけどな」
メイ「メンバーは蕾會に残してきた。本部をスッカラカンにすんのもダメだろ?先輩」
かのん「重ね重ね助かる。希さん達を守ってくれる子がいてくれるのは嬉しいよ」
メイ「ただ勿論1人じゃねぇ、土産もあるよ。入ってこい」
<ガチャッ
すみれ「……!」
四季「……」
花陽「……」
かのん「かよ、ちゃん……四季ちゃん!!」
ルビィ「?」
四季「……本当に、ごめん」
花陽「あの時……逃げ出して、しまって」
すみれ「……」
ツカツカ
花陽「っ……」
ギュッ
花陽「っえ」
すみれ「謝る事なんてない……生きててくれて、ありがとう」
かのん「私達以外、皆死んじゃったんだと思ってたよ。生きててくれたんなら……それだけでいい!」
四季「……っ!」
ルビィ「かんどーの再会って感じ?」
メイ「じゃねぇか?こいつらの事は知らないけどな」
74:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:50:38 ID:???00
すみれ「あなた達もこっちに来てくれるの?」
四季「メイから話は聞いた。あの抗争の顛末も、今の状況も」
花陽「私達も蕾會に残るか残らないか悩んで……こっちに来ちゃった。本部には善子ちゃんも、凛ちゃんもいるし」
すみれ「凛も急にこんな事になって驚いてるでしょうが……あの子も希さんに恩がある。きっとお二人を守ってくれるはずよ」
四季「だから、孤軍奮闘してるであろう2人に付こうって思って来た。希さん達にはその事は言ってないよ」
花陽「こっちに付くとは言っても、私たちは本部が危なくなったらすぐ戻るからね。かのんちゃん達の所に行くとは言ってないから」
かのん「あはは、そっか。事が済んだら言ってあげてね。ぶっ飛ばされるかもだけど!」
四季「oh……」
花陽「それも怖くてこっちに来たって言うのもあるんです……」
ルビィ「そんなにヤバいの?蕾會の会長さんは」
メイ「うーんまだよく知らねぇけど……副会長も会長も、キレたらヤバそうかな。ここの誰よりも」
ルビィ「じゃ、大丈夫じゃない?台場に攻め込まれてもさ」
メイ「ま、蕾會と台場は五分だ。台場のはぐれ者達はさて置き、台場がウチに攻めてくる事はまず無い」
かのん「……さてと、これで人は大分集まったね。どう、すみれちゃん?ここらで1つ、私達で組を作らない?」
すみれ「…え?組?」
かのん「結束の為にもね。同じ組織だって事を周知させれば、宮下達の矛先も向けやすくならない?まかり間違っても宮下に蕾會本部を襲撃されたら、こっちは台場組にだって乗り込むよ」
すみれ「……例え五分だろうとね。うん」
ルビィ「なぁに?要は名前でも決めとくの?」
すみれ「一時的にね。明確に蕾會とは関係が無いって事を証明する為にも……いち組織を立ち上げるのは手よね」
メイ「目的は同じだしな。我々は1つってか。で、どうすんだ?」
四季「メイから話は聞いた。あの抗争の顛末も、今の状況も」
花陽「私達も蕾會に残るか残らないか悩んで……こっちに来ちゃった。本部には善子ちゃんも、凛ちゃんもいるし」
すみれ「凛も急にこんな事になって驚いてるでしょうが……あの子も希さんに恩がある。きっとお二人を守ってくれるはずよ」
四季「だから、孤軍奮闘してるであろう2人に付こうって思って来た。希さん達にはその事は言ってないよ」
花陽「こっちに付くとは言っても、私たちは本部が危なくなったらすぐ戻るからね。かのんちゃん達の所に行くとは言ってないから」
かのん「あはは、そっか。事が済んだら言ってあげてね。ぶっ飛ばされるかもだけど!」
四季「oh……」
花陽「それも怖くてこっちに来たって言うのもあるんです……」
ルビィ「そんなにヤバいの?蕾會の会長さんは」
メイ「うーんまだよく知らねぇけど……副会長も会長も、キレたらヤバそうかな。ここの誰よりも」
ルビィ「じゃ、大丈夫じゃない?台場に攻め込まれてもさ」
メイ「ま、蕾會と台場は五分だ。台場のはぐれ者達はさて置き、台場がウチに攻めてくる事はまず無い」
かのん「……さてと、これで人は大分集まったね。どう、すみれちゃん?ここらで1つ、私達で組を作らない?」
すみれ「…え?組?」
かのん「結束の為にもね。同じ組織だって事を周知させれば、宮下達の矛先も向けやすくならない?まかり間違っても宮下に蕾會本部を襲撃されたら、こっちは台場組にだって乗り込むよ」
すみれ「……例え五分だろうとね。うん」
ルビィ「なぁに?要は名前でも決めとくの?」
すみれ「一時的にね。明確に蕾會とは関係が無いって事を証明する為にも……いち組織を立ち上げるのは手よね」
メイ「目的は同じだしな。我々は1つってか。で、どうすんだ?」
75:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:53:01 ID:???00
花陽「すみれちゃんの名前を使おうよ。リーダーで、発起人でしょ?」
四季「アグリー」
かのん「え?」
すみれ「私なんかが?小っ恥ずかしいわね、こんなただの半端者が……」
かのん「ちょ待って、すみれちゃんがリーダーなの?私じゃなくて?」
すみれ「そりゃ私でしょ」
かのん「……は?」
すみれ「あ?」
ルビィ「いやそこで争わなくていいよ。とりあえずすみれちゃんで良いって」
かのん「……むー」
すみれ「アンタもいつか自分の組持ちたいって言ってたものね。お先に失礼?」
かのん「むきー!」
すみれ「じゃあ……"菫組"?」
花陽「あはは、それはまんま過ぎじゃないですか?」
四季「はい。チーム・ヴァイオレット」
メイ「ダセェ。ウチらみてぇな半グレっぽい名前にしちゃダセェだろ。本職がよ」
ルビィ(……え、ダサいの?ウチら)
メイ「もっとこう、何とか会とか、何とか一家とかにしようぜ」
かのん「でも私達みたいな半端もんが元いた一家を付けるのも……」
すみれ「……」ブツブツ
かのん「すみれちゃん?」
すみれ「仁義に外れても……親の為に………誠の道を……」ブツブツ
メイ「ゾーン入ったか?」
すみれ「……菫って、"きん"とも読むわよね」
四季「yep」
すみれ「……"菫誠会"にするわ」
────
四季「アグリー」
かのん「え?」
すみれ「私なんかが?小っ恥ずかしいわね、こんなただの半端者が……」
かのん「ちょ待って、すみれちゃんがリーダーなの?私じゃなくて?」
すみれ「そりゃ私でしょ」
かのん「……は?」
すみれ「あ?」
ルビィ「いやそこで争わなくていいよ。とりあえずすみれちゃんで良いって」
かのん「……むー」
すみれ「アンタもいつか自分の組持ちたいって言ってたものね。お先に失礼?」
かのん「むきー!」
すみれ「じゃあ……"菫組"?」
花陽「あはは、それはまんま過ぎじゃないですか?」
四季「はい。チーム・ヴァイオレット」
メイ「ダセェ。ウチらみてぇな半グレっぽい名前にしちゃダセェだろ。本職がよ」
ルビィ(……え、ダサいの?ウチら)
メイ「もっとこう、何とか会とか、何とか一家とかにしようぜ」
かのん「でも私達みたいな半端もんが元いた一家を付けるのも……」
すみれ「……」ブツブツ
かのん「すみれちゃん?」
すみれ「仁義に外れても……親の為に………誠の道を……」ブツブツ
メイ「ゾーン入ったか?」
すみれ「……菫って、"きん"とも読むわよね」
四季「yep」
すみれ「……"菫誠会"にするわ」
────
76:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:55:10 ID:???00
プルル
愛「……もしもし」
『お疲れさま、宮下組組長さん。仕事の時間にこ』
愛「……」
『今1人?』
愛「かすみんを音ノ木坂警察署まで迎えに来てる。拾ったらすぐ動けるけど……」
『ん。ウチらは取り敢えず方針を固めたわ。この後マリーのレストランまで来れる?』
愛「分かった。すぐ向かうよ」
『宜しく。それじゃ』
プツッ
愛「…」スー
フー…
警察「……」
愛「…」
警察「…ごほん」スッ
【敷地内禁煙】
愛「あぁ…」
ポイッ
警察「っ!」
愛「はは…」スチャッ
<テクテク
かすみ「……愛先輩、戻りました」
愛「……もしもし」
『お疲れさま、宮下組組長さん。仕事の時間にこ』
愛「……」
『今1人?』
愛「かすみんを音ノ木坂警察署まで迎えに来てる。拾ったらすぐ動けるけど……」
『ん。ウチらは取り敢えず方針を固めたわ。この後マリーのレストランまで来れる?』
愛「分かった。すぐ向かうよ」
『宜しく。それじゃ』
プツッ
愛「…」スー
フー…
警察「……」
愛「…」
警察「…ごほん」スッ
【敷地内禁煙】
愛「あぁ…」
ポイッ
警察「っ!」
愛「はは…」スチャッ
<テクテク
かすみ「……愛先輩、戻りました」
77:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 00:57:55 ID:???00
愛「ん、じゃ行こっか。しずく、お願い」
しずく「了解です。かすみさん、乗って」
かすみ「うん」ガチャッ
バタンッ
しずく「途中で栞子ちゃんを拾って行きます。これから会合ですよね?」
愛「うん。若いのはいいから、私達は全員向かおう」
しずく「了解しました」
ブーン…
ーーーー
しずく「了解です。かすみさん、乗って」
かすみ「うん」ガチャッ
バタンッ
しずく「途中で栞子ちゃんを拾って行きます。これから会合ですよね?」
愛「うん。若いのはいいから、私達は全員向かおう」
しずく「了解しました」
ブーン…
ーーーー
78:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:00:09 ID:???00
梨子「どういう事!?ろくに話も聞かず釈放だなんて!!」
警察「じ、自分は上からの指示で…」
せつ菜「そういう事です!!もっと上からのご指示があった為と、証拠不十分で起訴は難しいとの事でしたので!」
梨子「…っ!」キッ
絵里「私より上か…それは考えてなかったわ。ごめん、予想外だった」
梨子「どこまで…入り込んでるんですか、台場は」
絵里「さてね…」
警察「えと…」
せつ菜「では私達は取り敢えず見回りに行ってまいります!ここにいては息が詰まりそうですから!」
梨子「元気にリフレッシュしておいで…」
せつ菜「失礼します!」
警察「失礼します…」
ガチャッ
バタンッ
警察「…いいんすよね、これで」
せつ菜「ええ。あなたもゆくゆくは絵里さんの様に、いや絵里さんよりもっと上へ行けますよ」
警察「…」
せつ菜「その為には、長生きしないとですよね。桜小路巡査」
警察「……っす」
警察「じ、自分は上からの指示で…」
せつ菜「そういう事です!!もっと上からのご指示があった為と、証拠不十分で起訴は難しいとの事でしたので!」
梨子「…っ!」キッ
絵里「私より上か…それは考えてなかったわ。ごめん、予想外だった」
梨子「どこまで…入り込んでるんですか、台場は」
絵里「さてね…」
警察「えと…」
せつ菜「では私達は取り敢えず見回りに行ってまいります!ここにいては息が詰まりそうですから!」
梨子「元気にリフレッシュしておいで…」
せつ菜「失礼します!」
警察「失礼します…」
ガチャッ
バタンッ
警察「…いいんすよね、これで」
せつ菜「ええ。あなたもゆくゆくは絵里さんの様に、いや絵里さんよりもっと上へ行けますよ」
警察「…」
せつ菜「その為には、長生きしないとですよね。桜小路巡査」
警察「……っす」
79:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:02:32 ID:???00
────
ー【イタリアンバル ドン・ヴィオーラ】ー
にこ「マリー、デキャンタ追加で」
鞠莉「Va bene♪」
真姫「どんだけ飲むのよ。これから会合なのよ?」
にこ「多少は喉を潤しとかないと。これから沢山話すしさ。別ににこじゃなくて恋が話してくれてもいいけどね」
恋「酒は飲らない性質でして」
にこ「いや酒云々じゃなくて、一応の私らの頭領としてね…」
恋「指示はにこさんが仰って下さい。私は、ただの"お飾り"の長ですから」
真姫「そんな、飾りなんかじゃないわ。八月会はそもそもこの関東じゃ最古参で───」
<ガチャッ
にこ「…お疲れ。よく来たわね」
愛「取り敢えず、ウチの幹部は皆集めといた。いつでも動ける様にね」
栞子「ご一統様、お初にお目にかかります。三船栞子です」
しずく「同じく愛さんについてきた桜坂しずくです。何卒宜しくお願い致します」
かすみ「…」
真姫「まあ、そう固くならないで。どうぞ座って」
鞠莉「あら、皆ご到着ネ?取り敢えず何飲む?」
かすみ「あいえ、お構いな…」
愛「ビール下さい」
かすみ「」
鞠莉「ハーイ♪マルゲリータももう少しで焼けるから待っててプリーズ♪」
かすみ「愛先輩、どんだけ長居するつもりですか!?」ボソッ
愛「まあ、お邪魔しといて飲まず食わずなのも礼儀がなってないかなって。暑いし」ボソッ
かすみ「…まあ、それはそうかもですけど」
恋「…」
────
ー【イタリアンバル ドン・ヴィオーラ】ー
にこ「マリー、デキャンタ追加で」
鞠莉「Va bene♪」
真姫「どんだけ飲むのよ。これから会合なのよ?」
にこ「多少は喉を潤しとかないと。これから沢山話すしさ。別ににこじゃなくて恋が話してくれてもいいけどね」
恋「酒は飲らない性質でして」
にこ「いや酒云々じゃなくて、一応の私らの頭領としてね…」
恋「指示はにこさんが仰って下さい。私は、ただの"お飾り"の長ですから」
真姫「そんな、飾りなんかじゃないわ。八月会はそもそもこの関東じゃ最古参で───」
<ガチャッ
にこ「…お疲れ。よく来たわね」
愛「取り敢えず、ウチの幹部は皆集めといた。いつでも動ける様にね」
栞子「ご一統様、お初にお目にかかります。三船栞子です」
しずく「同じく愛さんについてきた桜坂しずくです。何卒宜しくお願い致します」
かすみ「…」
真姫「まあ、そう固くならないで。どうぞ座って」
鞠莉「あら、皆ご到着ネ?取り敢えず何飲む?」
かすみ「あいえ、お構いな…」
愛「ビール下さい」
かすみ「」
鞠莉「ハーイ♪マルゲリータももう少しで焼けるから待っててプリーズ♪」
かすみ「愛先輩、どんだけ長居するつもりですか!?」ボソッ
愛「まあ、お邪魔しといて飲まず食わずなのも礼儀がなってないかなって。暑いし」ボソッ
かすみ「…まあ、それはそうかもですけど」
恋「…」
────
80:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:05:15 ID:???00
バタンッ
穂乃果「あはは、こんな場所まだ都内にあるんだねぇ」
ことり「だね。あそこのボウリング場よく行ってたよ」
花陽「ようこそ、菫誠会本部へ。歓迎します。お二人の事は善子ちゃんから聞きました。私達に協力してくれると」
穂乃果「いーえ。ウチも気が短いとこでね。喧嘩売られて黙ってられなかったんだ」
ことり「……あなたがリーダーかな?」
すみれ「…はい。確か園田組位、長く活躍されてる高坂組の皆様で」
穂乃果「ただのらりくらり生き残ってきただけだよ。まあ、無駄に歴だけはあるけどさ」
かのん「…」チラッ
すみれ「…」コクッ
ルビィ「?」
スッ…
すみれ「…ご一統さん、この様な場所で突然失礼さんにございますが、お控えなすって」
穂乃果「…!」
ことり「……へぇ」
メイ「え、古…」
ルビィ「昭和の任侠映画で見た事あるよアレ。マジでやる人いるんだ」
花陽「わ、久しぶりにかのんちゃん達の仁義が見れるよ四季ちゃん!」
四季「懐かしいね。アレ、中々やろうと思っても出来ない」
穂乃果「…」スッ
ことり「…」スッ
メイ(しかも乗るんだ…)
穂乃果「……ありがとうございます。向かいますお姉えさん方はお初にございます。先んじて失礼を致しますが、手前共これにて控えさせて頂きます」
すみれ「早速お控え下さってありがとうございます。手前共も何分若輩者です。仁義前後間違えましたら御免を蒙ります」
かのん「…では、手前より発します。向かいましたるお姉えさん方には初のお目見えと心得ます」
かのん「手前、生国は東京、原宿にございます。原宿に元居を構えておりました元神宮一家、現蕾會初代、東條希。及び園田海未に付き従います若い者です」
ことり「…」
かのん「姓は澁谷、名はかのん。お見かけ通りの未熟者ですが何卒向後万端宜しくお願い申します」
穂乃果「あはは、こんな場所まだ都内にあるんだねぇ」
ことり「だね。あそこのボウリング場よく行ってたよ」
花陽「ようこそ、菫誠会本部へ。歓迎します。お二人の事は善子ちゃんから聞きました。私達に協力してくれると」
穂乃果「いーえ。ウチも気が短いとこでね。喧嘩売られて黙ってられなかったんだ」
ことり「……あなたがリーダーかな?」
すみれ「…はい。確か園田組位、長く活躍されてる高坂組の皆様で」
穂乃果「ただのらりくらり生き残ってきただけだよ。まあ、無駄に歴だけはあるけどさ」
かのん「…」チラッ
すみれ「…」コクッ
ルビィ「?」
スッ…
すみれ「…ご一統さん、この様な場所で突然失礼さんにございますが、お控えなすって」
穂乃果「…!」
ことり「……へぇ」
メイ「え、古…」
ルビィ「昭和の任侠映画で見た事あるよアレ。マジでやる人いるんだ」
花陽「わ、久しぶりにかのんちゃん達の仁義が見れるよ四季ちゃん!」
四季「懐かしいね。アレ、中々やろうと思っても出来ない」
穂乃果「…」スッ
ことり「…」スッ
メイ(しかも乗るんだ…)
穂乃果「……ありがとうございます。向かいますお姉えさん方はお初にございます。先んじて失礼を致しますが、手前共これにて控えさせて頂きます」
すみれ「早速お控え下さってありがとうございます。手前共も何分若輩者です。仁義前後間違えましたら御免を蒙ります」
かのん「…では、手前より発します。向かいましたるお姉えさん方には初のお目見えと心得ます」
かのん「手前、生国は東京、原宿にございます。原宿に元居を構えておりました元神宮一家、現蕾會初代、東條希。及び園田海未に付き従います若い者です」
ことり「…」
かのん「姓は澁谷、名はかのん。お見かけ通りの未熟者ですが何卒向後万端宜しくお願い申します」
81:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:07:35 ID:???00
すみれ「重ね重ね失礼さんにございますが、手前生国は東京原宿、隠田神社に発します。同じく蕾會東條希、並びに園田海未に従います若い者です」
すみれ「姓は平安名、名はすみれ。渡世縁と義理、そして仁義により蕾會と袂を別ち菫誠会初代会長を襲名致します。手前、何分未熟者であり半端者の極道故、どうぞ行く末万端宜しくお引立てを願います」
ことり「ご丁寧な仁義に申し遅れまして失礼にございます。手前、生国は東京の音ノ木坂です。渡世縁持ちまして身の片親と発しますは高坂組二代目、高坂穂乃果に付き従い、同組若頭を預かります渡世未だ修行中の駆け出し者です」
ことり「姓は南、名はことりと申します。高坂共々、万事万端宜しくお頼申します」
穂乃果「重ねて失礼致します。手前、高坂組二代目、高坂穂乃果と申します。渡世縁持ちまして、これより高坂組は菫誠会に身を寄せさして頂きます。お見知り置きの程、宜しくお頼申します」
すみれ「ご丁寧なる仁義、恐縮にございます。どうぞお楽になさって下さい」
穂乃果「それでは仁義になりません。どうぞお先に」
すみれ「ではご一緒に」
穂乃果「はい」
スッ…
すみれ「ありがとうございます」
穂乃果「ありがとうございます……うはー!!久しぶり過ぎてきんちょーしたぁ!!!」
かのん「うわびっくりした」
ことり「流石穂乃果ちゃん、ちゃんと出来てたよ♡」
穂乃果「なら良かったよ…あー喉乾いた」
ルビィ「何でもあるよ、何がいいかな」
穂乃果「コーラちょーだいっ!」
すみれ「ご協力を頂きありがとうございます。高坂組のお噂は兼々東條と園田より聞き及んで…」
穂乃果「あー固い固い!いいよタメ語で!そんな歳も変わんないでしょ?先輩禁止!」プシュッ
かのん「さ、流石にそういう訳には…ここにいる中で1番ちゃんと本職やってるんだし」
ことり「気にしなくていいのっ。わざわざ上下関係ハッキリさせる必要も無いでしょ?一時的に協力するだけなんだし、なら仲良くした方がいいの」
穂乃果「そーそー」ゴクー
すみれ「じゃあ…穂乃果さん」
穂乃果「穂乃果でいーよ。さて会長さん、これからどうする?」
────
すみれ「姓は平安名、名はすみれ。渡世縁と義理、そして仁義により蕾會と袂を別ち菫誠会初代会長を襲名致します。手前、何分未熟者であり半端者の極道故、どうぞ行く末万端宜しくお引立てを願います」
ことり「ご丁寧な仁義に申し遅れまして失礼にございます。手前、生国は東京の音ノ木坂です。渡世縁持ちまして身の片親と発しますは高坂組二代目、高坂穂乃果に付き従い、同組若頭を預かります渡世未だ修行中の駆け出し者です」
ことり「姓は南、名はことりと申します。高坂共々、万事万端宜しくお頼申します」
穂乃果「重ねて失礼致します。手前、高坂組二代目、高坂穂乃果と申します。渡世縁持ちまして、これより高坂組は菫誠会に身を寄せさして頂きます。お見知り置きの程、宜しくお頼申します」
すみれ「ご丁寧なる仁義、恐縮にございます。どうぞお楽になさって下さい」
穂乃果「それでは仁義になりません。どうぞお先に」
すみれ「ではご一緒に」
穂乃果「はい」
スッ…
すみれ「ありがとうございます」
穂乃果「ありがとうございます……うはー!!久しぶり過ぎてきんちょーしたぁ!!!」
かのん「うわびっくりした」
ことり「流石穂乃果ちゃん、ちゃんと出来てたよ♡」
穂乃果「なら良かったよ…あー喉乾いた」
ルビィ「何でもあるよ、何がいいかな」
穂乃果「コーラちょーだいっ!」
すみれ「ご協力を頂きありがとうございます。高坂組のお噂は兼々東條と園田より聞き及んで…」
穂乃果「あー固い固い!いいよタメ語で!そんな歳も変わんないでしょ?先輩禁止!」プシュッ
かのん「さ、流石にそういう訳には…ここにいる中で1番ちゃんと本職やってるんだし」
ことり「気にしなくていいのっ。わざわざ上下関係ハッキリさせる必要も無いでしょ?一時的に協力するだけなんだし、なら仲良くした方がいいの」
穂乃果「そーそー」ゴクー
すみれ「じゃあ…穂乃果さん」
穂乃果「穂乃果でいーよ。さて会長さん、これからどうする?」
────
82:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:09:22 ID:???00
にこ「こっちで計画は決めた。と言っても、何も必ずその通り動けってんじゃない。軍隊じゃないんだから」
にこ「先んじてしずくを借りてたわ。蕾會は高坂組を枝にしようとしてたんでね。あそこはかなり武闘派で、向こう側に付かれるとダルくなるけど」
愛「あ、そうだったの?」
しずく「まあ、ガラスを割ってきただけですけどね」
にこ「そ。これで私達の意思表示になったわね。やる気ならかかってこいと」
かすみ「でも高坂組は結局蕾會…というか平安名側に付くんじゃないんですか?武闘派なら尚更」
真姫「ま、平安名一派にやる気を与えただけよ。案外日和ってるかもじゃない。ただでさえ力関係はハッキリしてるんだし」
栞子「焚き付けるのが目的なのですか?やる気など与えても、こちらの損耗が増えるだけでは」
コトッ
鞠莉「損耗?ノンノン、現状向こうさんの勢力は多く見積っても3、400。こっちは全部合わせて800近いの。それで被る損耗なんか、必要経費よ。オリーブオイルはそこネ」
恋「…要は大義名分が欲しいのです。例え弱小だからと、我々が力で殲滅した時に後々周りからの反発を少なくする為。向こうにも本気で向かってきてもらい、我々はそれを全力で叩きのめす」
愛「成程ね…まあ、後の政治は任せる。ウチらは実働だから」
にこ「ん。という事で仕事よ。こっちのタレコミ屋から、あいつら今蒲田にいるのが分かってる。かすみ、しずく。アンタら行ってきて」
しずく「はい!」
かすみ「何をすれば良いですか」
にこ「Xデーは明後日。その時までに減らせるなら減らしてきなさい」
かすみ「…了解。捕まったらどうします?」
真姫「退場。そうなりたくなければとっとと逃げる事ね。各自連絡は秘匿性の高いアプリで」
鞠莉「まあ何も必ず〇す必要は無いわ。要は力の差を分からせればいい。Yakuzaなら、〇さずとも心を折る方法位知ってるんじゃない?」
栞子「…そうですね」
────
にこ「先んじてしずくを借りてたわ。蕾會は高坂組を枝にしようとしてたんでね。あそこはかなり武闘派で、向こう側に付かれるとダルくなるけど」
愛「あ、そうだったの?」
しずく「まあ、ガラスを割ってきただけですけどね」
にこ「そ。これで私達の意思表示になったわね。やる気ならかかってこいと」
かすみ「でも高坂組は結局蕾會…というか平安名側に付くんじゃないんですか?武闘派なら尚更」
真姫「ま、平安名一派にやる気を与えただけよ。案外日和ってるかもじゃない。ただでさえ力関係はハッキリしてるんだし」
栞子「焚き付けるのが目的なのですか?やる気など与えても、こちらの損耗が増えるだけでは」
コトッ
鞠莉「損耗?ノンノン、現状向こうさんの勢力は多く見積っても3、400。こっちは全部合わせて800近いの。それで被る損耗なんか、必要経費よ。オリーブオイルはそこネ」
恋「…要は大義名分が欲しいのです。例え弱小だからと、我々が力で殲滅した時に後々周りからの反発を少なくする為。向こうにも本気で向かってきてもらい、我々はそれを全力で叩きのめす」
愛「成程ね…まあ、後の政治は任せる。ウチらは実働だから」
にこ「ん。という事で仕事よ。こっちのタレコミ屋から、あいつら今蒲田にいるのが分かってる。かすみ、しずく。アンタら行ってきて」
しずく「はい!」
かすみ「何をすれば良いですか」
にこ「Xデーは明後日。その時までに減らせるなら減らしてきなさい」
かすみ「…了解。捕まったらどうします?」
真姫「退場。そうなりたくなければとっとと逃げる事ね。各自連絡は秘匿性の高いアプリで」
鞠莉「まあ何も必ず〇す必要は無いわ。要は力の差を分からせればいい。Yakuzaなら、〇さずとも心を折る方法位知ってるんじゃない?」
栞子「…そうですね」
────
84:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:13:01 ID:???00
すみれ「…人員も揃った。やる事は一つだけ。台場組から分裂した宮下一派を迎え撃つ……もしくは、こっちから叩くの」
メイ「つっても奴等の拠点とか分かんねぇから、現状は待ちのみだな」
すみれ「そうなのよね。焦れったいでしょうがそうするしか…」
四季「穂乃果さん、高坂組の人員はどれくらい?」
穂乃果「……お恥ずかしい話なんだけど、100もいないんだ。皆台場を恐れて、逃げたり寧ろ向こうに行ったり。善子ちゃん達が来た時点で組はもう没落寸前だったんだよね」
ことり「建て直す為にも善子ちゃん達蕾會の提案に乗ろうとしたら、その台場のはぐれ者さん達に喧嘩売られたの。だから買ったんだ。私たち、気が短くて」
四季「Uh hm…」
すみれ「まあ、少数精鋭と見ましょう。もし何かあれば総動員をかけて欲しいわ」
穂乃果「もちろん。任せてよ」
かのん「…そうだ。ルビィちゃん、ここ以外の拠点はあったりする?」
ルビィ「あるよ。いっぱいは無いけどね。ここ以外だと八重洲、大森、新宿かな」
かのん「分かった。ことりちゃん、ここの人員を散らすのはどうかな」
ことり「同じ事考えてたよ。敵さんの組織力はウチより断然高い。この場所もきっとすぐにバレるだろうね」
穂乃果「なら穂乃果は大ボスのすみれちゃんを守るよ。取り敢えず敢えて近場の大森に行っておきたいかな。何かあればすぐに動けるし、高速も近いしさ」
すみれ「なら四季、ルビィ。あなた達はここにいて欲しい。もし奴等が来た時、私達に情報を伝える役割をお願い」
すみれ「菫誠会とはバレてないあなた達なら、奴等にかち合っても何かされる事は無いはず。危なければすぐに逃げて、命を守って」
ルビィ「ん。宜しく四季ちゃん」
四季「こちらこそ」
メイ「つっても奴等の拠点とか分かんねぇから、現状は待ちのみだな」
すみれ「そうなのよね。焦れったいでしょうがそうするしか…」
四季「穂乃果さん、高坂組の人員はどれくらい?」
穂乃果「……お恥ずかしい話なんだけど、100もいないんだ。皆台場を恐れて、逃げたり寧ろ向こうに行ったり。善子ちゃん達が来た時点で組はもう没落寸前だったんだよね」
ことり「建て直す為にも善子ちゃん達蕾會の提案に乗ろうとしたら、その台場のはぐれ者さん達に喧嘩売られたの。だから買ったんだ。私たち、気が短くて」
四季「Uh hm…」
すみれ「まあ、少数精鋭と見ましょう。もし何かあれば総動員をかけて欲しいわ」
穂乃果「もちろん。任せてよ」
かのん「…そうだ。ルビィちゃん、ここ以外の拠点はあったりする?」
ルビィ「あるよ。いっぱいは無いけどね。ここ以外だと八重洲、大森、新宿かな」
かのん「分かった。ことりちゃん、ここの人員を散らすのはどうかな」
ことり「同じ事考えてたよ。敵さんの組織力はウチより断然高い。この場所もきっとすぐにバレるだろうね」
穂乃果「なら穂乃果は大ボスのすみれちゃんを守るよ。取り敢えず敢えて近場の大森に行っておきたいかな。何かあればすぐに動けるし、高速も近いしさ」
すみれ「なら四季、ルビィ。あなた達はここにいて欲しい。もし奴等が来た時、私達に情報を伝える役割をお願い」
すみれ「菫誠会とはバレてないあなた達なら、奴等にかち合っても何かされる事は無いはず。危なければすぐに逃げて、命を守って」
ルビィ「ん。宜しく四季ちゃん」
四季「こちらこそ」
85:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:14:14 ID:???00
重複申し訳ないです。
────
穂乃果「じゃ穂乃果とかのんちゃん、すみれちゃんは大森に行くね。ことりちゃんとメイちゃん、花陽ちゃんは…どっちがいい?」
メイ「台場のお膝元でもある新宿だな。やる気なら寧ろこっちからやってやるよ。代紋掲げてねぇ半グレだからこそ出来る事はあるからな」
花陽「やるんなら徹底的に抗戦です!」
すみれ「…全員、死ぬのは駄目よ。死に意味なんて無い。生きてそれぞれの組や組織、生活に戻るのが至上命題」
ことり「…」
すみれ「確実にこっちが向こうより劣ってるのは分かるでしょ。いくら分裂したとはいえ、愛達がどんなコネで向かってくるかは分からない」
すみれ「そもそもこんなお家騒動に巻き込んでしまってるのに、協力してくれるだけもうこれ以上言う事は無いわ。どうか皆、生きて」
メイ「今更だよ死に損ない。今回もちゃんと死に損なえよ」
すみれ「善処するわ、頼んだわよ。メイ」
メイ「おう、じゃ行こうぜ。ことりさんに花陽さん」
ことり「穂乃果ちゃん、後お願いね」
穂乃果「任せて!こっちは大丈夫!」
かのん「花陽ちゃんも、希さんや海未さんの為に…お願い」
花陽「分かってます。私達の居場所を奪われる訳には行きません!ルビィちゃん、場所送っておいてね」
ルビィ「了解ですっ」
<ガチャッ
<バタンッ
────
────
穂乃果「じゃ穂乃果とかのんちゃん、すみれちゃんは大森に行くね。ことりちゃんとメイちゃん、花陽ちゃんは…どっちがいい?」
メイ「台場のお膝元でもある新宿だな。やる気なら寧ろこっちからやってやるよ。代紋掲げてねぇ半グレだからこそ出来る事はあるからな」
花陽「やるんなら徹底的に抗戦です!」
すみれ「…全員、死ぬのは駄目よ。死に意味なんて無い。生きてそれぞれの組や組織、生活に戻るのが至上命題」
ことり「…」
すみれ「確実にこっちが向こうより劣ってるのは分かるでしょ。いくら分裂したとはいえ、愛達がどんなコネで向かってくるかは分からない」
すみれ「そもそもこんなお家騒動に巻き込んでしまってるのに、協力してくれるだけもうこれ以上言う事は無いわ。どうか皆、生きて」
メイ「今更だよ死に損ない。今回もちゃんと死に損なえよ」
すみれ「善処するわ、頼んだわよ。メイ」
メイ「おう、じゃ行こうぜ。ことりさんに花陽さん」
ことり「穂乃果ちゃん、後お願いね」
穂乃果「任せて!こっちは大丈夫!」
かのん「花陽ちゃんも、希さんや海未さんの為に…お願い」
花陽「分かってます。私達の居場所を奪われる訳には行きません!ルビィちゃん、場所送っておいてね」
ルビィ「了解ですっ」
<ガチャッ
<バタンッ
────
86:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:16:10 ID:???00
しずく「…出てきたよ、かすみさん」
かすみ「使い方分かる?」
宮下組構成員「映画で見た事ありますけど、ピンを抜くんでしたっけ」
かすみ「あいや、改造されててボタン式になってる。押したら10秒でドカン。アイツらがどっか行ってからドアの前に置いてきて」
構成員「了解っす」
<ブーン…
かすみ「…行ったね」
しずく「じゃ、お願いします」
構成員「うっす」
────
かすみ「使い方分かる?」
宮下組構成員「映画で見た事ありますけど、ピンを抜くんでしたっけ」
かすみ「あいや、改造されててボタン式になってる。押したら10秒でドカン。アイツらがどっか行ってからドアの前に置いてきて」
構成員「了解っす」
<ブーン…
かすみ「…行ったね」
しずく「じゃ、お願いします」
構成員「うっす」
────
87:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:18:01 ID:???00
穂乃果「じゃ、私達も行こっか。行動は早い方が良い」
四季「お願いします。皆」
ルビィ「あとはお願いね」
かのん「うん。ルビィちゃん達も死なないでね」
ルビィ「がんばルビィ!」
すみれ「ふふ…よし、行きましょう」
穂乃果「ほーい」ガチャッ
<タタタタッ…
穂乃果「んえ?誰あれ、ルビィちゃんのとこの子?」
ルビィ「え?まだ呼んでないよ?」
かのん「え、じゃ誰…」
<ピッ、ピッ、ピッ…
穂乃果「……────戻れぇッ!!!」グッ
すみれ「な────ッ!!?」
────
四季「お願いします。皆」
ルビィ「あとはお願いね」
かのん「うん。ルビィちゃん達も死なないでね」
ルビィ「がんばルビィ!」
すみれ「ふふ…よし、行きましょう」
穂乃果「ほーい」ガチャッ
<タタタタッ…
穂乃果「んえ?誰あれ、ルビィちゃんのとこの子?」
ルビィ「え?まだ呼んでないよ?」
かのん「え、じゃ誰…」
<ピッ、ピッ、ピッ…
穂乃果「……────戻れぇッ!!!」グッ
すみれ「な────ッ!!?」
────
88:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:20:29 ID:???00
<ドカアァァァ……ン!!!
通行人「うわあぁっ!!?」
通行人「な、何!?」
通行人「爆発したぞぉっ!!!」
<ワーキャー
しずく「…」
かすみ「出して、しずく」
しずく「え、あの子は」
かすみ「囮」
しずく「あの子が捕まったらどうするの?私達の事話されたら…」
かすみ「いくらか掴ませといた。出てきたら幹部とも言っておいたし。させる気ないけど」
しずく「…そっか。了解」
ブゥン!
タタタタッ
構成員「はぁ、はぁ…頼んますよ。私もこれで幹部だ…」
<ピーポーピーポー…
────
通行人「うわあぁっ!!?」
通行人「な、何!?」
通行人「爆発したぞぉっ!!!」
<ワーキャー
しずく「…」
かすみ「出して、しずく」
しずく「え、あの子は」
かすみ「囮」
しずく「あの子が捕まったらどうするの?私達の事話されたら…」
かすみ「いくらか掴ませといた。出てきたら幹部とも言っておいたし。させる気ないけど」
しずく「…そっか。了解」
ブゥン!
タタタタッ
構成員「はぁ、はぁ…頼んますよ。私もこれで幹部だ…」
<ピーポーピーポー…
────
89:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:22:04 ID:???00
パラパラ…
かのん「ごほっ、げほっ…皆、大丈夫!?」
穂乃果「い゛ッ……づぅ…!」
すみれ「穂乃果!クソっ、足が…!!」
穂乃果「別に死んじゃいないよ!ただ、全然動かないけどさ…!」
四季「ルビィちゃん、大丈夫!?」
ルビィ「げほっ、嘘でしょアイツら…!ここまでやる!?」
四季「…寧ろこんなの、小手調べでしかないよ……」
ルビィ「分かってるよそれくらい!それより、どうするの!?案の定バレてたしさ!」
すみれ「…ッ」
穂乃果「…すみれちゃん、私だけ置いてって。上手くサツには言っておくから」
すみれ「そう、なるわよね。良いのね、穂乃果」
穂乃果「今すみれちゃん達が捕まる訳にはいかないよ。私だけなら言い訳も出来る。四季ちゃん達を連れて、大森に」
かのん「……っ、急ごう、皆!」
すみれ「…悪かった。この恩義は必ず返すわ」
穂乃果「頼むよ。何とか生き残って」
すみれ「…了解」
穂乃果「いづづ…」
ルビィ「他のテナントが避難し出してるよ、乗じて出よう!」
すみれ「分かったわ!」
四季「こっちに!早く!」
────
かのん「ごほっ、げほっ…皆、大丈夫!?」
穂乃果「い゛ッ……づぅ…!」
すみれ「穂乃果!クソっ、足が…!!」
穂乃果「別に死んじゃいないよ!ただ、全然動かないけどさ…!」
四季「ルビィちゃん、大丈夫!?」
ルビィ「げほっ、嘘でしょアイツら…!ここまでやる!?」
四季「…寧ろこんなの、小手調べでしかないよ……」
ルビィ「分かってるよそれくらい!それより、どうするの!?案の定バレてたしさ!」
すみれ「…ッ」
穂乃果「…すみれちゃん、私だけ置いてって。上手くサツには言っておくから」
すみれ「そう、なるわよね。良いのね、穂乃果」
穂乃果「今すみれちゃん達が捕まる訳にはいかないよ。私だけなら言い訳も出来る。四季ちゃん達を連れて、大森に」
かのん「……っ、急ごう、皆!」
すみれ「…悪かった。この恩義は必ず返すわ」
穂乃果「頼むよ。何とか生き残って」
すみれ「…了解」
穂乃果「いづづ…」
ルビィ「他のテナントが避難し出してるよ、乗じて出よう!」
すみれ「分かったわ!」
四季「こっちに!早く!」
────
90:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:24:04 ID:???00
ブーン…
しずく「第1段階はこれで完了。それで、どうする?」
かすみ「あの出てった奴等はどこ向かってんのかな」
しずく「…鞠莉さん曰く、新宿方面。台場のお膝元だね」
かすみ「愛先輩に連絡して。追っかけるよ」
しずく「…分かった」
────
<『…なお、現在火は消し止められており安全確認の為、京浜東北線上り下り共に点検中で…』
希「…」
善子「…っ」
海未「関係がありますかね」
希「あるやろうね。だってほら」
<『現場付近にて確保された女は暴力団関係者と見られていますが…』
凛「…あっ、あの子、葬儀の時に見たにゃ!」
海未「宮下さんの一派でしょう。台場が盃を控えた今行動を起こすとは考えにくい」
善子(…すみれ)
────
侑「始まったね」
歩夢「どうする?彼方さんの準備は出来てるよ」
侑「まだ良いよ。盃もある。私達はまだ穏便に行こう」
歩夢「了解」
────
しずく「第1段階はこれで完了。それで、どうする?」
かすみ「あの出てった奴等はどこ向かってんのかな」
しずく「…鞠莉さん曰く、新宿方面。台場のお膝元だね」
かすみ「愛先輩に連絡して。追っかけるよ」
しずく「…分かった」
────
<『…なお、現在火は消し止められており安全確認の為、京浜東北線上り下り共に点検中で…』
希「…」
善子「…っ」
海未「関係がありますかね」
希「あるやろうね。だってほら」
<『現場付近にて確保された女は暴力団関係者と見られていますが…』
凛「…あっ、あの子、葬儀の時に見たにゃ!」
海未「宮下さんの一派でしょう。台場が盃を控えた今行動を起こすとは考えにくい」
善子(…すみれ)
────
侑「始まったね」
歩夢「どうする?彼方さんの準備は出来てるよ」
侑「まだ良いよ。盃もある。私達はまだ穏便に行こう」
歩夢「了解」
────
91:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:26:32 ID:???00
プルルル…
メイ「うい。どうしたルビィ」
ことり「次、左ね」
花陽「はいっ」
メイ「おう……は!?生きてんのか!?」
ことり「!?」
花陽「ど、どうしたの!?」
メイ「花陽、テレビつけてくれ!」
花陽「う、うん…!」ピッ
<『…負傷者は1名との事です。繰り返しお伝えします。東京都大田区蒲田のビルにて爆発があり…』
ことり「爆発!?そんな、穂乃果ちゃ…!」
メイ「落ち着けことりさん!誰も死んじゃいない!ルビィからの連絡で、皆怪我で済んでるってよ!」
ことり「クソっ、結局バレてたんだ!」
花陽「向こうも本気って事ですね。初っ端から爆破なんて…余程の覚悟があるんだ」
メイ「うい。どうしたルビィ」
ことり「次、左ね」
花陽「はいっ」
メイ「おう……は!?生きてんのか!?」
ことり「!?」
花陽「ど、どうしたの!?」
メイ「花陽、テレビつけてくれ!」
花陽「う、うん…!」ピッ
<『…負傷者は1名との事です。繰り返しお伝えします。東京都大田区蒲田のビルにて爆発があり…』
ことり「爆発!?そんな、穂乃果ちゃ…!」
メイ「落ち着けことりさん!誰も死んじゃいない!ルビィからの連絡で、皆怪我で済んでるってよ!」
ことり「クソっ、結局バレてたんだ!」
花陽「向こうも本気って事ですね。初っ端から爆破なんて…余程の覚悟があるんだ」
92:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:28:22 ID:???00
メイ「…黙ってられるか?」
ことり「そんなの無理。でも、台場の事務所にカチ込む訳にはいかないよ?その、宮下さんだっけ?その一派の居所が分からないと攻撃出来ないよ」
メイ「いや……その必要は無さそうだ。後ろ見ろ」
花陽「…あのアルファード?」
メイ「ウチらが蒲田出てからずっと付いてきてんだよ。スモークかかってて見えねぇけど、十中八九奴等だろ」
ことり「…2人とも、武器は?」
メイ「悪ぃ、銃はないんだ」
ことり「使って」スッ
メイ「…どーも」
花陽「少し減速して並んでみます。もし彼女達なら…」
メイ「パンクぐらいさせてやるさ」
ブーン…
ことり「…並んだね」
<…ウィーン
花陽「窓開くよ!」
<かすみ「…ッ!!」チャキッ
メイ「…かすみィッ!!」チャキッ
パァン!、パァンパァン!!
キキーッ!!
ことり「かよちゃん、運転は任せるからね!!」
花陽「任せて下さいっ!」ブォンッ!
ーーーー
ことり「そんなの無理。でも、台場の事務所にカチ込む訳にはいかないよ?その、宮下さんだっけ?その一派の居所が分からないと攻撃出来ないよ」
メイ「いや……その必要は無さそうだ。後ろ見ろ」
花陽「…あのアルファード?」
メイ「ウチらが蒲田出てからずっと付いてきてんだよ。スモークかかってて見えねぇけど、十中八九奴等だろ」
ことり「…2人とも、武器は?」
メイ「悪ぃ、銃はないんだ」
ことり「使って」スッ
メイ「…どーも」
花陽「少し減速して並んでみます。もし彼女達なら…」
メイ「パンクぐらいさせてやるさ」
ブーン…
ことり「…並んだね」
<…ウィーン
花陽「窓開くよ!」
<かすみ「…ッ!!」チャキッ
メイ「…かすみィッ!!」チャキッ
パァン!、パァンパァン!!
キキーッ!!
ことり「かよちゃん、運転は任せるからね!!」
花陽「任せて下さいっ!」ブォンッ!
ーーーー
93:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:30:00 ID:???00
かすみ「メイ!!まずはアナタからですよ!!」パァン!!
しずく「待ってかすみさん!!愛さん達を待って攻撃しようよ!!」ブォンッ!
かすみ「私らで〇れれば、愛先輩達はすみれ達に向かってもらえるでしょ!!ただでさえ実働は私達だけで、にこさん達は動かないんだよ!?なるべく早めに、減らせるだけ減らさないと!!」
しずく「だからって…ッ!」
<チャキッ…
かすみ「…っしずく!!」
<ことり「悪いね。穂乃果ちゃんの仇」
パァン…!!
<バシュッ!!
しずく「うわっ!!?まずっ、タイヤを…!!?」
キキーッ!!
かすみ「…ちっ!せめて事故らないで!!」
しずく「分かってるよ…っ!!」
ーーーー
メイ「舐めんじゃねぇよかすみィッ!!」チャキッ
パァンパァン!!
<ビシッ
しずく「うぐッ…!!?」ビシャッ
しずく「待ってかすみさん!!愛さん達を待って攻撃しようよ!!」ブォンッ!
かすみ「私らで〇れれば、愛先輩達はすみれ達に向かってもらえるでしょ!!ただでさえ実働は私達だけで、にこさん達は動かないんだよ!?なるべく早めに、減らせるだけ減らさないと!!」
しずく「だからって…ッ!」
<チャキッ…
かすみ「…っしずく!!」
<ことり「悪いね。穂乃果ちゃんの仇」
パァン…!!
<バシュッ!!
しずく「うわっ!!?まずっ、タイヤを…!!?」
キキーッ!!
かすみ「…ちっ!せめて事故らないで!!」
しずく「分かってるよ…っ!!」
ーーーー
メイ「舐めんじゃねぇよかすみィッ!!」チャキッ
パァンパァン!!
<ビシッ
しずく「うぐッ…!!?」ビシャッ
94:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:32:03 ID:???00
かすみ「し、しずく!!」
しずく「こン、の…ッ、舐めるなァッ!!!」ギュインッ!!
花陽「嘘っ!!?」
ガシャァン!!
ことり「のわぁっ!!?」
ギャリギャリギャリ…ッ!!
しずく「っづ……こうなれば、死なば諸共ですッ!!!」
かすみ「ちょちょちょしずく!!?かすみんもいるんだけど!!?」
しずく「うぅおおおぉああぁぁぁぁっ!!!!!!」ブゥオォンッ!!
花陽「この、馬鹿……ッ!!」
ことり「かよちゃん、前!!」
メイ「危ねぇッ、耐えろォ!!」
ドゴォッ…
────
しずく「こン、の…ッ、舐めるなァッ!!!」ギュインッ!!
花陽「嘘っ!!?」
ガシャァン!!
ことり「のわぁっ!!?」
ギャリギャリギャリ…ッ!!
しずく「っづ……こうなれば、死なば諸共ですッ!!!」
かすみ「ちょちょちょしずく!!?かすみんもいるんだけど!!?」
しずく「うぅおおおぉああぁぁぁぁっ!!!!!!」ブゥオォンッ!!
花陽「この、馬鹿……ッ!!」
ことり「かよちゃん、前!!」
メイ「危ねぇッ、耐えろォ!!」
ドゴォッ…
────
95:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:34:31 ID:???00
ー【大森、建設中のビル】ー
ルビィ「…早く、こっちこっち」
かのん「ちょ、ルビィちゃん…こんなとこ入って大丈夫なの!?」
ルビィ「なーに今更言ってるの。ここはルビィ達が持ってるビルなの。多少は融通効くから大丈夫」
すみれ「凄いわね、半グレってのは…」
四季「お金周りだけなら、しがらみのある本職より凄いかも」
かのん「…穂乃果ちゃん、大丈夫かな」
すみれ「死ぬ程の怪我じゃなかったから、そこは大丈夫。私達の事も漏れる心配は無いわ」
四季「…漏れる、っていうなら」
ルビィ「?」
四季「どうして私たちの居場所がバレたの?」
すみれ「…」
ルビィ「内通者でもいるんじゃない。菫誠会に」
かのん「流石に……考えたくないな、それは」
ルビィ「そうでもないと、ピタリ賞でルビィ達の場所当てられるかな?都内に潜伏してるったって、どれだけの広さだと思うのさ」
すみれ「だからって…いくらなんでも、内部にそんな人間がいるなんて思えないわよ」
四季「心当たりはある」
かのん「!?」
ルビィ「え、誰?」
四季「…あなたの、親分さん」
すみれ「…!!」
ルビィ「…早く、こっちこっち」
かのん「ちょ、ルビィちゃん…こんなとこ入って大丈夫なの!?」
ルビィ「なーに今更言ってるの。ここはルビィ達が持ってるビルなの。多少は融通効くから大丈夫」
すみれ「凄いわね、半グレってのは…」
四季「お金周りだけなら、しがらみのある本職より凄いかも」
かのん「…穂乃果ちゃん、大丈夫かな」
すみれ「死ぬ程の怪我じゃなかったから、そこは大丈夫。私達の事も漏れる心配は無いわ」
四季「…漏れる、っていうなら」
ルビィ「?」
四季「どうして私たちの居場所がバレたの?」
すみれ「…」
ルビィ「内通者でもいるんじゃない。菫誠会に」
かのん「流石に……考えたくないな、それは」
ルビィ「そうでもないと、ピタリ賞でルビィ達の場所当てられるかな?都内に潜伏してるったって、どれだけの広さだと思うのさ」
すみれ「だからって…いくらなんでも、内部にそんな人間がいるなんて思えないわよ」
四季「心当たりはある」
かのん「!?」
ルビィ「え、誰?」
四季「…あなたの、親分さん」
すみれ「…!!」
96:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:36:12 ID:???00
ルビィ「……あ?」
四季「菫誠会が昨日の今日集まった寄せ集めとはいえ、皆等しく台場やその分派を憎んでる。今更台場に寝返るなんて考えられない」
ルビィ「で?」
四季「でも聞けば、あなたの親分さんは台場に降る事をよしとしてる。何なら
台場組傘下である事を喜んでる素振りすら───」
グイッ!
四季「っ…!」
ルビィ「下らない事言ってんじゃねぇよ!!曜ちゃんが私達を売り渡す訳無いじゃんか!!!」
かのん「ルビィちゃん…」
ルビィ「確かに喜んでるよ!台場に降ってから普段より良いシノギが出来る様になって、組としても潤い出したからね!」
ルビィ「だからってわざわざ仲間を売る程、曜ちゃん達は落ちぶれちゃいないんだよ!!」
四季「そんなのあなたに分かるの!?あなたがその曜って人の、心の奥底まで読み取れる訳!?どう思ってるかなんて分かるの!?」
ルビィ「売り渡して得なんか無いだろって言ってんの!!」
すみれ「ルビィ!!四季!!」
四季「っ…!」
ルビィ「ちっ…!」
すみれ「仲間割れは結構よ。四季の気持ちも分かる。ルビィの気持ちだってね」
すみれ「でもこのままだと例えどっちに転んでもロクな結末にならないわよ。分かるわね」
四季「…」
ルビィ「…!」
四季「菫誠会が昨日の今日集まった寄せ集めとはいえ、皆等しく台場やその分派を憎んでる。今更台場に寝返るなんて考えられない」
ルビィ「で?」
四季「でも聞けば、あなたの親分さんは台場に降る事をよしとしてる。何なら
台場組傘下である事を喜んでる素振りすら───」
グイッ!
四季「っ…!」
ルビィ「下らない事言ってんじゃねぇよ!!曜ちゃんが私達を売り渡す訳無いじゃんか!!!」
かのん「ルビィちゃん…」
ルビィ「確かに喜んでるよ!台場に降ってから普段より良いシノギが出来る様になって、組としても潤い出したからね!」
ルビィ「だからってわざわざ仲間を売る程、曜ちゃん達は落ちぶれちゃいないんだよ!!」
四季「そんなのあなたに分かるの!?あなたがその曜って人の、心の奥底まで読み取れる訳!?どう思ってるかなんて分かるの!?」
ルビィ「売り渡して得なんか無いだろって言ってんの!!」
すみれ「ルビィ!!四季!!」
四季「っ…!」
ルビィ「ちっ…!」
すみれ「仲間割れは結構よ。四季の気持ちも分かる。ルビィの気持ちだってね」
すみれ「でもこのままだと例えどっちに転んでもロクな結末にならないわよ。分かるわね」
四季「…」
ルビィ「…!」
97:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:38:09 ID:???00
すみれ「…一方的にやられるなんて私達らしくない。そうよね、かのん」
かのん「もちろん」
すみれ「…街に出るわよ」
四季「っえ!?」
ルビィ「はァ!?何言ってんの!?」
すみれ「仮に本当に内通者がいて、蒲田の様にまたここに爆弾でも投げられたら今度こそ誰かが死ぬわよ」
ルビィ「外に出たって同じじゃんか!」
すみれ「何もやり返せないまま死んでいい訳?」
ルビィ「それは…っ」
すみれ「街に出ればカタギを巻き込みたくはないでしょうし、爆弾投げるなんてしないでしょう。精々ハジキ撃ってくるとかね」
かのん「ならこっちも撃ち返して、何人かでも〇ってやるよ。それで初めて菫誠会って言える」
ルビィ「死に急ぐだけじゃない?死に意味なんて無いって言ったのはすみれちゃんでしょ!?」
すみれ「今この場で野垂れ死ぬなら意味が無い。でも愛や愛の一派の人間を〇れたんなら、それは意味がある事なのよ」
ルビィ「…ほんっと、頭の古い筋者っていつもこうだよ」
四季「…やられっぱなしは性に合わない。出よう、街に」
ルビィ「そうだこの子もそっち側だ…」
すみれ「ルビィ、強制はしない。今この場で離脱して、それこそ曜の下に戻ったっていいわ。私達は気にしないから」
ルビィ「…そんなん言われて戻る気にはなれないよ」
かのん「本当だよ?」
ルビィ「……分かったよもう!!その代わり、ウチの子全員呼んで配置させるよ!向こうが何人で来るかも分かんないなら、それくらいの対策はするからね!」
すみれ「……助かるわ。ありがとう」
ルビィ「今呼ぶよ。そしたらすぐ出るから」
────
かのん「もちろん」
すみれ「…街に出るわよ」
四季「っえ!?」
ルビィ「はァ!?何言ってんの!?」
すみれ「仮に本当に内通者がいて、蒲田の様にまたここに爆弾でも投げられたら今度こそ誰かが死ぬわよ」
ルビィ「外に出たって同じじゃんか!」
すみれ「何もやり返せないまま死んでいい訳?」
ルビィ「それは…っ」
すみれ「街に出ればカタギを巻き込みたくはないでしょうし、爆弾投げるなんてしないでしょう。精々ハジキ撃ってくるとかね」
かのん「ならこっちも撃ち返して、何人かでも〇ってやるよ。それで初めて菫誠会って言える」
ルビィ「死に急ぐだけじゃない?死に意味なんて無いって言ったのはすみれちゃんでしょ!?」
すみれ「今この場で野垂れ死ぬなら意味が無い。でも愛や愛の一派の人間を〇れたんなら、それは意味がある事なのよ」
ルビィ「…ほんっと、頭の古い筋者っていつもこうだよ」
四季「…やられっぱなしは性に合わない。出よう、街に」
ルビィ「そうだこの子もそっち側だ…」
すみれ「ルビィ、強制はしない。今この場で離脱して、それこそ曜の下に戻ったっていいわ。私達は気にしないから」
ルビィ「…そんなん言われて戻る気にはなれないよ」
かのん「本当だよ?」
ルビィ「……分かったよもう!!その代わり、ウチの子全員呼んで配置させるよ!向こうが何人で来るかも分かんないなら、それくらいの対策はするからね!」
すみれ「……助かるわ。ありがとう」
ルビィ「今呼ぶよ。そしたらすぐ出るから」
────
98:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:41:29 ID:???00
ー【大森、駅前近くの路上】ー
愛「…」
栞子「……ダメですね、かすみさん達に連絡が付かない」
愛「何かあったのかな…まさか〇られたんじゃないよね」
栞子「あまり考えにくいですが…」
<タタタタッ
愛「…」
構成員「はぁ……っ、愛さん!」
愛「どうした、誰かいた?」
構成員「誰かどころじゃなくて、全員が!!」
栞子「…!?」
構成員「隠れてなんかないんです!全員普通に街を歩いてますよ!!」
愛「……っへぇ」ニヤッ
栞子「全面衝突はどうかと思いますが……聞く気は無いんでしょうね」
愛「当たり前じゃん。全員呼んで。君は案内して」
構成員「おっす!」
ーーーー
愛「…」
栞子「……ダメですね、かすみさん達に連絡が付かない」
愛「何かあったのかな…まさか〇られたんじゃないよね」
栞子「あまり考えにくいですが…」
<タタタタッ
愛「…」
構成員「はぁ……っ、愛さん!」
愛「どうした、誰かいた?」
構成員「誰かどころじゃなくて、全員が!!」
栞子「…!?」
構成員「隠れてなんかないんです!全員普通に街を歩いてますよ!!」
愛「……っへぇ」ニヤッ
栞子「全面衝突はどうかと思いますが……聞く気は無いんでしょうね」
愛「当たり前じゃん。全員呼んで。君は案内して」
構成員「おっす!」
ーーーー
99:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:43:22 ID:???00
かのん「わ、王道家あるよあそこ」
すみれ「お腹空いたの?」
かのん「実はちょっと…」
四季「すぐそこにSEIYUあるけど、何か買ってこようか?」
かのん「あ、なら一緒に行くよ。すみれちゃんも来る?」
すみれ「逃げ場のなさそうな場所にはあんまり行きたくないんだけど…まあ良いか」
ルビィ「ルビィもお腹空いたー」
テクテク
宮下組構成員「…どうします?」
愛「SEIYUの出口全部張っといて。私が取り敢えず行くから」
栞子「上手くはぐれさせますか?」
愛「出来る?」
栞子「お任せを。周りのチンピラも全員止めておきます。構成員を何人かお貸し下さい」
愛「勿論。宜しく」
構成員「栞子さん、行きましょう」
ーーーー
すみれ「お腹空いたの?」
かのん「実はちょっと…」
四季「すぐそこにSEIYUあるけど、何か買ってこようか?」
かのん「あ、なら一緒に行くよ。すみれちゃんも来る?」
すみれ「逃げ場のなさそうな場所にはあんまり行きたくないんだけど…まあ良いか」
ルビィ「ルビィもお腹空いたー」
テクテク
宮下組構成員「…どうします?」
愛「SEIYUの出口全部張っといて。私が取り敢えず行くから」
栞子「上手くはぐれさせますか?」
愛「出来る?」
栞子「お任せを。周りのチンピラも全員止めておきます。構成員を何人かお貸し下さい」
愛「勿論。宜しく」
構成員「栞子さん、行きましょう」
ーーーー
100:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:45:06 ID:???00
ー【SEIYU4階、BOOK・OFF】ー
店員「いらっしゃいませなのだー」
すみれ「…へぇ、結構レコードあんのね」
店員「…あれ、あの人…」
ピピッ
すみれ「?」
ーーーー
owl:レジがぶっ壊れたか何かで凄い並んでる
sk:迷った
Ruby:⬆️を探してる
ーーーー
すみれ「なぁにやってんだか…おっ、異邦人」
スッ…
すみれ「……ッ!!!」
愛「これ良いよね。ね、大貫妙子の【雨の夜明け】って知ってる?めっちゃ良いよ」
すみれ「…結構好きよ」
愛「そ。曲のセンスは良いじゃん」
すみれ「何してるの、ここで」
愛「あの爆破で死んでる訳無いって思ったから、探してた。案の定だ」
すみれ「やっぱりアレはアンタらの仕業ね」
愛「はっ、他に誰がいんの」
チャキッ…
すみれ「っ!!」
愛「そのまま。一緒に下降りよっか」
店員「いらっしゃいませなのだー」
すみれ「…へぇ、結構レコードあんのね」
店員「…あれ、あの人…」
ピピッ
すみれ「?」
ーーーー
owl:レジがぶっ壊れたか何かで凄い並んでる
sk:迷った
Ruby:⬆️を探してる
ーーーー
すみれ「なぁにやってんだか…おっ、異邦人」
スッ…
すみれ「……ッ!!!」
愛「これ良いよね。ね、大貫妙子の【雨の夜明け】って知ってる?めっちゃ良いよ」
すみれ「…結構好きよ」
愛「そ。曲のセンスは良いじゃん」
すみれ「何してるの、ここで」
愛「あの爆破で死んでる訳無いって思ったから、探してた。案の定だ」
すみれ「やっぱりアレはアンタらの仕業ね」
愛「はっ、他に誰がいんの」
チャキッ…
すみれ「っ!!」
愛「そのまま。一緒に下降りよっか」
101:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:47:09 ID:???00
すみれ「……」
<店員「あのー、どうかなさいましたー?」
愛「っと…!」
すみれ「…今更ハジキにビビりゃしないのよ」
愛「…あ?」
ブンッ
ドゴッ!!
愛「あがッ!!?」
ガシャーン!
店員「のわあぁっ!!?」
客「うぉっ!?喧嘩!!?」
客「け、警備呼んで!!」
すみれ「店ン中だろうが関係無い。ぶっ飛ばしてやるわ」
愛「…あはは、そりゃそうか」チャキッ
パァン!!
<ビシッ
客「うわっ、銃!!?」
すみれ「…っ、こんなカタギの多い所で弾くの?」
愛「お前さえ〇せればどうだっていい」
すみれ「…っこのォッ!!」
ドカッ!!
愛「ぐっ……すみれェッ!!」ブンッ
バキッ!!
すみれ「ごうっ!!?」
愛「よく考えろよ!?素手と銃、どっちが強いか位分かるよなァ!!?」チャキッ
すみれ「……ッ!」
<店員「あのー、どうかなさいましたー?」
愛「っと…!」
すみれ「…今更ハジキにビビりゃしないのよ」
愛「…あ?」
ブンッ
ドゴッ!!
愛「あがッ!!?」
ガシャーン!
店員「のわあぁっ!!?」
客「うぉっ!?喧嘩!!?」
客「け、警備呼んで!!」
すみれ「店ン中だろうが関係無い。ぶっ飛ばしてやるわ」
愛「…あはは、そりゃそうか」チャキッ
パァン!!
<ビシッ
客「うわっ、銃!!?」
すみれ「…っ、こんなカタギの多い所で弾くの?」
愛「お前さえ〇せればどうだっていい」
すみれ「…っこのォッ!!」
ドカッ!!
愛「ぐっ……すみれェッ!!」ブンッ
バキッ!!
すみれ「ごうっ!!?」
愛「よく考えろよ!?素手と銃、どっちが強いか位分かるよなァ!!?」チャキッ
すみれ「……ッ!」
102:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:49:01 ID:???00
愛「はぁ、はぁ…今ここで〇すつもりは無い。付いてきてもらうよ」
すみれ「は……?」
愛「もしついて来れないってんなら…」
プルルル
愛「…」ピッ
<栞子「お疲れ様です、澁谷かのんは確保しました」
すみれ「…ッ!!か、かのん!!」
<栞子「若菜四季と、黒澤ルビィ率いるメンバーも同じく現在SEIYU前で囲んでおります。どうされるかは愛さんが」
愛「…彼女に決めさせて。来てるんでしょ」
栞子「了解。脱出の場合B1非常口をお使い下さい。車両を待機させてます」
ピッ
愛「……で、どうする?」
すみれ「…愛……ッ!!」
<タタタタッ
<店員「警備員さん、こっちです!」
すみれ「…ちっ」
構成員「失礼」ガシッ
愛「急ごう、B1はこっちだ」
構成員「オラどけ!!」
一般人「きゃあぁっ!?」
店員「…あの人、死んじゃうのかな…」
────
すみれ「は……?」
愛「もしついて来れないってんなら…」
プルルル
愛「…」ピッ
<栞子「お疲れ様です、澁谷かのんは確保しました」
すみれ「…ッ!!か、かのん!!」
<栞子「若菜四季と、黒澤ルビィ率いるメンバーも同じく現在SEIYU前で囲んでおります。どうされるかは愛さんが」
愛「…彼女に決めさせて。来てるんでしょ」
栞子「了解。脱出の場合B1非常口をお使い下さい。車両を待機させてます」
ピッ
愛「……で、どうする?」
すみれ「…愛……ッ!!」
<タタタタッ
<店員「警備員さん、こっちです!」
すみれ「…ちっ」
構成員「失礼」ガシッ
愛「急ごう、B1はこっちだ」
構成員「オラどけ!!」
一般人「きゃあぁっ!?」
店員「…あの人、死んじゃうのかな…」
────
103:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:51:30 ID:???00
ー【SEIYU前】ー
ルビィ「オラァッ!!!」
ドガッ!
構成員「ぐあぁっ!!」
四季「っ!!」シュッ
バキッ!!
構成員「ごぉッ!!」
<ドサッ
ルビィ「はぁッ、はぁ…ッ!!ほら、もう終わり?!かかってきなよ!!」
Súryaメンバー「オラァッ!!ヤクザがそんなもんかよ、あぁ!!?」
四季「げほっごほっ…数だけは多いんだから」
ルビィ「てかアナタの姉貴分、もう既にとっ捕まってんだけど!?弱くない!?」
四季「かのん先輩がそんな弱い訳ない!」
栞子「3人まとめて相手をするのは骨が折れるので、かのんさんだけは後ろから襲って確保しました。強い弱い関係無いですよ」
四季「っ…!!」
ルビィ「ご説明どーも!!」
構成員「いってぇ…!」
構成員「大人しくしろよ、クソガキが!!」
ルビィ「オラァッ!!!」
ドガッ!
構成員「ぐあぁっ!!」
四季「っ!!」シュッ
バキッ!!
構成員「ごぉッ!!」
<ドサッ
ルビィ「はぁッ、はぁ…ッ!!ほら、もう終わり?!かかってきなよ!!」
Súryaメンバー「オラァッ!!ヤクザがそんなもんかよ、あぁ!!?」
四季「げほっごほっ…数だけは多いんだから」
ルビィ「てかアナタの姉貴分、もう既にとっ捕まってんだけど!?弱くない!?」
四季「かのん先輩がそんな弱い訳ない!」
栞子「3人まとめて相手をするのは骨が折れるので、かのんさんだけは後ろから襲って確保しました。強い弱い関係無いですよ」
四季「っ…!!」
ルビィ「ご説明どーも!!」
構成員「いってぇ…!」
構成員「大人しくしろよ、クソガキが!!」
104:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:53:09 ID:???00
栞子「これ以上抵抗しても、下手したら死ぬだけですよ」
ルビィ「一度はやるって決めたんだから、やり遂げなきゃ…すみれちゃん達に悪いでしょ!!」
四季「私だって一度は逃げた。もう逃げたくない。私達の居場所は…奪わせない」
栞子「……埒が明きませんね。申し訳ありませんが、出て来てください」
<ガチャッ
?「…ほんと、元気だね。ルビィちゃん」
ルビィ「…───ッ!!?」
四季「……?」
栞子「あなた、どこにいるかを彼女に伝えてたそうですね。あなたからすれば親を安心させる為のただの報告でしか無かったのでしょうが、彼女からすれば撒き餌でしかない」
栞子「そうですね、花丸さん」
花丸「…頼むよ、栞子ちゃん。渡辺組の今後を」
栞子「ええ。お任せを」
ルビィ「なん、で…?花丸ちゃ…」
花丸「…」
ルビィ「ねぇどうしてッ!!?答えてよ、花丸ちゃん!!!」
花丸「…組の為ずら。ごめん」
栞子「……抑えてください」
構成員「おっす」
四季「は、離せッ!!ルビィちゃん!!」ガシッ
ルビィ「…」ガシッ
Súryaメンバー「ルビィさん!!クソッ、離せ!!」
栞子「では連れてって下さい。この子達はあなた達で適当に痛めつけて、帰してあげて下さい」ガチャッ
構成員「おうっ!!」
バタンッ…
────
ルビィ「一度はやるって決めたんだから、やり遂げなきゃ…すみれちゃん達に悪いでしょ!!」
四季「私だって一度は逃げた。もう逃げたくない。私達の居場所は…奪わせない」
栞子「……埒が明きませんね。申し訳ありませんが、出て来てください」
<ガチャッ
?「…ほんと、元気だね。ルビィちゃん」
ルビィ「…───ッ!!?」
四季「……?」
栞子「あなた、どこにいるかを彼女に伝えてたそうですね。あなたからすれば親を安心させる為のただの報告でしか無かったのでしょうが、彼女からすれば撒き餌でしかない」
栞子「そうですね、花丸さん」
花丸「…頼むよ、栞子ちゃん。渡辺組の今後を」
栞子「ええ。お任せを」
ルビィ「なん、で…?花丸ちゃ…」
花丸「…」
ルビィ「ねぇどうしてッ!!?答えてよ、花丸ちゃん!!!」
花丸「…組の為ずら。ごめん」
栞子「……抑えてください」
構成員「おっす」
四季「は、離せッ!!ルビィちゃん!!」ガシッ
ルビィ「…」ガシッ
Súryaメンバー「ルビィさん!!クソッ、離せ!!」
栞子「では連れてって下さい。この子達はあなた達で適当に痛めつけて、帰してあげて下さい」ガチャッ
構成員「おうっ!!」
バタンッ…
────
105:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:55:08 ID:???00
梨子「蒲田の爆破事件、羽田線の車両事故、大森の銃撃沙汰…どれを取っても無関係に思えません。台場や蕾會系関係者の犯行としか思えない」
絵里「台場から朝香興行の若頭、宮下愛と他3名が組を抜けたのはこっちも掴んでるけど…」
梨子「それに蕾會からも、平安名すみれと澁谷かのんが抜けたそうですし。恐らくここの両組織による事件でしょう」
絵里「宮下愛達…便宜上、宮下組と呼称しておくわね。蒲田のビル爆破事件で捕まえた彼女も台場から抜けて宮下組に付いていった内の1人と見える」
絵里「あの爆破も宮下組が平安名すみれ達を狙ったと見て間違いない。負傷者に何故か、高坂組の高坂穂乃果がいるのよ?打倒台場の為平安名すみれ側に付いたんでしょう」
絵里「それに近隣の目撃証言で、現場周辺から避難する人達に紛れて半グレチーム【Súrya】のリーダー黒澤ルビィ、元神宮一家若衆の若菜四季もいた…彼女らも平安名一派か」
梨子「……懸念していた全面衝突が、恐らく既に始まってます。車両事故の方は高坂組の南ことり、【Serket】の米女メイ、元神宮一家若衆の小泉花陽。それに台場の桜坂しずくまで関わってたんです」
梨子「確保した2名は確実に蕾會、と言うより平安名一派の手の者と思います。このままだと都内各地で抗争が引き起こされる。台場や蕾會も盃を控えてるとは言え、刺激された若衆が行動を起こさない保証はありません!」
絵里「大森の事件は?」
梨子「はい、ブックオフ店員の目撃証言によると……この子も運が悪いな」
絵里「え?」
梨子「あいえ、この店員の高海さん、前の抗争で自分の車に台場の銃が撃たれたあの人なんです」
絵里「運悪……」
絵里「台場から朝香興行の若頭、宮下愛と他3名が組を抜けたのはこっちも掴んでるけど…」
梨子「それに蕾會からも、平安名すみれと澁谷かのんが抜けたそうですし。恐らくここの両組織による事件でしょう」
絵里「宮下愛達…便宜上、宮下組と呼称しておくわね。蒲田のビル爆破事件で捕まえた彼女も台場から抜けて宮下組に付いていった内の1人と見える」
絵里「あの爆破も宮下組が平安名すみれ達を狙ったと見て間違いない。負傷者に何故か、高坂組の高坂穂乃果がいるのよ?打倒台場の為平安名すみれ側に付いたんでしょう」
絵里「それに近隣の目撃証言で、現場周辺から避難する人達に紛れて半グレチーム【Súrya】のリーダー黒澤ルビィ、元神宮一家若衆の若菜四季もいた…彼女らも平安名一派か」
梨子「……懸念していた全面衝突が、恐らく既に始まってます。車両事故の方は高坂組の南ことり、【Serket】の米女メイ、元神宮一家若衆の小泉花陽。それに台場の桜坂しずくまで関わってたんです」
梨子「確保した2名は確実に蕾會、と言うより平安名一派の手の者と思います。このままだと都内各地で抗争が引き起こされる。台場や蕾會も盃を控えてるとは言え、刺激された若衆が行動を起こさない保証はありません!」
絵里「大森の事件は?」
梨子「はい、ブックオフ店員の目撃証言によると……この子も運が悪いな」
絵里「え?」
梨子「あいえ、この店員の高海さん、前の抗争で自分の車に台場の銃が撃たれたあの人なんです」
絵里「運悪……」
106:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:57:04 ID:???00
梨子「とにかく、彼女のお陰で平安名すみれがいた事は確定してます。目撃証言から宮下愛、三船栞子も……」
絵里「うん、確かにもう既にコトは起きてるわ。でもね…」
<ガラッ
せつ菜「ダメです!!台場へのガサ入れ許可降りませんでした!!」
絵里「こうなるのよ…くそっ」
梨子「どうして!?上層部は何考えてるの!?このまま事態が終結するとでも思ってる訳!?」
せつ菜「警視庁としては静観、及び行動開始準備に徹する様お達しが来てます!中須かすみを釈放した以上、刺激は出来ないと!」
梨子「しろっつったのはそっちでしょうが……!!」
絵里「十中八九台場の根回しね。私は何にも言えないけど、蕾會との差はコレよ。奴等はもっと上とも繋がってるって事ね…」
梨子「絵里さんはちゃんと警察としての任務は果たそうとしてるから、まあいいんじゃないですか」
絵里「ふっ、適当ね…」
梨子「じゃあ何、私達が出る幕は無いの?」
せつ菜「何なら管轄もバラバラですからね!奴等がそれを狙ってかは知りませんが、各地で事を起こしてる以上どこの管轄とするかも決めあぐねてるそうで!!」
梨子「…何とか動ける様に働きかけて」
せつ菜「了解しました!!」
絵里「私は確保した容疑者を我々音ノ木坂で収容出来る様進言する。そうなったら梨子に取り調べを任せるわ」
梨子「了解しました…」
絵里「せつ菜、出来る準備をするわよ。来なさい」
せつ菜「了解です!」
ガチャッ
バタンッ…
梨子「…」カチッ、シュボッ
フー…
梨子「……天下の警察が、何も出来ないのか…」
────
絵里「うん、確かにもう既にコトは起きてるわ。でもね…」
<ガラッ
せつ菜「ダメです!!台場へのガサ入れ許可降りませんでした!!」
絵里「こうなるのよ…くそっ」
梨子「どうして!?上層部は何考えてるの!?このまま事態が終結するとでも思ってる訳!?」
せつ菜「警視庁としては静観、及び行動開始準備に徹する様お達しが来てます!中須かすみを釈放した以上、刺激は出来ないと!」
梨子「しろっつったのはそっちでしょうが……!!」
絵里「十中八九台場の根回しね。私は何にも言えないけど、蕾會との差はコレよ。奴等はもっと上とも繋がってるって事ね…」
梨子「絵里さんはちゃんと警察としての任務は果たそうとしてるから、まあいいんじゃないですか」
絵里「ふっ、適当ね…」
梨子「じゃあ何、私達が出る幕は無いの?」
せつ菜「何なら管轄もバラバラですからね!奴等がそれを狙ってかは知りませんが、各地で事を起こしてる以上どこの管轄とするかも決めあぐねてるそうで!!」
梨子「…何とか動ける様に働きかけて」
せつ菜「了解しました!!」
絵里「私は確保した容疑者を我々音ノ木坂で収容出来る様進言する。そうなったら梨子に取り調べを任せるわ」
梨子「了解しました…」
絵里「せつ菜、出来る準備をするわよ。来なさい」
せつ菜「了解です!」
ガチャッ
バタンッ…
梨子「…」カチッ、シュボッ
フー…
梨子「……天下の警察が、何も出来ないのか…」
────
107:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 01:59:12 ID:???00
ー【京浜島】ー
キキーッ
ガチャッ
かのん「クソっ、離して!!」
栞子「暴れないで下さい。まだ〇すつもりはないので」チャキッ
かのん「…キミがそっち側に付くとはね。そんなタイプには見えないけど」
栞子「…案外直情的なんですよ」
かのん「ふーん。ねぇ、すみれちゃん達は?」
栞子「若菜四季と黒澤ルビィは暴れられても困るので、縛って袋を被せて向こうの車に。すみれさんは愛さんが」
かのん「あっそ…」
<スタッ
花丸「…」
かのん「……お久しぶり、花丸ちゃん」
花丸「…うん」
かのん「私も変わったんだ…昔だったら、絶対〇してた」
かのん「…でも、今はそんな気になれない。組の事を考えての事でしょ?仕方ないよね」
花丸「っ…」
栞子「お優しいのですね」
かのん「仁義もクソもない君らと違ってね」
栞子「あはは!」
<ガチャッ
愛「やあ、澁谷かのん。元気だった?」
かのん「…まだ生きてたんだ。私にも〇すチャンスがあるって事か」
愛「あはは、まあ言ってなよ。ここは私の所有する港湾施設でさ。あともう少しゆっくりして行きな」
かのん「すみれちゃんは?」
愛「私の車で寝てるよ。しおってぃー、全員を中に案内して」
栞子「了解しました」
かのん「…」
────
キキーッ
ガチャッ
かのん「クソっ、離して!!」
栞子「暴れないで下さい。まだ〇すつもりはないので」チャキッ
かのん「…キミがそっち側に付くとはね。そんなタイプには見えないけど」
栞子「…案外直情的なんですよ」
かのん「ふーん。ねぇ、すみれちゃん達は?」
栞子「若菜四季と黒澤ルビィは暴れられても困るので、縛って袋を被せて向こうの車に。すみれさんは愛さんが」
かのん「あっそ…」
<スタッ
花丸「…」
かのん「……お久しぶり、花丸ちゃん」
花丸「…うん」
かのん「私も変わったんだ…昔だったら、絶対〇してた」
かのん「…でも、今はそんな気になれない。組の事を考えての事でしょ?仕方ないよね」
花丸「っ…」
栞子「お優しいのですね」
かのん「仁義もクソもない君らと違ってね」
栞子「あはは!」
<ガチャッ
愛「やあ、澁谷かのん。元気だった?」
かのん「…まだ生きてたんだ。私にも〇すチャンスがあるって事か」
愛「あはは、まあ言ってなよ。ここは私の所有する港湾施設でさ。あともう少しゆっくりして行きな」
かのん「すみれちゃんは?」
愛「私の車で寝てるよ。しおってぃー、全員を中に案内して」
栞子「了解しました」
かのん「…」
────
108:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:01:04 ID:???00
すみれ「…う、ぅ……ん」
パチッ
すみれ「…」ギシッ
愛「おはよ。よく寝れた?」
すみれ「…お陰様で」
愛「…菫誠会、ね。良い名前じゃん」
すみれ「誰から聞いたの?」
愛「すみれのお仲間から。全員いるよ、かのんちゃんもルビィちゃんも、四季ちゃんも。今んとこ元気だから安心して」
すみれ「…ふん、全員じゃないわ。仲間はまだ…」
愛「…」ピッ
<『……蒲田での爆発事件の直後、首都1号羽田線の道路上での銃撃、及び車両の事故が発生し…』
すみれ「…っ!!?」
<「2台は横転。救急搬送されたのは半グレグループ【Serket】のリーダー米女メイ。暴力団、高坂組若頭の南ことりです。指定暴力団蕾會構成員の小泉花陽。及び台場組の桜坂しずくが搬送先で……」
愛「……しずくもキレたんだろうなぁ。てか、かすみんはどうしたんだろ…」
すみれ「…!」
愛「でもこれで分かったね。今ここにいる子達で全員。救急搬送だし皆が皆死んじゃいないとは思うよ」
すみれ「…」
愛「あとは、君達全員弾いて終わり。組織なんて作っても、大した反抗も出来ず。残念でした」
すみれ「〇すんなら、とっとと〇して」
愛「言われなくても。でもまだやんない」
すみれ「…は?」
愛「私らはさ、実は台場組も壊すつもり。その為に色んな人の協力も得てる」
すみれ「…アンタ、それでも極道なの?」
愛「果林を弾いたお前だけは許せない。これは変わらずね。でも五分なんかに持ってった日和見主義の台場組も…同じ位許す事は出来ないよ」
すみれ「何をする気なの。これ以上」
愛「蕾會と五分盃を交わす日…明後日か。私達が乗り込んで式典をぶっ壊して、台場組には終わってもらう」
すみれ「……っあんた、自分の親を…!!」
パチッ
すみれ「…」ギシッ
愛「おはよ。よく寝れた?」
すみれ「…お陰様で」
愛「…菫誠会、ね。良い名前じゃん」
すみれ「誰から聞いたの?」
愛「すみれのお仲間から。全員いるよ、かのんちゃんもルビィちゃんも、四季ちゃんも。今んとこ元気だから安心して」
すみれ「…ふん、全員じゃないわ。仲間はまだ…」
愛「…」ピッ
<『……蒲田での爆発事件の直後、首都1号羽田線の道路上での銃撃、及び車両の事故が発生し…』
すみれ「…っ!!?」
<「2台は横転。救急搬送されたのは半グレグループ【Serket】のリーダー米女メイ。暴力団、高坂組若頭の南ことりです。指定暴力団蕾會構成員の小泉花陽。及び台場組の桜坂しずくが搬送先で……」
愛「……しずくもキレたんだろうなぁ。てか、かすみんはどうしたんだろ…」
すみれ「…!」
愛「でもこれで分かったね。今ここにいる子達で全員。救急搬送だし皆が皆死んじゃいないとは思うよ」
すみれ「…」
愛「あとは、君達全員弾いて終わり。組織なんて作っても、大した反抗も出来ず。残念でした」
すみれ「〇すんなら、とっとと〇して」
愛「言われなくても。でもまだやんない」
すみれ「…は?」
愛「私らはさ、実は台場組も壊すつもり。その為に色んな人の協力も得てる」
すみれ「…アンタ、それでも極道なの?」
愛「果林を弾いたお前だけは許せない。これは変わらずね。でも五分なんかに持ってった日和見主義の台場組も…同じ位許す事は出来ないよ」
すみれ「何をする気なの。これ以上」
愛「蕾會と五分盃を交わす日…明後日か。私達が乗り込んで式典をぶっ壊して、台場組には終わってもらう」
すみれ「……っあんた、自分の親を…!!」
109:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:03:12 ID:???00
愛「頭の古いすみれには考えられないだろうけどさ、私らはそんなの耐えられないんだよ。あの強かった台場はもういない。なら私らでぶっ壊して、次の組に台場の立ち位置を渡す」
すみれ「渡世の親を〇した上、自分らで取って代わる気!?」
愛「〇す気は無いけど、まあそうなっても仕方ないかな」
すみれ「…もう、話す事は無いわ」
愛「話は終わってないよ」グイッ!
すみれ「っぐ…!?」
愛「ここまで戦い続けた好敵手って事でさ……一緒にやらない?」
すみれ「は、はぁ!?」
愛「今、私らって台場を恨んでる所だけは共通してるじゃん。もし協力してくれるなら、蕾會には手を出さない事を約束するよ」
すみれ「…断る。希さんが指詰めてまで得た盃を、子の私がぶち壊す事は出来ない」
愛「…ま、蕾會側はそう取るもんね…」
ブンッ
バキッ!
すみれ「うっ…!」
愛「じゃあいいよ。あと三日の命、噛み締めておいて」ブンッ
ドカッ!
すみれ「あが…ッ!!」
愛「じゃ、また」
<ガチャッ
すみれ「…!!」キッ
<バタンッ…
すみれ「……ぺっ」
ピシャッ
────
すみれ「渡世の親を〇した上、自分らで取って代わる気!?」
愛「〇す気は無いけど、まあそうなっても仕方ないかな」
すみれ「…もう、話す事は無いわ」
愛「話は終わってないよ」グイッ!
すみれ「っぐ…!?」
愛「ここまで戦い続けた好敵手って事でさ……一緒にやらない?」
すみれ「は、はぁ!?」
愛「今、私らって台場を恨んでる所だけは共通してるじゃん。もし協力してくれるなら、蕾會には手を出さない事を約束するよ」
すみれ「…断る。希さんが指詰めてまで得た盃を、子の私がぶち壊す事は出来ない」
愛「…ま、蕾會側はそう取るもんね…」
ブンッ
バキッ!
すみれ「うっ…!」
愛「じゃあいいよ。あと三日の命、噛み締めておいて」ブンッ
ドカッ!
すみれ「あが…ッ!!」
愛「じゃ、また」
<ガチャッ
すみれ「…!!」キッ
<バタンッ…
すみれ「……ぺっ」
ピシャッ
────
110:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:05:46 ID:???00
ー【盃の日】ー
ザザーン…
愛「…」カチッ、シュボッ…
<「離してよっ!!」
愛「…」フー…
構成員「オラ、とっとと歩きな」ドンッ
ルビィ「うぅ…!!」
四季「…」
かのん「…」
栞子「皆さん集合です」
愛「ん。まるちゃん、来な」
花丸「…全員〇すの?」
愛「今更許す気は無いからね。まるちゃんも変な気は起こさないでよ?」
花丸「ウチの組の為なら……仕方ないずら」
ルビィ「…ッ!!」
四季「…かのんちゃん、私達ももう終わりかな」
かのん「これだけ囲まれて…仮に逃げられてもすぐ死ぬだけか。一矢報いたいけどね」
四季「…」
ザザーン…
愛「おっ、お疲れ」
<ザッザッ…
構成員「お連れしました」
すみれ「…」
愛「全員並ばせて」
ザザーン…
愛「…」カチッ、シュボッ…
<「離してよっ!!」
愛「…」フー…
構成員「オラ、とっとと歩きな」ドンッ
ルビィ「うぅ…!!」
四季「…」
かのん「…」
栞子「皆さん集合です」
愛「ん。まるちゃん、来な」
花丸「…全員〇すの?」
愛「今更許す気は無いからね。まるちゃんも変な気は起こさないでよ?」
花丸「ウチの組の為なら……仕方ないずら」
ルビィ「…ッ!!」
四季「…かのんちゃん、私達ももう終わりかな」
かのん「これだけ囲まれて…仮に逃げられてもすぐ死ぬだけか。一矢報いたいけどね」
四季「…」
ザザーン…
愛「おっ、お疲れ」
<ザッザッ…
構成員「お連れしました」
すみれ「…」
愛「全員並ばせて」
111:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:07:27 ID:???00
構成員「はい。オラ並べ」
ルビィ「離せよ…っ!」
栞子「…」
愛「これで第2段階は終わり。最終段階は……台場の壊滅。これで私たちと、果林の復讐は終わる。君たちを全員弾いた後、盃を壊してやる」
構成員「愛さん、全員並ばせました」
愛「…しおってぃー、先どうぞ」
栞子「了解」
チャキッ
ルビィ「…ッ」
栞子「まずはルビィさん、お疲れ様でした」
かのん「…───っ!!」バッ
パァン…!!
ルビィ「………!!!」
ポタッ
かのん「っ、ごほっ…!」
すみれ「か、かのん!!」
花丸「…ッ!」
栞子「…何の悪足掻きですか?かのんさん」
ルビィ「な、何、してんの……!?」
愛「…」
かのん「…この2人は関係無い。彼女達に撃つ分は私が喰らうから……逃がしてあげて」
四季「そんな、どうして…!私達だって菫誠会なんだよッ!!?」
すみれ「あんた…!」
かのん「…若い命を、こんな所で失いたくない…げほっ」
ルビィ「離せよ…っ!」
栞子「…」
愛「これで第2段階は終わり。最終段階は……台場の壊滅。これで私たちと、果林の復讐は終わる。君たちを全員弾いた後、盃を壊してやる」
構成員「愛さん、全員並ばせました」
愛「…しおってぃー、先どうぞ」
栞子「了解」
チャキッ
ルビィ「…ッ」
栞子「まずはルビィさん、お疲れ様でした」
かのん「…───っ!!」バッ
パァン…!!
ルビィ「………!!!」
ポタッ
かのん「っ、ごほっ…!」
すみれ「か、かのん!!」
花丸「…ッ!」
栞子「…何の悪足掻きですか?かのんさん」
ルビィ「な、何、してんの……!?」
愛「…」
かのん「…この2人は関係無い。彼女達に撃つ分は私が喰らうから……逃がしてあげて」
四季「そんな、どうして…!私達だって菫誠会なんだよッ!!?」
すみれ「あんた…!」
かのん「…若い命を、こんな所で失いたくない…げほっ」
112:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:09:03 ID:???00
栞子「…愛さん」
愛「…そこの2人は逃がして良い」
栞子「了解しました。お願いします」
構成員「うっす。立て、お前ら」
四季「かのん先輩!!」
ルビィ「…っ、守るなよ!私らここで死ぬつもりだったのに、何で…!?」
かのん「巻き込んで…ごめん。蕾會と、菫誠会の事……忘れないで」ポタッ
ルビィ「この、大馬鹿…ッ!!」
構成員「栞子さん、こいつらはどちらに」
栞子「…花丸さん。彼女達をお任せします」
花丸「……いい、の…?」
栞子「ええ。〇したくはないのでしょう」
花丸「…っ」グッ
ルビィ「花丸ちゃん…!」
構成員「国木田さん、どうぞ」ガチャッ
花丸「…2人を乗せて」
構成員「はい」
ルビィ「…!」
四季「…ごめん、なさい…」
かのん「良いんだよ。ここまで協力してくれて、ありがとう」
かのん「……神宮一家だった事、忘れないで」
四季「…っ」
バタンッ
<ブーン…
愛「…そこの2人は逃がして良い」
栞子「了解しました。お願いします」
構成員「うっす。立て、お前ら」
四季「かのん先輩!!」
ルビィ「…っ、守るなよ!私らここで死ぬつもりだったのに、何で…!?」
かのん「巻き込んで…ごめん。蕾會と、菫誠会の事……忘れないで」ポタッ
ルビィ「この、大馬鹿…ッ!!」
構成員「栞子さん、こいつらはどちらに」
栞子「…花丸さん。彼女達をお任せします」
花丸「……いい、の…?」
栞子「ええ。〇したくはないのでしょう」
花丸「…っ」グッ
ルビィ「花丸ちゃん…!」
構成員「国木田さん、どうぞ」ガチャッ
花丸「…2人を乗せて」
構成員「はい」
ルビィ「…!」
四季「…ごめん、なさい…」
かのん「良いんだよ。ここまで協力してくれて、ありがとう」
かのん「……神宮一家だった事、忘れないで」
四季「…っ」
バタンッ
<ブーン…
113:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:11:16 ID:???00
愛「…まるちゃんに返すとはね」
栞子「まあ、先の抗争に関わってた訳でもありませんし」
愛「…」
栞子「さて、あとは彼女達だけです。かのんさんは私が。愛さんはすみれさんを」
愛「はいはい…」チャキッ
すみれ「かのん、かのん…!」
かのん「ごめん、カッコつけた…げほっ」
すみれ「私こそ…ホントは長の、私の役目なのに」
かのん「…ろくに戦えなかったね」
すみれ「でも戦った事に、意味がある。私達がここで死ねば……戦った理由が出来るの」
かのん「はは…なら、いっか……」
かのん「」
すみれ「かのん?……かのん!!」
栞子「…どうやら手を下す必要が無くなりました」
愛「…」
すみれ「かのん……っ、かのん…!!」
チャキッ
愛「すみれ」
すみれ「……!」キッ
愛「楽しかった」
すみれ「……冥土で待ってる」
愛「…っ!」
<……ブオォン!!
栞子「まあ、先の抗争に関わってた訳でもありませんし」
愛「…」
栞子「さて、あとは彼女達だけです。かのんさんは私が。愛さんはすみれさんを」
愛「はいはい…」チャキッ
すみれ「かのん、かのん…!」
かのん「ごめん、カッコつけた…げほっ」
すみれ「私こそ…ホントは長の、私の役目なのに」
かのん「…ろくに戦えなかったね」
すみれ「でも戦った事に、意味がある。私達がここで死ねば……戦った理由が出来るの」
かのん「はは…なら、いっか……」
かのん「」
すみれ「かのん?……かのん!!」
栞子「…どうやら手を下す必要が無くなりました」
愛「…」
すみれ「かのん……っ、かのん…!!」
チャキッ
愛「すみれ」
すみれ「……!」キッ
愛「楽しかった」
すみれ「……冥土で待ってる」
愛「…っ!」
<……ブオォン!!
114:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:13:23 ID:???00
愛「!?」
<キキーッ!
栞子「…」
<ガチャッ
<バタンッ
すみれ「…何…!?」
鞠莉「ハーイ♪生憎の天気になりそうネ?」
恋「…」
ガチャッ
にこ「おっと、間に合った?」
真姫「まあ別に撃ってても関係無いデッショー」
可可「それもそうデスね」
バタンッ
愛「み、皆…わざわざ来たの?」
にこ「ん?うん、まあ最後を見届けにね」
鞠莉「水臭いじゃない。栞子に頼んだら快く呼んでくれたわ!」
愛「ああ、しおってぃーが呼んだんだ」
栞子「見届けは必要かと」
愛「あーね…」
すみれ「…ははっ、愛。アンタの仲間…こんなの集めてたのね…」
愛「今更だけど、そうだよ」
すみれ「……」
鞠莉「さて皆さん、宴もたけなわデースけどこれを見て頂けるかしら?」
愛「…?」
真姫「あなたもよ。こっち来なさいな」
栞子「どうぞ、こちらへ」グイッ
すみれ「何よ…?!」
────
<キキーッ!
栞子「…」
<ガチャッ
<バタンッ
すみれ「…何…!?」
鞠莉「ハーイ♪生憎の天気になりそうネ?」
恋「…」
ガチャッ
にこ「おっと、間に合った?」
真姫「まあ別に撃ってても関係無いデッショー」
可可「それもそうデスね」
バタンッ
愛「み、皆…わざわざ来たの?」
にこ「ん?うん、まあ最後を見届けにね」
鞠莉「水臭いじゃない。栞子に頼んだら快く呼んでくれたわ!」
愛「ああ、しおってぃーが呼んだんだ」
栞子「見届けは必要かと」
愛「あーね…」
すみれ「…ははっ、愛。アンタの仲間…こんなの集めてたのね…」
愛「今更だけど、そうだよ」
すみれ「……」
鞠莉「さて皆さん、宴もたけなわデースけどこれを見て頂けるかしら?」
愛「…?」
真姫「あなたもよ。こっち来なさいな」
栞子「どうぞ、こちらへ」グイッ
すみれ「何よ…?!」
────
115:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:15:08 ID:???00
ー【茅場町、式典場】ー
善子「ご一統様、お揃いでしょうか」
希「…」
海未「ごほん…」
凛「海未ちゃん、気を付けて座ってね」
海未「大丈夫です、ありがとう」
侑「…」
歩夢「…」
ミア「堅苦しい式だね、日本のマフィアがやる物ってのは。もっと派手にやればいいのにさ」
エマ「まあまあ、形式は大事だから。ヤクザって大体こうだしね」
善子「ではご当家、宜しいですね」
侑「お願い」
希「うん」
果南「…」コクッ
善子「それではこれより蕾會並びに台場組、五分盃の式典を執り行います。進行は蕾會若頭、不肖津島がお引き受け致します」
善子「本日このお目出たき盃は台場組当代、高咲侑。及び蕾會当代東條希による尽力の元執り行われます……」
ダイヤ「…例の事件、お聞きになりまして?」
凛「……羽田線の事故のこと?それとも、蒲田の爆破事件?大森の銃撃?どれも詳しくは知らないけど、どうせはぐれ者同士の……諍いにゃ」
凛「凛達は……関係、無いよ。今は台場組と盃を交わす。それだけにゃ」
ダイヤ「…ふむ、でしょうね」
────
愛「何これ…ライブ映像?誰が?」
すみれ「…」
────
善子「ご一統様、お揃いでしょうか」
希「…」
海未「ごほん…」
凛「海未ちゃん、気を付けて座ってね」
海未「大丈夫です、ありがとう」
侑「…」
歩夢「…」
ミア「堅苦しい式だね、日本のマフィアがやる物ってのは。もっと派手にやればいいのにさ」
エマ「まあまあ、形式は大事だから。ヤクザって大体こうだしね」
善子「ではご当家、宜しいですね」
侑「お願い」
希「うん」
果南「…」コクッ
善子「それではこれより蕾會並びに台場組、五分盃の式典を執り行います。進行は蕾會若頭、不肖津島がお引き受け致します」
善子「本日このお目出たき盃は台場組当代、高咲侑。及び蕾會当代東條希による尽力の元執り行われます……」
ダイヤ「…例の事件、お聞きになりまして?」
凛「……羽田線の事故のこと?それとも、蒲田の爆破事件?大森の銃撃?どれも詳しくは知らないけど、どうせはぐれ者同士の……諍いにゃ」
凛「凛達は……関係、無いよ。今は台場組と盃を交わす。それだけにゃ」
ダイヤ「…ふむ、でしょうね」
────
愛「何これ…ライブ映像?誰が?」
すみれ「…」
────
116:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:17:03 ID:???00
善子「……では、蕾會当代、盃を」
希「…」スッ…
ゴクッ
希「っ、ふぅ…」コトッ
善子「…台場組当代、盃を」
侑「…」スッ
ゴクッ
侑「…」コトッ
善子「…盃事が相済みました。これにて、両家は五分となります。ご一統さん、お手を────」
侑「少々お待ちを」
善子「!!」
果南「…侑?」
侑「盃に口をつけた上で申し訳ありませんが」スッ
ミア「…」チャキッ
エマ「…」チャキッ
歩夢「…」チャキッ
台場組構成員達「…」チャキッ
希「っ!!?」
凛「えっ、えっ、ちょっ…!!?」
侑「…この盃、取り止めさせて頂く」
善子「海未さん、希さ────」
海未「……───ッ貴、様ァッ!!」スラッ
パァン!!
希「…」スッ…
ゴクッ
希「っ、ふぅ…」コトッ
善子「…台場組当代、盃を」
侑「…」スッ
ゴクッ
侑「…」コトッ
善子「…盃事が相済みました。これにて、両家は五分となります。ご一統さん、お手を────」
侑「少々お待ちを」
善子「!!」
果南「…侑?」
侑「盃に口をつけた上で申し訳ありませんが」スッ
ミア「…」チャキッ
エマ「…」チャキッ
歩夢「…」チャキッ
台場組構成員達「…」チャキッ
希「っ!!?」
凛「えっ、えっ、ちょっ…!!?」
侑「…この盃、取り止めさせて頂く」
善子「海未さん、希さ────」
海未「……───ッ貴、様ァッ!!」スラッ
パァン!!
117:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:19:10 ID:???00
海未「ぐふっ……!!」
希「海未ちゃん!!」
歩夢「ごめん、座ってて」
果南「…侑」
侑「〇れ」
エマ「Perchè no.」チャキッ
ミア「As you wish Majesty.」チャキッ
善子「っ!!」ダッ!
凛「希ちゃぁん!!」ダッ
パァン!!パァンパァン!!
希「うぐっ!!?」
海未「がァッ!!」
台場組構成員「…」パァンパァン!!
蕾會構成員「ぎゃあぁっ!!?」
ダイヤ「果南さん、下がって!」グイッ
果南「…っ!!」ズサッ…
パァンパァンパァン…!!
────
<「ぐわあぁ……!!」
すみれ「そ、そん、な……」
愛「…何、やってんの?ハナっからこのつもりだったの?何で言ってくれなかった訳?!ゆうゆ!!」
鞠莉「一方通行のブロードキャストなので、こっちの声は届きませーん」
すみれ「ッ…」バッ
かのん「」
ザザーン…
────
希「海未ちゃん!!」
歩夢「ごめん、座ってて」
果南「…侑」
侑「〇れ」
エマ「Perchè no.」チャキッ
ミア「As you wish Majesty.」チャキッ
善子「っ!!」ダッ!
凛「希ちゃぁん!!」ダッ
パァン!!パァンパァン!!
希「うぐっ!!?」
海未「がァッ!!」
台場組構成員「…」パァンパァン!!
蕾會構成員「ぎゃあぁっ!!?」
ダイヤ「果南さん、下がって!」グイッ
果南「…っ!!」ズサッ…
パァンパァンパァン…!!
────
<「ぐわあぁ……!!」
すみれ「そ、そん、な……」
愛「…何、やってんの?ハナっからこのつもりだったの?何で言ってくれなかった訳?!ゆうゆ!!」
鞠莉「一方通行のブロードキャストなので、こっちの声は届きませーん」
すみれ「ッ…」バッ
かのん「」
ザザーン…
────
118:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:21:03 ID:???00
<…ドサッ
蕾會構成員「」
海未「ぐ……ぁ…よ、しこ…」
希「凛、ちゃ…ん……」グイッ
善子「」
凛「」
侑「…歩夢、道具貸して」
歩夢「はい」
チャキッ…
ダイヤ「…っ」
果南「…」
スタスタ…
侑「…」
希「…最初から…がはっ……!これが、目的やったん…?」
侑「ごめんね、希さん」
希「…はっ、謝る、事かい……」
侑「……これが台場組」
パァン……!
希「」
果南「…侑、どう言うつもり」
侑「果南さん、敢えて強い言葉で言います」テクテク
海未「高、咲ィ……ッ!!」
果南「…」
侑「我々台場組は力を手にする。その為に、反抗する者は全て切り捨てていく」チャキッ
パァン!!
海未「」
蕾會構成員「」
海未「ぐ……ぁ…よ、しこ…」
希「凛、ちゃ…ん……」グイッ
善子「」
凛「」
侑「…歩夢、道具貸して」
歩夢「はい」
チャキッ…
ダイヤ「…っ」
果南「…」
スタスタ…
侑「…」
希「…最初から…がはっ……!これが、目的やったん…?」
侑「ごめんね、希さん」
希「…はっ、謝る、事かい……」
侑「……これが台場組」
パァン……!
希「」
果南「…侑、どう言うつもり」
侑「果南さん、敢えて強い言葉で言います」テクテク
海未「高、咲ィ……ッ!!」
果南「…」
侑「我々台場組は力を手にする。その為に、反抗する者は全て切り捨てていく」チャキッ
パァン!!
海未「」
119:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:23:35 ID:???00
侑「蕾會だろうと、淡島連合会であろうと…関東は渡さない。私達だけの物」
果南「連合会は今、東海だけのつもりだけど」
侑「ゆくゆくは関東進出する気な事くらい分かる。対岸の火事は、よく光って見えただろうね」
果南「…」
侑「あなた達を今〇すつもりはない。私達の今の目的は……"そんな事"じゃない」
ダイヤ「…ッ!!」キッ
エマ「…」
ミア「…」
侑「ここは大人しく、どうかお引き取りを」
果南「…分かった。ひとつ聞かせろ」
侑「はい」
果南「喧嘩別れも策略の内か?」
侑「…ええ、半分だけ」
歩夢「ミアちゃん」
ミア「Yep.」カチッ
────
果南「連合会は今、東海だけのつもりだけど」
侑「ゆくゆくは関東進出する気な事くらい分かる。対岸の火事は、よく光って見えただろうね」
果南「…」
侑「あなた達を今〇すつもりはない。私達の今の目的は……"そんな事"じゃない」
ダイヤ「…ッ!!」キッ
エマ「…」
ミア「…」
侑「ここは大人しく、どうかお引き取りを」
果南「…分かった。ひとつ聞かせろ」
侑「はい」
果南「喧嘩別れも策略の内か?」
侑「…ええ、半分だけ」
歩夢「ミアちゃん」
ミア「Yep.」カチッ
────
120:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:25:25 ID:???00
<…プツッ
愛「ゆう、ゆ…?」
すみれ「…っ」
栞子「…」チャキッ
パァン!!
愛「うぁっ!!?」
ドサッ…
すみれ「なッ…!?」
栞子「…どうぞ」
<ガチャッ
愛「い゛ッ…!」
<?「ほーい」
栞子「お疲れ様です、組長」
愛「カナ、ちゃん…!?」
彼方「やあやあ皆さん。お疲れ、栞子ちゃん。よく頑張ってくれたね。無論皆さんも」
栞子「とんでもありません」
愛「どういう、事…!?」
彼方「…これが、侑ちゃんの考え。五分に反対するであろう"反乱分子"をまとめて切り捨て、抗争で疲弊した台場組をもう一度強大化させる。台場だけでね」
すみれ「…っ」
彼方「無論、台場組に弓引こうとした愛ちゃん達や菫誠会も、蕾會も全て……打ち倒す」
彼方「お目付け役って言ってたでしょ。ま、自分から破門されるとは思ってなかったけどね」
愛「…こ、の……ッ!!」ダッ
可可「千砂都、请杀死爱」
〇し屋「…」シュッ
ドスッ
愛「う゛ぐ……ッ…!」
ドサッ…
愛「」
愛「ゆう、ゆ…?」
すみれ「…っ」
栞子「…」チャキッ
パァン!!
愛「うぁっ!!?」
ドサッ…
すみれ「なッ…!?」
栞子「…どうぞ」
<ガチャッ
愛「い゛ッ…!」
<?「ほーい」
栞子「お疲れ様です、組長」
愛「カナ、ちゃん…!?」
彼方「やあやあ皆さん。お疲れ、栞子ちゃん。よく頑張ってくれたね。無論皆さんも」
栞子「とんでもありません」
愛「どういう、事…!?」
彼方「…これが、侑ちゃんの考え。五分に反対するであろう"反乱分子"をまとめて切り捨て、抗争で疲弊した台場組をもう一度強大化させる。台場だけでね」
すみれ「…っ」
彼方「無論、台場組に弓引こうとした愛ちゃん達や菫誠会も、蕾會も全て……打ち倒す」
彼方「お目付け役って言ってたでしょ。ま、自分から破門されるとは思ってなかったけどね」
愛「…こ、の……ッ!!」ダッ
可可「千砂都、请杀死爱」
〇し屋「…」シュッ
ドスッ
愛「う゛ぐ……ッ…!」
ドサッ…
愛「」
121:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:27:18 ID:???00
すみれ「…何なのよ、これ…」
彼方「久しぶり、すみれちゃん」
すみれ「ずっと…こうするつもりだったのね」
彼方「勿論。ここにいる彼女達も台場に忠誠を誓う心強い味方だからね。蕾會も淡島も……台場に、対等なんていらない」
すみれ「っ…」
彼方「ほれ」スッ
すみれ「…!」パクッ
彼方「吸うかい?」
カチッ、シュボッ…
すみれ「…っ」
彼方「最後だからね。吸っときな」
すみれ「…ふーっ…!」
真姫「彼方の言う通り、私達はハナっから台場とコトを構える気なんか無かったの」
にこ「どんな馬鹿でも、自分と相手の力の差を見誤っちゃ終わりよ」
鞠莉「長い物には巻かれる。生き残る上での当然の鉄則よん」
可可「という事で、お疲れ様でした。平安名すみれ。あなたの役目はもう終わりデス」
ザザーン…
すみれ「…」
彼方「最後に何か言いたいことはある?」
すみれ「…菫誠会の、他の組員をどうするつもり」
彼方「全員〇すつもり」パチンッ
彼方「久しぶり、すみれちゃん」
すみれ「ずっと…こうするつもりだったのね」
彼方「勿論。ここにいる彼女達も台場に忠誠を誓う心強い味方だからね。蕾會も淡島も……台場に、対等なんていらない」
すみれ「っ…」
彼方「ほれ」スッ
すみれ「…!」パクッ
彼方「吸うかい?」
カチッ、シュボッ…
すみれ「…っ」
彼方「最後だからね。吸っときな」
すみれ「…ふーっ…!」
真姫「彼方の言う通り、私達はハナっから台場とコトを構える気なんか無かったの」
にこ「どんな馬鹿でも、自分と相手の力の差を見誤っちゃ終わりよ」
鞠莉「長い物には巻かれる。生き残る上での当然の鉄則よん」
可可「という事で、お疲れ様でした。平安名すみれ。あなたの役目はもう終わりデス」
ザザーン…
すみれ「…」
彼方「最後に何か言いたいことはある?」
すみれ「…菫誠会の、他の組員をどうするつもり」
彼方「全員〇すつもり」パチンッ
122:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:29:45 ID:???00
すみれ「か、なたァ……ッ!!」
可可「千砂都」
〇し屋「…」ヒュッ
ドスッ!
すみれ「ぐっ…!!」
〇し屋「…」シュッ
ザクッ!!
すみれ「あがっ…!!」
彼方「さよなら」
〇し屋「…」ヒュッ
<…タタタタッ!!
彼方「!!」
?「ッ!!!」ガバッ
すみれ「な……ッ!!?」
ザクッ
〇し屋「…!?」
?「い゛ッ……!!」
すみれ「あ、あんた────っ!!?」
真姫「ちょっ───!!?」
にこ「落ちるわよ!!」
<バッシャアァァン……ッ!!
可可「千砂都」
〇し屋「…」ヒュッ
ドスッ!
すみれ「ぐっ…!!」
〇し屋「…」シュッ
ザクッ!!
すみれ「あがっ…!!」
彼方「さよなら」
〇し屋「…」ヒュッ
<…タタタタッ!!
彼方「!!」
?「ッ!!!」ガバッ
すみれ「な……ッ!!?」
ザクッ
〇し屋「…!?」
?「い゛ッ……!!」
すみれ「あ、あんた────っ!!?」
真姫「ちょっ───!!?」
にこ「落ちるわよ!!」
<バッシャアァァン……ッ!!
123:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:31:59 ID:???00
彼方「…馬鹿だね。ほんと」
鞠莉「追いなさい!!どうせ遠くには行けないわ!!」
恋「なりません」
可可「何故デス、レンレン!?」
ザッ…
彼方「…」
恋「これ以上、敗者に鞭打つ行為はお控え下さいませんか。近江さん」
彼方「…優しいね、恋ちゃん」
恋「…どうか」ペコッ
彼方「……分かったよ。八月会の会長さんに言われちゃ仕方ない。引き上げよう」
真姫「…ちっ」
鞠莉「……後始末は任せるわ。死体は私らでやる」
にこ「はいはい…締まらないわね」
可可「はーぁ…」
ザザーン…ザザーン……
────
鞠莉「追いなさい!!どうせ遠くには行けないわ!!」
恋「なりません」
可可「何故デス、レンレン!?」
ザッ…
彼方「…」
恋「これ以上、敗者に鞭打つ行為はお控え下さいませんか。近江さん」
彼方「…優しいね、恋ちゃん」
恋「…どうか」ペコッ
彼方「……分かったよ。八月会の会長さんに言われちゃ仕方ない。引き上げよう」
真姫「…ちっ」
鞠莉「……後始末は任せるわ。死体は私らでやる」
にこ「はいはい…締まらないわね」
可可「はーぁ…」
ザザーン…ザザーン……
────
124:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:34:03 ID:???00
ザバァン…!
?「ぷはっ……!!クソッ、生きてるよね…!?」グイッ
すみれ「…」
?「ちょっと、起きてよ……!!もうっ!」パクッ
フーッ、フーッ…!
?「ぷはっ……!起きてって!!」
すみれ「……げほっ、ごほごほっ…!!」ビシャッ
?「ったく、手のかかる…!」
すみれ「……か、すみ…?」
かすみ「言ったよね、アンタを〇すのは私だって」
すみれ「…ありが、とう……助かった…」
かすみ「…礼なんか言わないで」
────
?「ぷはっ……!!クソッ、生きてるよね…!?」グイッ
すみれ「…」
?「ちょっと、起きてよ……!!もうっ!」パクッ
フーッ、フーッ…!
?「ぷはっ……!起きてって!!」
すみれ「……げほっ、ごほごほっ…!!」ビシャッ
?「ったく、手のかかる…!」
すみれ「……か、すみ…?」
かすみ「言ったよね、アンタを〇すのは私だって」
すみれ「…ありが、とう……助かった…」
かすみ「…礼なんか言わないで」
────
125:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:36:04 ID:???00
ー【闇医者】ー
医者「ったくもう…刺し方からしてプロですよ、これ。よくここまで生き残れたもんですの」ヌイヌイ
すみれ「い゛っ…!!?」
かすみ「私の治療はもう終わり?」
医者「あなたは丈夫ですのねぇ、ロクな外傷もありませんの。背中の投げナイフの傷くらいで。にしたってあの事故でこの傷具合って、随分運がいいですのね」
すみれ「事故…?」
かすみ「…高坂組の南ことり、メイ、あと何だっけ…花陽?を狙ってたの。アンタらのアジトを爆破した後」
すみれ「…〇し、たの…?」
かすみ「…運転席の奴は……あの事故で生き残るのは無理だと思う。こっちの仲間も死んでるし。私が生き残ったのはただの偶然だろうね。それこそ、運が良かっただけ」
かすみ「…それ以外のお仲間は、生きてると思うよ」
すみれ「……そう」
医者「はーい向こう向いてですのー」
すみれ「…」ゴロンッ
かすみ「…」
すみれ「……何で」
かすみ「あなたを〇すのはかすみんだから」
すみれ「あのまま放っておけば、あなたが手を下さずとも死んでたわよ」
かすみ「他の無関係な奴に取られるのは癪なんで。イタリアンマフィア崩れやら、チャイニーズギャングにさ」
すみれ「…彼方や栞子の裏切り、と言うか…侑の本音は知らなかったのね」
かすみ「……」
すみれ「…」
医者「ったくもう…刺し方からしてプロですよ、これ。よくここまで生き残れたもんですの」ヌイヌイ
すみれ「い゛っ…!!?」
かすみ「私の治療はもう終わり?」
医者「あなたは丈夫ですのねぇ、ロクな外傷もありませんの。背中の投げナイフの傷くらいで。にしたってあの事故でこの傷具合って、随分運がいいですのね」
すみれ「事故…?」
かすみ「…高坂組の南ことり、メイ、あと何だっけ…花陽?を狙ってたの。アンタらのアジトを爆破した後」
すみれ「…〇し、たの…?」
かすみ「…運転席の奴は……あの事故で生き残るのは無理だと思う。こっちの仲間も死んでるし。私が生き残ったのはただの偶然だろうね。それこそ、運が良かっただけ」
かすみ「…それ以外のお仲間は、生きてると思うよ」
すみれ「……そう」
医者「はーい向こう向いてですのー」
すみれ「…」ゴロンッ
かすみ「…」
すみれ「……何で」
かすみ「あなたを〇すのはかすみんだから」
すみれ「あのまま放っておけば、あなたが手を下さずとも死んでたわよ」
かすみ「他の無関係な奴に取られるのは癪なんで。イタリアンマフィア崩れやら、チャイニーズギャングにさ」
すみれ「…彼方や栞子の裏切り、と言うか…侑の本音は知らなかったのね」
かすみ「……」
すみれ「…」
126:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:38:46 ID:???00
医者「重っ苦しい空気ですのねー。ほれ消毒液っと」ビシャー
すみれ「い゛っだぁっ!!?」
医者「よしっ!これで終わり。とっとと金置いて出てけですの。面倒はごめんですからね」
かすみ「ありがと、先生。これで」ドサッ
医者「はいはい。じゃ二度と来ない様、お大事にですのー」
かすみ「行くよ、すみれ」
すみれ「行くってったって、どこに…」
かすみ「…良いから」
<ガチャッ
すみれ「…ありがとうございました」ペコッ
医者「はーいはい」
<バタンッ
医者「全く、ヤクザってのは面倒な生き方ですの。私みたいに楽に楽しく生きれば良いのに…」ガチャッ
医者「……………ケースの中身が"甘納豆"だけな事ありますの????」
────
すみれ「い゛っだぁっ!!?」
医者「よしっ!これで終わり。とっとと金置いて出てけですの。面倒はごめんですからね」
かすみ「ありがと、先生。これで」ドサッ
医者「はいはい。じゃ二度と来ない様、お大事にですのー」
かすみ「行くよ、すみれ」
すみれ「行くってったって、どこに…」
かすみ「…良いから」
<ガチャッ
すみれ「…ありがとうございました」ペコッ
医者「はーいはい」
<バタンッ
医者「全く、ヤクザってのは面倒な生き方ですの。私みたいに楽に楽しく生きれば良いのに…」ガチャッ
医者「……………ケースの中身が"甘納豆"だけな事ありますの????」
────
127:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:40:02 ID:???00
ブーン…
かすみ「…」
すみれ「い、つつ…」
かすみ「大丈夫?」
すみれ「まあ、何とか…」
かすみ「…ん」
すみれ「…ねえ」
かすみ「なに」
すみれ「何で、助けたの」
かすみ「…だから、あなたを〇すのは…」
すみれ「本音を聞かせて。アンタがその気なら、何度も〇すチャンスはあったわ。今この瞬間だって」
かすみ「…!」
すみれ「もっとちゃんとした理由があるんでしょ」
キキッ!!
すみれ「あ゛だァッ!き、急に止まらないで───」
<チャキッ
すみれ「…!」
かすみ「……ッ!」フルフル
すみれ「…やっとその気になったの?」
かすみ「……違う…!!」
すみれ「なら言って。かすみの真意を聞かせて」
かすみ「……ッ!!」
すみれ「…かすみィッ!!」
かすみ「………侑先輩を、倒して…一緒に」
かすみ「…」
すみれ「い、つつ…」
かすみ「大丈夫?」
すみれ「まあ、何とか…」
かすみ「…ん」
すみれ「…ねえ」
かすみ「なに」
すみれ「何で、助けたの」
かすみ「…だから、あなたを〇すのは…」
すみれ「本音を聞かせて。アンタがその気なら、何度も〇すチャンスはあったわ。今この瞬間だって」
かすみ「…!」
すみれ「もっとちゃんとした理由があるんでしょ」
キキッ!!
すみれ「あ゛だァッ!き、急に止まらないで───」
<チャキッ
すみれ「…!」
かすみ「……ッ!」フルフル
すみれ「…やっとその気になったの?」
かすみ「……違う…!!」
すみれ「なら言って。かすみの真意を聞かせて」
かすみ「……ッ!!」
すみれ「…かすみィッ!!」
かすみ「………侑先輩を、倒して…一緒に」
128:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:43:02 ID:???00
すみれ「…!!」
かすみ「私一人じゃどうにもならない。すみれ達と愛先輩の抗争と、おんなじ事になるだけ…」
かすみ「愛先輩も〇られて…侑先輩は私達を切り捨てた!勝手に……反乱分子とかなんとか言って…!!」
すみれ「…あんた」
かすみ「…っ、私だってもう何が言いたいのか分かんないの!組としては当然の事だし!今よりもっと力を得る為なら私らみたいなのは切り捨てていかなきゃ、台場がデカくはなれない事くらい分かってる!!」
かすみ「でもさぁ…!割り切れないんだよ、すみれ…!!」
すみれ「…あんたもまだまだ、青いのよ」
<ポツ、ポツポツ…
かすみ「…っ」
<ザーッ…
すみれ「その点、私らは単純だったわね。あんたらって体のいいマトがあったから、やる事自体は明快でさ…」
すみれ「でもかすみ達は……何て言うのかしらね。復讐の為に自ら行動を起こしたつもりが、結局手の平で踊らされてた…気に食わないのは、そこなんじゃない?」
かすみ「…かもね」
すみれ「…」
かすみ「…」
すみれ「ねえ、かすみ」
かすみ「…なに」
すみれ「今、あんなにいがみ合ってた私達が……初めて共通の目的を持ったのよ。人生って面白いわね」
かすみ「…すみ、れ……?」
https://youtu.be/n1aG6WUWO5Q?si=7r8aMnMl3B3BFkT_
かすみ「私一人じゃどうにもならない。すみれ達と愛先輩の抗争と、おんなじ事になるだけ…」
かすみ「愛先輩も〇られて…侑先輩は私達を切り捨てた!勝手に……反乱分子とかなんとか言って…!!」
すみれ「…あんた」
かすみ「…っ、私だってもう何が言いたいのか分かんないの!組としては当然の事だし!今よりもっと力を得る為なら私らみたいなのは切り捨てていかなきゃ、台場がデカくはなれない事くらい分かってる!!」
かすみ「でもさぁ…!割り切れないんだよ、すみれ…!!」
すみれ「…あんたもまだまだ、青いのよ」
<ポツ、ポツポツ…
かすみ「…っ」
<ザーッ…
すみれ「その点、私らは単純だったわね。あんたらって体のいいマトがあったから、やる事自体は明快でさ…」
すみれ「でもかすみ達は……何て言うのかしらね。復讐の為に自ら行動を起こしたつもりが、結局手の平で踊らされてた…気に食わないのは、そこなんじゃない?」
かすみ「…かもね」
すみれ「…」
かすみ「…」
すみれ「ねえ、かすみ」
かすみ「…なに」
すみれ「今、あんなにいがみ合ってた私達が……初めて共通の目的を持ったのよ。人生って面白いわね」
かすみ「…すみ、れ……?」
https://youtu.be/n1aG6WUWO5Q?si=7r8aMnMl3B3BFkT_
129:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:45:28 ID:???00
すみれ「私ね、あの時蕾會と台場組の盃をライブ映像で見させられてたのよ」
かすみ「……そうだったの?」
すみれ「ええ……最悪だったわ。今までの人生で…何よりも最悪な時間」
すみれ「自分の死すら確定した上、大事な人が遠い画面の向こうでどんどん〇されて…長く苦楽を共にした姉妹すら、隣で事切れてた……」
すみれ「……本当に、許せない。死を受け入れてたのも本当だけど、絶対に〇してやるって気持ちもあった」
かすみ「…そこ、両立しないでしょ」
すみれ「あんた、いつあの場に来たの?」
かすみ「愛先輩が〇られた辺りで…」
すみれ「あんたも矛盾を両立させてたじゃない。ほっときゃ私はあそこで死んでたのに、助けたってね」
かすみ「…はっ」
すみれ「愛にも同じ事を言われたわよ」
かすみ「…?」
すみれ「一緒に台場を壊さないかって」
かすみ「…結局そのつもりだったんですね、愛先輩…」
すみれ「その時は無論断ったけど。でも今思えば…乗ってやっても良かったのかしらね。あんな風に仲間に裏切られて、死んで行くくらいなら」
かすみ「…」
<ザーッ…
かすみ「……そうだったの?」
すみれ「ええ……最悪だったわ。今までの人生で…何よりも最悪な時間」
すみれ「自分の死すら確定した上、大事な人が遠い画面の向こうでどんどん〇されて…長く苦楽を共にした姉妹すら、隣で事切れてた……」
すみれ「……本当に、許せない。死を受け入れてたのも本当だけど、絶対に〇してやるって気持ちもあった」
かすみ「…そこ、両立しないでしょ」
すみれ「あんた、いつあの場に来たの?」
かすみ「愛先輩が〇られた辺りで…」
すみれ「あんたも矛盾を両立させてたじゃない。ほっときゃ私はあそこで死んでたのに、助けたってね」
かすみ「…はっ」
すみれ「愛にも同じ事を言われたわよ」
かすみ「…?」
すみれ「一緒に台場を壊さないかって」
かすみ「…結局そのつもりだったんですね、愛先輩…」
すみれ「その時は無論断ったけど。でも今思えば…乗ってやっても良かったのかしらね。あんな風に仲間に裏切られて、死んで行くくらいなら」
かすみ「…」
<ザーッ…
130:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:47:23 ID:???00
すみれ「打倒台場の為に…1番台場を恨んでる私を、かすみは助けた。自分を顧みずね。あなたの仁義、身に染みたわ」
かすみ「仁義だとかそんな事じゃないよ。ただ……勝手に体が動いただけ」
すみれ「…かすみ」
かすみ「…」
すみれ「あなたに貰ったこの命、無駄にはしない。共に台場を……打ち倒しましょう」
かすみ「……っ!!」
すみれ「…ほら、私達2人だけじゃ何も出来ないわ。人集めからよ」
かすみ「…了解」
すみれ「使える物は何でも使うわ。人も金もコネも、全て」
かすみ「ありったけの力を、掻き集めますよ」
すみれ「ええ……何も終わっちゃいない。今から始めるわよ」
ブォンッ…!
すみれ「…雨が止んだら、弔いをしないとね」
────
かすみ「仁義だとかそんな事じゃないよ。ただ……勝手に体が動いただけ」
すみれ「…かすみ」
かすみ「…」
すみれ「あなたに貰ったこの命、無駄にはしない。共に台場を……打ち倒しましょう」
かすみ「……っ!!」
すみれ「…ほら、私達2人だけじゃ何も出来ないわ。人集めからよ」
かすみ「…了解」
すみれ「使える物は何でも使うわ。人も金もコネも、全て」
かすみ「ありったけの力を、掻き集めますよ」
すみれ「ええ……何も終わっちゃいない。今から始めるわよ」
ブォンッ…!
すみれ「…雨が止んだら、弔いをしないとね」
────
131:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:48:50 ID:???00
ーCASTー
平安名すみれ
澁谷かのん
米女メイ
黒澤ルビィ
若菜四季
小泉花陽
高坂穂乃果
南ことり
東條希
園田海未
津島善子
星空凛
中須かすみ
渡辺曜
国木田花丸
宮下愛
三船栞子
桜坂しずく
平安名すみれ
澁谷かのん
米女メイ
黒澤ルビィ
若菜四季
小泉花陽
高坂穂乃果
南ことり
東條希
園田海未
津島善子
星空凛
中須かすみ
渡辺曜
国木田花丸
宮下愛
三船栞子
桜坂しずく
132:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:49:45 ID:???00
高咲侑
上原歩夢
近江彼方
桜内梨子
絢瀬絵里
矢澤にこ
松浦果南
黒澤ダイヤ
西木野真姫
小原鞠莉
唐可可
葉月恋
エマ・ヴェルデ
ミア・テイラー
優木せつ菜
〇し屋:嵐千砂都
警察:桜小路きな子
闇医者:鬼塚夏美
BOOK・OFF店員:高海千歌
エキストラの皆様
鐘嵐珠
鬼塚冬毬
上原歩夢
近江彼方
桜内梨子
絢瀬絵里
矢澤にこ
松浦果南
黒澤ダイヤ
西木野真姫
小原鞠莉
唐可可
葉月恋
エマ・ヴェルデ
ミア・テイラー
優木せつ菜
〇し屋:嵐千砂都
警察:桜小路きな子
闇医者:鬼塚夏美
BOOK・OFF店員:高海千歌
エキストラの皆様
鐘嵐珠
鬼塚冬毬
133:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:51:10 ID:???00
ーMUSICー
https://youtu.be/n1aG6WUWO5Q?si=7r8aMnMl3B3BFkT_
(いたいのとんでけ - ZORN)
ーBased on a Story byー
ラブライブ!
ラブライブ!サンシャイン!!
ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
ラブライブ!スーパースター!!
────
https://youtu.be/n1aG6WUWO5Q?si=7r8aMnMl3B3BFkT_
(いたいのとんでけ - ZORN)
ーBased on a Story byー
ラブライブ!
ラブライブ!サンシャイン!!
ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
ラブライブ!スーパースター!!
────
134:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:51:44 ID:???00
?「……そう、一件落着?」
?「急いで会合を終わらせる事も無かったかしら?……ふふ、そうね」
?「…分かったわ。ええ、もう帰れるから。戻ったらまた宜しくね」
?「ええ、それじゃ」
プツッ
?「嵐珠さん、帰国の用意が」
嵐珠「謝謝。でも急ぐ必要は無くなったわ。楽に行きましょう」
「かしこまりました。ではお戻りになった後のスケジュールとしては、まず静岡に入ります。その後は…」
嵐珠「ちょちょストップ!ランジュの話聞いてた?マルガレーテの様に、冬毬も気を抜いていい所は抜いていいのよ?」
冬毬「はぁ…アグリーです」
嵐珠「…帰ったら、どうせまた忙しくなるわ。マルガレーテと合流したら、久しぶりにイタリアンが食べたいわね」
────
?「急いで会合を終わらせる事も無かったかしら?……ふふ、そうね」
?「…分かったわ。ええ、もう帰れるから。戻ったらまた宜しくね」
?「ええ、それじゃ」
プツッ
?「嵐珠さん、帰国の用意が」
嵐珠「謝謝。でも急ぐ必要は無くなったわ。楽に行きましょう」
「かしこまりました。ではお戻りになった後のスケジュールとしては、まず静岡に入ります。その後は…」
嵐珠「ちょちょストップ!ランジュの話聞いてた?マルガレーテの様に、冬毬も気を抜いていい所は抜いていいのよ?」
冬毬「はぁ…アグリーです」
嵐珠「…帰ったら、どうせまた忙しくなるわ。マルガレーテと合流したら、久しぶりにイタリアンが食べたいわね」
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135:
◆OaunR7d1★
2025/07/25(金) 02:52:02 ID:???00
予算は増えたけど監督変わったんやろなぁ
⬇️最新5作⬇️
曜「雨の日のコーヒー」
かのん「オーディナリー・デイズ」
すみれ「令和任侠伝 青い菫」
かのん「太陽がビルを超えて」
果南「浦の星のファンタジー」
⬇️最新5作⬇️
曜「雨の日のコーヒー」
かのん「オーディナリー・デイズ」
すみれ「令和任侠伝 青い菫」
かのん「太陽がビルを超えて」
果南「浦の星のファンタジー」